JPH10151659A - マルチマニホールドダイ及び多層フィルムの製造方法 - Google Patents
マルチマニホールドダイ及び多層フィルムの製造方法Info
- Publication number
- JPH10151659A JPH10151659A JP8313580A JP31358096A JPH10151659A JP H10151659 A JPH10151659 A JP H10151659A JP 8313580 A JP8313580 A JP 8313580A JP 31358096 A JP31358096 A JP 31358096A JP H10151659 A JPH10151659 A JP H10151659A
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- JP
- Japan
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- die
- thickness
- manifold
- lip
- land
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 マルチマニーホールドダイで、所望の層の厚
みを個別に調整変化させるとき他層の厚みが変化してし
まう現象を改善する。 【解決手段】 内部に2つ以上のマニホールドとそれに
つながるランド、各ランドの合流部及びそれにつながる
リップランドを有し、各マニホールドからの溶融樹脂を
合流複層化し、多層フィルムとして連続的に押出すマル
チマニーホールドダイであって、該合流部からダイ吐出
口までのリップランドの長さを10mm以下としたことを特
徴とするマルチマニホールドダイ。
みを個別に調整変化させるとき他層の厚みが変化してし
まう現象を改善する。 【解決手段】 内部に2つ以上のマニホールドとそれに
つながるランド、各ランドの合流部及びそれにつながる
リップランドを有し、各マニホールドからの溶融樹脂を
合流複層化し、多層フィルムとして連続的に押出すマル
チマニーホールドダイであって、該合流部からダイ吐出
口までのリップランドの長さを10mm以下としたことを特
徴とするマルチマニホールドダイ。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はマルチマニホールド
ダイ及び多層フィルムの製造方法に関し、更に詳しくは
各層の幅方向の厚み均一性に優れた多層フィルムを製造
するのに有用なマルチマニホールドダイ及び該多層フィ
ルムの製造方法に関する。
ダイ及び多層フィルムの製造方法に関し、更に詳しくは
各層の幅方向の厚み均一性に優れた多層フィルムを製造
するのに有用なマルチマニホールドダイ及び該多層フィ
ルムの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】複数層の多層フィルムを製造する方法と
して、ダイ流入以前に複数の溶融樹脂を合流させるフィ
ードブロック方式や、ダイ内部に複数のマニーホールド
およびそれにつながるランドを設けて該マニホールド内
で溶融樹脂をフィルム幅方向に拡幅した後合流させて押
出すマルチマニーホールドダイ方式、さらには単層ダイ
を組み合わせる、すなわち単層フィルムの半溶融状態ま
たは未延伸フィルム状態でラミネートする方式が知られ
ている。そしてこのマルチマニーホールド方式は粘度等
溶融時の流動特性が大きく異なる場合に有効であると言
われている。
して、ダイ流入以前に複数の溶融樹脂を合流させるフィ
ードブロック方式や、ダイ内部に複数のマニーホールド
およびそれにつながるランドを設けて該マニホールド内
で溶融樹脂をフィルム幅方向に拡幅した後合流させて押
出すマルチマニーホールドダイ方式、さらには単層ダイ
を組み合わせる、すなわち単層フィルムの半溶融状態ま
たは未延伸フィルム状態でラミネートする方式が知られ
ている。そしてこのマルチマニーホールド方式は粘度等
溶融時の流動特性が大きく異なる場合に有効であると言
われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、フィルムに対
し、異なる特性を持つ樹脂を複層化して付加価値を高め
るニーズが高まっている。さらにこの場合、多層フィル
ムのトータル厚みのみならず、所定の機能を持つ層の幅
