JPH10158659A - コークス炉装入炭調湿設備の操業方法 - Google Patents

コークス炉装入炭調湿設備の操業方法

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JPH10158659A
JPH10158659A JP31757496A JP31757496A JPH10158659A JP H10158659 A JPH10158659 A JP H10158659A JP 31757496 A JP31757496 A JP 31757496A JP 31757496 A JP31757496 A JP 31757496A JP H10158659 A JPH10158659 A JP H10158659A
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JP
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coal
dryer
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drier
moisture
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JP31757496A
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Yoshinori Nishiyama
義紀 西山
Kazuo Hamada
浜田  一男
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】原料湿炭・蒸気の供給制御により非定常時の過
乾燥炭や高水分炭の発生を防止するコークス炉装入炭調
湿設備の操業方法において、ドライヤー運転開始時およ
び設定変更時にドライヤー出側水分を迅速に安定させ
る。 【解決手段】ドライヤー運転開始時に、原料炭をドライ
ヤーに供給した後、所定時間経過すると、ドライヤーの
蒸気供給を開始し、この蒸気供給開始から所定時間経過
すると、目標水分値に基いてドライヤー蒸気量を制御す
るフィードフォワード制御を開始し、次いで安定後に、
目標水分値とドライヤー出口水分値との差に基づいてド
ライヤー蒸気量を制御するフィードバック制御を開始す
る。水分や石炭処理量の設定変更時には、ドライヤー蒸
気量の制御をいったん切り、所定時間経過すると、フィ
ードフォワード制御を開始し、次いで安定後に、フィー
ドバック制御を開始する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コークス炉に装入
される原料炭をドライヤーにより乾燥して水分を調整す
るコークス炉装入炭調湿設備の操業方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】一般的な室炉式コークス炉で良質の冶金
用コークスを安価に製造するには、安価な粘結性の低い
原料炭あるいは非粘結炭を多量に使用する必要がある。
このような原料炭の予備処理方法としては、通常8〜1
0質量%含有されている原料炭の全水分を5〜7質量%
に低減する調湿炭装入法、原料炭を170〜250°ま
で乾燥予熱して全水分を2質量%以下に低減する予熱炭
装入法、非・微粘結炭を主体とする成型炭を通常の原料
炭に30〜40%配合する成型炭配合法、粘結材を添加
して原料炭の粘結性を改善する粘結材添加法などが知ら
れている。
【0003】これらの予備処理方法のうち原料炭の全水
分を5〜7質量%に低減する調湿炭装入法は、例えば、
図9に示すように、熱源としての蒸気Sをチューブ内に
流し、この水蒸気の凝縮熱により原料炭を間接加熱して
乾燥させる方式のロータリーチューブドライヤー1を用
い、湿炭ホッパー2内の湿炭C1 を供給コンベヤ3・供
給フィーダ4を介してドライヤー1内に供給し、ドライ
ヤー1内の湿炭C1 から蒸発した多量の水蒸気S’を、
送風機10・空気予熱機11からのキャリアガス(空
気)Gにより排ガス集塵機5に導き、排風機6により系
外に排出し、全水分が5〜7質量%に調整された調湿炭
2 を排出フィーダ7により排出コンベヤ8に排出し、
排ガス集塵機5で捕集された微粉炭C3 と混合し、コー
クス炉搬送コンベヤ9によりコークス炉へ搬送してい
る。
【0004】このような調湿炭設備の操業においては、
ドライヤー1への湿炭C1 の供給量は石炭塔在庫量によ
り変動し、この変動した湿炭の供給量・水分などによ
り、熱源である蒸気の圧力を制御して、コークス炉へ装
入される調湿炭C2 の水分が5〜7質量%の範囲内で一
定となるようにしている。ここで、調湿炭C2 の水分を
