JPH1014571A - 突然変異誘発方法、突然変異誘発遺伝子、トランスジェニック生物、及びその生産方法 - Google Patents

突然変異誘発方法、突然変異誘発遺伝子、トランスジェニック生物、及びその生産方法

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JPH1014571A
JPH1014571A JP8174558A JP17455896A JPH1014571A JP H1014571 A JPH1014571 A JP H1014571A JP 8174558 A JP8174558 A JP 8174558A JP 17455896 A JP17455896 A JP 17455896A JP H1014571 A JPH1014571 A JP H1014571A
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organism
protein
cells
dna
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JP8174558A
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Norio Ogata
規男 緒方
Takanori Miura
孝典 三浦
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TAIKO YAKUHIN KK
Taiko Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
TAIKO YAKUHIN KK
Taiko Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生物のゲノムDNAの大きさを増加させ、対
象生物へのダメージを最小限に抑えたうえで変異に多様
性を持たせる突然変異誘発方法を提供すること。 【解決手段】 鋳型および/またはプライマーの不存在
下にて、セルモコッカス・リトラリスDNAポリメラー
ゼによりDNAを合成せしめ、得られたDNAを突然変
異誘発遺伝子として宿主細胞内の既存遺伝子に付加す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は突然変異誘発方法、
突然変異誘発遺伝子、トランスジェニック生物、及びそ
の生産方法に関し、詳しくは、蛋白質、とりわけある種
のDNAポリメラーゼが、鋳型の遺伝情報を読み取る
「複製」ではなく、「創造的に」、つまり新たな遺伝情
報としてのDNAを合成することができるという発見に
基づき、この新たに創られた遺伝情報を、生物個有の遺
伝情報(ゲノムDNA、例えば染色体DNA)に付加す
ることにより生ずる形質の変異を従来の“突然変異”と
同等のものと考えることによりなされた変異種を作る方
法(突然変異誘発方法)に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】一般に生
物の持つ遺伝子は主としてDNA(デオキシリボ核酸)
からなるが、これはその構成要素であるA(アデニ
ン)、T(チミン)、C(シトシン)、G(グアニン)
の四種の残基がリン酸残基とデオキシリボース残基を介
して連なった“情報”であり、これを遺伝子暗号と呼
ぶ。この遺伝子暗号は理想的には不変のまま当該生物種
の各世代に複製により伝わるべきもの、すなわち、「遺
伝」されるべきものであるが、時として自然に、あるい
は人為的に遺伝子暗号であるDNAに変異が生ずること
がある。
【0003】自然に生ずるものとしては、複製時の過
失、宇宙線や紫外線による障害等が、また、人為的に生
ずるものとしてはX線照射や発癌剤(例えばニトロソグ
アニジン等)処理によるもの等がある。そして、この変
異を突然変異と呼ぶ。
【0004】これらの突然変異が生物のもつDNAに生
ずると、当然それは多くの場合、当該生物の性質、つま
り形質に何らかの変化をもたらす。そして、この突然変
異により誘発された形質の多様性を利用して、人々は多
くの有用な生物亜種、例えば大量の乳を出す牛、可愛い
犬、高頻度に卵を生む鶏、耐寒性の稲等を生み出してき
た。
【0005】短期間により多くの変異を生物のDNAに
導入し、より多く多様性を持つ生物を次々に生み出せれ
ば、有用な生物亜種を短期間に作れるわけであるが、現
