JPH10147607A - 硬化性組成物および硬化方法 - Google Patents

硬化性組成物および硬化方法

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JPH10147607A
JPH10147607A JP8323410A JP32341096A JPH10147607A JP H10147607 A JPH10147607 A JP H10147607A JP 8323410 A JP8323410 A JP 8323410A JP 32341096 A JP32341096 A JP 32341096A JP H10147607 A JPH10147607 A JP H10147607A
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JP
Japan
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group
compound
polymerizable compound
sulfonium salt
substituted
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Pending
Application number
JP8323410A
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English (en)
Inventor
Eiji Takahashi
栄治 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Soda Co Ltd
Original Assignee
Nippon Soda Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH10147607A publication Critical patent/JPH10147607A/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F2/00Processes of polymerisation
    • C08F2/46Polymerisation initiated by wave energy or particle radiation
    • C08F2/48Polymerisation initiated by wave energy or particle radiation by ultraviolet or visible light

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
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  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光、電子線、X線等の活性エネルギー線照射
に高感度で厚手の膜までも短時間で硬化することが可能
な光硬化性組成物を得ること並びに、カチオン重合性化
合物とラジカル重合性化合物のハイブリッド系でコスト
低減や硬化物物性の向上が可能な硬化システムを提供す
ることを目的としている。 【解決手段】 次の(1)〜(4)からなる光硬化性組
成物。 (1)ラジカル重合性化合物の少なくとも一種 (2)カチオン重合性化合物の少なくとも一種 (3)チオキサントン及びその誘導体から選ばれる少な
くとも一種 (4)チオキサントンまたはその誘導体により増感可能
な非求核性のアニオンを有するスルホニウム塩化合物の
少なくとも一種

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、増感された硬化性
組成物に関し、更に詳しくは、厚膜および酸化チタン等
の顔料が配合された組成物においても良好に光硬化可能
な組成物に関する。本発明の硬化性組成物は、光、電子
線、X線等の活性エネルギー線照射により、硬化するこ
とが可能であり、特に長波長感光に優れた特性を有する
ため、光硬化型の塗料、接着剤、インキおよびフォトレ
ジスト、光造形用の感光性樹脂等へ好適に用いられる。
【0002】
【従来の技術】スルホニウム塩化合物として、特開昭5
0−151997号、特開昭50−158680号、特
開昭50−151996号、特開平2−178303号
等が知られており、光、電子線、X線等の放射線により
エポキシ化合物等のカチオン重合性化合物を硬化させる
触媒として使用できることが記載されているが、ラジカ
ル重合性化合物を硬化できるとの記載はない。Macr
omolecules,14,1141(1981);
ibid.,16,864(1983)等には開昭50
−151997号等に記載されているスルホニウム塩化
合物と増感剤との組み合わせの記載があり、増感剤とし
てはフェノチアジン、アントラセン、ペリレン等の化合
