JPH10137557A - フィルター装置および生体微細組織の分離・回収方法 - Google Patents

フィルター装置および生体微細組織の分離・回収方法

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JPH10137557A
JPH10137557A JP9057115A JP5711597A JPH10137557A JP H10137557 A JPH10137557 A JP H10137557A JP 9057115 A JP9057115 A JP 9057115A JP 5711597 A JP5711597 A JP 5711597A JP H10137557 A JPH10137557 A JP H10137557A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】操作が簡単で、目的とする生体微細組織を、品
質、特性等を低下せずに、高い収率で分離・回収するこ
と。 【解決手段】フィルター装置1Bは、ハウジング2と、
ハウジング2内に設置されたフィルター部材5と、その
両面に設置された流路確保部材6a、6bと、空孔率変
更手段であるネジ山部32、ネジ谷部44とで構成され
ている。ハウジング2は、第1のポート31を有する第
1ハウジング部材3と、第2のポート41を有する第2
ハウジング部材4とで構成されている。フィルター部材
5は、複数の高分子多孔質膜51を積層してなり、好ま
しくはそれらが積層方向に物理的または化学的特性に勾
配を有する。前記空孔率変更手段の操作により、フィル
ター部材5は、圧縮状態と非圧縮状態とに設定され、圧
縮状態では目的細胞を捕捉可能な第1の空孔率となり、
非圧縮状態では第1の空孔率より大きい第2の空孔率と
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば細胞のよう
な生体微細組織を含む被処理液中から目的とする生体微
細組織を分離・回収するためのフィルター装置および生
体微細組織の分離・回収方法に関する。
【0002】
【従来の技術】細胞の培養や保存、または細胞を用いた
治療(骨髄、幹細胞移植、養子免疫療法、遺伝子治療
等)のように、生体外で細胞を扱う際に、例えばリンパ
球のような目的とする細胞(以下「目的細胞」と言う)
を他の成分から分離(または濃縮)することが行われて
いる。
【0003】細胞の培養や細胞を用いた治療において
は、目的細胞以外の細胞や不要な液性成分の除去、細胞
の老廃物や産生物質の除去が、また、保存した細胞を使
用する際には、凍結保存時に使用される凍害保護液のよ
うな、細胞や生体に有害な物質の除去が非常に重要な課
題となっている。このため、種々の細胞分離やそれに応
じた回収の方法が提案されている。
【0004】この細胞分離の方法としては、大別して、
細胞の比重差を利用した沈降法、遠心分離法、密度勾
配遠心法、細胞の表面荷電を利用した電気的分離法、
細胞表面に存在する抗原に対する抗体の特異性を利用
したアフィニティ分離法、細胞の大きさと変形能の違
いを利用した濾過分離法等が挙げられる。
【0005】しかしながら、〜の方法には、それぞ
れ、次のような欠点がある。における細胞の密度を利
用した沈降法では、目的細胞を重力で分離するため、分
離に長時間を要し、分離効率が極めて低く、また、純度
(収率)も低いという問題がある。
【0006】この分離効率を遠心力を利用して向上させ
た方法が遠心分離法であり、大量の細胞を処理する方法
として一般的に使用されている。しかしながら、遠心分
離法では、細胞の無菌的な処理や回収のために大がかり
で高額な装置を必要とし、また、細胞は密度の差が小さ
いことから、分離できる細胞の種類に制限がある。
【0007】分離能を上げるためには、比重を厳密に調
整した比重媒体による密度勾配遠心法が用いられる。し
かしながら、この方法では、同時に大量の細胞が処理で
きず、密度差により形成された界面から注意深く目的細
胞を回収する必要があり、また、不要な細胞成分の除去
操作と不要な液性成分の除去操作とを別々の条件で行わ
ざるを得ないこと、クリーンベンチを使用しないと回収
操作の無菌性を保証できないこと等、操作が非常に煩雑
である。
【0008】また、の方法では、遠心条件等によって
は、目的細胞に与えるダメージ(損傷)が大きい場合が
ある。
【0009】の電気的分離法では、細胞間の表面荷電
の差が小さいため、分離効率に限界があり、また、大量
の細胞を迅速に処理するには不適当である。さらに、こ
の方法では、電場を印加することにより目的細胞にダメ
ージを与えることがある。
【0010】のアフィニティ分離法は、分離方法とし
ては最も特異性が高いが、この方法で分離した細胞を回
収するためには、結合した抗体分子を解離させる酵素処
理が必要であり、酵素処理による細胞への障害の発生、
操作の煩雑さ、抗体の活性維持等の技術的問題に加え、
高価な抗体を使用するので、コストの上昇を招き、大量
の細胞を迅速に処理するには不適当である。
【0011】の濾過分離法は、目的細胞を含む細胞懸
濁液をフィルター部材に通過させて目的細胞を濾別し、
次いで、フィルター部材に前記と逆方向から液体を通過
させてフィルター部材に捕捉されている目的細胞をフィ
ルター部材から除去し、回収する方法であり、目的細胞
を不要な細胞や液性成分から大量に迅速に分離する方法
として適しているが、目的細胞の回収率が低いという欠
点がある。この欠点は、フィルター部材の細孔の径が一
