JPH10153625A - カレントトランスを用いた入力電流検出回路 - Google Patents

カレントトランスを用いた入力電流検出回路

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JPH10153625A
JPH10153625A JP8325988A JP32598896A JPH10153625A JP H10153625 A JPH10153625 A JP H10153625A JP 8325988 A JP8325988 A JP 8325988A JP 32598896 A JP32598896 A JP 32598896A JP H10153625 A JPH10153625 A JP H10153625A
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JP8325988A
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Inventor
Yuukou Aoki
祐浩 青木
Hidetoshi Nishio
秀敏 西尾
Masatoshi Teratoko
雅俊 寺床
Masahiro Tanaka
正浩 田中
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コストの回路で構成するとともに、構成素
子の精度によらずに一定の検出精度を確保すること。 【解決手段】 カレントトランスCTの1次側に基準電
流値Is =10Aの入力電流を流し、マイコンにより基
準読み値Im を得る。電流比Is /Im を計算し、電流
比Is /Im をE2 PROMに書き込む。この電流比は
回路毎に異なる。マイコンによる電流読み値Iy にE2
PROMに格納している電流比を乗じることにより、入
力電流値Iを正確に検出することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はカレントトランス
の1次側に流れる入力電流を正確に検出するようにした
カレントトランスを用いた入力電流検出回路に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】機器の入力電流を検出し、その検出値に
応じて機器の制御を行なう場合、一般的には入力電流検
出用にカレントトランスが用いられている。このような
制御のためにカレントトランスを用いている従来例とし
ては、例えば特開平6−281236号公報が挙げられ
る。
【0003】図9には、機器に入力される入力電流をカ
レントトランスCTの1次側に流し、このカレントトラ
ンスCTの2次側の出力電圧をマイクロコンピュータ
(以下、「マイコン」という)が読み、この読み値でも
って入力電流値Iを検出するようにした回路を示してい
る。カレントトランスCTの2次巻線には整流用のダイ
オードD1 、D2 及び平滑用のコンデンサC1 が設けら
れている。一方の整流用ダイオードD1 は上記カレント
トランスCTとは並列に、他方の整流用ダイオードD2
は直列にそれぞれ接続され、平滑用のコンデンサC1
カレントトランスCTとは並列に接続されている。また
この平滑用コンデンサC1 と並列に放電抵抗RO が接続
され、この放電抵抗RO に抵抗RA とコンデンサCA
らなるローパスフィルタが接続されている。抵抗RA
放電抵抗RO と直列に、またコンデンサCA は放電抵抗
O と並列に接続されている。なおダイオードD3 は過
電圧保護用ダイオードであり、RB は抵抗、C2 はコン
デンサである。このコンデンサC2 の両端電圧が出力電
圧であり、この出力電圧の値VO をマイコンが読み込ん
でその出力電圧VO に対応した入力電流Iを検出するよ
うにしている。ただしマイコンの入力ポートが有する入
力インピーダンスは極めて高いので、上記出力電圧値V
O は、略放電抵抗RO の両端に発生する電圧値に等し
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで図10は図9
に示す回路の入出力特性を示しているが、図のように、
入力電流値Iに対し出力電圧値VO はほぼ比例し、放電
抵抗RO の大きさが変化すると出力電圧値VO の大きさ
も変化する。この他、図9に示す回路を構成するほとん
ど全ての部品のバラツキが出力に影響を及ぼすことにな
る。
【0005】このように従来例においては、回路構成の
部品の精度のバラツキのために入力電流値Iを正確に検
出することが困難であり、そのため、入力電流の値Iに
