JP2007238249A - 浸漬原料の移送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】浸漬工程と蒸煮工程等の次の工程との間の経路を極力短くしつつ、しかも浸漬原料の水切りを確実に行うことができ、構造簡易にしてコンパクトであり製造工程の機械化・自動化にも適した粒状の浸漬原料の移送装置を提供する。
【解決手段】移送装置Aを、浸漬タンクから排出された浸漬原料と浸漬水を基端部で受け、且つ浸漬水を落下させる通水口を備え先端部から浸漬原料を送出する移送路2と、この移送路2を固定する支持体3と、この支持体3に取り付けられて移送路2に対して浸漬原料を基端部側から先端部側へ移動させる方向に振動を加える振動体4とを設けた構成とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、食品の製造工程に適した浸漬原料の移送装置に関するものである。
例えば清酒醸造では、精米した白米の計量から蒸米までの工程では、まず計量機にて白米の計量を行い、次に洗米機にて米を洗浄及び糠落としを行い、洗米後の米の水切りを行い水と共に浸漬タンクに投入して米に吸水させ、所定時間の浸漬後に、適度に吸水した浸漬米を蒸米機において蒸す、という順に作業が行われる。特に浸漬の工程で白米を浸漬水に浸して吸水させる時間は米の種類によって数分から数時間と異なるが、浸漬米の表面に水が過剰に付着していると、蒸米工程での水分量が過剰となって好適な蒸米を得ることができない。そこで、浸漬タンクから水抜きを行うために、浸漬タンクの下部に米粒よりも小さい網目状等の水切り部材を配設しておき、所定時間の浸漬後、当該水切り部材を通じて浸漬タンクから浸漬水を排出してから、浸漬米を蒸米機へコンベア等で移送しているのが従来からの通例である。
一方、上述したように浸漬タンクで水切りを行った後に、浸漬米をネットコンベアを備えた副搬送路及び主搬送路でも更に水切りを行いながら次の工程(蒸米機)へ移送する方法(特許文献1参照)や、浸漬米を浸漬水と共に浸漬タンクから送出して移動式の水切り容器に投入し、その水切り容器で浸漬水を排出し、その後浸漬米をコンベアに載せ替えて蒸米機へ移送するにようにした装置(特許文献2、第2図等参照)が考えら得ている。
特開平09−077246号公報 特開2003−159012公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法も含めて、浸漬タンクから一旦排水を行う旧来の方法では、大容量の浸漬タンクから浸漬水を排出するには長時間を要し、場合によっては蒸米工程の数時間前から排水を行う必要がある。そのため、最初に浸漬水から脱したタンク上部の浸漬米と最後まで浸漬水に使っていた浸漬米とでは吸水率に大きな差が生じて蒸米の仕上がり具合にムラができる可能性や、排水に要する時間そのものも大きなロスとなる、というような問題が考えられる。さらに、過剰に吸水した浸漬米が水分と重量で締まって浸漬タンクから出にくくなり、タンクを外部から木槌等で叩いたりバイブレータでタンクに振動を与えたりして浸漬米を落とす作業のようなことがなされることもある。このような場合には、タンクの変形や騒音、手間の増加や時間のロス等の問題が生じ得る。このような問題は、近年進められる工程の自動化にも適さないことに繋がる。また、上記各特許文献に記載のように、浸漬米を水切り機能を持った搬送路や容器を用いて移送し、さらに蒸米機へと続くコンベアに載せ替える装置では、水切りをするための装置と搬送のための装置の両方が必要であるために浸漬タンクから蒸米機までの経路が長くなり、それに要する設置場所も広く確保せざるを得ない場合がある。以上に説明したような従来技術の問題は、清酒の醸造工程のみならず、他の醸造製品の製造工程も含めて、粒状の原料の浸漬工程と蒸煮工程を有する食品製造工程に共通の問題である。
そこで本発明は、浸漬工程と蒸煮工程等の次の工程との間の経路を極力短くしつつ、しかも浸漬原料の水切りを確実に行うことができ、構造簡易にしてコンパクトであり製造工程の機械化・自動化にも適した浸漬原料の移送装置の提供を主たる目的としている。
すなわち本発明に係る浸漬原料の移送装置は、浸漬タンクから排出されて所定のホッパから供給される粒状の浸漬原料及び浸漬水を基端部で受け、且つ浸漬水を落下させる通水口を具備し、先端部から前記浸漬原料を送出する移送路と、この移送路を浸漬原料の移送方向へ移動させない状態で固定する支持体と、この支持体に取り付けられ、移送路に対して浸漬原料を基端部側から先端部側へ移動させる方向に振動を加える振動体と、を備えてなることを特徴としている。
