JPH10160237A - ダンパー装置 - Google Patents

ダンパー装置

Info

Publication number
JPH10160237A
JPH10160237A JP33488396A JP33488396A JPH10160237A JP H10160237 A JPH10160237 A JP H10160237A JP 33488396 A JP33488396 A JP 33488396A JP 33488396 A JP33488396 A JP 33488396A JP H10160237 A JPH10160237 A JP H10160237A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rod
motor
blade
damper
elongated hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP33488396A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3852037B2 (ja
Inventor
Toshiki Nishi
利樹 西
Naotaka Takaguchi
直孝 高口
Satoshi Kimura
智 木村
Shigenori Tsugane
榮則 津金
Hiroshi Kawato
浩 川戸
Zenshi Kimura
善嗣 木村
Motonori Ooi
元徳 大熨
Yukio Kuno
幸男 久野
Takeshi Ueno
武司 上野
Yoji Mori
陽司 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takenaka Komuten Co Ltd
Kyoritsu Air Tech Inc
Original Assignee
Takenaka Komuten Co Ltd
Kyoritsu Air Tech Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takenaka Komuten Co Ltd, Kyoritsu Air Tech Inc filed Critical Takenaka Komuten Co Ltd
Priority to JP33488396A priority Critical patent/JP3852037B2/ja
Publication of JPH10160237A publication Critical patent/JPH10160237A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3852037B2 publication Critical patent/JP3852037B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Air-Flow Control Members (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 室内の温湿度条件を検知しながらそれに対応
した空調空気を供給でき得る高精度の風量制御機能を備
え、低騒音で在室者に耳障りな雑音を生じさせず、しか
も意匠感も整って吹出口部分を含んでダンパーを一体化
させたダンパー装置の提供。 【構成】 ケーシング12と、ケーシング12前面に着
脱可能に設けられ、空気の吹き出し空間に面して取りつ
けられる外枠部材と、ケーシングの内部側であって、流
路に交差するように設けられ、複数の通気孔22aを備
えた固定羽根22と、この固定羽根22と固定羽根22
の通気孔22aに対応して設けられた複数の通気孔24
aを備える可動羽根24と、を有するダンパ羽根部16
と、可動羽根24を駆動させて前記通気孔22a、24
aの開閉を行なわせる駆動装置28と、を有し、駆動装
置28は、モータ30と、このモータ30の回転を可動
羽根24のスライド移動に変換させる変換機構32と、
を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、室内壁面等に取り
付けられる空気吹き出し部分を一体化させたダンパー装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】室内、廊下、その他の家屋内に格子状の
グリル枠を配置させて空調空気を吹き出すグリル型の吹
出口が知られている。このグリル型の吹出口は通常は室
内の壁面に埋め込み状に設置され、メインダクト側に設
けた空調機から送気される空調空気を吹き出す。図21
は、従来のグリル型吹出口の取り付け状態を示してお
り、メインダクトMの側面側から分岐ダクトTをL字状
に連通接続させ、この分岐ダクトTにVAVダンパー
(Variable Air Volume Damp
er)を接続させ、更にその下流側に横長矩形状で格子
状のグリル羽根Gを備えたチャンバーボックスHを取り
付けて、同グリル羽根Gの間隙から所要の空調空気を吹
出すようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような従来のグリ
ル型吹出口は、図15に示すように、室内等で壁面の上
方、すなわち、例えばホテルの室内等において1m90
cm程度であって、人が立った状態で斜め上方に仰ぎ見
る角度に設置してあり、在室者にとって吹き出す空調空
気に直接に晒される可能性が高いから、空調の効率は勿
論のこと、きめの細かな風量や温湿度設定に対応して高
精度の風量制御機能を要求される。しかも、在室者に至
近距離で設置されるから、騒音を生じさせることがない
とともに、良好な意匠感を保持する必要がある。また、
一般に吹き出し空間となる室内等の用途によっては吹出
口部分をノズル形状、その他の枠形状として構成する場
合もあり、このような場合に精度の良い風量制御を行な
え、しかも騒音を生じさせず、かつ良好な意匠感を保有
し得るような吹出口部分を一体化させたダンパーがなく
その出現が望まれていた。また、特に、このような吹出
口部分については従来、分岐ダクト、ダンパー接続用ダ
クト、空調チャンバー等を壁の裏面側、或は壁内部での
埋め込み状態で接続させて施工しており、吹出口とダン
パー設置箇所が離れているから、吹出空気のテストや確
認作業が煩雑で立ち上げや、保守、点検作業に手間取る
という欠点があった。また、建築物の改修工事等の際
に、壁や天井の裏面側に配置させたダンパーの交換作業
とともに、吹出口の補修、或は交換作業が別に必要とな
るから、作業効率全体の向上を阻害する要因ともなって
いた。
【0004】本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的は、VAVダンパーのような
室内の温湿度条件を検知しながらそれに対応した空調空
気を供給でき得るような高精度の風量制御機能を備え、
低騒音で在室者に耳障りな雑音を生じさせず、しかも意
匠感も整い、さらに建築物の増、改築、新築工事などの
際にも設置、保守、点検、補修作業効率を大幅に向上さ
せることのできるダンパー装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明は、空気の流路Pに接続又は押
し込み取付けされる中空のケーシング12と、このケー
シング12前面に着脱可能に設けられ、空気の吹き出し
空間に面して取りつけられる外枠部材11と、前記ケー
シング12の内部側であって前記流路Pに交差するよう
に設けられ、複数の通気孔22aを備えた固定羽根22
と、この固定羽根22に対して摺動自在に設けられ、該
固定羽根22の通気孔22aに対応する近傍位置に設け
られた複数の通気孔24aを備える可動羽根24と、を
有するダンパ羽根部16と、前記可動羽根24を駆動さ
せて前記固定羽根と該可動羽根の通気孔22a、24a
を連通させつつ開閉させる駆動装置28と、を有し、前
記駆動装置28は、モータ30と、このモータ30の回
転を前記可動羽根24のスライド移動に変換させる変換
機構32と、を備えてなるダンパー装置10から構成さ
れる。
【0006】また、請求項2の発明に係るダンパー装置
は、前記モータ30の回転軸30aにはロッド48が接
続されるとともに、このロッド48の他端部は前記変換
機構32に接続され、前記モータ30、ロッド48及び
変換機構32は空気の流れに交差し、かつ、横方向に直
列状に連結配置されてなることとしても良い。
【0007】また、請求項3の発明に係るダンパー装置
においては、前記変換機構32は、前記ロッド48の端
部側に対応する位置の固定羽根22に設けられ、該ロッ
ド48の長手方向に沿うように形成された第1長孔60
と、前記可動羽根24に設けられ、この第1長孔60に
略対応する位置に形成され、かつ、この第1長孔60と
交差する方向に形成された第2長孔62と、前記ロッド
48に接続され、前記固定羽根22の第1長孔60と可
動羽根24の第2長孔62を連通状態で該第1長孔60
内を移動する第1移動コマ56と、を含むこととしても
良い。
【0008】また、請求項4の発明に係るダンパー装置
においては、前記変換機構32は、前記ロッド48の端
部側に対応する位置の固定羽根22に設けられ、該ロッ
ド48の長手方向に沿うように形成された第1長孔60
と、端部がこの第1長孔60を貫通して設けられ、基部
側を前記可動羽根に立設固定されたピンを有する第2移
動コマ96と、を含むこととしても良い。
