JPH10157856A - 粉粒体の振動拡散装置 - Google Patents

粉粒体の振動拡散装置

Info

Publication number
JPH10157856A
JPH10157856A JP8318052A JP31805296A JPH10157856A JP H10157856 A JPH10157856 A JP H10157856A JP 8318052 A JP8318052 A JP 8318052A JP 31805296 A JP31805296 A JP 31805296A JP H10157856 A JPH10157856 A JP H10157856A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
diffusion
vibration
diffusing surface
powder
sending
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8318052A
Other languages
English (en)
Inventor
Akio Fujiwara
章夫 藤原
Yoshinari Fujiwara
善也 藤原
Masahiro Nose
昌浩 能勢
Masahiro Kariyama
昌弘 狩山
Yasuaki Usui
康朗 臼井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujiwara Techno Art Co Ltd
Original Assignee
Fujiwara Techno Art Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujiwara Techno Art Co Ltd filed Critical Fujiwara Techno Art Co Ltd
Priority to JP8318052A priority Critical patent/JPH10157856A/ja
Publication of JPH10157856A publication Critical patent/JPH10157856A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Jigging Conveyors (AREA)
  • Auxiliary Methods And Devices For Loading And Unloading (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 粉粒体を潰したりすることなく、極めて整然
と拡散させる。 【解決手段】 前工程から受け取った粉粒体1を拡散面
2上に積載し、この粉粒体1を幅方向に拡散させて高さ
略均一で後工程へ送り出す装置であって、ベース4に支
持させた拡散面2へ振動源5を接続してなり、振動源5
により面全域にわたって略等しい振動を与えて、粉粒体
1の幅方向の拡散と送り出しとを同時に実施する振動拡
散装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粉粒体を拡散させ
ながら送り出す装置に関する。
【0002】
【従来の技術】粉粒体は、コンベアや搬送管(空気搬送
や水流搬送)により、通常纏まった状態で搬送される。
前記搬送が、単なる粉粒体の移動を目的としたものであ
れば問題はないが、搬送されてきた粉粒体を特定の装置
へ投入するにあたり、拡散しなければならない場合があ
る。例として、醸造業界における清酒用浸漬米をベルト
コンベアにより搬送してきて蒸米機へ投入する場合を挙
げることができる。蒸米機は、内部に広幅のメッシュベ
ルトを有し、浸漬米をこのメッシュベルト上に拡げた状
態で処理するのである。浸漬米は、一定の厚さでメッシ
ュベルトの幅一杯に拡げられて処理されるのが好ましい
とされる。
【0003】従来の拡散装置は、ベルトコンベアで搬送
されてきた浸漬米をベルトコンベア端から直接蒸米機へ
投入し、蒸米機中のメッシュベルト上で拡散させる方法
を採ったものが多く、例えば、メッシュベルトの中心線
から両縁方向に延びるスクリューでメッシュベルト中心
線上に堆積する浸漬米を幅方向に押し拡げたり、メッシ
ュベルト上を幅方向に往復運動する板又は櫛で幅方向に
浸漬米を移動させながら次第に均していくものなどが使
われていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のスクリューや往
復運動する板又は櫛からなる拡散装置を例に採れば、一
般的に次のような問題点を指摘することができる。第一
は、スクリューや往復運動する板又は櫛を用いた拡散装
置では、粉粒体を均一に拡げることが難しく、均一な拡