このような構成の移送装置は、まず、移送路上に浸漬タンクから供給された浸漬原料と浸漬水のうち、浸漬水を通水口から排出させることで浸漬原料の水切りを行う。さらに、支持体を介した振動体による振動力で浸漬原料が移送路上で基端部側から先端部側へ移送される過程で、その振動力により浸漬水がさらに通水口から落ち、或いは振動により適度に浸漬原料が均等に捌かれるので、移送路の先端部へ浸漬原料が到達するまでには十分な水切りがなされることになる。また水切りと同時に、浸漬タンク内で浸漬原料に付着した糠等の不純物も除去することができる。そして、十分に水切りされて不純物も取り除かれた浸漬原料を、例えば蒸煮機等の次の工程へ移送路の先端部から供給できることとなる。すなわち、本移送装置は、浸漬タンクから供給される浸漬原料の水切りと次の工程への移送とを同時に実現することができるものであるため、別個の水切り手段と移送手段を設けなくても済むこととなり、浸漬工程と次の工程との間の経路を短くすることができ、食品の製造工程のシンプル化にも寄与するものである。また、本移送装置を利用することで、浸漬タンクからは浸漬原料と浸漬水を同時に排出することができるため、浸漬工程から次の工程までの時間を大幅に短縮できるだけでなく、浸漬原料の含水率の均等化を図ることもできる。さらに排出後の浸漬タンク内壁に付着・残存する浸漬原料が低減し、原料のロスや付着した浸漬原料を掻き落とす設備や手間、コストを減らすことや、タンクを叩いて内壁に付着した浸漬原料を落とすことによるタンクの損傷や騒音をなくすことが可能となる。さらに、本移送装置における移送路の先端部から供給される浸漬原料は十分に水切りがなされているうえに、全体的に均質な吸水率であるので、例えば次の工程が蒸煮工程であれば、浸漬原料の水分過多又は不足による蒸煮不良を極力低減して、程よい蒸煮原料又は蒸煮製品を得ることが可能となる。このように、本発明の移送装置は、比較的簡易な構成でありながら、この移送装置による工程の前後の工程や装置にも多大なメリットをもたらすものであるため、本発明は、食品製造工程全体の省力化、省スペース化、機械化・自動化の実現にも寄与するものである。
上述したような本発明の移送装置では、振動体による振動で移送路上の浸漬原料を移送するものであるため、移送路の配置姿勢は特に制限されるものではないが、振動体の振動力のロスを低減し、効率的な移送を実現するには、支持体を、移送路、特に浸漬原料を載置する移送路の上面を略水平姿勢ないし先端部側が基端部側よりも下方に位置づけられる傾斜姿勢で保持するものとすることが有効である。この場合、移送装置には、移送路の姿勢変更を可能とする姿勢変更機構を設けることができ、浸漬原料の移送速度、前後の工程で用いられる装置との位置関係、設置施設の状況等に応じて移送路を適宜の姿勢とするようにしてもよい。
また、振動体は、移送路上の浸漬原料を基端部側から先端部側へ移動させる力を付与するように振動するものであれば種々のものを適用することができるところ、具体的に、入手しやすく安価で簡易な構造を備えた好ましい振動体の態様としては、移送路における浸漬原料の移送方向と鋭角をなす回転軸を備えたモータを挙げることができる。この場合、モータの回転により生じる基本的な振動に微細な振動を加えることで、移送路上における水切り効率を向上するためには、モータとして、回転子の回転中心を回転軸からずらした偏心モータを適用することが好ましい。
特に移送路の安定性と、安定した振動による水切り効率の向上を図るには、本発明の移送装置において、支持体を、移送路における浸漬原料の移送方向の左右側端部に沿って配置される左右一対の側部支持部を具備するものとして、これら側部支持部にそれぞれ前記振動体を対にして取り付けた構成を採用することが好適である。
また、浸漬タンクからホッパを経て供給された浸漬原料をロスなく移送路の先端部側へと送ることができるようにするには、振動体の中心部と移送路の基端との平面視中間位置、より好ましくは、ちょうど中央部に、ホッパから供給される浸漬原料が供給されるように、振動体を支持体に配設することが望ましい。
また、移送路は、浸漬原料を基端部側から先端部側へ移送できるとともに、確実な水切りができるような通水口を有するものであれば、形状や構成は適宜のものを利用すればよいが、効率的な水切りを行い得る移送路の具体例としては、浸漬原料の粒よりも小さい通水口たる網目を有するネットから構成されるものを挙げることができる。
