JP2003518927A - 性染色体に対するトランス遺伝子の標的化による子孫の性別比の制御 - Google Patents

性染色体に対するトランス遺伝子の標的化による子孫の性別比の制御

Info

Publication number
JP2003518927A
JP2003518927A JP2001547958A JP2001547958A JP2003518927A JP 2003518927 A JP2003518927 A JP 2003518927A JP 2001547958 A JP2001547958 A JP 2001547958A JP 2001547958 A JP2001547958 A JP 2001547958A JP 2003518927 A JP2003518927 A JP 2003518927A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gene
transgene
sex
chromosome
sperm
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001547958A
Other languages
English (en)
Inventor
チェニュー・リュウ
コンスタンティーニ,フランクリン
ワン,ジン
Original Assignee
チェニュー・リュウ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by チェニュー・リュウ filed Critical チェニュー・リュウ
Publication of JP2003518927A publication Critical patent/JP2003518927A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N9/00Enzymes; Proenzymes; Compositions thereof; Processes for preparing, activating, inhibiting, separating or purifying enzymes
    • C12N9/10Transferases (2.)
    • C12N9/12Transferases (2.) transferring phosphorus containing groups, e.g. kinases (2.7)
    • C12N9/1205Phosphotransferases with an alcohol group as acceptor (2.7.1), e.g. protein kinases
    • C12N9/1211Thymidine kinase (2.7.1.21)
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
    • C12N15/09Recombinant DNA-technology
    • C12N15/63Introduction of foreign genetic material using vectors; Vectors; Use of hosts therefor; Regulation of expression
    • C12N15/79Vectors or expression systems specially adapted for eukaryotic hosts
    • C12N15/85Vectors or expression systems specially adapted for eukaryotic hosts for animal cells
    • C12N15/8509Vectors or expression systems specially adapted for eukaryotic hosts for animal cells for producing genetically modified animals, e.g. transgenic
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01KANIMAL HUSBANDRY; AVICULTURE; APICULTURE; PISCICULTURE; FISHING; REARING OR BREEDING ANIMALS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; NEW BREEDS OF ANIMALS
    • A01K2217/00Genetically modified animals
    • A01K2217/05Animals comprising random inserted nucleic acids (transgenic)
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01KANIMAL HUSBANDRY; AVICULTURE; APICULTURE; PISCICULTURE; FISHING; REARING OR BREEDING ANIMALS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; NEW BREEDS OF ANIMALS
    • A01K2267/00Animals characterised by purpose
    • A01K2267/02Animal zootechnically ameliorated
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N2800/00Nucleic acids vectors
    • C12N2800/30Vector systems comprising sequences for excision in presence of a recombinase, e.g. loxP or FRT
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N2830/00Vector systems having a special element relevant for transcription