方向厚みを斑なくコントロールすることが求められてい
る。
し、異なる特性を持つ樹脂を複層化して付加価値を高め
るニーズが高まっている。さらにこの場合、多層フィル
ムのトータル厚みのみならず、所定の機能を持つ層の幅
方向厚みを斑なくコントロールすることが求められてい
る。
【0004】前記マルチマニーホールド方式のダイにつ
いては、各層の幅方向厚み斑を調整する手段としてマニ
ーホールドから合流部にいたる流路の途中に幅方向の厚
みを調整させる手段、例えばチョークバーや温度リップ
を設けることが考えられる。そしてこの手段で厚みの制
御が可能なはずである。
いては、各層の幅方向厚み斑を調整する手段としてマニ
ーホールドから合流部にいたる流路の途中に幅方向の厚
みを調整させる手段、例えばチョークバーや温度リップ
を設けることが考えられる。そしてこの手段で厚みの制
御が可能なはずである。
【0005】ところが、本発明者の検討結果によると、
従来のマルチマニホールドダイでは、ある層の厚みを変
えようとその部分の樹脂流量を変化させる操作を行え
ば、これに対応する他の層の厚みや吐出される複数層の
合計厚み(総厚)にも無視できない影響が生じることが
明らかとなった。この多層への影響が大きいと、最悪の
場合は厚み制御が収束しないことも考えられる。また軽
度の場合は、厚み斑が製品レベルに収束するまでの時間
が長くなってしまうという問題がある。
従来のマルチマニホールドダイでは、ある層の厚みを変
えようとその部分の樹脂流量を変化させる操作を行え
ば、これに対応する他の層の厚みや吐出される複数層の
合計厚み(総厚)にも無視できない影響が生じることが
明らかとなった。この多層への影響が大きいと、最悪の
場合は厚み制御が収束しないことも考えられる。また軽
度の場合は、厚み斑が製品レベルに収束するまでの時間
が長くなってしまうという問題がある。
【0006】層間の厚み変化で干渉が生じる原因は幾つ
か考えられる。その一つとして、厚みを変化させる方式
自体が他層に影響を与える可能性が考えられる。例え
ば、樹脂粘度の温度依存性を利用する温度リップ方式で
は、調整した温度自体が他層へ拡散し影響する。他の要
因として、合流複層化した後の樹脂の流れ特性によって
変化することが考えられる。例えば、各層の幅方向の厚
み分布すなわち流量分布は、合流後の幅方向の圧力分布
すなわち背圧分布の影響を受ける。
か考えられる。その一つとして、厚みを変化させる方式
自体が他層に影響を与える可能性が考えられる。例え
ば、樹脂粘度の温度依存性を利用する温度リップ方式で
は、調整した温度自体が他層へ拡散し影響する。他の要
因として、合流複層化した後の樹脂の流れ特性によって
変化することが考えられる。例えば、各層の幅方向の厚
み分布すなわち流量分布は、合流後の幅方向の圧力分布
すなわち背圧分布の影響を受ける。
【0007】
【課題を解決する手段】本発明者は前記した層間の厚み
変化で干渉が生じる原因とその影響の程度を検討し、さ
らには厚み斑を低減する手段を開発すべく検討した結
果、合流複層化した後の各層の樹脂の流れ特性による影
響が特に大きいこと、例えば粘度等の流動特性の異なる
樹脂を合流させると、合流後の流路が長い程圧力損失差
も大きくなる傾向にあり、この為ある層の僅かな流量変
化が圧力差としては拡大され、厚み斑が大きくなるこ
と、さらにこの合流後のランド長さを他の悪影響を生じ
ぬ範囲で小さくすると、層間の厚み変化の干渉を減らす
ことができ、幅方向の厚み均一性に優れた多層フィルム
が得られることを見出し、本発明に到達した。
変化で干渉が生じる原因とその影響の程度を検討し、さ
らには厚み斑を低減する手段を開発すべく検討した結
果、合流複層化した後の各層の樹脂の流れ特性による影
響が特に大きいこと、例えば粘度等の流動特性の異なる
樹脂を合流させると、合流後の流路が長い程圧力損失差
も大きくなる傾向にあり、この為ある層の僅かな流量変
化が圧力差としては拡大され、厚み斑が大きくなるこ
と、さらにこの合流後のランド長さを他の悪影響を生じ
ぬ範囲で小さくすると、層間の厚み変化の干渉を減らす
ことができ、幅方向の厚み均一性に優れた多層フィルム
が得られることを見出し、本発明に到達した。
【0008】すなわち、本発明は、 1. 内部に2つ以上のマニホールドとそれにつながる
ランド、各ランドの合流部及びそれにつながるリップラ
ンドを有し、各マニホールドからの溶融樹脂を合流複層
