JPH10138394A - プリント配線板用銅箔及びその製造方法 - Google Patents
プリント配線板用銅箔及びその製造方法Info
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- JPH10138394A JPH10138394A JP8300519A JP30051996A JPH10138394A JP H10138394 A JPH10138394 A JP H10138394A JP 8300519 A JP8300519 A JP 8300519A JP 30051996 A JP30051996 A JP 30051996A JP H10138394 A JPH10138394 A JP H10138394A
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Abstract
層板としたとき、銅箔と樹脂基材間の引き剥し強さを高
く保持すると共に、耐熱性、耐化学薬品性、耐湿性に優
れ、かつ、無電解めっき時に、エッチングにより銅箔が
除去された樹脂基材面へのめっき金属の析出が起こらな
い無電解めっき処理性に優れた銅箔を提供する。 【解決手段】 銅箔の被接着面に、シランカップリング
剤、ケイ酸塩及びチオジグリコール酸からなる混合物被
覆層を有するプリント配線板用銅箔。
Description
箔及びその製造方法に関する。更に詳しくは、銅張積層
板とした後、エッチング処理後も銅箔と樹脂基材間の引
き剥し強さに優れるとともに、エッチングにより銅箔を
除去した面がその後の無電解めっき工程時にめっき金属
の析出が抑制される無電解めっき処理性に優れるプリン
ト配線板用銅箔及びその製造方法に関する。
電子部品等の小型化、高性能化、高信頼性化に伴い、急
速な技術的進歩を遂げている。そのような中でプリント
配線板の構成材料となる銅箔に要求される性能も厳しさ
を増している。
樹脂基材間の引き剥し強さがある。この引き剥し強さ
は、プリント配線板を作製する過程で、熱処理工程、酸
やアルカリなどの液に接触させる工程など、いくつかの
異質な工程を通過することから、これらの工程を経た後
でも初期時の引き剥し強さを保持することが重要とな
る。
(被接着面)は、例えば予め酸性銅めっき浴等を使用し
て粗化処理が施されている。これにより銅箔と樹脂基材
間の引き剥し強さが物理的に高められる。また、熱処理
工程等に耐久性を持たせるために、引き続き防錆層を含
めた各種の表面処理層が設けられている粗化処理に引き
続いて実施される前記の表面処理層の形成は、一般にC
r、Zn、Sn、Ni、Mo、Co、In、Cuなどの
金属から選ばれる1種以上の金属をイオン源とする水溶
液を使用して浸漬処理又は電解処理により、各種の金属
層、合金層、酸化物層、水酸化物層を少なくとも一層以
上形成することが行われている。
に有機系の表面処理層、例えば、ベンゾトリアゾール、
イミダゾール、シランカップリング剤等による表面処理
層を設けることも知られている。
後に、前記の金属系形成層と有機系表面処理層を組み合
わせて形成することにより、耐熱性、耐化学薬品性など
の特性を向上させることも行われている。
路間隙は狭小化傾向が著しく、更に優れた性能と高信頼
性が要求され、前記する耐熱性、耐薬品性に加えて、無
電解めっき処理性に優れた銅箔が要求されるようになっ
てきている。
と、銅張積層板は、エッチング液により所望の回路を形
成した後、回路の接続端子部などに無電解めっきが施さ
れる。この無電解めっきは、通常、無電解ニッケルめっ
き層の上に金めっき層を形成することにより行われてい
る。この時、銅箔回路部以外、すなわち、銅箔を除去し
た樹脂基材面に時間の経過に伴いニッケルなどのめっき
金属が析出することがある。このめっき金属の析出は回
路間を導通させ、信頼性を失わせる致命的な欠陥とな
る。そこでプリント配線板用銅箔として、無電解めっき
時に、エッチングにより銅箔が除去された樹脂基材面へ
のめっき金属の析出が起こらない銅箔、すなわち、無電
解めっき処理性に優れた銅箔が要求されている。
着面に樹脂基材を積層し、銅張積層板としたとき、銅箔
と樹脂基材間の引き剥し強さを高く保持すると共に、耐
熱性、耐化学薬品性、耐湿性に優れ、かつ前述した無電
解めっき処理性に優れたプリント配線板用銅箔とその好
適な製造方法を提供するものである。