散を追求すれば、装置が複雑かつ高価になる点である。
特に、上記例のように蒸米機中へ拡散装置を設けること
になれば、構造的な制約が装置をより複雑かつ高価にす
る。第二は、とりわけ醸造業界において問題となるもの
で、浸漬米のような醸造用原料(米、麦、大豆のほか、
それぞれを浸漬、煮炊き、蒸煮又は焙焼したものなど)
は柔らかく、粘性があるために、スクリューや板又は櫛
が醸造用原料を練ってしまうという欠点である。
【0005】第一の問題点は、粉粒体を拡散すべき領域
にわたってスクリューを駆動させたり、板又は櫛を往復
移動させるという装置の構成自体に起因する。また、第
二の問題点は、スクリュー、板又は櫛で押すことにより
粉粒体を押し拡げるという拡散方法そのものに起因す
る。そこで、こうした根本的な問題点を解決すべく、粉
粒体に接触による力を加えて押し拡げるのではなく、新
たな手段によって粉粒体に拡散幅方向の力を加え、粉粒
体自体が拡散幅方向に拡散していくような拡散装置を開
発することを目的として検討することにした。
【0006】
【課題を解決するための手段】検討の結果、開発したも
のが、前工程から受け取った粉粒体を拡散面上に積載
し、この粉粒体を幅方向に拡散させて高さ略均一で後工
程へ送り出す装置であって、ベースに支持させた拡散面
へ振動源を接続してなり、振動源により面全域にわたっ
て略等しい振動を与えて、粉粒体の幅方向の拡散と送り
出しとを同時に実施することを特徴とする粉粒体の振動
拡散装置である。粉粒体の拡散に主眼をおいた場合、拡
散面の振動方向が、粉粒体の拡散中心線又はこの中心線
近傍の平行線若しくは斜行線を含む垂直面内にあること
が好ましく、更に粉粒体の送り出しを考慮した場合、前
記振動方向が更に粉粒体の送り出し方向に向けて傾斜し
ているとよい。拡散中心線とは、拡散幅を二等分する線
を意味し、例えば扇形状に拡散する粉粒体でいえば、扇
形の角度を二等分する線に当たる。なお、拡散面全域に
わたって略等しい振動を与えるため、拡散面には十分な
剛性を与え、不要な共振成分を取り除く機構を施すのが
好ましい。
【0007】また、粉粒体を希望する拡散幅又は高さに
するために、粉粒体の送り出し方向前方に、粉粒体の単
位時間当たりの送り出し量、拡散幅又は高さを規制する
整形堰を配する。拡散中心線と粉粒体の送り出し方向と
は、一致していることが望ましい。本発明の振動拡散装
置は、粉粒体が水分18%以上の穀物原料(醸造業等で使
用される原料一般、例えば米、麦、豆やこれらを浸漬又
は蒸煮処理したものや製麹したものを含む)である場
合、後述するように、従来と異なり、理想的な拡散を実
現する。
【0008】以下、拡散面が平坦な長方形で水平に支持
され、一方の長辺の中点付近に堆積させた粉粒体をこの
長辺の直交方向を粉粒体の送り出し方向として進め、他
方の長辺全域から拡散させた粉粒体を送り出すことと
し、両長辺の中点を結ぶ直線を含む垂直面内で、この粉
粒体の送り出し方向に30度傾斜した振動を加える振動拡
散装置を例に取り、説明する。振動拡散装置において、
拡散面の仰角をα1(上げ角はα1>0度、下げ角はα1<
0度)、拡散面の揺動角をα2(左下がりをα2<0度、右
下がりをα2>0度)、また振動方向の仰角をβ1(垂直方
向を90度として前方に傾斜する場合をβ1<90度、後方
に傾斜する場合をβ1>90度)、振動方向の水平角をβ2
(左回り角をβ2<0度、右回り角をβ2>0度)とすれ
ば、前記例はα1=0度、α2=0度の姿勢(水平)で支持
し、振動方向をβ1=30度、β2=0度とし、拡散中心線
と粉粒体の送り出し方向とを両長辺の中点を結ぶ直線に
おいて一致させた場合にあたる。
【0009】本発明の振動拡散装置は、拡散面に面全域
にわたり略等しい振動を与えることで、拡散面上に堆積
させた粉粒体に粉粒体の拡散中心線又はこの中心線近傍
の平行線若しくは斜行線を含む垂直面内で振動を加え、
この粉粒体を構成する個々の粒子全てに略等しく(1)粉
粒体の拡散中心線方向又は近傍の斜行方向の力(以下、
拡散中心線方向の力で総称する)、(2)垂直方向の力を加
え、粉粒体全体を拡散させながら送り出す。上述の例に
おける拡散中心線は、両長辺の中点を結ぶ直線、すなわ
ち粉粒体の送り出し方向と一致するが、例えば粉粒体を
一方の短辺に寄った位置に堆積させた場合には、拡散中
心線が長辺の中点を結ぶ線と斜行してしまうために、振
動方向を拡散中心から平行移動又は回転移動させてずら
して、粉粒体の送り出しと拡散とを両立させることにな
る。
【0010】粉粒体を構成する粒子は、垂直方向の力に
より瞬間的に拡散面から離れ、粉粒体の拡散中心線方向
の力により進んでいく。このとき、拡散中心線と粉粒体
の送り出し方向とが一致していれば、粉粒体は送り出し
方向に進んでいき、一致していなければ、拡散中心線方
向の力のうち粉粒体の送り出し方向の成分により粉粒体
