JPH107845A - 制振材料 - Google Patents

制振材料

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JPH107845A
JPH107845A JP16916296A JP16916296A JPH107845A JP H107845 A JPH107845 A JP H107845A JP 16916296 A JP16916296 A JP 16916296A JP 16916296 A JP16916296 A JP 16916296A JP H107845 A JPH107845 A JP H107845A
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vibration damping
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vibration
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Yasuyuki Ohira
康幸 大平
Mitsuo Hori
光雄 堀
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Abstract

(57)【要約】 【課題】使用温度領域において優れた振動エネルギー吸
収性能を有する制振材料を提供すること。 【解決手段】使用温度域にガラス転移点を有する母材1
1中に、この母材11における双極子モーメント量を増
加させる活性成分を配合したものであることを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、使用温度領域にお
いて優れた振動エネルギー吸収性能を有する制振材料に
関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
振動エネルギーを吸収する材料としては、塩化ビニル系
樹脂に可塑剤を添加した軟質の塩化ビニル系樹脂を素材
とするものが知られている。
【0003】この軟質塩化ビニル系樹脂は、添加する可
塑剤の種類や添加量を変えることにより、損失正接が最
大となる温度を任意に調節できるというメリットがある
反面、損失正接の最大値そのものが低く、振動エネルギ
ーを吸収する能力はあまり高くないという課題を有して
いた。
【0004】本発明者は、使用温度領域において優れた
振動エネルギー吸収性能を有する制振材料について鋭意
研究を重ねた結果、制振材料を構成する高分子における
双極子モーメント量が、当該制振材料の振動エネルギー
吸収性能に深い関係を持っており、高分子における双極
子モーメント量を多くすることで、当該制振材料の振動
エネルギー吸収性能を向上させることができることを見
い出した。
【0005】さらに発明者は、この研究を通して使用温
度域にガラス転移点を有する母材を用いることで、使用
温度領域において高い振動エネルギー吸収性能が発揮さ
れるようになることを見い出したのである。
【0006】本発明は、上述の知見に基づいて完成され
たものであり、使用温度領域において優れた振動エネル
ギー吸収性能を有する制振材料を提供することを目的と
するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、使用温度域にガラス転移点
を有する母材中に、この母材における双極子モーメント
量を増加させる活性成分を配合したものであることを特
徴とする制振材料をその要旨とした。
【0008】請求項2記載の発明は、母材が極性高分子
よりなることを特徴とする制振材料をその要旨とした。
【0009】請求項3記載の発明は、活性成分が、メル
カプトベンゾチアジル基を含む化合物の中から選ばれた
1種若しくは2種以上であることを特徴とする制振材料
をその要旨とした。
【0010】請求項4記載の発明は、活性成分が、ベン
ゾトリアゾール基を持つ化合物の中から選ばれた1種若
しくは2種以上であることを特徴とする制振材料をその
要旨とした。
【0011】請求項5記載の発明は、活性成分が、下記
構造を有するフタル酸エステルの中から選ばれた1種若
