JP3304878B2 - 流れ分析法によるハロゲン濃度の測定方法と装置 - Google Patents

流れ分析法によるハロゲン濃度の測定方法と装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、試料中のハロゲン
イオンの沈殿を生成させてその濃度を測定する流れ分析
法に基づく測定方法と装置に関する。本発明の測定方法
および装置は銅電解工程液中の塩化物イオン濃度の測定
に適する。
【0002】
【従来技術】銅電解工程液などのように、溶液濃度がか
なり高い金属塩溶液中のハロゲンイオン濃度を測定する
には、通常、試料液を直接用い、または主成分を分離処
理した後に、吸光光度法、イオンクロマトグラフィー、
イオン選択性電極法、ボルタンメトリー等の測定方法を
利用している。
【0003】ところで、一般に、銅電解工程では、純度
の高い銅陰極を得るために、電解液に対してニカワ、チ
オ尿素、界面活性剤(アヒ゛トン等)、塩化物イオン等を適宜
添加し、これら添加剤濃度を管理している。このうち塩
化物イオンは、電解液中に不純物として含まれる銀やビ
スマス等を除去するために添加される。塩化物イオンは
液中の銀やビスマスと反応して難溶性の塩(AgCl,BiOCl)
を形成し、沈殿物となるので、これを濾別して除去する
ことができる。一方、塩化物イオンと同時に添加される
チオ尿素はこれらの銀やビスマスと安定な錯体を形成し
て沈殿を再溶解する虞があるので、その濃度等を十分に
管理する必要がある。このように各添加剤は互いに影響
を及ぼすことがあるので、これら添加剤の濃度や添加時
期などの管理は液中の不純物を効率的に除去するうえで
重要である。
【0004】また、種板製造工程では電解生成に必要な
高純度の陽極を製造するが、電解液中の塩化物イオン濃
度が高くなると電着銅板が柔らかくなって引張強度が不
足するために陽極の脱落などが発生する問題があり、一
方、濃度が低過ぎると電着銅板が堅くなって圧延成形時
に反りや歪を生じやすくなり、生産性が低下することが
指摘されている。従って、種板槽電解液中の塩化物イオ
ンの濃度管理は高品質の電着銅板を製造するうえで重要
である。
【0005】
【発明の解決課題】従来、上記銅電解工程液中の塩化物
イオンの測定は、試料溶液を工程から人手で採取し、専
門の分析者が塩化銀比濁法、イオン選択性電極法あるい
はイオンクロマトグラフィーなどの分析法に基づいて手
作業で測定していた。しかし、塩化銀比濁法では、試薬
添加量、試料溶液中の塩濃度、試料溶液や試薬溶液の温
度、溶液の撹拌方法、沈殿熟成のための放置時間等を厳
密に管理する必要があり、これらの管理が不十分である
と測定精度が低下して分析値の変動が大きくなる。ま
た、個人誤差が生じやすいので処理には熟練を必要とす
る。
【0006】また、イオン選択性電極法では、イオン選
択性電極の品位によって電極電位が変動し、しかも同一
電極を利用した場合でも同一の塩化物イオン濃度に対し
て電極電位が変化するために測定前の電極校正が必要で
あるなど操作が難しい。さらにチオ尿素などの銅電解工
程で加えられた添加剤が共存すると塩化物イオンの測定
濃度が影響を受けるので、これを補正する必要がある。
また、測定前にpΗ調整や緩衝液などを添加して液性を
調整する必要があり、しかも測定時の安定待ち時間が2
分以上必要であり、加えて装置校正用には試料溶液とほ
ぼ同組成の溶液に塩化物イオンを段階的に添加して調製
した溶液が必要であるなど、操作が繁雑であり連続測定
に適さない。
【0007】イオンクロマトグラフィーによる測定で
は、銅電解液に多量に存在する金属イオンの影響を受け
るのでクロマトグラムベースラインが不安定であり、ま
た測定に長時間を必要とする。さらに、イオン交換樹脂
の劣化が激しくランニングコストが嵩む等の問題があ
る。
【0008】なお、特開昭59−196456号公報に
は、自動測定方法として、ナトリウムイオン、カリウム
イオンと同時に塩化物イオンを測定する方法と装置が記