は送り出し方向に進んでいく。同時に、粉粒体の拡散中
心線方向の力と垂直方向の力とにより個々の粒子が互い
に衝突する結果、堆積した粉粒体は崩れて次第に平坦化
していき、拡散を実現する。なお、実際には、連続的な
振動により個々の粒子は不規則な運動をするため、前述
の拡散並びに送り出し方向への進行を厳密に区別して取
り扱うことはできない。
【0011】こうした粉粒体自身の運動による拡散で
は、従来のスクリューや板又は櫛による均しと異なり、
粉粒体に直接接触して幅方向に加える部材がないので粉
粒体を潰す虞がなく、また粉粒体を構成する個々の粒子
全てに略等しく振動が加えられるため、極めて整然とし
た粉粒体の拡散を実現できる。特に、醸造業等に見られ
る浸漬又は蒸煮した穀物原料を拡散させる場合、前記穀
物原料は柔らかい(概ね水分18%以上)であるために、直
接接触する部材による従来の拡散手段では、不要な粘り
が出たり、削れてより細かな粉になる割合が少なからず
存在したが、本発明の振動拡散装置によれば、こうした
問題もなく、全量を広い範囲へほぼ均一に拡散すること
が可能になるのである。
【0012】拡散面は、α1=0度、α2=0度(水平)を
基本とする。α1<0度にすると粉粒体の拡散中心線方
向の力に重力による成分が加わるため、粉粒体の送り出
しが容易になり、逆に仰角α>0度にすると重力による
成分が粉粒体の拡散中心線方向の力から引き算されるこ
とになるので粉粒体の送り出しが遅くなり、結果として
短い距離で粉粒体の拡散が実現でき、しかも水分を含ん
だ粉粒体(醸造原料等)の水切りも実施できる。
【0013】前工程から送られてきた粉粒体を拡散面の
片寄った位置に堆積させた場合(例えば上述の例で言え
ば、長方形の拡散面の端に粉粒体を堆積させた場合)、
粉粒体を堆積させた位置を持ち上げ、粉粒体の送り出し
方向又は拡散方向に向けて下り勾配を付けた拡散面を用
いるとよい。前記下り勾配は、拡散面の一方の端から端
へと粉粒体を拡散させるため、粉粒体を堆積させた位置
を持ち上げて拡散面の左右方向に傾斜させる(α2<0度
又はα2>0度)ほか、粉粒体を堆積させた位置から粉粒
体の送り出し方向への傾斜も加えてよい(α1<0度)。
また、特殊な場合として、粉粒体を堆積させた位置から
左右両方向への傾斜を設け、粉粒体の送り出し方向へも
傾斜させた山形状の拡散面を形成してもよい(α1<0
度、粉粒体の堆積位置から左へα2<0度、右へα2>0
度)。
【0014】振動方向は、β2を粉粒体の送り出し方向
と一致させ、粉粒体の拡散中心線方向の力が粉粒体の送
り出し方向と同方向となるβ1<90度であることが好ま
しいが、拡散面が前傾(α1<0度)している場合にはβ1
≧90度であってもよいし、粉粒体の堆積位置が拡散面上
片寄っている場合にはβ2は粉粒体の送り出し方向と一
致しなくなることもある。なお、振動加速度、振動周波
数、振幅、拡散面の仰角α1,α2、振動方向β1,β2は、
粉粒体の単位時間当たりの送り出し量、密度(単位体積
当たりの粒子の数)、全体としての摩擦係数や粘性等を
考慮して決定するとよい。
【0015】粉粒体の単位時間当たりの送り出し量、拡
散幅又は高さを規制する整形堰は、粉粒体の送り出し方
向の速さを抑え、短い距離で十分に粉粒体を拡散させつ
つ、拡がりすぎる粉粒体の拡散幅又は高さを希望する幅
又は高さに制限する、すなわち振動拡散装置から次工程
の装置へと送り出す単位時間当たりの粉粒体の量を決定
する。整形堰の構造は、粉粒体の送り出し方向に対面し
て拡散幅及び高さの開口を構成する面材が最も簡単で、
例えばこの枠体に対して拡散幅の中央付近に障害物を散
在させることにより粉粒体の速さを抑えて拡散を促進さ
せる。粉粒体の種類によって拡散幅又は高さが調節でき
るように、前記枠体の幅又は高さの加減ができるように
してもよいし、また粉粒体を送り出す経路を分割する仕
切を設けて、複数の装置へ粉粒体を分流してもよい。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につい
て、図を参照しながら説明する。図1は振動拡散装置に
より醸造原料である浸漬米1を拡散して、次工程の蒸米
機(図示せず)へ投入している状態を表した斜視図であ
り、図2は同状態を表した正面図(手前になる囲い板9
を省略)、図3は同状態を表した左側面図である。本例
の振動拡散装置は、図1に見られるように、粉粒体であ
る浸漬米1の送り出し方向に短尺、広幅な拡散面2を、
両側のバネ3,3を介してベース4でα1=0度、α2=
0度(水平)に支持しており、拡散面2の中央に振動源5
を接続してβ1=30度、β2=0度の振動を拡散面2に加
える。振動源5には、直線出力の振動モータのほか、電
動モータの回転出力をクランク等により直線出力に変換
したり、断続的な電磁石の作動による振動を用いてもよ
い。なお、本例の拡散面2には、浸漬米1がこぼれるの
