JPH10156308A - アルカリ性飛灰の処理方法 - Google Patents

アルカリ性飛灰の処理方法

Info

Publication number
JPH10156308A
JPH10156308A JP8320179A JP32017996A JPH10156308A JP H10156308 A JPH10156308 A JP H10156308A JP 8320179 A JP8320179 A JP 8320179A JP 32017996 A JP32017996 A JP 32017996A JP H10156308 A JPH10156308 A JP H10156308A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fly ash
inorg
magnesium salt
alkaline
alkaline fly
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8320179A
Other languages
English (en)
Inventor
Keisen So
慶泉 蘇
Tetsuhiko Nakahara
哲彦 中原
Hideki Tsuji
秀樹 辻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ebara Corp
Original Assignee
Ebara Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ebara Corp filed Critical Ebara Corp
Priority to JP8320179A priority Critical patent/JPH10156308A/ja
Publication of JPH10156308A publication Critical patent/JPH10156308A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fire-Extinguishing Compositions (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のアルカリ性飛灰処理法に伴って生ずる
問題点を改善し、(1)安価な処理コスト、(2)薬剤
取扱上の安全性、(3)処理装置等の非腐食性、(4)
酸性雨等に対するpH緩衝力等々を備えたアルカリ性飛
灰の効果的な無害化処理法を確立し、これを提供する。 【解決手段】 アルカリ性飛灰を無害化する処理方法に
おいて、アルカリ性飛灰に粉末活性炭を0〜20重量%
配合し、次いで無機マグネシウム塩溶液を加えて混練す
ることを特徴とし、好ましくは、無機マグネシウム塩溶
液に、液体キレート剤を0.5〜50重量%配合するこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、都市ゴミやシュレ
ッダーダスト等の固形廃棄物を焼却する際に発生する焼
却飛灰、又は前記焼却飛灰や焼却灰を溶融処理する際に
発生する溶融飛灰の内、特にアルカリ性飛灰を無害化す
る処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、都市ゴミや産業廃棄物を焼却処理
する際、又は焼却灰や焼却飛灰を溶融減容化処理する際
に、煤塵と共に酸性の排ガスが発生し、この排ガスの処
理に粉状の消石灰を吹き込む乾式処理法が広く用いられ
ており、過剰の消石灰を含んだアルカリ性飛灰がバグフ
ィルターにより捕捉されていた。このアルカリ性飛灰
は、特別管理一般廃棄物に該当し、埋め立て処分をする
に際しては、鉛や亜鉛、銅等の重金属類を固定化する、
所謂、無害化処理を要し、国によって指定された四種の
処理法の中、主として薬剤処理法が実施されている。こ
の処理薬剤としては、アルキルジチオカルバミン酸塩に
代表される液体キレート剤のほか、無機性の中和剤、リ
ン酸及び水酸化ナトリウム等の無機薬剤が用いられ、中
和剤としては、硫酸や塩酸の鉱酸、硫酸バンドやPAC
のアルミニウム塩、硫酸第一鉄や塩化第二鉄の鉄塩が用
いられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、アルカリ性飛
灰、とりわけ、アルカリ性溶融飛灰には、多量の消石灰
と共に、鉛や亜鉛、銅の重金属が混在しているため、液
体キレート剤を適用する場合には、薬剤の使用量が非常
に多くなり、処理コストが著しく大きくなる。このこと
から、斯様な飛灰に対しては、中和剤とキレート剤又は