載されているが、電極法であるため上述と同様の問題を
有している。また、特開平08−320306号公報に
は、ストリッピングボルタンメトリーを利用して金属電
解液中の塩素を測定する方法が記載されているが、先に
述べたように、共存するチオ尿素などの銅電解工程にお
ける添加剤の影響を排除する必要があり、やはり従来と
同様の問題を有している。
【0009】本発明は、従来の上記測定方法の問題を解
決したものであり、試料溶液中の塩化物イオンを迅速か
つ正確に、しかも個人誤差なく自動的に測定する装置を
提供するものである。本発明の測定方法と装置は、特に
銅電解工程液中の塩化物イオン濃度の測定に適し、流れ
分析法に基づく改善した塩化銀比濁法によって精度良
く、しかも簡単に塩化物イオン濃度を測定することがで
きる。
【0010】
【発明を解決する手段】すなわち本発明は、(1)送液
手段を有し、試料導入部、試薬導入部、反応部および検
出部が管路によって一体に連通された測定系が形成され
ており、送液手段によって試料が該測定系を流れる間
に、試料と試薬の反応および反応物の検出を連続的に行
う流れ分析法において、ハロゲン化物を沈殿させる試薬
を用い、反応部で界面活性剤の存在下で試料中のハロゲ
ンを沈殿化し、該沈殿を検出部に導き、沈殿の程度に基
づいて試料中のハロゲン濃度を測定することを特徴とす
る流れ分析法によるハロゲン濃度の測定方法に関する。
【0011】本発明の上記測定方法は、(2)界面活性
剤の存在下で、あるいは界面活性剤に代えて、沈殿生成
速度の調整剤を添加してハロゲン化物沈殿を生成させる
上記(1)に記載の測定方法、(3)界面活性剤としてア
ルコール系化合物、エーテル系化合物を用いる上記(1)に
記載の測定方法、(4)沈殿生成速度調整剤として、有
機ないし無機の塩類、あるいは鉱酸を用いる上記(2)に
記載の測定方法、(5)銅電解工程液を試料液とし、塩
化銀沈殿を生成させて該沈殿を含む試料液の吸光度によ
って試料中の塩素濃度を測定する上記(1)または(2)に記
載の測定方法、(6)銅電解工程液を試料液とし、硫酸
濃度を0.5〜2Mに調整した硫酸水溶液をキャリア溶
液として用い、沈殿生成試薬として硝酸銀溶液を用いる
と共に上記硫酸水溶液と該硝酸銀溶液に0.05〜0.2
vol%濃度の界面活性剤を添加して用いる上記(5)に記載
の測定方法。
【0012】本発明は、(7)試料導入部、試薬導入
部、反応部および検出部が管路によって一体に連通され
た測定系と、キャリア溶液によって試料および試薬を測
定系内に流す送液手段が設けられている流れ分析装置に
おいて、試薬導入部には界面活性剤の存在下でハロゲン
化物沈殿生成試薬あるいはハロゲン化物沈殿試薬と共に
該沈殿速度調整剤を測定系内に導入する注入手段が設け
られており、上記沈殿の程度に基づいて試料中のハロゲ
ン濃度を測定することを特徴とするハロゲン濃度の測定
装置。
【0013】本発明の上記測定装置は、(8)送液手
段、試料導入部、試薬導入部、反応部および検出部の動
作を一体に制御する制御回路が設けられており、試料の
導入からハロゲン濃度の測定に至る一連の操作が該制御
回路によって自動的に行われる請求項7に記載の測定装
置を含む。
【0014】
【発明の実施形態】以下に本発明を図面を参照して具体
的に説明する。図1は本発明の測定方法に基づく装置構
成の概念図である。図示するように、本発明の測定装置
は、試料導入部13、試薬導入部14、反応部16およ
び検出部17が管路20によって一体に連通された測定
系21が形成されており、試料導入部13および試薬導
入部14の管端に設けた該送液手段11によって試料が
該測定系21を流れる間に、試料と試薬の反応および反
応物の検出を連続的に行う流れ分析法(フローインジェ
クション:FI)に基づく測定装置である。
【0015】試料導入部13および試薬導入部14は測
定系の管路20に介在された開閉バルブを備えており、
該開閉バルブには一定量の試料溶液あるいは試薬溶液を
保持するループが装着されている。該開閉バルブには六
方バルブなどを用い、その管路の切替部分に上記ループ
