JPH10153036A - 蝶 番 - Google Patents

蝶 番

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JPH10153036A
JPH10153036A JP31211096A JP31211096A JPH10153036A JP H10153036 A JPH10153036 A JP H10153036A JP 31211096 A JP31211096 A JP 31211096A JP 31211096 A JP31211096 A JP 31211096A JP H10153036 A JPH10153036 A JP H10153036A
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JP
Japan
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pivot
mounting plate
door
hinge
screw
Prior art date
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JP31211096A
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English (en)
Inventor
Hiromu Kimura
煕 木村
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HINTO KINZOKU KK
Original Assignee
HINTO KINZOKU KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 扉枠に扉を開閉自在に取り付ける場合に用い
る蝶番において、扉枠に対する扉の開閉方向を、必要に
応じて奥方開きとすることも、或いは手前開きとするこ
ともできるようにする。 【解決手段】 扉6への取付用とされる取付板材3に対
し、枢軸2の着脱を可能にした枢軸保持部8を設ける。
この枢軸保持部8は、両端部間が貫通した筒形状をして
おり、いずれの端部からも、枢軸2を串刺し状に挿入さ
せることができるようになっている。従って、取付板材
3は、必要に応じて上下反転させて使用することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蝶番に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】周知のように、蝶番は、枢軸まわりで一
対の取付板材が互いに回動自在に設けられたもので、一
般に、枢軸は一方の取付板材に固定され、他方の取付板
材には、枢軸を挿入して回動自在に保持する一端開放筒
状の軸差し部が設けられている。
【0003】この種、蝶番を用いて扉を扉枠へ取り付け
る場合は、扉の上部寄りと下部寄りとの2か所、又はそ
の間へ1か所加えた計3か所に蝶番を取り付けるように
する。そして、この場合、図11に示すように扉枠10
0には、枢軸101を具備した方の取付板材102A,
102Bを予め取り付けておき、扉103には、軸差し
部104を具備した方の取付板材105A,105Bを
予め取り付けておくようにするのが普通である。
【0004】従って、扉103を扉枠100へ取り付け
るには、扉103を持ち上げて、扉枠100側における
上部の取付板材102Aの枢軸101と、扉103側の
上部の取付板材105Aの軸差し部104との軸心を一
致させると共に、扉枠100側における下部の取付板材
102Bの枢軸101と、扉103側の下部の取付板材
105Bの軸差し部104との軸心を一致させたうえ
で、扉103を下方へ降ろしながら、上下の枢軸101
へ上下の軸差し部104を同時に嵌め入れるようにして
いた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一方の取付板材102
A,102Bにおける枢軸101の配置とその突出向き
との相互関係や、他方の取付板材105A,105Bに
おける軸差し部104の配置とその開放端部の向きとの
相互関係は、いずれも固定的なものである。そのため、
従来の蝶番では、左開きタイプと右開きタイプが一義的
に決められており、扉枠100に対する扉103の開閉
方向を奥方開きとするか手前開きとするかに応じて、蝶
番のタイプも変更する必要があった。
【0006】すなわち、蝶番として、左開きタイプと右
開きタイプの双方を製作し、これらを商品として準備し
ておく必要があったので、製作コストの低廉化が困難で
