JPH10150041A - 成膜方法 - Google Patents

成膜方法

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JPH10150041A
JPH10150041A JP31702296A JP31702296A JPH10150041A JP H10150041 A JPH10150041 A JP H10150041A JP 31702296 A JP31702296 A JP 31702296A JP 31702296 A JP31702296 A JP 31702296A JP H10150041 A JPH10150041 A JP H10150041A
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tial
aluminum
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substrate
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JP31702296A
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Megumi Taoka
恵 田岡
Michio Ariga
美知雄 有賀
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Applied Materials Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板との密着性を確保しつつ、微細な立体構
造へのアルミニウム材料の埋め込みを改善する。 【解決手段】 基板上(60)にチタン(62)及び窒
化チタン(64)を形成した後アルミニウム材料の膜
(70)を形成する成膜方法において、アルミニウム材
料の形成の前に、チタンアルミニウム(TiAlX )の
層(68)を基板上に形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体製造工程等
で用いられる成膜技術に関する。本発明は特に、アルミ
ニウム材料を用いた平坦化技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体デバイスの高集積化が進
み、素子の微細化や多層化が進展するに伴い、素子間を
電気的に接続するための電極配線形成技術においても微
細化及び多層化が進展している。特に多層化を更に進展
させるためには、段差のない理想的な多層電極配線構造
を形成することが必須であり、このため、コンタクトホ
ールのためのホール等の微細な立体的構造を表面に有す
るウエハ等の上に電極材料や配線材料の膜を形成する場
合、表面の平坦化の技術が重要になる。
【0003】電極材料や配線材料として好適な、アルミ
ニウムやアルミニウム合金等のアルミニウム材料を用い
た場合、高温アルミニウム膜とシリコンや下層配線等の
基板との間に介在させる下地層ないしウェット層にチタ
ン(Ti)膜や窒化チタン(TiN)膜等を用いるのが
一般的である。このような下地層をアルミニウムと基板
との間に介在させることにより、アルミニウムと基板と
の濡れ性が向上する結果、アルミニウムの形成が均一に
行われて表面の状態も良好になる。
【0004】図17(a)〜(c)は、SiO2 基板の
断面図であり、従来技術による典型的なAl膜の埋め込
みプロセスを例示する。例えば図17(a)に示される
ような埋め込み用のホール112を有するSiO2 /S
i基板110にアルミニウム材料膜を埋め込む場合、図
17(b)に示されるように、通常のバリアメタル(T
i/TiN)を成膜後、これとアルミニウム材料膜との
間の濡れ性を向上させるため、SiO2 基板上にアルミ
ニウム材料膜のための下地層としてのチタン層114を
スパッタリング等の物理気相堆積(PVD)によって形
成し、アルミニウム材料116を除々に流し込む。
【0005】ここで、2層目の配線以降は、チタン/窒
化チタンの積層からなるバリアメタルを用いない場合も
あり、この場合は、SiO2 の上に、濡れ性向上のため
のチタン層を直接成膜する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの工程
において、図17(c)に模式的に示されるように、ア
ルミニウム材料116の埋め込みが阻害されホールの内
部にボイド120を発生してしまう問題が生じていた。