【0009】また、請求項5の発明に係るダンパー装置
においては、前記変換機構32は、前記ロッド48の端
部側と前記第1又は第2移動コマ56、96とを螺合連
結させる螺合連結部50を含み、該ロッド48の回転と
ともに、該第1又は第2移動コマ56、96を螺進退さ
せるようにしてなることとしても良い。
【0010】また、請求項6の発明に係るダンパー装置
では、前記モータ30、ロッド48及び変換機構32
は、前記外枠部材14と、前記ダンパ羽根部16との間
に配置されてなることとしても良い。
【0011】また、請求項7の発明に係るダンパー装置
では、前記モータ30は横移動自在に支持され、前記モ
ータ30近傍には前記ロッド48を常時基準移動範囲位
置に復帰付勢させるとともに、前記モータ30が前記ロ
ッド48の基準移動範囲を越えて回転するときには該モ
ータ30自体を横移動させる移動安定化装置76が設け
られてなることとしても良い。
【0012】また、請求項8の発明に係るダンパー装置
では、前記移動安定化装置76は、前記ロッド48を所
定の基準移動範囲位置に付勢し、前記第1又は第2移動
コマ56、96が前記第1長孔60内の移動範囲を移動
するときにはその付勢力を作用させないとともに、該第
1又は第2移動コマ56、96がその移動範囲を超える
方向に前記ロッド48が向かうように前記モータ30が
回転する時には該ロッド48を基準移動範囲位置に復帰
させる付勢力を付与する付勢装置78と、前記モータ3
0の両側離隔位置に配置され、前記第1又は第2移動コ
マ56、96が第1長孔60内の移動端に至りさらに該
モータ30が回転する時には該モータ30自体を横移動
させ、該モータ30に当接して停止位置を感知する感知
装置42と、を備えてなることとしても良い。
【0013】さらに、請求項9の発明に係るダンパー装
置では、前記固定羽根22または可動羽根24のうち少
なくとも風流れ上流側に配置された羽根の通気孔(22
a、24a)は断面視風流れ上流側に向けて拡大するよ
うに形成されてなることとしても良い。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明のダンパー装置は、空気の
流路に接続又は押し込み取付けされる中空のケーシング
と、このケーシング前面に着脱可能に設けられ、空気の
吹き出し空間に面して取りつけられる外枠部材と、前記
ケーシングの内部側であって前記流路に交差するように
設けられ、複数の通気孔を備えた固定羽根と、この固定
羽根に対して摺動自在に設けられ、該固定羽根の通気孔
に対応する近傍位置に設けられた複数の通気孔を備える
可動羽根と、を有するダンパ羽根部と、前記可動羽根を
駆動させて前記固定羽根と該可動羽根の通気孔を連通さ
せつつ開閉させる駆動装置と、を有し、前記駆動装置
は、モータと、このモータの回転を前記可動羽根のスラ
イド移動に変換させる変換機構と、を備えている。
【0015】ケーシングの形状は流路の形状に対応し
て、あるいは必要に応じて丸型、その他の形状としても
良い。可動羽根は上下スライド移動の他に左右方向にも
スライドさせ得るようにして連通孔を開閉させるように
しても良い。モータの回転を可動羽根のスライド移動に
変換する変換機構の具体的な構成は任意の構成で良く、
たとえば、ベルト、チェーン、歯車機構等、その他の構
成としても良い。外枠部材は、室内等に面して配置さ
れ、空気の吹出口を形成する。空調用のグリルのように
格子状のもの、縦、横方向の羽根、或は柵状のもの、ノ
ズル形状のものその他の枠部材であり、固定的に用いた
り、或はルーバのように可動にして用いたりしても良
い。風向の設定、調整機能の他、ケーシング内部の固定
及び可動羽根の保護、意匠感の保持等の機能をもったも
のである。
【0016】前記モータの回転軸にはロッドが接続され
るとともに、このロッドの他端部は前記変換機構に接続
され、前記モータ、ロッド及び変換機構は空気の流れに
交差し、かつ、横方向に直列状に連結配置されている。
ロッドは必ずしも設けないでモータ回転軸から直接に変
換機構と連結しても良いが、ロッドを用いることにより
モータや変換機構の配置に自由度が増すから好適であ
る。そして、この効率の良い出力を得る構成を例えばグ
リル型のダンパー装置に適用するときには、モータ、ロ
ッド及び変換機構はケーシングの横長の長手方向に沿う
ように直列状に連結配置させることがグリルの前面側の
サイズ上の制約に対応してコンパクトに形成できる。こ
れらの部材、あるいは装置はできるだけ固定羽根等の下
端側に配置させる方が好適である。羽根の重心部分に変
換機構を配置させ、この部分を駆動させることにより駆
動のための効率も良好である。
【0017】モータ、ロッド及び変換機構は、前記外枠
部材と、前記ダンパ羽根部との間に配置しても良い。ダ
ンパ羽根部のさらに上流側に配置させても良いが、風速
センサは風の乱れを生じさせるものをできるだけ置いて
いないような流路だけの部分に配置させた方が検知精度
が高くなるから、ケーシング内での一体化を行なう場合
には、このように駆動装置をダンパ羽根部よりも流れ下
流側に配置させる方がより好適である。
【0018】変換機構は、前記ロッドの端部側に対応す
る位置の固定羽根に設けられ、該ロッドの長手方向に沿
うように形成された第1長孔と、前記可動羽根に設けら
れ、この第1長孔に略対応する位置に形成され、かつ、
この第1長孔と交差する方向に形成された第2長孔と、
前記ロッドに接続され、前記固定羽根の第1長孔と可動
羽根の第2長孔を連通状態で該第1長孔内を移動する第
1移動コマと、を含むようにしても良い。羽根そのもの
にスライド移動案内のための長孔を形成しているので、
ダンパ羽根部に近接させた位置に変換機構を構成でき、
薄型に製作できて施工、取付上の自由度が高い。しか
も、構造が簡単である。可動羽根を上下方向にスライド
させる場合に効果的である。
【0019】前記変換機構は、前記ロッドの端部側に対
応する位置の固定羽根に設けられ、該ロッドの長手方向
に沿うように形成された第1長孔と、端部がこの第1長
孔を貫通して設けられ、基部側を前記可動羽根に立設固
定されたピンを有する第2移動コマと、を含むようにし
ても良い。変換のための機構としては、ロッドの回転に
伴い、該ロッドの長手方向に進退させる機構だけで良
く、構造が簡単で、部品点数も少ないから低コストに製
作できる。固定羽根に対して横スライド移動することに
より通気孔を開閉する機構のものに効果的である。
【0020】前記変換機構は、前記ロッドの端部側と前
記第1又は第2移動コマとを螺合連結させる螺合連結部
を含み、該ロッドの回転とともに該第1又は第2移動コ
マを螺進退させるようにしても良い。これによってモー
タの回転運動を該第1又は第2移動コマの直線的な進退
運動に変換させる機構を実現する。
【0021】前記モータは横移動自在に支持され、前記
モータ近傍には前記ロッドを常時基準移動範囲位置に復
帰付勢させるとともに、前記モータが前記ロッドの基準
移動範囲を超えて回転する時には該モータ自体を横移動
させる移動安定化装置が設けられるようにしても良い。
可動羽根のスライド移動の駆動力を与える移動機構の移
動安定化を実現させる。
【0022】前記移動安定化装置は、前記ロッドを所定
の基準移動範囲位置に付勢し、前記第1又は第2移動コ
マが前記第1長孔内の移動範囲を移動するときにはその
付勢力を作用させないとともに、該第1又は第2移動コ
マがその移動範囲を超える方向に前記ロッドが向かうよ
うに前記モータが回転する時には該ロッドを基準移動範
囲位置に復帰させる付勢力を付与する付勢装置と、前記
モータの両側離隔位置に配置され、前記第1又は第2移
動コマが第1長孔内の移動端に至りさらに該モータが回
転する時には該モータ自体を横移動させ、該モータに当
接して停止位置を感知する感知装置と、を備えるように
しても良い。付勢装置、及び感知装置の具体的な付勢力
付与構成、あるいは感知方式は任意に設定しても良い。
感知装置は通常は近接スイッチで良く、高周波型、磁気
型、容量型、光近接スイッチその他従来のリミットスイ
ッチ等任意のものを用いて良い。また、付勢装置は、コ
イルバネでなくゴム、板バネ、形状記憶部材その他の任
意の弾性部材を用いて良い。付勢箱は設けずとも単なる
ロッドの軸受のみでも良い。
【0023】
【実施例】以下、添付図面を参照しながら、本発明の好
適な実施例を説明する。図1なしい図5には、本発明の
1つの実施例に係るダンパー装置10が示されている。
【0024】図3において、このダンパー装置10は、
室内の壁面Wから所要の厚み幅だけ突出させたケーシン
グ12と、このケーシング12の前面を覆うように同前
面側に着脱自在に取りつけられた外枠部材11としての
グリル枠14と、該グリル枠14の内部側であって、ケ
ーシング12内部に設置したダンパ羽根部16と、該ダ
ンパ羽根部16の可動羽根を駆動させる駆動装置とを備
えており、装置10全体が該ケーシング12内に収納さ
れた状態で配置されている。
【0025】図3の実施例において、ケーシング12
は、鋼板等の金属板からなり、内側にはグラスウールそ
の他の断熱材Rが内張り貼着されている。このケーシン
グ12は、図1、2、4にも示すように、中空で横長直
方体形状に構成されており、図示しないメインダクト等
に連通するダクト等の風の流路Pに連通接続される。こ
のケーシング12は空気の流路に室内側から押し込み取
付けるようにしても良い。
【0026】外枠部材11は、空気の吹き出し空間に面