あり、また商品管理上、面倒であるという欠点があっ
た。一方、従来の蝶番を用いて扉103を扉枠100へ
取り付ける作業は、上記したように扉103を持ち上げ
た状態のまま、上下の枢軸101と上下の軸差し部10
4との間で、それらの軸心を同時且つ正確に一致させる
必要があるので、極めて面倒及び困難で、且つ重労働と
なるものであった。
【0007】勿論、このような作業上の欠点は、蝶番の
取付数が増えれば増えるほど助長されることになる。そ
のため、この作業は、複数の作業者により行うのが普通
であった。本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので
あって、左開きタイプと右開きタイプとに兼用できるよ
うにすることで、製作コストの低廉化、及び商品管理の
容易化を図ると共に、扉を扉枠へ取り付ける作業等が、
一人の作業者によっても行える程に簡単に行えるように
した蝶番を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記目的を
達成するために、次の技術的手段を講じた。即ち、本発
明に係る蝶番では、枢軸まわりで一対の取付板材が互い
に回動自在に設けられた蝶番において、一方の取付板材
に枢軸が設けられ、他方の取付板材には枢軸を挿脱自在
な軸差し部が設けられており、枢軸が設けられる方の取
付板材は、両端部に軸着部を有する枢軸保持部を具備し
ており、そのいずれの軸着部に対しても枢軸の着脱が可
能になっている。
【0009】このような構成では、枢軸保持部を具備し
た方の取付板材を上下反転させたとき、即ち、取付板材
を正面視した状態で、その左側に枢軸保持部が配される
状態とした場合も、また右側に枢軸保持部が配される状
態とした場合も、枢軸保持部に対して同一の軸方向(例
えば上から下方向)へ向けて枢軸を挿入でき、またその
挿入状態を保持できることになる。
【0010】すなわち、本発明に係る蝶番では、枢軸を
設ける方の取付板材における枢軸保持部の左右配置と、
この枢軸保持部に対する枢軸の突出向きとの相互関係
を、必要に応じて異ならせることができるので、左開き
タイプとしても、また右開きタイプとしても使用できる
ことになる。上記枢軸保持部において、両端部間が貫通
した筒形状に形成することで、この枢軸保持部の一端側
から挿入した枢軸を他端側へ突出できるようにして、こ
の突出部分を他方の取付板材の軸差し部へ挿入可能とな
る構造にできる。この構造であれば、まず、枢軸保持部
から枢軸を外した状態で枢軸保持部と軸差し部とを当接
させ、互いの軸心を一致させるように位置合わせした
後、これらに対して枢軸を串刺し状に挿入する、という
手順を採ることができるようになる。
【0011】従って、この手順を、扉枠に対して扉を取
り付ける作業に採り入れるようにすれば、扉を持ち上げ
ている時間が、枢軸保持部と軸差し部とを当接させるま
での短時間でよくなり、その後、枢軸保持部と軸差し部
と位置合わせをする段階では、必ずしも、扉を持ち上げ
たままとする必要はなくなる。そのため、作業の軽減化
及び容易化が図られる。
【0012】このように、本発明に係る蝶番は、枢軸が
設けられる方の取付板材を扉への取付用とし、他方の取
付板材を扉枠への取付用とするときに、大きな効果が得
られる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を説明する。図1及び図2は、本発明に係る蝶
番1を示している。この蝶番1は、枢軸2と、このまわ
りで互いに回動自在な一対の取付板材3,4とを有した
もので、一方の取付板材3を扉6へ取り付け、他方の取
付板材4を扉枠7へ取り付けて、扉枠7に対して扉6を
開閉自在に保持するようにしている。
【0014】枢軸2は、図3に示すように扉6への取付
用とされる取付板材3に設けられるようになっている
が、この取付板材3に固定はされず、両端部間が貫通す
る筒形状をした枢軸保持部8に対して着脱可能になって
いる。これに対し、扉枠7への取付用とされる取付板材
4には、図4に示すように枢軸2を挿脱可能にする軸差
し部10が設けられている。
【0015】まず、扉6への取付用とされる取付板材3
について説明する。この取付板材3は、図5に示すよう
に枢軸保持部8と一体で、この枢軸保持部8の側方へ張
り出して設けられた子片12と、この子片12を保持す
る親片13と、この親片13に設けられたねじ送り手段
14とを有している。また、親片13には、樹脂製のカ
バー15が取付可能になっている。
【0016】親片13による子片12の保持状態は、枢
軸保持部8によって保持される枢軸2の軸方向に直交す
る方向(以下、この方向を横方向として説明する)へ向
