JPH10153592A - 沈澱分離型連続流れ分析装置及び該装置を用いた銅電解液中のチオ尿素の定量方法 - Google Patents

沈澱分離型連続流れ分析装置及び該装置を用いた銅電解液中のチオ尿素の定量方法

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JPH10153592A
JPH10153592A JP25344097A JP25344097A JPH10153592A JP H10153592 A JPH10153592 A JP H10153592A JP 25344097 A JP25344097 A JP 25344097A JP 25344097 A JP25344097 A JP 25344097A JP H10153592 A JPH10153592 A JP H10153592A
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JP25344097A
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Inventor
Masaaki Kato
正明 加藤
Yutaka Hayashibe
豊 林部
Minoru Takeya
実 竹谷
Yasumasa Sayama
恭正 佐山
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 細管を流れる間に沈澱を生じる試料について
連続的な流れ分析を行うことができるフローインジェク
ション分析装置の提供、および該装置を用いた銅電解液
中のチオ尿素の定量方法の提供。 【解決課題】 試料注入部、試薬添加部および分析部が
測定管路によって一体に連通された測定系が形成され、
試料注入部と試薬添加部の間に沈澱剤添加部と濾過部と
が設けられており、試料溶液が試薬添加部に向かって流
れる間に沈澱の生成と濾過が連続的に行われる沈澱分離
型の連続流れ分析装置。チオ尿素量を連続流れ分析方法
によって定量するにあたり、測定管路を流れる試料液に
沈澱剤を加えて不純物を沈澱させ、該沈澱を含む試料液
を測定管路に形成した濾過部に導いて上記沈澱を濾過分
離した後に、濾液に緩衝液を加えて液性を調整し、ヨウ
素−デンプン溶液を加えて発色させ、銅電解液に含まれ
るチオ尿素にて消費されるヨウ素量により、ヨウ素デン
プン反応の負の吸光度を測定して、チオ尿素量を測定す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、細管を通じて試料
溶液を流しながら連続的に分析を行うフローインジェク
ション分析(以下、FI分析または連続流れ分析と云
う)において、試料溶液が細管を流れる間に目的成分あ
るいは不純物の沈澱を形成させ、この沈澱を分離して分
析を行う連続流れ分析装置に関し、更に、細管を通じて
試料溶液を流しながら連続的に分析を行うフローインジ
ェクション分析(以下、FI分析または連続流れ分析と
云う)に基づき、銅電解液中の不純物を沈澱分離しなが
らチオ尿素量を定量する方法に関する。
【0002】
【従来技術】細管を通じて試料溶液を流し、該試料溶液
に試薬を添加して分析部に導き、目的成分の分析を行う
FI分析法が従来から知られている。一例として、亜鉛
電解液を試料溶液とし、細管を通じて流れる試料溶液に
緩衝液を加え、さらに液中のCoイオンおよびCuイオ
ンによって発色する試薬を添加した後に、該試料溶液を
分光分析手段に導いて溶液の吸光度を求め、該吸光度か
らCoイオン濃度およびCuイオン濃度を定量するFI
分析に基づく電解液中の不純物濃度の測定方法が知られ
ている(特開平4-32764号)。このFI分析法は比較的
少量の試料でも精度の良い分析が行えることや、細管を
通じて試料溶液を流しながら連続的に試薬の添加と分析
を行える等の利点を有しており、種々の分野で利用され
ている。
【0003】一方、上記FI分析法では、細管を通じて
試料溶液を流しながら分析を行うために、細管の閉塞原
因となる沈澱を生じないように試料溶液を調製する必要
があり、また試薬も沈澱を生じないものを用いている。
従って、沈澱を生じやすい試料溶液の分析には適さず、
また目的成分や不純物を沈澱分離して分析しなければな
らないものは予め系外で沈澱処理する必要があり、連続
測定の利点を損なう問題がある。
【0004】ところで、通常、銅電解液には電着金属の
性状を安定にするため、チオ尿素やニカワ、ゼラチンな
どが添加され、この添加剤の濃度によって電着状態が大
きな影響を受けることから、これらの定量は操業管理に
おいて重要な管理項目となっている。
【0005】チオ尿素の定量方法としては、従来いくつ
かの方法が知られており、その一例として、ヨウ素−デ
ンプン溶液を呈色試薬として利用し、吸光度を測定する
ことによりチオ尿素によって消費されるヨウ素量を指標
として定量する方法が知られている(日本鉱業会誌/88
1007 ('72-1) 40p-44p)。この方法は測定精度が高い利
点を有しているが、pH制御、反応時の温度や時間の制
御が煩雑であるため手間がかかる問題を有している。
【0006】すなわち、銅電解液に添加されるチオ尿素
などの添加剤は前処理段階でのpH、液温、反応時間など
により経時変化を生じるので、これらの定量作業は迅速
