JPH10149933A - 点火コイル及びこれを用いた内燃機関 - Google Patents

点火コイル及びこれを用いた内燃機関

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JPH10149933A
JPH10149933A JP8307965A JP30796596A JPH10149933A JP H10149933 A JPH10149933 A JP H10149933A JP 8307965 A JP8307965 A JP 8307965A JP 30796596 A JP30796596 A JP 30796596A JP H10149933 A JPH10149933 A JP H10149933A
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Japan
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ignition coil
crack
tube
secondary coil
coil
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JP8307965A
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English (en)
Inventor
Takanori Sato
隆徳 佐藤
Ryozo Takeuchi
良三 武内
Hidetoshi Oishi
英俊 大石
Shuya Hagiwara
修哉 萩原
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐久性の良い点火コイルを提供する。 【解決手段】点火コイル10は、突起部を有する中心鉄心
11と2次コイル22を巻回した2次コイルボビン21との間
に絶縁樹脂26を充填してなるものであって、中心鉄心11
と2次コイルボビン21間に、突起部を起点として発生す
る絶縁樹脂26ないし2次コイルボビン21の微小クラック
の発生または進展を抑止するためのクラック抑止管13を
配設したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、点火プラグに係
り、直続される内燃機関用点火コイルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の点火コイルは、点火コイ
ルをエンジンのプラグホール内に収納することから、コ
イルの径方向の寸法が小さくなり、2次コイルと外部鉄
心間の距離も小さくなる。このために高電位である2次
コイルとアース電位になっている外部鉄心との間の絶縁
が確保できない虞れがある。これに対処する技術として
ほぼアース電位である1次コイルを外部鉄心側に配置
し、高電位となる2次コイルを中心鉄心側に配置する技
術(即ち、内側2次コイル方式)が開示されている。
【0003】この開示技術は、中心鉄心がフロート電位
になり、高電位である2次コイルと中心鉄心との間で電
位差は生じるが、2次コイルを外部鉄心側に配置した外
側2次コイル方式の点火コイルにおける電位差の約半分
になるので、絶縁性は優れているという利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記内
側2次コイル方式の点火コイルは、実車の運転モードを
想定した冷熱繰り返し動作耐久試験において、2次コイ
ルと中心鉄心間でヒートショックによる絶縁不良が生
じ、 内燃機関に不具合が生じる(エンジンの回転が乱れ
る)という問題があった。 この原因について調べたとこ
ろ、点火コイルの中心鉄心を形成する薄い珪素鋼板の端
部が突起を有するために端部付近に熱応力が集中するこ
とによって、その近傍に充填される絶縁樹脂ないし2次
コイルボビンに、微小クラックが生じ、この微小クラッ
クが進展して中心鉄心と2次コイル間の絶縁が破壊する
ことが判明した。さらに、この微小クラックの部分に電
界集中が生じて、絶縁樹脂が部分放電劣化し絶縁性を低
下させていることも判った。
【0005】従って、本発明の目的は、上記冷熱サイク
ルに対して耐久性の良好な点火コイルを提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的は、突起部を有
する中心鉄心と2次コイルを巻回した2次コイルボビン
との間に、絶縁樹脂を充填してなる点火コイルにおい
て、前記中心鉄心と前記2次コイルボビン間に、前記突
起部を起点として発生する前記絶縁樹脂等の微小クラッ
クの発生または進展を抑止するためのクラック抑止管を
配設することにより達成される。
【0007】本発明によれば、中心鉄心と2次コイルボ