しくは2種以上であることを特徴とする制振材料をその
要旨とした。
【化2】 (尚、式中Rは、フェニル基、シクロヘキシル基、シク
ロペンチル基、シクロペプチル基、4−メチルシクロヘ
キシル基のいずれか、またはこれらの基のいずれか2種
である。)
【0012】請求項6記載の発明は、周波数110Hz
における誘電損率が50以上であることを特徴とする制
振材料をその要旨とした。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の制振材料について
詳しく説明する。本発明の制振材料は、当該制振材料を
構成する母材が使用温度域にガラス転移点を有してお
り、かつこの母材中に双極子モーメント量を増加させる
活性成分を配合したものである。
【0014】自動車、内装材、建材、家電機器などの振
動の発生する部分の使用時における温度(使用温度
域)、具体的には−20°C〜40°Cにおいて、振動
エネルギーの吸収性能が最も発揮されるようにするた
め、本発明では、この使用温度域にガラス転移点(T
g)を有する成分により母材を構成しているのである。
具体的にはポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、エチレン−酢ビ共重合体、ポリメタクリル酸メチ
ル、ポリフッ化ビニリデン、ポリイソプレン、ポリスチ
レン、スチレン−ブタジエン−アクリロニトリル共重合
体、スチレン−アクリロニトリル共重合体などの高分子
材料に、ジ−2−エチルヘキシルフタレート(DO
P)、ジブチルフタレート(DBP)、ジイソノニルフ
タレート(DINP)などの可塑剤を添加して、−20
°C〜40°Cの使用温度域にガラス転移点(Tg)を
移動させたもの、あるいは高分子そのものが−20°C
〜40°Cの使用温度域にガラス転移点(Tg)を有す
るアクリルゴム(ACR)、アクリロニトリル−ブタジ
エンゴム(NBR)、スチレン−ブタジエンゴム(SB
R)、ブタジエンゴム(BR)、天然ゴム(NR)、イ
ソプレンゴム(IR)、クロロプレンゴム(CR)、塩
素化ポリエチレンなどの高分子材料などを挙げることが
できる。
【0015】尚、母材を構成する成分の選択に際して
は、使用温度域だけに限らず、当該制振材料の適用され
る用途や使用形態に応じて、取り扱い性、成形性、入手
容易性、温度性能(耐熱性や耐寒性)、耐候性、価格な
ども考慮するのが望ましい。
【0016】また本発明では、母材を構成する成分とし
て極性高分子を好適実施例に挙げている。極性高分子は
分子内部における双極子モーメント量が大きく、外部エ
ネルギー、特には振動エネルギーについて優れた双極子
吸収を示す。このため、後述する活性成分配合による双
極子モーメント量の増大と相まって、当該制振材料にお
ける振動エネルギー吸収性能は飛躍的に向上することに
なる。
【0017】この極性高分子として、アクリルゴム(A
CR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NB
R)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、クロロプ
レンゴム(CR)、塩素化ポリエチレンなどを挙げるこ
とができる。
【0018】上記母材中に、同母材における双極子モー
メント量を増加させる活性成分が配合されているのであ
る。活性成分とは、母材における双極子モーメントの量
を飛躍的に増加させる成分であり、当該活性成分そのも
のが双極子モーメント量が大きいもの、あるいは活性成
分そのものの双極子モーメント量は小さいが、当該活性
成分を配合することで、母材における双極子モーメント
量を飛躍的に増加させることができる成分をいう。
【0019】活性成分が配合された母材は、該母材に外
部エネルギー、特には振動エネルギーが加わったとき、
これを双極子吸収するようになる。すなわち振動エネル
ギーが加わることで、図2に示すように母材11内部の
双極子12に変位が生じるのである。双極子12に変位
が生じるとは、母材11内部における各双極子12が回
転したり、位相がズレれたりすることをいう。
【0020】図1に示すような振動エネルギーが加わる