ホール内にボイドが発生すれば、ホール抵抗が上昇する
こととなり、デバイスの特性を損ねてしまう。このよう
な問題は、特にデバイスの微細化が進めば更に顕著とな
る。
【0007】また、高温でアルミニウムを形成すると、
一般に、表面層の平滑性は低くなる。アルミニウム層の
表面の平滑性は、その後のフォトリソグラフィーの工程
において非常に重要である。即ち、フォトリソグラフィ
ーにおけるアラインメント取りの際にアルミニウム表面
が粗ければ、アラインメント取りのためのマークが表面
の凹凸によって埋没してしまい、正確なアラインメント
取りが困難になる。
【0008】本発明は上記問題点に鑑みなされたもので
あり、微細な立体構造を表面に有する基板上へのアルミ
ニウム材料の成膜において、アルミニウム表面のスムー
ズさを確保しつつ、微細な立体構造へのアルミニウムの
埋め込みを改善する成膜方法及び配線又は電極の構造体
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を克服する
ため、本発明者は鋭意検討を重ねた結果、ホール内のボ
イド発生の原因と思われる現象を見出した。即ち、アル
ミニウム材料層の形成は基板温度で400〜500℃程
度の高温で行われ、このような高温ではチタンはアルミ
ニウムと容易に反応して、図17(c)に示されるよう
に、チタンアルミニウムの合金(TiAlX )の部分1
18が形成されてしまう。この合金(TiAlX )の部
分118は、図17(c)に示されるように、アルミニ
ウム材料層116の形成が進むにつれて次第に厚くな
る。
【0010】このように成長した合金層118は、図1
7(c)に模式的に示されるように、ホール112の上
部に厚い部分(オーバーハング)を形成してホールの入
口を狭めるため、アルミニウム材料の埋め込みが阻害さ
れてしまい、ホールの内部にボイド120を発生してし
まうことが、本発明者により見出された。また、TiA
X は抵抗率が高いため、これが厚く成長することによ
りホール抵抗が上昇し、デバイスの特性を更に損ねてし
まうことも見出された。
【0011】このような状況下で、更に本発明者は検討
を重ねた結果、本発明に係る成膜方法を得ることができ
た。即ち、本発明の成膜方法は、基板上に、チタンの下
地層(Ti下地層)又はチタン層と窒化チタン層とを備
える下地層(Ti/TiN下地層)の、いずれか1つの
下地層を形成した後、アルミニウム材料の膜を形成する
成膜方法において、アルミニウム材料の形成の前に、チ
タンアルミニウム(TiAlX )の層を、基板上の第1
の下地層の上に形成することを特徴とする。
【0012】予めTiAlX の層を下地層とアルミニウ
ム層の間に形成することにより、チタンとアルミニウム
の過剰な反応が抑制される。その結果、ホール上のオー
バーハングの形成が防止され、その上のアルミニウム層
の平坦性が失われることがなくなる。また、抵抗率の高
いTiAlX の過剰な形成が防止される。尚、ここでア
ルミニウム材料とは、アルミニウム及びアルミニウム合
金のことを指す。
【0013】また、本発明の成膜方法は、合金(TiA
X )のXが1.0〜5.0の範囲にあることを特徴と
してもよく、更に、TiAl2 と、TiAl3 と、Ti
Al4 とから成る群より選択されることを特徴としても
よい。
【0014】また、本発明の成膜方法は、アルミニウム
材料の層の形成が物理気相堆積(PVD)により行われ
ることを特徴としてもよく、合金(TiAlX )の層
が、この合金(TiAlX )をターゲットに用いるスパ
ッタリングにより形成されることを特徴としてもよい。
また、本発明の成膜方法は、合金(TiAlX )の層
が、5nm〜100nmの厚さに形成されることを特徴
としてもよい。
【0015】本発明の別の成膜方法は、アルミニウム材
料の形成の前に、チタンとアルミニウムとの合金(Ti
AlX )の層からなる下地層を前記基板の上に形成する
ことを特徴とする。チタンとアルミニウムとの合金(T
iAlX )を下地層として、直接基板上に形成した後ア
ルミニウム層を形成することによっても、アルミニウム
表面の平坦性及びアルミニウムの埋め込み性を高めつつ
も、アルミニウムとの良好な密着性を確保できる。
【0016】本発明の電極配線構造体は、基板と、基板
の上に形成された、チタンの下地層(Ti下地層)又は
チタン層と窒化チタン層とを備える下地層(Ti/Ti
N下地層)との、何れか1つの下地層と、下地層の上に
形成された、厚さ5nm〜100nmであるチタンとア
ルミニウムとの合金(TiAlX )の層と、チタンとア