して設けられるものであり、例えば、建物の室内や廊
下、その他の空間に前面側を臨ませるようにして取りつ
けられている。この外枠部材は、空気の吹出口を形成す
るとともに、風向の設定、調整機能の他、ケーシング内
部の固定及び可動羽根の保護、意匠感の保持等の機能を
有するものである。
【0027】図1、3に示すようにケーシング12の前
面には縦グリル羽根20及び横グリル羽根18を備えた
グリル枠14が図示しないロック解除用の押圧部を備え
た付勢ロック機構を有する公知の着脱機構により着脱自
在に取りつけられている。本実施例では正面視横方向に
水平に架設された横グリル羽根18がグリル枠14に取
りつけられるとともに、該横グリル羽根18に直交する
ように縦グリル羽根20が取りつけられている。これら
のグリル羽根18、20は、グリル枠から突設された図
示しない枢支ピンに枢支されてそれぞれの羽根の長手方
向を軸として軸回りに回動し、かつ回動位置で停止する
ように取りつけられている。これらの各縦又は横グリル
羽根は固定状態で設けても良い。またグリル枠はビス止
め等により着脱可能に設けるようにしても良い。
【0028】図2、図3に示すように、ケーシング12
の内部側、すなわち、前面のグリル羽根の内奥側には前
記した空気の流路Pに交差するようにダンパ羽根部16
が取りつけられている。
【0029】このダンパ羽根部16は、金属製、或は軽
金属などからなる固定羽根22と可動羽根24からな
る。固定羽根22は、ケーシング内部のケーシング流路
を塞ぐように流路Pに交差する方向に配置され、該ケー
シング12に外周側が密着状に固定されている。この固
定羽根22には複数の通気孔22aが設けられている。
図2において、グリル枠14の略内径に一致し、一端側
に制御箱の取付位置を除いた残余の部分に鋼板製の矩形
形状の薄板に複数のパンチング丸孔を穿孔させて固定羽
根22が固定されている。
【0030】一方、この固定羽根22には摺動自在に可
動羽根24が設けられている。この可動羽根24は、固
定羽根22と略同一の大きさの矩形鋼板製からなり、固
定羽根22の通気孔22a位置に対応する位置に複数の
通気孔24aが穿孔されている。これら固定羽根22及
び可動羽根24は互いに密着状に重ね合わせられて配置
されている。したがって、固定及び可動の相互の通気孔
22a及び24aが連通する状態から可動羽根24がス
ライド移動すると相互の連通孔23がその連通面積を変
化させ、空気の流量を制御することとなる。
【0031】このように図3に示すように、極めて薄く
重なり合った状態でダンパー機能を行なうので室内の壁
面という在室者に至近の位置に取りつけられ、壁面から
大きく突出して取りつけることが室内意匠感上、制約さ
れるようなグリル型の吹出口についてケーシング12に
一体的に組み込んで構成することが可能である。よっ
て、メインダクトからの接続用の分岐ダクト、L字ダク
ト、接続用短管等が不要となり、しかも製品管理、保
守、維持管理等を行ないやすいものとなる。
【0032】さらに、該ダンパー装置10は、複数の通
気孔22a、24aを備えた固定羽根22と可動羽根2
4によるスライド羽根構成であるから、空気の通流によ
る音が非常に静かであり、よって、消音用のチャンバー
等を別体に設ける必要がない。従って、製品コストも安
価で、コストパフォーマンスも高い。
【0033】図2、図5において、可動羽根22の四隅
寄り位置4箇所には正面視縦方向に長い長孔26が形成
されている。そして、この長孔26に略対応する位置で
あって、前記固定羽根22には4個の案内ピン27が該
可動羽根22の長孔26を貫通して突設されている。従
って、可動羽根22はこの長孔26及び案内ピン27に
より縦方向である上下にはスライド移動するが、横方向
には移動しないようになっている。そして、可動羽根2
4の上下移動に伴い、連通孔23が開閉方向に変化する
こととなる。
【0034】本実施例において、このダンパー羽根を上
下方向にスライドさせるようにすることは、室内に面し
て配置される本装置10のグリル枠14が与える室内意
匠感と大きく関連している。スライド羽根で左右方向へ
の可動羽根の変化では空気は左右に振られて向きを変え
る。従って、ダンパー羽根側で左右に振られる風を室内
側のグリル羽根で例えば直進方向の空気流として補正す
るためには、当然グリル羽根を左右方向に向けるように
回動調整しなければならない。すると、在室者から見
て、特に1m90cm程度の高さの仰角位置の壁面に取
りつけられるグリル吹出口では左右のグリル羽根の変向
状態は非常に目立ちやすく、これによって室内意匠感を
著しく損なう。これに対し、ダンパー羽根としてのスラ
イド羽根側を上下のスライド調整により上下への空気の
変向を生じさせるようにすればグリル羽根側も上下への
回動調整を行うこととなる。在室者から見てこのような
仰角に位置する壁面に取りつけられたグリル羽根を上下
に回動して調整する場合には大きな変向を行なったとし
ても単に横方向の肉厚状の水平の線が若干見られる程度
であり、通常は、ちょうど通気孔が正面に見えるような
位置関係となる。従って、ダンパー羽根を上下にスライ
ド移動するようにして目立たないのではあるが、室内意
匠感として極めて整った感じを与える。この点から本実
施例では、外枠部材としてのグリル枠14の横グリル羽
根を少なくとも上下に揺動し得るように枢支させ、さら
にその内部側に配置させたダンパ羽根部16の可動羽根
24を上下にスライドさせるようにして、ダンパー装置
自体の取付位置を利用して上下方向のグリル羽根の変化
で風向調整をさせるようにし、室内意匠感をも良好に保
持させるようにしている。
【0035】図2、3において、実施例に係るダンパー
装置は、前記ダンパ羽根部16の可動羽根24を駆動さ
せ固定羽根及び可動羽根の通気孔22a(24a)を連
通させつつ開閉を行なう駆動装置28を備えている。
【0036】実施例において、この駆動装置28は、モ
ータ30と、変換機構32と、を備えている。図におい
て、このモータ30と、変換機構32は空気の流れに交
差し、かつ、横方向に直列状に連結配置されている。す
なわち、ケーシング12の横長の長手方向に沿うように
直列状に連結されて配置されている。しかも、図3に示
すように、実施例においてはこれらのモータ30及び変
換機構32を含む駆動装置28は、ケーシング12内で
あって、縦、横のグリル羽根20、18とダンパー羽根
部16との間に配置されている。このように、ダンパー
羽根部16を通気孔を備えた固定及び可動のスライド羽
根構成としているから、低騒音構造としながら、ダンパ
ー機能を有し、しかもその羽根駆動装置を内部に組み込
んで、ケーシングに一体的に構成できるようにさせつつ
1個のVAVダンパーとして機能できる。
【0037】さらに、モータ30、ロッド48及び変換
機構32は、外枠部材11と、ダンパ羽根部16との間
に配置されている。したがって、室内前面側に駆動装置
を備えることとなり、グリル枠14を簡易に脱着して駆
動機器の保守、点検等が容易である。また、風速センサ
との取付バランスがよく、上流側に配置する風速センサ
の周囲に風の流れを妨げるものがなく、高精度の風速検
出を行なうものである。
【0038】実施例において、図2に示すように駆動装
置28は正面視下端であり、かつ、左端側に寄せて配置
されている。図3、5において、固定羽根22は前面
側、すなわち室内側に設置され、可動羽根は風の上流側
に配置されている。そして、固定羽根22には支持枠3
4が固定されている。そして、この支持枠34内に収容
されるように駆動モータ30が横移動自在に取りつけら
れている。すなわち、支持枠34は中空筒状に形成さ
れ、上面側に孔36が穿孔されるとともに、側面側には
軸孔38が穿孔されている。そして、この軸孔にモータ
30の回転軸の軸受が軸の長手方向にスライド移動自在
に軸支されており、これにって、該モータ30は図6、
7、8において、横移動自在に支持されている。
【0039】図に示すように、電動のモータ30は支持
枠34内において横向きに配置され、該モータの上面か
ら側面側にかけてL字板状のアダプタ枠40が固定され
ている。このアダプタ枠40の上面には叩打ピン41が
上方に向けて突設されている。そして、モータ30の回
転軸30aを軸孔38に貫通させて軸支させるととも
に、この叩打ピン41の上端側を前記孔36に突出させ
ている。また、このアダプタ枠40は図示しない案内ロ
ッドが横方向に取りつけられており、このロッド先端が
固定羽根側に突設させた受け片に形成した孔に貫入し
て、該モータ30自体は左右方向にあたかも浮動状態で
移動するように設けられている。
【0040】前記支持枠34の上板の下面側であって叩
打ピン41近傍には感知装置42が設けられている。こ
の実施例では該叩打ピン41を挟装するような位置であ
って支持枠34の上板下面側に感知装置としてのマイク
ロスイッチ44が取りつけられている。これによってモ
ータ30が左右方向に移動して叩打ピン41が左右いず
れかのマイクロスイッチを叩打すると、所望のスイッチ
ング操作が得られるようになっている。
【0041】図2、図5においてモータ30の回転軸に
はスリーブ46を介して長い棒状のロッド48が連結接
続されている。そして、このロッド46の他端側が変換
機構32に接続されている。このように、モータ30、
ロッド46及び変換機構32は空気の流れに交差し、か
つ、ケーシング12の横長の長手方向に沿うように横方
向に直列状に連結配置されている。したがって、薄型の
