JPH10141017A - 内燃機関のバルブ駆動装置 - Google Patents

内燃機関のバルブ駆動装置

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JPH10141017A
JPH10141017A JP29287196A JP29287196A JPH10141017A JP H10141017 A JPH10141017 A JP H10141017A JP 29287196 A JP29287196 A JP 29287196A JP 29287196 A JP29287196 A JP 29287196A JP H10141017 A JPH10141017 A JP H10141017A
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JP
Japan
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camshaft
intake
valve
camshafts
internal combustion
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JP29287196A
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English (en)
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Toshiharu Noguchi
敏春 野口
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可変バルブタイミング機構(VVT機構)が
設けられたカムシャフトにギアの噛み合いに起因して発
生する振動を低減する。 【解決手段】 エンジンの吸気側カムシャフト6は複数
のカム8を備え、同シャフト76の回転により、吸気バ
ルブが開閉される。吸気側カムシャフト6の端部にはV
VT機構23が設けられる。VVT機構23のハウジン
グ23aにはドリブンギア21が一体形成されている。
ドリブンギア21は排気側カムシャフトの一端部に設け
られたドライブギアに噛合されている。排気側カムシャ
フトに伝達されたクランクシャフトの回転は、ドライブ
ギアからドリブンギア21及びVVT機構23を介して
吸気側カムシャフト6に伝達される。吸気側カムシャフ
ト6の略中央部分には同シャフト6が振動する際に節と
なる縮径部30が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、内燃機関の吸気
バルブ及び排気バルブを開閉するための装置に係り、特
に両バルブの少なくとも一方の開閉特性を変更するため
のバルブ特性変更機構を備えた内燃機関のバルブ駆動装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的な内燃機関においては、クランク
シャフトと連動して吸気側カムシャフト及び排気側カム
シャフトが回転し、各シャフトのカムにより吸気バルブ
及び排気バルブが開閉される。このように各バルブが開
閉されることにより、内燃機関の燃焼室には吸気が導入
され、或いは排気が同燃焼室から排出される。通常、各
バルブの開閉タイミングやバルブオーバラップ量等のい
わゆるバルブ開閉特性(以下、単に「バルブ特性」とい
う)は、カムの形状によって一義的に決定される。
【0003】これに対し、近年では、バルブ特性を変更
するための機構を内燃機関に装着し、同機構により機関
の運転状態に応じてバルブ特性を変更することも行われ
ている(例えば、特開平3−281906号公報に記載
された「DOHCエンジンの動弁装置」)。
【0004】図9に、このようなバルブ特性を変更する
ための機構を備えたバルブ駆動装置の構成例を示す。こ
の構成例では、内燃機関(図示略)の機関本体に吸気側
カムシャフト100及び排気側カムシャフト101が設
けられ、それぞれのジャーナル100a,101aがベ
アリング(図示略)により回転可能に支持されている。
各シャフト100,101には吸気バルブ或いは排気バ
ルブ(いずれも図示略)を開閉するための複数のカム1
02,103が形成されている。
【0005】吸気側カムシャフト100の端部には油圧
により駆動される可変バルブタイミング機構(VVT機
構)104が設けられている。このVVT機構104に
はドリブンギア105が設けられており、同ギア105
は排気側カムシャフト101の端部に設けられたドライ
ブギア106に対し噛合されている。
【0006】排気側カムシャフト101のもう一方の端
部には、タイミングプーリ107が設けられており、同
プーリ107にはタイミングベルト(図示略)を介して