さらに、振動体の振動に起因する騒音や床面の揺れ、本移送装置自体の各部の狂いや損傷を低減させるには、本移送装置を、移送路、支持体及び振動体を備えた移送装置本体と、この移送装置本体を床面から離間させた位置に保持して床上に配置される台座部と、を備えてなる構成とすることが好適である。
さらにまた、本発明の移送装置には、移送路に対し上方から散水可能な散水部をさらに設けることも可能である。斯かる散水部を設けることにより、例えば浸漬原料に付着して振動だけでは除ききれなかった不純物を洗い流したり、移送路に残存した浸漬原料を先端部側へと押し流すことが可能となる。またこの散水部を利用して、使用後の移送路を洗浄水や洗浄液(CIP)で洗浄することもできる。
本発明に係る移送装置によれば、浸漬タンクから送られてきた浸漬原料と浸漬水を移送路上に同時に受けて、当該移送路に設けられた通水口を通じて浸漬水を落として水切りを行うとともに、振動体の振動により更なる水切りと不純物の除去を行いながら移送路上で浸漬原料を移動させて次の工程へと運搬することができるという、浸漬原料の水切りと運搬を同時に実施できるものである。そのため、浸漬原料の水切りのための設備と運搬のための設備を別個に用いる必要がなく、浸漬工程と蒸煮等の次の工程との間の経路を短くすることが可能である。また、このような移送装置を利用することにより、浸漬原料の水分の均質化や、蒸煮等の次の工程で得られる中間製品や最終製品の好適化を図るとともに、浸漬タンクの下部に設けていた水切り部材の不要化や、浸漬工程から次の工程までの間に要していた時間の短縮化を図ることができる。さらに本発明は、食品の製造工程全般における機械化・自動化や省力化にも寄与し、コストやスペースの削減にも多大なメリットをもたらすものである。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
図1に射視図を、図2に側面図を示すこの実施形態は、本発明に係る移送装置Aの基本構成例を示すものである。この移送装置Aは、清酒醸造における浸漬工程と蒸米工程との間の工程で用いられ、具体的には、図示しない浸漬タンクから排出されてホッパ6から供給された浸漬原料である浸漬米を浸漬水と共に受け、浸漬水を下方へ流し落として浸漬米の水切りを行い、水切りされた浸漬米を図示しない蒸米機へと供給するために使用される。この移送装置Aの基本的構成は、浸漬米を水切りしつつ移送する移送装置本体1と、当該移送装置本体1を床面から浮上した位置に保持する台座部5とを備えたものである。なお、図1においては台座部5を破線で示している。まず、移送装置Aの各部の構成について説明する。
移送装置本体1は、主として浸漬米を載置して移送させる移送路2、この移送路2を支持する支持体3、この支持体3に取り付けられて移送路2に浸漬米を移動させるような振動を与える振動体4を備えている。移送路2は、本実施形態ではステンレス製のネット21からなるものである。このネット21は、通水口として清酒醸造用に精米された一般的な精白米よりも細かい網目(例えば0.8mmのメッシュ)を有している。なお、移送路2として、他の形態や大きさの網目を有するネットや他の素材からなるネット、櫛状の穴を空けた板材や、パンチングメタル板のようなもので代用することもできるが、本実施形態で適用したようなネット21は浸漬米が移送路2の先端部まで一気に流れ落ちずに適度に網目に引っ掛かったり、軽量であったり、形状の加工が比較的簡単であるという利点がある。
支持体3は、移送路2を固定支持するものであり、主として樋状をなす支持体本体部31と、この支持体本体部31の両側端部に対をなして固定された側部支持部たる側板32,32とから構成される。支持体本体部31は、上方及び先端31bを開放させた樋型形状をなし、移送路2と略等しい長手寸法を有するものであり、例えばステンレス板を屈曲加工するなどして構成される。そして、この支持体本体部31における両側壁311,311の中間高さ位置にネット21の両側端部を取り付けて、下壁312とネット21の面とが略平行となるようにしている。なお、各図において、両側壁311,311の内面に沿って折り上げたネット21の両側端部は、図示を省略している。このようにすることで、両側壁311,311の下半部と下壁312とによってネット21の網目を通過した水の流水路WRを構成しつつ、両側壁311,311の上半部によってネット21上の浸漬米の飛散防止を図っている。