応じた制御を正確にできないという不具合が生じる。一
方、これを解決するため選別によって得られるような高
精度部品を使用したのでは、十分な精度を確保するのに
高コスト化が避けられないという問題があった。
【0006】この発明は上記従来の欠点を解決するため
になされたものであって、その目的は、低コストの回路
で構成するとともに、構成素子の精度によらずに一定の
検出精度を確保することが可能なカレントトランスを用
いた入力電流検出回路を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで請求項1のカレン
トトランスを用いた入力電流検出回路は、カレントトラ
ンスCTの1次側に流れる入力電流と、該カレントトラ
ンスCTの2次側に出力される出力電圧との対応関係を
予め決めておき、この対応関係に基づいて上記出力電圧
の値VO から把握した電流読み値Iy によって上記入力
電流の値Iを検出するようにしたカレントトランスを用
いた入力電流検出回路において、上記入力電流の値が所
定の基準電流値Is である時の上記電流読み値を基準読
み値Imとしたとき、この基準読み値Im に対する上記
基準電流値Is の比Is /Im を電流読み値Iy に対し
て乗じた値を上記入力電流の値Iとして検出するように
したことを特徴としている。
【0008】上記請求項1のカレントトランスを用いた
入力電流検出回路によれば、機器ごとの回路について基
準電流値Is と基準読み値Im とを把握し、カレントト
ランスCTの1次側の入力電流値Iを検出する際には、
基準読み値Im に対する基準電流値Is の比を電流読み
値Iy に乗じた値を入力電流値Iとすることで、入力電
流値Iを正確に検出することが可能となる。
【0009】また請求項2のカレントトランスを用いた
入力電流検出回路は、カレントトランスCTの1次側に
流れる入力電流の値Iと、該カレントトランスCTの2
次側に出力される出力電圧の値VO との対応関係をデー
タとして上記入力電流の値Iに対応させて多数プロット
したデータテーブルを作成し、ある入力電流が流れた時
に検出される出力電圧値VO に応じた入力電流値Iを上
記データテーブルから読みだして、上記入力電流の値I
を検出するようにしたことを特徴としている。
【0010】上記請求項2のカレントトランスを用いた
入力電流検出回路によれば、予め作成しておいたデータ
テーブルから単にデータを読みだすだけで、入力電流値
Iを正確に検出することが可能となる。
【0011】さらに請求項3のカレントトランスを用い
た入力電流検出回路は、カレントトランスCTの2次側
に整流回路D1 、D2 及び放電抵抗RO を設け、上記カ
レントトランスCTの1次側に流れる入力電流と、上記
放電抵抗RO の両端電圧に応じて出力される出力電圧と
の対応関係を予め決めておき、上記出力電圧の値VO
ら把握した電流読み値Iy によって上記入力電流の値I
を検出するようにしたカレントトランスを用いた入力電
流検出回路において、上記放電抵抗RO は、補正用抵抗
1 〜Rn を主抵抗RO ’に直列に接続するとともに、
各補正用抵抗R1 〜Rn にスイッチ素子SW1 〜SWn
をそれぞれ並列に接続して構成され、上記各補正用抵抗
1 〜Rn は、所定の入力電流値Iに対する補正電流値
R がそれぞれ予め決められていて、入力電流の値が所
定の基準電流値Is である時の上記電流読み値を基準読
み値Im としたとき、基準電流値Is と基準読み値Im
との差Id を補正するように上記スイッチ素子SW1
SWn をオン、又はオフさせたことを特徴としている。
【0012】上記請求項3のカレントトランスを用いた
入力電流検出回路によれば、主抵抗RO ’に補正用抵抗
1 〜Rn とスイッチ素子SW1 〜SWn とを設けて放
電抵抗RO を構成することにより、このスイッチ素子S
1 〜SWn をオン、又はオフさせることによって構成
部品のバラツキを補正することが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、この発明のカレントトラン
スを用いた入力電流検出回路の具体的な実施の形態につ
いて、図面を参照しつつ詳細に説明する。ここで入力電
流値Iを検出する回路の構成は図9に示すものと同じで
あり、このように構成された回路にソフトウエア又はハ
ードウエアによる補正手段を付加して入力電流値Iを正
確に検出するようにしたものである。つまり回路構成後
に回路定数をソフトウエア的にあるいはハードウエア的
に調整することにより、個々の部品のバラツキを吸収し