クランクシャフト(図示略)の回転が伝達されるように
なっている。排気側カムシャフト101に伝達されたク
ランクシャフトの回転は、ドライブギア106及びドリ
ブンギア105からVVT機構104を介して吸気側カ
ムシャフト100に伝達される。伝達された回転によっ
て両カムシャフト100,101が回転することによ
り、吸気バルブ及び排気バルブが各カム102,103
によって開閉される。また、VVT機構104は、ドリ
ブンギア105に対して吸気側カムシャフト100を相
対回転させることにより、吸気バルブの開閉タイミング
を内燃機関の運転状態に応じたタイミングに変更する。
【0007】上記構成例では、吸気バルブのバルブ特性
である開閉タイミングを内燃機関の運転状態に応じて変
更することにより、同機関の出力を向上させたり、アイ
ドル時の運転状態を安定させたりすることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
バルブ駆動装置の構成においては、吸気側カムシャフト
100が「質量」に相当し、また、同シャフト100を
支持するベアリングの剛性が「バネの弾性係数」に相当
する、一種の「ばね−質量振動系」が形成されることに
なる(以下、「吸気側振動系」という)。また、排気側
カムシャフト101及び同シャフト101を支持するベ
アリングによっても同様に振動系が形成される(以下、
「排気側振動系」という)。そして、これら各振動系に
は、吸気及び排気側カムシャフト100,101が回転
する際にドライブギア106及びドリブンギア105の
噛み合い周期と同期した周期的な力(以下、「噛合起振
力」という)が外力として作用する。
【0009】一般に、このような噛合起振力の振動数は
比較的低い周波数域内で変化する。通常、排気側振動系
における固有振動数はこの周波数領域よりも高い周波数
域にあることから、前記噛合起振力が同振動系の「質
量」、即ち、排気側カムシャフト101を大きく振動さ
せる力とはなり難い。
【0010】ところが、吸気側振動系にあっては、その
端部にVVT機構104が設けられることにより吸気側
カムシャフト100全体の質量が増大しているため、そ
の固有振動数が排気側振動系と比較して低くなってい
る。このため、噛合起振力の振動数と吸気側振動系の固
有振動数とが一致する現象、即ち共振現象が発生してし
まうおそれがある。このような共振現象が発生した場
合、図10に示すように、VVT機構104が設けられ
た端部で振幅が最大となる固有振動モード形状で、吸気
側カムシャフト100全体が大きく振動してしまうこと
になる。そして、ドライブギア106とドリブンギア1
05との噛合音が増大したり、或いは、各ギア105,
106における歯面の摩耗や、吸気側カムシャフト10
0のジャーナル100a或いはベアリングの摩耗といっ
た種々の不具合を招くこととなる。
【0011】本発明は、このような実情に鑑みてなされ
たものであり、その目的は内燃機関の機関本体に軸支さ
れ、それぞれの端部にてギア連結されて連動する2つの
カムシャフトを備えた内燃機関のバルブ駆動装置におい
て、VVT機構が設けられたカムシャフトにギアの噛み
合いに起因して発生する振動を低減することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載した発明は、内燃機関の機関本体に
軸支され、それぞれの端部にてギア連結されて連動する
第1及び第2のカムシャフトと、第2のカムシャフトと
ギア連結された第1のカムシャフトの端部に設けられた
バルブ特性変更機構とを備え、両カムシャフトにより内
燃機関の吸気バルブ及び排気バルブを開閉するととも
に、バルブ特性変更機構により両バルブの少なくとも一
方の開閉特性を変更するようにした内燃機関のバルブ駆
動装置において、第1のカムシャフトにおける非軸支部
分の所定位置に縮径部を形成したことをその趣旨とす
る。
【0013】上記の構成では、内燃機関の機関本体に軸
支された第1及び第2のカムシャフトが連動して回転す
ることにより、同機関の吸気バルブ及び排気バルブが開
閉される。バルブ特性変更機構は、前記両バルブの少な
くとも一方の開閉特性を変更する。
【0014】更に、第1のカムシャフトにおける非軸支
部分の所定位置には縮径部が形成されている。噛合起振
力が第1のカムシャフトの端部に入力された場合、同シ
ャフトはその縮径部が振動モードの節となり、バルブ特
性変更機構が設けられた端部側のみが部分的に振動する
ようになる。その結果、バルブ特性変更機構及び第1の
カムシャフトを「質量」とした振動系の固有振動数が高
くなり、前述した噛合起振力による共振現象が回避され
る。
【0015】上記目的を達成するために、請求項2に記
載した発明は、内燃機関の機関本体に軸支され、それぞ