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Plant Pathology (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Breeding Of Plants And Reproduction By Means Of Culturing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 トランス遺伝子を標的化することによる子孫の性別比を制御する方法。本発明の方法は、(a)その発現が精子の受精能を妨げることができ、かつその遺伝子産物(mRNAおよびタンパク質)が相互に連結した精子細胞の間を自由に拡散しないトランス遺伝子を選択または作製すること、(b)そのトランス遺伝子を減数分裂後の精子形成特異的プロモーターの調節制御下に置くこと、(c)トランス遺伝子が2つの性染色体の一方に挿入されるような方法でトランスジェニック動物を作製するためにそのトランス遺伝子を使用することを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (関連出願の相互参照) 本出願は、同一の発明名称で、同一発明者による米国仮特許出願第60/17
3,096号(1999年12月27日出願)の優先権を主張する。
【0002】 (発明の背景) 1.発明の分野 本発明は、2つの性染色体の一方に組み込まれた前記トランス遺伝子の発現に
よってその子孫の性別比を変化させることができるトランスジェニック動物を作
製するために有用な方法および組成物に関する。
【0003】 2.先行技術の説明 動物種の大部分はオスおよびメスの2つの性からなる。多くの種について、オ
スおよびメスは、身体サイズ、成長速度および行動などの多くの点で異なる。い
くつかの特徴は一方の性にのみ存在することさえある。家畜では、肉、乳汁、卵
および毛などの所望する産物を製造することに関して、一方の性がもう一方の性
よりも好都合である場合がある。したがって、家畜の2つの性の出生比を制御す
ることは、これにより農業従事者が2つの性別間の相違を十分に利用することが
できるので、経済的に重要である。
【0004】 哺乳動物ならびに多くの他の生物において、性は精子の性染色体(XまたはY
)によって決定される。通常、Y染色体を含む精子(Y精子)と受精した卵はオ
スに発達し、一方、X染色体を含む精子(X精子)と受精した卵はメスになる。
この遺伝子的機構により、ほほ等しい数のオスおよびメスが産まれることが決定
される。性を制御するために重要なことは、受精のために適切な精子(Xまたは
Y)を選択することである。この30年間の間に、いくつかの免疫学的および機
械的および化学的な方法が、集めた精液からX精子およびY精子を分離するため
に調べられている。この考えは、子孫の性別比を変化させることを期待して、分
離された精子を使用して、人工受精またはインビトロ受精によって卵を受精させ
ることである。これらの技術に該当する数十の特許が発行されているが、これら
の方法は一般には不十分で確実でないと考えられる。さらに、これらの方法は、
ほとんどの農業従事者には利用できない設備および技術的知識を必要とする。近
年、Sry(性決定領域Y)遺伝子が、哺乳動物における重要な雄性決定因子と
して同定された。いくつかの実験室では、Sry遺伝子をトランスジェニック動
物において発現させることによってオスの出生割合を優先的に増大させようとし
ている。しかし、XXトランスジェニックマウス(通常の場合にはメス)の30
%のみが精巣などの雄性器官を成長させたが、性を逆転させたこれらの動物は生
殖能を有していなかった。
【0005】 したがって、精巣におけるX精子またはY精子のいずれかの産生を完全に除き
、その結果、そのようなオスの子孫のすべてが同じ性(オスまたはメスのいずれ
か)であるようにする新規な方法が求められている。この特別な形質が世代から
世代に伝わることができように動物が遺伝子的に改変されるそのような方法もま
た求められている。さらに、精液中のX精子およびY精子を分離するように努力
することとは異なるそのような方法が求められている。そのような方法により、
性別比がより正確に制御されるはずであり、そしてまたそれぞれの精液サンプル
に対する扱いにくい分離法が省かれるはずである。
【0006】 (発明の概要) 今回、本発明者らは、精巣におけるX精子またはY精子のいずれかの産生を完
全に除くことができる新規な方法を開発した。したがって、そのようなオスの子
孫はすべて同じ性(オスまたはメスのいずれか)になる。そのような動物は、こ
の特別な形質が世代から世代に伝わることができように遺伝子的に改変される。
この方法は、明らかに、精液中のX精子およびY精子を分離するように努力する
方法よりも優れている。この方法は、性別比をより正確に制御することができ、
そしてまたそれぞれの精液サンプルに対する扱いにくい分離法を省略することが
できる。
【0007】 本発明の方法は、(a)その発現が精子の受精能を妨げることができ、かつそ
の遺伝子産物(mRNAおよびタンパク質)が相互に連結した精子細胞の間を自
由に拡散しないトランス遺伝子を選択または作製すること、(b)前記トランス
遺伝子を減数分裂後の精子形成特異的プロモーターの調節制御下に置くこと、(
c)トランス遺伝子が2つの性染色体の一方に挿入されるような方法でトランス
ジェニック動物を作製するために前記トランス遺伝子を使用することを含む。そ
のようなトランス遺伝子の発現により、一方の特定の性染色体を有する精子の卵
との受精能および新しい個体に発達させるその能力を低下させることができ、そ
の結果、子孫の性別比を制御することができる。この方法はまた、減数分裂後の
精子形成特異的プロモーターを、(受精後の)胚形成時に発現するプロモーター
で置換し、そして精子に対して毒性を有するトランス遺伝子を、初期の胚に対し
て毒性を有するトランス遺伝子で置換することによって改変することができる。
性染色体に結合した毒素トランス遺伝子の胚での発現は、一方の特定の性染色体
を有する胚の正常な発達を破壊し、そして好ましい性を有する胚を生存可能な個