を防ぐ目的で、浸漬米1の送り出し方向にある長辺を除
き、拡散面2の外周には囲い板9を立設しているが、例
えば拡散面が十分に大きく、粉粒体がこぼれる心配のな
い場合には、囲い板はなくてもよい。
【0017】拡散面2の送り出し先には、開口10が直方
形で開口上縁に遮蔽板11を有する整形堰6を設けてあ
り、図2又は図3に見られるように、拡散面2の中央付
近にまとまって堆積する浸漬米1をせき止めて幅方向へ
の拡散を促し、高さ方向に一定の拡散ができるようにし
ている。浸漬米1は、ベルトコンベア(図示せず)により
前工程から搬送されてきて投入筒7から拡散面2の中央
手前寄りに堆積され、整形堰6を経て次工程である蒸米
機の投入口8(図1参照)へ落とし込まれる。
【0018】本例の振動方向は、β1=30度、β2=0度
であり、浸漬米1の送り出し方向に傾斜した振動は粉粒
体の送り出し方向に一致しているため、拡散面2は水平
(α1=0度、α2=0度)であるにも拘わらず、浸漬米1
は振動により送り出し方向の力及び拡散に伴う米粒相互
の押し合いによって進んでいく。この米粒相互の押し合
いが、堆積した浸漬米1全体を崩していき、図1〜図3
に見られるように、整形堰6に高さ又は幅を規制される
まで拡散していく。拡散面2は、十分な剛性を持ち、バ
ネ3,3により振動の共振成分等を取り除くことで、面
全域にわたり均一に振動させることができるため、浸漬
米1は拡散面2上のどこにおいても略等しい振動を受け
て同様に拡散させることができる。このように、振動が
粉粒体全てに働きかけ、粉粒体自身が崩れて拡散するこ
とが重要である。
【0019】拡散面2の姿勢α1,α2と振動方向β1,β2
との組合せは、上述の例以外にも考えられる。例えば、
上述の例と同じくα2=0度、β1=30度、β2=0度に
していても、図4(図3相当図)に見られるようにα1<
0度にしたり、図5(図3相当図)に見られるようにα2
>0度としてもよい。α1<0度とするば、浸漬米1の
送り出しが早まり、単位時間当たりの処理量を向上させ
ることができる。また、α1>0度とすれば、浸漬米1
に付着した水分より浸漬米1のみを先行させて送り出す
ことができ、結果として水切りと同等の作用を得ること
ができる。
【0020】また、α1=0度、α2=0度(水平)、β2
=0度にしたまま、図6(図3相当図)に見られるように
β1=45度としてもよい。この場合、振動による送り出
し方向の成分が減り、垂直方向の成分が増えることにな
るために、単位時間当たりの送り出し量は減るものの、
短い時間又は短い距離での拡散が可能になる。実際に
は、振動拡散装置の単位時間当たりの処理量は整形堰で
決定されることになる場合が多く、処理すべき粉粒体に
よって、送り出しの速度を高めるか、拡散時間を短縮す
るかを選択し、拡散面の姿勢や振動方向を決定するとよ
い。
【0021】図7は山形状の拡散面からなる振動拡散装
置の図1相当斜視図であり、図8は同装置により浸漬米
1を拡散している状態を表した図2相当正面図(手前に
なる囲い板9を省略)である。浸漬米1を早く送り出す
には、図7又は図8に見られるように、拡散面2を浸漬
米1の送り出し方向に傾斜させる(α1<0度)ほか、拡
散面2を粉粒体の堆積位置から左右方向に傾斜させる
(α2<0度又はα2>0度)とよい。この山形状の拡散面
2において、仮に浸漬米1に加えられる振動が垂直方向
の成分のみであった(β1=90度)としても、傾斜した拡
散面2が振動又は落下による運動方向を拡散方向又は送
り出し方向に転換するため、拡散及び浸漬米1の送り出
しが可能になっている。なお、拡散した浸漬米1の高さ
を規制する整形堰6は、拡散面2からの高さを一定に保
つため、拡散面2に倣って屈曲した形状になっている。
【0022】整形堰についても様々な形状のものが考え
られる。図9は中央を低く、両側を高くした垂直略V字
状の整形堰6を有する振動拡散装置の図1相当斜視図
で、図10は同装置により浸漬米1を拡散している状態を
表した図2相当正面図(手前になる囲い板9を省略)であ
る。本発明の振動拡散装置は、基本的には拡散面の姿勢
(α1、α2)と振動方向(β1、β2)との組合せにより、粉
粒体の拡散と送り出しとを制御するが、実際には粉粒体
の性質や装置の大きさが限定されることから、略均一な
高さをもって拡散が望めないこともある。そのような場
合、図9及び図10に見られるように、中央を低く、両側
へ向かって高くした整形堰6を用いて、拡散する浸漬米
1の高さをより積極的に補正するとよい。また、図11
(中央を近くに、両側を遠くした水平略U字状の整形堰
6を有する振動拡散装置の図1相当斜視図)のように、
浸漬米1が拡散できる領域の面積を中央付近と両側付近
とで差を設け、浸漬米1の水平拡散方向における補正を
施してもよい。
【0023】更に特殊な使用環境として、粉粒体を拡散