ビン間に充填された絶縁樹脂や2次コイルボビンなどの
微小クラックの発生と進展を抑止するためのクラック抑
止管を配設するので、該クラックによる絶縁性低下が回
避されて、冷熱サイクル耐久性が向上する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照し説明する。まず、本発明による第1実
施例の点火コイルについて、図1〜図4を参照し説明す
る。図1は、本発明による第1実施例の点火コイルを示
す断面図である。また、図1は、第1実施例の点火コイ
ルがエンジン内部に装着されたときの断面を示してい
る。図1において、第1実施例に示した円筒形状の点火
コイル10は、高圧ターミナル4と、リード線5と、イ
グナイタ6と、中心鉄心11と、永久磁石12と、クラ
ック抑止管13と、外部鉄心14と、2次コイル22が
巻回された2次コイルボビン21と、1次コイル24が
巻回された1次コイルボビン23と、コイルケース25
と、絶縁樹脂26とを含み構成される。
【0009】即ち、クラック抑止管13が磁性材からな
る場合の点火コイル10の内側の磁気回路は、薄い珪素
鋼板の複数枚を積層した中心鉄心11内に永久磁石12
を含み形成され、外側の磁気回路は、円筒状の外部鉄心
14にて形成されている。2次コイル22はプラスチッ
ク成型品からなる2次コイルボビン21に巻回され、1
次コイル24は1次コイルボビン23に巻回されて、1
次コイル24は2次コイル22の外側に配置され、中心
鉄心11と同心円状にある。そして、中心鉄心11の外
側であって2次コイルボビン21の内側には、外周の一
部に所定スリット幅dのスリット13aが形成されている
クラック抑止管13が配設されている。
【0010】中心鉄心11、2次ボビン21、2次コイ
ル22、1次ボビン23、1次コイル24等の各部品
は、円筒状のコイルケース25内に収納され、例えば、
エポキシ樹脂物からなる絶縁材としての絶縁樹脂26で
充填固定される。コイルケース25の外側に外部鉄心1
4が配置され、点火コイルが構成される。また、リード
線5は、点火コイル10の2次コイル22より発生した
2次電圧を高圧ターミナル4に導くものである。さら
に、イグナイタ6は、パワートランジスタやダイオード
等からなるものである。
【0011】一方、エンジン内部に点火コイル10を取
り付けた状態では、1は内燃機関のエンジンブロック、
2はエンジンブロック1内に形成された燃料室チャン
バ、3はエンジンブロック1のプラグホール1aに挿入
固定した点火プラグであり、3aは点火プラグ3の電極
で、点火コイル10の高圧ターミナル4と密着嵌合さ
れ、電気的に接続される構造となっている。
【0012】図2は、図1の点火コイルの部分縦断面図
である。図3は、図2のA1−A2断面を示す図であ
る。図2,図3は、点火コイル10の要部構成を示して
いる。図2,図3において、中心鉄心11の外周部には
クラック抑止管13があり、その円周方向の一部にスリ
ット13aが設けてある。そして、絶縁樹脂26内には、
中心鉄心11の断面形状が複雑なために、空隙部26a
が存在する。また、薄い珪素鋼板を積層してなる中心鉄
心11は、突起部11aが存在する。さらに、図3に示す
ように、上記スリット13aは、中心鉄心11の薄い端部
珪素鋼板11bの積層面中央部に対向する位置に設けられ
ている。
【0013】図4は、図1の点火コイルの軸方向部分縦
断面図である。クラック抑止管13付近の部品組立て状
態を縦断面(軸方向に切断)して示している。クラック抑
止管13の内側には、薄い珪素鋼板を積層してなる中心
鉄心11と永久磁石12とが配設され、これらは2次コ
イル22を巻回した2次コイルボビン21内に収納さ
れ、絶縁樹脂26で固定される。 2次コイルボビン2
1は、永久磁石側(または高圧側鉄心側)にボビン底部21
aを有していて、 クラック抑止管13及び永久磁石1
2をボビン底部21aで保持した構造となっている。本実
施例におけるクラック抑止管13は、厚さ0.3(mm)の方
向性硅素鋼板を内径8(mm)の円筒状に成型したものであ
り、この場合のスリット13aの幅寸法dは0.5(mm)であ
る。
【0014】上記構成の点火コイルにおいて、1次コイ
ル24による磁場発生時に、1次コイル24に流れる電
流を遮断することによって2次コイル22には約30k
Vもの高電圧が発生する。この高電圧は高圧ターミナル
4に直結された点火プラグ3に供給される。そして、上
記2次コイル22による高電圧は、2次コイル22と1
次コイル24間および2次コイル22と中心鉄心11間
の2箇所にかかる。この内、前者の2次コイル22と1
次コイル24間は、両者が同心円筒状にあるので、熱応
力の集中は生じ難く、また、この部分の電界も平等電界
