JPH1015486A - 耐プレッシャーマーク性に優れたプレコート金属板 - Google Patents

耐プレッシャーマーク性に優れたプレコート金属板

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JPH1015486A
JPH1015486A JP17490796A JP17490796A JPH1015486A JP H1015486 A JPH1015486 A JP H1015486A JP 17490796 A JP17490796 A JP 17490796A JP 17490796 A JP17490796 A JP 17490796A JP H1015486 A JPH1015486 A JP H1015486A
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JP
Japan
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decorative coating
coating film
film surface
decorative
pressure mark
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JP17490796A
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English (en)
Inventor
Takashi Saito
隆司 斉藤
Takeshi Watase
岳史 渡瀬
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 保護フィルムの使用によるコストアップや手
数の増大を招くことなく、塗装後のコイル巻取りや積み
重ねによるプレッシャーマークの発生を効果的に防止し
得る様な、耐プレッシャーマーク性に優れたプレコート
金属板を提供すること。 【解決手段】 金属板の片面側に化粧塗膜が形成され、
その反対面側に非化粧塗膜が形成されたプレコート金属
板において、該化粧塗膜面と非化粧塗膜面の光沢度の差
の絶対値を|ΔG|、該化粧塗膜面と非化粧塗膜面との
疵付き鉛筆硬度のランク差をΔHとしたとき、下記関係
式(1)を満足する耐プレッシャーマーク性に優れたプ
レコート金属板を開示する。 0.5<(ΔH+0.5)×(|ΔG|+10)/10≦14…(1)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐プレッシャーマ
ーク性に優れたプレコート金属板に関し、このプレコー
ト金属板は、例えば家庭用電気機器や屋内器物などを含
めた様々の用途に適用される化粧板として広く活用する
ことができる。
【0002】
【従来の技術】家庭用電気機器や屋内器物等に用いられ
る金属板は、装飾性(美観)の付与や防食のため通常は
塗装して使用される。近年かかる用途における塗装は益
々多様化すると共に高級化する傾向にあり、冷蔵庫、洗
濯機、オーブンレンジ等では高光沢の外観が好まれ、一
方オーディオ機器やビジュアル機器等では反対に光沢を
低く抑えた艶消し状態の外観が好まれる。そして、これ
ら美的外観が要求される面は化粧面と呼ばれ、その裏側
の面は非化粧面と呼ばれる。
【0003】かかる塗装金属板において、従来は未塗装
の金属板(以下、最も一般的な鋼板で代表する)を鋼板
製造メーカーから購入し、家電メーカー等の最終製品製
造メーカーにおいて塗装を行なう方式が採用されてきた
が、最終製品製造メーカーでの塗装に伴う公害防止やコ
スト低減、職場環境改善等の要望から、鋼板をプレス成
形した後で塗装する従来のポストコート方式から、鋼板
メーカーで予め塗装した鋼板を購入し、家電メーカー等
ではそのままプレス成形を行なうプレコート方式(即
ち、家電メーカー等でのプレス成形前に鋼板メーカーで
予め塗装しておく方式)に切り替わりつつあり、このプ
レコート方式により得られる塗装鋼板がプレコート鋼板
である。
【0004】該プレコート方式には、鋼帯(コイル)に
塗装する方法と、鋼帯を切断した切板(短尺鋼板)に塗
装する方法の2通りがあり、前者の方法を採用する場合
は、鋼板の表裏面を塗装した後、得られるプレコート鋼
板に一定の張力を加えながらコイル状に巻き取る。後者
の切板では、鋼板(切板)を塗装した後、得られるプレ
コート鋼板を積み重ねて梱包・保管する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のプレコート鋼板