かつ正確に一定条件で行う必要がある。例えば、液中の
チオ尿素は銅/硫酸共存下で加熱すると直ちに分解して
formidine disulfadeを生じ、精度良い定量測定ができ
ない。
【0007】そこで、この問題をFI分析法を利用して
解消しようとする定量方法も知られている。この方法
は、細管を通じて銅電解液を含む試料溶液を流しながら
試料溶液に緩衝液とヨウ素溶液およびデンプン溶液を添
加し、ヨウ素−デンプン反応によって発色した溶液を吸
光度計に送液してチオ尿素量を定量する方法である(特
開平7-258879号)。この方法は試料溶液が細管を流れる
間に試薬の添加と発色反応および吸光度測定が連続的に
行われ、短時間にチオ尿素量を定量できる利点を有して
いるが、予め銅電解液中の金属イオンを除去しなければ
ならない問題がある。
【0008】すなわち、通常、銅電解液には微少量の鉄
やアンチモン、砒素、ビスマス、セレン、スズ、テル
ル、鉛などの還元性金属イオンが含有されており、これ
らがヨウ素と反応するため、上記FI分析に基づく測定
方法を実施するには、予めこれらの金属イオンを除去す
る必要がある。ところが、FI分析は細管内に試料溶液
を流しながら分析を行う方法であるため、これらの金属
イオンを除去する場合、不用意に沈澱を生じると細管が
閉塞して測定不能になる虞がある。このため従来の上記
測定方法では、系外で予め試料溶液に第二鉄イオンを加
えてこれら金属不純物の沈澱を生じさせ、この沈澱を濾
過分離したものを試料液として使用しており、このため
短時間で連続的な分析が行えるFI分析法の利点を大幅
に損なう結果になっている。
【0009】
【発明の解決課題】本発明はFI分析における従来の上
記問題を解決したものであって、従来のFI分析では細
管内での沈澱発生を出来る限り回避していたものを、本
発明において細管内で積極的に沈澱の生成と分離を連続
的に行うことにより、沈澱を生じ易い試料についてもF
I分析を可能にし、また溶液中の不純物を効果的に除去
し、あるいは目的成分を分離して精度の高い分析を可能
にしたものである。また、測定系に測定管路の一部をな
す沈澱生成部と濾過部とを設け、測定管路を通じて試料
溶液が流れる間に沈澱の生成と分離を行い、従来のよう
な前処理を必要とせずに短時間の連続的な定量分析を可
能にしたものである。
【0010】
【課題解決の手段】本発明によれば以下の構成からなる
連続流れ分析装置が提供される。 (1)試料注入部、試薬添加部および分析部が測定管路
によって一体に連通された測定系が形成されており、キ
ャリア溶液によって試料が該測定管路を流れる間に試料
と試薬の反応および分析が連続的に行われる連続流れ分
析装置において、試料注入部と試薬添加部の間に沈澱剤
添加部と濾過部とが設けられており、試料溶液が試薬添
加部に向かって流れる間に沈澱の生成と濾過が連続的に
行われることを特徴とする沈澱分離型連続流れ分析装
置。
【0011】本発明の連続流れ分析装置は以下の態様を
含む。 (2) 上記濾過部に洗浄用管路が併設されており、該
濾過部が測定管路および洗浄用管路に対して切替自在に
接続されている上記(1)に記載の連続流れ分析装置。 (3)測定管路に連通する流路、洗浄用管路に連通する
流路および濾過部ループを有し、該濾過ループを測定管
路または洗浄管路に切り替えて接続する流路切替部を備
えた切替バルブに上記濾過部が形成されている上記(2)
に記載の連続流れ分析装置。 (4)濾過部に設けた濾過ループに、試料溶液を沈澱生
成に適する液性に調整する液性調整剤供給管路が接続さ
れている上記(1)または(3)に記載の連続流れ分析装置。 (5)濾過部の濾液が試薬添加部に導かれた後に、該濾
過部の流路が洗浄用管路に切り替えられて濾過部の沈澱
が洗浄除去される上記(2)〜(4)のいずれかに記載の連続
流れ分析装置。 (6)濾過部の濾液が測定系の外部に導かれた後に、該
濾過部の流路が洗浄用管路に切り替えられ、濾過部の沈
澱が洗浄溶解されて系外または次の処理工程に導かれる
上記(2)〜(4)のいずれかに記載の連続流れ分析装置。 (7)上記沈澱剤添加部が沈澱剤の注入部と反応部によ
って形成されている上記(1)に記載の連続流れ分析装
置。
【0012】また、本発明によれば以下の構成からなる
銅電解液中のチオ尿素の定量方法が提供される。 (8)上記(1)に記載の連続流れ分析装置を用いて行う
連続流れ分析方法において、測定管路を流れる試料液に
沈澱剤を加えて不純物を沈澱させ、該沈澱を含む試料液
を測定管路に形成した濾過部に導いて上記沈澱を濾過分
離した後に、濾液に緩衝液を加えて液性を調整し、ヨウ
素−デンプン溶液を加えて発色させ、この吸光度を測定
してチオ尿素量を測定することを特徴とする、銅電解液
中のチオ尿素の定量方法。
【0013】本発明の上記定量方法(8)は以下の態様を
含む。 (9) 銅電解試料液に沈澱剤として硫酸第二鉄アンモ
ニウム及び/又は硝酸ランタンを加え、アルカリ液性下
で試料液中の金属不純物を水酸化第二鉄及び/又は水酸
化ランタンの沈澱と共に共沈させた後に、該試料液を孔
径が5μm以下の濾材を充填した濾過部に導いて上記沈
澱を濾過分離する上記(8)に記載の定量方法。 (10) 水酸化第二鉄及び/又は水酸化ランタンの沈
澱と共に砒素、ビスマス、アンチモン、鉛、スズ、テル