に近い電界になるので、微小クラックによる絶縁不具合
は生じ難いものである。
【0015】一方、後者の2次コイル22と中心鉄心1
1間は、中心鉄心11の周囲はほぼ円筒状のクラック抑
止管13で囲まれるが、中心鉄心11の積層部断面に突
起部11aがあり、かつ、空隙部26aが存在する。なお、
本実施例においては、中心鉄心11(特に、突起部11a)
とクラック抑止管13とは接触しても接触しなくてもよ
い。
【0016】即ち、中心鉄心11とクラック抑止管13
の間が近接した構成であれば、両者はほぼ同電位になる
ので空隙部26aで部分放電が生じず、これによる絶縁損
傷は生じない。クラック抑止管のスリット13aは、中心
鉄心11を形成する積層した複数枚の珪素鋼板のうちの
端部珪素鋼板11b(の積層面)の中央部に位置する。上記
実施例で、クラック抑止管13にはスリット13aが設け
てあるが、これはクラック抑止管13が磁性体で構成さ
れている場合に発生するワンターンショ−ト現象を回避
するためのものである。この他に、ワンターンショ−ト
現象の発生を回避する方法としては、円周方向に測定し
たクラック抑止管の体積固有抵抗を、ワンターンショ−
ト現象の発生を回避する絶縁特性が得られる所定値以上
の範囲にする方法があり、これについては後述する。
【0017】上記実施例のごとく、中心鉄心11と2次
コイルボビン21との間に、クラック抑止管13を配設
することにより、中心鉄心11とクラック抑止管13間
の絶縁樹脂26の熱応力の集中によって生じる微小クラ
ックは、クラック抑止管13でその発生または進展が阻
止される。また、クラック抑止管13と2次コイルボビ
ン21間は、両者が同心円状にあるので熱応力は緩和さ
れ、この間に介在する2次コイルボビン21においても
微小クラックの発生が抑制される。更に、クラック抑止
管13内の絶縁樹脂26に空隙部26aが存在しても、磁
性金属管からなるクラック抑止管13と中心鉄心11は
ほぼ同電位であるので、空隙部26aで部分放電は生じ
ず、これによる絶縁劣化損傷が生じないという利点が得
られる。
【0018】一方、前述のようにスリット13aを、 中
心鉄心11の端部珪素鋼板11b(の積層面)のほぼ中央部
の平板面に対向する位置に配設することにより、 突起
部11aがスリット13aから覗くことがなくなるので、突
起部11aで発生する熱応力集中が確実に緩和され、クラ
ックの発生および進展を抑制することができる。
【0019】従って、上記構成の点火コイルであれば、
中心鉄心11の円周方向の端部付近(即ち、突起部11a)
に熱応力が集中することがなくなり、絶縁樹脂26ない
し2次コイルボビン21に微小クラックが生じないの
で、絶縁不良が防止される。この他に、クラック抑止管
13の部分は中心鉄心11とほぼ同電位にあるので、端
部珪素鋼板11b付近に生じる空隙部26aでは電界集中
は生じず、これによる部分放電劣化も回避されるので、
耐久性の良好な点火コイルが提供される。そして、図1
に示したような、本発明による点火コイルをプラグホー
ル内に挿入した内燃機関においては、プラグホール内の
過酷な冷熱条件下でも点火コイルに絶縁不良が生じにく
いので、エンジンの信頼性の向上が図られる。
【0020】図5は、本発明による第2実施例の点火コ
イルを示す部分横断面図である。本第2実施例は、図3
と同様な点火コイル10の要部構成を示すもので、点火
コイルを横断面(径方向に切断)して示している。更に、
図6は、図5の薄葉絶縁基材を示す斜視図である。本実
施例では、クラック抑止管13のスリット13aのスリッ
ト間隙に絶縁体としての薄葉絶縁基材13bを介在させた
ものである。その他の構成は、第1実施例と同じであ
る。薄葉絶縁基材13bは、図6に示すように、予め所定
の薄葉形状に成型したものであり、該絶縁体の材質とし
ては、無機物,有機物のいずれでも良い。本実施例の構
成は、クラック抑止管13は、磁性材からなり、かつ、
円周方向の一部に軸方向に延長して切り離されたスリッ
ト13aを有し、該スリット13aは、スリット間隙に絶縁
体としての薄葉絶縁基材13bを挿入保持していることに
ある。 この構成によって、 クラック抑止管13のスリ
ット13aにおける部分的接触短絡が防止されて、ワンタ
ーンショートを確実に防ぐことができる。
【0021】図7は、本発明による第3実施例の点火コ
イルを示す部分縦断面図である。磁気回路に永久磁石1
2を2個を配設した場合の図4に対応する縦断面図であ
る。本第3実施例では、永久磁石12は中心鉄心11の
両端部に配設され、永久磁石12を有する中心鉄心11
は、磁性金属物からなるクラック抑止管13内に収納さ
れ、該クラック抑止管13はボビン底部21aを有する2
次コイルボビン21内に収納される構成である。その他
の構成は、第1実施例と同じである。本実施例において
も、第1実施例と同様な働きで、熱応力の集中と電界集
中から発生する絶縁の不具合を抑制することができる。
【0022】図8は、本発明による第4実施例の点火コ
イルを示す部分縦断面図である。本第4実施例は、クラ
ック抑止管13の両端部に多孔質の(独立気泡を有する)
寸法吸収剤としてのクッション材15を配設したもので
ある。その他の構成は、第3実施例と同じである。上記
クッション材15としては、弾性率の小さいものとし
て、例えば、シリコンゴムやウレタンゴムが適当であ
る。本実施例においては、第3実施例によって得られる
効果以外に、クッション材15の配設によって、クラッ
ク抑止管13の軸方向端部13cに生じる熱応力集中によ
る2次コイルボビン21(特に、ボビン底部21a)のクラ
ック発生を抑制する効果がある。
【0023】次に、本発明による実施例の点火コイルの
耐久試験結果について説明する。図9は、第1実施例の
点火コイルの耐久性能の試験結果を示す図である。図1
0は、図9の耐久性能の試験条件を示す図である。即
ち、図10に示す冷熱動作耐久試験法のように、点火コ
イルを高温時(周温140℃)のみ動作させて、絶縁破壊
が生じるまでの耐久寿命を比較したもので、図9に示す
結果から、本発明による点火コイルの耐久性は、従来の
点火コイルよりも、約2倍向上することが判る。
【0024】次に、クラック抑止管13に磁性金属管を
用いた場合の点火コイルの性能の関係について説明す
る。図11は、本発明による点火コイルの出力エネルギ
ー保持率とクラック抑止管の体積固有抵抗の関係を示す
図である。本発明のクラック抑止管が点火コイルの性能
に及ぼす影響について説明するグラフで、クラック抑止
管13の円周方向に測定した体積固有抵抗と点火コイル
出力エネルギー保持率の関係を示している。 保持率100
%とは、管の点火コイル性能に及ぼす影響が無いという
ことを指している。
【0025】図11において、クラック抑止管13の体
積固有抵抗が、0.01(Ω・cm角)以下では、 ワンターン
ショートによるエネルギー損失が大きくなる(10%以上
の影響が生じる)ことから、クラック抑止管13の体積
固有抵抗は、 0.01(Ω・cm角)以上の範囲にあることが
望ましいことが判明した。尚、10%以上の影響が生じる
と内燃機関に不具合が生じ、点火コイルとして許容され
ないものであると言える。換言すれば、クラック抑止管
を配設し点火コイル性能に影響を及ぼさずに耐久性を向
上するには、円周方向に測定した体積固有抵抗が、当該
クラック抑止管で発生するワンターンショ−ト現象を回
避する絶縁特性が得られる所定値以上の範囲にすること
になる。
【0026】すなわち、クラック抑止管13の材質は、
磁気特性を損なわないために珪素鋼板やアモルファス磁
性金属物が好適で望ましいが、耐久性(対強度に関する)
をより重視する場合には、銅やアルミニウム等の非磁性
金属物を採用してもよい。換言すれば、体積固有抵抗が
0.01Ω・cm角以上の範囲にあるクラック抑止管13と同
等の非磁性金属物を採用してもよいと言える。
【0027】ところで、図12は、クラック抑止管を示
す模式図である。磁性管または非磁性管から成るクラッ
ク抑止管の体積固有抵抗を測定するための説明図であ
る。図13は、クラック抑止管の体積固有抵抗の測定方
法を示す模式図である。体積固有抵抗は、図12のよう
なクラック抑止管を、 円周上の任意の点b1−b2より
軸方向に切断し、 図13に示すように円周方向に板状
に広げて、その切断面を電極として抵抗値(Ω)を測定
し、1(cm)角に換算した抵抗値(Ω・cm角)で表わしたも
のである。
【0028】図14は、本発明によるクラック抑止管の
スリット幅と耐久性能の関係を示す図である。磁性材か
らなるクラック抑止管13のスリット13aの幅d(mm)と
耐久性能を表わす耐久性保持率の関係を示している。図
14において、クラック抑止管13の厚さをtとする
と、 d≧10tの範囲では、スリット13a近傍で応力集中
と電界集中が生じてくるために、耐久性保持率が小さく
なり、即ち、本発明による耐久性能の約2倍の向上が得
られなくなり、結果的には従来技術と同等レベルの耐久
性能となる。 また、d≦0.1tの範囲では、スリット
13a(クラック抑止管13)の端部が熱歪みによって電気
的に接触、または接触相当となり、ワンターンショート
が生じる(即ち、点火性が低下する)虞れがあることが判
明した。したがって、クラック抑止管のスリット幅は、
10t≧d≧0.1tの範囲が望ましいことが判明した。 しか
しながら、第2実施例の薄葉絶縁基材13bをスリット間
隙に挿入すれば、この限りではないと言える。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、中心鉄心11と永久磁
石12をクラック抑止管13内に収納し、さらに、これ
らの部品を2次コイルボビン22内に配設することによ
り、熱応力集中および/または電界集中を抑制すること
ができるので、耐久性能の優れた点火コイルを提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1実施例の点火コイルを示す断
面図である。
【図2】図1の点火コイルの部分縦断面図である。
【図3】図2のA1−A2断面を示す図である。
【図4】図1の点火コイルの軸方向部分縦断面図であ
る。
【図5】本発明による第2実施例の点火コイルを示す部
分横断面図である。
【図6】図5の薄葉絶縁基材を示す斜視図である。
【図7】本発明による第3実施例の点火コイルを示す部
分縦断面図である。
【図8】本発明による第4実施例の点火コイルを示す部
分縦断面図である。
【図9】第1実施例の点火コイルの耐久性能の試験結果
を示す図である。
【図10】図9の耐久性能の試験条件を示す図である。
【図11】本発明による点火コイルの出力エネルギー保
持率とクラック抑止管の体積固有抵抗の関係を示す図で
ある。
【図12】クラック抑止管を示す模式図である。
【図13】クラック抑止管の体積固有抵抗の測定方法を
示す模式図である。
【図14】クラック抑止管のスリット幅と耐久性能の関
係を示す図である。
【符号の説明】
1…エンジンブロック、2…燃料室チャンバ、3…点火
プラグ、3a…電極、4…高圧ターミナル、5…リード
線、6…イグナイタ、10…点火コイル、11…中心鉄
心、11a…突起部、11b…端部珪素鋼板、12…永久磁
石、13…クラック抑止管、13a…スリット、13b…薄
葉絶縁基材、13c…軸方向端部、14…外部鉄心、15
…クッション材、21…2次コイルボビン、21a…ボビ
ン底部、22…2次コイル、23…1次コイルボビン、
24…1次コイル、25…コイルケース、26…絶縁樹
脂、26a…空隙部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 萩原 修哉 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発本部内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】突起部を有する中心鉄心と2次コイルを巻
    回した2次コイルボビンとの間に、絶縁樹脂を充填して
    なる点火コイルにおいて、 前記中心鉄心と前記2次コイルボビン間に、前記突起部
    を起点として発生する前記絶縁樹脂等の微小クラックの
    発生または進展を抑止するためのクラック抑止管を配設
    したことを特徴とする点火コイル。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記クラック抑止管
    の円周方向に測定した 体積固有抵抗は、当該クラック
    抑止管で発生するワンターンショ−ト現象を回避する絶
    縁特性が得られる所定値以上の範囲にあることを特徴と
    する点火コイル。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記クラック抑止管
    は、磁性材からなり、かつ、円周方向の一部に軸方向に
    延長して切り離されたスリットを有し、該スリットの幅
    dは、前記クラック抑止管の厚さをtとすれば、 10t≧
    d≧0.1tの範囲にあることを特徴とする点火コイル。
  4. 【請求項4】請求項1において、前記クラック抑止管
    は、磁性材からなり、かつ、円周方向の一部に軸方向に
    延長して切り離されたスリットを有し、該スリットは、
    スリット間隙に絶縁体を挿入保持していることを特徴と
    する点火コイル。
  5. 【請求項5】請求項3または請求項4において、前記ス
    リットは、前記中心鉄心の平板面に対向する位置に配設
    されていることを特徴とする点火コイル。
  6. 【請求項6】請求項1において、前記クラック抑止管の
    軸方向端部に、多孔質の寸法吸収剤を配設してなること
    を特徴とする点火コイル。
  7. 【請求項7】請求項1ないし請求項6のいずれか1項記
    載の点火コイルを用いたことを特徴とする内燃機関。
JP8307965A 1996-11-19 1996-11-19 点火コイル及びこれを用いた内燃機関 Pending JPH10149933A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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