在の突然変異誘発の手技は既に限界のレベルに達してい
る。つまり、より長時間に亘ってX線や紫外線を照射し
たり、あるいは、より強力な発癌剤を投与するなど、こ
れ以上強く変異の誘発を行なおうとすると、DNAに生
ずる修復不能の化学変化により生物は死んでしまう。そ
こで、生物にとってより副作用の少ない方法で、多様性
を持つ変異を短期間に生じさせる突然変異誘発方法が望
まれていた。
【0006】本発明者は、一般に生物の細胞内において
DNAが複製する時に、その反応の触媒として働く酵
素、DNAポリメラーゼが鋳型(つまり今から複製しよ
うとする元のDNA)に全く依存せず、新規(創造的)
にDNAを合成する、すなわち遺伝情報を「創造する」
ことに着目し、細胞内の既存のDNAに新たな遺伝情報
を付加することにより「突然変異」がなされると考え
た。実際、自然に生ずる突然変異の中には、細胞分裂時
の過誤としてDNAの一部が重複して余分なDNAが付
加されることにより誘起するという変異態様がある。
【0007】[発明の目的]本発明は、上記の実情に鑑
みてなされたものであり、その目的は、DNAポリメラ
ーゼなどの蛋白質により創造されるDNAを突然変異誘
発遺伝子として細胞内の既存遺伝子に付加することによ
り、あるいは宿主細胞内において当該突然変異誘発遺伝
子を合成することにより、当該生物のゲノムDNAの大
きさを増加させ、対象生物へのダメージを最小限に抑え
つつ、変異に多様性を持たせるところにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の突然変異
誘発方法は、鋳型および/またはプライマーが存在しな
い反応系において蛋白質の存在下でデオキシリボヌクレ
オチドを重合することによって得られたDNA(ライブ
ラリー)を、突然変異誘発遺伝子として細胞(生物より
取り出した細胞。生物に直接導入する場合は非ヒト。)
に導入することを特徴とする方法である。
【0009】請求項2記載の突然変異誘発方法は、蛋白
質をコードする遺伝子である蛋白質構造遺伝子を生物A
の細胞(生物Aより取り出した細胞。生物から直接取り
出す場合は非ヒト。)より精製するとともに、前記遺伝
子に対してプロモーター領域の遺伝子を配置し、のちこ
の融合遺伝子を他の生物Bの細胞(生物Bより取り出し
た細胞。生物Bに直接導入する場合は非ヒト。)に導入
することを特徴とする方法である。
【0010】請求項3記載の突然変異誘発方法は、蛋白
質をコードする遺伝子である蛋白質構造遺伝子を生物A
の細胞(生物Aより取り出した細胞。生物から直接取り
出す場合は非ヒト。)より精製するとともに、前記遺伝
子に対してプロモーター領域の遺伝子を配置し、のちこ
の融合遺伝子を他の生物Bの細胞(生物より取り出した
細胞。生物に直接導入する場合は非ヒト。)に導入し
て、この細胞を偽妊娠状態の仮親(非ヒト)の卵管内あ
るいは子宮内に移植するか、または桑実胚あるいは胚盤
胞にまで体外で培養し発育させたのち子宮内に移植し、
移植後に得られたF1トランスジェニック生物(非ヒ
ト)に対し、あるいは少なくとも片方をF1トランスジ
ェニック生物とする掛け合わせによって得たF2トラン
スジェニック生物(非ヒト)に対し、ステロイドホルモ
ンなどのプロモーター誘導物質を投与して前記プロモー
ター領域を活性化し、これによって当該生物の細胞内に
て前記蛋白質を発現せしめ、これとともに前記蛋白質の
存在下にてデオキシリボヌクレオチドを重合させて突然
変異誘発遺伝子となるDNA(ライブラリー)を細胞内
にて合成することを特徴とする方法である。
【0011】請求項4記載の突然変異誘発方法は、請求
項1〜3のいずれか1項記載の方法において、前記蛋白
質が耐熱性DNAポリメラーゼであることを特徴とする
方法である。
【0012】請求項5記載の突然変異誘発方法は、請求
項4記載の方法において、前記耐熱性DNAポリメラー
ゼが、セルモコッカス属、セルマス属に属する細菌のD
NAポリメラーゼからなる群より選ばれた少なくとも1
種であることを特徴とする方法である。
【0013】請求項6記載の突然変異誘発方法は、請求
項1〜5のいずれか1項記載の方法において、デオキシ
リボヌクレオチドの重合を約20〜90℃の温度下で行
なうの方法である。
【0014】請求項7記載の突然変異誘発方法は、請求
項1〜6のいずれか1項記載の方法において、デオキシ
リボヌクレオチドの重合を中性〜弱アルカリ性(pH約
7〜10)の条件下で行なう方法である。