ケーシング構成にさらに薄型の固定羽根と可動羽根のス
ライド式のダンパー羽根構造であって、ケーシング内部
に一体化させて駆動装置を設置させることができ、装置
の薄型、コンパクト化を実現させることとなる。しか
も、室内空調状態をフィードバックさせて制御を行なう
VAV方式に好適に適用できる。
【0042】実施例においては、ケーシングの長手方向
に沿って配置したロッドの回転を変換機構32により可
動羽根の上下方向へのスライド移動に変換する。このよ
うな変換機構を用いてモータ回転軸の回転を直線的なし
かも上下方向の運動に変換して羽根の移動の制御を行な
うから横長のグリル型のダンパー装置に対してもその隅
部、すなわち、各長辺、あるいは短辺側の辺縁に沿って
配置することができ、よって、これをケーシング内に一
体的に組み込むときには単に隅部や辺縁の一部に配置さ
せることができる。したがって、風速センサを風流れの
略中央位置に配置した時に流れを妨げる部分が少なくな
り、そのぶん風速の検出精度が大幅に向上し、室内負荷
側に対応した正確な空調空気の供給を行なうことができ
るものである。
【0043】図6ないし8に見られるように、このロッ
ド46の他端部側には螺子溝50aが刻設されている。
実施例において、変換機構32は、螺合連結部50と、
第1長孔60と、第2長孔62と、第1移動コマ56
と、を含む。図3、6において、ロッド48の端部に略
対応する位置である固定羽根22には、コ字板状のガイ
ド枠58が固定されている。そして、図5に示すよう
に、該ロッド48の端部側に対応する位置(ほぼ同じ位
置)の固定羽根には該ロッド48の長手直線方向に沿う
ように案内用の第1長孔60が設けられている。
【0044】また、この固定羽根22に密着摺動する可
動羽根24には、この第1長孔60に略対応する位置に
第2長孔62が穿孔されている。図に示すように、この
可動羽根24の第2長孔62は、第1長孔60と交差す
る方向に長く形成されている。実施例において、図の破
線示のように、第1長孔の長手方向を基準にして約30
度程の角度差により第2長孔62が穿孔形成されてい
る。一方、コ字板状のガイド枠58は、同コ字板の中間
に間隙Sが形成されている。そして、この上面にも前記
した固定羽根22の第1長孔60と対応する位置に長孔
64が穿孔されている。そして、このコ字板の間隙S内
に突入し、先端を突出させるように螺子溝部50を備え
たロッド48の軸端が配置される。
【0045】実施例において、この間隙S内には第1移
動コマ56が配置されている。この第1移動コマ56
は、図6ないし9に示すように、略六角柱形状であり、
その胴側には横方向に図示しない貫通螺子孔が穿孔され
ている。そして、ロッド48の螺子溝50aがこの第1
移動コマ56の貫通螺子孔に螺合して配置されている。
これら、ロッド48の螺子溝50a及び第1移動コマ5
6の貫通螺子孔により螺合連結部50が形成され、これ
によって、モータ30の回転によりロッド48を回転さ
せ、これに螺合する第1移動コマ56を該ロッドの長手
方向へ螺進退させて直線運動に変換させる。これによっ
て、モータの回転力を極めて簡単な構造で移動コマの直
進移動に変換させることができ、低コストで、故障が少
なく、保守、点検も簡単に行なえる。
【0046】この六角柱状の第1移動コマ56の上面略
中心から上方に向けて係合ピン66が突設され、この係
合ピン66の上端は前記ガイド枠の長孔64を貫通して
突出配置されている。また、この第1移動コマ56の下
面略中心から下方に向けて係合ピン68が取りつけられ
ており、この係合ピン68の先端は前記した固定羽根及
び可動羽根の第1及び第2長孔60、62が連通する状
態で両孔を貫通状に突設させている。
【0047】このように、第1移動コマ56はロッド4
8の螺子溝50aに螺合する貫通螺子孔を有するととも
に、固定及び可動羽根の第1及び第2長孔60、62を
貫通して突設する係合ピン68を備えているので、ロッ
ド48の回転にともない、第1移動コマ56が左右方向
に螺進し、第1移動コマの係合ピン68が第1長孔60
内を直進し、このときの可動羽根24の第2長孔62の
第1長孔に対する角度差に対応した縦方向、すなわち上
下方向の長さぶんを可動羽根22が上下に移動すること
となる。よって、この実施例の横長の形状が限られたダ
ンパー装置において、横長のロッドの長手方向の動きを
簡単な構成で、円滑な上下の動きに変換させることがで
き、低コストのVAVダンパーを製造でき、しかも、取
付、交換性に優れたダンパー装置とするものである。
【0048】ここにおいて、ケーシングの長手方向に沿
ってモータ、ロッド、変換機構を配置させ、しかも螺合
連結部における螺子溝と第1移動コマの貫通螺子孔との
螺合連結により第1移動コマを螺進退移動させて可動羽
根を上下方向に移動させるようにしているので、モータ
の回転を高精度に可動羽根の変位量に反映させることが
でき、高精度の風量調整、ひいてはVAVダンパーとし
て室内温湿度に対応した空調空気を正確に供給すること
が可能となる。また、実施例において、これを在室者に
至近の位置である室内に面して取りつけられるグリル
型、ノズル型その他の吹き出し構成を備えたダンパーと
して構成でき、低騒音でしかも良好な意匠感をグリル羽
根の風向調整に際しても保持でき、同時に吹出口として
の機器と、空調ダンパーとしての機器を一体化させるこ
とができ、設備コストを低減させることができる。ま
た、グリル枠14はケーシング12に対して着脱自在で
あり、かつ、駆動装置28はそのすぐ後ろに配置されて
いるから壁、床の裏面側や天井裏面側などの入りにくい
空間での作業を必要とせず、据付け、保守、点検、修理
が非常に簡単で、作業を円滑に行なえる。
【0049】図3において、ケーシング12内であって
ダンパ羽根部16のすぐ後ろ側にはメッシュ状の空気フ
ィルタ70が装着、離脱自在に嵌装されている。該空気
フィルタ70の下面側のケーシング12には開閉式の蓋
72が取りつけられている。また、74は固定羽根22
に支持され、流路の略中央側に配置された風速センサで
ある。このように風速センサ74は空気の上流側に配置
し、しかも流路P以外には風の流れを妨げるものがない
ので乱流を生じさせるものがなく、よって、風速の検知
精度も非常に高いものであり、よって、予め設定された
室内側の温湿度状態に向けて適正な空調空気を供給する
こととなる。また、図2に示すように前面のグリル枠1
4の右端側には制御装置75が設けられ、実施例ではV
AVシステムを構成すべく、室内側の温度センサ、及び
風速センサに電気的に連係して室内温度と設定温度の温
度差に対応した制御空気を供給するためにモータ30の
駆動制御を行なう。
【0050】風速センサ74の支持構造は図14に示す
ようにしても良い。図3の実施例では風速センサ74を
取りつけたV字状の支持脚は固定羽根22に取り付けら
れ、可動羽根24及び空気フィルタ70に同可動羽根の
移動範囲に対応する切欠を設ける必要があるが、空気フ
ィルタ70よりも上流側に縦に支持ステー77を取り付
け、この支持ステー77にV字状の支持脚を固定させて
該空気フィルタ70を上流側に支持させても良く、この
場合は空気フィルタ70の保守、交換が簡単となる。こ
の場合にもセンサ取り付け位置近縁に直接的な乱流を生
じさせるものがなく、良好な検知精度による風速検知を
行なえる。
【0051】さらに、本実施例において、モータ30の
近傍には可動羽根24の移動を安定化させる移動安定化
装置76が設けられている。すなわち、この移動安定化
装置76は、ロッド48を常時基準移動範囲位置に復帰
付勢させるとともに、該モータ30が該ロッド48の基
準移動範囲を超えて回転するときには該モータ30自体
を横移動させるものである。
【0052】図5ないし8において、この移動安定化装
置76は、ロッド48を横方向のある基準移動範囲位置
に向けて常時付勢する付勢装置78と、変換機構32の
第1長孔60内の移動範囲を越える方向にロッド48が
向かうようにモータの回転軸が回動するとモータ自身を
横移動させ、予め設定したモータの横移動限度位置(停
止位置)を感知する感知装置42を備えている。
【0053】図において、支持枠34と固定羽根22の
第1長孔60に対応する位置に取りつけられたガイド枠
58との中間位置には中空の付勢箱80が固定羽根22
に取りつけられている。そして、この付勢箱80の両側
壁を貫通してロッド48が回転自在に軸支されている。
この付勢箱80内であって該ロッド48の略中央部には
該ロッド48にその内輪82を貫通された軸受84がE
リング等の規制部材86によりロッド48の長手方向に
移動できないように支持されている。そしてこの付勢箱
80内であって該軸受84の両側にはロッド48に嵌装
されて付勢部材としてのコイルバネ88が設けられてい
る。
【0054】付勢装置78は、ロッド48を所定の横方
向基準移動範囲位置に付勢し、第1移動コマ56が第1
長孔60内の移動範囲内を移動するときにはその付勢力
を作用させないとともに、該移動コマがその移動範囲を
超えるようにロッド48を移動させるようにモータ30
が回転する時にはロッド48を基準位置に復帰させる付
勢力を与える。
【0055】付勢力の基準位置は、例えば同一のバネ力
のコイルバネを用いて付勢箱80の横方向の中央として
おいても良い。このとき所定のバネ力で軸受84を中央
に付勢している。したがってロッド48も常時は横方向
ではこの基準移動範囲位置にあり、この状態でモータが