また、下壁311の先端部には、流水路WRを流れる水を外部へ排出する筒状の排水口33を連通させている。さらに支持体本体部31の基端31aは、起立する後壁313により流水路WRを塞いでいる。なお、このような支持体本体部31の構造に替えて、別途に流水路WRとなる部材を設けたり、流水路WRを全く有しない構成とすることも可能である。側部支持部を構成する側板32,32は、支持体本体部31の補強や振動体4の配設の為に設けられたものであり、前記側壁311,311の外側面に固定されている。本実施形態では、これら側板32,32として、支持体本体部31と同じくステンレス板から形成しており、側壁311,311の上端と高さを揃えるとともに、下端部は下壁311よりも下方に突出させている。そして、各側板32,32の基端部側に、それぞれ振動体取付部321,321を形成している。
振動体4,4には、本実施形態では振動モータ41,41を利用している。各振動モータ41は、回転軸41aにアンバランスウエイトを取り付けることで回転子の回転中心と回転軸41aとを僅かにずらせることで、回転運動をしつつ好適な振動を発生するものである。ここではネット21上の浸漬米に対して、ネット21の基端21aから先端21bへ向かう方向の力を付勢するために、回転軸41aをネット21の面方向とのなす角度θが約75°程度の鋭角をなすように、振動モータ41,41を支持体31の両側板32,32に形成した振動体取付部321,321にそれぞれ適宜の固定具で取り付けている。ここで、移送路2の長手方向全長が例えば約4000mmである場合、ネット21の基端21aから各振動体取付部321すなわち振動モータ41の中心部までの水平距離を約500mmとして、ネット21の基端21aと振動モータ41との中間位置におけるネット21の上方に、浸漬米と浸漬水を供給する前記ホッパ6を位置づけている。より好ましくは、ホッパ6を、ネット21の基端21aと振動モータ41のちょうど中央に配置することができる。本実施形態ではホッパ6を、支持体本体部31の基端31a側において両側壁311,311に載置するようにして設けている。なお、ホッパ6は、支持体3に直接固定して取り付ける場合には移送装置本体1の構成要素に含めてもよいし、そうでなければ構成要素外の部材としてもよい。
以上のような基本構成を有する移送装置本体1は、本実施形態では一例として、櫓型をなす台座部5に吊り下げた格好で保持することとしている。すなわち台座部5は、図示例では主として、床面に起立させた4本の支柱51…と、隣接する支柱51…の上端部間に横架させた天枠52…とから構成される。各支柱51…の上端部には、支持体3を吊り下げる懸吊機構53…を配設している。この懸吊機構53は、例えば支柱51の上端部から内向きに持ち出して垂下させた筒状の懸吊部材531の下端部に、更に内向きに突出させた水平板532を位置付け、この水平板532から下向きに設けた懸吊環533を、支持体本体部31の側壁311に取り付けたフック314に引っ掛けるという構成を有するものである。前記水平板532は、懸吊部材531内の上端部に例えばバネ等の弾性体534で吊られている。例えばこの弾性体534の圧縮率を適宜変化させることで、移送装置本体1の姿勢すなわちネット21の上面の角度を変更可能な姿勢変更機構を実現することができる。斯かる姿勢変更機構は、ネット21の上面が略水平姿勢ないし先端21b側が基端21a側よりも下方に位置づけられる傾斜姿勢で保持するものとすることが好適である。このような姿勢変更機構においては、弾性体534の圧縮率を無段階に変化させることで、ネット21の姿勢を無段階調節できるようにすることが可能であるし、或いは上述したような懸吊機構の弾性体534に替えて多段ロック構造を適用し、ネット21の姿勢を段階的に調節できるようにすることも可能である。なお、台座部5は、他の態様で移送装置本体1を吊り下げる構成としてもよいし、移送装置本体1を吊り下げるのではなく載置する構成としたり、移送装置本体1を固定する枠状の構成とするなど、種々の構成を採用することができるのはいうまでもない。
