JPH10141628A - ごみ焼却設備 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ごみの投入量の多少に関わらず、先行的に炉
内の燃焼制御が行え、燃焼によるＣＯ発生を抑制するこ
と。 【解決手段】 投入されたごみを給塵装置１，２，３を
介して流動床式焼却炉９へ供給するごみ焼却設備におい
て、給塵装置と焼却炉との間の投入シュート部に上側と
下側のフラップダンパ４，５を設け、上側のフラップダ
ンパ４にごみの重量を検出する計測器６を設けて給塵重
量を検出し、計測器６からの検出値に基づき、焼却炉内
での燃焼空気量を制御１０するとともに給塵装置の給塵
量を制御３し、下側のフラップダンパ５は、燃焼空気量
および給塵量の制御の設定完了後に焼却炉内にごみを供
給するように開閉制御されるごみ焼却設備。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、都市ごみ等のよう
に定量供給が難しく、燃焼制御しにくい場合、排ガス中
のＣＯ抑制に好適な流動床式焼却炉の運転装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来のごみを破砕せずに焼却処理する無
破砕給塵方式では、給塵装置内で一時的に起こるごみの
圧密、それが炉内に一度に落ちるどさ落ちなどの給塵不
良があった。またそれらの不良を含めた炉内の燃焼制
御、またはＣＯ，ＮＯｘの抑制技術として、炉内の燃焼
火災輝度の変化や燃焼ガスドラフト、炉内温度の変動を
とらえ、燃焼空気量や給塵量の制御を行ってきた。しか
しながら従来技術で燃焼制御を行っても、ごみを炉内へ
供給した後の後追い制御となるため、炉内で発生する瞬
時的なＣＯ発生ピークは充分に抑制しきれなかった。

【０００３】また、給塵量を投入シュート部で検出し燃
焼制御に組み込んだものが試みられているが、給塵量の
多少による瞬時的な変動に対する迅速な制御は充分なも
のではなかった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
した従来の給塵機の欠点を活かし、定量供給ではなく供
給量に見合った燃焼制御を施すため、制御にかかる時間
を２重ダンパにより、確保、保持することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記した問題点を解決す
るために本発明では、給塵装置と焼却炉間のごみ投入シ
ュート部に上下２つのフラップダンパを設け、上側のフ
ラップダンパにごみの重量を検出する計測器を設け、給
塵量を検出しそれに合わせた炉内の燃焼制御、給塵量制
御を行う。その際の制御にかかる時間を下側のフラップ
ダンパによって確保、保持し、設定完了後にごみを投入
する。

【０００６】また上下のフラップダンパを交互に開閉す
ることにより、給塵装置側からの空気の漏れ込みを防
ぐ。

【０００７】

【発明の実施の形態】この発明の実施形態を図面を用い
て説明する。ここにおいて、１はごみ投入ホッパ、２は
吸塵スクリュー、３は吸塵モータ、４は上側フラップダ
ンパ、５は下側フラップダンパ、６は重量測定器、７は
制御装置、８は送風機、９は焼却炉、１０はダンパ、１
１は細分化棒、をそれぞれ表わす。

【０００８】図１は都市ごみ焼却設備における一例であ
る。ごみはクレーンなどによりごみ投入ホッパ１に不定
期的に且つ不定量分を投入され、給塵スクリュー２で排
出される。上側フラップダンパ４に落ちたごみの重量を
計測機６で把握し、制御装置７によってダンパ１０を制
御し、炉９内の燃焼空気量をコントロールする。また同
時に、給塵モータ３も制御し給塵量をコントロールす
る。以上のような一連の制御をした後に、下側フラップ
ダンパ５を開いてごみを炉９内に投入する。

【０００９】本発明において上側のフラップダンパでご
みの重量を測定器により検出する。検出し終わると下側
のダンパにごみを落とす。ごみの重量によりごみの多少
を把握しそれに合わせた炉内の燃焼空気量制御、給塵装
置の給塵量制御を行う。ごみが規定量より多い場合、炉
内の燃焼空気量を増やし対応する。また投入ごみの量が
多い分燃焼時間もかかるので、給塵スクリューの回転数
を下げる。設定完了後に下側のフラップダンパを開きご
みを落とす。

