JPH10152840A - 山留支保工の施工方法 - Google Patents

山留支保工の施工方法

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JPH10152840A
JPH10152840A JP31067896A JP31067896A JPH10152840A JP H10152840 A JPH10152840 A JP H10152840A JP 31067896 A JP31067896 A JP 31067896A JP 31067896 A JP31067896 A JP 31067896A JP H10152840 A JPH10152840 A JP H10152840A
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JP
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shoring
stage
bracket
retaining wall
suspended
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JP31067896A
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English (en)
Inventor
Masumi Hida
眞澄 飛田
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Nishimatsu Construction Co Ltd
Original Assignee
Nishimatsu Construction Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 山留支保工の施工を容易かつ短時間で行うこ
とができる山留支保工の施工方法を提供すること。 【解決手段】 腹起し(支保工部材)1a〜1cを上下
にチェーンブロック11によって連結して支保工部材連
結体10を形成し、この支保工部材連結体10を吊り下
げて山留壁3の所定の位置まで降ろし、1段目の腹起し
1aを前記山留壁3に固定した後、チェーンブロック1
1を伸ばすことによって、前記2段目、3段目の腹起し
1b,1cを次々に所定の位置まで降ろして山留壁10
に固定することによって、吊り下げワイヤの盛り替えを
行うことなく、山留支保工の施工を容易かつ短時間で行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、立坑施工や開削工
事等の際に、山留を行うための山留支保工の施工方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、シールド工法や推進工法を行う
場合、その発進側と到達側に立坑を施工するのが一般的
である。前記立坑を施工する場合、例えば、まず山留壁
となる鋼製矢板を地盤に打ち込み、この鋼製矢板の内側
を掘削するとともに、該鋼製矢板に腹起しを水平に固定
し、この腹起しに、前記鋼製矢板を突っ張って支持する
切梁を取付けるようにしている。
【0003】従来、前記腹起しを施工する場合、鋼製矢
板の内側を所定深さだけ掘削した後、該掘削孔の上部に
腹起しをクレーン等によって吊り下げて搬入して、前記
鋼製矢板に水平に固定することによって、1段目の腹起
しを施工し、次いで、前記掘削孔をさらに所定深さだけ
掘削した後、次の腹起しをクレーン等によって吊り下げ
て、前記1段目の腹起しより下方まで搬入して、前記鋼
製矢板に水平に固定することによって、2段目の腹起し
を施工し、同様にして、掘削を行いつつ3段目、4段目
…の腹起しを施工するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来の腹起しの施工方法においては、以下のような課題が
あった。すなわち、図5に示すように、1段目の腹起し
1aの下方に2段目の腹起し1bを施工する場合におい
て、該2段目の腹起し1bをトラッククレーン2によっ
て吊り下げて掘削孔4内に搬入する際に、前記1段目の
腹起し1aがあるために、2段目の腹起し1bを鋼製矢
板3側に寄せて搬入できない。