連の処理作業過程において一定であることに由来する。
【0012】すなわち、回収時の目的細胞の離脱性を考
慮して、フィルター部材の孔径を比較的大きく設定する
と、濾過の際にフィルター部材に捕捉されずに通過する
目的細胞の量が増え、逆に、フィルター部材の孔径を比
較的小さく設定すると、濾過の際にフィルター部材を通
過する目的細胞の量は減少し、捕捉量は増えるが、目的
細胞の細孔に対する接着性が増大し、回収時において、
フィルター部材からの離脱性が低下し、高い収率で回収
することができず、また、不要な細胞の除去率も低下す
る。
【0013】このようなことから、目的細胞の捕捉性と
離脱性とを両立し得る適度な孔径のフィルター部材を目
的に応じ選択して使用する必要があった。
【0014】なお、濾過分離法においては、濾過の際に
細胞懸濁液の供給量を下げることにより、フィルター部
材を通過する目的細胞の量がある程度減少し、捕捉率を
増加させることもできるが、この場合には、単位時間当
たりの処理量が減少するので、大量、迅速処理に適する
という濾過分離法の利点が損なわれてしまう。
【0015】また、目的細胞の回収の際に、回収のため
の液体の供給量を上げることにより、フィルター部材に
捕捉されている目的細胞の離脱性を向上させることも可
能であるが、この場合には、目的細胞が受けるダメージ
が大きくなり、回収された目的細胞の特性、品質が低下
する。
【0016】このように、従来の方法には、目的細胞を
不要成分と分離する手段と、分離した細胞を回収する手
段とに、それぞれ一長一短があり、目的や要求レベルに
応じた方法を選択し、または組み合わせて行われてい
る。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の欠点、特に濾過分離法における欠点を解消するもの
であり、その目的は、簡便に、無菌的に処理することが
でき、大量処理に適し、目的とする生体微細組織を、品
質、特性等を低下せずに、高い収率で分離・回収するこ
とができるフィルター装置および生体微細組織の分離・
回収方法を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(30)の本発明により達成される。
【0019】(1) 第1のポートと第2のポートとを
有するハウジングと、前記ハウジング内に設置された多
孔質体よりなるフィルター部材とを有し、前記フィルタ
ー部材の空孔率を2以上の異なる空孔率に設定し得るよ
う構成されていることを特徴とするフィルター装置。
【0020】(2) 第1のポートと第2のポートとを
有するハウジングと、前記ハウジング内を前記第1のポ
ートに連通する空間と前記第2のポートに連通する空間
とに区画するよう前記ハウジング内に設置された、多孔
質体よりなるフィルター部材と、前記フィルター部材の
空孔率を、少なくとも目的とする生体微細組織が捕捉可
能な第1の空孔率と、前記第1の空孔率より大きい第2
の空孔率とに設定可能な空孔率変更手段とを有すること
を特徴とするフィルター装置。
【0021】(3) 前記第1の空孔率に対する前記
第2の空孔率の比率が、1.05〜3倍である上記
(2)に記載のフィルター装置。
【0022】(4) 前記フィルター部材は、通液方向
に物理的または化学的特性に勾配を有するものである上
記(1)ないし(3)のいずれかに記載のフィルター装
置。
【0023】(5) 前記フィルター部材は、複数の膜
状多孔質体の積層体で構成され、各多孔質体のうちの全
部または一部が、物理的または化学的特性に勾配を有す
る上記(1)ないし(4)のいずれかに記載のフィルタ
ー装置。
【0024】(6) 前記物理的または化学的特性の勾
配は、多孔質体の孔径の変化である上記(4)または
(5)に記載のフィルター装置。
【0025】(7) 前記物理的または化学的特性の勾
配は、多孔質体の空孔率の変化である上記(4)または
(5)に記載のフィルター装置。
【0026】(8) 前記物理的または化学的特性の勾
配は、多孔質体の親水性の変化である上記(4)または
(5)に記載のフィルター装置。
【0027】(9) 前記物理的または化学的特性の勾
配は、多孔質体のゼータ電位の変化である上記(4)ま
たは(5)に記載のフィルター装置。
【0028】(10) 前記フィルター部材は、弾性変形
可能なものであり、前記空孔率の設定は、前記フィルタ
ー部材の圧縮によりその空孔率を減少させ、前記圧縮の
解除または緩和によりその空孔率を増大させるようにし
て行う上記(1)ないし(9)のいずれかに記載のフィ
ルター装置。
【0029】(11) 前記フィルター部材は、弾性変形
可能なものであり、前記空孔率の設定は、前記フィルタ
ー部材の延伸によりその空孔率を増大させ、前記延伸の
解除または緩和によりその空孔率を減少させるようにし
て行う上記(1)ないし(9)のいずれかに記載のフィ
ルター装置。
【0030】(12) 前記フィルター部材は、空孔率の
増減と、孔径の増減とが対応するものである上記(1)
ないし(11)のいずれかに記載のフィルター装置。
【0031】(13) 前記空孔率の設定の変更は、前記
ハウジングの容積の変更を伴って行われる上記(1)な
いし(12)のいずれかに記載のフィルター装置。
【0032】(14) 前記ハウジングは、第1ハウジン
グ部材と、前記第1ハウジング部材に対し液密に移動可
能な第2ハウジング部材とを有し、前記第1ハウジング
部材に対し前記第2ハウジング部材が相対的に移動する
ことにより前記フィルター部材に変形を与え、その空孔
率を変更するよう構成されている上記(1)ないし(1