面の片寄った位置に堆積させる場合が考えられる。図12
は拡散面2の右端に堆積させた浸漬米1を左前方へと拡
散させながら拡散面2の長辺全域から後工程へと送り出
す振動拡散装置の図1相当斜視図であり、図13は同装置
により浸漬米1を拡散している状態を表した図2相当正
面図(手前になる囲い板9を省略)、図14は同装置により
浸漬米1を拡散している状態を表した平面図である。本
例のように浸漬米1を拡散面2の片寄った位置に堆積さ
せる場合としては、前工程及び後工程の装置の仕様や位
置関係、本装置をも含めた装置の設置場所の広狭等によ
る制約がある場合が考えられる。
【0024】浸漬米1を片寄った位置に堆積させた場
合、振動だけでは均一な拡散が難しくなる。そこで、図
12又は図13に見られるように、拡散面2を浸漬米1の堆
積位置から拡散方向又は粉粒体の送り出し方向へ傾斜さ
せて(α1<0度、α2<0度)、投入筒7を拡散面2の頂
点上方に配している。また、拡散面2の傾斜に合わせ、
振動方向を前傾させる(β1<90度)ことはもちろん、浸
漬米1の堆積位置から左回りに振動方向を傾け(本例で
は、浸漬米1の堆積位置が右に寄っているためにβ2<
0度となる)、整形堰6も、図14に見られるように、浸
漬米1の堆積する右側を手前に、左側を奧にし、拡散で
きる領域の広狭を設けている。これにより、浸漬米1の
拡散方向は堆積位置から左回りに大きく片寄り、堆積位
置が右端に寄っているにも拘わらず、拡散して送り出さ
れる浸漬米1は拡散面2の長辺全域に拡がることができ
るようになる。
【0025】以上のほか、本発明の振動拡散装置は、従
来のスクリューや板又は櫛による均しと異なり、粉粒体
が自ら拡散し、進んでいくものであるから、分流も容易
となる特徴を有している。図15は浸漬米1を送り出す経
路を分割する仕切12を設けた整形堰6を有する振動拡散
装置の図1相当斜視図である。整形堰6により高さが略
均一に拡散面2の幅一杯に拡散させられた浸漬米1は、
仕切12によって左右に分断され、本例では3分流され
る。
【0026】これまで説明したように、拡散面2には全
域にわたって略等しく振動が与えられており、分流した
浸漬米1も、各経路において幅一杯に拡散しながら送り
出される。従来の装置では、幅方向の均しと送り出しと
は別々の装置が担っていたために、分流すれば、各経路
毎に別体のスクリューや板又は櫛を設けなければならな
かったが、本発明では仕切12を設けるだけで浸漬米1を
分流し、各経路内において均一に拡散させながら複数の
蒸米機(図示せず)へと送り出すことができる。なお、各
経路への分流割合は、仕切の位置、形状だけでなく、拡
散面の姿勢(α1,α2)や拡散面の起伏、振動方向(β1,β
2)及び振動の振幅や振動加速度等にも関係する。仮に拡
散面の幅方向を等分するように仕切を配しても、必ずし
も等分に分流されるわけではない。
【0027】
【発明の効果】本発明の振動拡散装置は、粉粒体が自ら
整然と拡散し、かつ同時に送り出すことができる。しか
も、例えば醸造原料のように柔らかく、粘性のある粉粒
体であっても、従来のスクリューや板又は櫛による均し
と異なって練ることなく、高さ略均一な拡散ができる。
これは、作業の効率化だけでなく、最終製品の品質を向
上させる効果をもたらしている。
【図面の簡単な説明】
【図1】振動拡散装置により浸漬米を拡散しながら蒸米
機へ投入している状態を表した斜視図である。
【図2】図1の状態を表した正面図(手前になる囲い板
を省略)である。
【図3】図1の状態を表した左側面図である。
【図4】拡散面を前傾させた図3相当側面図である。
【図5】拡散面を後傾させた図3相当側面図である。
【図6】振動方向を45度にした図3相当側面図である。
【図7】山形状の拡散面からなる振動拡散装置の図1相
当斜視図である。
【図8】図7の装置により浸漬米を拡散している状態を
表した図2相当正面図(手前になる囲い板を省略)であ
る。
【図9】垂直略V字状の整形堰を有する振動拡散装置の
図1相当斜視図である。
【図10】図9の装置により浸漬米を拡散している状態を
表した図2相当正面図(手前になる囲い板を省略)であ
る。
【図11】水平略U字状の整形堰を有する振動拡散装置の
図1相当斜視図である。
【図12】拡散面の右端に堆積させた浸漬米を左前方へと
拡散させる振動拡散装置の図1相当斜視図である。
【図13】図12の装置により浸漬米を拡散している状態を
表した図2相当正面図(手前になる囲い板を省略)であ
る。
【図14】図12の装置により浸漬米を拡散している状態を
表した平面図である。
【図15】浸漬米を送り出す経路を分割する仕切を設けた
整形堰を有する振動拡散装置の図1相当斜視図である。
【符号の説明】
1 浸漬米 2 拡散面 3 バネ 4 ベース 5 振動源 6 整形堰 7 投入筒 8 投入口 9 囲い板 10 開口 11 遮蔽板 12 仕切