れの端部にてギア連結されて連動する第1及び第2のカ
ムシャフトと、第2のカムシャフトとギア連結された第
1のカムシャフトの端部に設けられたバルブ特性変更機
構とを備え、両カムシャフトにより内燃機関の吸気バル
ブ及び排気バルブを開閉するとともに、バルブ特性変更
機構により両バルブの少なくとも一方の開閉特性を変更
するようにした内燃機関のバルブ駆動装置において、第
1のカムシャフトに動的吸振器を設けたことをその趣旨
とする。
【0016】上記の構成では、第1のカムシャフトの端
部に噛合起振力が入力された場合でも、同シャフトに設
けられた動的吸振器により振動エネルギが最終的に熱エ
ネルギに変換されるため、同シャフトにおける振動の増
大が抑制される。上記動的吸振器は、質量に相当する部
材、バネに相当する部材、及び減衰器に相当する部材の
各部材により構成される。
【0017】
【発明の実施の形態】
[第1の実施形態]以下、本発明を具体化した第1の実
施形態について図1〜3を参照して説明する。
【0018】図1はV型6気筒エンジン(以下、単に
「エンジン」という)1を示す概略平面図である。同図
において、エンジン1のシリンダブロック1bには前後
方向(同図の左右方向)へ延びるクランクシャフト2が
回転可能に支持されている。このクランクシャフト2の
前端部(同図の左端部)には、クランクプーリ3が一体
回転可能に取り付けられている。シリンダヘッド1aは
クランクシャフト2を中心としてV字形状に分岐され、
その右側部分(同図の上側部分)が右バンク4を構成
し、左側部分(同図の下側部分)が左バンク5を構成し
ている。
【0019】両バンク4,5内には、図示しない合計6
つの気筒がそれぞれ3つずつ並設されている。右バンク
4において、各気筒の上方には、前後方向に延びる吸気
側カムシャフト6が配設されており、その外側には吸気
側カムシャフト6に平行に延びる排気側カムシャフト7
が配設されている。吸気側カムシャフ6には、吸気バル
ブ(図示略)を開閉するためのカム8が1気筒当たり2
つずつ形成されており、同じく排気側カムシャフト7に
も1気筒当たり2つずつカム9が形成されている。
【0020】また、左バンク5内においても右バンク4
と略同様に、吸気側カムシャフト10、排気側カムシャ
フト11が配設され、各カムシャフト10,11にはカ
ム12,13がそれぞれ形成されている。
【0021】図2は、右バンク4の吸気側カムシャフト
6を示している。同図に示すように、吸気側カムシャフ
ト6において略中央にある2つのジャーナル6aに挟ま
れた部分には、他の部分よりも径が細くなった縮径部3
0が形成されている。また、左バンク5の吸気側カムシ
ャフト10にも略同様の位置に縮径部31が形成されて
いる。
【0022】図1に示すように、各バンク4,5内に
は、各カムシャフト6,7,10,11の軸方向に沿っ
て複数のベアリング14が離間配置されており、各ベア
リング14によって各カムシャフト6,7,10,11
のジャーナルが回転可能に支持されている。
【0023】各排気側カムシャフト7,11の前端部に
はそれぞれカムプーリ16,17が一体回転可能に取り
付けられている。各カムプーリ16,17及びクランク
プーリ3にはタイミングベルト18が掛装されており、
このタイミングベルト18を介してクランクシャフト2
の回転が両排気側カムシャフト7,11に伝達されるよ
うになっている。
【0024】各排気側カムシャフト7,11の後端部に
はそれぞれドライブギア19,20がそれぞれ一体回転
可能に取り付けられている。また、各吸気側カムシャフ
ト6,10の後端部には可変バルブタイミング機構(以
下、「VVT機構」という)23,24が設けられてい
る。各VVT機構23,24のハウジング23a,24
aにはそれぞれドリブンギア21,22が一体形成され
ている。これら各ドリブンギア21,22は各排気側カ
ムシャフト7,11の各ドライブギア19,20に噛合
されており、各排気側カムシャフト7,11の回転は各
ハウジング23a,24aに伝達される。
【0025】各VVT機構23,24は油圧により駆動
され、各ハウジング23a,24aに対して各吸気側カ
ムシャフト6,10を相対的に回転させる。このように
吸気側カムシャフト6,10が相対的に回転させられる
ことにより、吸気バルブの開閉タイミング(バルブタイ
ミング)が早められ或いは遅らせられる。各VVT機構
23,24には、オイルポンプ45から作動油としての
オイルパン42の潤滑油がオイルフィルタ47及びオイ
ルコントロールバルブ(以下、「OCV」という)4
8,49を介して供給されるようになっている。各OC
V48,49は各VVT機構23,24に供給される油
圧を調整する。
【0026】各OCV48,49を制御する電子制御装
置(以下、「ECU」)50は、エンジン1の運転状態