3)のいずれかに記載のフィルター装置。
【0033】(15) 前記第1ハウジング部材、前記第
2ハウジング部材間の液密性を保持する少なくとも1つ
のシール部材が設置されている上記(14)に記載のフィ
ルター装置。
【0034】(16) 前記第1のポートおよび/または
前記第2のポートから流入した液体の前記フィルター部
材への流路を確保する流路確保部材を有する上記(1)
ないし(15)のいずれかに記載のフィルター装置。
【0035】(17) 空孔率が変更可能な多孔質体より
なるフィルター部材を用いて目的とする生体微細組織の
分離・回収を行う方法であって、前記フィルター部材の
空孔率を前記生体微細組織が捕捉可能な第1の空孔率に
設定した状態で、前記フィルター部材により前記生体微
細組織の濾過・分離を行い、前記フィルター部材の空孔
率を前記第1の空孔率より大きい第2の空孔率に設定し
た状態で、前記フィルター部材に捕捉された前記生体微
細組織の回収を行うことを特徴とする生体微細組織の分
離・回収方法。
【0036】(18) 第1のポートと第2のポートとを
有するハウジング内に、空孔率が変更可能な多孔質体よ
りなるフィルター部材が設置されたフィルター装置を用
いて、目的とする生体微細組織の分離・回収を行う方法
であって、前記フィルター部材の空孔率を前記生体微細
組織が捕捉可能な第1の空孔率に設定した状態で、前記
生体微細組織を含む被処理液を前記第1のポートより供
給して、前記フィルター部材により前記生体微細組織の
濾過・分離を行い、その後、前記フィルター部材の空孔
率を前記第1の空孔率より大きい第2の空孔率に設定し
た状態で、前記生体微細組織を回収するための液体を前
記第2のポートより供給して、前記フィルター部材に捕
捉された前記生体微細組織の回収を行うことを特徴とす
る生体微細組織の分離・回収方法。
【0037】(19) 第1のポートと第2のポートとを
有するハウジング内に、空孔率が変更可能な多孔質体よ
りなるフィルター部材が設置されたフィルター装置を用
いて、目的とする生体微細組織の分離・回収を行う方法
であって、前記フィルター部材の空孔率を前記生体微細
組織が捕捉可能な第1の空孔率に設定した状態で、前記
生体微細組織を含む被処理液を前記第1のポートより供
給して、前記フィルター部材により前記生体微細組織の
濾過・分離を行い、次いで、洗浄液を前記第1のポート
より供給して、前記フィルター部材を洗浄し、その後、
前記フィルター部材の空孔率を前記第1の空孔率より大
きい第2の空孔率に設定した状態で、前記生体微細組織
を回収するための液体を前記第2のポートより供給し
て、前記フィルター部材に捕捉された前記生体微細組織
の回収を行うことを特徴とする生体微細組織の分離・回
収方法。
【0038】(20) 前記フィルター部材の洗浄は、前
記フィルター部材の空孔率を前記第1の空孔率以上、前
記第2の空孔率未満に設定した状態で行われる上記(1
9)に記載の生体微細組織の分離・回収方法。
【0039】(21) 前記フィルター部材の洗浄は、前
記フィルター部材の空孔率を前記第1の空孔率に維持し
た状態で行われる上記(19)に記載の生体微細組織の分
離・回収方法。
【0040】(22) 前記第1の空孔率に対する前記第
2の空孔率の比率が、1.05〜3倍である上記(17)
ないし(21)のいずれかに記載の生体微細組織の分離・
回収方法。
【0041】(23) 前記フィルター部材は、複数の膜
状多孔質体の積層体で構成されている上記(17)ないし
(22)のいずれかに記載の生体微細組織の分離・回収方
法。
【0042】(24) 前記フィルター部材は、通液方向
に物理的または化学的特性に勾配を有するものである上
記(17)ないし(23)のいずれかに記載の生体微細組織
の分離・回収方法。
【0043】(25) 前記物理的または化学的特性の勾
配は、多孔質体の孔径の変化である上記(24)に記載の
生体微細組織の分離・回収方法。
【0044】(26) 前記物理的または化学的特性の勾
配は、多孔質体の空孔率の変化である上記(24)に記載
の生体微細組織の分離・回収方法。
【0045】(27) 前記物理的または化学的特性の勾
配は、多孔質体の親水性の変化である上記(24)に記載
の生体微細組織の分離・回収方法。
【0046】(28) 前記物理的または化学的特性の勾
配は、多孔質体のゼータ電位の変化である上記(24)に
記載の生体微細組織の分離・回収方法。
【0047】(29) 前記フィルター部材は、空孔率の
増減と、孔径の増減とが対応するものである上記(17)
ないし(28)のいずれかに記載の生体微細組織の分離・
回収方法。
【0048】(30) 前記フィルター装置は、前記第1
のポートおよび/または前記第2のポートから流入した
液体の前記フィルター部材への流路を確保する流路確保
部材を有する上記(18)ないし(21)のいずれかに記載
の生体微細組織の分離・回収方法。
【0049】
【発明の実施の形態】本発明は、目的とする生体微細組
織(以下「細胞」で代表する)を、血液、血液成分、リ
ンパ液、尿、胆汁等の体液や、保存液、培養液、洗浄
液、凍害保護液、その他目的細胞以外の成分(細胞等)
を含む液体(被処理液)から分離、回収、または分離、
洗浄、回収するのに適用される。
【0050】本発明では、目的細胞を濾別(捕捉)する
フィルター部材として、多孔質体、特に高分子多孔質体
を用いる。さらには、通液方向(過濾過方向)に物理的
または化学的な特性変化を有する高分子多孔質体を用い
る。また、フィルター部材としては、弾性変形可能なも
