JPH1015612A - 極厚肉電縫鋼管の製造方法 - Google Patents

極厚肉電縫鋼管の製造方法

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JPH1015612A
JPH1015612A JP17487696A JP17487696A JPH1015612A JP H1015612 A JPH1015612 A JP H1015612A JP 17487696 A JP17487696 A JP 17487696A JP 17487696 A JP17487696 A JP 17487696A JP H1015612 A JPH1015612 A JP H1015612A
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JP
Japan
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die
angle
plug
electric resistance
resistance welded
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JP17487696A
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Inventor
Daigo Sumimoto
大吾 住本
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 偏肉の少ない極厚電縫鋼管の製造を可能とす
る方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 所定の幅の鋼帯をロール成形し、高周波
溶接する電縫管の造管後、ダイを有したロータリー鍛造
機に、管内に接触させるためにプラグを挿入しながら、
押し込み縮径することによって増肉させる極厚肉電縫鋼
管の製造方法において、ダイのテーパ角度(半角)を3
〜6°とし、且つ、ダイのテーパ角度(半角)より1〜
5°小さなテーパ角度(半角)を有するプラグを使用す
ることを特徴とする極厚肉電縫鋼管の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、厚さの厚い電縫鋼
管の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電縫鋼管にて厚肉鋼管を製造す
る場合は、図2に示すように、最終厚さの鋼帯を数段の
成形スタンドでロールフォーミングし、管状にした後、
対向するエッジ部を高周波にて溶接し、サイザーにて所
定の外径肉厚にする。この方法は、鋼管を製造する方法
としては最も高能率、高生産性の方法であり一般的に広
く使用されているが、厚さtと外径Dの比t/Dが15
%以上のサイズでは種々の問題があり、能率、生産性を
阻害している。又、成形スタンドでのロールフォーミン
グ性及び電縫溶接性から製造可能なt/Dに限界が生じ
ている。このために、新ロールフォーミング法を考案
し、これらの問題を解決しようとする試みがなされてお
り、例えば特開平5−309422号公報に記載されて
いるように、前段のブレークダウンの新しいロールフォ
ーミング法も提案されてる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般に、最終厚さに近
い厚肉の鋼帯を数段の成形スタンドでロールフォーンミ
ングし、管状にした後、高周波にて溶接する電縫鋼管の
方法において、厚肉鋼管を製造する場合は、厚さtと外
径Dの比t/Dが15%以上のサイズでは種々の問題が
あり、能率、生産性を阻害している。又、成形スタンド
でのロールフォーミング性から製造可能なt/Dに限界
が生じている。これらの問題を解決するために、ロー
ルフォーミング法の検討、管製造後絞りによる増肉法
の検討がなされている。前者のロールフォーミング法で
は、板のエッジ部が初期段階では十分に曲げることがで
きず、後段のほぼ管状になった状態で全体を拘束しなが
ら曲げるために、十分に曲げることができないのみなら
ず、エッジ部の増肉という新たな課題も生じてしまう。
後者の管製造後絞りによる増肉法では、通常ロールによ
る絞り圧延が行われるが、これでは張力を必要とするた
めに増肉代が少なく効率的でない。又、管を押し込みダ