けて、子片12を移動自在にしており、ねじ送り手段1
4は、この子片12を横移動させるためのものである。
親片13は、樹脂製の本体部17と金属板製のベース部
18とを有している。ベース部18は、子片12の上下
両辺を挟み込むかたちに折曲されており、子片12の横
移動をガイド可能になっている。そして、このベース部
18にはねじ孔18aが設けられ、子片12には、この
ねじ孔18aに対応する横長孔とされたねじ挿通孔12
aが設けられており、これらへねじ20を差し込んで締
め込むことで、子片12の横移動後の位置付けを不動に
できるようになっている。
【0017】なお、本体部17には、ねじ20との干渉
を防止するための逃げ孔17aが設けられている。親片
13において、本体部17とベース部18とは、互いに
嵌合状態で重ね合わされる構造であり、両者間で一致し
て設けられたねじ挿通孔17b,18bへ、扉6への取
付ねじ(図示略)をねじ込んだときに、互いが固定され
るようになっている。
【0018】一方、ねじ送り手段14は、親片13の本
体部17とベース部18との間で構成される収容部22
に対して、横移動片23と、この横移動片23に横貫通
状に螺合した送りねじ24とが組み付けられ、このうち
横移動片23に、子片12が結合されるようになったも
のである。横移動片23は、凸型を横到させたような形
状をしており、中央の分厚く形成された部分に送りねじ
24が螺合されている。また、この上下の薄肉部分に
は、厚さ方向に貫通するねじ孔23cが設けられてい
る。
【0019】これに対し、上記収容部22において、本
体部17では、横移動片23を全体的に収容可能で且つ
横移動ストローク分を確保した大口部26が設けられ、
ベース部18では、この大口部26のセンター位置で、
横移動片23の分厚い部分を収容可能となる横長の切欠
状とされたガイド口27が形成されている。また、本体
部17には、子片12の枢軸保持部8とは遠い方となる
側面17Aと大口部26の内面との間を貫通する操作口
28が形成されている。
【0020】この操作口28は、送りねじ24の一端部
に設けられた操作部30を挿入可能になっている。そし
て、ベース部18には、ガイド口27の上下両側に、横
長孔状をしたねじ挿通孔18cが設けられていると共
に、子片12には、このねじ挿通孔18cを介して横移
動片23のねじ孔23cに合致可能となるねじ挿通孔1
2cが設けられている。
【0021】従って、本体部17の大口部26へ横移動
片23を嵌めると共に、送りねじ24の操作部30を操
作口28へ挿入し、また横移動片23の分厚い部分へベ
ース部18のガイド口27を嵌めるようにしつつ、本体
部17とベース部18とを重ね合わせる(図2参照)。
また、ベース部18に子片12を重ね合わせ、子片12
のねじ挿通孔12c、ベース部18のねじ挿通孔18
c、横移動片23のねじ孔23cへとねじ31を差し込
んで締め込むことで、子片12と横移動片23とを結合
すると共に、子片12のねじ挿通孔12a及びベース部
18のねじ挿通孔18aへとねじ20を差し込んで締め
込むことで、子片12と親片13とを結合する。
【0022】この状態で、ねじ20,31をある程度緩
めておき、ねじ送り手段14の操作部30をドライバー
等の工具によって回転させると、横移動片23がガイド
口27の開口縁部にガイドされつつ、大口部26内を横
移動するようになるので、これに伴って子片12の横移
動が可能になる。このとき、大口部26と横移動片23
との上下摺接間、ねじ20と子片12のねじ挿通孔12
aとの間、ねじ31とベース部18のねじ挿通孔18c
との間、子片12とこれを上下に挟むベース18の折曲
部分との間でも、それぞれ補助的に子片12の横移動が
ガイドされることになる。
【0023】このようなねじ送り手段14による子片1
2の横移動調節は、扉6の一面に対する枢軸2の突出度
合を調節できることになるので、図6に示すように、扉
枠7に対して扉6を閉じた状態としたときの、扉6の出
入方向(矢符X参照)が調節可能になる。そのため、こ
れを扉6に対する上下の蝶番1において行えば、扉6の
垂直度を調整したり、上下の蝶番1における各枢軸2を
同軸上に位置合わせしたりできることになる。
【0024】また、この場合、ねじ送り手段14の操作
部30は、扉6における枢軸2側とは反対側の面で操作
できるので、扉6を閉めたままでこの調節を行うことが
可能となる。また、扉枠7に縦桟7aが設けられてい
て、この縦桟7aがドライバー等の工具34と干渉する
おそれがある場合でも、扉6を少しだけ開けば、ねじ送
り手段14の操作が可能であるので、調節に係る手間が
軽減でき、また時間の短縮も可能となる。