の、すなわち、圧縮または延伸に対する復元力を有する
ものを用いるのが好ましい。 このようなフィルター部
材の第1の態様は、通常の状態では、所定の第2の空孔
率(第2の孔径)を有し、圧縮された状態では、該第2
の空孔率より小さい第1の空孔率(第1の孔径)を有す
る。弾性変形可能なフィルター部材の場合には、前記圧
縮を解除すると、元の状態に復元し、ほぼ第2の空孔率
(第2の孔径)に復帰する。
【0051】また、フィルター部材の第2の態様は、通
常の状態では、所定の第1の空孔率(第1の孔径)を有
し、延伸された状態では、該第1の空孔率より大きい第
2の空孔率(第2の孔径)を有する。弾性変形可能なフ
ィルター部材の場合には、前記延伸を解除すると、元の
状態に復元し、ほぼ第1の空孔率(第1の孔径)に復帰
する。 本発明では、目的細胞の濾別(捕捉)から回収
までの一連の操作の中で、フィルター部材に圧縮または
延伸のような外力を作用させて、その空孔率の変更を行
う。
【0052】すなわち、目的細胞の濾過時には、フィル
ター部材の空孔率を小さい値の第1の空孔率(第1の孔
径)に設定して、目的細胞の捕捉量を十分に確保し、捕
捉された目的細胞の回収時には、フィルター部材の空孔
率を大きい値の第2の空孔率(第2の孔径)に設定し
て、目的細胞の離脱を促進させ、フィルター部材上の残
存量を減少させて回収率を向上する。 また、通液方向
に物理的または化学的特性に勾配を有するフィルター部
材を用いた場合、目的細胞の濾過時には、フィルター部
材の空孔率を小さい値の第1の空孔率(第1の孔径)に
設定し、さらに、フィルター部材の有する物理的または
化学的な特性を利用して目的細胞の捕捉量を十分に確保
し、捕捉された目的細胞の回収時には、フィルター部材
の空孔率を大きい値の第2の空孔率(第2の孔径)に設
定し、さらに、フィルター部材の有する物理的または化
学的な特性を利用して目的細胞の離脱を促進させ、フィ
ルター部材上の残存量を減少させて回収率を向上する。
【0053】これらの場合、目的細胞の濾過時と回収時
とでは、フィルター部材に対し、好ましくは液を互いに
逆方向から流す。また、目的細胞の回収に先立ち、ハウ
ジング内の洗浄、特にフィルター部材の洗浄を行って、
不要成分を除去することもでき、これにより、回収され
た目的細胞中の不要成分の除去率が向上する。 このよ
うな本発明では、簡単な操作で、細胞の損傷、失活また
は活性化を生じることなく、迅速に大量に処理すること
ができ、目的細胞の収率が格段に向上し、また、不要成
分の除去率も向上する。 以下、本発明のフィルター装
置および生体微細組織の分離・回収方法を添付図面に示
す好適実施例に基づいて詳細に説明する。
【0054】図1は、本発明のフィルター装置の第1実
施例を示す分解斜視図、図2、図3は、それぞれ、第1
実施例のフィルター装置の使用状態を示す断面側面図、
図4は、図2に示すフィルター装置の平面図である。
【0055】図1〜図3に示すように、本発明のフィル
ター装置1Aは、主に、ハウジング2と、該ハウジング
2内に設置された多孔質体よりなるフィルター部材5
と、流路確保部材6a、6bと、フィルター部材5の空
孔率を設定する空孔率変更手段7とで構成されている。
【0056】ハウジング2は、有底筒状の第1ハウジン
グ部材3と、該第1ハウジング部材3内に挿入されるほ
ぼ円柱状の第2ハウジング部材4とで構成されている。
【0057】第1ハウジング部材3の底部には、ハウジ
ング2内に連通する第1のポート(被処理液流入口)3
1が突出形成されている。
【0058】第2ハウジング部材4の中心部には、内腔
42がその軸方向に貫通して形成されており、第2ハウ
ジング部材4の先端部には、内腔42に連通する第2の
ポート(濾過済液流出口)41が突出形成されている。
【0059】第2ハウジング部材4の外周部には、各種
ゴムや熱可塑性エラストマー等の弾性材料よりなるシー
ルリング(シール部材)43が設置されている。第2ハ
ウジング部材4を第1ハウジング部材3内に挿入したと
き、このシールリング43が第1ハウジング部材3の内
周面に密着し、ハウジング2の液密性、特に無菌性を確
保する。
【0060】第2ハウジング部材4を第1ハウジング部
材3に対し軸方向に移動する際には、シールリング43
が第1ハウジング部材3の内周面に密着しつつ、摺動す
る。
【0061】フィルター部材5は、複数の高分子多孔質
膜51を積層してなるものである。各高分子多孔質膜5
1は、好ましくは弾性材料、すなわち、圧縮や延伸等の
外力に対し塑性変形を生じ難く、その外力を除去した際
に復元力を有するもので構成されている。具体的には、
例えばポリウレタン、スチレン−ブタジエンラバー、ポ
リビニルアルコール、ポリプロピレン、ポリエーテルポ
リアミド、その他各種高分子材料からなる多孔質体が挙
げられる。
【0062】本実施例におけるフィルター部材5の各高
分子多孔質膜51は、図2に示すように、フィルター部
材5に所定の圧縮力(外力)が作用して圧縮された状態
では、圧密化されるので、各高分子多孔質膜51の空孔
率は、後述する第2の空孔率より低い第1の空孔率とな
る。この第1の空孔率は、目的細胞を捕捉(濾過・分
離)するのに適した空孔率とされる。
【0063】また、図3に示すように、圧縮力(外力)
が付与されていない状態(圧縮力が解除された状態)ま
たは圧縮力が緩和された状態では、その空孔率が、捕捉
されている目的細胞を離脱させるのに適した第2の空孔
率となっている。
【0064】この場合、第1の空孔率に対する第2の空
