JPH09241461A - 塩化ビニル系制振樹脂組成物 - Google Patents
塩化ビニル系制振樹脂組成物Info
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- JPH09241461A JPH09241461A JP8047385A JP4738596A JPH09241461A JP H09241461 A JPH09241461 A JP H09241461A JP 8047385 A JP8047385 A JP 8047385A JP 4738596 A JP4738596 A JP 4738596A JP H09241461 A JPH09241461 A JP H09241461A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 優れた振動エネルギー吸収能力を有する塩化
ビニル系制振樹脂組成物を提供すること。 【解決手段】 塩化ビニル系樹脂に、同塩化ビニル系樹
脂に可溶であり、分子内に多数の環状構造を持ち、かつ
その環状構造部分の分子量が分子全体の分子量の50%
以上を占めている化合物を配合したことを特徴とする。
ビニル系制振樹脂組成物を提供すること。 【解決手段】 塩化ビニル系樹脂に、同塩化ビニル系樹
脂に可溶であり、分子内に多数の環状構造を持ち、かつ
その環状構造部分の分子量が分子全体の分子量の50%
以上を占めている化合物を配合したことを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は優れた振動エネルギ
ー吸収性能を有する塩化ビニル系制振樹脂組成物に関す
る。
ー吸収性能を有する塩化ビニル系制振樹脂組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
振動エネルギーを吸収する材料としては、塩化ビニル系
樹脂にジ−2−エチルヘキシルフタレート(DOP)を
添加した軟質の塩化ビニル系樹脂を素材とするものが知
られている。
振動エネルギーを吸収する材料としては、塩化ビニル系
樹脂にジ−2−エチルヘキシルフタレート(DOP)を
添加した軟質の塩化ビニル系樹脂を素材とするものが知
られている。
【0003】ところが、この軟質塩化ビニル系樹脂は、
図1に示すように損失正接tanδが低く、振動エネル
ギーを吸収する能力(損失正接tanδ)があまり高く
なかった。しかもこの軟質塩化ビニル系樹脂は、損失正
接tanδの最大値が、約60〜100°Cの比較的高
温域にあることから、DOPの添加量を増やして、20
°C前後の常温域で損失正接tanδが最大となるよう
に調節した場合には、その損失正接tanδの最大値そ
のものが低くなってしまうという不具合を有していた。
図1に示すように損失正接tanδが低く、振動エネル
ギーを吸収する能力(損失正接tanδ)があまり高く
なかった。しかもこの軟質塩化ビニル系樹脂は、損失正
接tanδの最大値が、約60〜100°Cの比較的高
温域にあることから、DOPの添加量を増やして、20
°C前後の常温域で損失正接tanδが最大となるよう
に調節した場合には、その損失正接tanδの最大値そ
のものが低くなってしまうという不具合を有していた。
【0004】本発明は、このような事情に鑑みなされた
ものであり、優れた振動エネルギー吸収能力を有する塩
化ビニル系制振樹脂組成物を提供することを目的とする
ものである。
ものであり、優れた振動エネルギー吸収能力を有する塩
化ビニル系制振樹脂組成物を提供することを目的とする
ものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、塩化ビニル系
樹脂に、同塩化ビニル系樹脂に可溶であり、分子内に多
数の環状構造を持ち、かつその環状構造部分の分子量が
分子全体の分子量の50%以上を占めている化合物(以
下単に多環式化合物という)を配合した塩化ビニル系制
振樹脂組成物(以下単に組成物という)を提案してい
る。
樹脂に、同塩化ビニル系樹脂に可溶であり、分子内に多
数の環状構造を持ち、かつその環状構造部分の分子量が
分子全体の分子量の50%以上を占めている化合物(以
下単に多環式化合物という)を配合した塩化ビニル系制
振樹脂組成物(以下単に組成物という)を提案してい
る。
【0006】この組成物の振動エネルギー吸収能力は、
従来の塩化ビニル系樹脂と比較したとき、予測を遥かに
越えた高いレベルを示すものとなっている。その詳細は
明らかではないが、以下のような理由が考えられる。
従来の塩化ビニル系樹脂と比較したとき、予測を遥かに
越えた高いレベルを示すものとなっている。その詳細は
明らかではないが、以下のような理由が考えられる。
【0007】塩化ビニル系樹脂は分子の主鎖、側鎖が三
次元的に連なって存在している。この塩化ビニル系樹脂
に振動エネルギーが加わったとき、分子の主鎖、側鎖に
は伸縮回転運動が生じ、分子の主鎖、側鎖は相互に接触
し合うことになる。このとき生じる摩擦によって熱の消
費が行われ、振動エネルギーの吸収がなされるようにな
っている。
次元的に連なって存在している。この塩化ビニル系樹脂
に振動エネルギーが加わったとき、分子の主鎖、側鎖に
は伸縮回転運動が生じ、分子の主鎖、側鎖は相互に接触