【００１０】ごみが規定量より少ない場合、炉内の燃焼
空気量を絞り対応する。またごみ量が少ない分燃焼時間
が速まるので、給塵スクリューの回転数を上げる。設定
完了後に下側フラップダンパを開きごみを落とす。

【００１１】上下のフラップダンパは必ず開閉を交互に
行い、給塵装置からの漏れ込み空気をシールする。本実
施形態においては、上下の２個のフラップダンプを設け
たが、これに限らず、複数個設けて、適宜のタイミング
で下段側のプラップダンプを順次開閉すれば、空気の漏
れ込みを一層少なくできる。

【００１２】図２は、図１の実施形態に加えて、前記給
塵装置と前記焼却炉との間の投入シュート部の中央部に
出入り自在の細分化棒１１（図２では３個）を設置した
もので、下側フラップダンパ５は時間に対応した開閉の
みの機構なため、前記細分化棒１１のようなものを取り
付けることにより、ごみを細分化して燃焼し易い状態に
して燃焼炉への投入が可能となる。

【００１３】本発明は、給塵装置からごみの排出、特に
圧密による給塵不足、どさ落ちなどに関係なく、排出さ
れるごみの量に合わせた燃焼空気量制御をすることによ
り、ＣＯの発生を抑制することが可能である。そのため
に、フラップダンパを２つ設け、上側フラップダンパで
ごみの計量、下側フラップダンパで前記空気量制御に要
する時間の確保を行う。また、２つのダンパの開閉を交
互に行うことにより、給塵装置からの空気の漏れ込みを
防ぐ。

【００１４】２つ以上のダンパを利用した空気の漏れ込
みを防ぐ機構及び給塵重量を測定する機構は公知ではあ
るが、給塵重量の測定を制御に組み込み、なおかつ２つ
目のフラップダンパの制御の時間調整として利用したも
のはない。

【００１５】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ご
みの投入量の多少に関わらず、先行的に炉内の燃焼制御
が行え、燃焼によるＣＯ発生を抑制することが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を適用した都市ごみ燃焼設備の一例を示
す構造図である。

【図２】ごみを細分化する部材を付け加えたごみ焼却設
備を示す図である。

【符号の説明】

１ ごみ投入ホッパ ２ 吸塵スクリュー ３ 吸塵モータ ４ 上側フラップダンパ ５ 下側フラップダンパ ６ 重量測定器 ７ 制御装置 ８ 送風機 ９ 焼却炉 １０ ダンパ １１ 細分化棒

フロントページの続き (72)発明者 伊丹 正剛 神奈川県横浜市磯子区磯子一丁目２番10号 バブコツク日立株式会社横浜エンジニア リングセンタ内

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 投入されたごみを給塵装置を介して流動
   床式焼却炉へ供給するごみ焼却設備において、 前記給塵装置と前記焼却炉との間の投入シュート部に上
   側と下側のフラップダンパを設け、 上側のフラップダンパにごみの重量を検出する計測器を
   設けて給塵重量を検出し、 前記計測器からの検出値に基づき、前記焼却炉内での燃
   焼空気量を制御するとともに前記給塵装置の給塵量を制
   御し、 前記下側のフラップダンパは、前記燃焼空気量および前
   記給塵量の制御の設定完了後に前記焼却炉内にごみを供
   給するように開閉制御される、ことを特徴とするごみ焼
   却設備。
2. 【請求項２】 請求項１に記載のごみ焼却設備におい
   て、 前記上側と下側のフラップダンパの開閉を交互に行うよ
   うに制御することにより、給塵装置からの空気漏れ込み
   を防ぐことを特徴とするごみ焼却設備。
3. 【請求項３】 請求項１または２に記載のごみ焼却設備
   において、 前記下側フラップダンパの近傍に出入り自在のごみ細分
   化部材を設置し、ごみを細分化して燃焼し易い状態にす
   ることを特徴とするごみ焼却設備。