においては、コイル状の巻取りもしくは切り板での積み
重ねによってプレッシャーマークが発生するという問題
が指摘される。即ち鋼帯状でコイル状に巻取られるプレ
コート鋼板では、前述の如く一定の張力を付与しつつ巻
き取る際に、プレコート鋼板表面の化粧塗膜(塗装によ
り鋼板表面に形成された塗膜)の表面に大きな圧力が加
わり、その裏面側の非化粧塗膜面(非化粧面塗膜の表
面)の凹凸が化粧塗装面に転写されて表面の化粧塗膜表
面の光沢が変化し、また切板で塗装する場合は、塗装後
のプレコート鋼板を積み重ねて梱包・保管した時に鋼板
の重量が局部的に集中して光沢変化を起こし、プレッシ
ャーマークとして現われる。
【0006】かかるプレッシャーマークが生じると、プ
レコート鋼板本来の美麗な外観が損なわれ商品価値が著
しく低下するので、該プレッシャーマークの発生は、プ
レコート鋼板を商品化する際の深刻な問題であり、その
解決策が切望されている。
【0007】そこで、プレッシャーマークの発生防止対
策として例えば、塗装後のプレコート鋼板の化粧塗膜表
面に厚さ60μm程度の保護フィルムを貼り付けてから
コイル状に巻き取り或は積み重ねることによってプレッ
シャーマークの発生を防止する方法が一部で採用されて
いるが、この方法は、保護フィルムの使用によりコスト
高になるばかりでなく、家電メーカー等の需要者側でプ
レス成形加工の前または後に保護フィルムを除去しなけ
ればならず、そのために多大な手数と労力を要する。
【0008】またプレッシャーマークの発生防止対策と
は言えないが、プレッシャーマークが発生した化粧塗膜
面を適度の温度に加温することにより、元の光沢を復元
させる方法があり、この方法は家電メーカー等の需要者
側で採用されている。即ち、プレッシャーマークの生じ
た化粧塗膜を軽く加温すると元の光沢が復元するので、
プレス成形加工の工程途中に加温工程を加えることによ
り、元の光沢を復元させる方法も一部で採用されてい
る。しかしこの方法では、加温工程の付加により生産性
の低下やコストアップを招くという問題が生じてくる。
【0009】本発明は上記の様な事情に着目してなされ
たものであって、その目的は、従来技術に指摘される前
述の様な問題点を解決し、保護フィルムの使用によるコ
ストアップや手数の増大を招くことなく、塗装後のコイ
ル巻取りや積み重ねによるプレッシャーマークの発生を
効果的に防止し得る様な、耐プレッシャーマーク性に優
れたプレコート金属板を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すること
のできた本発明に係るプレコート金属板とは、金属板の
片面側に化粧塗膜が形成され、その反対面側に非化粧塗
膜が形成されたプレコート金属板において、該化粧塗膜
面と非化粧塗膜面の光沢度の差の絶対値を|ΔG|、該
化粧塗膜面と非化粧塗膜面との疵付き鉛筆硬度のランク
差をΔHとしたとき、下記関係式(1)を満たすもので
あるところに要旨を有し、こうした関係式を規定するこ
とによって、プレッシャーマークの発生を確実に防止す
ることが可能となる。 0.5<(ΔH+0.5)×(|ΔG|+10)/10≦14…(1)
【0011】
【発明の実施の形態】プレッシャーマークは、前述の如
く塗装後のコイル巻き取り又は積み重ねの際に、プレコ
ート金属板(以下、再び鋼板で代表する)表面の化粧塗
膜面に裏面側の非化粧塗膜面の凹凸が転写され、化粧塗
膜面の光沢が変化する現象である。従ってプレッシャー
マークの発生を防止するには、プレコート鋼板の表面お
よび裏面の塗膜の凹凸を近づけると共に、非化粧面(裏
面)の塗膜にクッション性を持たせることが有効と思わ
れる。そこでこうした観点から研究を進めた結果、以下
に詳述する如く、プレコート鋼板の表・裏面の塗膜の光
沢と該表・裏面塗膜の疵付き鉛筆硬度のランク差をうま
く調整してやれば、プレッシャーマークの発生を効果的
に防止し得るという知見を得た。以下、それらの点を主
体にして本発明の内容を詳細に説明する。
【0012】化粧塗膜面の光沢は塗膜の表面粗さによっ
てほぼ決まり、また表面粗さは、塗膜中に含まれる顔料
の粒径や含有率および分散度、並びに、塗料のレベリン
グ性や樹脂硬化時の収縮状態等によって変わってくる
が、顔料の影響が最も大きく、顔料の種類や配合量を変
えることによって、塗膜の光沢は容易に調整することが
できる。また塗膜の疵付き鉛筆硬度は、主として塗膜の
ビヒクル成分となる樹脂の組成や分子量、官能基および