イを回転しながら鍛造する押し込みロータリー鍛造法で
は、偏肉が発生し寸法精度が著しく悪い。
【0004】そこで、本発明は電縫鋼管において厚肉管
を製造する際の上記に記した課題を解決するために、押
し込みロータリー鍛造機において、寸法精度の良い厚肉
電縫鋼管を製造することを目的にするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は、所定の幅の鋼帯をロール成形し、高周波
溶接する電縫管の造管後、ダイを有したロータリー鍛造
機に、管内に接触させるためにプラグを挿入しながら、
押し込み縮径することによって増肉させる極厚肉電縫鋼
管の製造方法において、ダイのテーパ角度(半角)を3
〜6°とし、且つ、ダイのテーパ角度(半角)より1〜
5°小さなテーパ角度(半角)を有するプラグを使用す
ることを特徴とする極厚肉電縫鋼管の製造方法を要旨と
する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
従来の工程は図2に示すように所定の幅の鋼帯を連続的
に成形ロールに挿入し、管状にロールフォーミング後高
周波溶接をする。その後、管を真円にするために定型ロ
ールで若干絞るが、増肉はほとんどない。
【0007】そこで、図1の本発明の工程を示すが、管
状にロールフォーミング、高周波溶接、定型後、押し込
みロータリー鍛造をする。この際、定型ロールでの絞り
は真円にするためであるが、最終的には真円にするのは
押し込みロータリー鍛造であるため定型ロールはなくて
もよい。次に、押し込みロータリー鍛造であるが、図3
にその構造を示す。球状のパンチ3を1個ないしは数個
をダイ1の回りに回転させ、又、ダイ1も対象物(管)
4の回りにパンチ3と反対方向に回転させながら、対象
物を押し込む。このことにより対象物を鍛たき所定の形
状に縮径することにより増肉を計る。
【0008】この際重要なのはいかに増肉量を多くする
かである。本発明者らは管をダイに挿入させる時のダイ
の角度に注目し、ダイのテーパ角度(半角)を3〜6°
とした。テーパ角度とは図10に示してあるようにダイ
の挿入方向に付ける角度をさすが、今回の場合は全体の
角度を指すのではなく片側の角度、すなわち半角を指
す。図4にダイの角度(半角)と増肉率(ロータリー鍛
造後の厚さ/素管厚さ)の関係を示す。ダイの角度(半
角)が3〜6°の時に増肉率がピークを示す。すなわ
ち、増肉率は角度が3°未満、又は6°超では低くな
る。図4でロータリー鍛造時の外径リダクション(1−
(ロータリー鍛造後の外径/素管外径))が33%の結
果であるが、外径リダクションが変わってもダイ角度と
増肉率の関係を変わらない。
【0009】このようにダイ角度と増肉率に関係がある
理由は、図5に示すように加工時の曲げ変形と摩擦力の
影響である。図6にダイ角度と増肉率の関係において曲
げ変形と摩擦力の影響について示した。ダイ角度が大き
くなると、曲げ変形の影響は小さくなるのに対し、摩擦
力の影響は大きくなる。しかし、ダイ角度が大きくなる
に従い摩擦力の影響は漸増状態となる。反対に、ダイ角
度が小さくなるとこれらの関係が逆転する。このことに
より、増肉率がダイの角度によってピークを示すことに
なる。
【0010】増肉率の他に重要なことは寸法精度であ
る。このようなロータリー鍛造は一般的に寸法精度、特
に偏肉が発生し、厚さ精度が悪く、且つ、表面性状も悪
い。これは基本的には分割したダイで鍛造せざるをえな
いことが起因している。これらの課題を解決するための
最大のポイントはプラグ2であるが、図3に示すように
ダイ1とほぼ同じ断面の位置に、管の鍛造後のプラグを
挿入しない場合の内径より大きい径のプラグ2を挿入す
る。このことにより管4は押し込み鍛造されながらダイ
1とプラグ2に挟まれ、偏肉の少ない寸法精度の優れた
厚肉電縫鋼管を製造することができる。
【0011】しかし、プラグの形状が問題である。プラ
グ2の形状としては図7に示すマンドレル型プラグ5、
図8に示すストレートプラグ6、図9に示すフローティ
ングプラグ7、図10に示すテーパプラグ8等が考えら
れる。しかし、マンドレル型プラグ、ストレートプラグ
及びフローティングプラグは、管を押し込み鍛造後、プ
ラグにストレート部が存在するために、管から簡単には
抜けず、作業性を著しく低下させることになる。そこで
本発明ではテーパ型プラグを使用する。ここで重要なの