【0005】このため、2段目の腹起し1bを一旦掘削
孔4の底に降ろし、トラッククレーン2のワイヤ2aを
2段目の腹起し1bから外したうえで、該ワイヤ2aを
前記1段目の腹起し1aと鋼製矢板3の凹部との間に通
して再び2段目の腹起し1bに連結し、該ワイヤ2aに
よって2段目の腹起し1bを鋼製矢板3側に引き寄せる
といったワイヤの盛り替え作業を行わなければならない
ので、この作業に非常に手間がかかっていた。これは、
3段目、4段目…の腹起しを施工する場合も同様であ
る。
【0006】また、上述したように上段側に腹起しがあ
るために、下段の腹起しを掘削孔内に搬入するには、水
平に吊り降ろすことができないので、図6に示すよう
に、下段(例えば3段目)の腹起し1cを傾斜させた状
態で吊り降ろしており、このため、腹起し1cの吊り降
ろしを安定的に行うのが困難であり、また、腹起し1c
を鋼製矢板3に固定する際には、該腹起し1cを傾斜状
態から水平にしなければならないので、その作業にも手
間がかかっていた。
【0007】さらに、前記腹起しを鋼製矢板に沿って平
面視方形状に組み付ける作業は、掘削孔内での作業であ
るために足場が悪く不安定であり、組み付け作業の際の
ボルト締め等の作業に非常に手間を要していた。また、
鋼製矢板を突っ張って支持する切梁を施工する場合にお
いても上述した腹起しの場合と同様の課題がある。
【0008】そして、上述したように、従来の腹起しや
切梁を有する山留支保工の施工は非常に手間がかかるの
で、掘削作業が手待ちの状態になることが多く、立坑の
施工工期の長期化を招く原因の一つとなっていた。
【0009】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、山留支保工を容易かつ短時間で施工することができ
る山留支保工の施工方法を提供することを目的としてい
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1の山留支保工の施工方法は、支保
工部材を複数上下に連結手段によって連結して支保工部
材連結体を形成し、この支保工部材連結体を吊り下げて
前記山留壁の所定の位置まで降ろし、最上段の支保工部
材を前記山留壁に固定した後、前記山留壁に固定された
最上段の支保工部材より下方の支保工部材を前記連結手
段を伸ばすことによって、次々に所定の位置まで降ろし
て山留壁に固定することを特徴としている。
【0011】前記支保工部材は、山留壁に上下に所定間
隔で複数段施工するもので、H形鋼、山形鋼、溝形鋼等
の鋼材によって、腹起し、切梁、火打材等が形成された
ものである。前記山留壁は、例えば、地盤に打ち込まれ
た鋼製矢板(シートパイル)によって構成するが、これ
に限ることなく、コンクリート矢板、鋼管矢板等で構成
してもよい。
【0012】前記連結手段は、上下に隣接する支保工部
材どうしを、上側の支保工部材から下側の支保工部材を
吊り下げた状態で連結するもので、上側の支保工部材に
対して下側の支保工部材を下降可能に連結できるもので
あれば、どのようなものでもよく、さらに、上側の支保
工部材から下側の支保工部材を吊り下げる場合も、ワイ
ヤやチェーン等の可撓性を有する線状材で吊り下げても
よいし、鋼棒や鋼管のような可撓性を有しない堅い棒状
部材で吊り下げてもよく、さらには、中央部がピン等に
よって回動自在に連結された十字状のリンク材を多数用
意し、これらリンク材の端部どうしをピン等によって回
動自在に連結した、いわゆるマジックハンド状の部材で
吊り下げてもよい。前記連結手段を可撓性を有しない堅
い棒状部材や、マジックハンド状の部材で構成すれば、
吊り下げられた支保工部材が風等によって振られること
がないので、安定的に支保工部材を吊り降ろしていくこ
とができる。
【0013】前記連結手段を鋼棒で構成する場合、例え
ば複数の鋼棒を所定間隔で一直線上に配置し、互に隣接
する鋼棒どうしをその間隔を調整できるようなバックル
で連結した、いわゆるターンバックル状に構成すればよ
い。そして、前記バックルを回して鋼棒どうしの間隔を
調整する、つまり連結手段の長さを調整する場合、該バ
ックルは手動で回してもよいし、モータ等によって自動
的に回してもよい。モータ等で回す場合、遠隔操作で連
結手段の長さを調整できるという利点がある。また、前