ルミニウムの合金(TiAlX )の層の上に形成され
た、アルミニウム材料の層と、を備えることを特徴とす
る。
【0017】抵抗率の高いTiAlX を、5nm〜10
0nmの非常に薄い膜としてチタン下地層とアルミニウ
ムの間に予め介在させることにより、抵抗率を上昇させ
ることなく、微細な立体構造を表面に有する基板上への
アルミニウム密着性及びアルミニウム表面の平坦性が確
保される。
【0018】また、本発明の電極配線構造体は、チタン
とアルミニウムの合金(TiAlX)のXが1.0〜
5.0の範囲にあることを特徴としてもよい。
【0019】本発明の別の電極配線構造体は、基板と、
基板の上に形成された、厚さ5nm〜100nmである
チタンとアルミニウムとの合金(TiAlX )の下地層
と、この下地層の上に形成された、アルミニウム材料の
層と、を備えることを特徴とする。抵抗率の高いTiA
X を、5nm〜100nmの非常に薄い膜として形成
すれば、下地層に用いることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の代表的な実施形態
を、添付の図面を参照しつつ説明する。尚、添付の図面
においては、同一の要素に同一の符号を付し、重複する
説明を省略する。
【0021】先ず、図1及び2を参照して本発明に係る
成膜装置10を説明する。図1は成膜装置10の上面図
であり、図2(a)は成膜装置の一部を構成するPVD
チャンバの断面図であり、図2(a)はPVDチャンバ
内のペデスタルの断面図である。図1に示される成膜装
置10のメインフレーム12の形成には、モノリスと称
されるアルミニウムの一体成形構造が採用されており、
装置内に溶接部分を極力省くことにより高い真空度を維
持することを可能としている。メインフレーム12は、
バッファチャンバ14及びトランスファチャンバ16の
2つのチャンバから主に構成されている。
【0022】図1に示されるように、トランスファチャ
ンバ16の周りには、PVDチャンバ18,20,22
と、デガスチャンバ24とが取り付けられている。PV
Dチャンバ18はTi及びTiNをスパッタリングによ
り成膜するためのチャンバであり、PVDチャンバ20
はTiAlX をスパッタリングにより成膜するためのチ
ャンバである。これらのチャンバ18及び20は、ウエ
ハ100を支持するペデスタル43と、ペデスタル43
に対向して配置されたTi(PVDチャンバ18)又は
TiAlX (PVDチャンバ20)のターゲット44と
を備えている。この詳細は、図2(a)に示される。ま
た、PVDチャンバ18にはガス供給装置が45接続さ
れている。このガス供給装置45は、アルゴンガス源4
6が供給弁78を介してPVDチャンバ18に接続され
たものである。また、PVDチャンバ18内を所望の真
空度にするために、PVDチャンバ18には真空排気装
置48が接続されている。これらの点、PVDチャンバ
20も同様の構成を有している。
【0023】PVDチャンバ18(以下チャンバ20も
同様)のペデスタル43の下側には、加熱装置49が具
備されている。図2(b)を参照してこの加熱装置49
を説明すると、密着対向するヒータプレート50a,5
0bの間にヒータコイル51が介在して、そのヒータプ
レート50a,50bを加熱するように配置されてい
る。ヒータプレート50bの下面には冷却プレート52
を介して冷却水配管53が取り付けられており、過剰に
加熱されたヒータプレート50a,50bを冷却プレー
ト52を介して冷却できるようにしている。さらに、ヒ
ータプレート50a,50bを貫通して設けられたヒー
タ用ガス配管54が、ペデスタル43上面から内部に延
びた貫通孔55と接続されている。また、このヒータ用
ガス配管54にはアルゴン等の不活性ガスの供給源(図
示せず)が接続されて、所定流量の不活性ガスがペデス
タル43上面に供給されるようになっており、このた
め、不活性ガスがペデスタル43上面に到達するまで
に、ヒータプレート50a,50bによって加熱ないし
は冷却されることとなる。したがって、特定の温度を有
したヒータプレート50a,50bの熱が不活性ガスに
よってペデスタル43上面に伝えられることとなる。
【0024】また、ペデスタル43の上面近傍の温度を
測定するために、熱電対を備えた温度計56が、加熱装
置49の下部中央からペデスタル43上面近傍まで延び
た状態で設けられている。これによって、ペデスタル4
3と熱的に接触しながら支持されるウエハの温度を測定
することができる。なお、図示しないが、ペデスタル4