ル、セレンを共沈させる上記(9)に記載の定量方法。 (11)測定管路に形成した濾過部に洗浄用管路が併設
され、該濾過部が該洗浄用管路および測定管路に対して
切替自在に接続されている流れ分析装置を用い、試料液
を濾過部に導いて沈澱を除去し、濾液を分析部に送液し
た後に、濾過部の接続を洗浄用管路に切り替え、濾過部
に洗浄液を導入して沈澱を洗浄除去した後に、再び濾過
部を測定管路に接続して定量を行う上記(8)〜(10)のい
ずれかに記載の定量方法。
【0014】更に、本発明によれば以下の構成からなる
銅電解液中のチオ尿素の定量方法が提供される。 (12) 測定管路を通じて銅電解試料液を流しなが
ら、該試料液にヨウ素−デンプン溶液を加えて発色さ
せ、この吸光度を測定してチオ尿素量を測定する連続流
れ分析方法において、測定管路を流れる試料液に沈澱剤
を加えて不純物を沈澱させ、該沈澱を含む試料液を測定
管路に形成した濾過部に導いて上記沈澱を濾過分離した
後に、濾液に緩衝液を加えて液性を調整し、ヨウ素−デ
ンプン溶液を加えて発色させ、この吸光度を測定してチ
オ尿素量を測定することを特徴とする銅電解液中のチオ
尿素の定量方法。
【0015】本発明の上記定量方法(12)は以下の態様を
含む。 (13)銅電解試料液に沈澱剤として硫酸第二鉄アンモ
ニウム及び/又は硝酸ランタンを加え、アルカリ液性下
で試料液中の金属不純物を水酸化第二鉄及び/又は水酸
化ランタンの沈澱と共に共沈させた後に、該試料液を孔
径が5μm以下の濾材を充填した濾過部に導いて上記沈
澱を濾過分離する上記(12)に記載の定量方法。 (14)水酸化第二鉄及び/又は水酸化ランタンの沈澱
と共に砒素、ビスマス、アンチモン、鉛、スズ、テル
ル、セレンを共沈させる上記(13)に記載の定量方法。 (15)測定管路に形成した濾過部に洗浄用管路が併設
され、該濾過部が該洗浄用管路および測定管路に対して
切替自在に接続されている流れ分析装置を用い、試料液
を濾過部に導いて沈澱を除去し、濾液を分析部に送液し
た後に、濾過部の接続を洗浄用管路に切り替え、濾過部
に洗浄液を導入して沈澱を洗浄除去した後に、再び濾過
部を測定管路に接続して定量を行う上記(12)〜(14)のい
ずれかに記載の定量方法。
【0016】
【発明の実施形態】本発明の連続流れ分析装置について
説明する。図1に本発明に係る連続流れ分析装置の構成
例を示す。図示する分析装置は試料注入部10、沈澱剤添
加部20、濾過部30、試薬添加部50および分析部60を有
し、これら各部分が細管からなる測定管路(以下、管路
と云う)90によって順に一体に連通された測定系を形成
している。
【0017】図示するように、本発明の分析装置は、試
料注入部10、試薬添加部50および試料の分析部60が管路
90によって一体に連通された測定系が形成されており、
キャリア溶液によって試料が該測定系を流れる間に試料
と試薬の反応および分析が連続的に行われる連続流れ分
析装置であって、試料注入部10と試薬添加部50の間に沈
澱剤添加部20と濾過部30とが設けられており、試料溶液
が管路90を通じて流れる間に沈澱剤が添加され、沈澱の
生成と濾過が連続的に行われる沈澱分離型連続流れ分析
装置である。
【0018】以下、測定系の上記処理部分10〜60を流れ
方向に従って順に説明する。(A)試料注入部 試料注入部10は、試料を管路90に導入する注入バルブ11
と、キャリア溶液を管路90に送液する管路12および該管
路12に介設された送液ポンプ13によって形成されてい
る。管路12の始端はキャリア溶液の供給源(図示省略)
に連通している。キャリア溶液は管路12を通じ送液ポン
プ13によって管路90に導入され、測定系の上記各部分10
〜60を順次経由して流れる。注入バルブ11には所定量の
試料を保持した試料保持部が設けられており、該バルブ
11を開くことにより試料保持部が管路90と連通され、キ
ャリア溶液が試料保持部に流入して試料を管路90に押し
出し、試料がキャリア溶液と一体になって管路90を流れ
る。
【0019】(B)沈澱剤添加部 上記試料注入部10には沈澱剤添加部20が接続されてい
る。該沈澱剤添加部20は沈澱剤を導入するための注入バ
ルブ21と反応部22によって形成されている。該注入バル
ブ21は管路23を通じて試料注入部10を通過した管路90に
接続されており、該管路23の始端は送液ポンプ24を介し
てキャリア溶液の供給源(図示省略)に連通している。
該注入バルブ21には所定量の沈澱剤が保持されており、
該バルブ21を開くことにより、キャリア溶液によって沈
澱剤が管路90に送り込まれる。
【0020】沈澱剤の供給管路23と管路90の接続部分を
通過した位置に沈澱剤反応部22が設けられている。反応
部22は反応時間を確保するように管路25がコイル状に形
成されており、必要に応じてヒータ(図示省略)が付設さ
れている。該管路25は管路90の一部を形成しており、そ
の排出端は濾過部30に接続している。注入バルブ21から
管路23を通じて試料溶液に送り込まれた沈澱剤は該反応
部22を流れる間に試料の目的成分あるいは不純物と反応
して沈澱を生成させる状態に整える。沈澱剤が添加され
た試料溶液は該反応部22を経て濾過部30に送られる。
【0021】(C)濾過部 濾過部30は、管路90に連通される管材(濾過ループ)31と
該管材31に充填した濾材32によって形成されている。該