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、 銅箔の被接
着面に、シランカップリング剤、ケイ酸塩及びチオジグ
リコール酸からなる混合物被覆層を設けることにより、
耐熱性、耐化学薬品性に優れ、かつ無電解めっき処理性
に優れたプリント配線板用銅箔が得られることを見出
し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
ランカップリング剤、ケイ酸塩及びチオジグリコール酸
からなる混合物被覆層を有することを特徴とするプリン
ト回路用銅箔を提供するものである。
銅箔の被接着面に、シランカップリング剤200〜3,
000ppm、ケイ酸塩100〜2,000ppm及び
チオジグリコール酸5〜200ppmを含有する混合物
水溶液を塗布し、加熱乾燥することにより製造すること
ができる。
箔、圧延銅箔のいずれであってもよく、プリント配線板
の銅回路に供するものであれば特に限定されるものでは
ない。
その被接着面側(銅箔の片面又は両面)、すなわち樹脂
基材層と積層接着する側の面に、例えば酸性硫酸銅めっ
き浴を使用して小球状の銅を電着させた粗化処理層を設
けたもの、更にその上にクロメート層、亜鉛層、亜鉛−
クロム合金層、銅−亜鉛合金層、インジウム−亜鉛合金
層、ニッケル−モリブデン−コバルト合金層などの金属
を主体とした防錆層を少なくとも一層以上設けたもの、
特にニッケル−モリブデン−コバルト合金層若しくはイ
ンジウム−亜鉛合金層とクロメート層からなる防錆層を
設けたものが好ましく用いられる。これらの粗化処理
層、防錆層は、樹脂基材と積層し銅張積層板としたと
き、銅箔と樹脂基材間の引き剥し強さを向上させる。
9〜70μmのものが用いられる。
又は防錆層が形成された銅箔の被接着面にシランカップ
リング剤、ケイ酸塩及びジチオグリコール酸を含有する
混合物水溶液を塗布し、加熱乾燥することにより混合物
被覆層を形成する。この混合物被覆層の厚さは、40〜
70オングストロームとすることが好ましい。
ング剤としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルト
リエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキ
シ)シラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)
エチルトリメトキシシシラン、γ−グリシドキシプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチ
ルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエ
トキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメ
トキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキ
シシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロ
ピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメト
キシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメ
トキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−
メルカプトプロピルメチルジメトキシシランなどが挙げ
られ、これらの1種以上を混合して用いることができ
る。これらのシランカップリング剤の中では分子中にエ
ポキシ基を有するエポキシシランが好ましく用いられ
る。
上させる成分であり、特にHCl浸漬処理後の引き剥し
強さの劣化を防止する効果に優れる。この混合物水溶液
に含有されるシランカップリング剤の濃度範囲は200
〜3,000ppmである。混合物水溶液中のシランカ
ップリング剤の濃度が200ppm未満では効果が十分
に発揮されず、3,000ppmを超える場合はその効
果は飽和域に達し薬剤コストが増大し好ましくない。ま
た無電解めっき処理性に悪影響を及ぼすことがある。濃
度は好ましくは、600〜1,500ppm、更に好ま
しくは900〜1,200ppmである。
は、ケイ酸のナトリウム塩、ケイ酸のカリウム塩等が挙