て一定の精度を確保するようにしたものである。
【0014】(第1の実施の形態)先ずE2 PROMを
使用してソフトウエア的に回路定数を調整する実施形態
について説明する。これは入力電流の値が所定の基準電
流値Is であるときのマイコンの電流読み値を基準読み
値Im としたとき、両者の比をとり、次式から正確な入
力電流値Iを読むようにしたものである。 I=Iy ×Is /Im ・・・・ ただし、Iy はマイコンによる電流読み値である。以
下、その原理と構成について説明する。
【0015】図2に示す特性直線イは、図9に示す回路
をバラツキのセンター値の部品にて構成した場合の入力
電流値Iと出力電圧値VO との入出力特性を示し、また
特性直線ロは、上記回路を任意の精度の部品にて構成し
た場合の上記入出力特性を示している。この任意の精度
の部品にて構成した回路において、カレントトランスC
Tの1次側に基準電流としてIs =10Aを流し、その
時の出力電圧値VO をマイコンで読む。マイコンには特
性直線イに対応した入力電流値Iと出力電圧値VO との
相関関係が予めデータとして記憶され、そしてこの記憶
されたデータを出力電圧値VO から入力電流値Iに変換
するためのデータテーブルとして利用することにより、
入力電流値Iを電流読み値Iy として読み込むようにな
っている。
【0016】図2に示す特性直線イでは、入力電流値I
が10Aの時に出力電圧はV1 である。従って出力電圧
値がV1 の時に、逆に入力電流値Iが10Aであるとマ
イコンが上記のデータテーブルから読み出すのである。
しかしながら特性直線がロの場合、10Aの入力電流を
流した時の出力電圧値はV2 であり、この出力電圧値V
2 から特性直線イによりマイコンは電流読み値Iy とし
て8Aを読み出す。すなわち、基準電流値をIs =10
Aとすると、この場合にはマイコンの基準読み値がIm
=8Aになるということである。従ってこれらの値を
式に代入することにより、例えばマイコンによる電流読
み値がIy =6Aであるときは、 I=6A×10A/8A=7.5A として正確な入力電流値Iを検出することができるので
ある。
【0017】図2の場合はマイコンの電流読み値Iy
実際の入力電流値Iよりも小さい方向に誤検出した場合
であるが、図3はマイコンの電流読み値Iy が逆に実際
の入力電流値Iよりも大きく誤検出した場合を示してい
る。図3の特性直線イは図2の場合と同様にバラツキの
センター値の部品で回路を構成した場合であり、特性直
線ハが任意の精度の部品で回路を構成した場合の入出力
特性である。上記と同様に入力電流として基準電流値I
s =10Aを流した場合、回路の特性直線がイの場合に
は出力電圧値はV1 であり、また回路の特性直線がハの
場合には出力電圧値はV3 である。そしてこの出力電圧
値V3 に基づきマイコンは特性直線イからIm =13A
を基準読み値として読み出すことになる。従ってこれら
の値を式に代入することにより、例えばマイコンによ
る電流読み値がIy =15Aであるときは、 I=15A×10A/13A=11.5A として正確な入力電流値Iを検出することができるので
ある。
【0018】上記入力電流検出回路においては、各回路
ごとに基準読み値Im に対する基準電流値Is の比Is
/Im をE2 PROMに格納しておき、これを電流読み
値Iy に乗ずることで、正確な入力電流値Iを検出する
ことができる。
【0019】図1は、各回路ごとに行う上記E2 PRO
Mへの書き込み制御を示すフローチャートである。ステ
ップS1に示すようにカレントトランスCTの1次側に
所定の基準電流値Is (例えば10A)の入力電流を流
し、その時のマイコンによる基準読み値Im を得る(ス
テップS2)。そしてステップS3に示すように電流比
s /Im を計算し、この電流比をE2 PROMに書き
込む(ステップS4)。この電流比は、その構成部品の
バラツキにより回路毎に異なるものである。そしてこの
データをマイコンに読み込み、これを機器の動作時にお
ける電流読み値Iy に乗ずることで、入力電流Iを正確
に検出することができる。
【0020】このように所定の基準電流値Is の入力電
流を流して、その時のマイコンによる基準読み値Im
読み、その電流比によって特性直線に対する補正分とし
ての比例配分を行なうことで、回路構成部品のバラツキ
にかかわらず、正確に入力電流Iを検出することができ
る。従ってコストアップの一因となるような高精度部品
を用いることは不要となる。
【0021】(第2の実施の形態)ところで、上記第1