濾材32としては、例えば多孔質体や濾膜、あるいは多孔
質体と濾膜を積層したもの等が用いられる。多孔質体の
孔径や空孔率、濾膜の透過率あるいは濾材全体の長さ、
管材内部の充填率などはこれらの管径および通液量や沈
澱の種類などに応じて適宜定められる。
【0022】好ましくは、図示するように、濾過部30に
試料溶液が導入された後に沈澱が効率よく生じるよう、
濾過部30の濾過ループ31に液性調整用の管路71と、好ま
しくは注入バルブ76とが接続される。該管路71は濾過ル
ープ31の入口側に接続され、該接続部分と濾過ループ31
の間に反応コイル部73が設けられる。該管路71には送液
ポンプ72が介設され、該管路71の始端は沈澱形成剤供給
源、又は沈澱形成剤送液キャリア溶液(図示省略)に連
通している。試料溶液の液性を調整するためのアンモニ
ア水などが該管路71を通じて濾過部30に供給される。好
ましくは、注入バルブ76に液性調整剤が一定量保持され
ており、該バルブ76を開くことによりキャリア溶液によ
って該液性調整剤が押し出され、濾過部30に供給され
る。沈澱剤が添加された試料溶液は濾過部30の反応コイ
ル部73を経由する間に該アンモニア水等によって液性が
調整され、この液性調整によって沈澱が生成して濾過ル
ープ31に導かれる。
【0023】更に好ましくは、濾過部30には洗浄用管路
40が併設され、該濾過部30が該洗浄用管路40および管路
90に対して切替自在に接続される。洗浄用管路40の始端
は送液ポンプ41を介して洗浄液の供給部(図示省略)に接
続されており、また終端は系外に導かれ、或いは、次の
処理工程に導かれている。
【0024】管路90を濾過部30、洗浄用管路40とに切替
自在とする構成例を図2に示す。図示した構成例は六方
切替バルブ80を用いた例である。該切替バルブ80は胴部
82とその両端に設けたバルブヘッド81と回転部83によっ
て形成されており、バルブヘッド81には管路60に接続す
る流入口81aと流出口81b、洗浄用管路40に接続する流入
口81cと流出口81d、および濾材32が充填された濾過ルー
プ(管材)31に接続する流入口81eと流出口81fが設けられ
ており、該流入口81eと流出口81fを繋いで濾過ループ31
が装着されている。
【0025】胴部82には上記流入口81a,81c,81eと流出
口81b,81d,81fに対応した流路82a〜82fが設けられてお
り、これら流路は胴部82の円周に沿って配設されてい
る。回転部83は胴部82に回転自在に設けられており、該
回転部83には胴部82に形成された互いに隣り合う流路を
相互につなぐ溝83a,83b,83cが設けられている。具体的
には、図3(a)に示すように、相隣接する流路82aと82e
が溝83aによって連通され、同様に流路82cと82d、流路8
2eと82bがおのおの溝83b,83cによって連通される。ここ
で、回転部83を回転(図示する例では60゜)して溝83a
〜83cの位置を移動することにより流路が切り替えら
れ、図3(b)に示すように、流路82aと82eの間が遮断さ
れて流路82aと82bが連通される。同様に流路82cと82d、
流路82eと82bの間が遮断されて流路82eと82c、流路82d
と82fが連通される。
【0026】切替バルブ80が図3(a)の状態のとき、図
4(a)に示すように、管路90は濾過ループ31に接続して
おり、試料溶液は管路90から濾過ループ31を経由した後
に再び管路90を通じて流れ、濾過ループ31を流れる間に
溶液中の沈澱は濾材32に捕捉されて溶液中から分離さ
れ、試料溶液の濾液が試薬添加部50に導入される。一
方、洗浄用管路40はこれらの管路とは遮断されている。
ここで、回転部83によって流路を図3(b)の状態に切り
替えると、図4(b)に示しように、管路90と濾過ループ3
1の接続が遮断され、濾過ループ31は洗浄用管路40に接
続される。この場合、試料溶液は濾過ループ31を経由せ
ずに流れ、濾過ループ31は洗浄液ないし溶離液によって
沈澱物が洗浄除去される。試料の目的成分を沈澱して他
の不純物から分離した場合には、洗浄溶解した沈澱物を
管路40を通じて次の処理工程に導く。
【0027】なお、濾過部30と試薬添加部の間に、必要
に応じ、試料溶液の液性を調整するための液性調整用管
路74が接続される。該管路74は管路90に接続され、送液
ポンプ75が介設されている。該管路74を通じてアルカリ
性あるいは酸性の液性調整剤溶液ないし緩衝溶液が管路
90の試料溶液に導入される。例えば、銅電解液のチオ尿
素定量などの場合には、濾過部30から送り出されたアル
カリ性(pH:8-9)の試料溶液に管路74を通じて塩酸-酢
酸ナトリウムの混合液を加えて酸性(pH:4)にし、ヨウ素
−デンプン反応に適するように液性が整えられる。
【0028】(D)試薬添加部 試薬添加部50には試薬の供給部51と反応コイル部54によ
って形成されている。供給部51は試薬を管路90に送る管
路と該管路に介設した送液ポンプによって形成されてお
り、管路の始端は試薬の供給源(図示省略)に連通してい
る。反応コイル部54はコイル状の管路によって形成され
ており、試料溶液が該反応コイル部54を流れる間に試薬
の目的成分と試薬とが反応し分析に適する状態になる。
例えば、発光試薬などが導入され、試料溶液に溶存する