物が有効であると報告されている。しかし、これらの増
感剤を使用しても光硬化性は不十分であり、顔料を含有
したり厚膜などの光硬化性組成物の光硬化には不適当で
ある。更にこの組み合わせにおいてもラジカル重合性化
合物を光硬化させるとの記載もなく、実際にもアクリル
等のラジカル重合性化合物を実用に耐えうるスピードで
光硬化することはできない。カチオン重合性化合物とラ
ジカル重合性化合物の両者の混合物を光硬化させるハイ
ブリッド系が知られているが、両者を同時に硬化させる
触媒がないため、カチオン重合触媒の他に更に光ラジカ
ル重合触媒を添加しなくてはならず、その場合、硬化物
の物性の低下や配合物のコストアップを招く要因とな
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これらの事
情からみてなされたもので、光、電子線、X線等の活性
エネルギー線照射に高感度で感応する光硬化性組成物を
提供すると共に、厚手の膜までも短時間で硬化すること
が可能で、かつ優れた硬化物物性を有する光硬化性組成
物の提供および、カチオン重合性化合物とラジカル重合
性化合物のハイブリッド系では、ラジカル重合用の触媒
を使用する必要がないため、コスト低減や硬化物物性の
向上が可能な硬化システムを提供することを目的として
いる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、特定のスルホ
ニム塩化合物とチオキサントンまたはその誘導体を組み
合わせることにより、ラジカル重合性化合物を光、電子
線、X線等の活性エネルギー線照射により、厚手の膜で
も短時間で硬化することを見出すと共に、スルホニム塩
化合物の対アニオンを非求核性のアニオンを使用するこ
とにより、ハイブリッド系の重合性化合物をも一つの触
媒で硬化できる。また本発明のスルホニウム塩とチオキ
サントンまたはその誘導体を使用するとカチオン重合性
化合物は熱および活性エネルギー線照射により硬化する
ことが可能となり、さらにラジカル重合性化合物をこの
系に添加することにより、カチオン重合性化合物の重合
速度を飛躍的に増大させることが可能であることを見出
した。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。即ち、本
発明は、次の(1)〜(3)からなる光硬化性組成物で
ある。 (1)ラジカル重合性化合物の少なくとも一種 (2)チオキサントン及びその誘導体から選ばれる少な
くとも一種 (3)チオキサントンまたはその誘導体により増感可能
なスルホニウム塩化合物の少なくとも一種
【0006】また、次の(1)〜(4)からなる光硬化
性組成物である。 (1)ラジカル重合性化合物の少なくとも一種 (2)カチオン重合性化合物の少なくとも一種 (3)チオキサントン及びその誘導体から選ばれる少な
くとも一種 (4)チオキサントンまたはその誘導体により増感可能
な非求核性のアニオンを有するスルホニウム塩化合物の
少なくとも一種
【0007】
【発明の実施の形態】本発明で使用されるスルホニウム
塩化合物は、チオキサントンまたはその誘導体で増感可
能であれば、その構造に無関係で使用できるが、下記一
般式〔I〕で表されるものが好ましく用いられる。
【0008】
【化3】
【0009】〔式中、Arは置換されていてもよいフェ
ニル基またはナフチル基、R1 はC1-8 アルキル基、R
2 は置換されていてもよいフェニル基またはナフチル
基、硫黄原子からみてα位又はβ位の炭素に置換基を有
するアルキル基、硫黄原子からみてα位の炭素が2級炭
素である置換されていてもよい炭化水素を表わし、X1
はアニオン残基を示す。〕 R1 、R2 の全てがアリール基の場合やアルキル基の場
合は増感できないので本発明では使用できない。
【0010】前記式〔I〕において、Arはメチル基、
エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イ
ソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等
のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロピル基、
ブトキシ基、ヘキシルオキシ基、デシルオキシ基、ドデ
シルオキシ基等のアルコキシ基、アセトキシ基、プロピ
オニルオキシ基、デシルカルボニルオキシ基、ドデシル
カルボニルオキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシ
カルボニル基、ベンゾイルオキシ基等カルボニル基、フ
ェニルチオ基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲ
ン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基等で置換さ
れていてもよいフェニル基またはナフチル基を表し、R
