JPH10139422A - ヒドロキシルアンモニウム塩の製造方法 - Google Patents

ヒドロキシルアンモニウム塩の製造方法

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JPH10139422A
JPH10139422A JP29008996A JP29008996A JPH10139422A JP H10139422 A JPH10139422 A JP H10139422A JP 29008996 A JP29008996 A JP 29008996A JP 29008996 A JP29008996 A JP 29008996A JP H10139422 A JPH10139422 A JP H10139422A
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JP
Japan
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acidic medium
catalyst
hydroxylammonium salt
around
producing
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JP29008996A
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English (en)
Inventor
Takeo Fujii
健夫 藤井
Yoichi Kadota
陽一 門田
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工業的に、且つ高収率でヒドロキシルアンモ
ニウム塩を得る方法を提供する。 【解決手段】 触媒の存在下に酸性媒体中で一酸化窒素
を水素で接触還元してヒドロキシルアンモニウム塩を製
造する方法に於いて、酸性媒体中に、過酸化水素水を酸
性媒体に対し0.001〜5ppm添加し接触還元を行
うことにより、ヒドロキシルアンモニウム塩を製造す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、触媒の存在下に酸
性媒体中で一酸化窒素を水素で接触還元してヒドロキシ
ルアンモニウム塩を製造する方法に関する。ヒドロキシ
ルアンモニウム塩は、ε−カプロラクタムの製造におけ
る重要な中間原料であるだけでなく、種々のオキシムの
合成、酸化防止剤、染色助剤、写真薬等に使用される極
めて有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術】ヒドロキシルアンモニウムの製造方法と
して、担体上に担持された白金触媒(例えば特開平1−
159056号公報等)の存在下に、例えば硫酸水溶液
等の酸性媒体中で一酸化窒素を水素で接触還元してヒド
ロキシルアンモニウム塩を製造することは公知である。
上記方法に於いて、ヒドロキシルアンモニウム塩の生成
選択率を向上させる目的より、使用する白金触媒として
S、Se、AsまたはTe等の第三成分の金属塩の共存
下に還元処理し、S、Se、AsまたはTe等で部分的
に被毒した白金含有触媒を用いることが知られており
(例えば、ドイツ特許第40228813号公報)、当
該分野に於いて広く適用されているが、これらの白金触
媒を使用し酸性媒体中で一酸化窒素を水素で接触還元す
る場合にはヒドロキシルアンモニウム塩の収率が大幅に
低下し、経済的に著しい不利益を被る場合がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】かかる事情下に鑑み、
本発明者等は従来技術の問題点を解消し、工業的に有利
なヒドロキシルアンモニウム塩の製造方法について鋭意
検討した結果、極めて簡便な操作を付与するのみで、ヒ
ドロキシルアンモニウム塩の収率が改良し得る製造方法
を見出し、本発明発明を完成するに至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、触媒
の存在下に酸性媒体中で一酸化窒素を水素で接触還元し
てヒドロキシルアンモニウム塩を製造する方法に於い
て、酸性媒体中に、酸化剤を添加することを特徴とする
ヒドロキシルアンモニウム塩の製造方法を提供するにあ
る。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に詳細に説明す
る。本発明は触媒の存在下に酸性媒体中で一酸化窒素を
水素で接触還元してヒドロキシルアンモニウム塩を製造
するに際し、酸性媒体中に酸化剤を添加することを特徴
とするものである。
【0006】一酸化窒素の水素による接触還元反応は、
公知の装置及び操作法により実施することができる。反
応系に導入する一酸化窒素対水素のモル比は約1:1〜
1:6の範囲、好ましくは1:1.5〜1:5の範囲で
実施すると良好な結果が得られる。また反応時に共存さ
せる酸性媒体としては硫酸、硝酸、塩酸またはリン酸の
ごとき鉱酸が使用される。通常遊離酸の濃度として約
0.1〜5Nの範囲で実施するのが有利である。反応温
度は約30〜80℃、好ましくは約40〜60℃で行わ
れる。反応圧力は通常大気圧で実施されるが、4MPa
以下の加圧下の反応も実施することができる。本発明の
反応形式は、1槽または2槽以上の反応槽を用いて回分
式で行うこともできるし、連続的に行うことも可能であ
り、特に限定されない。
【0007】使用する触媒としては、当該分野に於いて