体に発達させることができる。この改変された方法は、性決定に、X染色体およ
びY染色体を使用する生物だけでなく、Z染色体およびW染色体を使用する生物
においても使用することができる。この方法により、農業従事者は、乳製品およ
び肉製品を製造するための家畜動物の好ましい性を選ぶことができ、そして実験
室動物供給者は好ましい性の出生比を特異的に増大させることができる。
【0008】 本発明のこれらの利点および他の利点は、下記の説明、添付された図面および
添付された請求項を検討したときに明らかになる。
【0009】 (発明の詳細な説明) 方法 1.理論および方法 毒性遺伝子産物を発現させることによって組織タイプまたは細胞タイプが特異
的に除去できることがトランスジェニックマウスにおいて明らかにされている。
したがって、半数体の精子細胞において毒素遺伝子を減数分裂後に発現させるこ
とにより、毒素トランス遺伝子を含む精子が破壊される。トランス遺伝子が2つ
の性染色体の一方(XまたはY)に組み込まれる場合、その特定の性染色体を含
む精子細胞のみが能力を失い、一方、もう一方の性染色体を含む精子細胞は正常
に機能し得る。そのような雄性トランスジェニック動物は一方のタイプの精子を
産生すし得るだけであり、したがって、その子孫はすべて同じ性になるはずであ
る。上記理論の大きな問題点は、半数体の精子細胞が細胞質架橋(約1um)に
よって連結されている、すなわち、半数体の精子細胞がシンシチウムであるとい
う事実である。したがって、毒素は、トランス遺伝子を含まない精子細胞内に拡
散し得るし、これにより、毒素トランス遺伝子を有する半数のみだけでなく精子
すべての破壊がもたらされる(Braun他(1989)、Daviesおよび
Willison(1993)の総説を参照のこと)。しかし、この問題は、相
互に連結された精子細胞の間をその産物が自由に拡散できない毒素遺伝子を選ぶ
ことによって、または細胞局在化DNA配列を毒素トランス遺伝子に結合させる
ことにより拡散特性が制限されたトランス遺伝子を作製することによって解決す
ることが可能である。そのようなことを達成する技術は、添付された図に単純化
された様式で表されている。
【0010】 本発明では、1型ヘルペス単純ウイルスのチミジンキナーゼ(HSV−tk)
遺伝子が毒素遺伝子として使用される。HSV−tkが精子形成特異的な潜在的
プロモーターを含み、そしてその発現により精子形成が破壊されることは以前に
示されている(Palmiter他、1984;EllisonおよびBish
op、1988;Braun他、1990;Wilkie他、1991;Al−
Shawi他、1991;Huttner他、1993;Bemier他、19
94;Salomon他、1995;Ellison他、1995;Ellis
onおよびBishop、1996;Al−Shawi他、1998)。すべて
のこれらのHSV−tkトランスジェニックマウスの1つの共通した表現型は、
オスのマウスはHSV−tkトランス遺伝子を次世代に伝えることができないが
、これらのオスの多くが受精能を有するということである。Gondo他(19
94)。HSV−tkトランス遺伝子を含む胚性幹(ES)細胞株もまた雄性生
殖系列を介して伝達できないことが報告されている。これらの結果はすべて、H
SV−tkタンパク質がトランスフェクション細胞の前核領域に優先的に分布し
たという報告(HaarrおよびFlatmark、1987)と合わせて、相
互に連結された精子細胞の間におけるHSV−tk遺伝子産物(mRNAおよび
タンパク質)の拡散が制限されていることを示している。したがって、HSV−
tkは、性別制御計画において使用される理想的な候補物である。当然のことで
はあるが、類似する性質を有する他の遺伝子を見つけることは可能である。ある
いは、そのような毒素遺伝子は、細胞死を生じさせる遺伝子、精子の発達および
成熟化を阻止する調節遺伝子、精子の運動性に関与する変異した細胞骨格遺伝子
またはエネルギー産生遺伝子、および配偶子の認識、貫入および融合に関与する
遺伝子などの、精子の機能を妨害することができる様々な遺伝子に細胞局在化D
NA配列を連結することによって作製することができる。
【0011】 毒性遺伝子は様々な方法によって性染色体に挿入することができる。いくつか
の例を下記に簡単に説明する。
【0012】 (1)胚性幹(ES)細胞技術を使用する遺伝子標的化 (a)標準的な相同的組換え法を使用してES細胞の性染色体に対してトラン
ス遺伝子を標的化すること。 (b)キメラマウスを作製するために、適切なES細胞を受容胚にマイクロイ
ンジェクションすること。 (c)ES由来生殖細胞を次世代に伝えて、所望するトランスジェニック動物
を得るためにキメラマウスを育種すること。
【0013】 (2)動物クローニング技術を使用 する遺伝子標的化 (a)標準的な相同的組換え法を使用することによって好適な核ドナー細胞(
胚に由来する繊維芽細胞など)の性染色体に対してトランス遺伝子を標的化する
こと。 (b)除核された卵母細胞にドナー細胞の核を細胞融合または核移植によって
移すこと。 (c)再構成された卵母細胞を活性化し、それを偽妊娠の里親に移して、トラ
ンス遺伝子が所望する染色体に挿入された個体に胚を発達させること。
【0014】 (3)ES細胞技術またはクローニング技術を使用するランダム組込み (a)様々なトランスフェクション方法(エレクトロポレーションなど)によ
ってHSV−tkトランス遺伝子を選択マーカー遺伝子(ネオマイシン耐性遺伝
子など)とともにES細胞または核ドナー細胞に同時トランスフェクションする
こと。 (b)ネオマイシン耐性クローンの選択および生育を行い、そして蛍光インシ
トゥーハイブリダイゼーション(FISH)によってトランス遺伝子組込み部位
を調べること。トランス遺伝子が所望する性染色体に挿入されたクローンを拡大
培養すること。 (c)そのES細胞を胚に注入して、キメラ動物を作製すること、またはドナ
ー細胞の核を使用して動物をクローニングすること。
【0015】 (4)配偶子または生殖細胞へのトランス遺伝子のランダム挿入 前核注入、レトロウイルストランスフェクション、リポフェクションおよび精
子インキュベーションなどの様々な方法を使用して、トランス遺伝子をゲノムに
ランダムに挿入すること。その後、FISHを使用して、トランス遺伝子が所望
する性染色体に挿入された個体を同定するためにトランスジェニック始祖動物を
スクリーニングすること。
【0016】 方法(3)および方法(4)ではランダムな組込み機構が使用される。これら
の方法の利点は、これらが、DNA構築物を作製するために比較的容易に使用さ
れるということである。欠点は、トランス遺伝子が所望する性染色体に挿入され
た細胞または個体を見出すために相当数の細胞クローンまたは個体をスクリーニ
ングすることが必要であるということである。方法(1)および方法(2)では
、トランス遺伝子を所望する性染色体に特異的に標的化するために相同的組換え
法が使用され、したがってFISHを使用してスクリーニングする必要がない。
しかし、遺伝子を標的化するDNA構築物を作製するために多くのことを伴う。
標的化構築物に取り込まれなければならない選択マーカー遺伝子に加えて、2つ
の隣接する相同的なDNAフラグメントもまた、相同的組換え事象を生じさせる
ために必要である。性染色体に由来するますます多くのDNA配列データが利用
できるので、多くの遺伝子座を、トランス遺伝子を挿入するための標的部位とし
て使用することができる。一般的な規則は、標的の遺伝子座は、精子細胞におけ
る転写のための転写装置によって認識されなければならないこと、そしてそのよ
うな部位へのトランス遺伝子の挿入がトランスジェニック動物に異常な表現型を
生じさせないことである。
【0017】 トランスジェニックのオスはHSV−tkトランス遺伝子を世代から世代に伝
えることができないので、誘導的なシステム(テトラサイクリン誘導システム)
または条件的なシステム(Cre/loxPなど)を使用する必要がある。例え
ば、介在するDNA配列によって隣接するloxP部位をプロモーター部位とト
ランス遺伝子との間に挿入して、HSV−tkトランス遺伝子の発現を妨げるこ
とができる。したがって、トランス遺伝子は世代を通して伝えられ、系統を維持
することができる。性別制御が必要なときには、Creリコンビナーゼ遺伝子を
含むメスと交配することにより(2つのloxP部位の間に)介在するDNA配
列を除くことによって、HSV−tkトランス遺伝子を活性化することができる
。Creトランスジェニック動物は市販の供給元を通して購入することができ、
または標準的なトランスジェニック方法を使用して作製することができる。X染
色体において標的化されるトランス遺伝子については、メスを介して(母親から
娘に)トランスジェニック系統を維持することが可能である。したがって、系統
を作製した後に誘導的システムまたは条件的システムを使用する必要はない。
【0018】 2.改変された方法 減数分裂後の精子形成特異的プロモーターを胚形成中(受精後)に発現するプ
ロモーターで置き換えること、精子の機能を損ねる毒性トランス遺伝子を胚発生
または生存能力に影響を与えるトランス遺伝子で置き換えることによって、前述
の技術を改変することができる。このようなトランス遺伝子を2本の性染色体の
1本上に挿入すると、初期の胚形成中のトランス遺伝子の発現によって、1本の
特定の性染色体を有する正常な発生が妨害され、好ましい性を有する胚のみを生
殖力のある個体に発生させる。この改変された方法によって同腹子のサイズが半
分に減少するはずである。しかしながら、これを過剰排卵(ホルモンを注入して
排卵あたりの卵の数を増加させる)と組み合わせた場合、これは性を選択するた
めの有用な方法である。
【0019】 この改変された方法は、世代を通じてトランス遺伝子を維持するために、誘導
型または条件付きのシステムを必要とする。なぜなら、トランス遺伝子を有する
胚はすべて殺され、したがって次世代に伝わることができない。たとえば、lo
xP部位側面型介在配列をプロモーターと転写単位の間に挿入することによって
、毒性トランス遺伝子を転写から妨げることができる。このような不活性トラン
ス遺伝子を、世代から世代に伝えることができる。性の調節が必要なときは、配
偶子形成特異的プロモーターによって調節されるCreリコンビナーゼ遺伝子を
含む動物と、トランスジェニック動物を交尾させることができる。Creリコン
ビナーゼは配偶子中のトランス遺伝子を活性化させ、このような配偶子から発生
する胚が取り除かれ、トランス遺伝子を含まない性染色体を有する胚のみが個体
へと発生することができる。
【0020】 この改変された方法をXおよびYを使用する生物のみならず、ZおよびW染色
体を使用する生物にも使用して、性を決定することができる。性を決定するため
にZWシステムを使用する生物では、メスはヘテロ配偶子型(Z卵およびW卵)
であるが、オスはホモ配偶子型(すべての精子がZ染色体を含む)である。した
がってトランスジェニック型のメスが、性の調節に関して使用される。それぞれ
の排卵中に多数の卵を産む種(多くの水性種、両生類、昆虫および植物など)に
関しては、初期胚の半分を取り除くことによって、その繁殖が非常に影響を受け
ることはないはずである。なぜなら、大部分の胚は決して成体へと発生すること
はできないからである。しかしながら卵自体が貴重な物品である種(鳥類など)
に関しては、ヒヨコの性を調節することができるという利点が卵の半分が破壊さ
れるという価値を上回る場合、それを注意深く評価することが必要である。
【0021】 3.実験用マウスにおける方法を証明するための実際の手順 性を決定するために、この技術を性染色体を使用するすべての生物において使
用することができるが、その原理を証明するためには、この技術は1種において
試験をすることだけが必要である。現在は、マウスがこの方法を証明するための
選択種である。以下は、望ましいトランスジェニック・マウスを生み出すために
使用することができる、特異的なプロトコルの一例である。
【0022】 1).Stratageneなどの商業的な源からHSV−tk遺伝子、ネオ
マイシン耐性遺伝子(neo)、ジフテリア毒素(DT)を購入する。 2)2本の一本鎖オリゴデオキシヌクレオチドをアニーリングすることによっ
て、loxP部位DNAを作成する。
【0023】 3)129個のマウスのゲノムDNAを鋳型として使用するポリメラーゼ連鎖
反応(PCR)によって、相同的組換えに必要とされる側面の相同なDNA断片
をクローニングする。たとえば、X染色体のHprt座(遺伝子配列については
Melton他、1984を参照のこと)、またはY染色体のTspy偽遺伝子
(配列についてはVogel他、1998を参照のこと)上においてトランス遺
伝子を標的にすることができる。具体的には、プライマーCAGTACAGCC
CCAAAATGGTおよびプライマーGAGGTCCTTTTCACCAGC
AAを使用して、Hprt遺伝子のエクソン6とエクソン7の間で〜4Kbの断
片を増幅させることができる。プライマーAGTTTGTTGTTGGATAT
GCCおよびプライマーCCTCTTAGATGCTGTTACTGを使用して
、Hprt遺伝子のエクソン8とエクソン9の間で〜1.3Kbの断片を増幅さ
せることができる。プライマーAGGAGAGTGTGGGCATGおよびAA
ATGCACAATCTAAAGCを使用して、Tspy偽遺伝子の5’端から
〜1Kbの断片を増幅させることができる。プライマーCTCCAAGGACT
GCTCTCAおよびAAACATGAGAAACATGGTAを使用して、T
spy偽遺伝子の3’端から〜1.5Kbの断片を増幅させることができる。
【0024】 4)前述のDNA断片を図1に従って組み立てて、XおよびY染色体に関する
遺伝子標的構築体を作成する。 5)DNA構築体をES細胞にエレクトロポレーションし、G418を含む培
地にES細胞をプレートして、ネオマイシン耐性コロニーを出現させる。Hpr
t遺伝子自体が選択可能マーカーであるので、6−チオグアニン(6−TG)お
よびG418を選択培地に加えることによって、X染色体プロジェクトについて
、標的とするクローンとランダムに組み込まれたクローンのチャンスが増大する
。Y染色体プロジェクトについては、標的構築体中のジフテリア毒素(DT)遺
伝子が、ネガティブな選択可能マーカーとして働き、これは標的とするクローン
とランダムに組み込まれたクローンのチャンスを増大させる可能性もある。
【0025】 6)ES細胞を選択培地中で7〜10日間成育させ、次いで耐性コロニーを集
め、それらをマルチウエル培養プレートに広げる。 7)マルチウエル・プレートを複製する。プレートの1セットを凍結保存して
ESクローンを保存し、他のプレートのセットからゲノムDNAを作製する。
【0026】 8)PCRおよびサザンブロットによってゲノムDNAサンプルを分析して、
相同的な組換え事象を識別する。正しい染色体座上で標的とされるトランス遺伝
子を有するESクローンをさらに増殖させ、ポジティブ・クローンとして保存す
る。
【0027】 9)胚盤胞段階のマウス胚にポジティブ・クローンを注入する。注入した胚を
偽妊娠型乳母の子宮に移して、キメラ・マウスを生ませる。 10)キメラ・マウスおよび野生型マウスを繁殖させて、トランス遺伝子を次
世代に伝える。X染色体プロジェクトについては、トランス遺伝子の生殖系列の
伝達のために、メスのキメラおよび野生型のオスを繁殖させることが重要である
。なぜなら、トランス遺伝子を精子によって伝えることはできないからである。
Y染色体プロジェクトについては、オスのキメラおよび野生型のメスを繁殖させ
て、不活性型のトランス遺伝子を伝えることが必要である。
【0028】 11)尾部DNAを使用しPCRまたはサザンブロットによって交尾させた前
述の子孫をスクリーニングし、トランス遺伝子を有するマウスを同定する。 12)X染色体プロジェクトについては、メスにより世代を通してトランス遺
伝子を伝えることができ、性を調節するためにオスを使用する。なぜなら、それ
らの子孫はすべて同性だからである。
【0029】 13)Y染色体プロジェクトについては、不活性型のトランス遺伝子はオスに
よって保たれる。性の調節が必要なときは、Creリコンビナーゼ活性成分を含
むメスと交尾させることによって、トランス遺伝子を活性化させることができる
。Creマウスは商業的な実験用マウス供給者から購入することができるか、あ
るいは標準的なトランスジェニック法によって作成することができる。
【0030】 以下の参照によって、本発明に関する背景情報が提供される。いずれの参照も
詳細な説明中に具体的に引用する程度に、本発明を記載するための目的で参照に
よって本明細書に組み込んでいる。
【0031】
【表1】
【0032】
【0033】 前述の実施例中に記載する本発明の原理および特徴は、以下の特許請求の範囲
からより広く理解されるであろう。本発明の特許請求の範囲は、記載する本発明
およびすべての均等物をカバーすることを意図するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、動物における性染色体を変化させるための本発明の方法の簡略化され
た図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,EE ,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR, HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,K P,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU ,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX, NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,S G,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ ,UA,UG,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ワン,ジン アメリカ合衆国ニュージャージー州07044, ヴェローナ,クレアモント・アベニュー 147 Fターム(参考) 2B030 AA07 CA28 CD28 4B024 AA10 AA20 CA04 DA02 EA04 GA14 HA20