無機薬剤との併用処理が有利と思考される。しかし、前
記無機性の中和剤は強酸性のため、取扱に危険が伴うほ
か、金属に対する腐食性が強く、そのうえ中和処理後の
飛灰が酸性雨に対するpH緩衝力を持たない等の欠点が
あった。本発明は、前記従来のアルカリ性飛灰処理法に
伴って生ずる問題点を改善し、(1)安価な処理コス
ト、(2)薬剤取扱上の安全性、(3)処理装置等の非
腐食性、(4)酸性雨等に対するpH緩衝力等々を備え
たアルカリ性飛灰の効果的な無害化処理法を確立し、こ
れを提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記従来
の事情に鑑み、処理コスト高を伴わず、かつ高度な処理
を可能とするアルカリ性飛灰の処理方法について鋭意研
究した結果、意外にも無機マグネシウム塩をアルカリ性
飛灰の処理に用いることにより、pH調整等のほか多く
の利点を有すること、さらに、活性炭により鉛(鉛や亜
鉛、銅等の重金属類を代表して鉛を記し、以下「Pb」
と記す。)を良好に吸着固定できる等の知見を得、この
知見に基づいて本発明に想到したものである。即ち、本
発明は、(1)アルカリ性飛灰を無害化する処理方法に
おいて、アルカリ性飛灰に粉末活性炭を0〜20重量%
の範囲で配合し、次いで無機マグネシウム塩溶液を加え
て混練することを特徴とする方法であり、(2)無機マ
グネシウム塩溶液に、液体キレート剤を0.5〜50重
量%配合することを特徴とする前記(1)記載の処理方
法である。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明は、アルカリ性飛灰(以
下、単に「飛灰」と略す。」を無害化処理するに当た
り、本質的には安価な無機マグネシウム塩を利用するも
のである。また、飛灰中に過剰の消石灰が混在した場合
に、埋め立て後において、加水によるPbの溶出を更に
効果的に抑止するために、副次的に尚少量の活性炭又は
液体キレート剤を利用しようとするものでもある。無機
マグネシウム塩の例としては、塩化マグネシウム、硫酸
マグネシウム等が挙げられるが、硫酸マグネシウムが安
価で好ましい。無機マグネシウム塩溶液の濃度、添加量
は処理する飛灰の状態によって適宜選択され得るが、飛
灰に対し無機マグネシウム塩が、被処理飛灰中水酸化カ
ルシウムに対し1当量以上で、かつ無機マグネシウム塩
溶液が飛灰中に均一に混練され得ような量であればよ
い。なお、本発明では、飛灰に「無機マグネシウム塩溶
液」を加えるとしているが、該飛灰に無機マグネシウム
塩粉末と溶媒とを別個に加えてから混練することも、当
然含まれ得るものである。以下に、本発明の作用につい
て説明する。飛灰が水に接すると、飛灰中に混在する消
石灰の加水分解により、pH値が12.2〜13.0範
囲のアルカリ性を呈し、両性金属のPb(飛灰中で塩化
物又は酸化物として存在)が、下記の反応によって溶出
すると思考されている。
【0006】
【化1】
【0007】また、Pbの平衡溶出量がpH値によって
変化し、pH値が9.5近傍において、最小になること
が明らかにされている。飛灰に、例えば硫酸マグネシウ
ム溶液を加えて混練すると、下記の反応が進行する。
【0008】
【化2】
【0009】飛灰中に混在する過剰消石灰に対して、モ
ル当量又はそれ以上の無機マグネシウム塩を加えた場
合、混練後の飛灰のpH値がマグネシウムイオンの加水
分解pH値である9.5近傍になるので、Pbの溶出を
最大限に抑制することを可能とする。また、更に飛灰に
予め活性炭(粉末状が好ましい)を配合することによ
り、Pbの溶出阻止を更に強固とするものである。活性
炭によるPbの溶出阻止機構は以下のように説明でき
る。即ち、飛灰中に塩化物あるいは酸化物の形で混在す
るPb化合物と消石灰が、埋め立てにより、浸漬水に接
触するとき、それぞれ加水分解により、HPbO2 -とC
2+を生じ、これら両イオンが下記式(4)に示す如く
互いに反応して疎水性の錯化合物を形成する。
【0010】
【化3】
【0011】上記式(4)で生成した錯化合物が、添加
された活性炭(AC)に、下記式(5)に示すように吸
着固定されるので、Pbの溶出が阻止されることにな
る。
【0012】
【化4】
【0013】なお、活性炭の添加は、Pbの固定化のみ
ではなく、飛灰中に混在するであろうフラングやダイオ
キシン等の有機性有害物質緒をも固定化する利点も兼ね
備えている利点もある。本発明で使用できる活性炭の種
類は特に制限されないが、飛灰との均一配合を容易とす
る点から、粉末状のものがより好ましい。活性炭の配合
率については、高くするほど効果が大きくなる傾向を見