また図示しないが、台座部5若しくは支持体3には、上方からネット21に散水可能な散水部としてシャワーやスプリンクラーを設けることも可能である。上述したような構成の台座部5に散水部を設ける場合には、例えば天枠52の一部にネット21の上方を横切るように配設される横架材に散水部を設けることができ、また一方、支持体3に載置されるように設けられる枠体に散水部を設けてもよい。もちろん、支持体3や台座部5以外の構成として散水部を設けることも可能であり、散水部に加えて又は併設して送風部を設けることも可能である。いずれの構成にしても、このような散水部を設けた場合には、浸漬米に付着した米糠等の不純物の除去や、ネット21の網目に詰まった浸漬米の押し流しが可能であり、使用後の移送装置Aの洗浄にも利用することができる。また、ネット21の基端部側に浸漬米が溜まった場合には、追加的に散水を行って浸漬米の山を崩し、浸漬米を先端部側へ押しやるようにしてもよい。
ここで、図3の模式図を利用して、上述した移送装置Aによる浸漬米Rの水切り並びに移送の様子を説明する。なお同図では、上述したような姿勢変更機構を操作して、移送装置本体1を、ネット21の先端21bが基端21aよりも下方に位置付けられた前傾姿勢の状態で示している。まず、同図(a)に示すように、図示しない浸漬タンクから排出された浸漬米Rと浸漬水Wがホッパ6を通じてネット21上に落下してくるタイミングで、振動モータ41の電源を入れて支持体3と共にネット21を振動させる。この際、浸漬水Wの大部分や浸漬米Rに付着していた不純物は、ネット21の網目を通じて落下し、流水路WRを流れて排水口33から順次排出される。振動モータ41は楕円矢印で図示される方向に回転しつつ回転軸41aから偏心して振動するため、直接的には同図に太矢印で示す方向に支持体3を振動させる力を付勢する。その結果、同図(b)に示すように、上ネット21上の浸漬米Rには基端21a側から先端21b側へ向かう力が作用して、浸漬米Rがネット21で捌かれて拡がる。その際にも、浸漬水Wは引き続き、ネット21の網目を通じて落下する。この段階で浸漬米Rの拡がりや前進が不足していれば、上述したような散水部を設けている場合には上方から浸漬米Rに清浄水の散水を行うことで、浸漬米Rを捌くと共にネット21の先端b側へ押しやるようにしてもよい。もちろん、散水した水はネット21から流水路WRへ流れ落ちる。またこのような散水は、浸漬米Rに付着していた不純物の更なる除去にも有効である。さらに振動モータ41の回転及び振動を継続すると、同図(c)に示すように、浸漬米Rがネット21の先端21bに到達して、次の蒸米工程を行う蒸米機(図示せず)へと送り出される。なお、振動モータ41の回転数は、移送装置本体1の重量や浸漬米R及び浸漬水Wの量、モータの駆動性能等により適宜設定することができるが、試験的に使用した本実施形態の振動モータ41では、浸漬米Rの搬送速度や水切り効率を考慮すると約800rpmが適切であった。
このように、本実施形態に係る浸漬米Rの移送装置Aは、浸漬タンクから送られてきた浸漬米Rからの浸漬水Wの水切りを行う機能と、浸漬米Rを次の蒸米機へ送り出す機能を両立させたものである。したがって、水切り装置と移送装置を別個に設置する必要をなくすことが現実的に可能である。さらにこの移送装置Aによれば、浸漬タンクからの浸漬米Rと浸漬水Wの同時排出並びに浸漬米Rの水輸送が可能であるため、浸漬米Rの浸漬タンクからの排出時間や、浸漬米Rの水切り時間、ひいては清酒の醸造時間を従来よりもはるかに短縮でき、浸漬米Rの水分を均質化し、良好な蒸米造りにも役立つ。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。また、以上では清酒醸造に適用される移送装置について説明したが、本実施形態並びに本発明の移送装置は、他の醸造食品を含む食品製造一般にも適用することが可能であるのはいうまでもない。
図4は、上述した実施形態に係る浸漬米の移送装置Aを適用した清酒醸造設備の一部を簡略的に表した概観図である。まず、図示しない白米貯蔵庫から精米機を経て精米された白米が、コンベア100に載せられて計量器101で所定重量に計量される。計量された白米は、コンベア102によって洗米機103に投入される。なお、計量器101と洗米機103との間には、異物除去タンクを設けることも可能である。洗米機103には、新水供給機104から清浄水が供給されて、米糠や不純物、混雑物等が除去される。ここで、タンク内に気泡を発生させる方式の洗米機103を利用すれば、白米の割れを防止しつつ効率のよい洗米を行うことができる。洗米を終えた白米は、清浄水と共に配管105を通じて浸漬タンク106に投入され、所定量の清浄水と共に所定時間浸漬される。なお、洗米工程で除去しきれなかった米糠等やそれらが混じった洗水を更に除去する場合には、浸漬タンク106の手前に水切り分離機を設けてもよい。