【0015】請求項8記載の突然変異誘発遺伝子は、鋳
型および/またはプライマーが存在しない反応系におい
て、蛋白質の存在下にてデオキシリボヌクレオチドを重
合することによって得られたDNAよりなるもの(ライ
ブラリー)である。
【0016】請求項9記載の突然変異誘発遺伝子は、請
求項8記載の遺伝子において、前記蛋白質が耐熱性DN
Aポリメラーゼであることを特徴とする遺伝子である。
【0017】請求項10記載の突然変異誘発遺伝子は、
請求項9記載の遺伝子において、前記耐熱性DNAポリ
メラーゼが、セルモコッカス属、セルマス属に属する細
菌のDNAポリメラーゼからなる群より選ばれた少なく
とも1種であることを特徴とする遺伝子である。
【0018】請求項11記載のトランスジェニック生物
は、請求項8〜10のいずれか1項に記載の遺伝子を導
入した細胞(生物より取り出した細胞。生物に直接導入
する場合は非ヒト。)を偽妊娠状態の仮親(非ヒト)の
卵管内あるいは子宮内に移植するか、または桑実胚ある
いは胚盤胞まで体外で培養し発育させたのち子宮内に移
植することにより生産されたものである。
【0019】請求項12記載のトランスジェニック生物
の生産方法は、請求項8〜10のいずれか1項に記載の
遺伝子を導入した細胞(生物より取り出した細胞、生物
に直接導入する場合は非ヒト。)を偽妊娠状態の仮親
(非ヒト)の卵管内あるいは子宮内に移植するか、また
は桑実胚あるいは胚盤胞まで体外で培養し発育させたの
ち子宮内に移植することを特徴とする方法である。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明で使用される蛋白質として
は、DNAポリメラーゼが挙げられ、中でも耐熱性DN
Aポリメラーゼが好適に使用し得る。
【0021】前記DNAポリメラーゼは約20℃以上、
好ましくは約60℃以上、さらに好ましくは約70℃以
上の温度でも失活しないものが好ましい。その例として
は、上掲したセルモコッカス・リトラリス(Therm
ococcus litoralis)等のセルモコッ
カス属以外に、セルマス・アクアティクス(Therm
us aquaticus)、同セルモフィルス(
thermophilus)などのセルマス属に属する
細菌のDNAポリメラーゼが挙げられる。
【0022】上記DNAポリメラーゼは1種を単独で使
用してもよいし、2種以上(2種、3種、……)を併用
した混合系として用いることもできる。DNAポリメラ
ーゼを2種以上併用してデオキシリボヌクレオチドを重
合する場合は、1種単独で重合する場合と比べ、一度に
合成されるDNAがさらに多様化し(すなわち、塩基配
列がより様々なDNA(群・ライブラリー)が得ら
れ)、突然変異を誘発する頻度が高くなる。この場合、
同属の異なる細菌のDNAポリメラーゼの併用でもよい
し、異なる属の細菌のDNAポリメラーゼでもよい。
【0023】デオキシリボヌクレオチドとしてはdAT
P、dTTP、dGTP、dCTPが用いられ、それら
の4種類または3種類を反応系に存在させれば反応は進
行する。上記デオキシリボヌクレオチドとDNAポリメ
ラーゼとの反応はpH約7またはpH10以下の弱アル
カリ性で行なうのが好ましい。反応温度と時間はDNA
ポリメラーゼが失活しない範囲で選ぶことができ、約2
0℃以上でポリメラーゼ活性を示す範囲の温度条件下で
反応させることにより、反応を速やかに進行させること
ができる。たとえば、74℃で数時間反応させてもよ
く、また通常のPCR反応の条件、たとえば、(1)9
5℃で1分間保持、(2)45℃で2分間保持、(3)
74℃で3分間保持のサイクルを反復してもよい。反応
は初期に若干の遅延時間を経たのち開始され、やがて最
大速度に達する。本発明の方法により合成されるDNA
は鋳型やプライマーとなるべきDNAやRNAに依存せ
ずに、反応系に存在するDNAポリメラーゼ(蛋白質)
そのものが持つ情報に依存して合成されると考えられ
る。
【0024】なお、DNAポリメラーゼを用いた(デオ
キシ)リボヌクレオチドの重合において、反応温度が2
0℃未満の場合あるいは90℃を超える場合には、反応
率が低下するので好ましくない。また、pH約7または
10以下の弱アルカリ性条件から外れる条件、すなわち
酸性下条件及び強アルカリ性条件下でも反応率が低下す
るのでやはり好ましくない。
【0025】本発明の突然変異誘発方法を実施するため