し合うことになる。このとき生じる摩擦によって熱の消
費が行われ、振動エネルギーの吸収がなされるようにな
っている。
【0008】図1に示すように、この塩化ビニル系樹脂
に多環式化合物を配合することで、塩化ビニル系樹脂の
分子の主鎖、側鎖の間隔は開かれて、この間隙に多環式
化合物が入り込むことになる。このため、塩化ビニル系
樹脂の分子の主鎖、側鎖はより動きやすくなり、摩擦に
よる熱の消費も増大して、振動エネルギーを吸収する能
力も向上することになる。
に多環式化合物を配合することで、塩化ビニル系樹脂の
分子の主鎖、側鎖の間隔は開かれて、この間隙に多環式
化合物が入り込むことになる。このため、塩化ビニル系
樹脂の分子の主鎖、側鎖はより動きやすくなり、摩擦に
よる熱の消費も増大して、振動エネルギーを吸収する能
力も向上することになる。
【0009】さらに、塩化ビニル系樹脂の分子の主鎖、
側鎖の間隙に入り込んだ多環式化合物自体も、図2に示
すように各環が振動し、同多環式化合物における環同志
の接触、この多環式化合物における環と塩化ビニル系樹
脂の分子の主鎖、側鎖との接触、あるいは多環式化合物
における環と他の多環式化合物における環との接触が生
じ、ここに摩擦により熱の消費が行われ、振動エネルギ
ーの吸収がなされるようになる。
側鎖の間隙に入り込んだ多環式化合物自体も、図2に示
すように各環が振動し、同多環式化合物における環同志
の接触、この多環式化合物における環と塩化ビニル系樹
脂の分子の主鎖、側鎖との接触、あるいは多環式化合物
における環と他の多環式化合物における環との接触が生
じ、ここに摩擦により熱の消費が行われ、振動エネルギ
ーの吸収がなされるようになる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の組成物をさらに詳
しく説明する。本発明の組成物は、塩化ビニル系樹脂に
多環式化合物を配合したものである。
しく説明する。本発明の組成物は、塩化ビニル系樹脂に
多環式化合物を配合したものである。
【0011】本発明の組成物で使用される塩化ビニル系
樹脂としては、塩化ビニル単独で重合した樹脂のほか、
塩化ビニル単量体と共重合し得る単量体のうちの少なく
とも1種以上とランダム共重合またはブロック共重合し
て得られる塩化ビニル共重合樹脂、例えば酢酸ビニル−
塩化ビニル共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、
塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体、あるいは塩化ビ
ニル単量体とグラフト共重合し得る樹脂とグラフト共重
合して得られる塩化ビニルグラフト共重合樹脂、例えば
エチレン−酢酸ビニル−塩化ビニルグラフト共重合体、
ポリウレタン−塩化ビニルグラフト共重合体なども好適
に使用することができる。
樹脂としては、塩化ビニル単独で重合した樹脂のほか、
塩化ビニル単量体と共重合し得る単量体のうちの少なく
とも1種以上とランダム共重合またはブロック共重合し
て得られる塩化ビニル共重合樹脂、例えば酢酸ビニル−
塩化ビニル共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、
塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体、あるいは塩化ビ
ニル単量体とグラフト共重合し得る樹脂とグラフト共重
合して得られる塩化ビニルグラフト共重合樹脂、例えば
エチレン−酢酸ビニル−塩化ビニルグラフト共重合体、
ポリウレタン−塩化ビニルグラフト共重合体なども好適
に使用することができる。
【0012】多環式化合物は、塩化ビニル系樹脂に可溶
であり、分子内に多数の環状構造を持ち、かつその環状
構造部分の分子量が分子全体の分子量の50%以上を占
めているものである。塩化ビニル系樹脂に「可溶」と
は、図1に示すように、塩化ビニル系樹脂の分子の主
鎖、側鎖の間隙に入り込むことができるということであ
る。この「可溶」の範疇には、配合した多環式化合物が
塩化ビニル系樹脂にすべて完全相溶するものの他、部分
的に相溶するものも含まれる。
であり、分子内に多数の環状構造を持ち、かつその環状
構造部分の分子量が分子全体の分子量の50%以上を占
めているものである。塩化ビニル系樹脂に「可溶」と
は、図1に示すように、塩化ビニル系樹脂の分子の主
鎖、側鎖の間隙に入り込むことができるということであ
る。この「可溶」の範疇には、配合した多環式化合物が
塩化ビニル系樹脂にすべて完全相溶するものの他、部分
的に相溶するものも含まれる。
【0013】さらに塩化ビニル系樹脂に溶けるといって
も、配合時の温度によってその相溶状態は様々に異なる
ものである。つまり100°Cで溶けても20°Cでは
溶けないものもある。本発明では、少なくとも−20°
Cから120°Cの範囲において、配合した多環式化合
物が塩化ビニル系樹脂に完全相溶ではなくとも部分的に
は溶けるという程度を「可溶」としている。
も、配合時の温度によってその相溶状態は様々に異なる
ものである。つまり100°Cで溶けても20°Cでは
溶けないものもある。本発明では、少なくとも−20°
Cから120°Cの範囲において、配合した多環式化合
物が塩化ビニル系樹脂に完全相溶ではなくとも部分的に
は溶けるという程度を「可溶」としている。