の実施の形態では基準電流値Is と基準読み値Im との
電流比Is /Im をE2 PROMに書き込み、この電流
比Is /Im を電流読み値Iy に乗ずるようにしていた
が、電流比を計算せずに、各入力電流値Iに対するマイ
コンの電流読み値Iy を直接E2 PROMに書き込むよ
うにしても良い。すなわち、回路毎に微小段階的にその
値Iを変化させながら入力電流を流していき、その入力
電流値Iに対する出力電圧値VO をデータとして多数と
り、それぞれの入力電流値Iと出力電圧値VO との対応
関係をつける。これらの入力電流値Iと出力電圧値VO
との対応関係をつけたデータにてテーブルを作成してお
き、電流値Iの入力電流が流れた場合には、その時の出
力電圧値VO に対応したデータとしての入力電流値Iを
テーブルから読み出す。これにより正確に入力電流値I
を検出することができる。また、このようにすると上記
第1の実施の形態に比べて各回路について予め収集すべ
きデータ量が増加するが、乗算が不要となるのでより迅
速に入力電流値Iを得ることができる。
【0022】(第3の実施の形態)上記の第1、第2の
実施の形態では入力電流値Iを検出する際の補正の手段
をソフトウエア的に構成したが、この実施の形態では上
記補正をハードウエア的に行なうようにしている。これ
は放電抵抗RO の大小によって図10に示す特性直線の
傾きが異なるのを利用し、放電抵抗RO を主抵抗RO
に補正用の抵抗を付加することによって構成し、上記特
性直線をバラツキのセンター値の部品で構成した回路の
特性直線に近づけるようにしたものである。すなわち、
図4に示すように主抵抗RO ’と直列に補正用抵抗R
1 、R2 、R3 〜Rn を接続し、各補正用抵抗R1 、R
2 、R3 〜Rn に並列にスイッチ素子(例えば半導体素
子、機械的なスイッチ)SW1 、SW2 、SW3 〜SW
n をそれぞれ接続している。そして入力電流値がIのと
きマイコンの電流読み値Iy がI±ΔIの範囲内となる
ように、上記SW1 〜SWn をオン、又はオフさせて上
記特性直線の傾きを変化させるものである。ここでΔI
は、必要とする検出精度である。ところでR1 =R2
・・・=Rn とすれば、補正用抵抗1つで補正すること
ができる電流値は全ての抵抗について同一である。した
がって予め構成部品の最大バラツキによる入出力特性の
変動範囲を確認し、この変動範囲と上記検知精度ΔIと
から補正用抵抗1個当たりの補正量を決めておくこと
で、スイッチSW1 ・・・のオン数(又はオフ数)を変
えることにより正確な入力電流値を検知することができ
るものである。
【0023】図5に示す特性直線イは、バラツキのセン
ター値の部品で構成した回路の入出力特性を示してい
る。例えば入力電流値をI=15Aとした場合の出力電
圧値はV1 である。そしてマイコンがこの出力電圧値V
1 を読むことにより、上記特性直線イに従って電流読み
値を15Aとして検出するものである。一方、特性直線
ロは任意の精度の部品で回路を構成した場合の入出力特
性を示し、この特性直線ロの場合にどのくらいの補正量
が必要を示すものである。入力電流値をI=15Aとし
た場合に特性直線ロでの出力電圧値はV2 であり、マイ
コンはこの出力電圧値V2 を読むことにより、上記特性
直線イに従って電流読み値Iy を14.4Aとして検出
する。従ってこの場合には0.6Aの誤差が生じるので
あり、これを言い換えると0.6Aの補正量が必要にな
るということである。
【0024】また、図6に示すように、任意の精度の部
品で構成した他の回路の入出力特性が特性直線ハである
とすると、入力電流値をI=15Aとした場合の出力電
圧値はV3 であり、マイコンはこの出力電圧値V3 を読
むことにより、上記特性直線イに従って電流読み値Iy
を15.5Aとして検出する。したがって、この回路で
は0.5Aの補正量が必要となるということである。
【0025】図7は、補正用抵抗R1 ・・・に並列に接
続したスイッチ素子を幾つオン、又はオフさせるかを決
定するために行う動作のフローチャートである。先ずス
テップS11に示すように、所定の基準電流値Is (例
えば15A)の入力電流を任意の精度の部品で構成した
回路のカレントトランスCTの1次側に流す。そしてス
テップS12に示すようにマイコンによって電流読み値
y を得て、基準電流値Is と電流読み値Iy との電流
差Id =(Is −Iy )を計算する(ステップS1
3)。さらにステップS14に示すように、Int(I
d /IR )の式によりスイッチ素子SW1 ・・・をオ
ン、又はオフする個数を決定する。ここで上記IR は、