6質量%程度に止めるのは、乾燥し過ぎると原料炭の輸
送工程やコークス炉への装入工程での粉塵が著しくなる
からである。しかしながら、ドライヤー運転開始時や運
転停止時などの非定常時においては、原料炭の負荷減少
や乾燥エネルギー(蒸気など)過剰により、原料炭が過
乾燥となるなどの問題があり、従来においては、次のよ
うな操業方法が提案されている。
【0005】(1) 特開平6−73379号公報(石炭調
湿設備の操業方法) この操業方法では、ドライヤーに装入される原料炭の負
荷減少および/またはドライヤーに供給される乾燥エネ
ルギーの過剰により、ドライヤーから排出される調湿炭
が過乾燥となる期間を予測し、この過乾燥予測期間だ
け、あるいはドライヤーから排出される調湿炭の水分含
有率を水分計により測定して過乾燥となる期間だけ、ド
ライヤーの出側に設置した加水制御装置を用いてドライ
ヤーから排出される調湿炭に水または浸透剤を含んだ水
を添加して水分を上昇させている。
【0006】具体的には、(イ)ドライヤーへの投入原
料炭の水分が7質量%以下の時、(ロ)原料炭投入開始
時、(ハ)原料炭投入停止時、(ニ)ドライヤー内での
石炭滞留停止後の再起動時に、ドライヤー出口で水を添
加して出口水分を上昇させ、過乾燥・飛散粉塵を解消す
る。
【0007】(2) 特開平6−33067号公報(コーク
ス炉装入炭調湿設備の操業方法) この操業方法では、ドライヤー運転開始時には蒸気供給
開始より所定時間前に原料湿炭の供給を開始し、ドライ
ヤー運転停止時には原料湿炭供給停止より所定時間前に
蒸気の供給を停止させている。ドライヤー運転開始時に
は後から蒸気の供給を開始し、ドライヤー運転停止時に
は先に蒸気の供給を停止させるから、蒸気による供給熱
量が過剰となることがなく、過乾燥・発塵が防止され
る。また、ドライヤー運転開始時における湿炭供給開始
から蒸気供給開始までの時間、ドライヤー運転停止時に
おける蒸気供給停止から湿炭供給停止までの時間を適宜
設定することにより、原料炭の水分が上昇してドライヤ
ー内に付着するのを防止している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来技術(1) のドライヤー出側で水を添加する方法で
は、過乾燥・搬送工程での発塵の防止に対しては有効で
あるが、余計な蒸気を供給し、過乾燥した後に水を加え
るのは、エネルギー消費の面で極めて無駄である。ま
た、ドライヤー出側に水添加のための装置を設置する必
要があり、設備コストもかかる。
【0009】また、従来技術(2) の原料湿炭および蒸気
の供給制御による方法では、無駄なエネルギーを消費す
ることなく、装入炭調湿設備に特別な装置を設けること
なく、ドライヤー運転開始時および運転停止時の過乾燥
を解消し、さらに水分上昇も防止することができるが、
ドライヤー運転開始時においては、運転開始から所定時
間経過後に蒸気供給を開始したと同時に、蒸気供給のた
めの自動制御(フィードフォワード制御+フィードバッ
ク制御)が入るため、ドライヤー内に原料炭が十分に入
っていない状態でフィードフォワード制御がなされ、ま
た制御できていない実績水分値に対してフィードバック
制御がなされるため、ドライヤー出側水分のハンチング
が起こり、迅速な水分安定が得られない問題点がある。
また、ドライヤー運転開始時に限らず、水分や石炭処理
量の設定変更時にも同様にハンチングが起こる。
【0010】本発明は、前述のような問題点を解消すべ
くなされたもので、その目的は、原料湿炭および蒸気の
供給制御により非定常時の過乾燥炭や高水分炭の発生を
防止する操業方法において、ドライヤー運転開始時およ
び設定変更時にドライヤー出側水分を迅速に安定させる
ことのできるコークス炉装入炭調湿設備の操業方法を提
供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、コークス炉へ
装入する原料炭の水分をドライヤーでの乾燥により調整
するコークス炉装入炭調湿設備の操業方法において、図
1(a)に示すように、ドライヤー運転開始時に、原料
炭(湿炭)をドライヤーに供給した後、所定時間経過す
ると、ドライヤーの加熱(蒸気供給)を開始し(一定の
初期蒸気量で加熱を行う)、この加熱開始から所定時間
経過すると、目標水分値に基いてドライヤー加熱量(蒸
気量)を制御するフィードフォワード制御を開始し、次
いで安定後に、目標水分値とドライヤー出口水分値との
差に基づいてドライヤー加熱量を制御するフィードバッ
ク制御を開始することを特徴とする。
【0012】調湿炭の水分や石炭処理量などを設定変更
する場合には、図1(b)に示すように、設定変更時
に、ドライヤー加熱量の制御をいったん切り(一定の蒸
気量で加熱を行う)、所定時間経過すると、目標水分値