架橋剤等に支配されので、樹脂の種類や配合量等を適当
に選択することによって、表・裏面の化粧塗膜および非
化粧塗膜の疵付き鉛筆硬度を調整することができる。
【0013】そしてプレッシャーマークは、前述の如く
裏面側の非化粧塗膜面の凹凸が表面の化粧塗膜面に転写
されることによって生じることに鑑み、化粧塗膜面と非
化粧塗膜面の光沢度と表面硬度の相互関係を適正に調整
してやれば、該転写によるプレッシャーマークの発生を
抑えることができるのではないかと考え、上記化粧面と
非化粧面の光沢度と表面硬度の相互関係がプレッシャー
マークに及ぼす影響について定量的研究を進めてきた。
【0014】プレッシャーマークの発生による化粧塗膜
面の光沢度の変化には2つの態様があり、 化粧塗膜面が平滑で高光沢を好む用途の場合は、平滑
で高光沢の化粧塗膜面に裏面の凹凸が転写されて粗面化
し、表面光沢を低下させ、また 化粧塗膜面に微細凹凸を形成し、梨地肌の如く粗面化
により艶消しされたものを好む用途の場合は、梨地肌が
平滑化されて光沢面となる。
【0015】即ちプレッシャーマークは、単純に表面の
粗面化が問題となる訳ではなく、粗面化された梨地肌な
どが平滑化されることが問題となる場合もあり、要は化
粧塗膜面の光沢度の変化が問題となる。従って、非化粧
塗膜面の転写による化粧塗膜面の光沢度変化を抑えるに
は、両塗膜面の光沢度の差の絶対値を小さくすることが
有効と思われる。またプレッシャーマークは、前述の如
く裏面側の非化粧塗膜面の凹凸が表面の化粧塗膜面に転
写されることによって発生するものであり、該転写を防
止するには、化粧塗膜面の表面固さを非化粧面の表面固
さよりも大きくすることが有効と考えられる。
【0016】そこでこうした観点から、プレッシャーマ
ークを効果的に防止することのできる条件について詳細
に検討を進めた結果、化粧塗膜面と非化粧塗膜面の光沢
度の差の絶対値を|ΔG|、両塗膜面の疵付き鉛筆硬度
のランク差をΔHとしたとき、それらの関係が下記式
(1)の関係を満たす様に化粧塗膜面と非化粧塗膜面の
光沢度と鉛筆硬度を調整してやれば、巻取り時もしくは
積層保管時におけるプレッシャーマークの発生が可及的
に抑えられることを知り、上記本発明に到達したもので
ある。 0.5<(ΔH+0.5)×(|ΔG|+10)/10≦14…(1)
【0017】尚上記式の算出基準となる光沢度および鉛
筆硬度は、下記の方法によって測定した光沢度を言う。 光沢度:JIS K 5400に準拠し、60℃鏡面光
沢度を測定。 鉛筆硬度:JIS K 5400に準拠し、6B〜B,
HB,F,H〜9Hにランク分けする。 上記式(1)の関係を規定した理由は次の通りである。
【0018】即ちプレコート鋼板の耐プレッシャーマー
ク性には、化粧面と非化粧面の光沢差と鉛筆硬度差が影
響するが、これらの中でも特に大きく影響を及ぼすのは
光沢差であり、光沢差が0であればプレッシャーマーク
の発生は見られないが、反面耐ブロッキング性が著しく
圧下する。また鉛筆硬度差が0である場合も、プレッシ
ャーマークの発生は起こらない。そして耐プレッシャー
マーク性は、これらの値の何らかの関係式によって評価
できると考えられるが、上記光沢差と鉛筆硬度差が何れ
も0である場合の耐プレッシャーマーク性は良好である
ので、この様な場合でも評価値として正確に数値化する
には、各値になんらかの係数を付加し、それら各評価値
の積として数値化することが必要となる。
【0019】こうした観点から耐プレッシャーマーク性
に与える光沢差と鉛筆硬度さの影響度を加味し、夫々に
与えるべき係数を模索したところ、前述の如く光沢差に
ついては[(|ΔG|+10)/10]、鉛筆硬度差に
ついては(ΔH+0.5)を与え、これらの積が0.5
超14以下となる様に光沢差と鉛筆硬度差を適正に調整
してやれば、ブロッキングを生じることなく優れた耐プ
レッシャーマーク性が保障されることが確認された。
【0020】そして本発明によれば、化粧塗膜面と非化
粧塗膜面の光沢度差の絶対値と硬度差を総合して上記の
関係式を設定することにより、高光沢および艶消しの如
何を問わず、プレッシャーマークによる化粧塗膜面の光
沢変化を阻止することができるのであり、後述する実施
例でも明らかにする様に、上記値が14を超えると満足
のいく耐プレッシャーマーク性が得られなくなる。そし
てこの値が小さくなる程耐プレッシャーマーク性は向上
するが、その値が極端に小さくなって0.5以下になる
と、化粧塗膜面と非化粧塗膜面の表面性状が近似し過ぎ
てブロッキングを起こし易くなり、巻取りもしくは積層