【0025】なお、図2及び図5に示したように上記子
片12には、親片13との重ね合わせ間隔を調節できる
ようにした隙間調節手段35が設けられている。この隙
間調節手段35は、子片12におけるねじ挿通孔12a
の上下中間部に設けられたねじ孔12dと、このねじ孔
12dに螺合されたねじ33とにより構成されている。
【0026】すなわち、ねじ20,31を緩めた状態
で、この隙間調節手段35におけるねじ33の締め込み
具合を変えると、このねじ33が親片13のベース18
におけるねじ孔18aの上下中間部を押圧する度合が異
なるので、これによって子片12とベース18との重ね
合わせ間に形成される隙間を拡縮できるものである。そ
して、この隙間の拡縮は、親片13に対する枢軸保持部
8の近接・離反状態を調節することになり、結局、この
調節により、扉枠7に対して扉6を閉めた状態にしたと
きの、扉6の面方向に沿った移動量(図6の矢符Y方
向)を調節できることになる。このとき、扉6の上下の
蝶番1において同じ移動量にすれば、扉6を平行移動調
節できるし、上下で異なる移動量にすれば、扉6の面方
向の傾きを調節できることになる。
【0027】上記したカバー15は、上下のフック部3
7によって、親片13の上下面部に設けられた係合凹部
38と係脱できるようになっている。このカバー15に
は、ねじ20,33に対応する開口部15a,15bが
設けられている。次に、枢軸2とその保持構造について
説明する。図3に示したように枢軸2は、太軸部40と
細軸部41とを有した段付き軸とされ、太軸部40の上
端部には径大な頭部42が設けられている。そして、太
軸部40の上部寄りに係止突起43が設けられている。
【0028】この係止突起43は、太軸部40に内蔵さ
れたバネ(図示略)によってその径方向外方へ突出付勢
されたもので、係止突起43に押し込み力を加えれば、
これを太軸部40内へ没入させることができる。この枢
軸2において、太軸部40は、前記取付板材3に設けら
れた枢軸保持部8への挿入時に、その下方へも少し突出
する程度の長さを有している(図1参照)。そして、こ
の枢軸保持部8の下方へ突出する部分には、ブシュ44
が嵌められる。
【0029】これに対し、上記枢軸保持部8では、筒形
状の両端部で開口する部分をそれぞれ軸着部45として
いる。また、この枢軸保持部8は、子片12に対して
も、また取付板材3の全体としても、上下対称配置とな
るように設けられている。上記軸着部45は、枢軸2の
係止突起43を位置決めのために係合可能とするノッチ
部46と、このノッチ部46から軸方向にずれた近接位
置で、筒形状の周壁を貫通する孔として設けられた係合
部47とを有している。
【0030】すなわち、枢軸保持部8に対して枢軸2を
挿入し、その係止突起43をノッチ部46へ係合させた
状態にしてから、先の尖った工具等でこの係止突起43
を押し込んで没入状態にしつつ、枢軸2を枢軸保持部8
へ更に押し込むようにする。これにより、係止突起43
は係合部47に合致した位置で突出状態に戻り、枢軸2
は枢軸保持部8から脱出しなくなる。なお、このとき、
枢軸2の頭部42が、丁度、枢軸保持部8の端部に当接
するようになっている。
【0031】上記したように枢軸保持部8には、その両
端部に軸着部45が設けられているので、枢軸2は、枢
軸保持部8のどちら側からでも装着できることになる。
すなわち、図7に示すように取付板材3として上下の向
きを代えれば、この蝶番1は、枢軸2の左右配置を逆と
した左開きタイプ(L)と右開きタイプ(R)とに変更
できることになる。また、枢軸保持部8が子片12や取
付板材3に対して上下対称配置で設けられているので、
蝶番1として左右どちらの開きタイプにしても、上下方
向の各部位置寸法に何の変更も生じないことになる。
【0032】このようなことから、この蝶番1では、1
種類のタイプを製造・準備しておくだけで、図8に示す
ように扉枠7に対する扉6の開閉方向を、左ヒンジの奥
方開き又は手前開きとしたり、右ヒンジの奥方開き又は
手前開きとしたりすることができる。そのうえ、枢軸2
は、枢軸保持部8、即ち、取付板材3に対して着脱可能
であるため、図9に示すように、扉6に取り付けた取付
板材3から枢軸2を外しておき、この取付板材3を扉枠
7に取り付けた他方の取付板材4に乗せた後、これら取
付板材3,4の枢軸保持部8及び軸差し部10に対し
て、枢軸2を串刺し状に挿入することができる。
【0033】すなわち、この手順で行う扉6の取付作業
では、扉枠7側の上下の取付板材4に対して、それらの
各上部に扉6側の上下の取付板材3を仮預け状態で乗せ
てから、それぞれ上側と下側とで、枢軸保持部8と軸差