に基いてドライヤー加熱量を制御するフィードフォワー
ド制御を開始し、次いで安定後に、目標水分値とドライ
ヤー出口水分値との差に基づいてドライヤー加熱量を制
御するフィードバック制御を開始する。
【0013】フィードフォワード制御・フィードバック
制御自体は、従来と同じであり、フィードフォワード制
御は、ドライヤーに供給される原料炭(湿炭)の水分・
処理量・温度、ドライヤー内で原料炭から蒸発した水蒸
気を搬出するキャリアガスの流量・温度を検出し、これ
ら検出値とドライヤー出口の目標水分値から蒸気量を決
定し、この蒸気量で原料炭の加熱を行う。フィードバッ
ク制御は、ドライヤー出口の水分値を検出し、目標水分
値との偏差がなくなるように蒸気量を制御する。ドライ
ヤー運転開始時および設定変更時のフィードフォワード
制御・フィードバック制御の未制御時間(各制御の開始
時間、一時停止時間)は、運転開始時の立上げ期間、ド
ライヤー内での石炭滞留時間、原料湿炭−調湿炭の水分
差等を考慮して任意に設定する。
【0014】<ドライヤー運転開始時>従来技術(2) に
おいては、図2に示すように、湿炭供給開始後、所定時
間経過すると、蒸気の供給と自動制御を開始している
が、蒸気供給時間をずらすだけでは、ドライヤー内に原
料炭が十分に入っていない状態でフィードフォワード制
御が行われることにより、出側水分値のハンチングAが
起きる。さらに、出側実測値が出ないうちに、あるいは
制御できていない実績水分値に対してフィードバック制
御がなされることにより、水分が下がっていない状態の
アクションが大き過ぎて、これもハンチングAを大きく
してしまう。
【0015】これに対して、本発明では、図2に示すよ
うに、湿炭供給開始(0)後、蒸気を一定量供給(−
B)した後、原料湿炭の条件を取り込んで蒸気量を制御
するフィードフォワード制御(−B)を開始すること
により、従来の立上げ期間全体をフィードフォワード制
御することによるハンチングAが抑制される。さらに、
ドライヤー内石炭滞留時間が経過し、あるいは石炭が安
定して排出されるようになると、目標値と出側実測値と
水分差によるフィードバック制御を開始し、出側水分計
で測定できない間(0〜)の従来のフィードバック制
御を外すことで、オーバーアクションによる水分制御ハ
ンチングAが解消され、迅速な石炭水分の安定Bが得ら
れる。
【0016】<設定変更時> (a)水分設定変更 設定変更時は、基本的にドライヤー運転開始時と同じで
あるが、従来技術(2)の場合、図3に示すように、自動
制御がオンのままで水分設定が変更されてフィードフォ
ワード制御がすぐに変わる(−C)と、変更前設定で
供給されていたドライヤー内滞留石炭(〜)への制
御量との差(図3の※)が出るため、本発明ではフィー
ドフォワード制御をいったん切って(〜−D)一定
の蒸気量で加熱を行い(例えば、変更前の蒸気量な
ど)、所定時間経過後(−D)に入れる。また、フィ
ードバック制御に関しては、特に滞留石炭には設定変更
内容と違うため、ずれて当然であるが、このフィードバ
ック制御は当然のずれも補正しようとして制御してしま
い、その結果、制御がハンチングCしてしまう。このた
め、本発明では、フィードバック制御も設定変更でいっ
たん切り(〜−D)、フィードフォワード制御を入
れた(−D)後、所定時間が経過すると(−D)、
フィードバック制御を入れる。以上により、ハンチング
Cが解消され、迅速な石炭水分の安定Dが得られる。
【0017】(b)石炭処理量設定変更 この場合も、図4に示すように、自動制御がオンのまま
で水分設定が変更されてフィードフォワード制御がすぐ
に変わる(−E)と、変更前設定で供給されていたド
ライヤー内滞留石炭(〜)への制御量との差(図4
の※)が出るため、本発明ではフィードフォワード制御
をいったん切って(〜−F)一定の蒸気量で加熱を
行い(例えば、変更前の蒸気量など)、所定時間経過後
(−F)に入れる。また、フィードバック制御に関し
ては、特に滞留石炭には設定変更内容と違うため、ずれ
て当然であるが、このフィードバック制御は当然のずれ
も補正しようとして制御してしまい、その結果、制御が
ハンチングEしてしまう。
【0018】このため、本発明では、フィードバック制
御も設定変更でいったん切り(〜−F)、フィード
フォワード制御を入れた(−F)後、所定時間が経過
すると(−F)、フィードバック制御を入れる。以上
により、ハンチングEが解消され、迅速な石炭水分の安
定Fが得られる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示する一実施例
に基づいて詳細に説明する。これは、図9に示す水蒸気
を熱源とする間接加熱型のロータリーチューブドライヤ