の具体的な技術は、DNAポリメラーゼにより新規に合
成されたDNAを細胞内へ、理想的には染色体上へ導入
することよりなる。そして、その方法としては次の2つ
が挙げられる。 試験管内(in vitro)でDNAをDNAポリ
メラーゼにより合成し、得られたDNAを細胞内へ導入
する方法。 DNAポリメラーゼを作る遺伝子、すなわちDNAポ
リメラーゼの構造遺伝子を細胞の中へ、理想的には染色
体上へ導入し、その細胞の中に産生されたDNAポリメ
ラーゼの存在下にて同細胞内にて新規にDNAを作らせ
る方法。
【0026】まず、前者の方法(上記)としては、例
えば次のような方法が挙げられる。すなわち、セルモコ
ッカス・リトラリス(Thermococcus li
toralis)のDNAポリメラーゼ存在下に4つの
デオキシヌクレオチド5′−三燐酸(dATP、dTT
P、dGTP、dCTP)を材料として新規のDNA合
成を行い、得られたDNAを常法によりフェノール処理
と塩化セシウム平衡密度勾配遠心法[分子遺伝学実験
法,小関治男ら著,共立出版(株),1983年発行]
により精製する。次に、得られたDNAの全てあるいは
一部を、リン酸カルシウム法、リポフェクチン法、エレ
クトロポレーション法等のDNA細胞内導入法を用いて
細胞内へ導入する。対象となる細胞はその当該生物にお
いて、将来、胚芽となる細胞であれば何でもよい。その
具体例としては1〜8分割段階における受精卵、奇形腫
由来培養細胞、ES細胞等である。DNAを導入された
細胞は常法[マニプレーティング・ザ・マウス・エンブ
リオ(Manipulating the mouse
embryo),コールド・スプリング・ハーバー・
ラボラトリー・プレス,1986年発行]により仮親の
子宮内へ移植し、所定の妊娠期間を経た後に産仔を得
る。なお、植物等においては、成長点から無菌的に得た
細胞の中へDNAを導入し、常法に従い成長点培養を行
う。
【0027】次に、後者の方法(上記)に関し述べ
る。まず、DNAポリメラーゼのゲノムDNAまたはc
DNAを生物より遺伝子クローニングの常法技術[分子
遺伝学実験法,小関治男ら著,共立出版(株),198
3年発行]により得る。このとき、その生物は、導入し
ようとする生物とは異なる生物のものが好ましい。なぜ
ならば、同じ生物のものであれば、DNAポリメラーゼ
遺伝子の発現等に関する調節がDNAを導入された細
胞、つまり宿主により完全に制御される可能性がかなり
あるからであり、これは人為的に変異を誘発するという
観点から見れば必ずしも好ましくない。例えば、セルモ
コッカス・リトラリス(Thermococcus
itoralis)のDNAポリメラーゼのゲノムDN
Aを例にとって説明する。
【0028】このDNAの構造をその転写の方向より上
流から、プロモーター領域、構造遺伝子、転写終了領域
と呼ぶことにする。そして、マウスの細胞にDNAを導
入することを例として考える。まず、プロモーター領域
は、転写開始点(一般に、キャップサイトと呼ぶ)ぎり
ぎりの上流部位までを取り除き、常時発現プロモーター
または誘導可プロモーター、例えば、マウス乳腺腫瘍ウ
イルス(MMTV)のLTR(long termin
al repeat)と置換し、その内部に存在するス
テロイドホルモン(例えば、デキサメタゾン)依存性プ
ロモーターにより、導入された遺伝子、つまりセルモコ
ッカス・リトラリス(Thermococcus li
toralis)DNAポリメラーゼの発現を調節する
ことができる。次に、この遺伝子の下流に関しては、そ
の翻訳停止コドンの下流直後を宿主または宿主関連生物
から得られた転写停止信号を含むDNA断片を挿入する
とよい。例えば、サルのウイルスであるシミアンウイル
ス40(simian virus 40,SV40)
の早期遺伝子(early gene)の翻訳停止コド
ン下流直後から200〜500塩基対のDNAを用いれ
ば十分である。なお、ある種の細胞においては、DNA
ポリメラーゼ遺伝子本体にあるイントロン1は取り除い
ておいた方がよく発現することがある。
【0029】以上の構造を持つ一つながりのDNAを燐
酸カルシウム法やエレクトロポレーション法等の方法に
て細胞に導入する。このとき、この遺伝子が導入された
細胞のみを拾い出すために、同時にネオマイシン耐性遺
伝子を発現ベクターに挿入したものを混ぜておく。その
後、G418を入れた細胞培養培地にてしばらく培養す
れば、当該遺伝子が導入された細胞のみを選択的に得る