3上面に供給される不活性ガスによってウエハが移動し
ないように、ペデスタル43にはウエハをその周縁部で
固定するためのクランプが設けられている。
【0025】PVDチャンバ22はスパッタリングによ
ってアルミニウム又はその合金を成膜させるために用い
られるものである。PVDチャンバ22は、ウエハの加
熱のため、PVDチャンバ18及び20と同様の加熱装
置(図示せず)を具備している。一方、デガスチャンバ
24は、ウエハを減圧下で高温で加熱処理してデガスを
行うために用いられるものである。
【0026】尚、バッファチャンバ14の周りにロード
ロックチャンバ34a,34bが配置されていることに
より、処理すべきウエハの出し入れ時には、バッファ及
びトランスファチャンバ14,16を大気開放せずに真
空を保持することができる。ロードロックチャンバ34
a又は34bに隣り合った位置には、デガスオリエンタ
チャンバ36及び38が配置され、この中で、ホール等
の微細構造を表面に有するウエハのデガスやオリエンテ
ーションフラットの調整等が行われる。また、オリエン
タデガスチャンバ36又は38のいずれかには、高温デ
ガス用のPVDタイプのチャンバを配置してもよい。ま
た、バッファチャンバ14とトランスファチャンバ16
との間には、ウエハを冷却する水冷式のクールダウンチ
ャンバ40と、ウエハ表面に形成された酸化・窒化薄膜
を前処理として除去するプレクリーンチャンバ42とが
設けられている。
【0027】上に述べたチャンバは全て連通しており、
各連通部分は開閉可能なシャッタ(図示せず)で仕切ら
れている。これらシャッタによって、図1に示すアルミ
ニウム材料の成膜装置10は、ロードロックチャンバ3
4a,34bからPVDチャンバ18,20,22ま
で、5段のステージから分割構成されることとなり、各
ステージでの真空度を徐々に高めることができる。すな
わち、圧力をロードロックチャンバ34a,34bでは
1 ×10-5Torr程度とし、バッファチャンバ14、デガス
オリエンタチャンバ36及びクールダウンチャンバ38
では1 ×10-6Torr程度とし、プレクリーンチャンバ42
では1 ×10-7Torr程度とし、また、トランスファチャン
バ16では1 ×10-8Torr程度とし、そして、PVDチャ
ンバ18,20,22及びデガスチャンバ24では1 ×
10-9Torr程度にすることができる。このため、バッファ
及びトランスファチャンバ14、16の間を仕切るシャ
ッタが開いているときにも、各チャンバ間のクロスコン
タミネーションが防止される。
【0028】なお、処理すべきウエハが各チャンバへ搬
送されるように、バッファ及びトランスファチャンバ1
4,16の中央部には搬送用ロボットアーム30,32
が設けられている。また、図示しないが、PVDチャン
バ18及び20以外の上記各チャンバにも、ウエハを載
置するためのペデスタル及び各チャンバ内を真空排気す
る真空排気装置が具備される。更に、ターゲットからス
パッタされて飛び出した粒子の流れを整えるために、P
VDチャンバ18及び20内のターゲットとペデスタル
との間には、コリメータ(図示せず)が配置されている
ことが好ましい。
【0029】
【実施例】
(第1実施例)以上のように構成された装置を用いて、
本発明のアルミニウム材料の成膜方法に係る実施形態に
ついて、図3の工程図を参照して説明する。
【0030】図3は、Si基板の断面図であり、本発明
に従ったアルミニウム層の埋め込みの代表的なプロセス
を例示する。本発明に従った成膜の工程は以下のようで
ある。図3(a)に示されるような、Si層61の上に
SiO2 層60を有する基板において、Si層61のす
ぐ上まで形成された埋め込み用のホール62に対して、
図3(b)に示されるように、バリアメタル層としての
チタン64及び窒化チタン層66をスパッタリングによ
り形成する。次いで図3(c)に示されるように、窒化
チタン層66の上に、TiAlX 層68をスパッタリン
グにより形成する。その後、図3(d)に示されるよう
に、TiAlX 層68の上にアルミニウム70を形成す
る。
【0031】以下、図1〜3に示される成膜装置を用
い、図3(a)〜(d)に示される工程に従い、SiO
2 基板の上に、Ti、TiAlX 、Alの順に成膜を行
った実施例を説明する。
【0032】まず、SiO2 基板をTiターゲットを備
えたPVDチャンバ18内に移送してペデスタル43上
に載置し、チャンバ内を1 ×10-9Torrに減圧した後アル
ゴンガスをチャンバ18内に供給し、Tiターゲット4