ー1を備えた調湿炭設備を使用して原料湿炭の調湿を行
った例であり、ドライヤー1の処理能力は、330(we
t)t/h、原料炭のドライヤー内滞留時間は約10分で
ある。
【0020】設備自体は従来技術(2) と全く同じであ
り、供給コンベヤ3に赤外線水分計12を設置してドラ
イヤー1に供給される湿炭C1 の水分を検出し、排出コ
ンベヤ8にも赤外線水分計13を設置してコークス炉へ
装入される調湿炭C2 の水分を検出している。その他、
湿炭C1 の温度、キャリアガス(空気)Gの流量・温度
を検出している。
【0021】フィードフォワード制御・フィードバック
制御は、従来一般に行われている自動制御であり、フィ
ードフォワード制御は、下記(1)式を使用して各測定
値と目標値から蒸気量を算出してドライヤー1の蒸気量
を制御する。フィードバック制御は、下記(2)式を使
用してドライヤー出口の水分実績値と水分目標値との偏
差がなくなるようにドライヤー1の蒸気量を制御する。
【0022】
【数1】
【0023】<ドライヤー運転開始時>湿炭供給開始0
から蒸気供給開始までの時間は、水分低下による過乾
燥が発生しないように、また高水分炭が生じないように
決定する。湿炭供給開始0からフィードフォワード制御
入りまでの時間は、立上げ期間が終わり、ドライヤー
内の石炭量が一定量となった時点でフィードフォワード
制御を行えるように決定する(〜の期間中は一定の
初期蒸気量で加熱を行う)。湿炭供給開始0からフィー
ドバック制御入りまでの時間は、ドライヤー内石炭滞
留時間が経過し、あるいは石炭が安定して排出されるよ
うになった時点でフィードバック制御を行えるように決
定する。
【0024】図5に示すように、水分を入側で9.0質
量%から出側で6.5質量%に調湿する場合、湿炭供給
開始0から蒸気供給開始までの時間を10分、湿炭供
給開始0からフィードフォワード制御入りまでの時間
を20分、湿炭供給開始0からフィードバック制御入り
までの時間を40分としたところ、水分ばらつきが従
来技術(2) の1.5質量%に対して0.5質量%とな
り、上記条件で最適ポイントの立上げ条件が得られた。
【0025】<水分設定変更時>水分設定変更からフ
ィードフォワード制御入りまでの時間は、水分設定変
更後の原料炭がドライヤー内に十分装入された時点でフ
ィードフォワード制御を行えるように決定する(〜
の期間中は一定の蒸気量で加熱を行う)。水分設定変更
からフィードバック制御入りまでの時間は、設定変
更前の原料炭がドライヤーから排出された後にフィード
バック制御を行えるように決定する。
【0026】図6に示すように、設定水分を6.5質量
%から5.5質量%に変更する場合、水分設定変更か
らフィードフォワード制御入りまでの時間を5分、水
分設定変更からフィードバック制御入りまでの時間
を20分としたところ、水分ばらつきが従来技術(2) の
1.2質量%に対して0.3質量%となり、上記条件で
最適ポイントの立上げ条件が得られた。
【0027】<石炭処理量設定変更時>水分設定変更時
と同様に各時間を決定する。図4に示すように、石炭処
理量を360t/hから280t/hに変更する場合、
石炭処理量設定変更からフィードフォワード制御入り
までの時間を5分、石炭処理量設定変更からフィー
ドバック制御入りまでの時間を20分としたところ、
水分ばらつきが従来技術(2) の0.8質量%に対して
0.2質量%となり、上記条件で最適ポイントの立上げ
条件が得られた。
【0028】調湿炭水分制御は、通常安定操業中は±
0.1%程度で自動制御可能であるが、ドライヤー運転
開始時・設定変更時には制御が大きく変動する。これを
解消するために、本発明では、フィードフォワード制御
・フィードバック制御をそれぞれ所定時間後に入れるこ
とで、図7に示すように、水分変動のばらつきを従来技
術(2) に対して0.6〜1.0質量%低減することがで
きた。なお、従来技術(2) と同様に、蒸気の供給開始・
停止と原料湿炭の供給開始・停止のタイミングをずらす
ことにより、ドライヤー運転開始時および運転停止時の
過乾燥を解消することができ、さらに水分上昇も防止す
ることができる。
【0029】また、以上は原料炭の入口水分が通常の範
囲内の例であるが、通常の水分範囲外でもフィードフォ
ワード制御・フィードバック制御の水分制御待ち時間を
適宜設定して水分ばらつきを低減することができる。図
8、表1に示すのは、石炭処理量が一定の場合であり、
通常使用水分範囲内では、水分制御待ち時間は変更不要
であり、通常の水分範囲外(例えば、原料湿炭水分急上
昇、調湿炭水分過乾燥など)の場合には、図8、表1の
最適ポイントに適宜変更すればよい。
【0030】
【表1】
【0031】
【発明の効果】前述の通り、本発明は、原料湿炭および