【0014】またこの多環式化合物は、分子内に多数の
環状構造を持っている。この多環式化合物における環状
構造とは、単環式炭化水素や縮合環式炭化水素の他、複
素単環式化合物や縮合複素環式化合物も含まれ、各環の
員数も3員環から10員環まで含まれる。また環状構造
の数は2個以上であればよいが、あまり多くの環を持つ
ものは、塩化ビニル系樹脂に「可溶」ではなくなるた
め、可溶の範囲ということになる。
環状構造を持っている。この多環式化合物における環状
構造とは、単環式炭化水素や縮合環式炭化水素の他、複
素単環式化合物や縮合複素環式化合物も含まれ、各環の
員数も3員環から10員環まで含まれる。また環状構造
の数は2個以上であればよいが、あまり多くの環を持つ
ものは、塩化ビニル系樹脂に「可溶」ではなくなるた
め、可溶の範囲ということになる。
【0015】またこの多環式化合物における環状構造部
分の分子量は、分子全体の分子量の50%以上を占めて
いる。このことは振動する環状構造の部分が分子の大部
分を占めているということである。この部分の分子量が
分子全体の分子量の50%を下回る化合物の場合、環の
振動に換えて回転伸縮運動する直鎖、側鎖の部分が増え
ることになる。つまり、従来に認識されていない優れた
振動エネルギー吸収性能を生み出していた環の振動によ
る振動エネルギーの消費が少なくなり、換わって分子の
直鎖部分あるいは側鎖部分における回転伸縮運動による
振動エネルギーの消費が行われるようになり、振動エネ
ルギー吸収性能は著しくて低下することになる。
分の分子量は、分子全体の分子量の50%以上を占めて
いる。このことは振動する環状構造の部分が分子の大部
分を占めているということである。この部分の分子量が
分子全体の分子量の50%を下回る化合物の場合、環の
振動に換えて回転伸縮運動する直鎖、側鎖の部分が増え
ることになる。つまり、従来に認識されていない優れた
振動エネルギー吸収性能を生み出していた環の振動によ
る振動エネルギーの消費が少なくなり、換わって分子の
直鎖部分あるいは側鎖部分における回転伸縮運動による
振動エネルギーの消費が行われるようになり、振動エネ
ルギー吸収性能は著しくて低下することになる。
【0016】上記の如き構成を持つ多環式化合物として
は、例えば下記式で表されるベンゾトリアゾール基を持
つ化合物を挙げることができる。
は、例えば下記式で表されるベンゾトリアゾール基を持
つ化合物を挙げることができる。
【化4】
【0017】この多環式化合物は、ベンゼン環にアゾー
ル基が結合したベンゾトリアゾールを母核とするもので
あり、特にフェニル基が結合したものが優れている。具
体的には、2−{2′−ハイドロキシ−3′−(3″,
4″,5″,6″テトラハイドロフタリミデメチル)−
5′−メチルフェニル}−ベンゾトリアゾール(2HP
MMB)、2−{2′−ハイドロキシ−5′−メチルフ
ェニル}−ベンゾトリアゾール(2HMPB)、2−
{2′−ハイドロキシ−3′−t−ブチル−5′−メチ
ルフェニル}−5−クロロベンゾトリアゾール(2HB
MPCB)、2−{2′−ハイドロキシ−3′,5′−
ジ−t−ブチルフェニル}−5−クロロベンゾトリアゾ
ール(2HDBPCB)などを挙げることができる。
ル基が結合したベンゾトリアゾールを母核とするもので
あり、特にフェニル基が結合したものが優れている。具
体的には、2−{2′−ハイドロキシ−3′−(3″,
4″,5″,6″テトラハイドロフタリミデメチル)−
5′−メチルフェニル}−ベンゾトリアゾール(2HP
MMB)、2−{2′−ハイドロキシ−5′−メチルフ
ェニル}−ベンゾトリアゾール(2HMPB)、2−
{2′−ハイドロキシ−3′−t−ブチル−5′−メチ
ルフェニル}−5−クロロベンゾトリアゾール(2HB
MPCB)、2−{2′−ハイドロキシ−3′,5′−
ジ−t−ブチルフェニル}−5−クロロベンゾトリアゾ
ール(2HDBPCB)などを挙げることができる。
【0018】また別の多環式化合物としては、下記式で
表されるジフェニルアクリレート基を持つ化合物を挙げ
ることができる。
表されるジフェニルアクリレート基を持つ化合物を挙げ
ることができる。
【化5】
【0019】この多環式化合物は、エチレンの1つの炭
素原子に2個のフェニル基が結合したジフェニルアクリ
レートを母核とするものであり、例えばエチル−2−シ
アノ−3,3−ジ−フェニルアクリレート(ECDP
A)などを挙げることができる。
素原子に2個のフェニル基が結合したジフェニルアクリ
レートを母核とするものであり、例えばエチル−2−シ
アノ−3,3−ジ−フェニルアクリレート(ECDP
A)などを挙げることができる。
【0020】またさらに別の多環式化合物としては、下
記式で表されるメルカプトベンゾチアジル基を含む多環
式化合物を挙げることができる。
記式で表されるメルカプトベンゾチアジル基を含む多環
式化合物を挙げることができる。
【化6】
【0021】この多環式化合物は、ベンゾチアジルに窒
素原子が結合したメルカプトベンゾチアジルを母核とす
るものであり、例えばN、N−ジシクロヘキシルベンゾ
チアジル−2−スルフェンアミド、2−メルカプトベン
ゾチアゾール(MBT)、ジベンゾチアジルスルフィド
(MBTS)、N−シクロヘキシルベンゾチアジル−2
−スルフェンアミド(CBS)、N−tert−ブチル