4とペデスタル43との間にDC電圧を印加してTiタ
ーゲットをスパッタリングして、SiO2 基板60上に
Ti層64を形成した。次いで、上記のスパッタリング
の条件に、N2 ガスの流入を更に行い、反応によりTi
N層66を形成し、バリア層とした。(図3(b))。
【0033】次に、この基板をデガスチャンバ24内に
移送し、減圧下、温度350〜520℃でデガスを行っ
た。
【0034】次いで、デガスの済んだTi層及びTiN
層を有するSiO2 基板を、TiAlX の形成のための
PVDチャンバ20に移送した。ここで、本実施例で
は、TiAlX のXの値を2,3及び4の3種類とし
た、3種類の膜(TiAl2 ,TiAl3 及びTiAl
4 )について検討を行う目的で、PVDチャンバ20内
に設置するターゲットとして、TiAl2 ,TiAl3
及びTiAl4 の3種類のターゲットを用意した。以
下、TiAl2 層の形成を代表的に説明する。チャンバ
20内の圧力を5 ×10-9Torrに減圧した後、アルゴンガ
スを流量 2.0 sccm 、ヒーターガス15sccmを導入
してチャンバ内圧力を1.0 mTorrとし、TiAl2 ター
ゲットとペデスタルとの間に8.0 kWのDC電圧を印加
し、28秒間TiAl2 の堆積を行った。この堆積工程
により、約40nmのTiAl2 の層68が、TiN層
66の上に形成された(図3(c))。TiAl3 及び
TiAl4の層の形成についても、TiAl3 ターゲッ
ト及びTiAl4 ターゲットをそれぞれ用いて、上記の
TiAl2 層の形成と概ね同様の条件で層の形成を行っ
た。
【0035】その後、TiAlX の層が形成された基板
をアルミニウム層堆積のためのPVDチャンバ22へと
移送し、アルミニウム(Al)層の堆積を行った。チャ
ンバ内の圧力を減圧した後、アルゴンガスを導入してチ
ャンバ内の圧力を2.0 mTorrとし、先ず室温でAlター
ゲットとペデスタルとの間に9.0kWのDC電力を印加し
て11秒間Al層のスパッタリングを行い、Al層を厚
さ200nm形成した後、温度を500℃に上げ、DC
電力の印加を1.0kWとしてスパッタリングを行い、この
上にAl層を厚さ600nm形成した。
【0036】このように、ホールの構造62を表面に有
するSiO2 基板60の上に、Ti層64及びTiN層
66の下地層、TiAlX 層68(X:2,3,4)、
Al層70が形成された。これらの表面及び断面を、走
査電子顕微鏡(SEM)で観察した結果を、図5〜13
に示す。TiAl2 層の場合の、Al層表面のSEM写
真を図5に、ホール部分の断面のSEM写真を図6及び
7に示した。また、TiAl3 層の場合の、Al層表面
のSEM写真を図8に、ホール部分の断面のSEM写真
を図9及び10に示した。また、TiAl4 層の場合
の、Al層表面のSEM写真を図11に、ホール部分の
断面のSEM写真を図12及び13に示した。
【0037】また、これら本発明に従った場合と従来技
術による場合とを比較するため、ホールの構造を表面に
有するSiO2 基板の上にTi/TiN/Ti下地層を
形成した後、上記と同じ条件でAlを形成し、TiAl
X 層を介在させなかった場合について、Al表面のSE
M写真を図14に、ホール部分の断面のSEM写真を図
15及び16に示した。
【0038】本発明に従った図5、8及び11のSEM
写真と、従来技術の図14とを比較すれば明らかなよう
に、本発明に従った場合はAl表面がおよそ平坦である
が、従来技術の場合はAl表面上に起伏が見られる。
【0039】また、図6、7、9、10、12及び13
から明らかなように、本発明に従った場合では、Alが
ホール内に十分に充填され、ボイドもほぼ認められない
ことがわかる。これに対し、従来技術の場合では、図1
5及び16に見られるように、TiとAlが反応して形
成されたと思われるTiAlX の厚い層がホールを覆
い、ホール上部の入口にオーバーハングを形成してい
る。その結果、ホールの内部のAl層内にボイドが形成
されていることが示された。
【0040】即ち、本発明に従って、Ti/TiN下地
層と電極や配線用のアルミニウム材料との間に、予めT
iAlX の層を、濡れ性向上Ti層の代りに適当な厚さ
で介在させることにより、TiとAlの極端な反応を抑
制し、アルミニウム材料中のボイドの発生、アルミニウ
ム表面の凹凸発生や抵抗率の上昇が防止される。
【0041】(実施例2)TiやTiNのバリア層を形
成せずに、基板上に直接TiAlX 層を形成しても、上
記と同様の効果が得られた。図4は、基板の断面図であ