記連結手段を鋼管で構成する場合、例えば複数の鋼管を
用意し、一方の鋼管内に他方の鋼管を摺動自在に挿入
し、一方の鋼管に対して他方の鋼管を摺動させる駆動手
段を設けた構成にすればよい。このような構成として
は、例えば、油圧または電動のシリンダ装置が挙げられ
る。
【0014】請求項1の山留支保工の施工方法にあって
は、支保工部材を複数上下に連結手段によって連結して
形成された支保工部材連結体を吊り下げて前記山留壁の
所定の位置まで降ろしているので、つまり、従来とは異
なり山留壁に固定するに必要な腹起しや切梁を有する支
保工部材を一挙に搬入しているので、従来必要としてい
たワイヤの盛り替え作業が不要となる。
【0015】さらに、前記支保工部材連結体を山留壁の
所定の位置まで降ろしたら、該支保工部材連結体を構成
する複数の支保工部材のうち、最上段の支保工部材を前
記山留壁に固定した後、該山留壁に固定された最上段の
支保工部材より下方の支保工部材を前記連結手段を伸ば
すことによって、次々に所定の位置まで降ろして山留壁
に固定することによって、複数段の支保工部材を前記ワ
イヤの盛り替え作業を行うことなく、次々に、山留壁の
所定の位置に固定することができる。
【0016】また、従来とは異なり、支保工部材を水平
な状態で吊り降ろすことができるので、該吊り降ろしが
安定的なものとなり、さらに、従来行っていた、腹起し
や切梁を傾斜状態から水平にする作業が不要となる。さ
らに、前記腹起しを鋼製矢板に沿って平面視方形状に組
み付けるとともに、腹起し間に切梁を架設する作業を、
支保工部材連結体を吊り下げる前に行うことができるの
で、従来行っていた、掘削孔内での前記組み付け、架設
作業が不要となる。
【0017】請求項2の山留支保工の施工方法は、請求
項1において、前記支保工部材を、腹起しと切梁の双
方、もしくはいずれか一方を有した構成としたものであ
る。
【0018】前記支保工部材が、腹起しで構成され、立
坑の山留壁に固定されるものである場合、直線状の腹起
しを複数本用意し、これら腹起しを平面視矩形に組み付
ける。そして、この矩形状の腹起しを前記連結手段によ
って上下に複数連結して、前記支保工部材連結体を形成
し、この支保工部材連結体を大型のトラッククレーンで
吊り下げる。このトラッククレーンで吊り下げる場合、
支保工部材連結体を構成する複数の腹起しのうち、1段
目(最上段)の腹起しを吊り下げる。
【0019】また、大型のトラッククレーンが使用でき
ないような狭小場所の場合、直線状の腹起しを前記連結
手段によって上下に複数連結して支保工部材連結体を形
成し、この支保工部材連結体を4つ用意し、それぞれを
小型のトラッククレーンで吊り下げて立坑内に搬入して
固定するとともに、支保工部材連結体どうしの同高さ位
置の腹起しを連結することによって、平面視矩形の腹起
しを形成する。さらに、腹起しが、開削工事における山
留壁に固定されるものである場合、前記と同様に、直線
状の腹起しを前記連結手段によって上下に複数連結して
支保工部材連結体を形成し、この支保工部材連結体を2
つ用意し、それぞれをトラッククレーンで吊り下げて立
坑内に搬入して固定する。
【0020】また、前記支保工部材連結体が、腹起しと
切梁の双方を有する構成である場合、前記矩形状に組み
付けた腹起し間に、切梁を架設することによって支保工
部材連結体を形成し、この支保工部材連結体を大型のト
ラッククレーンで吊り下げて立坑内に搬入する。さら
に、前記支保工部材連結体が、切梁で構成されたもので
ある場合、直線状の切梁を複数本用意し、これら切梁を
前記腹起し間に架設する形状に組み付け、このように組
み付けられた切梁を前記連結手段によって上下に複数連
結して、前記支保工部材連結体を形成し、この支保工部
材連結体を吊り下げて大型のトラッククレーンで吊り下
げて立坑内に搬入する。なお、この切梁で構成された支
保工部材連結体を立坑内に搬入する前には、該立坑内に
は腹起しを搬入して固定しておく。
【0021】請求項2の山留支保工の施工方法にあって
は、前記支保工部材を、腹起しと切梁の双方、もしくは
いずれか一方を有した構成としたので、山留壁を施工す
る場所や、山留壁間の距離、山留壁の大きさ等の山留壁
の状況によって、最適な方法で山留支保工を施工するこ
とが可能となる。
【0022】請求項3の山留支保工の施工方法は、請求