し部10との軸心を順次、合わせるようにする、といっ
た手順を採ることができる。従って、従来における扉6
の取付作業とは異なり、扉6側の上部の取付板材3の枢
軸2と扉枠7側の上部の取付板材4の軸差し部10、及
び扉6側の下部の取付板材3の枢軸2と扉枠7側の下部
の取付板材4の軸差し部10とを、扉6を持ち上げた状
態のまま同時且つ正確に合わせて、扉6を下方へ降ろし
ながら枢軸2の挿入を行うといった、面倒及び困難で、
重労働となる作業を解消することができるものである。
【0034】次に、扉枠7への取付用とされる取付板材
4について説明する。この取付板材4は、図4に示すよ
うに取付板部52と、この側方に一体的に設けられた軸
差し部10とを有している。この軸差し部10は、枢軸
2(図1及び図3参照)の細軸部41をガタツキなく挿
入可能となる内径の筒形状に形成されている。
【0035】軸差し部10は、取付板部52に対して中
心振り分けとなる配置で設けられている(図2参照)。
また、取付板部52には、扉枠7への取付ねじ(図示
略)を挿通させるためのねじ挿通孔53が複数設けられ
ているが、これらねじ挿通孔53は、図2に示すように
取付板部52の表裏両面から座グリが施されている。そ
のため、この取付板材4は、図7及び図8に示したよう
に取付板部52のどちらの面を扉枠7へ向けるようにし
ても使用可能になっている。このことは、上記した取付
板材3を左右開きタイプとして兼用できるようにしたこ
とに対応させたものである。
【0036】図4に示したように、上記軸差し部10に
は高さ調節手段55が設けられている。この高さ調節手
段55は、軸差し部10の下端部に筒孔内周面に沿って
設けられためねじ部56と、このめねじ部56に螺合さ
れる調節ねじ57と、軸差し部10に外挿可能とされる
昇降筒58とを有している。昇降筒58には、取付板部
52との干渉を逃げるためのスリット59が設けられて
いる。また、この昇降筒58は、軸差し部10よりも長
く、その上端部で上記したブシュ44(図1及び図3参
照)を支持できるようになっている。
【0037】調節ねじ57のねじ頭部57aは、昇降筒
58の下端部を支持可能な直径に形成されている。従っ
て、この高さ調節手段55は、調節ねじ57を締め込ん
だり緩めたりすることで、その螺合度合に応じて昇降筒
58を上下動させることができ、これにより、ブシュ4
4を介して前記取付板材3を上昇させたり下降させたり
できるものである。言うまでもなく、この調節は、扉枠
7に対する扉6の高さ調節として行われる。
【0038】以上、説明したように、この蝶番1では、
ねじ送り手段14が設けられた方の取付板材3を、図7
及び図8に示したように所望する開きタイプにして、扉
6の端面部における上部及び下部の各所定高さ位置へ取
り付ける。そして、これらの取付板材3からは、予め、
枢軸2を外しておく。また、他方の取付板材4を、上記
取付板材3に対応する向きにして扉枠7の上部及び下部
における所定位置へ取り付ける。
【0039】次に、図9に示したように扉6を持ち上げ
つつ、上下の取付板材3を、扉枠7の上下の取付板材4
に暫時的に預けるようにし、その後、取付板材3,4の
各組み合わせにおいて、枢軸保持部8と軸差し部10と
の軸心が一致するように扉6の前後・左右への位置合わ
せをする。そして、図3に示したように取付板材3の上
から枢軸保持部8及び軸差し部10に対して枢軸2を串
刺し状に挿入する。このとき、枢軸2の係止突起43を
没入させた状態で枢軸2を下方へ押し込んで、枢軸保持
部8の係合部47へ係合させる。
【0040】次に、図6に示したように扉6を閉めたま
ま、又は少しだけ開いた状態で、扉6に取り付けられた
取付板材3のねじ送り手段14を操作し、扉枠7に対す
る扉6の出入度合(矢符X方向)の位置調節をする。ま
た、必要に応じて、隙間調節手段35による扉6の面方
向に沿った位置調節(矢符Y方向)や、高さ調節手段5
5による扉6の高さ調節を行えば、扉6の取付作業は完
了する。
【0041】ところで、本発明は、上記実施形態に限定
されるものではない。例えば、扉6を扉枠7へ取り付け
るに際し、蝶番1の使用数は何ら限定されるものではな
い。図示は省略するが、枢軸2は、その軸方向中央部に
ブシュとなる鍔が一体形成された構造とすることができ
る。このようにすると、枢軸保持部8を具備した取付板
材3において、枢軸保持部8は、両端部間(軸着部45
相互間)を貫通させる必要がなくなる。
【0042】図示は省略するが、枢軸保持部8の軸着部
45は、例えば、枢軸2の軸心まわりで形成するねじ構
造によって枢軸保持部8と直接的に螺合させたり、この
ねじ構造に螺合するナット部材によって枢軸保持部8の