ことができる。このような細胞(例えば、マウスのES
細胞)を偽妊娠状態の仮親の卵管内あるいは子宮内に移
植するか、または桑実胚あるいは胚盤胞にまで体外で培
養し発育させたのち子宮内に移植し、所定の妊娠期間を
経て産み出されたマウス個体においては、当該遺伝子を
持つ細胞はその個体の体細胞と生殖細胞においてキメラ
の形で分布しているわけであるから、適切な交配によ
り、個体の全細胞において当該遺伝子をヘテロ接合体の
形で持つ動物が得られるから、ヘテロ接合体同士をかけ
合わせてホモ接合体の形を持つ動物が得られる。無論、
前述のキメラのままで次の段階へ行ってもよい。
【0030】次に、導入された遺伝子の誘導を行う。例
えば、MMTVのLTRを持つ場合、当該遺伝子を持つ
生物個体にステロイドホルモン(例えばデキサメタゾ
ン)を経口、筋肉注射等の方法にて投与する。これによ
り、この遺伝子はLTR内のDNA要素によりその発現
のスイッチが入り、LTRよりmRNAの転写が開始さ
れ、最終的に、導入されたDNAポリメラーゼ蛋白質が
細胞内に蓄積する。この蛋白質が宿主のDNAポリメラ
ーゼとある程度異なっていれば、それは宿主の調節をさ
ほど受けることなく鋳型・プライマー非依存性DNA合
成を開始する。
【0031】得られたDNA産物の塩基配列は多種多様
であるから、その中にはある確率で染色体DNAに高頻
度組み換え挿入するために必要な配列を持つものが生ず
る。そして、このようなDNA産物は染色体DNAへ高
頻度に挿入される。また、特別な配列を持たなくても、
低頻度ではあるが、染色体DNAに挿入されることもあ
る。また、そのように挿入されたDNAの中には、ある
確率にて翻訳開始コドンと翻訳停止コドン、さらには転
写開始信号と転写停止信号を持つものがあるから、それ
らの存在により全く新しい蛋白質が細胞内に生ずる。ま
た、仮に挿入されたDNAに適切な翻訳や転写に関する
塩基配列がなくとも、もし挿入された染色体上の部位が
何らかの宿主蛋白を作る遺伝子領域であれば、その宿主
遺伝子の持つ情報あるいはその転写の程度を変えること
となり、よって、従来とは少し構造の異なる蛋白質がで
きたり、あるいは仮に全く同じ蛋白質であっても、その
発現される量や時期が異なることとなる。つまり、その
生物個体の「形質」は変異したこととなる。すなわち、
突然変異が誘発されたこととなる。
【0032】本発明の突然変異誘発方法が、生物にとっ
て副作用の少ない方法であることは下記により説明づけ
られる。すなわち、一般に、前述[従来の技術の項参
照]のX線照射や発癌剤を用いて人為的に突然変異を行
なう場合、生物の持つ遺伝子は特定のDNA塩基が破壊
されることにより「変異」が導入されるわけであるが、
このことは少なからず既存の遺伝子が消滅してしまうこ
とを意味する。つまり、このような突然変異誘発法は
「破壊的突然変異誘発法」ということができる。これに
対して、本発明における突然変異誘発法は、既存の遺伝
子の中へまったく新しい遺伝子を挿入することにより突
然変異を誘発するわけであり、「建設的突然変異誘発
法」と呼ぶことができるが、この方法においては多くの
場合、既存の遺伝子の機能は温存させたまま、挿入によ
り追加的に新たな遺伝子の機能を見ることができる。ま
た、明らかに、生物に対する副作用は少ない。
【0033】本発明で用いる耐熱性DNAポリメラーゼ
の製法、あるいはこれをコードする遺伝子の製法として
は今日において公知であり、当業者であれば容易に行う
ことができる。なお、以下に関連公報を列挙する(これ
らによっても得ることができる)。特開平2−6058
5号公報、特公平8−24570号公報(特開平2−4
34号公報)、特開平5−68547号公報、特公平7
−59195号公報(特開平5−130871号公
報)、特開平5−328969号公報、特開平7−51
061号公報、特開平6−339373号公報、特開平
6−7160号公報
【0034】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に示す
が、本発明は決して以下の実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0035】実施例1 [セルモコッカス・リトラリスDNAポリメラーゼによ
り鋳型非依存的に合成されたDNAを胚細胞内へ導入す
る方法]緩衝液A[10mM KCl,10mM (N
SO,20mM トリス−HCl(pH8.