公知の、グラファイト、活性炭、シリカ、アルミナ等の
担体上に担持された白金触媒が使用される。かかる白金
触媒としては特開平1−159056号公報に記載され
ているような触媒担体の存在下に白金化合物をチオ硫酸
ナトリウム等のチオ硫酸塩またはチオ硫酸塩と硫化ナト
リウム等のアルカリ金属硫化物により還元処理して調整
された触媒の使用が推奨される。
【0008】触媒はこのままでもヒドロキシルアンモニ
ウム塩を高選択率で得ることができるが、更に一般的に
用いられる還元剤により、仕上げの還元を実施しても良
い。還元剤としては水素、アルコール、ぎ酸、ヒドラジ
ン等が使用される。また、すでに提案されている第三成
分金属塩の存在下に白金化合物を還元する方法に適用し
てもよい。第三成分としては金、銀、イリジウム、水
銀、鉛、砒素、アンチモン、ビスマス、セレンまたはテ
ルル等の金属の塩類が使用される。各種金属の塩類とし
たは、塩酸塩、硝酸塩、硫酸塩等が使用される。使用さ
れる量は特に制限されないが、白金に対し金属の原子比
で0.001〜0.2の範囲から選ばれる。
【0009】本発明の実施に於いて、添加する酸化剤と
しては、特に制限されないが価格、入手容易性、操作性
等の点より、過酸化水素水の適用が推奨される。酸化剤
の濃度は特に制限されない。添加量は酸性媒体に対し
て、約0.001〜5ppm、好ましくは約0.01〜
1ppmの範囲であり、添加量が約0.001ppmよ
り少ないと、ヒドロキシルアンモニウム塩の収率向上効
果が顕著でなくなり、また約5ppmより多く添加する
ことは経済的に不利益を被ることになるので好ましくな
い。上記の方法により、何故ヒドロキシルアンモニウム
塩の収率向上効果に有効であるかは必ずしも明確ではな
いが、酸性媒体中に存在するセレンを始めとする触媒被
毒成分の無害化や白金触媒の活性化に寄与しているもの
と推測される。
【0010】
【発明の効果】以上、詳述した本発明方法によれば、触
媒の存在下に酸性媒体中で一酸化窒素を水素で接触還元
するに際し、該酸性媒体中に酸化剤を添加するという極
めて簡便な方法を採用するのみで、高収率でヒドロキシ
ルアンモニウム塩が得られるとの効果を有するもので、
その工業的利用価値は頗る大である。
【0011】
【実施例】本発明を実施例によりさらに詳細に説明する
が、本発明はこれらの実施例によって限定されるもので
はない。尚、実施例および比較例における部は特に断り
のないかぎり重量部であり、また(NH2 OH)2 SO
4 と(NH4 OH)2 SO 4 の収率は次式によって求め
たものである。 (NH2 OH)2 SO4 収率=〔(NH2 OH)2 SO
4 に転化したNOガス(ml)/供給したNOガス(m
l)〕×100 (NH4 OH)2 SO4 収率=〔(NH4 OH)2 SO
4 に転化したNOガス(ml)/供給したNOガス(m
l)〕×100
【0012】実施例1 〔触媒の調整〕フラスコにグラファイト5部、ヘキサク
ロロ白金酸(H2 PtCl6 ・H2 O)0.067部、
水20部を供給し、90℃まで加熱した。加熱後フラス
コ内をアルゴンガスで置換し、更に15分間攪拌した。
次いで、チオ硫酸ナトリウム(Na2 2 3 /5H2
O)0.032部を水5部に溶かした液を徐々に添加
し、さらに90℃で3時間攪拌した後、濾過洗浄し、グ
ラファイト担持白金触媒を得た。
【0013】邪魔板と2段タービン羽、ガス導入口およ
びガス排出口を有する1リットルのセパラブルフラスコ
に、濃度20重量%の硫酸水溶液600gと濃度0.5
重量%の過酸化水素水60mgおよび上記方法で調整し
た4.5gの触媒を供給し、これを1000rpmで攪
拌下、45℃に保持しつつ、この懸濁液中にNO:H 2
=80:20の容量比の組成の混合ガスを300ml/
minの流速で導入し、反応を開始した。3時間後に反
応液及び排ガスの分析を行った結果、(NH2OH)2
SO4 の収率は21.9%、(NH4 OH)2 SO4
率は1.3%であった。
【0014】比較例1 過酸化水素水を加えないこと以外は、実施例1と同様の
条件で反応を行った。3時間後に反応液及び排ガスの分
析を行った結果、(NH2 OH)2 SO4 の収率は1
9.2%、(NH4 OH)2 SO4 収率は2.4%であ
った。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 触媒の存在下に酸性媒体中で一酸化窒素
    を水素で接触還元してヒドロキシルアンモニウム塩を製
    造する方法に於いて、酸性媒体中に、酸化剤を添加する
    ことを特徴とするヒドロキシルアンモニウム塩の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 酸化剤が過酸化水素水であることを特徴
    とする請求項1記載のヒドロキシルアンモニウム塩の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 酸化剤の酸性媒体中への添加量が酸性媒
    体に対し、0.001〜5ppm、好ましくは0.01
    〜1ppmであることを特徴とする請求項1記載のヒド
    ロキシルアンモニウム塩の製造方法。
JP29008996A 1996-10-31 1996-10-31 ヒドロキシルアンモニウム塩の製造方法 Pending JPH10139422A (ja)

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