入力電流値Iが基準電流値Is であるときにスイッチ素
子1個で補正できる電流値であり、また上記「Int」
は、( )内の計算結果を整数化する記号である。
【0026】次に図8により具体的に説明する。この例
では主抵抗RO ’に4個の補正用抵抗R1 〜R4 を直列
に接続し、各補正用抵抗R1 〜R4 にスイッチ素子SW
1 〜SW4 を並列に接続している。また初期状態とし
て、スイッチ素子SW1 、SW2 をそれぞれオン、スイ
ッチ素子SW3 、SW4 をそれぞれオフとしている。そ
して入力電流値IがIs (15A)のときにスイッチ素
子1個で0.25Aの補正ができるものとすると、この
とき1個のスイッチ素子をオンすると−0.25Aの補
正が可能となり、また1個のスイッチ素子をオフすると
+0.25Aの補正が可能となる。つまりここではIR
=0.25Aだということである。そして、15Aの入
力電流を流した時に(ステップS11)、例えば図5に
示すようにマイコンの電流読み値Iy が14.4Aとす
ると(ステップS12)、電流差Id は、Id =15A
−14.4A=0.6Aと計算できる(ステップS1
3)。したがって、ステップS14に示すInt(Id
/IR )の式に電流差Id とIR を代入して計算する
と、(0.6/0.25)=+2.4を整数化して
「2」を得、またこの「2」はプラスなので、スイッチ
素子SW1 とSW2 の2個をオフさせる。したがって、
スイッチ素子を2個オフすることで、入力電流値IがI
s =15Aのときには、2×0.25=0.5Aの補正
を行なうことができる。ところで検出誤差をゼロにする
ために必要な補正量は0.6Aであるのに対し、ここで
の補正量は丁度の0.6Aではなく0.5Aである。し
かしながらこの補正を行なうことでマイコンの電流読み
値Iy を必要な検出精度の範囲内とし、補正をしない場
合よりも非常に検出精度を上げて入力電流Iを正確に検
出することができる。
【0027】次に、図6の場合を例に挙げて説明する
と、15Aの基準電流値Is に対してマイコンの電流読
み値Iy が15.5Aであるので、電流差Id は、15
A−15.5A=−0.5Aである。この電流差Id
Int(Id /IR )の式に代入すると、(−0.5/
0.25)=−2を整数化して「−2」を得る。したが
ってマイナスの2であるので、図8に示すスイッチ素子
SW3 とSW4 の2個のスイッチ素子をオンさせる。こ
れにより2×−0.25=−0.5Aの補正ができて補
正量も丁度となり、正確な入力電流Iを検出することが
できる。このように、低コストな回路構成でありながら
構成素子の精度によらずに一定の高精度を確保し、入力
電流値Iを正確に検出することができる。なお上記の例
ではスイッチ素子1個で補正できる電流値IR を±0.
25Aとしたが、部品のバラツキ度合いや必要な検出精
度に応じて任意の数に適宜設定できるのは言うまでもな
い。
【0028】
【発明の効果】上記請求項1のカレントトランスを用い
た入力電流検出回路によれば、機器ごとの回路について
基準電流値と基準読み値とを把握し、カレントトランス
の1次側の入力電流を検出する際には、基準読み値に対
する基準電流値の比を電流読み値に乗じた値を入力電流
値とすることで、入力電流値を正確に検出することが可
能となる。したがってコストアップの一因となるような
高精度部品を用いることなく、低コストな部品で構成し
ながら入力電流値を高精度で検出することが可能とな
る。
【0029】また請求項2のカレントトランスを用いた
入力電流検出回路によれば、予め作成しておいたデータ
テーブルから単にデータを読みだすだけで、入力電流値
を正確に検出することができる。したがって、単にデー
タテーブルを作成するだけなので、高精度部品を用いる
ことなく低コストな部品で構成でき、しかも入力電流値
を高精度で検出することが可能となる。
【0030】さらに請求項3のカレントトランスを用い
た入力電流検出回路によれば、主抵抗に補正用抵抗とス
イッチ素子とを設けて放電抵抗を構成し、このスイッチ
素子をオン、又はオフさせることによって構成部品のバ
ラツキを補正することができる。従って高精度部品を用
いることなく入力電流の検出の精度を上げることがで
き、しかも、単に主抵抗に補正用抵抗やスイッチ素子を
接続するだけなので、コストアップを回避することが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態においてソフトウエア的
に補正を行なう場合の制御フロー図である。
【図2】この発明の実施の形態の入出力特性の違いによ