8),6mM MgCl,0.1% トリトン X−
100(全て最終濃度)]、デオキシリボヌクレオチド
[dATP,dCTP,dGTPおよびdTTP(全て
最終濃度200μM)]、20単位/ml セルモコッ
カス・リトラリスDNAポリメラーゼ(商品名:Ven
t DNAポリメラーゼ、ニューイングランド・バイオ
ラブス社製)を含有する1mlの反応液に等量のミネラ
ルオイル(シグマ社製)を加え、74℃で3時間反応さ
せた。その後、反応液を常法[サムロック・T等、モレ
キュラー・クローニング(ア・ラボラトリー・マニュア
ル)(Molecular Cloning La
boratory Manual)、コールド・スプリ
ング・ハーバー・ラボラトリー・プレス,1989年発
行]に従い、フェノール処理、クロロホルム洗浄、エタ
ノール沈澱、塩化セシウム平衡密度勾配遠心法により精
製し、20μlのTE緩衝液[10mM トリス−HC
l(pH8.0),1mM EDTA]に溶解した。こ
の溶液のDNA濃度は1mg/mlとなった。また、こ
のDNAは100〜50,000塩基対の2本鎖直線状
であった。
【0036】次に、このDNAを、最終濃度20μg/
mlにて、リン酸バッファー・塩溶液(PBS)中にお
いて対数増殖期のマウスES細胞(10個,1ml)
にジーンパルサー(Bio−Rad社製)を用いたエレ
クトロポレーション法(500μF,200Vの条件)
にて導入した。また、前述のDNAに対し同じ質量比の
直線状の真核細胞用プロモーターとターミネーターを持
つネオマイシン耐性遺伝子(neo gene)を持つ
プラスミドを混ぜておき、選択マーカーとした。
【0037】次に、このES細胞をマイトマイシン処理
後のネオマイシン耐性遺伝子を持つトランスジェニック
マウスから得られた胎児繊維芽細胞をフィーダー細胞と
してダルベッコ培地(20%牛胎児血清,1mM ピル
ビン酸,1mM 2−メルカプトエタノール,非必須ア
ミノ酸類,1,000unit/ml白血病増殖阻止因
子を含む)にて24時間培養した後、さらにG418
(geneticin,Gibco社製)を150μg
/mlにて毎日培地交換で7日間培養を継続し、出現し
たネオマイシン耐性コロニーを得た。このコロニーより
細胞クローニング、さらにPCR法により目的のDNA
が入っているものを確認した後、次に集合キメラ法(サ
ンドイッチ法,A.NaggらProduction
of completely ES cell−de
rived fetuses inGene Targ
eting. A.L.Joyner著pp147−
179IRL Press,1993年発行)にてE
S細胞を持つ3.5日胚を作り、それを交尾後2.5日
の偽妊娠マウスの子宮へ移植した。このマウスより生ま
れたマウスをかけ合わせて、目的DNAをホモ接合体と
して持つ変異トランスジェニックマウスを得た。
【0038】その結果、これらのマウス153匹を調べ
た結果、本来黒い体毛を持つはずのマウスにおいて、白
毛2匹、茶毛4匹、縮れ毛2匹が得られた。因みに、こ
の実験に用いたマウスの標準形質は黒色短毛である。ま
た、153匹中、5匹においては、標準体重(26g±
3g)を大きく上まわる49±6gの体重を持つ肥満マ
ウスであり、これも変異した形質のあらわれと考えられ
る。さらに、153匹中、4匹においては尾の長さが
3.2±0.3cmと標準の5.2±0.6cmより短
く、これも変異した形質である。
【0039】実施例2 [セルモコッカス・リトラリスDNAポリメラーゼの構
造遺伝子を持つトランスジェニック生物の作製]実施例
1と同様にして、セルモコッカス・リトラリスDNAポ
リメラーゼの構造遺伝子を持つトランスジェニックマウ
スを作った。但し、この遺伝子はイントロンを持ったま
まの形とし、図1に示すように、その上流には常時発現
プロモーターとして、鶏のβ−アクチンプロモーター、
さらにその上流にはloxP配列を挿入しておく。一
方、下流には転写終了領域と、もう1個、前述と同じ向
きにloxP配列を挿入しておく。loxP配列を入れ
ておくのは後日、DNAポリメラーゼ遺伝子が不要とな
ったときこれを取り除くためである。
【0040】得られたマウスにおいては、高頻度に変異
(体毛の変異等)が出現するが、これは染色体DNA上
に挿入されたセルモコッカス・リトラリスのDNAポリ
メラーゼ遺伝子が発現し、そのmRNA、そして、さら
にDNAポリメラーゼ蛋白質が作られ、これが常時DN
Aを細胞内において新規に合成し、その一部が染色体に
挿入されるためである。希望の変異マウスが得られた
後、元の正常変異頻度マウスに戻す場合には、当該マウ
スの受精卵の中へcre遺伝子を発現ベクターの形とし
て持つ円形プラスミドをマイクロインジェクション法