項1または2において、前記連結手段をチェーンブロッ
クで構成したものである。前記チェーンブロックは、例
えば、チェーンブロック本体を上側の支保工部材に取付
け、チェーンのフックで下側の支保工部材を吊り下げる
ようにしてもよいし、チェーンで、上側の支保工部材と
下側の支保工部材とを巻き、該チェーンのフックをチェ
ーンブロック本体に連結するようにしてもよい。また、
前記チェーンブロックは複数用意し、上側の支保工部材
から下側の支保工部材を水平に吊り下げるようにする。
さらに、前記チェーンブロックは、手動のものでもよい
し、電動のものでもよい。電動のものとすれば、チェー
ンブロックを遠隔操作することができるという利点があ
る。
【0023】請求項3の山留支保工の施工方法にあって
は、上下に隣接する支保工部材どうしを連結する連結手
段をチェーンブロックによって構成したので、1段目の
支保工部材を山留壁に固定した後に、2段目以降の支保
工部材を次々に降ろしていく作業をスムーズに行うこと
ができるとともに、2段目以降の支保工部材の上下方向
の位置決めおよび水平出しの調整が容易となる。
【0024】請求項4の山留支保工の施工方法は、請求
項1〜3のいずれかにおいて、前記支保工部材が、腹起
しを有している場合において、該腹起しに、これを支持
するためのブラケットを吊り下げ、前記支保工部材を所
定の位置まで降ろした際に、前記ブラケットを前記山留
壁に固定することを特徴としている。
【0025】前記ブラケットは、支保工部材連結体を構
成する複数の腹起しのうち、2段目以降の腹起しに吊り
下げ、1段目の腹起しを支持するブラケットは、該1段
目の腹起しとは別に吊り下げるのが望ましいが、1段目
の腹起しに吊り下げてもよい。また、前記2段目以降の
腹起しに前記ブラケットを吊り下げる場合、該ブラケッ
トを吊り下げるべき腹起しの下方位置する腹起しを前記
連結手段を若干伸ばすことによって隙間をあけ、この隙
間を利用してブラケットを吊り下げる。
【0026】請求項4の山留支保工の施工方法にあって
は、前記腹起しに、これを支持するためのブラケットを
吊り下げているので、前記腹起しを所定の位置まで降ろ
すことによって、ブラケットも同時に所定の位置まで降
りるため、ブラケットを所定の位置に容易に位置決めし
て固定することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の山
留支保工の施工方法の実施の形態の一例について説明す
る。なお、本例では、平面視方形状をなす立坑を施工す
る際において、山留壁に上下に所定間隔で複数段施工す
る支保工部材が、腹起しである場合を例にとって説明す
る。
【0028】まず、図1に示すように、支保工部材連結
体10をトラッククレーンのワイヤ2aで吊り下げる。
前記支保工部材連結体10は、上下3段の腹起し(支保
工部材)1a,1b,1cを連結手段11によって連結
されたもので、該支保工部材連結体10は前記ワイヤ2
aで吊り下げる前に、平らな地盤上で組み立てられる。
【0029】前記1段目の腹起し1aは、直線状をなす
H形鋼で形成されたもので、該腹起し1a…は、それを
4本使用して平面視矩形状に組み立てられる。つまり、
4本の腹起し1a…は、それぞれの端部をボルト等によ
って連結するとともに、4つの隅部に補強金物をボルト
等によって固定し、さらに該隅部に火打材をボルト等に
よって固定する。また、2段目および3段目の腹起し1
b,1cも、前記1段目の腹起し1aと同様に、それぞ
れ4本ずつ用意し、これらがそれぞれ平面視矩形状に組
み立てられ、補強金物や火打材が固定される。
【0030】前記支保工部材連結体10をワイヤ2aで
吊り下げる場合、互に水平方向に対向する1段目の腹起
し1a,1aのそれぞれを2点、合計4点で吊り下げる
ことによって行う。また、前記連結手段11は、チェー
ンブロック11で構成されており、このチェーンブロッ
ク11のチェーン11aで、1段目腹起し1aと2段目
の腹起し1bとを巻き、該チェーン11aのフックをチ
ェーン本体11bに連結することによって、2段目の腹
起し1bを1段目の腹起し1aに吊り下げて連結してい
る。同様にして、3段目の腹起し1cは、チェーンブロ
ック11によって2段目の腹起し1bに吊り下げて連結
されている。