1 は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル
基、ヘキシル基等のC1-8 のアルキル基を表し、R
2 は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル
基、ヘキシル基等のアルキル基、メトキシ基、エトキシ
基、プロピル基、ブトキシ基、ヘキシルオキシ基、デシ
ルオキシ基、ドデシルオキシ基等のアルコキシ基、アセ
トキシ基、プロピオニルオキシ基、デシルカルボニルオ
キシ基、ドデシルカルボニルオキシ基、メトキシカルボ
ニル基、エトキシカルボニル基、ベンゾイルオキシ基等
のカルボニル基、フェニルチオ基、フッ素、塩素、臭
素、ヨウ素等のハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒ
ドロキシ基等で置換されていてもよいフェニル基または
ナフチル基、硫黄原子からみてα位又はβ位の炭素にメ
トキシ基、エトキシ基、プロピル基、ブトキシ基、ヘキ
シルオキシ基、デシルオキシ基、ドデシルオキシ基等の
アルコキシ基、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、
デシルカルボニルオキシ基、ドデシルカルボニルオキシ
基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、ベ
ンゾイルオキシ基、ベンゾイル基等カルボニル基、フッ
素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子、シアノ基、
ニトロ基、ヒドロキシ基、フェニル基等の置換基を有す
るメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、
ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等の
アルキル基、硫黄原子からみてα位の炭素が2級炭素で
あるメトキシ基、エトキシ基、プロピル基、ブトキシ
基、ヘキシルオキシ基、デシルオキシ基、ドデシルオキ
シ基等のアルコキシ基、アセトキシ基、プロピオニルオ
キシ基、デシルカルボニルオキシ基、ドデシルカルボニ
ルオキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニ
ル基、ベンゾイルオキシ基、ベンゾイル基等カルボニル
基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子、シ
アノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、フェニル基等で置換
されていてもよい1−エチル基、1−プロピル基、1−
イソプロピル基、1−ブチル基、1−イソブチル基、1
−ペンチル基、1−ヘキシル基等のアルキル基、シクロ
ヘキシル基、シクロヘキサノニル基、シクロペンチル
基、1−アセナフテニル基、ビシクロノニル基、ノルボ
ルニル基、クマリニル基、ジヒドロベンゾフラニル基、
カンファー基等のシクロアルキル基、インダニル基、1
−インダノニル基等のインダニル基等が例示できる。
【0011】Xのアニオン残基としては、有機、無機の
通常知られている一価のアニオン残基が使用されるが、
好ましくは非求核性のSbF6 、AsF6 、PF6 また
はBF4 等が使用される。
【0012】本発明で使用されるスルホニウム塩化合物
の代表例を以下表−1に示す。但し、式中のXは、アニ
オン残基を示す。
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【0015】
【表3】
【0016】
【表4】
【0017】
【表5】
【0018】
【表6】
【0019】
【表7】
【0020】
【表8】
【0021】
【表9】
【0022】
【表10】
【0023】
【表11】
【0024】
【表12】
【0025】
【表13】
【0026】
【表14】
【0027】
【表15】
【0028】
【表16】
【0029】
【表17】
【0030】
【表18】
【0031】
【表19】
【0032】
【表20】
【0033】
【表21】
【0034】
【表22】
【0035】
【表23】
【0036】
【表24】
【0037】本発明のスルホニウム塩化合物は、下記反
応式に従って製造することができる。
【0038】
【化4】
【0039】式中、Yはハロゲン原子を、Mはアルカリ
金属を表す。化合物〔a〕と〔b〕、〔c〕または
〔d〕との反応は、必要により有機溶媒中、室温から1
50℃、好ましくは30℃〜100℃の温度で1時間か
ら数十時間行われる。反応終了後、反応液から〔e〕を
取り出し、そのまま本発明のスルホニム塩化合物として
使用することが可能であるが、必要に応じて〔e〕に水
および化合物〔f〕を加え、撹拌し、析出した化合物を
濾取または有機溶媒で抽出したものを使用する。本発明
に使用されるチオキサントン及びその誘導体とは、チオ
キサントン、イソプロピルチオキサントン、2−クロロ
チオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、
2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロ
ピルチオキサントン等のチオキサントン誘導体である。
【0040】本発明に使用されるラジカル重合性化合物
としては、ラジカル重合性のあるモノマー、オリゴマー
およびポリマーなら、その種類を問わず使用可能である
が、カチオン重合システムと併用する場合は、アミノ基
等の塩基性の高い官能基を有するものは好ましくない。
一般に、モノマーとして、単官能や多官能のアクリレー
トやメタクリレートモノマーが、オリゴマーおよびポリ
マーとして、ポリエステルアクリレート、ウレタンアク
リレート、エポキシアクリレート、ポリブタジエンアク
リレート、ポリエーテルアクリレート等が好適に使用で
きる。特に、カチオン重合の際に反応可能な水酸基等の
官能基や直接カチオン重合性化合物と反応するカルボキ
シル基等の官能基を有するものが好ましく使用でき、ア
クリル酸エステル系またはメタクリル酸エステル系化合
物である。
【0041】本発明に使用されるカチオン重合性化合物
とは、カチオン重合性のあるモノマー、オリゴマーおよ
びポリマーなら、その種類を問わず使用可能であるが、
脂環型エポキシ化合物、ビニルエーテル化合物、オキセ
タン化合物等が好適に使用できる。
【0042】本発明に使用されるラジカル重合性化合物
およびカチオン重合性化合物には、同一分子内にアクリ
ル等のラジカル重合性基とエポキシ等のカチオン重合性
基を有するものも含有される。
【0043】本発明において、一般式〔I〕で表される
スルホニウム塩化合物とラジカル重合性化合物との配合
割合は、ラジカル重合性化合物100部に対し、スルホ
ニウム塩化合物0.01〜20部、好ましくは0.1〜
10部である。このスルホニウム塩化合物が少ないと、
ラジカル重合性化合物の硬化性が低下し、過剰であると
硬化物の特性が低下する。
【0044】一方、前記チオキサントンまたはその誘導
体とラジカル重合性化合物との配合割合は、ラジカル重
合性化合物100部に対し、チオキサントンまたはその
誘導体0.1〜10部、好ましくは0.5〜5部の割合
である。このチオキサントン及びその誘導体が少ない
と、スルホニウム塩化合物の光反応性が低下し、過剰で
あると組成物の特性が低下する。
【0045】本発明において、一般式〔II〕で表され
るスルホニウム塩化合物とラジカル重合性化合物および
カチオン重合性化合物の混合物とスルホニウム塩化合物
との配合割合は、ラジカル重合性化合物とカチオン重合
性化合物の混合物100部に対し、スルホニウム塩化合
物0.01〜20部、好ましくは0.1〜10部であ
る。このスルホニウム塩化合物が少ないと、ラジカル重
合性化合物とカチオン重合性化合物の混合物の硬化性が
低下し、過剰であると硬化物の特性が低下する。
【0046】一方、前記チオキサントンまたはその誘導
体とラジカル重合性化合物とカチオン重合性化合物の混
合物との配合割合は、ラジカル重合性化合物とカチオン
重合性化合物の混合物100部に対し、チオキサントン
及びその誘導体0.1〜10部、好ましくは0.5〜5
部の割合で配合する。このチオキサントン及びその誘導
体が少ないと、スルホニウム塩化合物の光反応性が低下
し、過剰であると組成物の特性が低下する。
【0047】また、ラジカル重合性化合物とカチオン重
合性化合物の混合の割合は任意に設定できるが、硬化物
の物性や硬化収縮等を考慮すると、カチオン重合性化合
物が重合性化合物の50重量%以上であることが好まし
い。
【0048】光硬化性塗料組成物として本硬化性組成物
を使用する場合は、ラジカル重合性化合物がカチオン重
合性化合物の50重量%以下、5重量%以上の割合であ
ることが好ましい。
【0049】光硬化性インキ組成物として本硬化性組成
物を使用する場合は、ラジカル重合性化合物がカチオン
重合性化合物の50重量%以下、10重量%以上の割合
であることが好ましい。
【0050】光硬化性フォトレジスト組成物として本硬
化性組成物を使用する場合は、ラジカル重合性化合物が
カチオン重合性化合物の50重量%以下、10重量%以
上の割合であることが好ましい。
【0051】アルカリ現像型光硬化性フォトレジスト組
成物として本硬化性組成物を使用する場合は、ラジカル
重合性化合物がカチオン重合性化合物の90重量%以
下、50重量%以上の割合であることが好ましい。
【0052】光硬化性接着剤組成物として本硬化性組成
物を使用する場合は、ラジカル重合性化合物がカチオン
重合性化合物の30重量%以下、5重量%以上の割合で
あることが好ましい。
【0053】本発明の硬化性組成物は、光により容易に
硬化することができる。光源としては、低圧水銀灯、中
圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライド
ランプ、クセノンランプ、カーボンアーク灯等が用いら
れる。また、半導体レーザー、アルゴンレーザー、He
−Cdレーザー等のレーザー光を用いることができる。
特に、厚膜硬化や酸化チタンのような顔料含有の光硬化
性組成物に使用する際は、ガリウム入りのメタルハライ
ドランプが好適に用いられる。
【0054】また、本発明の硬化性組成物は、α線、β
線、γ線、中性子線、X線、加速電子線のような電離性
放射線によっても容易に硬化することができる。
【0055】本発明のラジカル重合性化合物とカチオン
重合性化合物からなる硬化性組成物は、加熱によっても
硬化することができる。
【0056】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に詳細に説
明する。
【0057】参考例1 2−ナフチル(2−インダニ
ル)メチルスルホニウムヘキサフロロホスホネートの合
成 2−ナフチル(2−インダニル)スルフィド27.64
gとジメチル硫酸13.24gを混合し、50℃で10
時間反応させた後、蒸留水100gと酢酸エチル20g
に溶解させ、水層に六フッ化リン酸カリウム18.41
gを加え、激しく撹拌した。析出した化合物を水洗後4
0℃で減圧乾燥させた。収量:35g
【0058】参考例2 2−ナフチル−1−エトキシカ
ルボニルエチルメチルスルホニウムヘキサフロロホスホ
ネートの合成 2−ナフチル−1−エトキシカルボニルエチルスルフィ
ド26.04gとジメチル硫酸13.24gを混合し、
80℃で10時間反応させた後、蒸留水100gと酢酸
エチル20gに溶解させ、水層に六フッ化リン酸カリウ
ム18.41gを加え、激しく撹拌した。析出した化合
物を酢酸エチルで抽出し、水洗後酢酸エチルを除去し4
0℃で減圧乾燥させた。収量:33g
【0059】実施例1(配合物調整) 表−2に示したような配合物を調整した。配合物の混合
割合は重量部である。
【0060】
【表25】
【0061】尚、使用した各化合物の入手先を下記に示
す。 UVR−6110:UCC社製脂環型エポキシ TMPT−A:新中村化学工業社製トリメチロールプロ
パントリアクリレート RTX:日本化薬社製2,4−ジメチルチオキサントン UVI−6990:UCC社製カチオン重合開始剤(ス
ルホニウム塩であるがチオキサントンにより増感できな
い) CR−5 8−2:石原産業社製酸化チタン
【0062】光硬化性テスト(1) 配合物を、ブリキ板に塗布し、下記の条件で光硬化させ
た。この時、配合物が硬化した厚みを測定し、表−3に
示した。 UV照射機器:オーク製作所製HMW−450 ランプ:水冷式3kW−超高圧水銀灯
【0063】光硬化性テスト(2) 配合物を、ブリキ板に塗布し、下記の条件で光硬化させ
た。この時、配合物が硬化した厚みを測定し、表−3に
示した。 UV照射機器:アイグラフィックス社製ベルトコンベア
型UV照射機器 ランプA:120w/cm集光型メタルハライドラン
プ、距離10cm ランプB:120w/cm集光型ガリウム入りメタルハ
ライドランプ、距離10cm コンベア速度:8m/分
【0064】光硬化性テスト(3) 配合物を、ブリキ板に厚さ5μmになるように塗布し、
下記の条件で光硬化させた。この時、配合物が硬化した
ものは○印、硬化しなかったものには×印で表した。そ
の結果を表−3に示した。 UV照射機器:アイグラフィックス社製ベルトコンベア
型UV照射機器 ランプ:160w/cm集光型ガリウム入りメタルハラ
イドランプ、距離10cm コンベア速度:80m/分
【0065】熱硬化性テスト 配合物を、サンプルびんに10g秤量し、130℃のオ
ーブン中に30分間置いた。この時、配合物が硬化した
ものには○印、ゲル化したものには△印、硬化しなかっ
たものには×印で表した。その結果を表−3に示した。
【0066】
【表26】
【0067】配合番号8はラジカル重合性化合物を含有
していない場合であり比較例である。これと1〜7と比
較すればカチオン重合性化合物とラジカル重合性化合物
の混合物は各種硬化性試験において優れており、特に厚
膜形成能力に差が見られる。
【0068】配合番号12は重合性化合物としてカチオ
ン重合性化合物のみ用い、顔料を添加した系での例であ
り、比較例である。これと9〜11と比較すればラジカ
ル重合性化合物を混合した系では顔料系においても優れ
た硬化能力を持つことが分かる。
【0069】配合番号13、14は重合性化合物として
カチオン重合性化合物のみを用いた場合であり比較例で
ある。これに対し15で示すようにラジカル重合性化合
物を混合した系では各種硬化性試験において優れてい
る。
【0070】配合番号16は重合性化合物としてカチオ
ン重合性化合物のみを用いた場合であり比較例である。
これに対し17で示すようにラジカル重合性化合物を混
合した系では各種硬化性試験において優れている。
【0071】配合番号18〜20は硬化性触媒としてス
ルホニウム塩化合物ではあるがチオキサントン類により
増感できない場合であり、比較例である。この場合硬化
性試験は劣性である。