目的成分の金属イオンや不純物イオンなどと反応して、
その含有量に応じた濃度に発色する。
【0029】上記試薬供給管路は必要に応じて複数設け
られる。例えば、銅電解液中のチオ尿素の定量において
は、試薬のヨウ化カリウム溶液を供給する管路52とデン
プン液を供給する管路55が設けられる。ヨウ化カリウム
溶液およびデンプン液は管路52,55に介設した送液ポン
プ53,56により該管路52,55を通じて上記管路90の試料溶
液に導入され、該管路90に介設した反応コイル部54,57
を流れる間に試料溶液中のチオ尿素によるヨウ素の還元
脱色反応を進行させ、残余のヨウ素とデンプンとの反応
によって発色させる。
【0030】(E)分析部 試薬添加部50を経由した後に分析部60が設けられてい
る。分析部60には分光光度計などの試料溶液中の目的成
分を分析する手段が設けられている。発光試薬と反応し
た試料溶液は、分析部60において、分光光度計などによ
って目的成分の濃度が定量される。なお、分析部60を経
由した部分に管路90の背圧調整部61を設けると良い。該
背圧調整部61は管路90の一部をコイル状に形成するなど
の手段によって設けることができる。
【0031】以下に本発明の銅電解液中のチオ尿素の定
量方法を具体的に説明する。該定量方法の発明は、請求
項1に記載の連続流れ分析装置を用いて行う連続流れ分
析方法において、測定管路を流れる試料液に沈澱剤を加
えて不純物を沈澱させ、該沈澱を含む試料液を測定管路
に形成した濾過部に導いて上記沈澱を濾過分離した後
に、濾液に緩衝液を加えて液性を調整し、ヨウ素−デン
プン溶液を加えて発色させ、この吸光度を測定してチオ
尿素量を測定することを特徴とする銅電解液中のチオ尿
素の定量方法である。
【0032】更に、測定管路を通じて銅電解試料液を流
しながら、該試料液にヨウ素−デンプン溶液を加えて発
色させ、この吸光度を測定してチオ尿素量を測定する連
続流れ分析方法において、測定管路を流れる試料液に沈
澱剤を加えて不純物を沈澱させ、該沈澱を含む試料液を
測定管路に形成した濾過部に導いて上記沈澱を濾過分離
した後に、濾液に緩衝液を加えて液性を調整し、ヨウ素
−デンプン溶液を加えて発色させ、この吸光度を測定し
てチオ尿素量を測定することを特徴とする銅電解液中の
チオ尿素の定量方法である。
【0033】本発明の上記定量方法に係る測定系例は前
述した図1に示される。図示する本発明の定量方法で
は、試料注入部10、沈澱剤添加部20、濾過部30、試薬添
加部50および分析部60の各部分が細管(管路)90によって
順に一体に連通された測定系が形成されており、銅電解
試料液(硫酸銅溶液)はキャリア溶液によって該測定系を
流れる間に液中の不純物が沈澱分離され、その濾液が試
薬反応部に送られて試料と試薬の反応および分析が連続
的に行われる連続流れ分析である。なお、12,23,52,55,
71,74は(測定)管路90に接続する管路であり、13,24,41,
53,56,72,75は各管路に介設された送液ポンプ、25,54,5
7,73は管路をコイル状に形成した反応部である。
【0034】銅電解試料液は試料注入部10の注入バルブ
11に保持されており、該バルブ11を開くことによりキャ
リア溶液が注入バルブ11に流入して銅電解試料液を管路
90に押し出し、該銅電解試料液はキャリア溶液と一体に
なって管路90を流れて沈澱生成部20に導かれ、ここで沈
澱剤が添加される。沈澱剤は沈澱添加部20の注入バルブ
21に保持されており、該バルブ21を開くことによりキャ
リア溶液が該バルブ21に流入して沈澱剤を押し出し、管
路23を通じて銅電解試料液に添加する。沈澱剤としては
硫酸第二鉄アンモニウムまたは硝酸ランタンを単独また
は適宜混合して用いる。
【0035】沈澱剤を添加した銅電解試料液を反応部22
に導く。反応部22は反応時間を確保するために管路25を
コイル状に形成した部分であり、必要に応じてヒータが
付設されている。銅電解試料液がこの反応部22を通過す
る間に銅電解試料液と沈澱剤とを十分に混合する。
【0036】ここで、銅電解試料液が濾過部30に導かれ
る間に沈澱が生成すると管路の接続部分やバルブの部分
に沈澱が付着する虞があるので、銅電解試料液が濾過部
30に導入された後に液性を調整して沈澱を生成させるの
が好ましい。具体的には、濾過部30の濾過ループ31の入
口側に液性調整用の管路71を設け、該管路71を通じてア
ンモニア水または硝酸アンモニウムのアンモニア溶液を
銅電解試料液に供給し、試料液をpH8〜9のアルカリ
性溶液にする。好ましくは、該溶液調整剤は該管路71に
介設された注入バルブ76に保持され、該バルブ76を開く
ことにより流入するキャリア溶液に押出され銅電解試料
液中に供給することが望ましい。このpH域で試料液中
の銅は銅アンモン錯体を形成して液中に溶解し、一方、
液中の砒素、ビスマス、アンチモン、鉛、スズ、テル
ル、セレンは上記水酸化鉄または水酸化ランタンの沈澱
と共に効率良く共沈する。
【0037】なお、該濾過ループ31は管路90の一部とな
る管材に濾材32を充填して形成したものであり、好まし
くは洗浄用管路40が付設され、管路90および洗浄用管路
40に対して濾過部30の流路が切替自在に接続されている
ものが用いられる。濾材は、孔径が5μm以下、好まし
くは4μm以下のものが適当であり、上記孔径の多孔体
