JPH1061917A - 流動床式焼却炉及びその燃焼制御方法 - Google Patents

流動床式焼却炉及びその燃焼制御方法

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JPH1061917A
JPH1061917A JP22146796A JP22146796A JPH1061917A JP H1061917 A JPH1061917 A JP H1061917A JP 22146796 A JP22146796 A JP 22146796A JP 22146796 A JP22146796 A JP 22146796A JP H1061917 A JPH1061917 A JP H1061917A
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豊和 田中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フォードフォワード制御において、そのフォ
ード制御を、安定した燃焼を維持して、より完全な燃焼
を達成するものとする。 【解決手段】 投入された廃棄物aを、流動室3におい
て一次空気bによる流動層の形成下で焼却し、その未燃
焼ガスを二次燃焼室2において二次空気cで燃焼させる
流動床式焼却炉の上記廃棄物aの投入量に基づく燃焼制
御方法である。フィードバック制御で十分で、廃棄物a
の投入量に基づく制御が不要とされる投入量以上となっ
た場合において、二次空気bの増量だけで、二次燃焼室
2内の不完全燃焼を制御できる廃棄物aの投入量を予め
算出して、その投入量までを“過剰ぎみ”、それ以上を
“過剰”と判断し、上記“過剰ぎみ”と判断した場合、
二次燃焼空気量を前もって増やすようにし、“過剰”と
判断した場合には、一次空気bの一部を二次燃焼室2へ
送る作用、廃棄物aの投入量を減少させる作用のいずれ
かを行う。投入量は、押圧板22及びスプリング23を
介してロードセル30の負荷検出量で連続的に検出し、
その検出値に基づいて上記作用をなす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、流動床式焼却炉
及びその燃焼制御方法、とくに焼却炉への廃棄物(ご
み)投入量にもとづいて制御する方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】流動床式焼却炉は、図1を参照して説明
すると、焼却炉の本体1内下部に流動室(一次燃焼室)
3、その流動室3の上方に二次燃焼室2を形成し、給じ
ん機17からシュート19を介して焼却炉の本体1内に
投入された廃棄物aを、前記流動室3において一次空気
bによる流動層の形成下で焼却し、その未燃焼ガスを、
前記二次燃焼室2において二次空気cによって完全燃焼
させるものである(後述の実施形態参照)。
【0003】この流動床式焼却炉の一般的な燃焼制御
は、排ガスの酸素濃度や温度を測定し、焼却炉の本体1
内に送り込む二次空気量を制御(フィードバック制御)
する方法などが用いられてきた。しかしながら、前記酸
素濃度や温度は廃棄物aが燃焼された後に測定できるも
のであり、応答性が悪く、二次燃焼室2における一時的
な不完全燃焼を回避することができなかった。このこと
から、焼却炉の本体1への廃棄物aの投入量を予測して
燃焼条件を制御するという、いわゆるフィードフォワー
ド制御が行われるようになった。フィードフォワード制
御の一例として、図4に示す特開平4−273911号
公報記載の技術を挙げることができる。
【0004】この技術は、図4において、焼却炉71の
側壁に廃棄物aの投入管(シュート)72が連結されて
おり、連結部には分散機73が配置されている。この分
散機73の上流の廃棄物aの投入管72内には回転ドラ
ム(エアーシール装置)74とこれを押圧するシール板
75が配置されている。回転ドラム74は胴74aの両
端に鍔74bを有し、その両鍔74b間に周方向等間隔
に仕切板79を設けてポケット部77を形成したもので
あり、モータMにより、矢印のごとく回転し、廃棄物a
を各ポケット部77に入れて下方に送り出す。