ベンゾチアジル−2−スルフェンアミド(BBS)、N
−オキシジエチレンベンゾチアジル−2−スルフェンア
ミド(OBS)、N,N−ジイソプロピルベンゾチアジ
ル−2−スルフェンアミド(DPBS)などを挙げるこ
とができる。
素原子が結合したメルカプトベンゾチアジルを母核とす
るものであり、例えばN、N−ジシクロヘキシルベンゾ
チアジル−2−スルフェンアミド、2−メルカプトベン
ゾチアゾール(MBT)、ジベンゾチアジルスルフィド
(MBTS)、N−シクロヘキシルベンゾチアジル−2
−スルフェンアミド(CBS)、N−tert−ブチル
ベンゾチアジル−2−スルフェンアミド(BBS)、N
−オキシジエチレンベンゾチアジル−2−スルフェンア
ミド(OBS)、N,N−ジイソプロピルベンゾチアジ
ル−2−スルフェンアミド(DPBS)などを挙げるこ
とができる。
【0022】多環式化合物のさらに別の態様としては、
ベンゾフラン、インドール、ベンゾチアゾール、ベンゾ
オキサゾール、ベンゾイミダゾールなどの2つの環が結
合した化合物、およびこれらの化合物にアルキル基やフ
ェニル基が結合したもの、ジベンゾフラン、カルバーゾ
ール、フェナントリジン、フェノキサジンなどの3つの
環が結合した化合物、およびこれらの化合物にアルキル
基やフェニル基が結合したもの、あるいは2つのシクロ
環が結合したジジクロヘキサン、2つのベンゼン環が結
合したジフェニル、2つのピリジンが結合したビピリジ
ン、2つのフェニル基が酸素原子を介して結合したビフ
ェニルエーテル、フェニル基とシクロヘキサンが酸素原
子を介して結合した(シクロヘキシルオキシ)ベンゼ
ン、ベンゼン、シクロヘキサン、ナフタリンなどの環を
アシル基で結合した(ジ−(2−ナフチル)ジケト
ン)、2,2´フリル、(シクロヘキシルカルボニル)
ベンゼン、(シクロヘキシルカルボニル)ベンゾイック
アシド、1,10−フェナントレンカルボラクトンなど
のラクトン、ジ−2−ピリジルアミンなどのアミン、
1,2´−アゾナフタレン、ナフタレン−2−アゾベン
ゼン、p−フェニルアゾベンゼンスルホン酸、(p−
(2−ヒドロキシ−1−ナフチルアゾ)ベンゼンスルホ
ン酸などのアゾ化合物などを挙げることができる。
ベンゾフラン、インドール、ベンゾチアゾール、ベンゾ
オキサゾール、ベンゾイミダゾールなどの2つの環が結
合した化合物、およびこれらの化合物にアルキル基やフ
ェニル基が結合したもの、ジベンゾフラン、カルバーゾ
ール、フェナントリジン、フェノキサジンなどの3つの
環が結合した化合物、およびこれらの化合物にアルキル
基やフェニル基が結合したもの、あるいは2つのシクロ
環が結合したジジクロヘキサン、2つのベンゼン環が結
合したジフェニル、2つのピリジンが結合したビピリジ
ン、2つのフェニル基が酸素原子を介して結合したビフ
ェニルエーテル、フェニル基とシクロヘキサンが酸素原
子を介して結合した(シクロヘキシルオキシ)ベンゼ
ン、ベンゼン、シクロヘキサン、ナフタリンなどの環を
アシル基で結合した(ジ−(2−ナフチル)ジケト
ン)、2,2´フリル、(シクロヘキシルカルボニル)
ベンゼン、(シクロヘキシルカルボニル)ベンゾイック
アシド、1,10−フェナントレンカルボラクトンなど
のラクトン、ジ−2−ピリジルアミンなどのアミン、
1,2´−アゾナフタレン、ナフタレン−2−アゾベン
ゼン、p−フェニルアゾベンゼンスルホン酸、(p−
(2−ヒドロキシ−1−ナフチルアゾ)ベンゼンスルホ
ン酸などのアゾ化合物などを挙げることができる。
【0023】この組成物は、自動車、内装材、建材、家
電機器などの振動の発生する部分に適用することがで
き、それらの用途に合わせて、多環式化合物の種類、そ
の配合比(塩化ビニル系樹脂/多環式化合物)は適宜決
定する。
電機器などの振動の発生する部分に適用することがで
き、それらの用途に合わせて、多環式化合物の種類、そ
の配合比(塩化ビニル系樹脂/多環式化合物)は適宜決
定する。
【0024】またこの組成物は、上記用途に合わせて種
類、配合比の決定された塩化ビニル系樹脂及び多環式化
合物を、熱ロール、バンバリーミキサー、二軸混練機、
押し出し機などの従来公知の溶融混合する装置を用いる
ことで混練し、成形することで制振材としての形態に造
られる。
類、配合比の決定された塩化ビニル系樹脂及び多環式化
合物を、熱ロール、バンバリーミキサー、二軸混練機、
押し出し機などの従来公知の溶融混合する装置を用いる
ことで混練し、成形することで制振材としての形態に造
られる。
【0025】またこの組成物には、用途や使用状態に応
じて、可塑剤、安定剤、滑剤、酸化防止剤、難燃剤、帯
電防止剤、紫外線吸収剤、あるいは着色顔料を配合する
こともできる。
じて、可塑剤、安定剤、滑剤、酸化防止剤、難燃剤、帯
電防止剤、紫外線吸収剤、あるいは着色顔料を配合する
こともできる。
【0026】
【実施例】塩化ビニル樹脂(SS−110、日本塩ビ販
売株式会社製)100重量部に対し、2HPMMB(V
IOSORB590、共同薬品株式会社製)を100重
量部(実施例1)、70重量部(実施例2)、30重量
部(実施例3)の各配合量で配合し、これらを160℃
に設定したロールに投入して混練し、次いで得られた混
練物を、180℃に加熱した金型間に挟んで180秒間
加熱し、この後プレス機で80kg・f/cm2 の圧力