り、第2実施例における工程を表す。図4に示されるよ
うに、本第2実施例においても、Si層61の上にSi
2 層60を有する基板において、Si層61のすぐ上
まで形成された埋め込み用のホール62に対して、図4
(b)に示されるように、TiAlX 層72を形成し
て、これを下地層とし、その上に、図4(c)に示すよ
うにアルミニウム層74を埋め込んだ。
【0042】実施例1で用いた装置と同じ装置を用い、
基板をオリエンタデガスチャンバ36又は38に移送し
て、オリフラ合せ及び350℃の条件でのデガスを行っ
た。次いで、基板をデガスチャンバ24に移して、減圧
下、350度よりも高温〜520℃程度でデガスがなさ
れた。
【0043】そして、実施例1と同じ条件で、約40n
mのTiAlX 層74を、SiO2層60の上に形成
し、次いで、基板をアルミニウム堆積のためのPVDチ
ャンバ22へと移送し、アルミニウム層を600nmの
厚さで形成し、ホール62の埋め込みを行った。
【0044】この場合も、形成されたアルミニウム層の
表面には大きな凹凸が形成されず、また、ホールの埋め
込みも良好であったことが、SEMによる測定で観測さ
れた。
【0045】即ち、従来ではピュアなTiを下地層とし
て形成していた代りに、本発明に従って、Tiに予めA
lを適切な割合混入させて、適切な厚さでTiAlX
を形成することにより、TiとAlの極端な反応を抑制
し、アルミニウム材料中のボイドの発生、アルミニウム
表面の凹凸発生や抵抗率の上昇が防止される。
【0046】尚、本発明は、上記の好適な態様の例示や
実施例以外にも様々な変形が可能である。例えば、Ti
AlX のXは、1.0〜5.0の範囲にあれば、上述と
同様の効果を奏する。
【0047】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、基板上の上へ、アルミニウム材料の形成の前にT
iAlX 層を形成することにより、基板との密着性及び
導電性を確保しつつ、微細な立体構造へのアルミニウム
材料の埋め込み及びアルミニウム表面の平坦性を改善す
る成膜方法及び配線又は電極の構造体が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施に好適なPVD装置の上面図であ
る。
【図2】(a)は、図1のPVD装置の一部を構成する
PVDチャンバの断面図であり、(b)は、(a)のチ
ャンバ内のペデスタルの断面図である。
【図3】ホールの構造を有するSiO2 基板の断面図で
あり、(a)〜(d)の順に、本発明に従った実施例1
のプロセスを例示する図である。
【図4】ホールの構造を有するSiO2 基板の断面図で
あり、(a)〜(c)の順に、本発明に従った実施例2
のプロセスを例示する図である。
【図5】本発明に従い、TiAl2 を介在させた場合の
Al層の表面の走査電子顕微鏡(SEM)写真である。
【図6】本発明に従い、TiAl2 を介在させた場合の
基板断面の走査電子顕微鏡(SEM)写真である。
【図7】本発明に従い、TiAl2 を介在させた場合の
基板断面の走査電子顕微鏡(SEM)写真である。
【図8】本発明に従い、TiAl3 を介在させた場合の
Al層の表面の走査電子顕微鏡(SEM)写真である。
【図9】本発明に従い、TiAl3 を介在させた場合の
基板断面の走査電子顕微鏡(SEM)写真である。
【図10】本発明に従い、TiAl3 を介在させた場合
の基板断面の走査電子顕微鏡(SEM)写真である。
【図11】本発明に従い、TiAl4 を介在させた場合
のAl層の表面の走査電子顕微鏡(SEM)写真であ
る。
【図12】本発明に従い、TiAl4 を介在させた場合
の基板断面の走査電子顕微鏡(SEM)写真である。
【図13】本発明に従い、TiAl4 を介在させた場合
の基板断面の走査電子顕微鏡(SEM)写真である。
【図14】従来技術による場合のAl層の表面の走査電
子顕微鏡(SEM)写真である。
【図15】従来技術による場合の基板断面の走査電子顕
微鏡(SEM)写真である。
【図16】従来技術による場合の基板断面の走査電子顕
微鏡(SEM)写真である。
【図17】ホールの構造を有するSiO2 基板の断面図
であり、(a)〜(c)の順に、従来技術に従ったプロ
セスを例示する図である。
【符号の説明】
10…成膜装置、12…メインフレーム、14…バッフ
ァチャンバ、16…トランスファチャンバ、18…PV
Dチャンバ、20…PVDチャンバ、22…PVDチャ
ンバ、24…デガスチャンバ、30…ロボットアーム、