を検出するためのクランク角センサ51及びカム角セン
サ52を含む各種センサ(図示略)からの検出信号に基
づいて各OCV48,49を制御することにより、各吸
気側カムシャフト6,10のバルブタイミングをその運
転状態に適したタイミングに変更する。
【0027】次に本実施形態における作用及び効果につ
いて説明する。エンジン1の運転が開始され、クランク
シャフト2の回転が排気側カムシャフト7,11及びV
VT機構23,24を介して吸気側カムシャフト6,1
0に伝達される。この際、各吸気側カムシャフト6,1
0には、前記ドライブギア19,20とドリブンギア2
1,22との噛み合いにより発生した周期的な力(噛合
起振力)が作用する。
【0028】本実施形態では、吸気側カムシャフト6,
10の略中央部分に縮径部30,31をそれぞれ形成す
るようにしている。このため、ドリブンギア21,22
を介して各吸気側カムシャフト6,10に噛合起振力が
入力された場合、同シャフト6,10は、図3(右バン
ク4の吸気側カムシャフト6のみを示す)に示すように
縮径部30,31が振動の節となり、VVT機構23,
24が設けられた端部側のみが部分的に振動するように
なる。このように、吸気側カムシャフト6,10の振動
モードを、同シャフト6,10の一部分のみが振動する
振動モードに変更させることにより、前述した吸気側振
動系の固有振動数を高くすることができる。
【0029】その結果、本実施形態によれば縮径部3
0,31の位置を適宜選択することにより、各シャフト
6,7,10,11の回転数に応じて噛合起振力の周波
数(振動数)が変化した場合でも、その周波数域よりも
高い振動数を有するように前記吸気側振動系の固有振動
数を設定できる。従って、噛合起振力が外力として吸気
側振動系に作用した際における共振現象を回避すること
ができる。これにより、吸気側カムシャフト6,10の
端部が大きな振幅で振動してしまうことを防止すること
ができるため、ドライブギア19,20とドリブンギア
21,22との噛合音が増大したり、或いは、各ギア1
9〜22における歯面の摩耗や、吸気側カムシャフト
6,10のジャーナル或いはベアリング14の摩耗とい
った種々の不具合を回避することができる。
【0030】更に、本実施形態によれば、従来のバルブ
駆動装置に対して別途に部材を追加する必要がないた
め、バルブ駆動装置のコスト増加を招くことなく吸気側
カムシャフト6,10の振動を抑制することができる。
【0031】[第2の実施形態]次に、本発明を具体化
した第2の実施形態について説明する。上記第1の実施
形態と同様の構成については同一の符号を付すことによ
り説明を省略する。
【0032】本実施形態では、各吸気側カムシャフト
6,10は同様の構成を有しているものとして、右バン
ク4の吸気側カムシャフト6の構成についてのみ説明す
る。図4は本実施形態における右バンク4の吸気側カム
シャフト6を示している。同図に示すように、吸気側カ
ムシャフト6には縮径部30が形成されていない。一
方、VVT機構23のハウジング23aの後端部には動
的吸振器40が設けられている。図5はこの動的吸振器
40を拡大して示している。
【0033】図4及び図5に示すように、動的吸振器4
0は、略有底円筒状をなすキャップ42及びダンパマス
43と、両者42,43の間に設けられたダンパゴム4
4とを備えている。キャップ42は前記ハウジング23
aの内部にその一部が挿入されるとともに、ボルト45
によって吸気側カムシャフト6の後端部分に一体可能に
固定されている。このキャップ42とハウジング23a
とは相対回転可能になっている。キャップ42の後端側
(図5の右端側)にはフランジ42aが形成されてお
り、そのフランジ42aの後端面には円環状をなすダン
パゴム44が貼着されている。更に、このダンパゴム4
4の後端面には円環状をなすダンパマス43が固定され
ている。このダンパマス5の質量は前記噛合起振力の周
波数域を考慮して設定されている。
【0034】次に、以上のように構成された本実施形態
における作用効果について説明する。本実施形態では、
各吸気側カムシャフト6,10の後端部に動的吸振器4
0を設けるようにしている。従って、ドリブンギア2
1,22を介してVVT機構23,24及び吸気側カム
シャフト6,10に噛合起振力が入力された場合でも、
その起振力に起因した各部材6,10,23,24の振
動は動的吸振器40により抑制される。即ち、噛合起振
力により動的吸振器40が振動した場合、キャップ42
とダンパマス43との振動変位が一致しないことから、
ダンパゴム44には様々な変形(せん断変形、ねじり変
形等)が生じることになる。このように、ダンパゴム4
4が変形することにより、振動エネルギが同ゴム44の
変形エネルギになり、最終的には熱エネルギに変換され