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トランスジェニック動物を作製する方法であって、該動物
    の体/生殖細胞が一つ以上のトランスジーンを含み、該トランスジーンの発現に
    より前記動物の子孫の性比が変化する、以下のステップを含んでなる前記方法:
    a (a)減数分裂後に精子形成特異的に機能する少なくとも一つの発現調節配
    列(プロモーター);(b)発現により精子の受精遂行能力に干渉することがで
    きる毒性遺伝子をコードするDNA配列;(c)ネオマイシン抵抗性、ハイグロ
    マイシン抵抗性、又はピューロマイシン抵抗性遺伝子、Hprt選択カセット及
    びジフテリア毒素遺伝子のような選択可能なマーカーをコードするオプションの
    DNA配列;(d)オプションのloxP部位に隣接する介在DNA配列であっ
    て前記減数分裂後プロモーターと前記毒素遺伝子の間に挿入され、Cre組換え
    酵素によって取り除かれない限り当該毒素トランスジーンの転写を妨げることが
    できるような前記介在配列;(e)前記トランスジーンからのmRNA及びタン
    パク質の互いに結合した半数体精子細胞の間をランダムに拡散する能力を制限す
    るオプションの細胞局在化シグナル配列;及び(f)相同的組換え法により前記
    トランスジーンが性染色体(X又はY染色体)の特定の位置に挿入されるように
    する二つのオプショナルのフランキングDNA配列、を操作可能な組合せで含む
    トランスジーンを作製するステップ; b 前記トランスジーンが二つの性染色体のうちの一つに挿入されるように前記
    トランスジーンを用いてトランスジェニック動物を作製するステップ; c 前記トランスジェニック動物の雄をCre組換え酵素活性を含む動物と交配
    して前記トランスジーンを活性化し、望ましい生殖的特徴、特に、子孫の性比を
    変化させるという特徴を有する、少なくとも一匹のトランスジェニック動物を同
    定するステップ。
  2. 【請求項2】 前記動物がX及びY染色体を用いて性を決定する全哺乳類
    及び非哺乳類生物、及び単性顕花植物を含む請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記トランスジーンが単純ヘルペスウイルスチミジンキナ
    ーゼ遺伝子(HSV−tk)、その突然変異又は切断型遺伝子及び(a)その発
    現が精子の受精遂行能力に干渉できる;及び(b)そのmRNA/タンパク質産
    物が互いに結合した精子細胞の間で非ランダム拡散方式で作用するという特徴を
    有する他の任意の毒性遺伝子からなる群から選択される請求項1に記載の方法
  4. 【請求項4】 前記トランスジェニック動物の前記子孫の望ましい性比率
    が50%から100%である請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記減数分裂後精子形成特異的なプロモーターがHSV−
    TK遺伝子、プロタミンファミリー遺伝子、キット、アンジオテンシン変換酵素
    (Ace)遺伝子、CaM3遺伝子、TP−1遺伝子、TP−2遺伝子、チトク
    ロームcs遺伝子、PSK−C3遺伝子、H2B遺伝子、Mea遺伝子、デルタ
    −アクチン遺伝子、プロアクロシン遺伝子、ldh遺伝子、M−アルファ−3,
    7チューブリン遺伝子、hsp70.1遺伝子、Wnt.遺伝子及びジンクフィ
    ンガーY遺伝子からのプロモーター又は前記トランスジーンの減数分裂後の発現
    の引き金となることができる任意のプロモーターからなる群から選択される請求
    項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 X染色体特定ターゲッティングのための前記DNA配列が
    Hprt部位又はその破壊によりトランスジェニック動物において異常な表現型
    を生じることがない他のX関連配列である請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 Y染色体特定ターゲッティングのための前記DNA配列が
    Tspy偽遺伝子又はその破壊によりトランスジェニック動物において異常な表
    現型を生じることがない任意のY関連配列である請求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】 減数分裂後の精子形成特異的プロモーターが胚発現性プロ
    モーターで置換され、精子の機能を破壊する前記トランスジーンが胚発生又は生
    存可能性に干渉するトランスジーンにより置換される請求項1に記載の方法であ