保管後の繰り出しや剥離が困難になり、場合によっては
塗膜剥離を起こす恐れもでてくる。
【0021】ところが上記値が0.5超14以下、より
好ましくは3〜10の範囲となる様に両塗膜面の光沢度
差の絶対値と表面硬度差を適正に調整してやれば、ブロ
ッキングの問題を起こすことなく優れた耐プレッシャー
マーク性を確保することが可能となる。
【0022】尚、化粧塗装面と非化粧塗膜面の光沢は、
前述の如く塗膜の表面粗さによってほぼ決まり、また表
面粗さは、塗膜中に含まれる顔料の粒径や含有率および
分散度、並びに、塗料のレベリング性や樹脂硬化時の収
縮状態等によって変わり、中でも顔料の影響を強く受け
るので、それらを考慮して、化粧塗膜と非化粧塗膜の構
成素材などを適宜選定することにより、容易に調整する
ことができる。また塗膜の疵付き鉛筆硬度は、主として
各塗膜のビヒクル成分となる樹脂の組成や分子量、官能
基および架橋剤等に支配されるので、これらを適宜選択
することによって、化粧塗膜および非化粧塗膜の疵付き
鉛筆硬度を任意に調整することができる。
【0023】かくして本発明によれば、化粧塗膜および
非化粧塗膜の光沢度差の絶対値と鉛筆硬度差が前記式
(1)の関係を満たす様に調整することによって、ブロ
ッキングの問題を生じることなく、耐プレッシャーマー
ク性の優れたプレコート鋼板を得ることが可能となる。
また、上記の様にして化粧塗膜と非化粧塗膜の表面固さ
および光沢度が上記の要件を満たす様に一旦調整してお
けば、それを標準として定常化することができ、当該設
定された条件下に化粧塗膜と非化粧塗膜の形成を行なえ
ば、本発明の要件を満たす優れた耐プレッシャーマーク
性を備えたプレコート鋼板を安定して製造することが可
能となる。
【0024】かくして本発明によれば、化粧塗膜と非化
粧塗膜の特性自体を改善して耐プレッシャーマーク性を
高めることができ、従来の様に保護フィルム等を使用す
る必要がなく、また加工工程の途中で加温処理等を行な
う必要もなく、コストアップや生産性の低下、手数の増
大といった難点を全く生じることなく、プレッシャーマ
ークに由来する品質劣化の問題を未然に回避することが
可能となる。
【0025】尚本発明で用いられる金属板には特に制限
がなく、最も一般的な冷延鋼板の他、溶融亜鉛めっき鋼
板、電気亜鉛めっき鋼板、合金化溶融亜鉛めっき鋼板や
銅めっき鋼板、錫めっき鋼板等の各種めっき鋼板、更に
は、ステンレス鋼などの合金鋼板や、アルミニウム板や
銅板などの非鉄金属板等の全てに適用可能であり、また
これらにリン酸塩処理やクロメート処理等の化成処理を
施した金属板であっても勿論差し支えない。
【0026】また、プレコートに用いる塗料についても
一切制限がなく、ポリエステル系塗料、エポキシ系塗
料、ポリアミド系塗料、ポリウレタン系塗料等、公知の
全てのプレコート用塗料を適宜選択して用いることがで
きる。
【0027】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限
を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範
囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であ
り、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含され
る。
【0028】実施例1〜9、比較例1〜4 基材鋼板として厚さ:0.6mm、亜鉛付着量:20g
/m2 の電気亜鉛めっき鋼板を使用し、まずこの鋼板を
リン酸塩処理した後、化粧塗膜を想定してプライマーコ
ート及びトップコート共にポリエステル系塗料を用い、
トップコート塗料中には艶消し剤としてシリカを添加
し、2コート2ベーク(2回塗り2回焼付け)塗装を行
い、表面光沢が80、50または20で且つ疵付き鉛筆
硬度がFのプレコート鋼板を作製した(実施例1〜
3)。また光沢を80一定とし、ポリエステル系塗料中
のベース樹脂を変えることによって、化粧塗膜表面の疵
付き鉛筆硬度をF、Hまたは2Hに調整した。これら化
粧塗膜が施されたものを塗装板Aとする。
【0029】一方非化粧塗膜を想定し、一定量の着色顔
料と防錆顔料を配合したポリエステル系塗料を、上記と
同様の電気亜鉛めっき鋼板(リン酸塩処理したもの)に
塗布してから焼付けを行い、塗装板Bを得た。このと
き、ポリエステル系塗料中のベース樹脂の種類と艶消し
剤(シリカ)の添加量を変えることにより、塗膜の光沢
および疵付き鉛筆硬度を変化させた。これら非化粧塗膜