[分子遺伝学実験法,小関治男ら著,共立出版(株),
1983年発行]にて導入した。
【0041】その結果、受精卵の中において、プラスミ
ド上のcre遺伝子が発現し、それが暗号するところの
蛋白(酵素)であるCreリコンビナーゼ(Cre
ecombinase)を生じた。この酵素は、セルモ
コッカス・リトラリスDNAポリメラーゼ遺伝子の上流
と下流に前もって挿入していた(前述)同方向を向いた
loxP配列を認識し、その部位において、それらに挟
まれた遺伝子、すなわち、鶏のβ−アクチン遺伝子プロ
モータとセルモコッカス・リトラリスDNAポリメラー
ゼ遺伝子の両者をまとめて切断し排除した。
【0042】よって、その受精卵をマウスの子宮へ戻し
た後生まれたマウスにおいては既に誘導された変異の形
質は保ったまま、他の点においては正常のマウスと同じ
状態へ戻せたこととなる。
【0043】この実施例においては、例えば、体毛色変
異誘発に着目して見れば、元の黒色体毛マウスにおい
て、324匹のトランスジェニックマウスにおいて2匹
の白色体毛マウスを得た。
【0044】実施例3 [ステロイドホルモンにより遺伝子発現の調節を行なう
方法]マウス乳腺腫ウイルスLTRにはステロイドホル
モン依存性プロモーターがあるため、これをプロモータ
ーとして用いればステロイドホルモンにより遺伝子発現
の調節を行なうことができる。以下、その実施例を示
す。
【0045】まず、図2に示すようなプラスミドpN7
46を作製した(この作製は、当業者であれば容易であ
る。特開平6−7160号公報等参照。また、下記のも
のを使用することもできる。GenBank acce
ssion numberM74196、ATCC寄託
番号68487、ATCC寄託番号68447)。これ
は、セルモコッカス・リトラリスのDNAポリメラーゼ
構造遺伝子に対し、マウス乳腺種ウイルスLTRをプロ
モーター、SV40早期遺伝子のポリA部位を転写終了
部位として、大腸菌のプラスミドpBR322に挿入し
たものであり、セルモコッカス・リトラリスのDNAポ
リメラーゼ遺伝子の発現はステロイドホルモンにより誘
導される。このプラスミドをpBR322の部位におい
て制限酵素により一箇所切断することにより直線状とな
し、以後前述した実施例2と同様に行ない、これが染色
体DNAにホモ接合体の形で挿入されたトランスジェニ
ックマウスを得た。このマウスにおいては、ステロイド
ホルモンを投与しない状態においては、セルモコッカス
・リトラリスのDNAポリメラーゼ蛋白は細胞内に生じ
ない。そこで、この蛋白を発現させるために、この16
週齢マウスに対し14日間デキサメタゾン(ステロイド
ホルモンの1種)を毎日5μg筋肉注射する。次にこの
マウスを普通の16週齢メスのマウスと交配させること
により、産仔を得る。このようにして得られた産仔を多
数得てその形質を見た結果、実施例1の如く多くの変異
種を得た。具体的には、調べた329匹中、茶毛3匹、
黒毛1匹、縮れ毛3匹であった。因みに、この実験にお
いて使用したマウスの標準の形質は白色の直毛である。
この実施例においては、デキサメタゾン投与により、マ
ウスの生殖細胞内においてセルモコッカス・リトラリス
のDNAポリメラーゼ蛋白が誘導され、その細胞内にお
いて新たに合成されたDNAが染色体に挿入され、よっ
て染色体DNAに多様性が生じた精子が生まれたため、
交配の後、多くの変異種が生じたのである。
【0046】
【発明の効果】本発明の突然変異誘発方法により、その
変異に多様性を持たせることができた。すなわち、DN
Aポリメラーゼの存在下で得られたDNA産物の塩基配
列は多種多様であるから、その中にはある確率で染色体
DNAに高頻度組み換え挿入するために必要な配列を持
つものが生ずる。そして、このようなDNA産物は染色
体DNAへ高頻度に挿入される。また、特別な配列を持
たなくても、低頻度ではあるが、染色体DNAに挿入さ
れることもある。また、そのように挿入されたDNAの
中には、ある確率にて翻訳開始コドンと翻訳停止コド
ン、さらには転写開始信号と転写停止信号を持つものが
あるから、それらの存在により、全く新しい蛋白質が細
胞内に生ずる。また、仮に挿入されたDNAに適切な翻
訳や転写に関する塩基配列がなくとも、もし挿入された
染色体上の部位が何らかの宿主蛋白を作る遺伝子領域で
あれば、その宿主遺伝子の情報あるいは転写の程度を変
えることとなり、よって、従来とは少し構造の異なる蛋
白質ができたり、あるいは仮に全く同じ蛋白質であって
も、その発現される量や時期が異なることとなる。つま
り、その生物個体の「形質」は変異したこととなる。す
なわち、突然変異が誘発されたこととなる。
【0047】本発明によれば、従来のように強い変異誘
発を行なわなくても、変異に多様性を持った突然変異誘