と濾膜を単独または積層して形成したものなどが適当で
ある。
【0038】上記濾過部30について、六方切替バルブを
用いた構成例は前述した図2で示される。該六方バルブ
80はバルブヘッド81に六個の孔口81a〜81fが設けられて
おり、そのうちの相対面する1対の孔口81e〜81fを結ん
で管材31が装着されている。該管材31の内部には濾材32
が充填されており、これにより濾過ループが形成されて
いる。また孔口82a、82bには測定管路90が接続し、孔口
82c,82dには洗浄用管路40が接続されている。
【0039】一方、胴部82にはヘッドの通孔81a〜81fに
連通する通孔82a〜82fが形成されており、また胴部82の
側端には回転自在な切替部83が設けられている。該切替
部83には胴部82の相隣接する2つの通孔82a〜82fを連通
する溝83a〜83cが設けられており、該切替部83を回転
(図示する例では60゜)することにより通孔82a〜82f
の接続が図4(a)(b)のように切り替えられる。図4(a)
は、測定管路90が濾過部30に接続されている場合であ
り、洗浄用管路40はこれらと遮断されている。図4(b)
は、通孔82a〜82fが図4(a)の場合とは異なった側の隣
接する通孔が連通された場合であり、濾過部30が洗浄用
管路40に接続され、測定管路90はこれらと遮断されてい
る。
【0040】銅電解試料液は濾過部を通過する間に上記
沈澱が濾過分離される。この濾液を分析部に送る一方、
濾過部30の流路を切り替えて洗浄用管路40に接続し、濾
材に捕集された沈澱を洗浄除去する。濾過部30を経由し
た銅電解試料液の濾液に緩衝液(2M・HCl-2M・NaOAc)を
加えて液性をpH4程度の酸性に調整し、次いで、ヨウ
素-デンプン反応試薬(ヨウ素−ヨウ化カリウム溶液と
デンプン溶液)を加えて発色させた後に、吸光光度計に
導き、試料液の吸光度を測定する。
【0041】なお、上記試料液の吸光度測定に先立ち、
ブランクテストを行って、予め測定系の基準となる吸光
度を測定する。すなわち、試料液を導入しない状態でキ
ャリア溶液(水)に緩衝液、液性調整剤およびヨウ化カリ
ウム溶液とデンプン溶液を添加したものについて吸光度
を測定し、この吸光度に対する試料液の吸光度の変化に
よりヨウ素反応量を求める。チオ尿素は定量的にヨウ素
と反応するので、このヨウ素量からチオ尿素量を定量す
ることができる。
【0042】
【実施例】実施例1および比較例1、2 図1の測定系を有する連続流れ分析装置を用い、試料注
入バルブ11に銅電解試料液200μlを入れ、キャリア
溶液として水を2ml/minの流量で導入し、バルブ11を開
いて銅電解試料液を測定管路90に導入した。同様に注入
バルブ21に沈澱剤として硫酸第二鉄溶液(鉄濃度:15mg/
ml,硝酸アンモニウム:0.4g/ml)および硝酸ランタン溶
液(La濃度:5mg/ml,硝酸アンモニウム:0.4g/ml)の混合
溶液400μlを入れ、キャリア(水)を通液して該沈澱剤を
銅電解試料液に注入した。この銅電解試料液を沈澱剤の
反応部25に導いた。反応部25は管径1mmφ、長さ5mの
管路がコイル状に形成された部分であり、100℃に加
熱されている。該反応部25を通過する間に試料溶液と沈
澱剤を十分に混合し、これを濾過部30に導いた。一方、
注入バルブ76に10%アンモニア−0.4g/ml硝酸アンモニ
ウム溶液を600μl入れ、キャリア(水)を通液して、2ml
/minの流量で上記銅電解試料液に加え、試料液をpHを8
〜9に調整した。これを濾過ループ31に導き、ここで液
中の沈澱を濾過分離した。次いで、濾過部30から導かれ
た濾液に、緩衝液として2ml/minの流量で0.1M・HCl-2M・
NaOAcを加えて試料液を酸性(pH4)に調整した後に、試料
液(濾液)にヨウ化カリウムとヨウ素の混合溶液(ヨウ素濃
度:10〜40mg/l)を1ml/min加え、更に、0.01〜0.1%濃
度のデンプン溶液を加えて発色させた。
【0043】発色した試料液を吸光度計(日立社製:U-10
00)に導入して、吸光度を測定し、この吸光度から、予
め求めた検量線によってチオ尿素量を求めた。この結果
を表1に示した。なお、検量線は、銅電解液を予め十分
に加熱し、チオ尿素を分解除去して冷却した溶液にチオ
尿素標準液を所定量づつ段階的に加えて調製した標準溶
液について、本実施例と同様に吸光度を測定して作成し
たものである。検量線を図5に示す。また、銅電解液に
含まれる各種金属不純物について、濾過部30で分離した
沈澱の分離率(%)を表2に示した。表示されるように、
銅電解試料液中の不純物金属は殆ど全量が沈澱となり、
液中から分離されている。
【0044】なお、比較対象(比較No.1)として、予
め、銅電解液に上記沈澱剤を加えて沈澱を分離除去した
ものを試料液とし、この試料液10mlに上記緩衝液10
mlを加え、さらに上記ヨウ化カリウム溶液およびデンプ
ン溶液を各々20ml,5mlを加えて発色させたものにつ
いて吸光度を測定した。この結果を表1に対比して示し
た。更に比較対象(比較No.2)として、図1の測定系に
対して沈澱生成部および濾過部を有しない従来の流れ分
析測定系を用い、沈澱の生成と分離の部分以外は実施例
1と同様にして吸光度を測定し、チオ尿素量を求めた。
この結果を表1に併せて示した。