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前工程から受け取った粉粒体を拡散面上
    に積載し、該粉粒体を幅方向に拡散させて高さ略均一で
    後工程へ送り出す装置であって、ベースに支持させた拡
    散面へ振動源を接続してなり、振動源により面全域にわ
    たって略等しい振動を与えて、粉粒体の幅方向の拡散と
    送り出しとを同時に実施することを特徴とする粉粒体の
    振動拡散装置。
  2. 【請求項2】 拡散面の振動方向が、粉粒体の拡散中心
    線又は該中心線近傍の平行線若しくは斜行線を含む垂直
    面内にあることを特徴とする請求項1記載の粉粒体の振
    動拡散装置。
  3. 【請求項3】 拡散面の振動方向が、粉粒体の拡散中心
    線又は該中心線近傍の平行線若しくは斜行線を含む垂直
    面内で、かつ粉粒体の送り出し方向に向けて傾斜してい
    ることを特徴とする請求項1記載の粉粒体の振動拡散装
    置。
  4. 【請求項4】 粉粒体の送り出し方向前方に、粉粒体の
    単位時間当たりの送り出し量、拡散幅又は高さを規制す
    る整形堰を配したことを特徴とする請求項1記載の粉粒
    体の振動拡散装置。
  5. 【請求項5】 粉粒体が水分18%以上の穀物原料である
    ことを特徴とする請求項1記載の粉粒体の振動拡散装
    置。
JP8318052A 1996-11-28 1996-11-28 粉粒体の振動拡散装置 Pending JPH10157856A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8318052A JPH10157856A (ja) 1996-11-28 1996-11-28 粉粒体の振動拡散装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8318052A JPH10157856A (ja) 1996-11-28 1996-11-28 粉粒体の振動拡散装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10157856A true JPH10157856A (ja) 1998-06-16