回転駆動すれば、その回転が変換機構32により可動羽
根24の上下スライド移動を生じさせる。そして、第1
移動コマ56は固定羽根24の第1長孔60の孔端部に
到達した時ロッド48の螺子溝部50と第1移動コマ5
6との螺合によるロッド48の横移動力はモータ30に
かかり、該モータ30自体を引張、あるいは押動させる
こととなる。
【0056】このように常時はロッド48を任意の基準
移動範囲位置に付勢させた状態で横移動自在に浮動支持
させ、第1移動コマが第1長孔60の移動範囲を超える
方向にさらにモータ30を回転させるようにすることに
より、同第1長孔60内の第1移動コマ56の移動端ま
での駆動力を確実に可動羽根24に対して伝達でき、こ
れによって各羽根22、24の通気孔22a、24aの
連通孔23の開閉を確実、かつ正確に制御することがで
きる。よって、設定値に対する室内等の負荷状態との温
度差等を検知し、設定値に向かわせるような正確な量、
及び質の空調空気を負荷側に供給すべきVAVダンパー
の機能を充分に実現させることができることとなる。
【0057】さらに、この移動安定化装置76は感知装
置42を備えており、この感知装置は、前述のように前
記モータ30の両側離隔位置に配置されている。すなわ
ち、モータ30から突設された叩打ピン41を挟装する
ような位置であって支持枠34の上板下面側に感知装置
としてのマイクロスイッチ44が取りつけられている。
そして、モータに取りつけられた叩打ピン41が左右い
ずれかのマイクロスイッチを叩打すると、モータ30が
停止し、連通孔23の全開あるいは全閉状態を確実に保
持するとともに、それ以上に同方向に移動させるような
モータの回転を行なわせないようにしてモータの焼損等
を防止し、もって、VAVダンパーあるいはVAVシス
テムの耐久性、及び作動の信頼性を確保するものであ
る。
【0058】図12は、前記した固定羽根及び可動羽根
の通気孔22a、24aの他の実施例を示しており、こ
の実施例では、風流れ上流側に位置する可動羽根24の
通気孔24aは断面視風流れ上流側に向けて拡大するよ
うに形成されている。さらに、この実施例では、通気孔
24aの風流れ上流側の流入開口前面部分は断面R状に
面取りして形成されている。このようにパンチング孔の
1つ1つを風流れ上流側に向けて拡大するように形成す
ることにより孔から流入する際の気流の流れが円滑にな
り、圧力損失を減少させ、騒音の発生も減少させること
ができる。各羽根の表裏面のいずれか、あるいは両面と
もにこのようなラッパ状の面取り構成としても良い。ま
た、各羽根の表面には電着その他の手法を用いた合成樹
繊維等からなる植毛被覆を行なっても良く、消音効果、
あるいは結露防止効果を保持し得る。風流れ上流側に向
けて拡大する孔形状はいわゆるテーパ状あるいは台形状
の孔、ラッパ状の孔その他具体的な孔の拡大の角度は任
意の構成としても良い。
【0059】通気孔22a、24aは図13に示すよう
にともに断面台形状あるいはラッパ状の孔を穿孔させ、
これをそれぞれ風流れ上流側に向けて拡大するように配
置させ、いわばタンデム型の孔の配置となるように各羽
根22、24を設けても良い。これによって、工作上、
組立上の誤差により固定羽根と可動羽根の孔位置が直状
孔どうしの場合に全開時に若干ずれた状態になると正確
に一致した状態に比べ著しく圧損が増大するのに対し、
この図13の実施例では、直状孔が正確に同心状に配置
されたときに比較して若干圧損が高くなるが、全開時の
ずれた状態に比較してはるかに圧損が低くなり、しかも
工作上の誤差が吸収できるので製品による圧損のバラツ
キがなくなるものである。
【0060】次に、本発明の実施例に係るダンパー装置
10の作用について説明する。図6に示すように、付勢
箱80内のコイルバネ88に付勢されてロッド48は基
準移動範囲位置として設定された例えば常時該付勢箱8
0の横方向略中央位置に所要のバネ付勢力により付勢さ
れている。この基準位置はバネ力、バネ長等により任意
の位置に設定しても良い。軸受84はロッド48に対
し、横方向に対しては移動しないようになっている。し
たがって、ロッド48が移動すると、軸受84も同時に
移動し、そのときは両側のいずれかのコイルバネ88を
圧縮することとなる。
【0061】実施例において、図6の軸受84が付勢箱
80内の中央位置にある時には可動羽根24は固定羽根
22に対して連通孔23を半開状態とする位置にある。
この状態からモータが回転し、ロッド48を進行方向に
対して右回転すると、螺進により第1移動コマ56を図
上左方向に移動させる。このとき第1移動コマ56はロ
ッド48と直列状に形成された固定羽根22の第1長孔
60に沿って移動する。第1移動コマ56の軸端は、該
第1長孔と連通状に配置され、かつ斜めに交差するよう
に配置された可動羽根24の第2長孔62を貫通してい
るから、該第2長孔62内の第1移動コマの動きは可動
羽根24を上方に移動させるものとなる。そして、ロッ
ド48の回転が継続すると固定羽根の第1長孔60の孔
端まで移動する。このとき付勢箱80内の軸受84は付
勢された位置を移動することなく中央位置を保持してい
る。
【0062】第1移動コマ56が第1長孔60の孔端に
ある状態からさらにモータ30が回転すると、該第1移
動コマ側は移動できないから螺進退により横移動力はモ
ータ30自体を移動させることとなる。そして、モータ
自体の横移動により図7上、右側の感知装置としてのマ
イクロスイッチ44をモータに固定された叩打ピン41
が叩打すると、可動羽根24は連通孔23を全開状態に
し、この状態でモータは停止する。
【0063】可動羽根24を下方に移動させて連通孔2
3を全閉とするときにはモータ30及びロッド48が逆
回転し、軸受84を基準位置状態に復帰させて可動羽根
24を下方に移動させる。そして、前記した連通孔23
の全開状態に向けての動きとは逆の順序で螺進退、移動
コマ56の移動があり、連通孔を全閉状態とし、さらに
可動羽根の移動方向にモータが逆回転すると、モータ自
体が逆方向に移動して図8に示すように図上左側のマイ
クロスイッチ44に当接し、スイッチングを行なってモ
ータを停止させ、全閉状態を確実に保持する。これによ
って、モータ30、ロッド48を介して第1移動コマ5
6の移動、ひいては可動羽根24のスライド移動を安定
化させ、装置の作動信頼性を確保するものである。
【0064】これによって、一種のバックラッシュ状
態、あるいは遊びが全くない高精度の可動羽根の上下移
動が実現でき、よって、室内等の負荷状態に対応した高
精度の風量調整が可能となるものである。本実施例では
外枠部材11として、四角枠状のグリル枠に縦グリル羽
根、及び横グリル羽根を設けたものを例示しているが、
この外枠部材は図16、17に示すように、ノズル形状
のものでも良い。
【0065】図において、室内壁内には空気の流路とし
てのダクトが配設されており、このダクト内には端部側
を室内その他の空気の吹き出し空間に近接してケーシン
グ12が装着されている。そして、このケーシングの前
面、すなわち、空気の吹き出し空間に面するようにして
外枠部材11としての横長矩形のノズル枠本体90が壁
面Wからやや突出させて該ケーシング12に対して着脱
自在に設けられている。ノズル枠本体90は空気の流れ
上流側にラッパ状に拡開させた入口90aを有しこれに
連接された円筒形の出口90bを備えた横に1列に配置
された3個のノズル体92を備えている。このノズル体
92はノズル枠本体90に対して略全方向に出口側を回
動可能なように構成されている。他の構成は上記したグ
リル枠を備えたダンパーと同一の構成であるが、このよ
うに外枠部材11はノズル形状として構成されていても
良い。また、その他の枠部材で羽根を備えたものでも良
い。羽根は固定的に用いたり、ルーバのように可動にし
たものでも良い。また、それらの組み合わせの態様とし
ても良い。
【0066】このように、着脱可能或は着脱自在の外枠
部材を空気の吹き出し空間に面してケーシングに取りつ
けられるようにし、かつ、該ケーシング内部に多孔の固
定羽根に対して多孔の可動羽根をスライド移動自在に駆
動させるようにし、それらの通気孔を連通させつつ開閉
させるようにするから、ケーシングから外枠部材を含め
ても全体として非常に薄型に構成でき、しかも、これが
風量制御用の空調ダンパーであるから、従来壁面や壁の
裏面側などに設置されていた空調用ダンパーの新設、交
換等が極めて簡単に行なえ、また、保守、メンテナンス
が従来に比較して飛躍的にやりやすくなるものである。
【0067】なお、図18に示すように、このダンパー
装置10のケーシングを建物の壁に設けられ、室内に開
口させた流路Pとしてのダクト孔に挿入できるように形
成し、ダンパ羽根部16、駆動装置28、制御部等をケ
ーシングの内部に組み込んで室内側からこのケーシング
を挿入して壁内に埋め込み状に設置し、外枠部材11の
みを室内側に露出させて取付けても良い。特に、建物の
新築工事の場合には壁内のダクト穴径自体を予め大きく
形成しておくことが可能であるから、これが効果的に実
施でき、この場合には、室内への突出部は単に外枠部材
としてのグリルのみとなり、室内意匠上より好適とな
る。この場合、例えば、外枠部材11としてのグリル枠
14はケーシング12に対して接合部89としての内壁
側嵌着部で簡単に差し込み状に着脱できるようにしてお
り、施工性が良好である。接合部89は、ケーシング1
2との連結を行なうものであり、任意の方法で、ケーシ
ングの任意の部分に設定しても良い。