せるが、飛灰に対して0〜20重量%の範囲が好まし
い。活性炭の配合方法としては、薬剤処理に供する飛灰
に直接に配合する方法の他に、排ガス処理工程にて消石
灰の粉体と共に所定量の粉末活性炭を処理すべき排ガス
に吹き込み、バグフイルターにて飛灰と共に捕捉する方
法もあり、この方法による場合、排ガス中の劇毒物質で
あるダイオキシン及びその前駆物質等を活性炭に吸着し
て除去する効果が同時に得られる。本発明は、また、無
機マグネシウム塩溶液に少量の液体キレート剤を配合す
ることにより、Pbの溶出を更に抑制するものであり、
液体キレート剤としては特に制限されないが、例えばア
ルキルジチオカルバミン酸塩が好ましく、その配合量は
飛灰に対して0〜5重量%の範囲で十分に効果が期待で
きる。
【0014】
【実施例】以下において、本発明を実施例に基づいて更
に詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるもので
はない。 〔実施例1〕Pb濃度がPbとして12.1重量%、C
a濃度がCaOとして18.5%の某アルカリ性飛灰に
対して、5重量%量の粉末活性炭(荏原製作所製、商品
名「エバダイヤ」;以下同じ)を混合した後、実施例1
と同様に、硫酸マグネシウム溶液を加えて混練し、一夜
養生した後、Pbの溶出試験を行なった。結果は表1に
纏めて示すように、Pbの溶出量は0.32ppmで、
基準値0.3ppmに更に近い値となり、実施例1の成
績に比しておよそ40%減の数値であり、粉末活性炭の
添加によるプラス効果が認められた。
【0015】〔実施例2〕硫酸マグネシウム溶液とし
て、飛灰に対し3重量%量のキレート剤を配合したもの
を用いた以外は、実施例2と同様に試験を行った。結果
は表1に纏めて示すように、Pbの溶出量は0.16p
pmで、基準値0.3ppmを十分に満たし、実施例1
の成績に比して70%強の減、実施例2の成績に比して
も50%減の数値であり、少量であっても液体キレート
剤の添加による更なるプラス効果が認められた。 〔比較例1〕実施例1と同じ某アルカリ性飛灰に、硫酸
マグネシウム溶液を加えて混練し、一夜(約16時間;
以下同じ)養生した後、Pbの溶出試験に供した。溶出
試験は、環境庁告示13号に準拠し(以下同じ)、試験
の結果は表1に纏めて示す。当実施例における硫酸マグ
ネシウム(試薬特級品;以下同じ)と水の使用量はそれ
ぞれ飛灰に対し17重量%と60重量%であった。表1
の結果から、Pbの溶出量は0.55ppmとなった。
【0016】〔比較例2〕実施例1と同じ某アルカリ性
飛灰に対して、60重量%量の水と30重量%量の液体
キレート剤の配合物を加えて一夜養生した後に、実施例
1と同様にPbの溶出試験を行なった。結果は表1に纏
めて示すように、Pbの溶出量は548ppmで、比較
例1の溶出量に比べて約32%減の数値を示し、液体キ
レート剤単独でも大量に添加するときには、Pbの溶出
阻止にある程度効果することを示すが、実施例1〜3の
成績には及ばず、本発明の処理法が勝ることが実証され
た。 〔比較例3〕実施例1と同じ某アルカリ性飛灰に対し
て、60重量%量の水と17重量%の硫酸マグネシウム
と6重量%量の液体キレート剤の配合物を加えて一夜養
生した後に、実施例1と同様にPbの溶出試験を行なっ
た。結果は表1に纏めて示すように、Pbの溶出量は
0.52ppmであった。実施例1、2の成績には及ば
ず、本発明の処理法が勝ることが実証された。
【0017】
【表1】
【0018】
【発明の効果】従来から、特別管理一般廃棄物に指定さ
れるアルカリ飛灰を埋め立て処分するに際し、混在する
鉛や亜鉛、銅のような重金属類の溶出を阻止する無害化
処理が必要とされ、主として薬剤処理法(国が指定する
処理法の一法)による処理がなされているが、この処理
法にあっては、高価なキレート薬剤を多量に使用するの
で処理コストを過大にし、また中和剤として硫酸や塩酸
等の強酸性薬剤を使用するので、取り扱い上、及び装置
等の腐食等において問題があった。しかしながら、本発
明によれば、従来使用した高価な薬剤に代えて、安価な
無機マグネシウム塩を主体とし、これに比較的少量の活
性炭あるいは液体キレート剤をそれぞれ個別に、又は一
緒に組み合わせて添加する薬剤処理にて鉛や亜鉛、銅の
ような重金属類の溶出を十分阻止することが可能になる
ので、無害化処理のコストを大きく軽減し、また、硫酸
や塩酸等の強酸性薬剤を使用しないので、取扱い上の安
全性が高く、関係する装置等の腐食も生じない。さら
に、無害化処理に無機マグネシウム塩を添加するので、
加水により飛灰中にMg(OH)2が生成し、pH値9.