で30秒間加圧し、1mmの厚さにシート化する。得ら
れたシートを損失正接tanδ測定用として67mm×
9mmの寸法に切断し、試験片とする。なお、塩化ビニ
ル樹脂のみのものも比較例として同様な方法で成形し、
試験片とした。
売株式会社製)100重量部に対し、2HPMMB(V
IOSORB590、共同薬品株式会社製)を100重
量部(実施例1)、70重量部(実施例2)、30重量
部(実施例3)の各配合量で配合し、これらを160℃
に設定したロールに投入して混練し、次いで得られた混
練物を、180℃に加熱した金型間に挟んで180秒間
加熱し、この後プレス機で80kg・f/cm2 の圧力
で30秒間加圧し、1mmの厚さにシート化する。得ら
れたシートを損失正接tanδ測定用として67mm×
9mmの寸法に切断し、試験片とする。なお、塩化ビニ
ル樹脂のみのものも比較例として同様な方法で成形し、
試験片とした。
【0027】上記実施例1〜3並びに比較例の試験片に
ついて損失正接tanδを測定した。損失正接tanδ
の測定は、動的粘弾性測定試験装置(レオバイブロンD
DV−25FP、株式会社オリエンテック製)を用いて
行った。測定結果を図1に示した。
ついて損失正接tanδを測定した。損失正接tanδ
の測定は、動的粘弾性測定試験装置(レオバイブロンD
DV−25FP、株式会社オリエンテック製)を用いて
行った。測定結果を図1に示した。
【0028】図1から、実施例1〜3の組成物は、比較
例のビニル系樹脂のみものに比べ、振動エネルギー吸収
性能が頗るよいことが解る。特に実施例1及び実施例2
の組成物はそれらの損失正接tanδの最大値が剰りに
高く測定不能となっている。2HPMMBを30重量部
配合した実施例3の組成物にあっても、その損失正接t
anδの最大値は2.5となっており、比較例のものに
比べ2倍以上の性能を有していることが解る。またこれ
ら実施例1〜3の組成物にあっては、2HPMMBの配
合量に関わらず損失正接tanδの最大となる温度は移
動せず、100°C前後となっていることが注目され
る。
例のビニル系樹脂のみものに比べ、振動エネルギー吸収
性能が頗るよいことが解る。特に実施例1及び実施例2
の組成物はそれらの損失正接tanδの最大値が剰りに
高く測定不能となっている。2HPMMBを30重量部
配合した実施例3の組成物にあっても、その損失正接t
anδの最大値は2.5となっており、比較例のものに
比べ2倍以上の性能を有していることが解る。またこれ
ら実施例1〜3の組成物にあっては、2HPMMBの配
合量に関わらず損失正接tanδの最大となる温度は移
動せず、100°C前後となっていることが注目され
る。
【0029】次に、2HMBP(VIOSORB52
0、共同薬品株式会社製)を100重量部(実施例
4)、70重量部(実施例5)、30重量部(実施例
6)の各配合量で配合した以外は、実施例1〜3と同様
にして試験片を作製し、ビニル系樹脂のみの比較例と共
にそれらの損失正接tanδを測定した。この結果を図
2に示した。
0、共同薬品株式会社製)を100重量部(実施例
4)、70重量部(実施例5)、30重量部(実施例
6)の各配合量で配合した以外は、実施例1〜3と同様
にして試験片を作製し、ビニル系樹脂のみの比較例と共
にそれらの損失正接tanδを測定した。この結果を図
2に示した。
【0030】図2から、実施例4〜6の組成物における
損失正接tanδの最大値はいずれも1.7〜1.8と
なっており、十分な振動エネルギー吸収性能を有してい
ることが解る。これら実施例4〜6の組成物にあって
は、2HMBPの配合量が増えるに従って損失正接ta
nδの最大値は余り変化はないものの、損失正接tan
δが最大となる温度が低温側に移動していることが解
る。
損失正接tanδの最大値はいずれも1.7〜1.8と
なっており、十分な振動エネルギー吸収性能を有してい
ることが解る。これら実施例4〜6の組成物にあって
は、2HMBPの配合量が増えるに従って損失正接ta
nδの最大値は余り変化はないものの、損失正接tan
δが最大となる温度が低温側に移動していることが解
る。
【0031】次に、2HBMPCB(VIOSORB5
50、共同薬品株式会社製)を100重量部(実施例
7)、70重量部(実施例8)、30重量部(実施例
9)の各配合量で配合した以外は、実施例1〜3と同様
にして試験片を作製し、ビニル系樹脂のみの比較例と共
にそれらの損失正接tanδを測定した。この結果を図
3に示した。
50、共同薬品株式会社製)を100重量部(実施例
7)、70重量部(実施例8)、30重量部(実施例
9)の各配合量で配合した以外は、実施例1〜3と同様
にして試験片を作製し、ビニル系樹脂のみの比較例と共
にそれらの損失正接tanδを測定した。この結果を図
3に示した。
【0032】図3から、実施例7〜9の組成物における
損失正接tanδの最大値はいずれも2.0前後となっ
ており、比較例の約2倍の振動エネルギー吸収性能を有
していることが解る。またこれら実施例7〜9の組成物
にあっては、2HMBPの配合量に関わらず損失正接t
anδの最大となる温度が80〜90°Cの範囲内にな
っている。
損失正接tanδの最大値はいずれも2.0前後となっ
ており、比較例の約2倍の振動エネルギー吸収性能を有