を装着したものを用いればよい。上記開閉バルブが測定
系の管路20に対して開くと該ループ中の試料溶液ある
いは試薬溶液が該管路20を流れるキャリア溶液によっ
て管路内に導入される。
【0016】なお、図示する装置例では、試料導入部1
3に試料選択部12が付設されている。試料選択部12
には種類や濃度等が異なる複数の試料を個々に保持する
手段が設けられており、適宜、選択された試料が試料導
入部13のループに供給される。
【0017】反応部16は、一例として反応時間を確保
するように管路20がコイル状に形成された部分であ
る。該反応部16には試料導入部13から延びる管路2
0と試薬導入部14から延びる管路20の合流点15が
設けられており、試料溶液と同期して導入された試薬溶
液が合流点15で試料溶液ゾーンと合流し、反応部16
に導入され、反応部16を流れる間に試料と試薬の反応
が進む。反応部16を経た試料溶液は管路20を通じて
検出部17に導かれる。検出部17には吸光度計などの
検出手段が設けられている。試料に含まれるハロゲンの
量に比例して沈殿が生成するので、この沈殿の程度(濁
度)を吸光度などによって測定することにより、試料中
のハロゲン濃度を検出することができる。具体的な濃度
は、例えば、予め作製した検量線との対比によって容易
に検出することができる。
【0018】上記測定装置には、送液手段11、試料導
入部13、試薬導入部14、反応部16および検出部1
7の動作ないし開閉を一体に制御する制御回路を設ける
ことにより、試料の導入からハロゲン濃度の測定に至る
一連の操作を該制御回路によって自動的に行うようにす
ることができる。
【0019】本発明の測定方法および装置は、流れ分析
法に基づく上記測定系において、ハロゲン化物を沈殿さ
せる試薬を用い、反応部16で界面活性剤の存在下で試
料中のハロゲンを沈殿化し、該沈殿を検出部17に導
き、沈殿の程度に基づいて試料中のハロゲン濃度を測定
するものである。
【0020】ハロゲン化物の沈殿を生じる試薬として
は、例えば、銅電解液中の塩化物イオン濃度を測定する
場合には、硝酸銀などを用いることができる。このハロ
ゲン化物沈殿を含む試料液を検出部17に導き、吸光度
等により沈殿の程度を検出し、これに基づいて試料液の
ハロゲン濃度を測定する。この場合、生成した沈殿によ
って管路等が閉塞しないように、界面活性剤の存在下で
沈殿を生成させると共に生成した沈殿を界面活性剤の存
在下で検出部に導く。具体的には、予め界面活性剤を含
むキャリア溶液および/あるいは試薬溶液を用いれば良
い。界面活性剤の存在により上記沈殿が管路の内壁に付
着して堆積することが防止され、測定系の管路を閉塞せ
ずに連続して濃度測定を行うことができる。界面活性剤
の種類としては、アルコール系化合物、エーテル系化合
物などを用いることができる。
【0021】試料液の状態に応じて、沈殿の生成速度を
調節する塩類や鉱酸を添加すると良い。例えば、溶液濃
度が濃い銅電解液(硫酸銅液)を試料液とする場合には試
料液あるいはキャリア溶液に硫酸を加えて試料液の濃度
を希釈すると良い。または、検出目的の成分濃度に関与
しない無機ないし有機の塩類を添加しても良い。その添
加量は試料液の状態などに応じて適宜定めれば良い。沈
殿の状態によっては界面活性剤に代えて上記沈殿速度調
整剤を単独に用いても良い。なお、試料液の濃度が濃過
ぎるとキャリアと試料液の界面で屈折率の差が大きくな
り光が散乱して測定精度を低下させるので、適度な濃度
に希釈するのが好ましい。
【0022】試料溶液として銅電解(工程)液を用いる場
合について、さらに詳しく説明すると、通常の銅電解液
は表1に示すように非常に高濃度の溶液である。従っ
て、単純に水をキャリア溶液として用いると、検出器の
フローセル内でキャリアと試料ゾーンの界面で光屈折率
の差に起因した光の散乱が生じ、検出信号にゴーストピ
ークを生じることが多い。一般に、種々の化学種の濃度
差に起因するゴーストピークを回避する方法としては、
測定成分と反応しない塩類をキャリアに適当量添加する
方法や、試料中の成分のうち希釈・混合の度合いに最も
関与すると考えられる成分をキャリアに添加する方法な
どが用いられる。しかし、塩類の添加は、分析システム
を長期間連続運転した場合に、ポンプのプランジャーや
プランジャーシールの摩耗が進む懸念がある。従って、
銅電解液(硫酸銅溶液)の場合にはキャリア(水)に硫酸を
添加することにより試料液とキャリアとの境界付近の濃
度差を希釈してゴーストピークを最小限に抑制するのが
好ましい。
【0023】キャリアの硫酸濃度は0.5〜2Μ(モル濃
度)の範囲内でゴーストピークを効果的に抑制できる。
しかもキャリアの硫酸濃度が高いほど観察されるゴース
トピークの吸光度が減少した。なお、キャリアの硫酸濃
度は低いほど接液部の劣化が少なく、長期間の使用に対
して安定性は向上するが、キャリアと試料液との境界付
近の濃度差が大きいまま解消されないので測定精度が向
上しない場合がある。一方、キャリアの硫酸濃度を試料
溶液中の硫酸濃度程度にすると測定精度が向上する。
【0024】反応部の混合コイル長およびキャリア流量
は、試料溶液と硝酸銀溶液との合流後の希釈混合の度合
い、反応時間を制御する重要な要素である。一例とし
て、試料溶液の液量0.3ml、コイル内径1〜1.5mmφ
のとき、キャリア流量が1.5ml/min以下ではピーク形
状が悪いため測定精度が低く、混合コイル長さ7m、キ
ャリア流量2.5ml/minの時最も測定精度が高く、検量
線の直線性も良好である。
【0025】沈殿試薬として利用する硝酸銀溶液中に添
加する界面活性剤の濃度は0.05%(V/V)ではピーク形
状に乱れが生じて測定精度が低い。また、0.2%(V/V)
では検出感度は極大となる。なお、この濃度が0.1%
(V/V)以上であれば測定精度良く塩化物イオンを定量で
きるが、これより濃度が高くなると試薬溶液の調製時に
気泡が発生して溶液の取扱いが困難になる。従って、界
面活性剤の濃度は0.05vol%より高く、0.2vol%よ
り低い範囲が適当であり、0.1vol%付近が好ましい。
【0026】銅電解液の塩化物イオンの検出感度は銀イ
オン濃度の増大と共に高くなり、130μg・Ag/mlで最
大となり、以後減少する。従って、沈殿試薬として使用
する硝酸銀の量は、最も高感度でかつ安定した検出感度
が得られる130μg・Ag/ml程度が望ましい。
【0027】操業現場における装置管理上の便宜を考慮
して、装置の校正にはできる限り溶液調製の簡便な組成
の溶液を利用することが望ましい。装置校正用標準液中
の硫酸濃度が1.5Μの場合にほぽ実試料溶液で得られ
る感度と一致する。従って、装置校正用標準液に硫酸を
1.5Μとなるように添加するのが良い。
【0028】測定例 図1に示した測定装置を使用して、銅電解液中の塩化物
イオンの濃度を測定した。試料溶液は電解工程から直接
採取し、試料選択部12を経由し、試料導入部13に供
給した。試料液225μlを試料導入部からキャリア
(1.5M硫酸水溶液、液量2.5ml/min)に注入する。これ
と同期して硝酸銀溶液〔130μg・Ag/ml,1.5M硫酸−界面
活性剤(0.1vol%TritonX-100)〕を試薬導入部14から
350μl導入し、合流点15を経て反応部16(1mm×
2mm,φ7m)に導入し、塩化銀沈殿を生成させた。この塩
化銀沈殿を含む試料液を検出部17(フローセル光路長20m
m)を装着した分光光度計(日立社製U-1000型)に導入
して、490nmにおける吸光度を測定し(測定はピーク
高さ法を利用した)、これに基づいて塩化物イオン濃度
を測定した。測定は試料No.1〜5について行った。こ
の測定結果を表1に示した。この測定結果は従来から工
程管理分析に適用しているイオン選択性電極法(バッチ
法)による結果と良く一致し、本分析システムの正確さ
を確認した。装置性能は、ベースラインの変動の3倍を
検出限界とすると0.2μg Cl/mlであり、この3倍を定
量下限とすると0.6μg Cl/mlである。測定精度は2.