孔率の比率は、目的細胞の種類や大きさ等の諸条件に応
じて適宜決定されるが、通常は、1.05〜3倍程度で
あるのが好ましく、1.10〜2.0倍程度であるのが
より好ましい。1.05未満であると、目的細胞の種類
や大きさ等の条件によっては、空孔率の変更による目的
細胞の収率向上効果が十分に得られない場合があり、ま
た、3倍を超えると、第1の空孔率が33%未満とな
り、目的細胞を含む被処理液の通過性が著しく損われる
ため不適当である。
【0065】また、フィルター部材5の圧縮状態におけ
る平均孔径を第1の孔径、フィルター部材5の圧縮力が
解除された状態における平均孔径を第2の孔径としたと
き、これら第1の孔径、第2の孔径は、目的細胞の種類
や大きさ等の諸条件に応じて適宜決定されるが、目的細
胞がリンパ球である場合には、第1の孔径は、好ましく
は5μm 未満、より好ましくは2〜4.9μm 、第2の
孔径は、好ましくは5μm 以上、より好ましくは6μm
以上とされる。
【0066】このようなフィルター部材5は、各高分子
多孔質膜51が同一のものでもよいが、各高分子多孔質
膜51が物理的または化学的特性に勾配(変化)を有す
るものであること、特に、各高分子多孔質膜51のうち
全部または一部が異なった物理的または化学的特性を有
していることが好ましい。この物理的または化学特性の
相違により、目的細胞の捕捉性および/または回収時の
離脱性が高められる。
【0067】勾配を設ける物理的または化学的特性とし
ては、目的細胞の種類、サイズ、特性等の条件を1つの
要因として適宜決定され、それに勾配を設けることによ
りフィルター部材による目的細胞の捕捉性または回収時
の離脱性のうちの少なくとも一方が向上するようなもの
とする。
【0068】このような勾配を持たせる例としては、平
均孔径、ゼータ電位、または親水性のうちの少なくとも
1つが通液方向に連続的または段階的変化するように高
分子多孔質膜を積層する構成が挙げられる。
【0069】平均孔径を変化させる積層の構成として
は、第1のポート31側から第2のポート41側に向け
て平均孔径が小さくなってゆくように高分子多孔質膜5
1を順に積層する方法がある。
【0070】また、ゼータ電位を変化させる積層の構成
としては、第1のポート31側から第2のポート41側
に向けてゼータ電位が増加、特に負から正になるように
高分子多孔質膜51を順に積層する方法がある。
【0071】また、親水性を変化させる積層の構成とし
ては、第1のポート31側から第2のポート41側に向
けて親水性が小から大になるように高分子多孔質膜51
を順に積層する方法がある。
【0072】これらの勾配の方向性は、これに限定され
るものではなく、目的細胞に応じて適宜変えることがで
きる。
【0073】このようなフィルター部材5の両面には、
それぞれ、流路確保部材6a、6bが装着され、この状
態でハウジング2内に収納される。流路確保部材6a、
6bは、それぞれ、例えばシリコーン等の柔軟性を有す
る材料で構成されたリング61と、該リング61の内側
に挿入されたメッシュ(拡散部材)62とで構成されて
いる。リング61は、例えば1〜10mm程度の厚さを有
している。
【0074】流路確保部材6aの設置により、そのリン
グ61の内側に第1のポート31に連通する空間が形成
され、第1のポート31から流入した液体のフィルター
部材5への流路が確保され、流路確保部材6bの設置に
より、そのリング61の内側に第2のポート41に連通
する空間が形成され、第2のポート41から流入した液
体のフィルター部材5への流路が確保される。すなわ
ち、フィルター部材5は、第1のポート31に連通する
空間と第2のポート41に連通する空間とを区画するよ
うハウジング2内に設置される。
【0075】また、流路確保部材6a、6bにおいて、
リング61の内側にメッシュ62を設置したことによ
り、リング61の内側空間を液体が通過する際に、その
液体がフィルター部材5の面方向に均一に分散(拡散)
され、濾過、洗浄、目的細胞の回収等の効率が向上す
る。
【0076】図2〜図4に示すように、空孔率変更手段
7は、一対の板材71、72と、板材71、72間の離
間距離を設定する離間距離設定手段73とで構成されて
いる。本実施例における離間距離設定手段73は、4組
のボルト74およびナット75で構成されている。
【0077】また、板材71、72には、各ボルト74
の挿通孔76が形成されている。板材71のほぼ中央部
には、第1のポート31が通過する開口77が形成さ
れ、板材72のほぼ中央部には、第2のポート41が通
過する開口78が形成されている。
【0078】フィルター部材5および流路確保部材6
a、6bを装填したハウジング2を板材71、72間に
挿入し、板材71、72に4本のボルト74を挿通する
とともにこれらのナット75を螺合し、各ボルト74に
対する各ナット75の回転量により、板材71、72間
の離間距離を調整し、設定する。
【0079】ハウジング2は、第1ハウジング部材3の
底面が板材71に、第2ハウジング部材4の先端面が板
材72にそれぞれ当接しているため、板材71、72間
の離間距離に応じて、第1ハウジング部材3に対する第
2ハウジング部材4の挿入深さが調節される。この挿入
深さは、フィルター部材5に作用する圧縮力に対応し、
よって、フィルター部材5の空孔率(孔径)を調節する
ことができる。
【0080】第1ハウジング部材3に対する第2ハウジ
ング部材4の挿入深さは、ハウジング2の容積に対応し
ている。従って、フィルター部材5の空孔率(孔径)の