げられる。特に、水ガラスとして知られているアルカリ
−ケイ酸系ガラス濃厚水溶液が好ましく用いられる。水
ガラスの組成はNa2O・xSiO2・nH2O(x=2
〜4)で表される。またケイ酸ナトリウムとしては、メ
タケイ酸ナトリウム、オルトケイ酸ナトリウム、二ケイ
酸ナトリウム、四ケイ酸ナトリウムなどが挙げられ、ケ
イ酸のカリウム塩としては、メタケイ酸カリウム、四ケ
イ酸カリウム等が挙げられる。
で耐湿性を向上させる成分であり、特にPCT(プレッ
シャークッカーテスト)後の引き剥し強さの劣化を防止
する効果に優れる。この混合物水溶液に含有されるケイ
酸塩の濃度範囲は100〜2,000ppmである。混
合物水溶液中のケイ酸塩の濃度が100ppm未満では
効果が十分に発揮されず、2,000ppmを超える場
合はその効果が得られるものの、その反面無電解めっき
処理性に悪影響を及ぼすことがある。濃度は好ましく
は、300〜1,000ppm、更に好ましくは600
〜800ppmである。
に優れた効果を示す成分である。これらは単独であるい
は混合して用いられる。この混合物水溶液に含有される
チオジクリコール酸の濃度範囲は5〜200ppmであ
る。混合物水溶液中のチオジクリコール酸の濃度が5p
pm未満ではその効果は十分に発揮されず、200pp
mを超える場合は無電解めっき処理性や耐湿性に悪影響
を及ぼすことがある。濃度は好ましくは、10〜150
ppm、更に好ましくは20〜100ppmである。
物水溶液中の各薬剤の濃度を前記範囲内にとどめるよう
に管理し、十分に混合して使用することが好ましい。ま
た混合物水溶液はpH8〜12となるようなアルカリ域
に調整して使用することが好ましい。また混合物水溶液
は好ましくは10〜50℃、更に好ましくは20〜30
℃の温度で銅箔の被接着面側に塗布することが好まし
い。
混合物水溶液を銅箔の被接着面(最表層)に塗布、乾燥
する。
に制限されないが、スプレー法、浸漬法などの方法によ
り簡便に行うことができる。塗布量は好ましくは20〜
100cc/m2であり、塗布処理時間は通常30秒以
内、好ましくは1〜15秒で銅箔の被接着面に塗布す
る。
好ましくは50〜120℃の熱風乾燥機内で、好ましく
は1〜5分間十分に乾燥することにより、本発明にかか
る銅箔の被接着面に混合物被覆層を有するプリント配線
板用銅箔が得られる。
層板の製造においてプリント配線板用銅箔として樹脂基
材と積層されるが、適用可能な樹脂基材の樹脂としては
エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹
脂、ケイ素樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリエチレン、飽
和ポリエステル、ポリエーテルサルフォンなどの熱可塑
性樹脂が挙げられ、基材としては紙、ガラス、ガラス
布、ガラス織布などが挙げられ、またポリイミドフィル
ム、ポリエステルフィルム、あるいはアルミニウム、鉄
等の金属板をベースとした樹脂基材も挙げられる。
て本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの
実施例に限定されるものではない。
用して小球状の銅電着物による粗化処理層を厚さ1.0
μmに形成した。これを水洗した後、重クロム酸ナトリ
ウム・2水和物5g/l水溶液に銅箔を浸漬し、電流密
度0.5A/dm2、電解時間5秒の条件で粗化処理層
上にクロメート層(防錆層)を形成した。これを水洗し
た後、このクロメート層上に、 γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン1,00
0ppm 水ガラス1,000ppm チオジグリコール酸100ppm を含有するpH 9.8、温度30℃の混合物水溶液
50cc/m2をスプレー法により5秒間で塗布処理し
た。処理後直ちに温度100℃に設定された熱風乾燥機
中に導き5分間乾燥し、銅箔の被接着面側(最表層)に
本発明による混合物被覆層(厚さ 50オングストロ
ーム)を形成した。
含浸ガラス布/ガラス不織布基材(ANSIグレード
CEM−3)と重ね合わせて、温度165℃、圧力80
kgf/cm2で120分間加熱加圧処理し、縦25c
m、横25cm、厚さ1.6mmの銅張積層板を作製し
た。
果を一括して表1に示した。 1.引き剥がし強さ試験(引き剥し幅1mm、JIS−
C−6481に準拠) (1)常態引き剥し強さ 積層後の引き剥し強さ(A、