はテーパ角度である。テーパ角度とは図10に示してあ
るようにプラグの挿入方向につける角度を指すが、今回
の場合は全体の角度を指すのではなく片側の角度、すな
わち半角を指す。テーパ角度(半角)はダイのテーパ角
度(半角)αより、1〜5°小さくする。これは1°未
満だとダイとプラグのテーパ角度(半角)βがほぼ一致
してしまい、管に対する拘束効果がなくなり、偏肉防止
に繋がらないためである。5°超であると、ダイのテー
パ角度(半角)が小さい場合、プラグのテーパ角度(半
角)はほぼストレートになって、管から抜けなくなって
しまう。よって、プラグのテーパ角度(半角)はダイの
テーパ角度(半角)より1〜5°小さくする。
【0012】また、テーパプラグを使用することによ
り、ダイとの位置を変更することによりダイとプラグの
間隔を変更することができる。このことにより、管厚を
変更できる。
【0013】このように本発明は、管製造後絞りによる
増肉法において、ロータリー鍛造機に押し込み、管内に
所定のプラグを挿入し縮径増肉させることにより、高精
度極厚肉電縫鋼管を製造することが可能となった。所定
の幅の鋼帯をロール成形し、高周波溶接する電縫管の製
造方法において、造管後、本発明の押し込みロータリー
鍛造機で、押し込み縮径することによって厚肉電縫鋼管
を製造する。
【0014】例えば、造管でφ60.5×t10を製造
し、本発明の押し込みロータリー鍛造法によりφ42.
7×t12にすることができる。この時に重要なのは寸
法精度であるが、外径・厚さとも造管ままの管と同等
か、或いは優れた寸法精度が得られている。
【0015】
【実施例】サイズφ40×t12のものを電縫工程のみ
で製造する方法(従来法)、サイズφ60.5からロー
タリー鍛造法で製造する従来法と本発明の方法による場
合とを、表1に比較した。従来法である管製造のまま、
或いは従来のロータリー鍛造機の方法では不可能であっ
た偏肉を減少するために、表1の実施例のような方法、
条件で実施すれば、偏肉の少ない厚肉の電縫鋼管を製造
できる。評価は増肉率が1.2以上、偏肉が10%以下
で且つ作業性が良好のものを○とした。
【0016】
【表1】
【0017】
【発明の効果】厚肉鋼管を製造するという従来法の場合
は、厚さtと外径Dの比t/Dが15%以上のサイズで
は種々の問題があり、能率、生産性を阻害している。
又、成形スタンドでのロールフォーミング性から製造可
能なt/Dに限界が生じている。又、管絞りによる増肉
法においても従来は偏肉が生じていた。本発明の方法を
適用することによって、これら従来法の欠点を改善し、
偏肉の少ない厚肉の電縫鋼管の製造が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造工程を示した図。
【図2】従来の製造工程を示した図。
【図3】ロータリー鍛造機を示した図。
【図4】ダイ角度(半角)と増肉率を示した図。
【図5】ダイ角度と増肉率の関係に影響する要因を示し
た図。
【図6】ダイ角度と増肉率の関係に影響する要因の影響
度合いを示した図。
【図7】マンドレル型プラグを使用した図。
【図8】ストレートプラグを使用した図。
【図9】フローティングプラグを使用した図。
【図10】テーパプラグを使用した図。
【符号の説明】
1 ダイ 2 プラグ 3 パンチ 4 対象物(管) 5 マンドレル型プラグ 6 ストレートプラグ 7 フローティングプラグ 8 テーパプラグ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の幅の鋼帯をロール成形し、高周波
    溶接する電縫管の造管後、ダイを有したロータリー鍛造
    機に、管内に接触させるためにプラグを挿入しながら、
    押し込み縮径することによって増肉させる極厚肉電縫鋼
    管の製造方法において、ダイのテーパ角度(半角)を3
    〜6°とし、且つ、ダイのテーパ角度(半角)より1〜
    5°小さなテーパ角度(半角)を有するプラグを使用す
    ることを特徴とする極厚肉電縫鋼管の製造方法。
JP17487696A 1996-07-04 1996-07-04 極厚肉電縫鋼管の製造方法 Withdrawn JPH1015612A (ja)

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