前の母材11内部における双極子12の配置状態は安定
な状態にあると言える。ところが、図2に示すように、
振動エネルギーが加わることで、母材11内部に存在す
る双極子12に変位が生じたとき、母材11内部におけ
る各双極子12は不安定な状態に置かれることになり、
各双極子12は、図1に示す安定な状態に戻ろうとす
る。
【0021】このとき、エネルギーの消費(双極子吸
収)が生じるのである。こうした、母材内部における双
極子の変位、双極子の復元作用によるエネルギー消費を
通じて、振動減衰といった効果が生じるものと考えられ
る。
【0022】このような振動減衰のメカニズムを考える
とき、図1及び図2に示すような母材11内部における
双極子モーメントの量が、振動減衰に大きく関与してい
ることが解る。すなわち母材11内部における双極子モ
ーメントの量が大きいとき、その母材11の振動減衰効
果、振動エネルギーの吸収性能は高くなると考えられる
のである。
【0023】例えば所定の温度条件、振動エネルギーの
大きさとしたときの、母材11に生じる双極子モーメン
トの量が、これに活性成分を配合することで、図3に示
すように、同じ条件の下で3倍とか、10倍とかいった
量に増加することになるのである。これに伴って、前述
の振動エネルギーが加わったときの双極子の復元作用に
よるエネルギー消費量も飛躍的に増大することになり、
予測を遥かに超えた振動減衰効果が生じることになると
考えられる。
【0024】このような作用効果を導く活性成分として
は、例えばN、N−ジシクロヘキシルベンゾチアジル−
2−スルフェンアミド(DCHBSA)、2−メルカプ
トベンゾチアゾール(MBT)、ジベンゾチアジルスル
フィド(MBTS)、N−シクロヘキシルベンゾチアジ
ル−2−スルフェンアミド(CBS)、N−tert−
ブチルベンゾチアジル−2−スルフェンアミド(BB
S)、N−オキシジエチレンベンゾチアジル−2−スル
フェンアミド(OBS)、N、N−ジイソプロピルベン
ゾチアジル−2−スルフェンアミド(DPBS)などの
メルカプトベンゾチアジル基を含む化合物、
【0025】ベンゼン環にアゾール基が結合したベンゾ
トリアゾールを母核とし、これにフェニル基が結合した
2−{2′−ハイドロキシ−3′−(3″,4″,
5″,6″テトラハイドロフタリミデメチル)−5′−
メチルフェニル}−ベンゾトリアゾール(2HPMM
B)、2−{2′−ハイドロキシ−5′−メチルフェニ
ル}−ベンゾトリアゾール(2HMPB)、2−{2′
−ハイドロキシ−3′−t−ブチル−5′−メチルフェ
ニル}−5−クロロベンゾトリアゾール(2HBMPC
B)、2−{2′−ハイドロキシ−3′,5′−ジ−t
−ブチルフェニル}−5−クロロベンゾトリアゾール
(2HDBPCB)などのベンゾトリアゾール基を持つ
化合物、
【0026】あるいは、下記構造を有するフタル酸エス
テルの中から選ばれた1種若しくは2種以上を挙げるこ
とができる。
【化3】 (尚、式中Rは、フェニル基、シクロヘキシル基、シク
ロペンチル基、シクロペプチル基、4−メチルシクロヘ
キシル基のいずれか、またはこれらの基のいずれか2種
である。)
【0027】活性成分における双極子モーメント量は活
性成分の種類により様々に異なる。また、制振材料とし
て適用するときの温度によっても、母材に加わる振動エ
ネルギーの大小によっても、双極子モーメントの量は変
わる。このため、制振材料として適用するときの温度、
振動エネルギーの大きさを考慮して、そのとき最も大き
な双極子モーメント量となる活性成分を選択して用いる
のが望ましい。
【0028】また、母材中には、上述の成分の他、例え
ばマイカ鱗片、ガラス片、グラスファイバー、カーボン
ファイバー、炭酸カルシウム、バライト、沈降硫酸バリ
ウム等の物質や、腐食防止剤、染料、酸化防止剤、制電
剤、安定剤、湿潤剤などを必要に応じて適宜加えること
ができる。
【0029】本発明の制振材料は、上記母材に活性成
分、並びに必要に応じて腐食防止剤や染料、フィラーな
どを配合することで得ることができる。またこの制振材
料は、前記配合物をフィルム状、繊維状、あるいはブロ
ック状などに成形または紡糸して、用途や使用状態に応
じた形態にして用いることができる。