単位kgf/cm)を測定 (2)耐塩酸性(HCl処理後劣化率) 6N 塩酸水
溶液(温度25℃)に浸漬し、1時間保持後の引き剥し
強さ(B、単位kgf/cm)を測定し、劣化率(%)
=[(A−B)/A]×100で示した。 (3)耐熱性(加熱処理後劣化率) 温度177℃の恒
温槽中に48時間保持後の引き剥し強さ(C、単位kg
f/cm)を測定し、劣化率(%)=[(A−C)/
A]×100で示した。 (4)耐湿性(PCT試験後劣化率) 温度121℃、
圧力2.0kgf/cm 2、湿度100%の条件で5時
間保持後の引き剥し強さ(D、単位kgf/cm)を測
定し、劣化率(%)=[(A−D)/A]×100で示
した。 2.無電解ニッケルめっき処理性試験 銅張積層板に回路形成[回路幅125μm、回路間隔1
25μm、エッチング条件:塩化第二銅/塩酸水溶液
(比重1.2)、温度45℃、エッチング時間70秒]
し、これを45mm×45mmに裁断し試験片として用
い、下記の無電解ニッケルめっき処理工程及び評価を行
った。その評価結果を表1に示す。 (1)無電解ニッケルめっき処理工程 a. 脱脂:ICPクリーン91(奥野製薬工業(株)
製)100ml/l、室温、90秒浸漬 b. 水洗:蒸留水、室温、60秒 c. ソフトエッチング:過硫酸アンモニウム 150
g/l、室温、90秒 d. 水洗:蒸留水、室温、60秒 e. プリデップ:35%塩酸100ml/l、室温、
60秒浸漬 f. 活性化:TMPアクチベーター(奥野製薬工業
(株)製)40ml/l、温度35℃、3分浸漬 g. 水洗:蒸留水、室温、60秒 h.ニッケルめっき:ICPニコロンU−M(奥野製薬
工業(株)製) 60ml/l、同U−10(奥野製薬
工業(株)製) 30ml/l混合、温度85℃、30
分浸漬 i. 水洗:蒸留水、室温、30秒 j. 乾燥:温度50〜60℃ 評価サンプルはn=4とした。 (2)評価 ニッケルめっき後の樹脂基材面へのニッケルの析出度合
いを顕微鏡により判定した。◎:ニッケル析出なし 0
%、○:ニッケル析出面積25%未満、△:ニッケル析
出面積25〜50%未満、×:ニッケル析出面積50〜
75%未満、××:ニッケル析出面積75〜100%の
5段階で評価した。◎、○については実用上問題がなか
った。
化処理層及び防錆層(クロメート層)を形成し、水洗し
た後、表1に示す混合物水溶液を使用して混合物被覆層
(最表層)を形成し、乾燥を施した。得られた銅箔を実
施例1と同様に銅張積層板とし、実施例1と同様に試験
片を作製し、実施例1と同様の特性試験を実施した。そ
の評価結果を表1に示した。
示す浴組成、電解条件に変え、クロム−亜鉛層に変えた
以外は実施例1と同様に表1に示す混合物水溶液を使用
して混合物被覆層(最表層)を形成し、乾燥を施した。
得られた銅箔を実施例1と同様に銅張積層板とし、実施
例1と同様に試験片を作製し、実施例1と同様の特性試
験を実施した。その評価結果を表1に示した。 浴組成 重クロム酸ナトリウム・2水和物 2.7g/l 硫酸亜鉛・7水和物 2.0g/l pH 4.7 浴温30℃ 電解条件 電流密度0.7A/dm2 電解時間4秒 実施例5 実施例1と同様の銅箔を使用して、防錆層形成を下記に
示す浴組成、電解条件に変え、インジウム−亜鉛合金層
に変えた以外は実施例1と同様に表1に示す混合物水溶
液を使用して混合物被覆層(最表層)を形成し、乾燥を
施した。得られた銅箔を実施例1と同様に銅張積層板と
し、実施例1と同様に試験片を作製し、実施例1と同様
の特性試験を実施した。その評価結果を表1に示した。 浴組成 硫酸インジウム0.5g/l 硫酸亜鉛・7水和物 5.0g/l pH 3.0 浴温30℃ 電解条件 電流密度0.3A/dm2 電解時間3秒 実施例6 実施例1と同様の銅箔を使用して、防錆層形成を下記に
示す浴組成、電解条件に変え、ニッケル−モリブデン−
コバルト層とクロメート層からなる層に変えた以外は実
施例1と同様に表1に示す混合物水溶液を使用して混合
物被覆層(最表層)を形成し、乾燥を施した。得られた
銅箔を実施例1と同様に銅張積層板とし、実施例1と同
様に試験片を作製し、実施例1と同様の特性試験を実施