蒸気の供給制御により非定常時の過乾燥炭や高水分炭の
発生を防止する操業方法において、ドライヤー運転開始
時および設定変更時に、フィードフォワード制御・フィ
ードバック制御の入・切タイミングを任意にずらすよう
にしたため、次のような効果を奏する。
【0032】(1) ドライヤー運転開始時および設定変更
時に従来の制御におけるハンチングを抑制することがで
き、ドライヤー出側における調湿炭の水分を迅速に安定
させることができ、ドライヤー運転開始時および設定変
更時においてもコークス炉へ一定の水分の調湿炭を供給
することができる。
【0033】(2) 従来技術(2) と同様に、無駄なエネル
ギーを消費することなく、装入炭調湿設備に特別な装置
を設けることなく、ドライヤー運転開始時および運転停
止時の過乾燥を解消し、さらに水分上昇も防止すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコークス炉装入炭調湿設備の操業
方法における原料炭水分制御を示すグラフであり、
(a)はドライヤー運転開始時、(b)は水分設定変更
時を示す。
【図2】本発明のドライヤー運転開始時における各制御
量の時間変化を示すグラフである。
【図3】本発明の水分設定変更時における各制御量の時
間変化を示すグラフである。
【図4】本発明の石炭処理量設定変更時における各制御
量の時間変化を示すグラフである。
【図5】本発明のドライヤー運転開始時における水分制
御の一実施例を示すグラフである。
【図6】本発明の水分設定変更時における水分制御の一
実施例を示すグラフである。
【図7】調湿炭の水分変動を本発明と従来技術とで比較
したグラフである。
【図8】本発明の原料湿炭の水分値に対する水分制御待
ち時間の最適ポイントを示すグラフである。
【図9】本発明を実施するためのコークス炉装入炭調湿
設備の一例を示す系統図である。
【符号の説明】
1…ロータリーチューブドライヤー 2…湿炭ホッパー 3…供給コンベヤ 4…供給フィーダー 5…排ガス集塵機 6…排風機 7…排出フィーダ 8…排出コンベヤ 9…コークス炉搬送コンベヤ 10…送風機 11…空気予熱機 12…赤外線水分計(入側) 13…赤外線水分計(出側) C1 …原料湿炭 C2 …調湿炭 C3 …微粉炭 S…蒸気 G…キャリアガス(空気)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コークス炉へ装入する原料炭の水分をド
    ライヤーでの乾燥により調整するコークス炉装入炭調湿
    設備の操業方法において、 ドライヤー運転開始時に、原料炭をドライヤーに供給し
    た後、所定時間経過すると、ドライヤーの加熱を開始
    し、この加熱開始から所定時間経過すると、目標水分値
    に基いてドライヤー加熱量を制御するフィードフォワー
    ド制御を開始し、次いで安定後に、目標水分値とドライ
    ヤー出口水分値との差に基づいてドライヤー加熱量を制
    御するフィードバック制御を開始することを特徴とする
    コークス炉装入炭調湿設備の操業方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のコークス炉装入炭調湿
    設備の操業方法において、設定変更時に、ドライヤー加
    熱量の制御をいったん切り、所定時間経過すると、目標
    水分値に基いてドライヤー加熱量を制御するフィードフ
    ォワード制御を開始し、次いで安定後に、目標水分値と
    ドライヤー出口水分値との差に基づいてドライヤー加熱
    量を制御するフィードバック制御を開始することを特徴
    とするコークス炉装入炭調湿設備の操業方法。
JP31757496A 1996-11-28 1996-11-28 コークス炉装入炭調湿設備の操業方法 Pending JPH10158659A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009109117A (ja) * 2007-10-31 2009-05-21 Daikin Ind Ltd 調湿装置
JP2014118465A (ja) * 2012-12-14 2014-06-30 Jfe Steel Corp 石炭調湿装置および石炭調湿方法
US11569109B2 (en) * 2018-05-25 2023-01-31 Sk Siltron Co., Ltd. Wafer cassette stocker and wafer cassette drying method using the same

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