していることが解る。またこれら実施例7〜9の組成物
にあっては、2HMBPの配合量に関わらず損失正接t
anδの最大となる温度が80〜90°Cの範囲内にな
っている。
【0033】次に、2HDBPCB(VIOSORB5
80、共同薬品株式会社製)を100重量部(実施例1
0)、70重量部(実施例11)、30重量部(実施例
12)の各配合量で配合した以外は、実施例1〜3と同
様にして試験片を作製し、ビニル系樹脂のみの比較例と
共にそれらの損失正接tanδを測定した。この結果を
図4に示した。
80、共同薬品株式会社製)を100重量部(実施例1
0)、70重量部(実施例11)、30重量部(実施例
12)の各配合量で配合した以外は、実施例1〜3と同
様にして試験片を作製し、ビニル系樹脂のみの比較例と
共にそれらの損失正接tanδを測定した。この結果を
図4に示した。
【0034】図4から、実施例10〜12の組成物にお
ける損失正接tanδの最大値は、いずれも比較例のも
のを上回る振動エネルギー吸収性能を有しているが。2
HDBPCBの配合量が増えるに従って低くなっている
ことが注目される。
ける損失正接tanδの最大値は、いずれも比較例のも
のを上回る振動エネルギー吸収性能を有しているが。2
HDBPCBの配合量が増えるに従って低くなっている
ことが注目される。
【0035】次に、ECDPA(VIOSORB91
0、共同薬品株式会社製)を100重量部(実施例1
3)、70重量部(実施例14)、30重量部(実施例
15)の各配合量で配合した以外は、実施例1〜3と同
様にして試験片を作製し、ビニル系樹脂のみの比較例と
共にそれらの損失正接tanδを測定した。この結果を
図5に示した。
0、共同薬品株式会社製)を100重量部(実施例1
3)、70重量部(実施例14)、30重量部(実施例
15)の各配合量で配合した以外は、実施例1〜3と同
様にして試験片を作製し、ビニル系樹脂のみの比較例と
共にそれらの損失正接tanδを測定した。この結果を
図5に示した。
【0036】図5から、実施例13〜15の組成物にお
ける損失正接tanδの最大値は、ECDPAの配合量
が増えるに従って次第に高くなっていると同時に、損失
正接tanδの最大となる温度も低温側へと移動してい
ることが解る。
ける損失正接tanδの最大値は、ECDPAの配合量
が増えるに従って次第に高くなっていると同時に、損失
正接tanδの最大となる温度も低温側へと移動してい
ることが解る。
【0037】次に、MBTS(ソキシノールDM、住友
化学工業株式会社製)を100重量部(実施例16)、
70重量部(実施例17)、30重量部(実施例18)
の各配合量で配合した以外は、実施例1〜3と同様にし
て試験片を作製し、ビニル系樹脂のみの比較例と共にそ
れらの損失正接tanδを測定した。この結果を図6に
示した。
化学工業株式会社製)を100重量部(実施例16)、
70重量部(実施例17)、30重量部(実施例18)
の各配合量で配合した以外は、実施例1〜3と同様にし
て試験片を作製し、ビニル系樹脂のみの比較例と共にそ
れらの損失正接tanδを測定した。この結果を図6に
示した。
【0038】図6から、実施例16〜18の組成物にお
ける損失正接tanδの最大値は、いずれも1.6〜
1.7となっており、十分な振動エネルギー吸収性能を
有していることが解る。また損失正接tanδの最大値
は、MBTSの配合量の多少に拘わらずほぼ横這いであ
り、配合量が増えるに従って、損失正接tanδの最大
となる温度が低温側へと移動していることが解る。
ける損失正接tanδの最大値は、いずれも1.6〜
1.7となっており、十分な振動エネルギー吸収性能を
有していることが解る。また損失正接tanδの最大値
は、MBTSの配合量の多少に拘わらずほぼ横這いであ
り、配合量が増えるに従って、損失正接tanδの最大
となる温度が低温側へと移動していることが解る。
【0039】次に、CBS(ソキシノールCZ、住友化
学工業株式会社製)を100重量部(実施例19)、7
0重量部(実施例20)、30重量部(実施例21)の
各配合量で配合した以外は、実施例1〜3と同様にして
試験片を作製し、ビニル系樹脂のみの比較例と共にそれ
らの損失正接tanδを測定した。この結果を図7に示
した。
学工業株式会社製)を100重量部(実施例19)、7
0重量部(実施例20)、30重量部(実施例21)の
各配合量で配合した以外は、実施例1〜3と同様にして
試験片を作製し、ビニル系樹脂のみの比較例と共にそれ
らの損失正接tanδを測定した。この結果を図7に示
した。
【0040】図7から、実施例19〜21の組成物にお
ける損失正接tanδの最大値は、いずれも1.7〜
2.2と、CBSの配合量が増えるに従って向上し、か
つ損失正接tanδの最大となる温度が低温側へと移動
していることが解る。
ける損失正接tanδの最大値は、いずれも1.7〜
2.2と、CBSの配合量が増えるに従って向上し、か
つ損失正接tanδの最大となる温度が低温側へと移動
していることが解る。
【0041】次に、BBS(NSG、三新化学工業株式
会社製)を100重量部(実施例22)、70重量部
(実施例23)、30重量部(実施例24)の各配合量
で配合した以外は、実施例1〜3と同様にして試験片を
作製し、ビニル系樹脂のみの比較例と共にそれらの損失