32…ロボットアーム、34a,b…ロードロックチャ
ンバ、36,38…デガスオリエンタチャンバ、40…
クールダウンチャンバ、42…プレクリーンチャンバ、
45…ガス供給装置、46…ガス供給源、48…加熱装
置、50a,50b…ヒータプレート、51…ヒータコ
イル、52…冷却プレート、53…冷却水配管、54…
ヒータ用ガス配管、55…貫通孔、56…温度計、60
…SiO2 、61…Si、62…ホール、64…Ti下
地層、66…TiN下地層、68…TiAlX 層、70
…TiAlX 層、72…、110…SiO2 基板、11
2…ホール、114…Ti下地層、116…アルミニウ
ム材料層、118…TiAlX 反応層。
フロントページの続き (72)発明者 有賀 美知雄 千葉県成田市新泉14−3野毛平工業団地内 アプライド マテリアルズ ジャパン 株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に、チタンの下地層(Ti下地
    層)又はチタン層と窒化チタン層とを備える下地層(T
    i/TiN下地層)の、いずれか1つの第1の下地層を
    形成した後、アルミニウム材料の層を形成する成膜方法
    において、アルミニウム材料の形成の前に、チタンとア
    ルミニウムとの合金(TiAlX )の層からなる第2の
    下地層を前記基板上の前記第1の下地層の上に形成する
    ことを特徴とする成膜方法。
  2. 【請求項2】 前記合金(TiAlX )のXが1.0〜
    5.0の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の
    成膜方法。
  3. 【請求項3】 前記アルミニウム材料の層の形成が物理
    気相堆積(PVD)により行われることを特徴とする請
    求項1に記載の成膜方法。
  4. 【請求項4】 前記合金(TiAlX )の層が、前記合
    金(TiAlX )をターゲットに用いるスパッタリング
    により形成されることを特徴とする請求項1に記載の成
    膜方法。
  5. 【請求項5】 前記合金(TiAlX )が、TiAl2
    と、TiAl3 と、TiAl4 とから成る群より選択さ
    れることを特徴とする請求項2に記載の成膜方法。
  6. 【請求項6】 前記合金(TiAlX )の層が、5nm
    〜100nmの厚さに形成されることを特徴とする請求
    項1に記載の成膜方法。
  7. 【請求項7】 基板上にアルミニウム材料の層を形成す
    る成膜方法において、アルミニウム材料の形成の前に、
    チタンとアルミニウムとの合金(TiAlX)の層から
    なる下地層を前記基板の上に形成することを特徴とする
    成膜方法。
  8. 【請求項8】 基板と、 前記基板の上に形成された、チタンの下地層(Ti下地
    層)又はチタン層と窒化チタン層とを備える下地層(T
    i/TiN下地層)の、いずれか1つの第1の下地層
    と、 前記下地層の上に形成された、厚さ5nm〜100nm
    のチタンとアルミニウムとの合金(TiAlX )からな
    る第2の下地層と、 前記第2の下地層の上に形成された、アルミニウム材料
    の層とを備えることを特徴とする電極又は配線の構造
    体。
  9. 【請求項9】 前記合金(TiAlX )のXが1.0〜
    5.0の範囲にあることを特徴とする請求項8に記載の
    電極又は配線の構造体。
  10. 【請求項10】 基板と、 前記基板の上に形成された、厚さ5nm〜100nm
    の、チタンとアルミニウムとの合金(TiAlX )から
    なる下地層と、 前記下地層の上に形成された、アルミニウム材料の層と
    を備えることを特徴とする電極又は配線の構造体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100477812B1 (ko) * 2000-07-31 2005-03-21 주식회사 하이닉스반도체 구리를 사용한 금속 콘택 형성방법
JP2017108074A (ja) * 2015-12-11 2017-06-15 富士電機株式会社 半導体装置および半導体装置の製造方法
JP2017168678A (ja) * 2016-03-16 2017-09-21 富士電機株式会社 半導体装置および半導体装置の製造方法

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