の施されたものを塗装板Bとする。
【0030】得られた塗装板Aと塗装板Bとを、化粧塗
膜面を想定した塗膜(化粧面相当の塗膜)と非化粧塗膜
面を想定した塗膜(非化粧面相当の塗膜)とが接する様
に重ね合わせ、温度:40℃、面圧:100kg/cm
2 の条件で96時間加圧状態に保った後、塗装板Aと塗
装板Bとを剥がし、塗装板Aの化粧塗膜面を目視観察す
ることにより、プレッシャーマークの発生の有無を調べ
た。 ○:プレッシャーマークの発生なし(合格) ×:プレッシャーマークの発生あり(不合格)
【0031】また、同時にブロッキング現象の発生有無
についても調べ、プレッシャーマーク試験後に塗装板A
と塗装板Bとが剥れないものをブロッキングあり(×:
不合格)、容易に剥がれるものをブロッキングなし
(○:合格)と評価した。結果を、表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】表1からも明らかである様に、式(1)の
値が0.5超14以下であるものは、いずれもプレッシ
ャーマークの発生が見られず、且つブロッキング現象も
見られない。これに対し、式(1)の値が14を超える
と明らかにプレッシャーマークの発生が見られ、またこ
の値が0.5以下になると、プレッシャーマークの発生
は見られないがブロッキング現象が現われている。
【0034】
【発明の効果】本発明のプレコート鋼板は以上の様に構
成されており、化粧塗膜面と非化粧塗膜面の光沢度と鉛
筆硬度の関係を適正に調整することによって、化粧塗膜
形成後に帯状で巻取りあるいは切り板状で積み重ねた時
でもプレッシャーマークの問題を生じることがなく、保
護フィルムの挟み込みや加工工程中での加温処理等を全
く要することなく、化粧塗膜面を実質的に化粧塗装のま
まの良好な化粧面として保つことができ、プレコート金
属板としての品質向上と品質安定性を高めることができ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属板の片面側に化粧塗膜が形成され、
    その反対面側に非化粧塗膜が形成されたプレコート金属
    板において、該化粧塗膜面と非化粧塗膜面の光沢度の差
    の絶対値を|ΔG|、該化粧塗膜面と非化粧塗膜面との
    疵付き鉛筆硬度のランク差をΔHとしたとき、下記関係
    式(1)を満足することを特徴とする耐プレッシャーマ
    ーク性に優れたプレコート金属板。 0.5<(ΔH+0.5)×(|ΔG|+10)/10≦14…(1)
JP17490796A 1996-07-04 1996-07-04 耐プレッシャーマーク性に優れたプレコート金属板 Withdrawn JPH1015486A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17490796A JPH1015486A (ja) 1996-07-04 1996-07-04 耐プレッシャーマーク性に優れたプレコート金属板

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17490796A JPH1015486A (ja) 1996-07-04 1996-07-04 耐プレッシャーマーク性に優れたプレコート金属板

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JPH1015486A true JPH1015486A (ja) 1998-01-20

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ID=15986789

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JP17490796A Withdrawn JPH1015486A (ja) 1996-07-04 1996-07-04 耐プレッシャーマーク性に優れたプレコート金属板

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017202661A (ja) * 2016-05-13 2017-11-16 新日鐵住金ステンレス株式会社 クリヤ塗装ステンレス鋼板

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Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20031007