正接tanδを測定した。この結果を図8に示した。
会社製)を100重量部(実施例22)、70重量部
(実施例23)、30重量部(実施例24)の各配合量
で配合した以外は、実施例1〜3と同様にして試験片を
作製し、ビニル系樹脂のみの比較例と共にそれらの損失
正接tanδを測定した。この結果を図8に示した。
【0042】図8から、実施例22〜24の組成物にお
ける損失正接tanδの最大値は、いずれも1.8〜
2.3と、BBSの配合量が増えるに従って向上し、か
つ損失正接tanδの最大となる温度が低温側へと移動
していることが解る。
ける損失正接tanδの最大値は、いずれも1.8〜
2.3と、BBSの配合量が増えるに従って向上し、か
つ損失正接tanδの最大となる温度が低温側へと移動
していることが解る。
【0043】次に、DPBS(DいB、三新化学工業株
式会社製)を100重量部(実施例25)、70重量部
(実施例26)、30重量部(実施例27)の各配合量
で配合した以外は、実施例1〜3と同様にして試験片を
作製し、ビニル系樹脂のみの比較例と共にそれらの損失
正接tanδを測定した。この結果を図9に示した。
式会社製)を100重量部(実施例25)、70重量部
(実施例26)、30重量部(実施例27)の各配合量
で配合した以外は、実施例1〜3と同様にして試験片を
作製し、ビニル系樹脂のみの比較例と共にそれらの損失
正接tanδを測定した。この結果を図9に示した。
【0044】図9から、実施例22〜24の組成物にお
ける損失正接tanδの最大値は、DPBSの配合量に
拘わらず、いずれも1.6〜1.8とほぼ横這いであ
り、DPBSの配合量が増えるに従って、損失正接ta
nδの最大となる温度が低温側へと移動していることが
解る。
ける損失正接tanδの最大値は、DPBSの配合量に
拘わらず、いずれも1.6〜1.8とほぼ横這いであ
り、DPBSの配合量が増えるに従って、損失正接ta
nδの最大となる温度が低温側へと移動していることが
解る。
【0045】
【発明の効果】本発明の組成物は、塩化ビニル系樹脂に
おける分子の主鎖、側鎖の伸縮回転運動に伴う摩擦によ
る熱の消費と共に、この塩化ビニル系樹脂の分子の主
鎖、側鎖の間隙に入り込んだ多環式化合物の振動に伴う
摩擦による熱の消費が行われるようになっており、その
振動エネルギー吸収能力は、従来の塩化ビニル系樹脂と
比較したとき、予測を遥かに越えた高いレベルを示す。
おける分子の主鎖、側鎖の伸縮回転運動に伴う摩擦によ
る熱の消費と共に、この塩化ビニル系樹脂の分子の主
鎖、側鎖の間隙に入り込んだ多環式化合物の振動に伴う
摩擦による熱の消費が行われるようになっており、その
振動エネルギー吸収能力は、従来の塩化ビニル系樹脂と
比較したとき、予測を遥かに越えた高いレベルを示す。
【図1】実施例1〜3及び比較例の試験片について各温
度における損失正接tanδを示したグラフ。
度における損失正接tanδを示したグラフ。
【図2】実施例4〜6及び比較例の試験片について各温
度における損失正接tanδを示したグラフ。
度における損失正接tanδを示したグラフ。
【図3】実施例7〜9及び比較例の試験片について各温
度における損失正接tanδを示したグラフ。
度における損失正接tanδを示したグラフ。
【図4】実施例10〜12及び比較例の試験片について
各温度における損失正接tanδを示したグラフ。
各温度における損失正接tanδを示したグラフ。
【図5】実施例13〜15及び比較例の試験片について
各温度における損失正接tanδを示したグラフ。
各温度における損失正接tanδを示したグラフ。
【図6】実施例16〜18及び比較例の試験片について
各温度における損失正接tanδを示したグラフ。
各温度における損失正接tanδを示したグラフ。
【図7】実施例19〜21及び比較例の試験片について
各温度における損失正接tanδを示したグラフ。
各温度における損失正接tanδを示したグラフ。
【図8】実施例22〜24及び比較例の試験片について
各温度における損失正接tanδを示したグラフ。
各温度における損失正接tanδを示したグラフ。
【図9】実施例25〜27及び比較例の試験片について
各温度における損失正接tanδを示したグラフ。
各温度における損失正接tanδを示したグラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C08J 5/18 CEV C08J 5/18 CEV
Claims (11)
- 【請求項1】 塩化ビニル系樹脂に、同塩化ビニル系樹
脂に可溶であり、分子内に多数の環状構造を持ち、かつ
その環状構造部分の分子量が分子全体の分子量の50%
以上を占めている化合物を配合したことを特徴とする塩
化ビニル系制振樹脂組成物。 - 【請求項2】 塩化ビニル系樹脂に下記式で表されるベ
ンゾトリアゾール基を持つ化合物を配合したことを特徴
とする請求項1記載の塩化ビニル系制振樹脂組成物。 【化1】 - 【請求項3】 ベンゾトリアゾール基を持つ化合物が、
2−{2′−ハイドロキシ−3′−(3″,4″,
5″,6″テトラハイドロフタリミデメチル)−5′−
メチルフェニル}−ベンゾトリアゾールであることを特
徴とする請求項2記載の塩化ビニル系制振樹脂組成物。 - 【請求項4】 ベンゾトリアゾール基を持つ化合物が、