る電流読み値の説明図である。
【図3】この発明の実施の形態の入出力特性の違いによ
る電流読み値の説明図である。
【図4】この発明の第3の実施の形態においてハードウ
エア的に補正を行なう場合の回路図である。
【図5】この発明の第3の実施の形態の入出力特性の違
いによる電流読み値の説明図である。
【図6】この発明の第3の実施の形態の入出力特性の違
いによる電流読み値の説明図である。
【図7】この発明の第3の実施の形態においてハードウ
エア的に補正を行なう場合の制御フロー図である。
【図8】この発明の第3の実施の形態の補正を行なう場
合の具体例を示す図である。
【図9】この発明のカレントトランスを用いた入力電流
検出回路の回路図である。
【図10】この発明の図9に示す回路の入出力特性を示
す図である。
【符号の説明】
I 入力電流値 Iy 電流読み値 IR 補正電流値 VO 出力電圧値 CT カレントトランス Id 電流差 R1 〜Rn 補正用抵抗 SW1 〜SWn スイッチ素子 D1 、D2 整流用ダイオード(整流回路) RO 放電抵抗 RO ’主抵抗
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寺床 雅俊 滋賀県草津市岡本町字大谷1000番地の2 ダイキン工業株式会社滋賀製作所内 (72)発明者 田中 正浩 滋賀県草津市岡本町字大谷1000番地の2 ダイキン工業株式会社滋賀製作所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カレントトランス(CT)の1次側に流
    れる入力電流と、該カレントトランス(CT)の2次側
    に出力される出力電圧との対応関係を予め決めておき、
    この対応関係に基づいて上記出力電圧の値(VO )から
    把握した電流読み値(Iy )によって上記入力電流の値
    (I)を検出するようにしたカレントトランスを用いた
    入力電流検出回路において、上記入力電流の値が所定の
    基準電流値(Is )である時の上記電流読み値を基準読
    み値(Im )としたとき、この基準読み値(Im )に対
    する上記基準電流値(Is )の比(Is /Im )を電流
    読み値(Iy )に対して乗じた値を上記入力電流の値
    (I)として検出するようにしたことを特徴とするカレ
    ントトランスを用いた入力電流検出回路。
  2. 【請求項2】 カレントトランス(CT)の1次側に流
    れる入力電流の値(I)と、該カレントトランス(C
    T)の2次側に出力される出力電圧の値(VO)との対
    応関係をデータとして上記入力電流の値(I)に対応さ
    せて多数プロットしたデータテーブルを作成し、ある入
    力電流が流れた時に検出される出力電圧値(VO )に応
    じた入力電流値(I)を上記データテーブルから読みだ
    して、上記入力電流の値(I)を検出するようにしたこ
    とを特徴とするカレントトランスを用いた入力電流検出
    回路。
  3. 【請求項3】 カレントトランス(CT)の2次側に整
    流回路(D1 )(D2 )及び放電抵抗(RO )を設け、
    上記カレントトランス(CT)の1次側に流れる入力電
    流と、上記放電抵抗(RO )の両端電圧に応じて出力さ
    れる出力電圧との対応関係を予め決めておき、上記出力
    電圧の値(VO )から把握した電流読み値(Iy )によ
    って上記入力電流の値(I)を検出するようにしたカレ
    ントトランスを用いた入力電流検出回路において、上記
    放電抵抗(RO )は、補正用抵抗(R1 〜Rn )を主抵
    抗(RO ’)に直列に接続するとともに、各補正用抵抗
    (R1 〜Rn )にスイッチ素子(SW1 〜SWn )をそ
    れぞれ並列に接続して構成され、上記各補正用抵抗(R
    1 〜Rn )は、所定の入力電流値(I)に対する補正電
    流値(IR )がそれぞれ予め決められていて、入力電流
    の値が所定の基準電流値(Is )である時の上記電流読
    み値を基準読み値(Im )としたとき、基準電流値(I
    s )と基準読み値(Im )との差(Id )を補正するよ
    うに上記スイッチ素子(SW1 〜SWn )をオン、又は
    オフさせたことを特徴とするカレントトランスを用いた
    入力電流検出回路。
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