【0031】なお、前記2段目の腹起し1bを吊り下げ
るチェーンブロック11は、4台用意し、これらチェー
ンブロック11…で、平面視矩形状に組み立てられた2
段目の腹起し1b…を4点吊りしており、同様に、前記
3段目の腹起し1cを吊り下げるチェーンブロック11
も4台用意し、これらチェーンブロック11…で、平面
視矩形状に組み立てられた3段目の腹起し1c…を4点
吊りしている。
【0032】また、前記1段目の腹起し1aの下方に
は、該腹起し1aを前記鋼製矢板3に支持するためのブ
ラケット12を、該腹起し1aを吊り下げているワイヤ
2aとは別のワイヤ13で吊り下げておく。前記ブラケ
ット12を吊り下げるには、該ブラケット12に吊金具
12aを設けておき、この吊金具12aの上端部を前記
ワイヤ13で吊り下げる。また、前記1段目の腹起し1
aの下方に前記ブラケット12を吊り下げる場合、2段
目の腹起し1bを前記連結手段11を若干伸ばすことに
よって隙間をあけ、この隙間を利用してブラケット12
を吊り下げる。
【0033】そして、上記のようにして支保工部材連結
体10をトラッククレーンのワイヤ2aで掘削孔4上に
吊り下げたならば、図2に示すように、該支保工部材連
結体10を前記掘削孔4内の所定の位置まで吊り降ろす
とともに、前記ブラケット12を吊り降ろす。そして、
このブラケット12を鋼製矢板3に溶接して固定した
後、該ブラケット12上に1段目の腹起し1aを支持固
定する。これによって、1段目の腹起し1aの施工が終
了するので、前記ワイヤ2aを腹起し1aから取り外
す。
【0034】次に、前記掘削孔4をさらに掘り下げこの
掘削の進捗に応じて、2段目の腹起し1bを吊り下げて
いる前記チェーンブロック11のチェーン11aを伸ば
して、2段目の腹起し1bを徐々に吊り降ろしていく。
この際、前記3段目の腹起し1cを吊り下げているチェ
ーンブロック11のチェーン11aを若干伸ばして、3
段目の腹起し1cを若干吊り降ろすことによって、2段
目の腹起し1bと3段目の腹起し1cとの間に隙間をあ
け、この隙間を利用してブラケット14を2段目の腹起
し1bに吊り下げる。このブラケット14を腹起し1b
に吊り下げるには、該ブラケット14に吊金具14aを
設けておき、この吊金具14aを図示しないワイヤで吊
り下げ、腹起し1bに係止することによって行う。
【0035】そして、前記チェーンブロック11のチェ
ーン11aをさらに伸ばして、2段目の腹起し1bを、
前記ブラケット14と共に所定の位置まで吊り降ろした
ならば、チェーンブロック11によって、前記腹起し1
bの上下方向の位置決めおよび水平出しの調整を行い、
その後、図3に示すように、該ブラケット14を鋼製矢
板3に溶接して固定した後、該ブラケット14上に2段
目の腹起し1bを支持固定する。このように、前記腹起
し1bに、ブラケット14を吊り下げておけば、腹起し
1bを所定の位置まで降ろすことによって、ブラケット
14も同時に所定の位置まで降りるため、ブラケット1
4を所定の位置に容易に位置決めして固定することがで
きる。
【0036】なお、ブラケット14を鋼製矢板3に溶接
する際においては、前記腹起し1bと1段目の腹起し1
aとをワイヤ15で巻き、その両端部をシャックル15
aで連結することによって2段目の腹起し1bを1段目
の腹起し1aから、前記チェーンブロック11に加え、
ワイヤ15によっても吊り下げておき、腹起し1bの落
下を確実に防止する。
【0037】次に、図4に示すように、前記掘削孔4を
さらに掘り下げこの掘削の進捗に応じて、3段目の腹起
し1cを吊り下げている前記チェーンブロック11のチ
ェーン11aを伸ばして、3段目の腹起し1cを徐々に
吊り降ろしていく。なお、該腹起し1cを吊り降ろして
いく前に、該腹起し1cに上記と同様にしてブラケット
14を吊り下げておく。そして、3段目の腹起し1c
を、前記ブラケット14と共に所定の位置まで吊り降ろ
したならば、該ブラケット14を鋼製矢板3に溶接して
固定した後、該ブラケット14上に2段目の腹起し1c
を支持固定することで、1段目〜3段目の腹起し1a〜
1cの施工を終了する。
【0038】このように、本例の山留支保工の施工方法
においては、1〜3段目の腹起し(支保工部材)1a〜
1cを連結手段(チェーンブロック)11によって連結