【0068】次に、本発明のダンパー装置10の変換機
構部分を異ならしめた他の実施例について図19、図2
0を参照しながら説明するが、上記した第1実施例と同
一部材には同一符号を付し、その説明を省略する。この
第2実施例の構成は該変換機構部分以外は第1実施例と
同一の構成となっている。モータ30及びロッド48、
付勢箱80、移動安定化装置76も第1実施例と同一の
構成となっている。
【0069】この実施例の変換機構32は、図19、2
0に示すように、ロッド48の端部側に対応する位置の
固定羽根22に設けられ、該ロッド48の長手方向に沿
うように形成された第1長孔60と、端部がこの第1長
孔60を貫通して設けられ、基部側を前記可動羽根24
に立設固定されたピン94を有する第2移動コマ96と
を備えている。
【0070】すなわち、この実施例では、第1実施例の
ように可動羽根24には第2長孔62は設けられておら
ず、図20に示すようにピン94の端部は可動羽根24
に直接に固定されている。可動羽根は例えば、鋼板など
から製作される場合にはピン94を直接に溶接などを用
いて固定しても良いし、アルミニウムの型成型などで製
造する場合には、ピン94をパイプビスとして裏面側か
らビス止めしたり、或は接着その他の任意の固定方法を
用いて良い。なお、この実施例では、固定羽根22の四
隅4箇所には横方向に長い長孔97が穿孔され、可動羽
根22に固定立設されたピン27がこの長孔内を貫通し
て可動羽根は横方向にスライド移動することとなる。
【0071】この実施例では、第2移動コマ96はピン
94を介して連結固定されているから第2移動コマ96
の進退移動によりそのまま可動羽根24を固定羽根22
に対してスライド移動させることとなる。したがって、
第2移動コマの進退移動によりそのまま可動羽根をその
進退移動方向に移動させることができ、駆動のための構
造が簡単で、部品点数が少なくて低コストで製造でき
る。また、モータの回転力は螺合構成による直線運動へ
の1回の変換で可動羽根を横スライド移動させるから変
換効率上無駄がなく、駆動のための精度を向上させる。
すなわち、この場合は可動羽根24が横方向にスライド
しながら、通気孔を開閉させる場合に好適に用いられる
ものである。
【0072】そして、この場合でも、前記した移動安定
化装置76により、ロッド48を常時基準移動範囲位置
に復帰付勢させるとともに、モータ30が前記ロッド4
8の基準移動範囲を超えて回転するときには該モータ自
体を横移動させ、これによって、ロッド48の回転、第
2移動コマ96、ひいては可動羽根24のスライド移動
を安定して行なわせ、ダンパ機能の実効を確保するもの
である。そして一種のバックラッシュ状態、あるいは遊
びが全くない高精度の可動羽根の左右方向移動が実現で
き、よって、室内等の負荷状態に対応した高精度の風量
調整が可能となるものである。本発明に係るダンパー装
置は上記した実施例構成にのみ限定されるものではな
く、特許請求の範囲に記載した発明の本質を逸脱しない
範囲において任意の改変を行なっても良いものである。
【0073】
【発明の効果】以上、説明した様に請求項1に係るダン
パー装置の発明によれば、風の流路に接続又は押し込み
取付けされる中空のケーシングと、このケーシング前面
に着脱自在に設けられ、空気の吹き出し空間に面して取
りつけられる外枠部材と、前記ケーシングの内部側であ
って前記流路に交差するように設けられ、複数の通気孔
を備えた固定羽根と、この固定羽根に対して摺動自在に
設けられ、該固定羽根の通気孔に対応する近傍位置に設
けられた複数の通気孔を備える可動羽根と、を有するダ
ンパ羽根部と、前記可動羽根を駆動させて前記固定羽根
と該可動羽根の通気孔を連通させつつ開閉させる駆動装
置と、を有し、前記駆動装置は、モータと、このモータ
の回転を前記可動羽根のスライド移動に変換させる変換
機構と、を備えているので、吹出口としての機器と、空
調ダンパーとしての機器を一体化させることができ、設
備コストを低減させることができるとともに、しかも空
調用ダンパーを低騒音で在室者に至近の位置、すなわ
ち、室内空間に面して配置使用させることが可能である
ばかりでなく、新設、交換取付、保守、点検が非常に簡
単で、グリル型の吹出口でありながら、VAVダンパー
として多目的に機能し得るという効果を奏する。また、
壁のダクト流路の開口より室内側からケーシングを挿入
させることが可能で、施工性が大幅に向上するととも
に、ケーシングを壁内に埋め込み状に設置すれば、外枠
部材のみを室内に露出させて取付でき、室内突出幅が小
さくなるから圧迫感をなくして室内意匠感を良好に保持
させることが可能である。さらに、スライド式の可動羽
根を上下に移動させることにより室内側のグリル羽根の
回動を上下方向への回動のみとして羽根変向時にも室内
意匠感を良好に保持でき、しかも取付、保守、点検が簡
単で、グリル型の吹出口でありながら、VAVダンパー
として多目的に機能し得るという効果を奏する。
【0074】また、請求項2に係るダンパー装置の発明
によれば、前記モータの回転軸にはロッドが接続される
とともに、このロッドの他端部は前記変換機構に接続さ
れ、前記モータ、ロッド及び変換機構は空気の流れに交
差し、かつ、横方向に直列状に連結配置されているの
で、薄型のケーシング構成にさらに薄型の固定羽根と可
動羽根のスライド式のダンパー羽根構造であって、ケー
シング内部に一体化させて駆動装置を設置させることを
可能とし、装置の薄型、コンパクト化を確実に実現させ
るとともに、空気の吹き出し空間の温湿度状態を感知し
ながら設定された空調環境に近づけるようにするVAV
ダンパーとして用いることが可能である。
【0075】さらに、請求項3に係るダンパー装置の発
明によれば、前記変換機構は、前記ロッドの端部側に対
応する位置の固定羽根に設けられ、該ロッドの長手方向
に沿うように形成された第1長孔と、前記可動羽根に設
けられ、この第1長孔に略対応する位置に形成され、か
つ、この第1長孔と交差する方向に形成された第2長孔
と、前記ロッドに接続され、前記固定羽根の第1長孔と
可動羽根の第2長孔を連通状態で該第1長孔内を移動す
る第1移動コマと、を含むので、例えば、横長形の形状
が限られたダンパー装置において、横長のロッドの長手
方向の動きを簡単な構成で、円滑な上下の動きに変換さ
せることができ、低コストのVAVダンパーであり、し
かも、取付、交換性、低騒音性を達成させた吹出口部分
に効果的に適用させることのできるダンパー装置を得る
ことができる。
【0076】さらに請求項4のダンパー装置によれば、
前記変換機構は、前記ロッドの端部側に対応する位置の
固定羽根に設けられ、該ロッドの長手方向に沿うように
形成された第1長孔と、端部がこの第1長孔を貫通して
設けられ、基部側を前記可動羽根に立設固定されたピン
を有する第2移動コマと、を含むようにしたので、第2
移動コマの進退移動によりそのまま可動羽根をその進退
移動方向に移動させることができ、駆動のための構造が
簡単で、部品点数が少なくて低コストで製造できるとと
もに、モータの回転力は螺合構成による直線運動への1
回の変換で可動羽根を横スライド移動させるから変換効
率の無駄がなく、駆動のための精度を向上させることが
できる。
【0077】さらに請求項5のダンパー装置によれば、
前記変換機構は、前記ロッドの端部側と前記第1又は第
2移動コマとを螺合連結させる螺合連結部を含み、該ロ
ッドの回転とともに、前記第1又は第2移動コマを螺進
退させるようにしたので、モータの回転力を極めて簡単
な構造で移動コマの直進移動に変換させることができ、
低コストで、故障が少なく、保守、点検も簡単に行なえ
る。
【0078】さらに請求項6のダンパー装置によれば、
前記モータ、ロッド及び変換機構は、前記外枠部材と、
前記ダンパ羽根部との間に配置されているから、室内前
面側に駆動装置を備えることとなり、グリル枠を簡易に
脱着して駆動機器の保守、点検等が容易であるだけでな
く、風速センサとの取付バランスがよく、上流側に配置
する風速センサの周囲に風の流れを妨げるものがなく、
高精度の風速検出を行なうことが可能となる。
【0079】さらに請求項7のダンパー装置によれば、
前記モータは横移動自在に支持され、前記モータ近傍に
は前記ロッドを常時基準移動範囲位置に復帰付勢させる
とともに、前記モータが前記ロッドの基準移動範囲を超
えて回転するときには該モータ自体を横移動させる移動
安定化装置が設けられることとしているので、モータの
回転軸に連結させたロッドによる第1又は第2の移動コ
マ、ひいては可動羽根の縦、又は横のスライド移動を安
定して、かつ円滑に行なわせ、装置の作動信頼性を確保
させることが可能である。また、モータへの過負荷を防
止してモータの焼損を防止することが可能である。
【0080】さらに請求項8のダンパー装置によれば、
前記移動安定化装置は、前記ロッドを所定の基準移動範
囲位置に付勢し、前記第1又は第2移動コマが第1長孔
内の移動範囲を移動するときにはその付勢力を作用させ
ないとともに、該第1又は第2移動コマがその移動範囲
を超える方向に前記ロッドが向かうように前記モータが
回転する時には該ロッドを基準移動範囲位置に復帰させ
る付勢力を付与する付勢装置と、前記モータの両側離隔
位置に配置され、前記第1又は第2移動コマが第1長孔
内の移動端に至りさらに該モータが回転する時には該モ
ータ自体を横移動させ、該モータに当接して停止位置を
感知する感知装置と、を備えているので、第1長孔内の