【0005】シール板75は、軸78を介し揺動自在
で、回転ドラム74に押付けられているが、その傾斜角
度がリミットスイッチ76により常時監視されており、
回転ドラム74のポケット部77の容積よりも大きな廃
棄物aが投入されたりすると、このシール板75が上方
に押し上げられて上向きに回転し、この変位量をリミッ
トスイッチ76によって検出する。この傾斜角度の検出
に基づき、廃棄物aの投入量の変動を検知し、回転ドラ
ム74の回転数を制御し、あるいは、一次空気量、二次
空気量、炉床温度、炉内温度などを制御している。
【0006】このように、焼却炉71への廃棄物投入量
の変動を検出し、その変化に基づいて、燃焼条件を前も
って制御するというフィードフォワード制御を行なうこ
とにより、例えば、COの発生を抑制したり、安定した
燃焼を継続することができるとしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、シール
板75は、回転ドラム74に押付けられているというも
のの、その押付け力は、シール板75の自重によるもの
であり、押付け力を容易に変更することができないし、
廃棄物aを強制的にポケット部77内に押込む作用も期
待できない。このため、各ポケット部77の空隙率を一
定にすることができない。
【0008】また、廃棄物aがポケット部77を仕切っ
ている仕切板79にのっかかっていれば、押付け力が弱
いため、ポケット部77内の空隙が大きくても多量の廃
棄物aが投入された場合と同様にシール板75が上向き
に傾くことになる。このようなことから、ポケット部7
7内の空隙が大きくても、シール板75が上向きに大き
く傾くことになる場合があるので、廃棄物aの量が少な
い場合でも、多量の廃棄物aとして検知する恐れがあ
り、シール板75の傾斜角度からは廃棄物aの量を正確
に予測することは難しい。
【0009】さらに、リミットスイッチ76は、廃棄物
aの変化量が設定値を超えるか超えないかを判断する、
ON−OFF制御となり、各変位量に応じた細かい制御
をしにくい問題もある。
【0010】この発明は、上記の実情の下、投入された
廃棄物aの量(供給値)を正確に予測して、不完全燃焼
を確実に防止し、安定した燃焼条件を前もって設定でき
るようにすること課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、流動床式焼却炉に係る請求項1記載の発明は、焼却
炉内下部に流動室、その流動室の上方に二次燃焼室を形
成し、給じん機からシュートを介して焼却炉内に投入さ
れた廃棄物を、前記流動室において一次空気による流動
層の形成下で焼却し、その未燃焼ガスを、前記二次燃焼
室において二次空気によって燃焼させる上述の流動床式
焼却炉において、上記シュート内に、上記廃棄物の供給
・切出し用回転ドラムを介設するとともに、その回転ド
ラム外面に対向する下向きの押圧板をその上部でもって
揺動自在に設け、この押圧板は、ばねにより前記回転ド
ラム側に付勢されているとともに、押圧板への反力がば
ねを介してロードセルによって検出可能となっており、
上記ロードセルの検出値に基づき、焼却炉への廃棄物の
供給量を予測し、その予測値により、上記一次空気及び
二次空気の量、給じん機及び回転ドラムによる廃棄物の
投入量、又は両量のいずれかを制御するようにしたので
ある。
【0012】このように、ばねにより押圧板を回転ドラ
ムに向かって押すようにすれば、そのばねの付勢力によ
り、押圧板によって廃棄物は回転ドラム内に押し込まれ
るため、回転ドラムによる廃棄物の供給・切出し量が一
定化する。また、ロードセルによって押圧板の押圧力
(反力)を検出しているので、その検出値は連続的に得
ることができ、その連続的な検出値により、廃棄物投入
量(供給量)の変化をきめ細かに把握することができ
る。このため、焼却条件の設定もきめ細かく行うことが
でき、効率のよい燃焼を行い得る。また、ばねを取替え
ることにより、押圧板による押圧力の調整も極めて容易
に行い得る。
【0013】この構成において、上記押圧板は、上記回
転ドラムの下向き回転方向におけるその回転軸より下側
の回転ドラム外面に対向するようになっているものとし