した。その評価結果を表1に示した。 浴組成(1) クエン酸三ナトリウム・2水和物 30g/l 硫酸ニッケル・6水和物 8g/l モリブデン酸ナトリウム・2水和物 3g/l 硫酸コバルト・7水和物 28g/l pH 6.2 浴温30℃ 電解条件(1) 電流密度3A/dm2 電解時間4秒 浴組成(2) 重クロム酸ナトリウム・2水和物 5g/l pH 4.7 浴温25℃ 電解条件(2) 電流密度0.5A/dm2 電解条件5秒 実施例7 実施例1と同様の銅箔を使用して、防錆層形成を下記に
示す浴組成、電解条件に変え、銅−亜鉛層に変えた以外
は実施例1と同様に表1に示す混合物水溶液を使用して
混合物被覆層(最表層)を形成し、乾燥を施した。得ら
れた銅箔を実施例1と同様に銅張積層板とし、実施例1
と同様に試験片を作製し、実施例1と同様の特性試験を
実施した。その評価結果を表1に示した。 浴組成 グルコヘプトン酸ナトリウム50g/l 蓚酸カリウム・2水和物 15g/l チオシアン酸カリウム15g/l 硫酸銅・5水和物 16g/l 硫酸亜鉛・7水和物 8g/l pH 11 浴温40℃ 電解条件 電流密度5A/dm2 電解時間22秒 実施例8 実施例1と同様の銅箔を使用して、実施例1と同様の粗
化処理層及び防錆層を形成した後、表1に示す混合物水
溶液を使用して混合物被覆層を形成し、乾燥を施した。
得られた銅箔を実施例1と同様に銅張積層板とし、実施
例1と同様に試験片を作製し、実施例1と同様の特性試
験を実施した。その評価結果を表1に示した。
不織布基材(ANSIグレード CEM−3)に変えて
エポキシ樹脂含浸ガラス布基材(NEMAグレード F
R−4)を使用した他は、表1に示す混合物水溶液を使
用して混合物被覆層を形成し、乾燥を施した。得られた
銅箔を実施例1と同様に銅張積層板とし、実施例1と同
様に試験片を作製し、実施例1と同様の特性試験を実施
した。その評価結果を表1に示した。
℃、圧力100kgf/cm2、時間40分とした。
キシシラン1,000ppmに変えてγ−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシラン180ppmとγ−アミノ
プロピルトリメトキシシラン20ppmを含む表1に示
す混合物水溶液を使用して混合物被覆層を形成し、乾燥
を施した他は実施例1と同様に銅張積層板とし、実施例
1と同様に試験片を作製し、実施例1と同様の特性試験
を実施した。その評価結果を表1に示した。
キシシランに変えてメルカプトシランを同濃度で含む表
1の混合物水溶液を使用して混合物被覆層を形成し、乾
燥を施した他は実施例1と同様に銅張積層板とし、実施
例1と同様に試験片を作製し、実施例1と同様の特性試
験を実施した。その評価結果を表1に示した。
処理層、防錆層(クロメート層)を形成し、混合物被覆
層を形成しなかった以外は実施例1と同様に銅張積層板
を得、実施例1と同様に試験片を作製し、実施例1と同
様の特性試験を実施した。その評価結果を表2に示し
た。
を用いた以外は実施例1と同様に銅張積層板を得、実施
例1と同様に試験片を作製し、実施例1と同様の特性試
験を実施した。その評価結果を表2に示した。
処理層、防錆層(クロム−亜鉛層)を形成し、混合物被
覆層を形成しなかった以外は実施例4と同様に銅張積層
板を得、実施例1と同様に試験片を作製し、実施例1と
同様の特性試験を実施した。その評価結果を表2に示し
た。
処理層、防錆層(インジウム−亜鉛層)を形成し、混合
物被覆層を形成しなかった以外は実施例5と同様に銅張
積層板を得、実施例1と同様に試験片を作製し、実施例
1と同様の特性試験を実施した。その評価結果を表2に
示した。
処理層、防錆層(ニッケル−モリブデン−コバルト層と
クロメート層)を形成し、混合物被覆層を形成しなかっ
た以外は実施例6と同様に銅張積層板を得、実施例1と
同様に試験片を作製し、実施例1と同様の特性試験を実
施した。その評価結果を表2に示した。
処理層、防錆層(ニッケル−モリブデン−コバルト層と
クロメート層)を形成し、混合物被覆層に変えて表2に
示すシランカップリング剤層を形成した以外は実施例6
と同様に銅張積層板を得、実施例1と同様に試験片を作
製し、実施例1と同様の特性試験を実施した。その評価
結果を表2に示した。
を設けなかった銅箔(比較例1)は常態引き剥し強さ、
耐湿性(PCT後の劣化率)に劣り、各薬剤を単独又は
2種類しか含有しない混合物水溶液を塗布して製造した
銅箔(比較例2、3、4、5、6、7)は、PCT後の
劣化率及び無電解めっき処理性を共に満足することはで
きない。
外のものを用いて製造した銅箔(比較例8、9、10、