移動端から他の移動端への移動コマの移動が確実であ
り、よって可動羽根の上下移動端位置が非常に明確とな
るからVAVダンパーとして用いるような場合に移動制
御量に見合った確実な供給風量を設定でき、VAVシス
テムの実効を果たすことが可能となる。
【0081】さらに請求項9のダンパー装置によれば、
前記固定羽根または可動羽根のうち少なくとも風流れ上
流側に配置された羽根の通気孔は断面視風流れ上流側に
向けて拡大するように形成されているので、孔から流入
する際の気流の流れが円滑になり、圧力損失を減少させ
るとともに、騒音の発生も大幅に減少させることが可能
となる。また、固定及び可動羽根のそれぞれの孔を風流
れ上流側に向けて拡大するようにタンデム状に配置させ
ることにより、低圧損を維持しつつ製品製作上の誤差を
吸収でき、使用時の圧力損失のバラツキを減少させるこ
とが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るダンパー装置の概略正面
説明図である。
【図2】図1においてグリル枠を取り外した状態の概略
正面図である。
【図3】実施例の装置を壁面に取りつけた状態の拡大縦
断面説明図である。
【図4】図1の装置を背面側から見た一部省略背面説明
図である。
【図5】実施例に係るダンパー装置の要部拡大一部省略
斜視図である。
【図6】実施例に係るダンパー装置の縦断面説明兼作用
説明図である。
【図7】実施例に係るダンパー装置の縦断面説明兼作用
説明図である。
【図8】実施例に係るダンパー装置の縦断面説明兼作用
説明図である。
【図9】実施例に係るダンパー装置のガイド枠部分の要
部拡大縦断面説明図である。
【図10】実施例に係るダンパー装置の付勢箱内の軸受
部分の要部拡大縦断面説明図である。
【図11】実施例に係るダンパー装置の施工例の概略全
体斜視図である。
【図12】固定及び可動羽根の開口縁部分の他の実施例
に係る要部拡大断面説明図である。
【図13】固定及び可動羽根の開口縁部分及びその異な
る配置に係る他の実施例の要部拡大断面説明図である。
【図14】実施例に係るダンパー装置の風速センサの支
持構造を異ならしめた他の実施例に係る拡大縦断面説明
図である。
【図15】実施例に係るダンパー装置の在室者の視野か
らの取付位置を示す説明図である。
【図16】実施例に係る外枠部材をノズル型として構成
した場合の一部切欠正面説明図である。
【図17】図16の概略横断面説明図である。
【図18】ケーシング全体を流路内に埋め込み状に設置
させ、外枠部材部分のみを室内に露出させて施工させた
実施例断面説明図である。
【図19】本発明の第2実施例に係るダンパー装置の変
換機構の移動コマと可動羽根を固定状態とした場合の要
部拡大概略斜視説明図である。
【図20】同第2実施例のガイド枠部分の要部拡大縦断
面説明図である。
【図21】従来のグリル型吹出口の設置状態を示す概略
構成斜視説明図である。
【符号の説明】
10 ダンパー装置 11 外枠部材 12 ケーシング 14 グリル枠 16 ダンパ羽根部 22 固定羽根 22a 通気孔 23 連通孔 24 可動羽根 24a 通気孔 26 長孔 28 駆動装置 30 モータ 30a 回転軸 32 変換機構 42 感知装置 48 ロッド 50 螺合連結部 50a 螺子溝 56 第1移動コマ 60 第1長孔 62 第2長孔 74 風速センサ 76 移動安定化装置 78 付勢装置 84 軸受 96 第2移動コマ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 智 大阪市中央区本町四丁目1番13号 株式会 社竹中工務店大阪本店内 (72)発明者 津金 榮則 大阪市中央区本町四丁目1番13号 株式会 社竹中工務店大阪本店内 (72)発明者 川戸 浩 大阪市中央区本町四丁目1番13号 株式会 社竹中工務店大阪本店内 (72)発明者 木村 善嗣 大阪市中央区本町四丁目1番13号 株式会 社竹中工務店大阪本店内 (72)発明者 大熨 元徳 大阪市中央区本町四丁目1番13号 株式会 社竹中工務店大阪本店内 (72)発明者 久野 幸男 福岡県粕屋郡篠栗町大字和田1034の4 協 立エアテック株式会社内 (72)発明者 上野 武司 福岡県粕屋郡篠栗町大字和田1034の4 協 立エアテック株式会社内 (72)発明者 森 陽司 福岡県粕屋郡篠栗町大字和田1034の4 協 立エアテック株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気の流路に接続又は押し込み取付けさ
    れる中空のケーシングと、 このケーシング前面に着脱可能に設けられ、空気の吹き
    出し空間に面して取りつけられる外枠部材と、 前記ケーシングの内部側であって前記流路に交差するよ
    うに設けられ、複数の通気孔を備えた固定羽根と、この
    固定羽根に対して摺動自在に設けられ、該固定羽根の通
    気孔に対応する近傍位置に設けられた複数の通気孔を備
    える可動羽根と、を有するダンパ羽根部と、 前記可動羽根を駆動させて前記固定羽根と該可動羽根の
    通気孔を連通させつつ開閉させる駆動装置と、を有し、 前記駆動装置は、モータと、このモータの回転を前記可
    動羽根のスライド移動に変換させる変換機構と、を備え
    てなるダンパー装置。
  2. 【請求項2】 前記モータの回転軸にはロッドが接続さ
    れるとともに、このロッドの他端部は前記変換機構に接
    続され、 前記モータ、ロッド及び変換機構は空気の流れに交差
    し、かつ、横方向に直列状に連結配置されてなる請求項
    1記載のダンパー装置。
  3. 【請求項3】 前記変換機構は、前記ロッドの端部側に
    対応する位置の固定羽根に設けられ、該ロッドの長手方
    向に沿うように形成された第1長孔と、 前記可動羽根に設けられ、この第1長孔に略対応する位
    置に形成され、かつ、この第1長孔と交差する方向に形
    成された第2長孔と、 前記ロッドに接続され、前記固定羽根の第1長孔と可動
    羽根の第2長孔を連通状態で該第1長孔内を移動する第
    1移動コマと、を含む請求項2記載のダンパー装置。
  4. 【請求項4】 前記変換機構は、前記ロッドの端部側に
    対応する位置の固定羽根に設けられ、該ロッドの長手方
    向に沿うように形成された第1長孔と、 端部がこの第1長孔を貫通して設けられ、基部側を前記
    可動羽根に立設固定されたピンを有する第2移動コマ
    と、を含む請求項2記載のダンパー装置。
  5. 【請求項5】 前記変換機構は、前記ロッドの端部側と
    前記第1又は第2移動コマとを螺合連結させる螺合連結
    部を含み、該ロッドの回転とともに該第1又は第2移動
    コマを螺進退させるようにしてなる請求項3または4記
    載のダンパー装置。
  6. 【請求項6】 前記モータ、ロッド及び変換機構は、前
    記外枠部材と、前記ダンパ羽根部との間に配置されてな
    る請求項1ないし5のいずれかに記載のダンパー装置。
  7. 【請求項7】 前記モータは横移動自在に支持され、 前記モータ近傍には前記ロッドを常時基準移動範囲位置
    に復帰付勢させるとともに、前記モータが前記ロッドの
    基準移動範囲を超えて回転する時には該モータ自体を横
    移動させる移動安定化装置が設けられてなる請求2ない
    し6のいずれかに記載のダンパー装置。
  8. 【請求項8】 前記移動安定化装置は、前記ロッドを所
    定の基準移動範囲位置に付勢し、前記第1又は第2移動
    コマが前記第1長孔内の移動範囲を移動するときにはそ
    の付勢力を作用させないとともに、該第1又は第2移動
    コマがその移動範囲を超える方向に前記ロッドが向かう
    ように前記モータが回転する時には該ロッドを基準移動
    範囲位置に復帰させる付勢力を付与する付勢装置と、 前記モータの両側離隔位置に配置され、前記第1又は第
    2移動コマが第1長孔内の移動端に至りさらに該モータ
    が回転する時には該モータ自体を横移動させ、該モータ
    に当接して停止位置を感知する感知装置と、を備えてな
    る請求項7記載のダンパー装置。
  9. 【請求項9】 前記固定羽根または可動羽根のうち少な
    くとも風流れ上流側に配置された羽根の通気孔は断面視
    風流れ上流側に向けて拡大するように形成されてなる請
    求項1ないし8のいずれかに記載のダンパー装置。
JP33488396A 1996-11-30 1996-11-30 ダンパー装置 Expired - Fee Related JP3852037B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33488396A JP3852037B2 (ja) 1996-11-30 1996-11-30 ダンパー装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33488396A JP3852037B2 (ja) 1996-11-30 1996-11-30 ダンパー装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10160237A true JPH10160237A (ja) 1998-06-19
JP3852037B2 JP3852037B2 (ja) 2006-11-29