得る(請求項2)。このようにすれば、押圧板が投入口
側から回転ドラムに徐々に近づく受口を形成するため
(図2参照)、廃棄物は、この受口でもって押圧板にガ
イドされるとともに押圧力が加えられて回転ドラムに導
かれて収納される。
【0014】また、その押圧板の回転ドラム側の表面に
は廃棄物の分断刃を設けることができる(請求項3)。
このようにすれば、押圧力に基づき、その分断刃と回転
ドラムの協働により、廃棄物の小型化が図られ、廃棄物
が回転ドラム内に収納され易くなり、その供給、切出し
作用がより一定化する。
【0015】請求項4記載の発明は、燃焼制御方法に係
り、投入された廃棄物を一次空気による流動層の形成下
で焼却し、その未燃焼ガスを、前記流動層上方の二次燃
焼室において二次空気で燃焼させる流動床式焼却炉の上
記廃棄物の投入量に基づく燃焼制御方法であって、上記
廃棄物の投入量に基づく制御が不要とされる(例えばフ
ィードバック制御のみで十分とされる)投入量以上とな
った場合において、上記二次空気の増量だけで、上記二
次燃焼室内の不完全燃焼を制御できる上記廃棄物の投入
量を予め算出して、その投入量までを“過剰ぎみ”、そ
れ以上を“過剰”と判断し、上記“過剰ぎみ”と判断し
た場合、上記二次燃焼空気量を前もって増やすように
し、“過剰”と判断した場合には、上記一次空気の一部
を上記二次燃焼室へ送る作用、廃棄物の投入量を減少さ
せる作用、又は両作用のいずれかを行うようにしたので
ある。このように、2段階の制御とすれば、効率のよい
燃焼を行い得る。
【0016】この燃焼制御方法は、上記請求項1乃至3
記載の各流動床式焼却炉において採用するとよい(請求
項5)。そのようにすれば、各焼却炉の有する利点を発
揮するとともに、ロードセルゆえに2段階の供給量(投
入量)の検知も、1つのもので行える利点がある。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施の形態を
図面を参照して説明する。図1において、1は流動床式
焼却炉の本体で、この本体1は、上部の二次燃焼室(フ
リーボード)2、中央部の流動室(一次燃焼室)3、下
部の空気室4よりなっている。5は空気室4に空気管6
を介して一次空気bを送る一次送風機で、7は空気管6
から分岐し二次燃焼室2に連接するバイパス空気管で、
8は一次送風機5の出口に設けられた流量調整用のダン
パ、9はバイパス空気管7の途中に設けられたバイパス
ダンパである。
【0018】10は二次送風機で、空気管11および空
気管11より分岐した空気管12,13により二次燃焼
室2に二次空気cが送られる。空気管12,13にはそ
れぞれ調整ダンパ14,15が設けられている。16は
本体1の上部に設けられた燃焼ガスdの出口である。
【0019】17はモータ18で駆動するスクリュフィ
ーダなどの給じん装置で、廃棄物aをシュート19を介
して二次燃焼室2へ送るためのものである。
【0020】20はシュート19の途中に設けられた、
モータ21で駆動する廃棄物aの供給・切出し用回転ド
ラムであり、モータ21にインバータモータなどを使用
することにより、回転速度が可変である。22は回転ド
ラム20を押圧する押圧板で、スプリング(ばね)23
により回転ドラム20側に付勢されている。回転ドラム
20の下方のシュート19内にはダンパ24が設けられ
ている。
【0021】ダンパ24は焼却炉の運転の開始、終了あ
るいは緊急を要する停止時に閉じられ、炉内の気密の保
持と、ふく射熱による炉内の温度低下の防止のために設
けられている。なお、通常の運転時では、給じん装置1
7内に廃棄物aが満たされており、炉内の気密が保たれ
ている。
【0022】30は押圧力を検知するためのロードセル
で、31は変換器、32は演算装置で、33,34はこ
れらを結ぶ回路である。演算装置32は、回路35,3
6,37,38により、それぞれ、給じん装置17のモ
ータ18、回転ドラム20のモータ21、バイパスダン
パ9、二次送風機10のモータ39と結ばれている。
【0023】また、燃焼ガスdの出口16に設けられた
酸素濃度計あるいは温度計などのモニタ40と演算装置
32、調整ダンパ14,15と演算装置32はそれぞれ
回路41,42,43で結ばれている。