化し、多層フィルムとして連続的に押出すマルチマニー
ホールドダイであって、該合流部からダイ吐出口までの
リップランドの長さを10mm以下としたことを特徴とする
マルチマニホールドダイ、並びに 2. ダイ内で少なくとも2つの溶融樹脂を合流複層し
てから多層フィルムとして連続的に押出す多層フィルム
の製造方法において、該ダイとして上記1のマルチマニ
ホールドダイを用いることを特徴とする多層フィルムの
製造方法である。
ランド、各ランドの合流部及びそれにつながるリップラ
ンドを有し、各マニホールドからの溶融樹脂を合流複層
化し、多層フィルムとして連続的に押出すマルチマニー
ホールドダイであって、該合流部からダイ吐出口までの
リップランドの長さを10mm以下としたことを特徴とする
マルチマニホールドダイ、並びに 2. ダイ内で少なくとも2つの溶融樹脂を合流複層し
てから多層フィルムとして連続的に押出す多層フィルム
の製造方法において、該ダイとして上記1のマルチマニ
ホールドダイを用いることを特徴とする多層フィルムの
製造方法である。
【0009】以下、図面を引用しながら本発明を説明す
る。図1は本発明の一つの実施態様を示すマルチマニホ
ールドダイの説明図(断面概略図)である。図1におい
て、1,2,3はそれぞれマニホールド、1’,2’,
3’はマニホールド1,2,3につながるランド、4は
ダイリップ(総厚リップ)、Aは各マニホールドにつな
がるランドの合流部、hはリップの厚みである。
る。図1は本発明の一つの実施態様を示すマルチマニホ
ールドダイの説明図(断面概略図)である。図1におい
て、1,2,3はそれぞれマニホールド、1’,2’,
3’はマニホールド1,2,3につながるランド、4は
ダイリップ(総厚リップ)、Aは各マニホールドにつな
がるランドの合流部、hはリップの厚みである。
【0010】図1におけるマルチマニホールドダイは、
その内部にマニホールド1,2,3とそれにつながるラ
ンド1’,2’,3’、各ランドの合流部A及びそれに
つながるリップランドを有する、3層の多層フィルムを
押出すダイである。本発明の他の実施態様としては、例
えばマニホールドの数が2、4、又は5のマルチマニホ
ールドダイが挙げられる。
その内部にマニホールド1,2,3とそれにつながるラ
ンド1’,2’,3’、各ランドの合流部A及びそれに
つながるリップランドを有する、3層の多層フィルムを
押出すダイである。本発明の他の実施態様としては、例
えばマニホールドの数が2、4、又は5のマルチマニホ
ールドダイが挙げられる。
【0011】図1におけるマルチマニホールドダイで多
層フィルムを製造する場合、各マニホールドに特性の違
った溶融樹脂を供給することができ、またマニホールド
1,3には同じ溶融樹脂を、マニホールド2には特性の
違った溶融樹脂を供給することができる。この中好まし
いのは後者である。本発明の他の実施態様のマルチマニ
ホールドダイについても同様である。
層フィルムを製造する場合、各マニホールドに特性の違
った溶融樹脂を供給することができ、またマニホールド
1,3には同じ溶融樹脂を、マニホールド2には特性の
違った溶融樹脂を供給することができる。この中好まし
いのは後者である。本発明の他の実施態様のマルチマニ
ホールドダイについても同様である。
【0012】一般に、異なる流動特性の溶融樹脂を合流
した際には、流動性に不安定領域があると言われる。例
えば、合流後の流路長さを短くすると、すなわち総厚リ
ップを短くすると、樹脂の流れ方向の厚み斑(縦斑)の
悪化が懸念される。しかし、この場合、本発明者の検討
結果、合流前に十分なランド長を設ければさしたる影響
はなく、さらに合流する流路に急激な段差を与えぬよう
な合流部形状となる程度の長さは与えた方が良いことが
明らかとなった。また、運転中に吐出口の角に付着する
筋の原因を除去するリップ清掃のためにも、総厚リップ
にも若干のランドを与えた方が良いことが明らかとなっ
た。また、厚みを変化させる地点から吐出口迄の流路長
を短くすると、厚みを変化させる手段の効きが良くな
り、従来より少ない操作量、たとえば温度リップであれ
ば小さな温度変化で、所望の厚み変化を得ることがで
き、更にまた幅方向に拡散しない、シャープな変化を得
ることができ、各層のより精密な厚み制御に貢献できる
ことが明らかとなった。かかる点から、本発明において
は合流部Aから吐出口までのランド(リップランド)長
は10mm以下であり、さらには2〜10mmが好ましい。また
前記合流部までの各ランド長は、押出し条件によって好
適範囲は変わるが、50mm以上、さらには60〜200mmが好
ましい。このリップランドの長さは、図1では合流部が
ダイリップとの接合部にあるから、ダイリップの厚みと
はぼ同じであり、この厚みを変更することでリップラン
ドの長さの調整は簡便にできる。この合流部Aがダイ内
部にある場合は、合流部から接合部までの長さを考慮し
てダイリップの厚みを決定するとよい。
した際には、流動性に不安定領域があると言われる。例
えば、合流後の流路長さを短くすると、すなわち総厚リ
ップを短くすると、樹脂の流れ方向の厚み斑(縦斑)の
悪化が懸念される。しかし、この場合、本発明者の検討
結果、合流前に十分なランド長を設ければさしたる影響
はなく、さらに合流する流路に急激な段差を与えぬよう
な合流部形状となる程度の長さは与えた方が良いことが
明らかとなった。また、運転中に吐出口の角に付着する
筋の原因を除去するリップ清掃のためにも、総厚リップ
にも若干のランドを与えた方が良いことが明らかとなっ
た。また、厚みを変化させる地点から吐出口迄の流路長
を短くすると、厚みを変化させる手段の効きが良くな
り、従来より少ない操作量、たとえば温度リップであれ
ば小さな温度変化で、所望の厚み変化を得ることがで
き、更にまた幅方向に拡散しない、シャープな変化を得
ることができ、各層のより精密な厚み制御に貢献できる
ことが明らかとなった。かかる点から、本発明において
は合流部Aから吐出口までのランド(リップランド)長
は10mm以下であり、さらには2〜10mmが好ましい。また
前記合流部までの各ランド長は、押出し条件によって好
適範囲は変わるが、50mm以上、さらには60〜200mmが好
ましい。このリップランドの長さは、図1では合流部が
ダイリップとの接合部にあるから、ダイリップの厚みと
はぼ同じであり、この厚みを変更することでリップラン
ドの長さの調整は簡便にできる。この合流部Aがダイ内
部にある場合は、合流部から接合部までの長さを考慮し
てダイリップの厚みを決定するとよい。
【0013】本発明におけるマルチマニホールドダイ
は、各マニホールドと合流部をつなぐ各ランドのうち少
なくとも1つにフィルム幅方向の厚み斑を調整する機構
を設けることが好ましい。この調整機構としてはチョー
クバー方式、温度調整方式、例えばヒートボルトやボル
トの操作でランド壁の間隙を調整する方式(フレキシブ
ルランド方式)等を好ましく挙げることができる。
は、各マニホールドと合流部をつなぐ各ランドのうち少
なくとも1つにフィルム幅方向の厚み斑を調整する機構
を設けることが好ましい。この調整機構としてはチョー
クバー方式、温度調整方式、例えばヒートボルトやボル
トの操作でランド壁の間隙を調整する方式(フレキシブ
ルランド方式)等を好ましく挙げることができる。
【0014】本発明のマルチマニホールドダイは、前記
した構造以外のダイ構成部分の構造は従来から知られて
いる構造をとることができる。
した構造以外のダイ構成部分の構造は従来から知られて
いる構造をとることができる。
【0015】本発明の多層フィルムの製造方法は、ダイ
内で少なくとも2つの溶融樹脂を合流複層してから多層
フィルムとして連続的に押出す方法であって、該ダイと
して上記したマルチマニホールドダイを用いることを特
徴とする。その際、各マニホールドと合流部をつなぐ各
ランドのうち少なくとも1つにフィルム幅方向の厚み斑
を調整する機構を設け、この調整でフィルム幅方向の厚
み斑を低減、調整することが好ましい。この方法によれ
ば各層のフィルム幅方向の厚み斑がより小さく、厚み均
一性に優れた多層フィルムを製造することができる。
内で少なくとも2つの溶融樹脂を合流複層してから多層
フィルムとして連続的に押出す方法であって、該ダイと
して上記したマルチマニホールドダイを用いることを特
徴とする。その際、各マニホールドと合流部をつなぐ各
ランドのうち少なくとも1つにフィルム幅方向の厚み斑
を調整する機構を設け、この調整でフィルム幅方向の厚
み斑を低減、調整することが好ましい。この方法によれ
ば各層のフィルム幅方向の厚み斑がより小さく、厚み均
一性に優れた多層フィルムを製造することができる。
【0016】本発明における熱可塑性樹脂としては、フ
ィルム形成性を有するものであれば特に制約はないが、
ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリオ
レフィン等が好ましく例示できる。この中ポリエステ
ル、ポリオレフィンが、特にポリエステルが好ましい。
ィルム形成性を有するものであれば特に制約はないが、
ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリオ
レフィン等が好ましく例示できる。この中ポリエステ
ル、ポリオレフィンが、特にポリエステルが好ましい。
【0017】前記ポリエステルとしては芳香族ポリエス
テルが好ましく、特にポリエチレンテレフタレート、ポ
リエチレン−2,6−ナフタレートが好ましい。またポ
リオレフィンとしてはポリエチレン、ポリプロピレンが
好ましく、特にポリオレフィンが好ましい。前記ポリマ
ーとしてはフィルムの使用目的によってホモポリマー、
コポリマーのいずれも使用できる。
テルが好ましく、特にポリエチレンテレフタレート、ポ
リエチレン−2,6−ナフタレートが好ましい。またポ
リオレフィンとしてはポリエチレン、ポリプロピレンが
好ましく、特にポリオレフィンが好ましい。前記ポリマ
ーとしてはフィルムの使用目的によってホモポリマー、
コポリマーのいずれも使用できる。
【0018】本発明の多層フィルムとしては2層構造、
3層構造、5層構造が好ましく、特に2層構造、3層構
造が好ましい。2層構造では表裏で特性(例えば、表面
性、接着性、離形性、耐薬品性、熱特性、等)の違う2
層ポリエステルフィルムが好ましい。3層構造では両表
層が同じポリマーからなり、芯層が違う特性のポリマー
からなる3層ポリエステルフィルムや、両表層がポリエ
ステルからなり、芯層がポリオレフィンからなる3層フ
ィルムが好ましい。
3層構造、5層構造が好ましく、特に2層構造、3層構
造が好ましい。2層構造では表裏で特性(例えば、表面
性、接着性、離形性、耐薬品性、熱特性、等)の違う2
層ポリエステルフィルムが好ましい。3層構造では両表
層が同じポリマーからなり、芯層が違う特性のポリマー
からなる3層ポリエステルフィルムや、両表層がポリエ
ステルからなり、芯層がポリオレフィンからなる3層フ
ィルムが好ましい。
【0019】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに説明す
る。
る。
【0020】[実施例1及び比較例1]3つのマニホー
ルドを図1に示す配置の断面構造で有し、かつマニホー
ルド2のランド2’が複数のボルトで間隙を微調整でき
るフレキシブルランドであるマルチマニーホールドダイ
で、リップ4は交換可能になっている。このダイにラン
ド合流部Aから吐出口までの流路長が46mm、10mmの2種
のリップを取付けて、3層ポリエチレンテレフタレート
フィルムを押出し、フィルム幅方向の厚み制御性を評価
した。
ルドを図1に示す配置の断面構造で有し、かつマニホー
ルド2のランド2’が複数のボルトで間隙を微調整でき
るフレキシブルランドであるマルチマニーホールドダイ
で、リップ4は交換可能になっている。このダイにラン
ド合流部Aから吐出口までの流路長が46mm、10mmの2種
のリップを取付けて、3層ポリエチレンテレフタレート
フィルムを押出し、フィルム幅方向の厚み制御性を評価
した。
【0021】比較例1の流路長が46mmの従来リップを取
付けたダイでは、前記ボルトの操作でランド2’に局部
的な間隙調整を行って芯層に最大で11%の厚み変化をさ
せたところ、表層の厚みが最大で6%変化してしまっ
た。一方、実施例1の流路長が10mmのリップを取付けた
ダイは、前記と同じ調整量で変化させたところ芯層の厚
み変化は19%とゲインが上昇し、表層の厚みは4%の変
化に止まり、表層へに影響率が50%強から20%強へと小さ
くなった。また、実施例1の場合、フィルム幅方向の変
化拡散の程度が小さく、厚み変化のプロフィールがより
シャープであることが確認できた。
付けたダイでは、前記ボルトの操作でランド2’に局部
的な間隙調整を行って芯層に最大で11%の厚み変化をさ
せたところ、表層の厚みが最大で6%変化してしまっ
た。一方、実施例1の流路長が10mmのリップを取付けた
ダイは、前記と同じ調整量で変化させたところ芯層の厚
み変化は19%とゲインが上昇し、表層の厚みは4%の変
化に止まり、表層へに影響率が50%強から20%強へと小さ
くなった。また、実施例1の場合、フィルム幅方向の変