Family

ID=18282299

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33488396A Expired - Fee Related JP3852037B2 (ja) 1996-11-30 1996-11-30 ダンパー装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3852037B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001280646A (ja) * 2000-03-31 2001-10-10 Takasago Thermal Eng Co Ltd ファンコイルユニット
EP1018626A3 (en) * 1999-01-07 2002-11-06 Sanhem-Konsultit OY Air conditioner regulating unit
JP2007263532A (ja) * 2006-03-30 2007-10-11 Dainippon Printing Co Ltd 風速分布調整装置
JP2016016725A (ja) * 2014-07-08 2016-02-01 株式会社ニフコ 通気口の開閉機構
JP2017172840A (ja) * 2016-03-22 2017-09-28 東急建設株式会社 吹出口装置

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SE544713C2 (en) * 2018-02-28 2022-10-25 Inventiair Ab A device for regulating an airflow

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1018626A3 (en) * 1999-01-07 2002-11-06 Sanhem-Konsultit OY Air conditioner regulating unit
JP2001280646A (ja) * 2000-03-31 2001-10-10 Takasago Thermal Eng Co Ltd ファンコイルユニット
JP4515593B2 (ja) * 2000-03-31 2010-08-04 高砂熱学工業株式会社 ファンコイルユニット
JP2007263532A (ja) * 2006-03-30 2007-10-11 Dainippon Printing Co Ltd 風速分布調整装置
JP2016016725A (ja) * 2014-07-08 2016-02-01 株式会社ニフコ 通気口の開閉機構
JP2017172840A (ja) * 2016-03-22 2017-09-28 東急建設株式会社 吹出口装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3852037B2 (ja) 2006-11-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH10160237A (ja) ダンパー装置
JP6479066B2 (ja) 建具及び換気弁操作部品
KR20100011570A (ko) 공기조화기
JP2007118884A (ja) 空気吹出調整用レジスタ
KR20120005904U (ko) 전동 가변풍량 리니어 디퓨저
JPS61237962A (ja) 空気吹出口装置
KR20100004881U (ko) 소음차단 기능을 갖는 공조용 풍량 조절장치
JP2015227118A (ja) 送風装置
JP2012241913A (ja) 吹出グリル
JP6184152B2 (ja) 建具及び換気弁操作部品
KR102087544B1 (ko) 공조 및 제연 겸용 볼륨 댐퍼
CN107366974B (zh) 空调柜机
JP2006194567A (ja) 建物の風量調整換気装置
JP4599981B2 (ja) 換気装置及び換気システム並びに住宅構造
KR100469905B1 (ko) 필터 유닛의 풍량조절장치
WO2017213120A1 (ja) 可変風量装置
JP2001182961A (ja) 空気調和機
JP2019070525A (ja) 空気調和機
JP2019070524A (ja) 空気調和機
KR101988229B1 (ko) 다기능 루버 창
JP2019219131A (ja) 送風装置
JP5195706B2 (ja) 壁掛型室内ユニットの固定爪構造
JP3314045B2 (ja) 風向調整装置
CN201259296Y (zh) 一种空调器及其导风装置
JP2005140460A (ja) 空気調和機の室内機

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060313

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060411

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060607

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060725

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060823

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100915

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110915

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110915

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120915

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120915

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130915

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees