JPH10149171A - 発泡吸音材 - Google Patents

発泡吸音材

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JPH10149171A
JPH10149171A JP8308526A JP30852696A JPH10149171A JP H10149171 A JPH10149171 A JP H10149171A JP 8308526 A JP8308526 A JP 8308526A JP 30852696 A JP30852696 A JP 30852696A JP H10149171 A JPH10149171 A JP H10149171A
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Yasuyuki Ohira
康幸 大平
Mitsuo Hori
光雄 堀
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CCI Corp
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    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10HELECTROPHONIC MUSICAL INSTRUMENTS; INSTRUMENTS IN WHICH THE TONES ARE GENERATED BY ELECTROMECHANICAL MEANS OR ELECTRONIC GENERATORS, OR IN WHICH THE TONES ARE SYNTHESISED FROM A DATA STORE
    • G10H2250/00Aspects of algorithms or signal processing methods without intrinsic musical character, yet specifically adapted for or used in electrophonic musical processing
    • G10H2250/471General musical sound synthesis principles, i.e. sound category-independent synthesis methods
    • G10H2250/481Formant synthesis, i.e. simulating the human speech production mechanism by exciting formant resonators, e.g. mimicking vocal tract filtering as in LPC synthesis vocoders, wherein musical instruments may be used as excitation signal to the time-varying filter estimated from a singer's speech
    • G10H2250/491Formant interpolation therefor

Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた吸音性能、特に2000Hzを下回る
周波数の音に対しても十分な吸音性能が発揮される発泡
吸音材を提案すること。 【解決手段】 発泡成形体中に、同発泡成形体における
双極子モーメント量を増加させる活性成分が配合されて
いることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車、内装材、
建材、家電機器などに適用される発泡吸音材に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
発泡吸音材としては、ポリウレタンやポリエチレン、ポ
リ塩化ビニルなどの高分子よりなる発泡成形体が知られ
ている。これらの発泡吸音材にあっては、当該発泡吸音
材に音が当たると、その空気振動が吸音材内部の気泡部
分の空気に伝わる。そしてこの気泡部分で空気の粘性摩
擦が生じ、音のエネルギーの一部が熱エネルギーに変換
され、吸音性能が生じるという吸音メカニズムで吸音効
果が導かれていた。
【0003】ところがこれらの従来の発泡吸音材にあっ
ては、2000Hzを下回る周波数の音に対しては殆ど
効果がないという技術的課題があった。
【0004】例えば2000Hzを下回る周波数の音を
完全に吸音しようとする場合には、発泡吸音材の厚みを
増やしてやればよいのであるが、10KHzの音の場
合、3.4cmの厚さで完全な音の吸収がなされるのに
対し、100Hzの場合は3.4mもの厚さが必要とな
り、現実的にはスペースやコストなどの問題で実施する
ことはできなかった。
【0005】そこで、発泡成形体の密度や発泡倍率、気
泡率を変えて、当該発泡吸音材の吸音性能のレベルを上
げて高性能化する、つまり底上げをすることで、200
0Hzを下回る周波数の音に対して吸音性能が発揮され
るようにする試みもなされてはいるが、2〜3割程度の
改善がなされるだけであり、十分な吸音性能を得ること
はできなかった。
【0006】本発明者らは、発泡吸音材の研究を通じ
て、2000Hzを下回る周波数の音に対して十分な吸
音性能が発揮される発泡吸音材を提案すべく鋭意研究を
重ねた結果、発泡吸音材における双極子モーメント量
が、吸音性能に深い関係を持っており、この発泡吸音材
における双極子モーメント量を多くすることで、当該発
泡吸音材の厚みに関係なく、吸音性能を大幅に向上させ
ることができることを見い出した。
【0007】本発明は、この知見に基づいて完成された
ものであり、優れた吸音性能、特に2000Hzを下回
る周波数の音に対しても十分な吸音性能が発揮される発
泡吸音材を提案することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、発泡成形体中に、同発泡成
形体における双極子モーメント量を増加させる活性成分
が配合されていることを特徴とする発泡吸音材をその要
旨とした。
【0009】請求項2記載の発明は、発泡成形体が、ポ
リ塩化ビニル、塩素化ポリエチレン、アクリルゴム、ア
クリロニトリル−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエ
ンゴム、及びクロロプレンゴムから選ばれる極性高分子
よりなることを特徴とする発泡吸音材をその要旨とし
た。
【0010】請求項3記載の発明は、発泡成形体が使用
温度域にガラス転移点を有する高分子よりなることを特
徴とする発泡吸音材をその要旨とした。
【0011】請求項4記載の発明は、活性成分が発泡成
形体100重量部に対して10〜200重量部の割合で
配合されていることを特徴とする発泡吸音材をその要旨
とした。
【0012】請求項5記載の発明は、活性成分が、メル
カプトベンゾチアジル基を含む化合物の中から選ばれた
1種若しくは2種以上であることを特徴とする発泡吸音
材をその要旨とした。
【0013】請求項6記載の発明は、メルカプトベンゾ
チアジル基を含む化合物が、N、N−ジシクロヘキシル
ベンゾチアジル−2−スルフェンアミドであることを特
徴とする発泡吸音材をその要旨とした。
【0014】請求項7記載の発明は、メルカプトベンゾ
チアジル基を含む化合物が、2−メルカプトベンゾチア
ゾールであることを特徴とする発泡吸音材をその要旨と
した。
【0015】請求項8記載の発明は、メルカプトベンゾ
チアジル基を含む化合物が、ジベンゾチアジルスルフィ
ドであることを特徴とする発泡吸音材をその要旨とし
た。
【0016】請求項9記載の発明は、活性成分が、ベン
ゾトリアゾール基を持つ化合物の中から選ばれた1種若
しくは2種以上であることを特徴とする発泡吸音材をそ
の要旨とした。
【0017】請求項10記載の発明は、ベンゾトリアゾ
ール基を持つ化合物が、2−{2′−ハイドロキシ−
3′−(3″,4″,5″,6″テトラハイドロフタリ
ミデメチル)−5′−メチルフェニル}−ベンゾトリア
ゾールであることを特徴とする発泡吸音材をその要旨と
した。
【0018】請求項11記載の発明は、ベンゾトリアゾ
ール基を持つ化合物が、2−{2′−ハイドロキシ−
5′−メチルフェニル}−ベンゾトリアゾールであるこ
とを特徴とする発泡吸音材をその要旨とした。
【0019】請求項12記載の発明は、ベンゾトリアゾ
ール基を持つ化合物が、2−{2′−ハイドロキシ−
3′−t−ブチル−5′−メチルフェニル}−5−クロ
ロベンゾトリアゾールであることを特徴とする発泡吸音
材をその要旨とした。
【0020】請求項13記載の発明は、ベンゾトリアゾ
ール基を持つ化合物が、2−{2′−ハイドロキシ−
3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル}−5−クロロベ
ンゾトリアゾールであることを特徴とする発泡吸音材を
その要旨とした。
【0021】請求項14記載の発明は、活性成分が、ジ
フェニルアクリレート基を持つ化合物の中から選ばれた
1種若しくは2種以上であることを特徴とする発泡吸音
材をその要旨とした。
【0022】請求項15記載の発明は、ジフェニルアク
リレート基を持つ化合物が、エチル−2−シアノ−3,
3−ジ−フェニルアクリレートであることを特徴とする
発泡吸音材をその要旨とした。
【0023】請求項16記載の発明は、周波数110H
zにおける誘電損率が10以上であることを特徴とする
発泡吸音材をその要旨とした。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の発泡吸音材につい
て詳しく説明する。この発泡吸音材は発泡成形体よりな
る。発泡成形体は、ポリウレタン、ポリビニルアルコー
ル、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリエチレン、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン−酢ビ共重合体、ポリメ
タクリル酸メチル、ポリスチレン、スチレン−ブタジエ
ン−アクリロニトリル共重合体、ポリビニルホルマー
ル、エポキシ、フェノール、ユリア、シリコンなどの高
分子、あるいはアクリルゴム(ACR)、アクリロニト
リル−ブタジエンゴム(NBR)、スチレン−ブタジエ
ンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、天然ゴム
(NR)、イソプレンゴム(IR)、クロロプレンゴム
(CR)などのゴム系高分子を素材としており、これら
を従来公知の気泡発生手段、すなわち熱分解型発泡剤を
用いた気泡発生手段、揮発性溶剤を用いた気泡発生手
段、あるいは高圧下で不活性ガスを高分子中に吸収さ
せ、常圧で発泡させる気泡発生手段などを用いて発泡成
形することにより得られる。
【0025】発泡成形体の発泡倍率としては任意であ
り、当該発泡吸音材の用途や適用箇所、対策が求められ
る性能の高低などにより適宜決定すればよいが、好まし
くは5〜50倍、より好ましくは10〜30倍である。
というのは発泡倍率が5倍を下回る場合には、後述する
発泡体内部における気泡内でのエネルギー消費が少なく
なり、吸音性能が著しく低下することになり、発泡倍率
が50倍を上回る場合には、発泡吸音材としての機械的
強度が低下し各種用途への適用が困難となる恐れがある
からである。また、発泡成形体におけるセルの数やかさ
密度についても、これらの値が大きくなればなるほど、
エネルギー消費も多くなり、吸音性能も高くなることか
ら、発泡成形体を成形する場合には、前記発泡倍率を合
わせて適宜決定するとよい。
【0026】また発泡成形体の構造は、原則として連続
気泡型であるが、当該発泡吸音材の用途や適用箇所、吸
音性能が求められる音の種類(高周波の音か低周波の音
か)などによっては、独立気泡型の場合もあり得る。
【0027】本発明の発泡吸音材は上述の発泡成形体に
おける双極子モーメント量を増加させる活性成分を配合
したものである。ここで、双極子モーメント量と吸音性
能との関係について説明する。発泡吸音材における吸音
のメカニズムは、当該発泡吸音材に音が当たると、その
空気振動が吸音材内部の気泡部分の空気に伝わる。この
気泡部分で空気の粘性摩擦が生じ、音のエネルギーの一
部が熱エネルギーに返還され、吸音性能が生じる。つま
り空気の動きに対する抵抗によって、その振動が減衰さ
れ、音が小さくなるということは知られている。本発明
者らは、この従来より知られる吸音メカニズムに、さら
に別の吸音メカニズムがあることを発見した。それは発
泡吸音材を構成する発泡成形体における双極子に着目
し、この双極子の変位、双極子の復元作用によって音の
エネルギーが消費され吸音性能が生じるというものであ
る。
【0028】以下にその詳細を示す。図1には空気伝播
音(音のエネルギー)が伝わる前の発泡成形体11内部
における双極子12の配置状態を示した。この双極子1
2の配置状態は安定な状態にあると言える。ところが、
空気伝播音(音のエネルギー)が伝わることで、発泡成
形体11内部の存在する双極子12には変位が生じ、図
2に示すように、発泡成形体11内部における各双極子
12は不安定な状態に置かれることになり、各双極子1
2は、図1に示すような安定な状態に戻ろうとする。
【0029】このとき、音のエネルギーの消費が生じる
ことになる。こうした、発泡成形体11内部における双
極子の変位、双極子の復元作用による音のエネルギー消
費を通じて、吸音性能が生じるものと考えられる。
【0030】発泡成形体では、上述の気泡部分における
空気の粘性摩擦による音のエネルギーの消費と、発泡成
形体内部における双極子の変位、双極子の復元作用によ
る音のエネルギー消費とが共働して、優れた吸音性能が
発揮されていると考えられる。
【0031】このような吸音のメカニズムから、図1及
び図2に示すような発泡成形体11内部における双極子
モーメントの量が大きくなればなる程、その発泡成形体
11の持つ吸音性能も高くなると考えられる。このこと
から、発泡成形体として、分子内部における双極子モー
メント量がもともと大きな素材を用いることは、より高
い吸音性能を確保する上で大変有用なことである。
【0032】分子内部における双極子モーメント量がも
ともと大きなものとしては、極性高分子を挙げることが
できる。この極性高分子として、具体的にはポリ塩化ビ
ニル、塩素化ポリエチレン、アクリルゴム(ACR)、
アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、スチレ
ン−ブタジエンゴム(SBR)、及びクロロプレンゴム
(CR)などを挙げることができる。またこれらの極性
高分子は、機械的強度及び加工性にも優れている。
【0033】また本発明の発泡吸音材は、自動車、内装
材、建材、家電機器などに適用されるが、その適用場所
における温度(以下使用温度域という。具体的には−2
0°C〜40°C)において、吸音性能が最も発揮され
るようにすることは、当該発泡吸音材を適用する上で重
要な要素の一つと言える。
【0034】本発明の発泡吸音材では、使用温度域にお
いて吸音性能が最も発揮されるようにするため、使用温
度域にガラス転移点を有する高分子を発泡成形体として
用いている。使用温度域にガラス転移点を有する高分子
としては、具体的にはポリ塩化ビニル、塩素化ポリエチ
レン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢ビ
共重合体、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、ス
チレン−ブタジエン−アクリロニトリル共重合体などの
高分子に、ジ−2−エチルヘキシルフタレート(DO
P)、ジブチルフタレート(DBP)、ジイソノニルフ
タレート(DINP)などの可塑剤を添加して、−20
°C〜40°Cの使用温度域にガラス転移点(Tg)を
移動させたもの、あるいは高分子そのものが−20°C
〜40°Cの使用温度域にガラス転移点(Tg)を有す
るアクリルゴム(ACR)、アクリロニトリル−ブタジ
エンゴム(NBR)、スチレン−ブタジエンゴム(SB
R)、ブタジエンゴム(BR)、天然ゴム(NR)、イ
ソプレンゴム(IR)、クロロプレンゴム(CR)など
のゴム系高分子などを挙げることができる。
【0035】尚、発泡成形体を構成する高分子の選択に
際しては、前記分子内部における双極子モーメントの量
や使用温度域の他、当該発泡吸音材の適用される用途や
使用形態に応じて、取り扱い性、入手容易性、温度性能
(耐熱性や耐寒性)、耐候性、価格なども考慮するのが
望ましい。
【0036】上記発泡成形体に配合されている活性成分
とは、前記発泡成形体における双極子モーメントの量を
飛躍的に増加させる成分であり、当該活性成分そのもの
が双極子モーメント量が大きいもの、あるいは活性成分
そのものの双極子モーメント量は小さいが、当該活性成
分を配合することで、発泡成形体における双極子モーメ
ント量を飛躍的に増加させることができる成分をいう。
【0037】例えば所定の温度条件、音のエネルギーの
大きさとしたときの、発泡成形体11に生じる双極子モ
ーメントの量が、これに活性成分を配合することで、図
3に示すように、同じ条件の下で3倍とか、10倍とか
いった量に増加することになるのである。これに伴っ
て、音のエネルギーが伝わったときの双極子の復元作用
による音のエネルギー消費量も飛躍的に増大することに
なり、予測を遥かに超えた吸音性能が生じることになる
と考えられる。
【0038】このような作用効果を導く活性成分として
は、例えばN、N−ジシクロヘキシルベンゾチアジル−
2−スルフェンアミド(DCHBSA)、2−メルカプ
トベンゾチアゾール(MBT)、ジベンゾチアジルスル
フィド(MBTS)、N−シクロヘキシルベンゾチアジ
ル−2−スルフェンアミド(CBS)、N−tert−
ブチルベンゾチアジル−2−スルフェンアミド(BB
S)、N−オキシジエチレンベンゾチアジル−2−スル
フェンアミド(OBS)、N、N−ジイソプロピルベン
ゾチアジル−2−スルフェンアミド(DPBS)などの
メルカプトベンゾチアジル基を含む化合物、
【0039】ベンゼン環にアゾール基が結合したベンゾ
トリアゾールを母核とし、これにフェニル基が結合した
2−{2′−ハイドロキシ−3′−(3″,4″,
5″,6″テトラハイドロフタリミデメチル)−5′−
メチルフェニル}−ベンゾトリアゾール(2HPMM
B)、2−{2′−ハイドロキシ−5′−メチルフェニ
ル}−ベンゾトリアゾール(2HMPB)、2−{2′
−ハイドロキシ−3′−t−ブチル−5′−メチルフェ
ニル}−5−クロロベンゾトリアゾール(2HBMPC
B)、2−{2′−ハイドロキシ−3′,5′−ジ−t
−ブチルフェニル}−5−クロロベンゾトリアゾール
(2HDBPCB)などのベンゾトリアゾール基を持つ
化合物、
【0040】あるいは、エチル−2−シアノ−3,3−
ジ−フェニルアクリレートなどのジフェニルアクリレー
ト基を含む化合物の中から選ばれた1種若しくは2種以
上を挙げることができる。
【0041】上述の活性成分の配合量としては、発泡成
形体100重量部に対して10〜200重量部の割合が
好ましい。例えば活性成分の配合量が10重量部を下回
る場合、双極子モーメントの量を増大させるという活性
成分を配合したことによる十分な効果が得られず、活性
成分の配合量が200重量部を上回る場合には、発泡成
形体を構成する高分子と活性成分とが十分に相溶しなか
ったりすることがある。
【0042】尚、前記発泡成形体に含まれる活性成分を
決定するに当たり、活性成分と発泡成形体を構成する高
分子との相溶し易さ、すなわちSP値を考慮し、その値
の近いものを選択すると良い。
【0043】尚、双極子モーメントの量は、前述の発泡
成形体を構成する高分子や活性成分の種類により様々に
異なっている。また、同じ成分を用いたとしても、音の
エネルギーが伝わったときの温度により、その双極子モ
ーメントの量は変わる。また、音のエネルギーの大小に
よっても、双極子モーメントの量は変わる。このため、
発泡吸音材として適用するときの温度や音のエネルギー
の大きさなどを考慮して、そのとき最も大きな双極子モ
ーメント量となるように、発泡成形体を構成する高分子
や活性成分を選択して用いるのが望ましい。
【0044】また吸音材料の分野では、一の素材におけ
る吸音性能は、音の種類、すなわち周波数によって様々
に異なることが知られている。この発泡吸音材にあって
は、その厚さを厚くしたり薄くしたりすることで、音の
種類に対応できるようになっている。例えば低周波(低
い音)の場合には厚さを厚くしたりする。一方高周波
(高い音)の場合には厚さを薄くしたりすることでこれ
に対応できるようになっているのである。
【0045】上記の如く発泡成形体に活性成分を配合し
た発泡吸音材は、発泡成形体における双極子モーメント
の量が飛躍的に増加し、もって優れた吸音性能を発揮す
るに至るのであるが、この発泡吸音材(発泡成形体)に
おける双極子モーメントの量は、図4に示すA−B間に
おける誘電率(ε′)の差として表される。すなわち図
4に示すA−B間における誘電率(ε′)の差が大きけ
れば大きいほど、発泡成形体における双極子モーメント
の量が大きいということになる。
【0046】さて、図4は誘電率(ε′)と誘電損率
(ε″)との関係を示したグラフである。このグラフに
示すように、誘電率(ε′)と誘電損率(ε″)との間
には、誘電損率(ε″)=誘電率(ε′)×誘電正接
(tanδ)といった関係が成り立っている。
【0047】本発明者は、発泡吸音材についての研究を
通して、ここでいう誘電損率(ε″)が高ければ高いほ
ど、音のエネルギー吸収性、吸音性能も高いということ
を見い出したのである。
【0048】この知見に基づいて、上述の発泡吸音材に
おける誘電損率(ε″)を調べたところ、周波数110
Hzにおける誘電損率が10以上であるとき、当該発泡
吸音材は優れた吸音性能を有していることが解った。
【0049】尚、本発明の発泡吸音材は、単独でも優れ
た吸音性能を有しているが、用途や使用形態、吸音すべ
き音の種類により、例えばポリ塩化ビニル、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリエチレンなどの合成樹脂フィ
ルムや紙、布、不織布などの繊維シートを貼り合わせた
複合体として用いることもできる。これにより、前記発
泡吸音材の吸音性能に、合成樹脂フィルムや繊維シート
の持つ吸音性能が付加されて、より効果的な吸音を行う
ことができるようになる。
【0050】
【実施例】A液(ポリオール MP−923 三井東圧
化学株式会社製)にDCHBSAを配合し、これをセラ
ミックス3本ローラで5分間混練し、この混練物にB液
(コスモネート MC−71 三井東圧化学株式会社
製)を加えて10秒間拘束で攪拌し、これを直径100
mmのパイプに注入して発泡させる(室温)。またパイ
プの上部開口には蓋をしてパイプの容積を超えて発泡し
ないようにした。
【0051】尚、A液とB液とDCHBSAは、A液と
B液が100/47の重量比で配合され、DCHBSA
が、A液とB液の総重量100に対し、30重量部(実
施例1)、50重量部(実施例2)、100重量部(実
施例3)の重量で配合された。また、A液とB液とDC
HBSAの総量は、前記パイプの容積から発泡倍率が2
0倍となるように調整した。
【0052】次いで、得られた発泡成形体を20mmの
厚さに切断して、吸音率測定用の試験片とした。尚、D
CHBSA未配合の試験片(比較例)も比較のため作製
した。
【0053】上記実施例1〜3及び比較例の各試験片に
ついて、誘電正接(tanδ)、誘電損率(ε″)及び
誘電率(ε′)を測定した。その結果を表1に示した。
【0054】
【0055】またこれらの試験片について、BアンドK
社製垂直入射吸音率測定装置(JIS NoA1405
に規定)を用い、各々吸音率を測定した。その結果を図
5に示した。
【0056】図5から、比較例の吸音率が、周波数が2
000Hz以下において急激に低下し、1000Hzで
は2000Hzにおける吸音率の2分の1となっている
のに対し、実施例1から実施例3へとDCHBSAの配
合量が多くなるにつれて、1000Hz〜2000Hz
における吸音率は、むしろ高くなる傾向が現れた。特に
実施例3のものにあっては、比較例のものに対して、1
000Hz〜2000Hzにおける吸音率は、2倍から
2.5倍と予測を遥かに凌ぐ吸音率となっていることは
注目すべきである。
【0057】
【発明の効果】本発明の発泡吸音材は、発泡成形体中に
活性成分が配合されていて、発泡成形体における双極子
モーメント量はきわめて大きくなっている。このため、
この発泡吸音材は、優れた吸音性能、特に2000Hz
を下回る周波数の音に対しても十分な吸音性能が発揮さ
れるようになっている。
【0058】また、周波数110Hzにおける誘電損率
が10以上の発泡吸音材の場合には、従来の発泡吸音材
からは予想できないほどの優れた吸音性能が発揮され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】発泡成形体における双極子を示した模式図。
【図2】音のエネルギーが伝わったときの発泡成形体に
おける双極子の状態を示した模式図。
【図3】活性成分が配合されたときの発泡成形体におけ
る双極子の状態を示した模式図。
【図4】発泡成形体における誘電率(ε′)と誘電損率
(ε″)との関係を示したグラフ。
【図5】実施例1〜3及び比較例の試験片の各周波数に
おける吸音率を示したグラフ。
【符号の説明】
11・・・樹脂マトリックス 12・・・双極子

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発泡成形体中に、同発泡成形体における
    双極子モーメント量を増加させる活性成分が配合されて
    いることを特徴とする発泡吸音材。
  2. 【請求項2】 前記発泡成形体が、ポリ塩化ビニル、塩
    素化ポリエチレン、アクリルゴム、アクリロニトリル−
    ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、及びクロ
    ロプレンゴムから選ばれる極性高分子よりなることを特
    徴とする請求項1記載の発泡吸音材。
  3. 【請求項3】 前記発泡成形体が使用温度域にガラス転
    移点を有する高分子よりなることを特徴とする請求項1
    記載の発泡吸音材。
  4. 【請求項4】 前記活性成分が発泡成形体100重量部
    に対して10〜200重量部の割合で配合されているこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の発泡吸
    音材。
  5. 【請求項5】 前記活性成分が、メルカプトベンゾチア
    ジル基を含む化合物の中から選ばれた1種若しくは2種
    以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに
    記載の発泡吸音材。
  6. 【請求項6】 前記メルカプトベンゾチアジル基を含む
    化合物が、N、N−ジシクロヘキシルベンゾチアジル−
    2−スルフェンアミドであることを特徴とする請求項5
    記載の発泡吸音材。
  7. 【請求項7】 前記メルカプトベンゾチアジル基を含む
    化合物が、2−メルカプトベンゾチアゾールであること
    を特徴とする請求項5記載の発泡吸音材。
  8. 【請求項8】 前記メルカプトベンゾチアジル基を含む
    化合物が、ジベンゾチアジルスルフィドであることを特
    徴とする請求項5記載の発泡吸音材。
  9. 【請求項9】 前記活性成分が、ベンゾトリアゾール基
    を持つ化合物の中から選ばれた1種若しくは2種以上で
    あることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の
    発泡吸音材。
  10. 【請求項10】 前記ベンゾトリアゾール基を持つ化合
    物が、2−{2′−ハイドロキシ−3′−(3″,
    4″,5″,6″テトラハイドロフタリミデメチル)−
    5′−メチルフェニル}−ベンゾトリアゾールであるこ
    とを特徴とする請求項9記載の発泡吸音材。
  11. 【請求項11】 前記ベンゾトリアゾール基を持つ化合
    物が、2−{2′−ハイドロキシ−5′−メチルフェニ
    ル}−ベンゾトリアゾールであることを特徴とする請求
    項9記載の発泡吸音材。
  12. 【請求項12】 前記ベンゾトリアゾール基を持つ化合
    物が、2−{2′−ハイドロキシ−3′−t−ブチル−
    5′−メチルフェニル}−5−クロロベンゾトリアゾー
    ルであることを特徴とする請求項9記載の発泡吸音材。
  13. 【請求項13】 前記ベンゾトリアゾール基を持つ化合
    物が、2−{2′−ハイドロキシ−3′,5′−ジ−t
    −ブチルフェニル}−5−クロロベンゾトリアゾールで
    あることを特徴とする請求項9記載の発泡吸音材。
  14. 【請求項14】 前記活性成分が、ジフェニルアクリレ
    ート基を持つ化合物の中から選ばれた1種若しくは2種
    以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに
    記載の発泡吸音材。
  15. 【請求項15】 前記ジフェニルアクリレート基を持つ
    化合物が、エチル−2−シアノ−3,3−ジ−フェニル
    アクリレートであることを特徴とする請求項14記載の
    発泡吸音材。
  16. 【請求項16】 周波数110Hzにおける誘電損率が
    10以上であることを特徴とする請求項1〜15のいず
    れかに記載の発泡吸音材。
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