5近傍で強い緩衝作用が働き、酸性雨による鉛の溶出を
抑制する副次的効果も期待できるので、アルカリ性飛灰
の無害化処理に用いて極めて有益である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルカリ性飛灰を無害化する処理方法に
    おいて、アルカリ性飛灰に粉末活性炭を0〜20重量%
    配合し、次いで無機マグネシウム塩溶液を加えて混練す
    ることを特徴とするアルカリ性飛灰の処理方法。
  2. 【請求項2】 無機マグネシウム塩溶液に、液体キレー
    ト剤を0.5〜50重量%配合することを特徴とする請
    求項1記載のアルカリ性飛灰の処理方法。
JP8320179A 1996-11-29 1996-11-29 アルカリ性飛灰の処理方法 Pending JPH10156308A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8320179A JPH10156308A (ja) 1996-11-29 1996-11-29 アルカリ性飛灰の処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8320179A JPH10156308A (ja) 1996-11-29 1996-11-29 アルカリ性飛灰の処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10156308A true JPH10156308A (ja) 1998-06-16

Family

ID=18118583

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8320179A Pending JPH10156308A (ja) 1996-11-29 1996-11-29 アルカリ性飛灰の処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10156308A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003117521A (ja) * 2001-10-17 2003-04-22 Ebara Corp 焼却飛灰の処理方法
JP2017177025A (ja) * 2016-03-30 2017-10-05 東ソー株式会社 飛灰中の有害物質の処理方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003117521A (ja) * 2001-10-17 2003-04-22 Ebara Corp 焼却飛灰の処理方法
JP2017177025A (ja) * 2016-03-30 2017-10-05 東ソー株式会社 飛灰中の有害物質の処理方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4889640A (en) Method and mixture for treating hazardous wastes
JP4867701B2 (ja) 重金属処理剤およびそれを用いた重金属汚染物質の安定処理方法
JP3718066B2 (ja) 固体状廃棄物の処理方法
JP3683025B2 (ja) 廃棄物処理方法
JP2009254920A (ja) 重金属処理剤及びそれを用いた重金属汚染物の無害化処理方法
JP3867307B2 (ja) ばいじんの処理方法
JPH10156308A (ja) アルカリ性飛灰の処理方法
JP2012066158A (ja) 集塵灰の安定化方法
JP2000301101A (ja) ごみ焼却飛灰の処理方法及びごみ焼却排ガスの酸性ガス除去剤
JP2006000778A (ja) 廃棄物処理方法
JP2010051840A (ja) 排煙処理剤及び排煙の処理方法
JP3867002B2 (ja) 汚染土壌の無害化処理方法
KR100258773B1 (ko) 폐기물 처리방법
JP5608352B2 (ja) 有害物質の不溶化処理方法
JP4119534B2 (ja) 金属と、ダイオキシン類及び/又は有機塩素化合物の同時処理剤及び処理方法
JP2008200628A (ja) 重金属処理剤及びそれを用いた重金属汚染物の処理法
JP2695589B2 (ja) 排ガス及び集塵ダストの処理方法
JPH01304100A (ja) 湿式排ガス脱硫装置からの脱硫排水の処理方法
JPH09248423A (ja) 排ガス処理剤並びに排ガス及び飛灰の処理方法
JP2011140597A (ja) 排ガスおよび飛灰を処理するための複合処理剤、および、処理方法
JP3565359B2 (ja) 都市ゴミ焼却炉飛灰の処理方法
JPH08117718A (ja) 水銀含有物の処理方法
JP4035246B2 (ja) 廃棄物処理方法
JPH09108538A (ja) 排ガス及びばいじんの処理方法並びに処理剤
JP3455118B2 (ja) 溶融飛灰又は焼却飛灰の処理方法