Family

ID=18094952

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8318052A Pending JPH10157856A (ja) 1996-11-28 1996-11-28 粉粒体の振動拡散装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10157856A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007238249A (ja) * 2006-03-07 2007-09-20 Gekkeikan Sake Co Ltd 浸漬原料の移送装置
JP2013071832A (ja) * 2011-09-29 2013-04-22 Kikkoman Corp 振動フィーダ用ホッパ
JP2021003075A (ja) * 2019-06-27 2021-01-14 株式会社フジワラテクノアート 製麹装置のホッパー移動機構
CN117755857A (zh) * 2023-12-19 2024-03-26 江苏鸿盛泰科技集团有限公司 一种白酒蒸馏的上甑布料机

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS504468U (ja) * 1973-05-12 1975-01-17
JPS5727813A (en) * 1980-07-21 1982-02-15 Ebara Corp Powder dispersing feeder
JPH01103617U (ja) * 1987-12-25 1989-07-13

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS504468U (ja) * 1973-05-12 1975-01-17
JPS5727813A (en) * 1980-07-21 1982-02-15 Ebara Corp Powder dispersing feeder
JPH01103617U (ja) * 1987-12-25 1989-07-13

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007238249A (ja) * 2006-03-07 2007-09-20 Gekkeikan Sake Co Ltd 浸漬原料の移送装置
JP2013071832A (ja) * 2011-09-29 2013-04-22 Kikkoman Corp 振動フィーダ用ホッパ
JP2021003075A (ja) * 2019-06-27 2021-01-14 株式会社フジワラテクノアート 製麹装置のホッパー移動機構
CN117755857A (zh) * 2023-12-19 2024-03-26 江苏鸿盛泰科技集团有限公司 一种白酒蒸馏的上甑布料机

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10059536B2 (en) Particulate material supplying apparatus with a downwardly slanting discharge gutter which rotates side to side
US4527747A (en) Method and vibratory chute for treating goods
US5846324A (en) Seasoning spreader
JP2002296098A (ja) 組合せ計量装置
JP4286668B2 (ja) タバコ材料を運搬するためのベルトコンベヤ
JPH10157856A (ja) 粉粒体の振動拡散装置
CN207735230U (zh) 用于筛分贵金属催化剂制备材料的直线型多层振动筛
WO2004071212A2 (en) Drum breader and coating redistribution system
US3770125A (en) Oscillatory screening apparatus with vertical screen channel
US20020114871A1 (en) Vibrating funnel fingers for distribution of seasoning onto discrete lanes
US3885119A (en) Apparatus for agglomerating and/or drying and sterilizing particulate material
JP2000189895A (ja) 選別機
JPH1133490A (ja) 粉粒体の選別装置
US4485973A (en) Ingredient spreader
JPH0137189B2 (ja)
SU425669A1 (ru) Фрикционный сепаратор
US3659753A (en) Strewing apparatus, especially for baking installations
JPH0972775A (ja) 細径棒体の計量装置およびその補正供給機構
JPH0441143Y2 (ja)
RU2242273C1 (ru) Способ приготовления многокомпонентных смесей и устройство для его реализации
JPH07241528A (ja) 桿状粒の分級方法およびその装置
JP4159931B2 (ja) 選別機
CN208439913U (zh) 药品颗粒包下料机构
US20230192410A1 (en) Improvements in Vibratory Feeders
WO2003031294A1 (fr) Dispositif de distribution de particules en poudre et element de decalage

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050531

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20051004