2−{2′−ハイドロキシ−5′−メチルフェニル}−
ベンゾトリアゾールであることを特徴とする請求項2記
載の塩化ビニル系制振樹脂組成物。 - 【請求項5】 ベンゾトリアゾール基を持つ化合物が、
2−{2′−ハイドロキシ−3′−t−ブチル−5′−
メチルフェニル}−5−クロロベンゾトリアゾールであ
ることを特徴とする請求項2記載の塩化ビニル系制振樹
脂組成物。 - 【請求項6】 ベンゾトリアゾール基を持つ化合物が、
2−{2′−ハイドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチ
ルフェニル}−5−クロロベンゾトリアゾールであるこ
とを特徴とする請求項2記載の塩化ビニル系制振樹脂組
成物。 - 【請求項7】 塩化ビニル系樹脂に下記式で表されるジ
フェニルアクリレート基を持つ化合物を配合したことを
特徴とする請求項1記載の塩化ビニル系制振樹脂組成
物。 【化2】 - 【請求項8】 塩化ビニル系樹脂に下記式で表されるメ
ルカプトベンゾチアジル基を含む化合物を配合したこと
を特徴とする塩化ビニル系制振樹脂組成物。 【化3】 - 【請求項9】 メルカプトベンゾチアジル基を含む化合
物が、N、N−ジシクロヘキシルベンゾチアジル−2−
スルフェンアミドであることを特徴とする請求項8記載
の塩化ビニル系制振樹脂組成物。 - 【請求項10】メルカプトベンゾチアジル基を含む化合
物が、2−メルカプトベンゾチアゾールであることを特
徴とする請求項8記載の塩化ビニル系制振樹脂組成物。 - 【請求項11】メルカプトベンゾチアジル基を含む化合
物が、ジベンゾチアジルスルフィドであることを特徴と
する請求項8記載の塩化ビニル系制振樹脂組成物。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8047385A JPH09241461A (ja) | 1996-03-05 | 1996-03-05 | 塩化ビニル系制振樹脂組成物 |
AU12034/97A AU1203497A (en) | 1996-02-13 | 1996-04-01 | Vinyl chloride-base damping resin composition |
PCT/JP1996/000908 WO1997030116A1 (fr) | 1996-02-13 | 1996-04-01 | Composition de resine d'amortissement a base de chlorure de vinyle |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8047385A JPH09241461A (ja) | 1996-03-05 | 1996-03-05 | 塩化ビニル系制振樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09241461A true JPH09241461A (ja) | 1997-09-16 |
Family
ID=12773645
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8047385A Pending JPH09241461A (ja) | 1996-02-13 | 1996-03-05 | 塩化ビニル系制振樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09241461A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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WO2000036022A1 (en) * | 1998-12-11 | 2000-06-22 | Shishiai-Kabushikigaisha | Energy converting compound |
WO2000041179A1 (fr) * | 1998-12-28 | 2000-07-13 | Shishiai-Kabushikigaisha | Dispositif de precision |
WO2001051564A1 (fr) * | 2000-01-14 | 2001-07-19 | Shishiai-Kabushikigaisha | Composition de conversion d'energie |
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-
1996
- 1996-03-05 JP JP8047385A patent/JPH09241461A/ja active Pending
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---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
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A02 | Decision of refusal |
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