JPH10140796A

JPH10140796A - 簡易畳

Info

Publication number: JPH10140796A
Application number: JP8315586A
Authority: JP
Inventors: Jinnosuke Kasama; 仁之助笠間
Original assignee: KASAMA SHOSAN KK
Current assignee: KASAMA SHOSAN KK
Priority date: 1996-11-12
Filing date: 1996-11-12
Publication date: 1998-05-26

Abstract

(57)【要約】【課題】簡易畳を芯材や畳表の縫着工程を要さず極めて
簡単に形成できるようにする。【解決手段】芯板表面に畳表を添着する際、畳表端縁に
固着するへりは、芯板の隅角部に於て直角に折曲げられ
て捲回しされ、畳表上においてへり重合部を切込み形成
された切込み縁を逢着して隅角部に至る縫着部を形成さ
せる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、簡易畳に関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】近年、所謂マンション等の集合住宅は勿
論、一般住宅に於ても、畳を用いる和室は少なくして、
フローリングを用いた洋室を多く作るのが通常である。
然して、フローリング等の洋室ばかりであると、畳のよ
うにそのまま座れる場所を欲しくなるらしく、洋室全部
でなくその一部に畳を置きたい要望が多い。そこで一
畳、二畳又は半畳等の畳を室内に置くことが行われてい
るが、畳は重く、その移動、収納に手間がかかり、又、
該畳を何枚も連接して敷く際に隅角部は重ねて固定して
あり、且つその高さも結構あるので躓いたり、踏み外し
たり使用に不便であった。

【０００３】この様な欠点を是正するために発泡樹脂体
に畳表を装着する簡易畳が提案されている（特開平４−
２２２７５６、特開平５−３１１８５１）。しかし、こ
れらの簡易畳は、板状発泡体の芯板の表面を畳表にて裏
側まで包み、縫糸にて表側縁布、畳表、畳床、裏側縁布
に至る間を往復してジグザグに縫い付けるもの、又他は
芯板の表面に畳表を全面的に接着し、畳表と芯板の端縁
部を被覆して畳上面、芯板、下面とをミシン縫製により
縫着したものである。従って、何れも畳表、芯板、畳表
下縁を縫着させる工程乃至縫着部を必須要件とするもの
である。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】乍併、この縫着は当然
乍らミシン加工により行うものであり、その設備を必要
とし、且つ縫着工程は手間がかかるのである。又、芯板
に畳表を接着する場合、両面接着テープやシートを用い
たのでは接着強度が弱く、使用しているうちに浮き、ず
れが生じる虞れがある。従って、ゴム系の接着剤が必要
で、その接着剤硬化に時間がかかり、製造時間が長い。
との指摘がある。

【０００５】これらの課題について本発明においては、
縫着工程を使用せず、且つ両面接着テープやシートの使
用によっても接着強度が充分出るように表面の浮きがな
いような工夫を加えて極めて簡単に簡易畳を形成するこ
とが出来るようにしたもので、芯板表面に畳表を添着す
る際、畳表端縁に固着するへりは、芯板の隅角部に於て
直角に折曲げられて捲回しされ、畳表上においてへり重
合部を切込み形成された切込み縁を縫着して隅角部に至
る縫着部を形成させたことを特徴とする。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。１は芯板で、インシュレーションボードを使用す
るが、オレフィン系、スチレン系を使用することは可能
である。厚さは１０〜３０ｍｍが適当で、平板状に形成
しておく。大きさは通常の畳の半畳が好適であるが、一
畳その他異形に形成することは自由である。２は芯板１
上に設置するクッションでパーム材を使用するのがよい
が、他の選択は可能である。この厚さは２〜１０ｍｍが
よく、芯板１に全面或いは一部を接着して固定する。３
は芯板１の裏面の端縁に沿って四周或いは両側に穿設し
た溝で、３〜１０ｍｍの巾が適当である。４はクッショ
ン２上に設置する畳表で、芯板１、クッション２と同型
に形成するのがよい。

【０００７】畳表４とクッション２はその周縁にへり５
を重ね合わせて縫着６し、そのへり５の延長部５₁を芯
板１を捲回して芯板１の裏面に持来し、溝３にへり５の
端縁５₂を差し込み、該部を接着剤等の固定剤７により
溝３に固定させる。この際、へり５と畳表４との縫着に
は、へり５の端を裏返して二重逢着することが常法であ
る。又、芯板１の隅角部には一枚のへり５が捲回されて
いるのがよい。そのためにはへり５の隅角部に当る部分
は、五角形のベース型に切込み８をして直線切込み
８₁、８₂は切込み８₈の延長線の折線８₁₃によって折曲
げ畳み、更に、斜め切込み８₃、８₄の頂点８₅を通るへ
り５の端と並行な折線８₆により折曲げ、且つ頂点８₅を
通り折線８₆と直交する折線８₇により折曲げ、斜め切込
み８₃、８₄をあわせて縫着９させるのがよい。その際、
切込み８は直線切込み８₁、８₂及び該直線切込み８₁、
８₂端を結ぶ直線切込み８₈によって四角形に形成し、更
に直線切込み８₈を二分する切込み８₉を入れて斜め切込
み８₃、８₄を折線とし、折り返し片８₁₀、８₁₁を設けて
おくことは斜め切込み８₃、８₄の縫着９の補強に有用で
ある。