漬工程を終えた浸漬米は、浸漬水と一緒に配管107内を水輸送される。このように浸漬タンク106からは浸漬米が浸漬水ごと排出されるので、タンク内壁に付着して残存する浸漬米は非常に少ない。タンク内に浸漬米が残存した場合には、この浸漬タンク106に配設されたスプリンクラーから散水される清浄水と共に流し出せばよい。なお、タンク内壁に残存する浸漬米をさらに低減するために、浸漬タンク106には丸密閉型のものを採用すると好適である。そして、浸漬タンク106から排出され、配管107を通じて水輸送された浸漬米は、上記実施形態の移送装置Aに送られて水切りがなされる。この移送装置Aで上述したように十分に水切りされて移送された浸漬米は、蒸米機108に投入されて蒸米となる。なお本例は、施設の状況や設備のレイアウト等の都合により、上記実施形態の移送装置Aで水切りされた浸漬米を一旦コンベア等の搬送手段を介して蒸米機108に投入することを妨げるものではない。蒸米工程が終わると蒸米は、一次放冷機109で放冷された後、コンベア110で二次放冷機111で更に放冷され、計量器112で所定重量に計量される。そして、所定量の冷却米はコンベア113で運搬された後、仕込装置114に仕込水と共に投入された後、図示しない発酵タンクでの発酵工程や、製麹工程での麹米造りに供されたり、掛米として利用される。
以上のような清酒醸造設備は、略完全にオートメーション化されたものである。また、米の運搬は各コンベアを除いて水輸送にて行うことができるので、米の割れや損傷を低減することが可能である。すなわち上記実施形態の移送装置Aを利用することで、設備全般にわたる機械化・自動化にも大いに貢献するものであり、コストダウンや省スペース、省労力化にも資するものであって、製品である清酒の品質向上にも役立つものであるといえる。
本発明の一実施形態に係る浸漬米の移送装置を示す概観斜視図。 同移送装置を示す側面図。 同移送装置の作用を説明する模式的な側断面図。 同移送装置を適用した一実施例である清酒醸造設備の概観平面図。
符号の説明
A…移送装置
R…浸漬原料(浸漬米)
W…浸漬水
1…移送装置本体
2…移送路
3…支持体
4…振動体
5…台座部
6…ホッパ
21…ネット
21a…基端
21b…先端
31…側部支持部(側板)
41…モータ(振動モータ)
41a…回転軸

Claims (9)

  1. 浸漬タンクから排出されて所定のホッパから供給される粒状の浸漬原料及び浸漬水を基端部で受け、当該浸漬水を落下させる通水口を具備し、先端部から前記浸漬原料を送出する移送路と、
    当該移送路を前記浸漬原料の移送方向へ移動させない状態で固定する支持体と、
    当該支持体に取り付けられ、前記移送路に対して前記浸漬原料を基端部側から先端部側へ移動させる方向に振動を加える振動体と、
    を備えてなることを特徴とする浸漬原料の移送装置。
  2. 前記支持体は、前記移送路を略水平姿勢ないし先端部側が基端部側よりも下方に位置づけられる傾斜姿勢で保持するものである請求項1に記載の浸漬原料の移送装置。
  3. 前記振動体は、前記移送路における浸漬原料の移送方向と鋭角をなす回転軸を備えたモータである請求項1又は2に記載の浸漬原料の移送装置。
  4. 前記モータは、偏心モータである請求項3に記載の浸漬原料の移送装置。
  5. 前記支持体が、前記移送路における浸漬原料の移送方向の左右側端部に沿って配置される左右一対の側部支持部を具備するものであり、これら側部支持部にそれぞれ前記振動体を対にして取り付けている請求項1乃至4の何れかに記載の浸漬原料の移送装置。
  6. 前記振動体の中心部と前記移送路の基端との平面視中間位置に前記ホッパから供給される浸漬原料が供給される位置に、前記振動体を配設している請求項1乃至5の何れかに記載の浸漬原料の移送装置。
  7. 前記移送路は、前記浸漬原料の粒よりも小さい通水口たる網目を有するネットから構成される請求項1乃至6の何れかに記載の浸漬原料の移送装置。
  8. 前記移送路、前記支持体及び前記振動体を備えた移送装置本体と、
    当該移送装置本体を床面から離間させて保持して床上に配置される台座部と、
    請求項1乃至7の何れかに記載の浸漬原料の移送装置。
  9. 前記移送路に対し上方から散水可能な散水部をさらに備えてなる請求項1乃至8の何れかに記載の浸漬原料の移送装置。
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