【0045】表1の結果に示すように、本実施例の測定
結果は予め沈澱を除去した場合と良く一致しており、予
め試料液中の不純物を除去しなくても、チオ尿素量を精
度良く定量できることが確認された。一方、従来の流れ
分析によるもの(比較No.2)は不純物が除去されないため
測定誤差が大きく、信頼性が乏しい。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】実施例2 実施例1において、濾過部30の接続を洗浄用管路40に切
り替え、濾過部30に管路40を通じて洗浄液(2M-HCl)を供
給(流量3ml/min)して濾材に沈着した沈澱物を溶解し、
これを該管路40の排出端に接続した誘導プラズマ発光分
光分析装置(ICP-AES)に送り、ここで沈澱により回収し
た不純物の濃度を測定し、試料として用いた銅電解液中
の不純物濃度に対する回収率を求めた。この結果、砒
素、アンチモンおよびビスマスの回収率は98%〜99
%であった。次に、銅電解液中の不純物濃度に対して
1.5倍および2倍の濃度となるように不純物を添加し
た銅電解液を試料に用い、本装置により同様にしてその
回収率を測定した。その結果を表3に示した。同表に示
すように、不純物の添加量に関わらずほぼ一定の回収率
が得られており、本装置による銅電解液中の不純物分離
は信頼性が高いことが分かる。また更に、本装置を用い
た場合の測定終了時までの処理時間を、従来のバッチ法
による定量測定の場合と比較して表4に示した。バッチ
法の場合に比べ、本装置を用いた定量分析によれば処理
時間の大幅な短縮が可能であることが分かる。
【0049】
【表3】
【0050】
【表4】
【0051】
【発明の効果】本発明の連続流れ分析装置によれば、細
管内を試料溶液が流れる間に沈澱を分離して連続的に目
的成分を分析することができる。従って、不純物が多
く、これらを沈澱除去しなければならない試料や、目的
成分を沈澱分離しなければ分析できない試料など従来の
FI分析には適さないとされていた試料についても連続
的なFI分析を行うことができる。さらに、細管内を流
れる間に自動的に沈澱の生成および分離と目的成分の分
析が行われるので、個人差のない、精度の高い分析結果
が得られる。
【0052】本発明の定量方法は、連続流れ分析におい
て、試料液が測定管路の細管内を流れる間に不純物の沈
澱を生成分離して精度良く液中のチオ尿素量を測定する
ものであり、予め不純物を液中から分離除去する前処理
が不要であり、試料液を流しながら短時間に目的成分の
分析を行うフローインジェクション法の利点を最大限に
発揮することができる。また測定精度も高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る測定系、即ち分析装置の概念図。
【図2】濾過部の切替バルブの概略分解斜視図。
【図3】(a)(b)は切替バルブの流路の接続状態を示す説
明図。
【図4】(a)(b)は図3(a)(b)に対応した測定系の流路の
接続状態を示す説明図。
【図5】検量線図。
【符号の説明】
10--試料注入部、11--注入バルブ、12--管路、13--送液
ポンプ 20--沈澱剤添加部、21--注入バルブ、22--反応部、23--
管路、24--送液ポンプ、25--コイル状管路、30--濾過
部、31--濾過ループ、32--濾材、40--洗浄用管路、41--
送液ポンプ、50--試薬添加部、 51--供給部、 52--反応
コイル部、 53,56--送液ポンプ、60--分析部、61ーー背圧
コイル、71--管路、72,75--送液ポンプ、76--注入バル
ブ、90--管路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐山 恭正 埼玉県大宮市北袋町1丁目297番地 三菱 マテリアル株式会社総合研究所内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料注入部、試薬添加部および分析部が測
    定管路によって一体に連通された測定系が形成されてお
    り、キャリア溶液によって試料が該測定管路を流れる間
    に試料と試薬の反応および分析が連続的に行われる連続
    流れ分析装置において、試料注入部と試薬添加部の間に
    沈澱剤添加部と濾過部とが設けられており、試料溶液が
    試薬添加部に向かって流れる間に沈澱の生成と濾過が連
    続的に行われることを特徴とする沈澱分離型連続流れ分
    析装置。
  2. 【請求項2】 上記濾過部に洗浄用管路が併設されてお
    り、該濾過部が測定管路および洗浄用管路に対して切替
    自在に接続されている請求項1に記載の連続流れ分析装
    置。
  3. 【請求項3】 測定管路に連通する流路、洗浄用管路に
    連通する流路および濾過部ループを有し、該濾過ループ
    を測定管路または洗浄管路に切り替えて接続する流路切
    替部を備えた切替バルブに上記濾過部が形成されている
    請求項2に記載の連続流れ分析装置。
  4. 【請求項4】 濾過部に設けた濾過ループに、試料溶液
    を沈澱生成に適する液性に調整する液性調整剤供給管路
    が接続されている請求項1または3に記載の連続流れ分
    析装置。