【０００８】又、芯板１の裏面に捲回しするへり５の延
長部５₁はへり端縁５₂より折線８₇に添って切込み８₁₂
を入れておき、必要に応じて折曲時の重複部分はカット
しておき、へり端縁５₂を溝３に差込み固定する。この
際芯板１の隅角部より溝３に至る別の溝を設け、へり端
縁５₂を挿入固定することも出来る。又、へり５は芯板
１の四周の少なくとも一箇所は切目が出るが、外部は隅
角部ではない適宜箇処で重合させ、或いは縫着乃至接着
等により固定させるのがよい。又、へり５にはすじ付き
又はその可能な下紙を付して使用することは推奨され
る。

【０００９】芯板１の裏面にはクッション１０を介して
滑止め材１１を添設し、その端部は溝３に挿通し、接着
剤又はホットメルトにより固定する。勿論クッション１
０、滑止め材１１を芯板１に適宜接着剤等により固定す
ることも出来る。クッション１０としてはフェルト、合
成樹脂弾性材、その他を使用することが出来る。又滑止
め材１１は凸条帯、凸起等を裏面に形成させたものがよ
い。

【００１０】

【実施例】

〔実施例１〕インシュレーションボードの芯板１裏面に
フェルトを添設し、適宜箇処を糊付け固着、或は又全面
接着剤により固着させる。芯板１表面にはパーム材２を
芯板１と略同型に形成し、その上に同様に形成した畳表
４を設置し、その上周縁にはへり５を畳表４、パーム材
２に逢着して尚且つ延長部５₁を芯板１を捲回して芯板
１裏面に瞬間接着剤により固定させる。この際、へり５
は芯板１の隅角部に於ては、切込み８は折線１３により
折畳まれ、斜め切込み８₃、８₄によって逢着し、折線８
₇によって折曲げることにより隅角部が形成され、一枚
にて捲回しされており、隅角部近くにてへり５の重合は
ない。各隅角部の上端縁に於てはへり５は直角の二等分
線を為す縫着９によりきれいに仕上がる。

【００１１】〔実施例２〕インシュレーションボードの
芯板１裏面に端部から３０ｍｍの箇処に巾７ｍｍの溝３
を穿設しておく、芯板１裏面にフェルトを添設し、適宜
箇処を糊付け固着し、端部を溝３に挿入し、接着剤によ
り固着させる。芯板１表面にはパーム材２を芯板１と略
同型に形成し、その上に同様に形成した畳表４を設置
し、その上周縁にはへり５を畳表４、パーム材２に逢着
して尚且つ延長部５₁を芯板１を捲回して芯板１裏面の
溝３に挿入し、瞬間接着剤により固定させる。この際、
へり５は芯板１の隅角部に於ては、一枚にて捲回しされ
ており、隅角部近くにてへり５の重合はない。各隅角部
の上端縁に於てはへり５は直角の二等分線を為す縫着９
によりきれいに仕上がる。

【００１２】〔実施例３〕インシュレーションボードの
芯板１裏面の対向する二側に、端部から３０ｍｍの箇処
に巾１０ｍｍの溝３，３を穿設しておく。芯板１裏面に
溝３，３間の巾より巾広のフェルトを添設し、適宜箇処
を糊付け固定し、両端部を溝３，３に挿入し、瞬間接着
剤により固定した。芯板１裏面には芯板１と略同型のパ
ーム材を接着固定し、更に畳表４を添設させる。次い
で、畳表４の周縁にへり５を縫着させてその延長部５₁
を芯板１側縁を捲回しさせて芯板１裏面に持来し、両側
端は溝３，３に挿入し、瞬間接着剤により固定し、他の
両側端は粘着テープにより固定した。この粘着テープと
共に、又はそれに換えてホッチキス固定も出来た。

【００１３】

【発明の効果】上記の如き本発明によれば、芯板表面に
畳表を添着する際、畳表端縁に固着するへりは、芯板の
隅角部に於て直角に折曲げられて捲回しされ、畳表上に
おいてへり重合部を切込み形成された切込み縁を縫着し
て隅角部に至る縫着部を形成させたので、芯板と畳表の
縫着等の手数はかけず、添着する部材或いは畳みに逢着
したへりを芯板を捲回して、芯板裏面に穿設した溝に挿
入固定させるだけであり、極めて簡単に簡易畳が形成す
ることが出来る。又、簡易畳を何枚も連接して敷く場合
に、従来のように隅角部が突出して畳間にすき間が出来
ることはなく、密接して敷くことが出来、使用上も便利
である。又、パーム材と畳表、インシュレーションボー
ドは自然材であり、化学品の使用が少なく、生産、廃棄
において環境保護が図れる等実用効果は大である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明使用状態一実施例一部縦断斜面図

【図２】同上要部一実施例平面図

【図３】同上要部他実施例平面図

【図４】同上縫合状態斜面図

【符号の説明】

１芯板２クッション３溝５へり８切込み１０クッション１１滑止め材

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】芯板表面に畳表を添着する際、畳表端縁に
固着するへりは、芯板の隅角部に於て直角に折曲げられ
て捲回しされ、畳表上においてへり重合部を切込み形成
された切込み縁を縫着して隅角部に至る縫着部を形成さ
せたことを特徴とする簡易畳。
【請求項２】芯板をインシュレーションボードとし、そ
の上にパーム材、更にその上に畳表を添設させたことを
特徴とする請求項１に記載の簡易畳。
【請求項３】へり端縁は芯板裏面又は表面に固定された
下部クッションに接着固定させたことを特徴とする請求
項１又は２に記載の簡易畳。
【請求項４】芯板裏面に端縁から適宜距離に溝を形成さ
せ、畳表周縁に設置するへりの延長部を溝に挿通固定す
ることを特徴とする請求項１又は２に記載の簡易畳。