【0030】上記の如く、母材に活性成分が配合された
制振材料は、使用温度域において母材における双極子モ
ーメントの量が飛躍的に増加し、もって優れた振動エネ
ルギー吸収性能を発揮するに至るのであるが、この制振
材料における双極子モーメントの量は、図4に示すA−
B間における誘電率(ε′)の差として表わされる。す
なわち図4に示すA−B間における誘電率(ε′)の差
が大きければ大きいほど、双極子モーメントの量が大き
いということになる。
【0031】さて、図4は誘電率(ε′)と誘電損率
(ε″)との関係を示したグラフであるが、このグラフ
に示す誘電率(ε′)と誘電損率(ε″)との間には、
誘電損率(ε″)=誘電率(ε′)×誘電正接(tan
δ)といった関係が成り立っている。
【0032】本発明者は、制振材料についての研究を通
して、ここでいう誘電損率(ε″)が高ければ高いほ
ど、振動エネルギー吸収性能も高いということを見い出
したのである。換言すれば、高分子の電子物性を表す誘
電正接(tanδ)と力学的な弾性を示す弾性正接(t
anδ)とがほぼイコールの関係にあることを見いだし
たのである。
【0033】この知見に基づいて、上述の制振材料にお
ける誘電損率(ε″)を調べたところ、周波数110H
z、20°Cにおける誘電損率が50以上であるとき、
当該制振材料の弾性正接(tanδ)の値も高く、優れ
た振動エネルギー吸収性能を有していることが解った。
【0034】
【実施例】アクリルゴム(AR−15 日本ゼオン株式
会社製)100重量部に対してDCHBSAを0重量部
(比較例1)、10重量部(実施例1)の割合で各々配
合し、これらを160℃に設定した混練ロールに投入し
てシート化し、厚さ1mmのサンプルシートを得た。
【0035】得られた実施例1及び比較例1のシートに
ついて、各温度における弾性正接(tanδ)を測定し
た。弾性正接(tanδ)の測定は、レオバイブロン、
DDV−25FP、株式会社オリエンティック製の測定
装置を用いて行った。この結果を図5に示す。
【0036】次に、NBR(202S(ニトリル量が3
5重量%のもの) 日本合成ゴム株式会社製)に対し、
DCHBSAを0重量部(比較例2)、10重量部(実
施例2)、30重量部(実施例3)、50重量部(実施
例4)、70重量部(実施例5)の割合で各々配合し、
実施例1と同様にしてサンプルシートを得た。
【0037】得られた実施例2、実施例3、実施例4及
び実施例5並びに比較例2のシートについて、実施例1
と同様にした各温度における弾性正接(tanδ)を測
定した。その結果を図6に示した。
【0038】次に、NBR(DN401(ニトリル量が
15重量%のもの) 日本ゼオン株式会社製)に対し、
DCHBSAを0重量部(比較例3)、20重量部(実
施例6)、30重量部(実施例7)、40重量部(実施
例8)、50重量部(実施例9)の割合で各々配合し、
実施例1と同様にしてサンプルシートを得た。
【0039】得られた実施例6、実施例7、実施例8及
び実施例9並びに比較例3のシートについて、実施例1
と同様にした各温度における弾性正接(tanδ)を測
定した。その結果を図7に示した。
【0040】次に、塩素化ポリエチレン(エラスレン3
52NA 昭和電工株式会社製)に対し、DCHBSA
を0重量部(比較例4)、30重量部(実施例10)、
50重量部(実施例11)、100重量部(実施例1
2)の割合で各々配合し、実施例1と同様にしてサンプ
ルシートを得た。
【0041】得られた実施例10、実施例11及び実施
例12並びに比較例4のシートについて、実施例1と同
様にした各温度における弾性正接(tanδ)を測定し
た。その結果を図8に示した。
【0042】イソプレンゴム(2200 日本ゼオン株
式会社製)に対し、DCHBSAを0重量部(比較例
5)、20重量部(比較例6)、30重量部(比較例
7)、40重量部(比較例8)、50重量部(比較例
9)の割合で各々配合し、実施例1と同様にしてサンプ
ルシートを得た。
【0043】得られた比較例5〜9のシートについて、
実施例1と同様にした各温度における弾性正接(tan
δ)を測定した。その結果を図9に示した。
【0044】図5〜図9から明らかなように、DCHB