して支保工部材連結体10を形成し、この支保工部材連
結体10を吊り下げて前記掘削孔4の所定の位置まで降
ろしているので、つまり、従来とは異なり鋼製矢板3に
固定するに必要な腹起し1a〜1cを一挙に搬入してい
るので、従来必要としていたワイヤの盛り替え作業が不
要となる。したがって、従来に比して腹起しの施工に手
間がかからないので、立坑の掘削作業が待ちの状態にな
ることが少なく、よって、立坑の施工の短期化を図るこ
とができる。
【0039】また、1段目の腹起し1aを鋼製矢板3に
固定した後、前記チェーンブロック11を伸ばすことに
よって、前記2段目、3段目の腹起し1b,1cを順
に、所定の位置まで降ろして鋼製矢板3に固定している
ので、従来と異なり腹起し1a〜1cをワイヤの盛り替
え作業を行うことなく、次々に、山留壁の所定の位置に
固定することができる。
【0040】さらに、従来とは異なり、腹起し1a〜1
cを水平な状態で吊り降ろすことができるので、腹起し
1a〜1cの吊り降ろしが安定的なものとなり、さら
に、従来行っていた、腹起しを傾斜状態から水平にする
作業が不要となるので、この点においても腹起しの施工
に手間がかからず、よって、立坑の施工の短期化を図る
ことができる。また、前記腹起し1a〜1bのそれぞれ
を平面視方形状に組み付ける作業を、支保工部材連結体
10を吊り下げる前に行うことができるので、つまり、
組み付け作業を平らな地盤上で行えるので、従来行って
いた、掘削孔内での前記組み付け作業が不要となり、よ
って、この点においても腹起しの施工に手間がかから
ず、立坑の施工の短期化を図ることができる。
【0041】なお、上記のようにして、腹起し1a〜1
cを施工したならば、互に対向する腹起し1a,1a
(1b,1b、1c,1c)間に、切梁を架設する。こ
の切梁を施工する場合、直線状の切梁を複数本用意し、
これら切梁を前記腹起し間に架設する形状に組み付け、
このように組み付けられた切梁を前記チェーンブロック
11によって上下に複数連結して、支保工部材連結体を
形成し、この支保工部材連結体を吊り下げて立坑内に搬
入した後、最上段の切梁を前記腹起し1a,1a間に架
設固定した後、該最上段の切梁より下方の切梁を前記チ
ェーンブロック11を伸ばすことによって、次々に所定
の位置まで降ろして腹起し1b,1b間、1c,1c間
に架設固定してもよいし、従来と同様に切梁を1本ずつ
吊り降ろして所定の位置で腹起し間に架設固定してもよ
い。
【0042】また、本例では、支保工部材が腹起しで構
成されているものを例にとって説明したが、本発明で
は、支保工部材は、腹起しと切梁の双方を有するもので
あってもよいし、切梁で構成されたものであってもよ
い。腹起しと切梁の双方を有するものである場合、前記
矩形状に組み付けた腹起し1a(1b,1c)…の対向
する腹起し1a,1a(1b,1b、1c,1c)間
に、切梁を架設することによって支保工部材連結体10
を岡組みによって形成すれば、山留支保工の施工をさら
に短時間かつ容易に行うことができる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
の山留支保工の施工方法によれば、支保工部材を複数上
下に連結手段によって連結して形成された支保工部材連
結体を吊り下げて前記山留壁の所定の位置まで降ろして
いるので、つまり、従来とは異なり山留壁に固定するに
必要な腹起しや切梁等の支保工部材を一挙に搬入してお
り、しかも、最上段の支保工部材を前記山留壁に固定し
た後、その下方の支保工部材を連結手段を伸ばして、次
々に所定の位置まで降ろして山留壁に固定するので、従
来必要としていたワイヤの盛り替え作業が不要となる。
したがって、従来に比して山留支保工の施工に手間がか
からないので、立坑の掘削作業が手待ちの状態になるこ
とが少なく、よって、立坑の施工の短期化を図ることが
できる。
【0044】また、従来とは異なり、支保工部材を水平
な状態で吊り降ろすことができるので、該吊り降ろしが
安定的なものとなり、さらに、従来行っていた、腹起し
や切梁を傾斜状態から水平にする作業が不要となるの
で、この点においても山留支保工の施工に手間がかから
ず、よって、立坑の施工の短期化を図ることができる。
また、前記腹起しを鋼製矢板に沿って平面視方形状に組