  5. 【請求項5】 濾過部の濾液が試薬添加部に導かれた後
    に、該濾過部の流路が洗浄用管路に切り替えられて濾過
    部の沈澱が洗浄除去される請求項2〜4のいずれかに記
    載の連続流れ分析装置。
  6. 【請求項6】 濾過部の濾液が測定系の外部に導かれた
    後に、該濾過部の流路が洗浄用管路に切り替えられ、濾
    過部の沈澱が洗浄溶解されて系外または次の処理工程に
    導かれる請求項2〜4のいずれかに記載の連続流れ分析
    装置。
  7. 【請求項7】 上記沈澱剤添加部が沈澱剤の注入部と反
    応部によって形成されている請求項1に記載の連続流れ
    分析装置。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載の連続流れ分析装置を用
    いて行う連続流れ分析方法において、 測定管路を流れる試料液に沈澱剤を加えて不純物を沈澱
    させ、該沈澱を含む試料液を測定管路に形成した濾過部
    に導いて上記沈澱を濾過分離した後に、濾液に緩衝液を
    加えて液性を調整し、ヨウ素−デンプン溶液を加えて発
    色させ、この吸光度を測定してチオ尿素量を測定するこ
    とを特徴とする、銅電解液中のチオ尿素の定量方法。
  9. 【請求項9】 銅電解試料液に沈澱剤として硫酸第二鉄
    アンモニウム及び/又は硝酸ランタンを加え、アルカリ
    液性下で試料液中の金属不純物を水酸化第二鉄及び/又
    は水酸化ランタンの沈澱と共に共沈させた後に、該試料
    液を孔径が5μm以下の濾材を充填した濾過部に導いて
    上記沈澱を濾過分離する請求項8に記載の定量方法。
  10. 【請求項10】 水酸化第二鉄及び/又は水酸化ランタ
    ンの沈澱と共に砒素、ビスマス、アンチモン、鉛、ス
    ズ、テルル、セレンを共沈させる請求項9に記載の定量
    方法。
  11. 【請求項11】 測定管路に形成した濾過部に洗浄用管
    路が併設され、該濾過部が該洗浄用管路および測定管路
    に対して切替自在に接続されている流れ分析装置を用
    い、試料液を濾過部に導いて沈澱を除去し、濾液を分析
    部に送液した後に、濾過部の接続を洗浄用管路に切り替
    え、濾過部に洗浄液を導入して沈澱を洗浄除去した後
    に、再び濾過部を測定管路に接続して定量を行う請求項
    8〜10のいずれかに記載の定量方法。
  12. 【請求項12】 測定管路を通じて銅電解試料液を流し
    ながら、該試料液にヨウ素−デンプン溶液を加えて発色
    させ、この吸光度を測定してチオ尿素量を測定する連続
    流れ分析方法において、 測定管路を流れる試料液に沈澱剤を加えて不純物を沈澱
    させ、該沈澱を含む試料液を測定管路に形成した濾過部
    に導いて上記沈澱を濾過分離した後に、濾液に緩衝液を
    加えて液性を調整し、ヨウ素−デンプン溶液を加えて発
    色させ、この吸光度を測定してチオ尿素量を測定するこ
    とを特徴とする銅電解液中のチオ尿素の定量方法。
  13. 【請求項13】 銅電解試料液に沈澱剤として硫酸第二
    鉄アンモニウム及び/又は硝酸ランタンを加え、アルカ
    リ液性下で試料液中の金属不純物を水酸化第二鉄及び/
    又は水酸化ランタンの沈澱と共に共沈させた後に、該試
    料液を孔径が5μm以下の濾材を充填した濾過部に導い
    て上記沈澱を濾過分離する請求項12に記載の定量方
    法。
  14. 【請求項14】 水酸化第二鉄及び/又は水酸化ランタ
    ンの沈澱と共に砒素、ビスマス、アンチモン、鉛、ス
    ズ、テルル、セレンを共沈させる請求項13に記載の定
    量方法。
  15. 【請求項15】 測定管路に形成した濾過部に洗浄用管
    路が併設され、該濾過部が該洗浄用管路および測定管路
    に対して切替自在に接続されている流れ分析装置を用
    い、試料液を濾過部に導いて沈澱を除去し、濾液を分析
    部に送液した後に、濾過部の接続を洗浄用管路に切り替
    え、濾過部に洗浄液を導入して沈澱を洗浄除去した後
    に、再び濾過部を測定管路に接続して定量を行う請求項
    12〜14のいずれかに記載の定量方法。
JP25344097A 1996-09-30 1997-09-18 沈澱分離型連続流れ分析装置及び該装置を用いた銅電解液中のチオ尿素の定量方法 Pending JPH10153592A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008002916A (ja) * 2006-06-21 2008-01-10 Okayama Univ サンプル液中の特定成分をインラインで除去する成分除去システム
JP2008151757A (ja) * 2006-12-20 2008-07-03 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd チオ尿素の定量方法
CN112378734A (zh) * 2020-11-04 2021-02-19 成都理工大学 一种环境水中痕量重金属的在线富集系统

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