SAが未配合の比較例1〜4のサンプルシートの弾性正
接(tanδ)に対して、DCHBSAを配合した実施
例1〜12のサンプルシートは、いずれも制振レベルが
格段に向上していることが解る。また、実施例1〜12
のサンプルシートにおける弾性正接(tanδ)のピー
クはいずれも常温付近にあり、使用温度域で優れた振動
エネルギー吸収性能を有していることが確認された。特
に実施例1のシートにあっては、20°C前後で弾性正
接(tanδ)が3を上回っており、きわめて実用性に
富むものと思われる。
【0045】また、無極性高分子であるイソプレンゴム
を用い、これにDCHBSAを配合した比較例5〜9に
ついての弾性正接(tanδ)を見たとき、DCHBS
Aの配合、未配合に拘わらずいずれも性能の向上は見ら
れなかった。
【0046】
【発明の効果】本発明の制振材料は、使用温度域にガラ
ス転移点を有する母材中に活性成分が配合されて、母材
の使用温度域における双極子モーメント量が飛躍的に増
加しており、使用温度域において優れた振動エネルギー
吸収性能を有する。
【0047】特に周波数110Hzにおける誘電損率が
50以上の制振材料は、優れた振動エネルギー吸収性能
を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】母材における双極子を示した模式図。
【図2】振動エネルギーが加わったときの母材における
双極子の状態を示した模式図。
【図3】活性成分が配合されたときの母材における双極
子の状態を示した模式図。
【図4】母材における誘電率(ε′)と誘電損率
(ε″)との関係を示したグラフ。
【図5】実施例1及び比較例1の温度と弾性正接(ta
nδ)との関係を示したグラフ。
【図6】実施例2〜5及び比較例2の温度と弾性正接
(tanδ)との関係を示したグラフ。
【図7】実施例6〜9及び比較例3の温度と弾性正接
(tanδ)との関係を示したグラフ。
【図8】実施例10〜12及び比較例4の温度と弾性正
接(tanδ)との関係を示したグラフ。
【図9】比較例5〜9の温度と弾性正接(tanδ)と
の関係を示したグラフ。
【符号の説明】
11・・・母材 12・・・双極子

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 使用温度域にガラス転移点を有する母材
    中に、この母材における双極子モーメント量を増加させ
    る活性成分が配合されていることを特徴とする制振材
    料。
  2. 【請求項2】 前記母材が極性高分子よりなることを特
    徴とする請求項1記載の制振材料。
  3. 【請求項3】 活性成分が、メルカプトベンゾチアジル
    基を含む化合物の中から選ばれた1種若しくは2種以上
    であることを特徴とする請求項1または2記載の制振材
    料。
  4. 【請求項4】 活性成分が、ベンゾトリアゾール基を持
    つ化合物の中から選ばれた1種若しくは2種以上である
    ことを特徴とする請求項1または2記載の制振材料。
  5. 【請求項5】 活性成分が、下記構造を有するフタル酸
    エステルの中から選ばれた1種若しくは2種以上である
    ことを特徴とする請求項1または2記載の制振材料。 【化1】 (尚、式中Rは、フェニル基、シクロヘキシル基、シク
    ロペンチル基、シクロペプチル基、4−メチルシクロヘ
    キシル基のいずれか、またはこれらの基のいずれか2種
    である。)
  6. 【請求項6】 周波数110Hzにおける誘電損率が5
    0以上であることを特徴とする請求項1、2、3、4ま
    たは5記載の制振材料。
JP16916296A 1969-05-10 1996-06-28 制振材料 Pending JPH107845A (ja)

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JP16916296A JPH107845A (ja) 1996-06-28 1996-06-28 制振材料
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