両端部間を挟み込むようにしたり、又は枢軸保持部8と
しての筒形状の周壁を貫通するねじを設けて、このねじ
で枢軸2を固定したりする構造等に置換できる。
【0043】ねじ送り手段14、隙間調節手段35、高
さ調節手段55等は、必須不可欠ではない。図10に示
すように、扉6への取付用とされる取付板材3に対して
軸差し部10や高さ調節手段55を設け、扉枠7への取
付用とされる取付板材4に対して枢軸保持部8を設け
て、枢軸2を、下から上へ串刺し状に挿入させる構造に
することも可能である。このような蝶番1は、例えば扉
6の下側へ配置するときに使用可能である。
【0044】本発明は、扉6を扉枠7へ取り付ける場合
に適用することが限定されるものではない。従って、明
細書中で説明した横方向や上下方向等の向きは、適用の
状態に応じて変更され得るものである。
【0045】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
係る蝶番では、枢軸を設ける方の取付板材に枢軸保持部
を設けて、枢軸の着脱を可能にすると共に、この枢軸保
持部の上下両端部に対して、そのいずれにも枢軸の装着
が可能なようにしているので、この取付板材を必要に応
じて上下反転させることができるものとなり、その結
果、左開きタイプの蝶番としても、また右開きタイプの
蝶番としても、使用できるものとなる。
【0046】従って、商品の統一化が可能になり、製作
コストの低廉化、及び商品管理の容易化を図ることがで
きるものとなる。また、枢軸を設ける方の取付板材にお
いて、枢軸保持部に対して枢軸を串刺し状に挿入できる
構造とすれば、枢軸保持部と他方の取付板材における軸
差し部との軸心合わせが簡単に行えるようになる。その
ため、この蝶番を用いて扉を扉枠へ取り付ける作業等で
は、作業の軽減化及び容易化が図れ、この作業を一人の
作業者によって行うようなことも可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る蝶番を示す展開正面図である。
【図2】図1のA−A線拡大断面図である。
【図3】扉への取付用とされる取付板材において枢軸を
外した状態を示す斜視図である。
【図4】扉枠への取付用とされる取付板材において高さ
調節手段を分解して示す斜視図である。
【図5】扉への取付用とされる取付板材を更に分解して
示す斜視図である。
【図6】本発明に係る蝶番の使用状態においてねじ送り
手段を操作する状況を説明した平面図である。
【図7】扉への取付用とされる取付板材を上下反転する
ことで左開きタイプにしたり右開きタイプにしたりする
状況を説明した斜視図である。
【図8】図7で示した各使用態様によって扉の開き方向
を自在に異ならせることができることを説明した平面図
である。
【図9】本発明に係る蝶番を用いて扉を扉枠へ取り付け
る状況を説明した概略図である。
【図10】別実施形態の蝶番を図1に比較し易いように
示した展開正面図である。
【図11】従来の蝶番を用いて扉を扉枠へ取り付ける状
況を説明した概略図である。
【符号の説明】
1 蝶番 2 枢軸 3 取付板材 4 取付板材 6 扉 7 扉枠 8 枢軸保持部 10 軸差し部 45 軸着部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 枢軸(2)まわりで一対の取付板材
    (3,4)が互いに回動自在に設けられた蝶番におい
    て、 一方の取付板材(3)に枢軸(2)が設けられ、他方の
    取付板材(4)には枢軸(2)を挿脱自在な軸差し部
    (10)が設けられており、 枢軸(2)が設けられる方の取付板材(3)は、両端部
    に軸着部(45)を有する枢軸保持部(8)を具備して
    おり、そのいずれの軸着部(45)に対しても枢軸
    (2)の着脱が可能になっていることを特徴とする蝶
    番。
  2. 【請求項2】 前記枢軸保持部(8)は、両端部間が貫
    通した筒形状を有しており、該枢軸保持部(8)の一端
    側から串刺し状に挿入した枢軸(2)を軸差し部(1
    0)へ挿入すべく他端側へ突出可能となっていることを
    特徴とする請求項1記載の蝶番。
  3. 【請求項3】 枢軸(2)が設けられる方の取付板材
    (3)は扉(6)への取付用とされ、他方の取付板材
    (4)が扉枠(7)への取付用とされていることを特徴
    とする請求項1又は請求項2記載の蝶番。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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