【0024】回転ドラム20周辺の構造を図2により、
さらに詳しく説明する。回転ドラム20は、胴部20a
両端に鍔20bを有し、その鍔20b間が円周方向に設
けられた仕切板51により分割され、複数のポケット部
52が形成されている。回転ドラム側方のシュート19
には点検口53が設けられ、該点検口53に固着した部
材54により、押圧板22が回動自在に軸支されてい
る。
【0025】点検口53の下方には、二つ割の筒55が
固着されている。この筒55の一端は底部を有してお
り、該底部を貫通する調整ボルト56によりロードセル
30が固定されている。筒55内の他端側には、摺動自
在のブロック57が設けられ、ロードセル30とブロッ
ク57との間にスプリング23が収められている。前記
ブロック57は押圧板22とピン58を介して連結され
ており、押圧板22の上面には、廃棄物aの圧縮・分断
効果を高めるために、分断刃となる複数の上下方向の突
条59が形成されている。この突出する分断刃の形状
は、断面3角形などと任意である。
【0026】なお、シュート19の内面、押圧板22な
どの廃棄物aが摺接する部分は、適宜に耐摩耗ライナー
を被覆するとよい。この場合、突条59は溶接肉盛りで
形成するとよい。
【0027】この実施形態は以上の構成であり、つぎに
その作用について説明する。
【0028】いま、一次送風機5より、空気管6を通っ
て空気室4に空気bを送ると、その空気bは、図示省略
した空気ノズルにより、流動室3へ吹き上げられ、例え
ば砂などの流動媒体を流動させる。このため、二次燃焼
室2の下方側部より投入された廃棄物aは、その流動層
の形成下で燃焼され、不燃物は、流動室3の下部に設け
た不燃物出口(図示省略)より排出される。また、二次
送風機10より、空気管11,12を通って二次燃焼室
2へ空気cが送られ、未燃焼ガスを完全燃焼させる。こ
のとき、通常、調整ダンパ15は閉である。
【0029】上記の燃焼作用において、未燃焼ガスを完
全に燃焼させるために、燃焼ガスの出口16に設けたモ
ニタ40の計測結果により、空気管12の途中に設けた
調整ダンパ14の開度を調整し、二次燃焼室2へ送る空
気量を制御している。燃焼条件を監視するためのモニタ
としては、前述した酸素濃度計や温度計の両方が用いら
れ、これらに炉内のフレア温度を監視するモニタもよく
用いられる。
【0030】ところで、廃棄物aは、給じん装置17よ
りシュート19を通って二次燃焼室2へ送り込まれる
が、そのシュート19の途中の回転ドラム20におい
て、その落下してきた廃棄物aは、スプリング23によ
り付勢された押圧板22により、回転ドラム17のポケ
ット部52へ強制的に押込まれる。このとき、押圧板2
2の上面には複数の突条59が設けられているので、少
し大きなかたまりの廃棄物aであっても、分断されてポ
ケット部52へ押込まれる。
【0031】押圧板22による押圧力は、ロードセル3
0により常に検知されているとともに、スプリング23
を取り替えるだけの簡単な作業で変更調整することがで
きる。このことにより、ポケット部52内の廃棄物aの
圧密度や突条59による廃棄物aの分断力を調整するこ
とができる。
【0032】また、回転ドラム20と押圧板22との隙
間(圧接度)は、ロードセル30を固定している調整ボ
ルト56やスプリング23を固定しているブロック57
の位置調整を行うことで容易に変更できる。このことに
より、廃棄物aの供給量の調整を行うことができる。
【0033】そして、廃棄物aの量が多くなると、廃棄
物aのポケット部52へ完全に押込むことができず、図
2鎖線のごとく、押圧板22は部材54の一端を中心に
して回動するとともに、ロードセル30で検知される押
圧力が大きくなる。この押圧力は常に検知され、変換器
31により制御信号に変換し、演算装置32で演算され
るので、ロードセル30の検知結果をもとに、常に廃棄
物aの量を予測できる。
【0034】しかも、一旦、押圧板22は回動しても、
スプリング23により、図3(a)に示すように廃棄物
aを強制的にポケット部52へ押込むので、ポケット部
52の空隙率のばらつきが少なくなり、廃棄物aの量を
正確に予測できる。また、突条59により廃棄物aを強