0%(R.S.D.,5μg Cl/ml level)であり、1時間に最
大12試料の測定が可能である。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】本発明の分析方法および装置は、専門の
分析者が従来行っていた処理をフローインジェクション
分析法を利用して効率良く行うことができるようにした
ものであり、試料採取、計量、試薬添加、混合、撹拌、
反応、測定までの一連の操作を常に一定の条件で行うこ
とができ、従って、従来は測定精度が低く個人誤差を生
じやすかった塩化銀比濁法等の欠点を解消し、ハロゲン
濃度を正確にかつ簡単に測定することができる。また、
比較的単純な組成の標準液を用いて装置校正を簡単に行
うことができるので、操作が簡便である。さらには、各
部分を一体に制御する制御回路を設けることにより試料
溶液の導入から分析に至る一連の操作を自動的に行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の測定系を示す概略図
【符号の説明】
11:溶液送液部、12:試料選択部、13:試料導入
部、14:試薬導入部、15:合流点、16:反応部、
17:検出部、20:管路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹谷 実 埼玉県大宮市北袋町1丁目297番地 三 菱マテリアル株式会社総合研究所内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 31/00 G01N 31/02 G01N 35/08

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送液手段を有し、試料導入部、試薬導入
    部、反応部および検出部が管路によって一体に連通され
    た測定系が形成されており、送液手段によって試料が該
    測定系を流れる間に、試料と試薬の反応および反応物の
    検出を連続的に行う流れ分析法において、ハロゲン化物
    を沈殿させる試薬を用い、反応部で界面活性剤の存在下
    で試料中のハロゲンを沈殿化し、該沈殿を検出部に導
    き、沈殿の程度に基づいて試料中のハロゲン濃度を測定
    することを特徴とする流れ分析法によるハロゲン濃度の
    測定方法。
  2. 【請求項2】 界面活性剤の存在下で、あるいは界面活
    性剤に代えて、沈殿生成速度の調整剤を添加してハロゲ
    ン化物沈殿を生成させる請求項1に記載の測定方法。
  3. 【請求項3】 界面活性剤としてアルコール系化合物、
    エーテル系化合物を用いる請求項1に記載の測定方法。
  4. 【請求項4】 沈殿生成速度調整剤として、有機ないし
    無機の塩類、あるいは鉱酸を用いる請求項2に記載の測
    定方法。
  5. 【請求項5】 銅電解工程液を試料液とし、塩化銀沈殿
    を生成させて該沈殿を含む試料液の吸光度によって試料
    中の塩素濃度を測定する請求項1または2に記載の測定
    方法。
  6. 【請求項6】 銅電解工程液を試料液とし、硫酸濃度を
    0.5〜2Mに調整した硫酸水溶液をキャリア溶液とし
    て用い、沈殿生成試薬として硝酸銀溶液を用いると共に
    上記硫酸水溶液と該硝酸銀溶液に0.05〜0.2vol%
    濃度の界面活性剤を添加して用いる請求項5に記載の測
    定方法。
  7. 【請求項7】 試料導入部、試薬導入部、反応部および
    検出部が管路によって一体に連通された測定系と、キャ
    リア溶液によって試料および試薬を測定系内に流す送液
    手段が設けられている流れ分析装置において、試薬導入
    部には界面活性剤の存在下でハロゲン化物沈殿生成試薬
    あるいはハロゲン化物沈殿試薬と共に該沈殿速度調整剤
    を測定系内に導入する注入手段が設けられており、上記
    沈殿の程度に基づいて試料中のハロゲン濃度を測定する
    ことを特徴とするハロゲン濃度の測定装置。
  8. 【請求項8】 送液手段、試料導入部、試薬導入部、反
    応部および検出部の動作を一体に制御する制御回路が設
    けられており、試料の導入からハロゲン濃度の測定に至
    る一連の操作が該制御回路によって自動的に行われる請
    求項7に記載の測定装置。
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