化拡散の程度が小さく、厚み変化のプロフィールがより
シャープであることが確認できた。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、所望の層の厚みを調整
変化させたとき他層の厚みが変化するのを低減し、各層
の厚み斑の少ない多層フィルムを製造するのに有用なダ
イを、さらにこのダイを使用することで各層の厚み斑の
少ない多層フィルムを製造する方法を提供できる。
変化させたとき他層の厚みが変化するのを低減し、各層
の厚み斑の少ない多層フィルムを製造するのに有用なダ
イを、さらにこのダイを使用することで各層の厚み斑の
少ない多層フィルムを製造する方法を提供できる。
【図1】本発明の一つの実施態様を示すマルチマニホー
ルドダイの説明断面図である。
ルドダイの説明断面図である。
1,2,3:マニーホールド 4:リップ A:ランド合流部 h:リップランドの長さ
Claims (3)
- 【請求項1】 内部に2つ以上のマニホールドとそれに
つながるランド、各ランドの合流部及びそれにつながる
リップランドを有し、各マニホールドからの溶融樹脂を
合流複層化し、多層フィルムとして連続的に押出すマル
チマニーホールドダイであって、該合流部からダイ吐出
口までのリップランドの長さを10mm以下としたことを特
徴とするマルチマニホールドダイ。 - 【請求項2】 各マニホールドと合流部をつなぐランド
のうち少なくとも1つにフィルム幅方向の厚み斑を調整
する機構を設けた請求項1記載のマルチマンイホールド
ダイ。 - 【請求項3】 ダイ内で少なくとも2つの溶融樹脂を合
流複層してから多層フィルムとして連続的に押出す多層
フィルムの製造方法において、該ダイとして請求項1又
は2記載のマルチマニホールドダイを用いることを特徴
とする多層フィルムの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8313580A JPH10151659A (ja) | 1996-11-25 | 1996-11-25 | マルチマニホールドダイ及び多層フィルムの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8313580A JPH10151659A (ja) | 1996-11-25 | 1996-11-25 | マルチマニホールドダイ及び多層フィルムの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10151659A true JPH10151659A (ja) | 1998-06-09 |
Family
ID=18043028
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8313580A Pending JPH10151659A (ja) | 1996-11-25 | 1996-11-25 | マルチマニホールドダイ及び多層フィルムの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10151659A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013202811A (ja) * | 2012-03-27 | 2013-10-07 | Fujifilm Corp | 流延方法、フィルム製造方法、流延ダイ、流延装置、フィルム製造設備 |
JP2017024242A (ja) * | 2015-07-21 | 2017-02-02 | トヨタ自動車株式会社 | 積層構造体の製造方法 |
-
1996
- 1996-11-25 JP JP8313580A patent/JPH10151659A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013202811A (ja) * | 2012-03-27 | 2013-10-07 | Fujifilm Corp | 流延方法、フィルム製造方法、流延ダイ、流延装置、フィルム製造設備 |
JP2017024242A (ja) * | 2015-07-21 | 2017-02-02 | トヨタ自動車株式会社 | 積層構造体の製造方法 |
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