制的に分断しポケット部52へ押込むので、ポケット部
52内の空隙が大きいにもかかわらず仕切板51の上に
廃棄物aが乗っかかることがない。すなわち、廃棄物a
の量が少ないのに、仕切板51の上に乗っかかった廃棄
物aのために、廃棄物aの量が多いと判断してしまう誤
作動を起こすことがない。
【0035】このように、廃棄物aの量を正確に予測で
きるので、この予測に基づいて適切な燃焼の制御を行う
ことができる。すなわち、廃棄物aの量がほぼ定量的で
ある、通常の場合は、従来と同様に、燃焼ガスdの出口
16に設けたモニタ40などの計測結果により、二次燃
焼室2へ送る空気量cを、調整ダンパ14の開度を制御
することでコントロールし、未燃焼ガスを完全燃焼させ
る。
【0036】一方、ロードセル30で検知される押圧力
が通常の場合より大きく、二次燃焼室2に送られる廃棄
物の量が“過剰ぎみ”と判断される場合は、燃焼ガスd
の出口16に設けたモニタ40などの計測結果により、
二次燃焼室2へ送る空気量cを制御するだけでは不完全
燃焼を避けることができない。
【0037】そこで、廃棄物aの量の予測結果から、適
正な二次空気量を算出し、二次燃焼室2に適正な量の空
気を供給する。具体的には、二次送風機10のモータ3
9を制御して風量を増やし、調整ダンパ14を制御して
全開にし、通常は全閉の調整ダンパ15を制御して開度
を調整することにより、二次燃焼室2に適正な量の空気
c、c’を供給する。このとき、ロードセル30により
押圧力を常に検知して、廃棄物aの量の変動を常に予測
しているので、この予測に基づき、二次燃焼室2に送る
空気の量を常に適正な状態に制御する。
【0038】このように、供給される廃棄物aの量を予
測し、前もって適正な量の空気c、c’を二次燃焼室2
に供給するように制御するので、不完全燃焼を避けるこ
とができ、安定した燃焼を維持することが可能である。
【0039】さらに、図3(b)に示すように、大きな
廃棄物aが送り込まれて、押圧力では対処し得ず、ロー
ドセル30で検知される押圧力があらかじめ設定した値
よりも大きく、供給される廃棄物aの量が“過剰”と判
断される場合は、前述の廃棄物aの量が“過剰ぎみ”と
判断される場合と異なり、二次燃焼室2に適正な量の空
気c、c’を供給するだけでは不完全燃焼を避けること
ができない。
【0040】そこで、今までは全閉のバイパスダンパ9
を制御して、一次送風機5より押込まれる空気bの一部
b’を二次燃焼室2へ送り込むこむ。このことにより、
流動室3での流動媒体の流動状体が緩和され、廃棄物a
の燃焼速度が抑制されるとともに、多量の廃棄物aが燃
えた時に増加する未燃焼ガスをバイパスダンパ9の開度
調整により二次燃焼室2に送り込んだ空気b’を加える
ことにより完全燃焼させる。
【0041】また、給じん装置17のモータ18と回転
ドラム20のモータ21の回転数を制御し、二次燃焼室
2への廃棄物aの供給量を抑制し、廃棄物aの供給量を
安定させる。
【0042】このとき、二次送風機10による風量は最
大で、調整ダンパ14、15は全開とするが、必要であ
れば、その風量及び開放度を制御して二次燃焼室3への
空気量c、c’を調整する。
【0043】この制御においては、ロードセル30によ
り押圧力を常に検知しているので、空気量b、b’、
c、c’の調整や廃棄物aの供給量を常に適正な状態に
制御できる。なお、これらの空気量b、b’、c、c’
の制御や廃棄物aの供給量の制御は、どちらか片方だ
け、あるいは両方を同時に行うことができる。
【0044】
【発明の効果】この発明は、以上のようにしたから、廃
棄物の量を正確に予測でき、適切なフィードフォワード
制御を行うことができる。すなわち、廃棄物の量が“過
剰ぎみ”の場合には、二次燃焼室に送る空気の量を常に
適正な状態に制御したので、不完全燃焼を避けることが
でき、安定した燃焼を維持することが可能である。ま
た、廃棄物の量が“過剰”の場合は、流動室へ送る空気
の一部を二次燃焼室へ送り、流動室での燃焼速度を抑制
することや、給じん装置と回転ドラムを制御して、廃棄
物の供給量を抑制することなどにより、安定した燃焼を
維持することが可能である。