る。
【0035】その結果、本実施形態によれば噛合起振力
によるVVT機構23,24及び吸気側カムシャフト
6,10の振動を低減することができる。このため、第
1の実施形態と同様に、噛合音の増大や、ジャーナル或
いはベアリング14の摩耗といった種々の不具合を回避
することができる。
【0036】更に、本実施形態では、動的吸振器40を
吸気側カムシャフト6,10において振動振幅が最も大
きくなる後端部分に取り付けるようにしている。従っ
て、動的吸振器40において減衰される(熱エネルギに
変換される)振動エネルギ量が大きくなる。その結果、
本実施形態によれば、効果的に吸気側カムシャフト6,
10の振動を減衰させることができる。
【0037】[第3の実施形態]次に、本発明を具体化
した第3の実施形態について説明する。上記第2の実施
形態と同様の構成については同一の符号を付すことによ
り説明を省略する。
【0038】本実施形態では、各吸気側カムシャフト
6,10は同様の構成を有しているものとして、右バン
ク4の吸気側カムシャフト6の構成についてのみ説明す
る。図6は本実施形態における右バンク4の吸気側カム
シャフト6を示している。同図に示すように、吸気側カ
ムシャフト6においてVVT機構23よりも前端側には
フランジ6bが形成されている。図7は図6の7−7線
断面図である。同図に示すように、フランジ6bの外周
における前端側には、4つのダンパゴム44が等間隔を
隔てて貼着されている。更に、各ダンパゴム44の上面
にはダンパマス43が固定されている。
【0039】このように構成された本実施形態において
も、上記第2の実施形態と略同様の作用効果を奏するこ
とができる。特に、本実施形態によれば、動的吸振器4
0を吸気側カムシャフト6,10においてVVT機構2
3,24よりも前端側に設けるようにしたため、同吸振
器40によって吸気側カムシャフト6,10の全長を増
加させてしまうことがない。その結果、エンジン1の大
型化を招くことなく振動抑制対策を行うことができる。
【0040】本発明は、上記各実施形態の他、以下に示
す別の実施形態として具体化することもできる。これら
別の実施形態においても上記各実施形態と略同様の作用
効果を奏することができる。
【0041】(1)上記第1の実施形態では、縮径部3
0,31を吸気側カムシャフト6,10の略中央部分に
1つだけ形成するようにした。これに対して、縮径部3
0,31を吸気側カムシャフト6,10に複数形成する
ようにしてもよい。また、同縮径部30,31が形成さ
れる位置を適宜変更するようにしてもよい。
【0042】(2)上記第3の実施形態では、動的吸振
器40のダンパマス43及びダンパゴム44をフランジ
6bに4つ設けるようにした。これに対して、それら各
部材43,44の数を噛合起振力の周波数域に応じて変
更するようにしてもよい。例えば、図8に示すように、
フランジ6bにダンパマス43及びダンパゴム44を2
つだけ設けるようにしてもよい。また、ダンパマス43
及びダンパゴム44を円環状に形成し、これらをフラン
ジ6bに設けるようにしてもよい。
【0043】(3)上記各実施形態では、本発明をV型
6気筒エンジン1のバルブ駆動装置として具体化するよ
うにしたが、エンジンは直列型であってもよく、また、
気筒数も6気筒に限定されず、各種気筒を有するエンジ
ンに具体化することができる。
【0044】(4)上記各実施形態では、吸気側カムシ
ャフト6,10にVVT機構23,24を設けるように
した。これに対して、排気側カムシャフト7,11、或
いは吸気側及び排気側カムシャフト6,7,10,11
の双方にVVT機構を備え、これら各シャフト6,7,
10,11に縮径部或いは動的吸振器を設けるようにし
てもよい。
【0045】(5)上記第2及び第3実施形態では、動
的吸振器40を吸気側カムシャフト6,10に1つだけ
設けるようにした。これに対して、動的吸振器40を吸
気側カムシャフト6,10に複数設けるようにしてもよ
い。
【0046】(6)上記第1の実施形態では縮径部3
0,31のみにより吸気側カムシャフト6,10の振動
を抑制するようにした。これに対して、この縮径部3
0,31に加え、第2及び第3の実施形態において説明
した動的吸振器40を吸気側カムシャフト6,10に設
けることにより、同シャフト6,10の振動を更に抑制
するようにした構成を採用することもできる。
【0047】上記各実施形態から把握できる技術的思想
について以下にその効果とともに記載する。 (イ)請求項2に記載した内燃機関のバルブ駆動装置に
おいて、前記動的吸振器は、前記バルブ特性変更機構が
設けられた前記第1のカムシャフトの端部に設けられる
ものであることを特徴とする。
【0048】上記(イ)に記載した構成によれば、バル