増減は、ハウジング2の容積の増減を伴って行われる。
これにより、フィルター部材5への必要な流路を確保し
た上で、ハウジング2内におけるデッドスペースをでき
るだけ少なくすることができ、プライミング量の低減と
ともに目的細胞の収率向上に寄与する。
【0081】次に、フィルター装置1Aを用いた本発明
の生体微細組織の分離・回収方法の一例について説明す
る。
【0082】[1−A] まず、図2に示すように、空
孔率変更手段7を前述したように操作して、ハウジング
2を挟持し、第1ハウジング部材3に対する第2ハウジ
ング部材4の挿入深さ、すなわちフィルター部材5に作
用する圧縮力を所望に調節し、フィルター部材5の孔径
を、目的細胞が捕捉可能な第1の孔径に設定する。
【0083】[2−A] 次に、第1ハウジング部材3
の第1のポート31より、例えば血液、血液成分(例:
バフィーコート)、髄液のような目的細胞を含む細胞懸
濁液(被処理液)をハウジング2内へ供給する。細胞懸
濁液は、流路確保部材6aのリング61内を通過する際
に、その流れがフィルター部材5の中央部から放射状に
均一に分散され、フィルター部材5の各高分子多孔質膜
51を通過する。この際、目的細胞は、第1の孔径に設
定された高分子多孔質膜51の細孔を通過できずに捕捉
され、その他の成分(不要成分)は、細孔を通過し、流
路確保部材6b、第2ハウジング部材4の内腔42を順
次経て、第2のポート41より流出する。このようにし
て、細胞懸濁液中より目的細胞が濾過・分離される。
【0084】[3−A] 目的細胞の濾過・分離が終了
したら、洗浄液を第1のポート31より供給して、ハウ
ジング2内、特にフィルター部材5を洗浄する。これに
より、ハウジング2の内面やフィルター部材5等に付着
している不要成分が洗い流され、第2のポート41より
排出される。このような洗浄を行うことにより、回収さ
れた目的細胞中の不要成分の除去率が向上する。
【0085】洗浄液としては、例えば、リン酸緩衝液、
クエン酸緩衝液、ホウ酸緩衝液等の緩衝液や培養液、凍
害保護液、体液、生理食塩水等が挙げられる。
【0086】この洗浄工程においては、空孔率変更手段
7により、フィルター部材5の空孔率(孔径)を第1の
空孔率(第1の孔径)以上、第2の空孔率(第2の孔
径)未満に設定した状態で行われるのが好ましく、特
に、フィルター部材5の空孔率(孔径)を第1の空孔率
(第1の孔径)に維持したまま行うのが好ましい。これ
により、フィルター部材5に捕捉されている目的細胞が
洗浄液により不要成分とともに洗い流されることが防止
され、目的細胞の回収率の低下が生じない。なお、この
ような洗浄は、任意であり、省略されてもよい。
【0087】[4−A] 次に、図3に示すように、空
孔率変更手段7を操作して、ハウジング2の挟持を解除
または緩和し、さらに、必要に応じ、第2ハウジング部
材4を第1ハウジング部材3に対し離間する方向へ摺動
させて、ハウジング2の容積を増大させる。これによ
り、フィルター部材5に作用していた圧縮力が解除また
は緩和され、フィルター部材5は、自己の復元力により
拡張し、その孔径が第2の孔径に設定される。
【0088】[5−A] この状態で、第2のポート4
1より、目的細胞を回収するための液体を供給する。こ
の液体は、内腔42を経た後、流路確保部材6bのリン
グ61内を通過する際に、その流れがフィルター部材5
の中央部から放射状に均一に分散され、フィルター部材
5の各高分子多孔質膜51を通過する。この際、フィル
ター部材5に捕捉されている目的細胞は、孔径が第2の
孔径に拡大されたことによって、細孔を容易に通過する
ことが可能となり、前記液体の流れに伴って、流路確保
部材6aを経た後、第1のポート31より流出し、回収
される。
【0089】なお、目的細胞を回収するための液体とし
ては、前記洗浄液と同様のものを用いることができる。
【0090】以上のような細胞の分離・回収方法によ
り、目的細胞の回収率および目的細胞以外の物質の除去
率が格段に向上する。
【0091】図5は、本発明のフィルター装置の第2実
施例を示す分解斜視図、図6、図7は、それぞれ第2実
施例のフィルター装置の使用状態を示す断面側面図であ
る。以下、図5〜図7に示すフィルター装置1Bについ
て、前記フィルター装置1Aとの相違点を中心に説明
し、同様の事項については、その説明を省略する。
【0092】フィルター装置1Bは、ハウジング2と、
該ハウジング2内に設置された前記と同様のフィルター
部材5と、流路確保部材6a、6bとを有している。
【0093】第2ハウジング部材4の外周部には、前記
と同様のシールリング(シール部材)43が軸方向に所
定の間隔をおいて2箇所に設置されている。第2ハウジ
ング部材4を第1ハウジング部材3内に挿入したとき、
この2箇所に設けられたシールリング43が第1ハウジ
ング部材3の内周面に密着し、ハウジング2の液密性、
特に無菌性を確保する。
【0094】第2ハウジング部材4を第1ハウジング部
材3に対し軸方向に移動する際には、シールリング43
が第1ハウジング部材3の内周面に密着しつつ、摺動す
る。シーリング43が所定間隔をおいて2箇所に設置さ
れているため、この軸方向の移動によっても、フィルタ
ー部材5が収納された処理空間の無菌性は維持される。
【0095】フィルター装置1Bにおけるフィルター部
材5および流路確保部材6a、6bは、それぞれ、前記
と同様のものである。
【0096】このようなフィルター装置1Bは、フィル
ター部材5の空孔率を変更する空孔率変更手段を有して