    って、 該方法はさらに、二つの性染色体のうちの一つにそのようなトランスジーン
    を挿入して一つの特定の性染色体を有する胚が個体まで発生することを妨げるス
    テップ、(1)初期胚において発現するが精子形成(XY生物の場合)又は卵形
    成(ZW生物の場合)の間には発現しないような少なくとも一つの発現調節配列
    (プロモーター);(2)毒性遺伝子(例えばジフテリア毒素遺伝子及びリシン
    遺伝子)をコードし、その発現により胚を殺すか又は胚の正常な発達を阻止する
    ことができるようなDNA配列;(3)前記プロモーターと前記毒素遺伝子の間
    に挿入されたloxP部位に隣接する介在DNA配列であって、Cre組換え酵
    素によって取り除かれない限り前記毒素トランスジーンの転写を妨げることがで
    きるような前記介在配列;(4)ネオマイシン抵抗性、ハイグロマイシン抵抗性
    、又はピューロマイシン抵抗性遺伝子、Hprt選択カセット及びジフテリア毒
    素遺伝子のような選択可能なマーカーをコードするオプショナルのDNA配列;
    (5)相同的組換え法により前記トランスジーンが性染色体の特定の位置に挿入
    されるようにする二つのオプショナルのフランキングDNA断片、を操作可能な
    組合せで含むトランスジーンを作製するステップ、トランスジェニック動物を作
    製するステップ、及び該トランスジェニック動物を、精子形成(XY生物の場合
    )又は卵形成(ZW生物の場合)特異的プロモーターにより駆動されるCre組
    換え酵素トランスジーンを含む動物と交配するステップを含む前記方法。
  9. 【請求項9】 トランスジェニック動物を作製する前記ステップが、標準
    の相同的組換え(遺伝子ターゲティング)法を用いて前記トランスジーンを適切
    な核ドナー細胞のES細胞の性染色体にターゲッティングするステップ、ポジテ
    ィブES細胞を被移植胚中にマイクロインジェクションしてキメラマウスを作製
    するステップ、及び該キメラマウスを交配してES由来の生殖細胞を次世代に伝
    えて所望のトランスジェニック動物を得るステップを含む請求項1に記載の方法
  10. 【請求項10】 トランスジェニック動物を作製する前記ステップが、標
    準の相同的組換え(遺伝子ターゲティング)法を用いて前記トランスジーンを適
    切な核ドナー細胞の性染色体上にターゲッティングするステップ、細胞融合又は
    核移植により前記ドナー細胞の核を除核卵細胞中に移植するステップ、及び再構
    成された卵細胞を活性化してそれらを偽妊娠仮母親に移植してトランスジーンが
    所望の染色体上に挿入された状態で胚が個体まで発生するようにするステップを
    含む請求項1に記載の方法。
  11. 【請求項11】 トランスジェニック動物を作製する前記ステップが、ト
    ランスフェクションによりHSV−tkトランスジーンを選択マーカー遺伝子と
    共にES又は核ドナー細胞中に共トランスフェクションするステップ、ネオマイ
    シン抵抗性クローンを選んで培養するステップ、蛍光in situハイブリダイゼー
    ション(FISH)によりトランスジーンの組込み位置を調べるステップ、所望
    の性染色体上にトランスジーンが挿入されたクローンをエキスパンドするステッ
    プ、及び前記ES細胞を胚にインジェクションしてキメラ動物を作製するステッ
    プを含む請求項1に記載の方法。
  12. 【請求項12】 トランスジェニック動物を作製する前記ステップが、前
    核へのマイクロインジェクション、レトロウィルスベクターによるトランスフェ
    クション、リポフェクション、及び精子インキュベーションからなる群から選択
    される技術によりトランスジェニック動物を作製するステップ、及びFISHに
    よりトランスジーンの組込み位置を各トランスジェニック初代について調べて所
    望の性染色体上にトランスジーンが挿入された個体を検索するステップを含む請
    求項1に記載の方法。
JP2001547958A 1999-12-27 2000-12-27 性染色体に対するトランス遺伝子の標的化による子孫の性別比の制御 Pending JP2003518927A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US17309699P 1999-12-27 1999-12-27
US60/173,096 1999-12-27
PCT/US2000/035275 WO2001047353A1 (en) 1999-12-27 2000-12-27 Controlling offspring's sex ratio by targeting transgenes onto the sex chromosomes