ブ特性変更機構があることにより、振動振幅が大きくな
る第1のカムシャフトの端部に動的吸振器が設けられて
いるため、同吸振器において減衰される振動エネルギ量
が大きくなる。その結果、効果的に第1のカムシャフト
における振動を低減させることができる (ロ)請求項2に記載した内燃機関のバルブ駆動装置に
おいて、前記動的吸振器は、前記バルブ特性変更機構が
設けられた前記第1のカムシャフトの端部よりも同シャ
フトの中央寄りの位置に設けられるものであることを特
徴とする。
【0049】上記(ロ)に記載した構成によれば、第1
のカムシャフトの全長を増加させることなく動的吸振器
を設けることができる。その結果、第1のカムシャフト
の大型化、ひいては内燃機関の大型化を招くことなく振
動抑制対策を行うことができる。
【0050】
【発明の効果】請求項1記載の発明では、第1のカムシ
ャフトにおける非軸支部分の所定位置に縮径部を形成し
ている。従って、第1のカムシャフトを含む振動系は、
縮径部よりもバルブ特性変更機構が設けられた端部側の
みが部分的に振動する固有振動モードで振動するように
なり、その固有振動数が高くなる。このため、噛合起振
力に起因した第1のカムシャフトの共振現象が回避され
る。その結果、第1のカムシャフトの振動を抑制するこ
とができ、ひいては、同シャフトの振動に起因した騒
音、軸支部材の摩耗等といった不具合を防止することが
できる。
【0051】請求項2記載の発明では、第1のカムシャ
フトに動的吸振器を設けるようにしている。従って、こ
の動的吸振器により振動エネルギが最終的に熱エネルギ
に変換される。その結果、第1のカムシャフトの振動を
低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態におけるバルブ駆動装置を示す
概略平面図。
【図2】吸気側カムシャフトを示す正面図。
【図3】吸気側カムシャフトの振動モード形状を示す正
面図。
【図4】第2の実施形態における吸気側カムシャフトを
示す正面図。
【図5】動的吸振器を拡大して示す断面図。
【図6】第3の実施形態における吸気側カムシャフトを
示す正面図。
【図7】図6の7−7線断面図。
【図8】別の実施形態における動的吸振器を示す断面
図。
【図9】従来のバルブ駆動装置における吸気側カムシャ
フト及び排気側カムシャフトの連結状態を示す平面図。
【図10】同従来の装置における吸気側カムシャフトの
振動モード形状を示す正面図。
【符号の説明】
1…エンジン、6,10…吸気側カムシャフト、7,1
1…排気側カムシャフト、19,20…ドライブギア、
21,22…ドリブンギア、23,24…VVT機構、
30,31…縮径部、40…動的吸振器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F16F 15/10 F16F 15/10 B

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の機関本体に軸支され、それぞ
    れの端部にてギア連結されて連動する第1及び第2のカ
    ムシャフトと、前記第2のカムシャフトとギア連結され
    た前記第1のカムシャフトの端部に設けられたバルブ特
    性変更機構とを備え、前記両カムシャフトにより前記内
    燃機関の吸気バルブ及び排気バルブを開閉するととも
    に、前記バルブ特性変更機構により前記両バルブの少な
    くとも一方の開閉特性を変更するようにした内燃機関の
    バルブ駆動装置において、 前記第1のカムシャフトにおける非軸支部分の所定位置
    に縮径部を形成したことを特徴とする内燃機関のバルブ
    駆動装置。
  2. 【請求項2】 内燃機関の機関本体に軸支され、それぞ
    れの端部にてギア連結されて連動する第1及び第2のカ
    ムシャフトと、前記第2のカムシャフトとギア連結され
    た前記第1のカムシャフトの端部に設けられたバルブ特
    性変更機構とを備え、前記両カムシャフトにより前記内
    燃機関の吸気バルブ及び排気バルブを開閉するととも
    に、前記バルブ特性変更機構により前記両バルブの少な
    くとも一方の開閉特性を変更するようにした内燃機関の
    バルブ駆動装置において、 前記第1のカムシャフトに動的吸振器を設けたことを特
    徴とする内燃機関のバルブ駆動装置。
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JP2011032897A (ja) * 2009-07-30 2011-02-17 Mitsubishi Motors Corp 内燃機関のカムシャフト構造
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