【0072】
【発明の効果】本発明は、特定のスルホニム塩化合物と
チオキサントンまたはその誘導体を組み合わせることに
より、ラジカル重合性化合物を光、電子線、X線等の活
性エネルギー線照射により、厚手の膜でも短時間で硬化
することを見出すと共に、スルホニム塩化合物の対アニ
オンを非求核性のアニオンを使用することにより、ハイ
ブリッド系の重合性化合物をも一つの触媒で硬化でき
る。また本発明のスルホニウム塩とチオキサントンまた
はその誘導体を使用するとカチオン重合性化合物は熱お
よび活性エネルギー線照射により硬化することが可能と
なり、さらにラジカル重合性化合物をこの系に添加する
ことにより、カチオン重合性化合物の重合速度を飛躍的
に増大させることが可能である。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の(1)〜(3)からなる光硬化性組
    成物。 (1)ラジカル重合性化合物の少なくとも一種 (2)チオキサントン及びその誘導体から選ばれる少な
    くとも一種 (3)チオキサントンまたはその誘導体により増感可能
    なスルホニウム塩化合物の少なくとも一種
  2. 【請求項2】 請求項1記載のスルホニウム塩化合物と
    して一般式〔I〕 【化1】 〔式中、Arは置換されていてもよいフェニル基または
    ナフチル基、R1 はC1-8 アルキル基、R2 は置換され
    ていてもよいフェニル基またはナフチル基、硫黄原子か
    らみてα位又はβ位の炭素に置換基を有するアルキル
    基、硫黄原子からみてα位の炭素が2級炭素である置換
    されていてもよい炭化水素基を表わし、X1はアニオン
    残基を示す。〕で表される化合物を用いることを特徴と
    する光硬化性組成物。
  3. 【請求項3】 一般式〔I〕のR2 が、硫黄原子からみ
    てα位の炭素にカルボニル基またはニトリル基を有する
    1級または2級の炭化水素基であるスルホニウム塩化合
    物を含有することを特徴とする請求項2記載の光硬化性
    組成物。
  4. 【請求項4】 一般式〔I〕の構造を一分子内に2つ以
    上有するスルホニウム塩化合物を含有することを特徴と
    する請求項2または請求項3記載の光硬化性組成物。
  5. 【請求項5】 一般式〔I〕の置換基Arが、置換され
    ていてもよいナフチル基である請求項3または請求項4
    の光硬化性組成物。
  6. 【請求項6】 次の(1)〜(4)からなる光硬化性組
    成物。 (1)ラジカル重合性化合物の少なくとも一種 (2)カチオン重合性化合物の少なくとも一種 (3)チオキサントン及びその誘導体から選ばれる少な
    くとも一種 (4)チオキサントンまたはその誘導体により増感可能
    な非求核性のアニオンを有するスルホニウム塩化合物の
    少なくとも一種
  7. 【請求項7】 請求項6記載のスルホニウム塩化合物と
    して一般式〔II〕 【化2】 〔式中、Arは置換されていてもよいフェニル基または
    ナフチル基、R1 はC1-8 アルキル基、R2 は置換され
    ていてもよいフェニル基またはナフチル基、硫黄原子か
    らみてα位又はβ位の炭素に置換基を有するアルキル
    基、硫黄原子からみてα位の炭素が2級炭素である置換
    されていてもよい炭化水素を表わし、X2 は非求核性ア
    ニオン残基を示す。〕で表される化合物を用いることを
    特徴とする光硬化性組成物。
  8. 【請求項8】 一般式〔II〕の置換基R2 が、硫黄原
    子からみてα位の炭素にカルボニル基またはニトリル基
    を有する1級または2級の炭化水素であるスルホニウム
    塩化合物を含有することを特徴とする請求項7記載の硬
    化性組成物。
  9. 【請求項9】 一般式〔II〕の構造を一分子内に2つ
    以上有するスルホニウム塩化合物を含有することを特徴
    とする請求項7または請求項8記載の硬化性組成物。
  10. 【請求項10】 一般式〔II〕の置換基Arが、置換
    されていてもよいナフチル基である請求項8または請求
    項9記載の硬化性組成物。
  11. 【請求項11】 顔料を含有していることを特徴とする
    請求項9または請求項10記載の硬化性組成物。
  12. 【請求項12】 顔料が酸化チタンである請求項11記
    載の硬化性組成物。
  13. 【請求項13】 ラジカル重合性化合物がアクリル酸エ
    ステル系化合物またはメタクリル酸エステル系化合物で
    ある請求項10記載の硬化性組成物。
  14. 【請求項14】 請求項10、11、12および13の
    硬化性組成物を硬化させるにあたり、ガリウム入りラン
    プで光硬化させることを特徴とする硬化性組成物の硬化
    方法。
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