11、12)も耐湿性(PCT後の劣化率)及び無電解
めっき処理性を共に満足することはできない。
14、15)、シランカップリング剤処理を併用(比較
例16)しても耐湿性(PCT後の劣化率)及び無電解
めっき処理性を共に満足することはできない。
銅箔は銅箔の被接着面に樹脂基材を積層し、銅張積層板
としたとき、銅箔と樹脂基材間の引き剥し強さを高く保
持すると共に、耐熱性、耐化学薬品性、耐湿性に優れ、
かつ無電解めっき処理性に優れており、プリント配線板
の製造においてその工業的価値は極めて大である。
Claims (6)
- 【請求項1】 銅箔の被接着面に、シランカップリング
剤、ケイ酸塩及びチオジグリコール酸からなる混合物被
覆層を有することを特徴とするプリント配線板用銅箔。 - 【請求項2】 銅箔の被接着面に、シランカップリング
剤200〜3,000ppm、ケイ酸塩100〜2,0
00ppm及びチオジグリコール酸5〜200ppmを
含有する混合物水溶液を塗布し、加熱乾燥することを特
徴とするプリント配線板用銅箔の製造方法。 - 【請求項3】 シランカップリング剤がエポキシシラン
である請求項2記載のプリント配線板用銅箔の製造方
法。 - 【請求項4】 ケイ酸塩が水ガラスである請求項2又は
3記載のプリント配線板用銅箔の製造方法。 - 【請求項5】 銅箔が被接着面に粗化処理層及び防錆層
が設けられた銅箔である請求項2、3又は4記載のプリ
ント配線板用銅箔の製造方法。 - 【請求項6】 防錆層がニッケル−モリブデン−コバル
ト合金層若しくはインジウム−亜鉛合金層とクロメート
層からなる層である請求項5記載のプリント配線板用銅
箔の製造方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP30051996A JP3769084B2 (ja) | 1996-11-12 | 1996-11-12 | プリント配線板用銅箔及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30051996A JP3769084B2 (ja) | 1996-11-12 | 1996-11-12 | プリント配線板用銅箔及びその製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH10138394A true JPH10138394A (ja) | 1998-05-26 |
JP3769084B2 JP3769084B2 (ja) | 2006-04-19 |
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ID=17885805
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JP30051996A Expired - Fee Related JP3769084B2 (ja) | 1996-11-12 | 1996-11-12 | プリント配線板用銅箔及びその製造方法 |
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---|---|
JP (1) | JP3769084B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009286071A (ja) * | 2008-05-30 | 2009-12-10 | Mitsui Mining & Smelting Co Ltd | 銅張積層板、その銅張積層板製造に用いる表面処理銅箔及びその銅張積層板を用いて得られるプリント配線板 |
JP2014129560A (ja) * | 2012-12-28 | 2014-07-10 | Fukuda Metal Foil & Powder Co Ltd | 表面処理銅箔及び当該表面処理銅箔を用いたプリント配線板 |
JP2020040343A (ja) * | 2018-09-12 | 2020-03-19 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 金属張積層板、樹脂付き金属箔、及び配線板 |
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1996
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