いる。この空孔率変更手段は、第1ハウジング部材3の
上部に内側に向けて突出するように形成された一対のネ
ジ山部(凸部)32と、第2ハウジング部材4の外周面
に前記ネジ山部32に対応するように形成された一対
(2条)の螺旋状のネジ谷部44とで構成されている。
各ネジ山部32は、対応するネジ谷部44に挿入、嵌合
される。
【0097】第2ハウジング部材4を第1ハウジング部
材3に対し相対的に回転すると、各ネジ山部32が対応
するネジ谷部44に沿って摺動し、第2ハウジング部材
4は、第1ハウジング部材3に対し軸方向に移動する。
【0098】なお、ネジ山部32の形状や形成個数は、
図示のものに限定されず、例えば連続したネジ山であっ
てもよい。また、ネジ谷部44の形状や形成パターンに
ついても同様である。
【0099】ハウジング2内にフィルター部材5および
流路確保部材6a、6bを装填した状態(フィルター装
置1Aを組み立てた状態)で、第2ハウジング部材4を
第1ハウジング部材3に対し例えば左方向に回転する
と、第2ハウジング部材4が、第1ハウジング部材3の
内部により深く挿入されるように移動し、逆に、第2ハ
ウジング部材4を第1ハウジング部材3に対し右方向に
回転すると、第2ハウジング部材4が第1ハウジング部
材3から抜ける方向に移動する。このように、第2ハウ
ジング部材4の第1ハウジング部材3に対する相対回転
量、すなわちネジ山部32のネジ谷部44に対するねじ
込みの度合いを調整、設定することにより、第2ハウジ
ング部材4の第1ハウジング部材3に対する挿入深さが
調節される。この挿入深さは、フィルター部材5に作用
する圧縮力に対応し、よって、フィルター部材5の空孔
率(孔径)を調節することができる。
【0100】第1ハウジング部材3に対する第2ハウジ
ング部材4の挿入深さは、ハウジング2の容積に対応し
ている。従って、フィルター部材5の空孔率(孔径)の
増減は、ハウジング2の容積の増減を伴って行われる。
これにより、フィルター部材5への必要な流路を確保し
た上で、ハウジング2内におけるデッドスペースをでき
るだけ少なくすることができ、プライミング量の低減と
ともに目的細胞の収率向上に寄与する。
【0101】フィルター装置1Bを用いた本発明の生体
微細組織の分離・回収方法は、前記工程[1−A]およ
び[1−A]において、空孔率変更手段の操作を、第1
ハウジング部材3に対する第2ハウジング部材4の回転
方向および回転量を調整して行う以外は、前記フィルタ
ー装置1Aのそれと同様である。
【0102】この細胞の分離・回収方法によっても、目
的細胞の回収率および目的細胞以外の物質の除去率が格
段に向上する。
【0103】図8および図9は、それぞれ、本発明のフ
ィルター装置の第3実施例を示す部分断面側面図であ
る。以下、図8、図9に示すフィルター装置1Cについ
て、前記フィルター装置1Aとの相違点を中心に説明
し、同様の事項については、その説明を省略する。
【0104】フィルター装置1Cは、ハウジング2と、
該ハウジング2内に設置された前記と同様のフィルター
部材5と、流路確保部材6a、6bとを有している。
【0105】ハウジング2は、有底筒状の第1ハウジン
グ部材3と、該第1ハウジング部材3内に挿入される第
2ハウジング部材4とで構成されている。
【0106】第1ハウジング部材3の底部には、ハウジ
ング2内に連通する第1のポート(被処理液流入口)3
1が突出形成されている。また、第1ハウジング部材3
の外周部には、雄螺子95が形成されている。
【0107】第2ハウジング部材4の中心部には、内腔
42がその軸方向に貫通して形成されており、第2ハウ
ジング部材4の先端部には、内腔42に連通する第2の
ポート(濾過済液流出口)41が突出形成されている。
なお、内腔42のフィルター部材5側の端部は、通過す
る液を均一に拡散しまたは収斂するのに適するように、
テーパ状に拡開している。
【0108】第2ハウジング部材4の外周部には、前記
と同様のシールリング(シール部材)43が設置されて
いる。第2ハウジング部材4を第1ハウジング部材3内
に挿入したとき、このシールリング43が第1ハウジン
グ部材3の内周面に密着し、ハウジング2の液密性、特
に無菌性を確保する。
【0109】第2ハウジング部材4を第1ハウジング部
材3に対し軸方向に移動する際には、シールリング43
が第1ハウジング部材3の内周面に密着しつつ、摺動す
る。
【0110】このようなハウジング2には、第1ハウジ
ング部材3と第2ハウジング部材4との軸方向の距離を
調整する調整部材9が装着されている。この調整部材9
は、中央部に第2のポートを挿通し得る開口92が形成
された基部91と、該基部の外周に形成された円筒部9
3とで構成され、円筒部93の内面には、前記雄螺子9
5と螺合する雌螺子94が形成されている。
【0111】フィルター装置1Cにおけるフィルター部
材5および流路確保部材6a、6bは、それぞれ、前記
と同様のものである。
【0112】フィルター装置1Cでは、前記調整部材9
と第1ハウジング部材3の外周部に形成された雄螺子9
5とで、フィルター部材5の空孔率を変更する空孔率変
更手段が構成される。
【0113】このようなフィルター装置1Cでは、図8
に示すようにハウジング2内にフィルター部材5および
流路確保部材6a、6bを装填した状態(フィルター装
置1Cを組み立てた状態)で、調整部材9を第1ハウジ
ング部材3に対し所定方向に回転すると、調整部材9の
基部91が第2ハウジング部材4を押圧し、第2ハウジ
ング部材4が、第1ハウジング部材3の内部により深く