発を行なうことができ、これにより生物に対するダメー
ジも少なくてすむ。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例2で使用した導入遺伝子の構造を示す図
である。
【図2】実施例3で使用したプラスミドの構造を示す図
である。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋳型および/またはプライマーが存在しな
    い反応系において蛋白質の存在下でデオキシリボヌクレ
    オチドを重合することによって得られたDNAを、突然
    変異誘発遺伝子として細胞に導入することを特徴とする
    突然変異誘発方法。
  2. 【請求項2】蛋白質をコードする遺伝子である蛋白質構
    造遺伝子を生物Aの細胞より精製するとともに、前記遺
    伝子に対してプロモーター領域の遺伝子を配置し、のち
    この融合遺伝子を他の生物Bの細胞に導入することを特
    徴とする突然変異誘発方法。
  3. 【請求項3】蛋白質をコードする遺伝子である蛋白質構
    造遺伝子を生物Aの細胞より精製するとともに、前記遺
    伝子に対してプロモーター領域の遺伝子を配置し、のち
    この融合遺伝子を他の生物Bの細胞に導入して、この細
    胞を偽妊娠状態の仮親の卵管内あるいは子宮内に移植す
    るか、または桑実胚あるいは胚盤胞にまで体外で培養し
    発育させたのち子宮内に移植し、移植後に得られたF1
    トランスジェニック生物に対し、あるいは少なくとも片
    方をF1トランスジェニック生物とする掛け合わせによ
    って得たF2トランスジェニック生物に対し、ステロイ
    ドホルモンなどのプロモーター誘導物質を投与して前記
    プロモーター領域を活性化し、これによって当該生物の
    細胞内にて前記蛋白質を発現せしめ、これとともに前記
    蛋白質の存在下にてデオキシリボヌクレオチドを重合さ
    せて突然変異誘発遺伝子となるDNAを細胞内にて合成
    することを特徴とする突然変異誘発方法。
  4. 【請求項4】前記蛋白質が耐熱性DNAポリメラーゼで
    あることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載
    の突然変異誘発方法。
  5. 【請求項5】前記耐熱性DNAポリメラーゼが、セルモ
    コッカス属、セルマス属に属する細菌のDNAポリメラ
    ーゼからなる群より選ばれた少なくとも1種であること
    を特徴とする請求項4記載の突然変異誘発方法。
  6. 【請求項6】デオキシリボヌクレオチドの重合を、約2
    0〜90℃の温度下で行なう請求項1〜5のいずれか1
    項記載の突然変異誘発方法。
  7. 【請求項7】デオキシリボヌクレオチドの重合を、中性
    〜弱アルカリ性の条件下で行なう請求項1〜6のいずれ
    か1項記載の突然変異誘発方法。
  8. 【請求項8】鋳型および/またはプライマーが存在しな
    い反応系において、蛋白質の存在下にてデオキシリボヌ
    クレオチドを重合することによって得られたDNAより
    なる突然変異誘発遺伝子。
  9. 【請求項9】前記蛋白質が耐熱性DNAポリメラーゼで
    あることを特徴とする請求項8記載の突然変異誘発遺伝
    子。
  10. 【請求項10】前記耐熱性DNAポリメラーゼが、セル
    モコッカス属、セルマス属に属する細菌のDNAポリメ
    ラーゼからなる群より選ばれた少なくとも1種であるこ
    とを特徴とする請求項9記載の突然変異誘発遺伝子。
  11. 【請求項11】請求項8〜10のいずれか1項に記載の
    遺伝子を導入した細胞を偽妊娠状態の仮親の卵管内ある
    いは子宮内に移植するか、または桑実胚あるいは胚盤胞
    まで体外で培養し発育させたのち子宮内に移植すること
    により生産されたトランスジェニック生物。
  12. 【請求項12】請求項8〜10のいずれか1項に記載の
    遺伝子を導入した細胞を偽妊娠状態の仮親の卵管内ある
    いは子宮内に移植するか、または桑実胚あるいは胚盤胞
    まで体外で培養し発育させたのち子宮内に移植すること
    を特徴とするトランスジェニック生物の生産方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100428998B1 (ko) * 2001-09-10 2004-04-28 한국과학기술원 모체 단백질과는 크기와 서열이 다른 단백질의 변이집단을생산하는 방법

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