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003518927A true JP2003518927A (ja) 2003-06-17

Family

ID=22630527

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001547958A Pending JP2003518927A (ja) 1999-12-27 2000-12-27 性染色体に対するトランス遺伝子の標的化による子孫の性別比の制御

Country Status (12)

Country Link
US (1) US20010032340A1 (ja)
EP (1) EP1253823A4 (ja)
JP (1) JP2003518927A (ja)
CN (1) CN1434678A (ja)
AR (1) AR035326A1 (ja)
AU (1) AU2598701A (ja)
BR (1) BR0016816A (ja)
CA (1) CA2395439A1 (ja)
IL (1) IL150455A0 (ja)
MX (1) MXPA02006444A (ja)
NZ (1) NZ520001A (ja)
WO (1) WO2001047353A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016519955A (ja) * 2013-05-31 2016-07-11 リコンビネティクス・インコーポレイテッドRecombinetics,Inc. 選別可能な精子を有する動物を作製するための遺伝子技術

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE69834527T2 (de) 1997-07-01 2007-05-10 VLP Watertown Limited Partnership, Watertown Verfahren zur Geschlechtsbestimmung von Säuger-Nachkommenschaft
CN1291010C (zh) * 2000-02-24 2006-12-20 马萨诸塞大学 只生育单一性别后代的哺乳动物的生产
DE10248361A1 (de) * 2002-06-30 2004-01-22 Beisswanger, Roland, Dr. Unterdrückung eines Geschlechtes durch die Veränderung von Geschlechtschromosomen
EP1812578A2 (en) * 2004-10-22 2007-08-01 Therapeutic Human Polyclonals, Inc. Suppression of endogenous immunoglobulin expression in non-human transgenic animals
KR101545978B1 (ko) * 2010-11-18 2015-08-24 중앙대학교 산학협력단 암컷 수태율 증진방법
CN104450673B (zh) * 2014-11-14 2017-07-21 中国农业大学 一种y染色体修饰方法及其应用
CN111787791A (zh) * 2018-02-26 2020-10-16 Ag遗传学股份有限公司 用于防止特定染色体的传播的材料和方法
CN114080451B (zh) * 2019-06-19 2024-03-22 豪夫迈·罗氏有限公司 通过使用Cre mRNA进行的靶向整合来产生蛋白质表达细胞的方法
CN111549070B (zh) * 2020-04-26 2022-05-13 华南农业大学 对x染色体多拷贝基因进行编辑实现动物性别控制的方法
CN113564205B (zh) * 2020-04-29 2023-08-11 江苏集萃药康生物科技股份有限公司 一种平衡染色体动物模型的构建方法
CN113122539B (zh) * 2021-04-15 2023-12-05 石河子大学 一种驴Zfy基因的RNA干扰片段、表达载体及其应用
CN114015705A (zh) * 2021-11-28 2022-02-08 华中科技大学同济医学院附属协和医院 一种小鼠体外受精繁育性别选择方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5596089A (en) * 1994-02-14 1997-01-21 Universite De Montreal Oligonucleotide probe and primers specific to bovine or porcine male genomic DNA
FR2782734A1 (fr) * 1998-08-28 2000-03-03 Inst Nat Sante Rech Med Procede pour remodeler le genome d'un animal par transfert zygotique d'une recombinase specifique de site

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016519955A (ja) * 2013-05-31 2016-07-11 リコンビネティクス・インコーポレイテッドRecombinetics,Inc. 選別可能な精子を有する動物を作製するための遺伝子技術

Also Published As

Publication number Publication date
BR0016816A (pt) 2002-12-24
NZ520001A (en) 2005-12-23
EP1253823A1 (en) 2002-11-06
CA2395439A1 (en) 2001-07-05
EP1253823A4 (en) 2005-07-20
WO2001047353A1 (en) 2001-07-05
CN1434678A (zh) 2003-08-06
MXPA02006444A (es) 2004-07-30
IL150455A0 (en) 2002-12-01
AR035326A1 (es) 2004-05-12
AU2598701A (en) 2001-07-09
US20010032340A1 (en) 2001-10-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20200017882A1 (en) Engineering of humanized car t-cell and platelets by genetic complementation
KR20170003585A (ko) 돼지에서 멀티플렉스 유전자 편집
JP2005323609A (ja) 動物トランスジェニック幹細胞の単離、選択、および増殖
Wilmut et al. Genetic manipulation of mammals and its application in reproductive biology
CA3003652A1 (en) Compositions and methods for chimeric embryo-assisted organ production
JP2003518927A (ja) 性染色体に対するトランス遺伝子の標的化による子孫の性別比の制御
AU2001241720B2 (en) Production of mammals which produce progeny of a single sex
US20190254266A1 (en) Engineering of Humanized Kidney by Genetic Complementation
US20050125853A1 (en) Method for generating genetically modified animals
AU2001241720A1 (en) Production of mammals which produce progeny of a single sex
KR20170133380A (ko) 이개체 유래의 배우자를 생산하는 비인간 대형 포유 동물 또는 어류의 작출 방법
Maskos et al. Neural cells without functional N-Methyl-d-Aspartate (NMDA) receptors contribute extensively to normal postnatal brain development in efficiently generated chimaeric NMDA R1−/−→+/+ mice
US7132282B2 (en) Genetic modification of C57 mice
Wetendorf et al. Methods for Genetic Engineering in Mice
Bennett Characterisation of two developmentally important genes mutated by transgene insertion in the laboratory mouse
AU2006203087A1 (en) Production of mammals which produce progeny of a single sex
JP2006254804A (ja) 核移植技術による胚性幹細胞

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071227

A072 Dismissal of procedure [no reply to invitation to correct request for examination]

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A073

Effective date: 20080507