【0045】さらに、廃棄物供給量の変化をきめ細かく
把握できるうえに、回転ドラムによる廃棄物供給量も一
定化する。
【0046】したがって、この発明によれば、安定した
燃焼を維持して、焼却炉の全ての焼却時間に亘り、炉内
の完全燃焼を達成し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態の概略図
【図2】同実施形態の要部拡大図
【図3】同実施形態の作用説明図
【図4】従来例の概略図
【符号の説明】
1 流動床式焼却炉の本体 2 二次燃焼室 3 流動室(一次燃焼室) 4 空気室 5 一次送風機 6 空気管 7 バイパス空気管 10 二次送風機 11、12、13 空気管 16 燃焼ガスの出口 17 給じん装置 19 シュート 20 回転ドラム 22 押圧板 23 スプリング(ばね) 24 ダンパ 30 ロードセル 32 演算装置 51 仕切板 52 ポケット部 59 突条(分断刃)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F23K 3/00 302 F23K 3/00 302 (72)発明者 堂野 千里 大阪市西区北堀江1丁目12番19号 株式会 社栗本鐵工所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焼却炉内下部に流動室、その流動室の上
    方に二次燃焼室を形成し、給じん機からシュートを介し
    て焼却炉内に投入された廃棄物を、前記流動室において
    一次空気による流動層の形成下で焼却し、その未燃焼ガ
    スを、前記二次燃焼室において二次空気によって燃焼さ
    せる流動床式焼却炉であって、 上記シュート内に、上記廃棄物の供給・切出し用回転ド
    ラムを介設するとともに、その回転ドラム外面に対向す
    る下向きの押圧板をその上部でもって揺動自在に設け、
    この押圧板は、ばねにより前記回転ドラム側に付勢され
    ているとともに、押圧板への反力がばねを介してロード
    セルによって検出可能となっており、 上記ロードセルの検出値に基づき、焼却炉への廃棄物の
    供給量を予測し、その予測値により、上記一次空気及び
    二次空気の量、給じん機及び回転ドラムによる廃棄物の
    投入量、又は両量のいずれかを制御するようにしたこと
    を特徴とする流動床式焼却炉。
  2. 【請求項2】 上記押圧板は、上記回転ドラムの下向き
    回転方向におけるその回転軸より下側の回転ドラム外面
    に対向するようになっていることを特徴とする請求項1
    記載の流動床式焼却炉。
  3. 【請求項3】 上記押圧板の回転ドラム側の表面に廃棄
    物の分断刃を設けたことを特徴とする請求項1又は2に
    記載の流動床式焼却炉。
  4. 【請求項4】 投入された廃棄物を一次空気による流動
    層の形成下で焼却し、その未燃焼ガスを、前記流動層上
    方の二次燃焼室において二次空気で燃焼させる流動床式
    焼却炉の上記廃棄物の投入量に基づく燃焼制御方法であ
    って、 上記廃棄物の投入量に基づく制御が不要とされる投入量
    以上となった場合において、上記二次空気の増量だけ
    で、上記二次燃焼室内の不完全燃焼を制御できる上記廃
    棄物の投入量を予め算出して、その投入量までを“過剰
    ぎみ”、それ以上を“過剰”と判断し、 上記“過剰ぎみ”と判断した場合、上記二次燃焼空気量
    を前もって増やすようにし、“過剰”と判断した場合に
    は、上記一次空気の一部を上記二次燃焼室へ送る作用、
    廃棄物の投入量を減少させる作用、又は両作用のいずれ
    かを行うことを特徴とする流動床式焼却炉の燃焼制御方
    法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の流動床式焼却炉の燃焼制
    御方法において、上記流動床式焼却炉が、請求項1乃至
    3のいずれかに記載の流動床式焼却炉であることを特徴
    とするもの。
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