み付けるとともに、腹起し間に切梁を架設する作業を、
支保工部材連結体を吊り下げる前に行うことができるの
で、従来行っていた、掘削孔内での前記組み付け、架設
作業が不要となり、よって、この点においても山留支保
工の施工に手間がかからず、立坑の施工の短期化を図る
ことができる。
【0045】請求項2の山留支保工の施工方法によれ
ば、請求項1と同様の効果を得ることができる他、前記
支保工部材を、腹起しと切梁の双方、もしくはいずれか
一方を有した構成としたので、山留壁を施工する場所
や、山留壁間の距離、山留壁の大きさ等の山留壁の状況
によって、最適な方法で山留支保工を施工することがで
きる。
【0046】請求項3の山留支保工の施工方法によれ
ば、上下に隣接する支保工部材どうしを連結する連結手
段をチェーンブロックによって構成したので、1段目の
支保工部材を山留壁に固定した後に、2段目以降の支保
工部材を次々に降ろしていく作業をスムーズに行うこと
ができるとともに、2段目以降の支保工部材の上下方向
の位置決めおよび水平出しの調整を容易に行うことがで
きる。
【0047】請求項4の山留支保工の施工方法によれ
ば、前記支保工部材を構成する腹起しに、該腹起しを支
持するためのブラケットを吊り下げ、前記腹起しを所定
の位置まで降ろした際に、前記ブラケットを前記山留壁
に固定するので、つまり、前記腹起しを所定の位置まで
降ろすことによって、ブラケットも同時に所定の位置ま
で降りるため、ブラケットを所定の位置に容易に位置決
めして固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の山留支保工の施工方法の一例を示すも
ので、掘削孔上に腹起しを吊り下げている状態を示す縦
断面図である。
【図2】同、1段目の腹起しを施工した状態を示す縦断
面図である。
【図3】同、2段目の腹起しを施工した状態を示す縦断
面図である。
【図4】同、3段目の腹起しを吊り降ろしている状態を
示す縦断面図である。
【図5】従来の山留支保工の施工方法の一例を示すもの
で、2段目の腹起しを鋼製矢板側に寄せている状態を示
す縦断面図である。
【図6】同、3段目の腹起しを吊り降ろしている状態を
示す縦断面図である。
【符号の説明】
1a〜1c 腹起し(支保工部材) 3 鋼製矢板(山留壁) 10 支保工部材連結体 11 連結手段(チェーンブロック) 12,14 ブラケット

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 山留壁に、支保工部材を上下に所定間隔
    で複数段施工する山留支保工の施工方法であって、 前記支保工部材を複数上下に連結手段によって連結して
    支保工部材連結体を形成し、 この支保工部材連結体を吊り下げて前記山留壁の所定の
    位置まで降ろし、最上段の支保工部材を前記山留壁に固
    定した後、 前記山留壁に固定された最上段の支保工部材より下方の
    支保工部材を前記連結手段を伸ばすことによって、次々
    に所定の位置まで降ろして山留壁に固定することを特徴
    とする山留支保工の施工方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の山留支保工の施工方法に
    おいて、 前記支保工部材は、腹起しと切梁の双方、もしくはいず
    れか一方を有していることを特徴とする山留支保工の施
    工方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の山留支保工の施
    工方法において、 前記連結手段がチェーンブロックで構成されていること
    を特徴とする山留支保工の施工方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の山留支
    保工の施工方法において、 前記支保工部材が、腹起しを有している場合において、
    該腹起しに、これを支持するためのブラケットを吊り下
    げ、前記支保工部材を所定の位置まで降ろした際に、前
    記ブラケットを前記山留壁に固定することを特徴とする
    山留支保工の施工方法。
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