挿入されるように移動し、図9に示すようにフィルター
部材5が圧縮される。この状態から、調整部材9を第1
ハウジング部材3に対し前記と逆方向に回転すると、フ
ィルター部材5の復元力により、第2ハウジング部材4
が第1ハウジング部材3から抜ける方向に移動し、フィ
ルター部材の圧縮が解除される。
【0114】このように、調整部材9の第1ハウジング
部材3に対する相対回転量、すなわち雌螺子94と雄螺
子95のねじ込みの度合いを調整、設定することによ
り、第2ハウジング部材4の第1ハウジング部材3に対
する挿入深さが調節され、この挿入深さに対応してフィ
ルター部材5に作用する圧縮力、すなわち、フィルター
部材5の空孔率(孔径)を調節することができる。
【0115】フィルター装置1Cを用いた本発明の生体
微細組織の分離・回収方法も、前記工程[1−A]およ
び[1−A]において、空孔率変更手段の操作を、調整
部材9の第1ハウジング部材3に対する回転方向および
回転量を調整して行う以外は、前記フィルター装置1A
のそれと同様である。
【0116】この細胞の分離・回収方法によっても、目
的細胞の回収率および目的細胞以外の物質の除去率が格
段に向上する。
【0117】図10および図11は、それぞれ、本発明
のフィルター装置の第4実施例を示す部分断面側面図で
ある。以下、図10、図11に示すフィルター装置1D
について、前記フィルター装置1Aとの相違点を中心に
説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
【0118】フィルター装置1Dは、ハウジング2と、
該ハウジング2内に設置された前記と同様のフィルター
部材5と、流路確保部材6a、6bとを有している。
【0119】ハウジング2は、ほぼ対象に構成される第
1ハウジング部材3および第2ハウジング部材4で構成
されている。
【0120】第1ハウジング部材3および第2ハウジン
グ部材4の中央部には、それぞれ、ハウジング2内に連
通する第1のポート(被処理液流入口)31および第2
のポート(濾過済液流出口)41が突出形成されてい
る。
【0121】第1ハウジング部材3および第2ハウジン
グ部材4の内側には、それぞれ、フィルター部材5を圧
縮するために流路確保部材6a、6bを押圧する板状の
リブ37および47が設けられている。これらのリブ3
7、47は、それぞれ、ハウジング2の中心軸から放射
状に複数個づつ設けられている。
【0122】フィルター装置1Dにおけるフィルター部
材5および流路確保部材6a、6bは、それぞれ、前記
と同様のものである。
【0123】また、第1ハウジング部材3および第2ハ
ウジング部材4の外周部には、それぞれ、シール部材4
5を固定するためのシール部材固定部38、48が対向
するように形成されている。
【0124】このようなハウジング2の外周部には、円
筒状のシール部材45が設置されている。このシール部
材45は、各種ゴムや熱可塑性エラストマー等の弾性材
料で構成され、その軸方向両端部がそれぞれシール部材
固定部38および48に接着または融着されることによ
り、ハウジング2に対し液密に固着されている。
【0125】図10に示すフィルター部材5の非圧縮状
態では、シール部材45はほぼ円筒状をなしているが、
図11に示すフィルター部材5の圧縮状態では、シール
部材45はその軸方向中央部が外方へ突出するように変
形する。
【0126】このようなシール部材45の設置により、
フィルター部材5の圧縮状態、非圧縮状態にかかわら
ず、ハウジング2の液密性、特に無菌性が確保される。
【0127】なお、シール部材45の形状は、図示のも
のに限定されず、例えば蛇腹形状のものであってもよ
い。また、シール部材45は、シール部材固定部38、
48の内側に固定されていてもよい。
【0128】このようなフィルター装置1Dでは、例え
ば前述した空孔率変更手段7を用いて、第1ハウジング
部材3と第2ハウジング部材4との距離を接近・離間さ
せ、フィルター部材5の空孔率(孔径)を変更、調整す
ることができる。
【0129】フィルター装置1Dを用いた本発明の生体
微細組織の分離・回収方法も、前記工程[1−A]〜
[5−A]とぼぼ同様にして行うことができる。
【0130】この細胞の分離・回収方法によっても、目
的細胞の回収率および目的細胞以外の物質の除去率が格
段に向上する。
【0131】図12および図13は、それぞれ、本発明
のフィルター装置の他の実施例を示す断面側面図であ
る。以下、これらの図に示すフィルター装置1Eについ
て説明するが、前記フィルター装置1Aと同様の事項に
ついては、その説明を省略する。
【0132】フィルター装置1Eは、ハウジング2と、
該ハウジング2内に設置された前記と同様のフィルター
部材5とを有している。
【0133】ハウジング2は、基端に第1のポート31
が形成された第1ハウジング部材3と、該第1ハウジン
グ部材3内に挿入され、先端に第2のポート41が形成
されたほぼ円柱状の第2ハウジング部材4とで構成され
ている。第2のポート41は、第2ハウジング部材4の
中心部を貫通する内腔42を介してハウジング2内と連
通している。
【0134】また、第2ハウジング部材4の外周部に
は、前記と同様のシールリング43が設置され、ハウジ
ング2の液密性、特に無菌性を確保している。
【0135】第1ハウジング部材3は、第1のポート3
1を有する基端側部材35と、円筒状の先端側部材36
とを接着または融着して構成され、基端側部材35と先
端側部材36との間には、フィルター部材5の外周部が
挟持されて固定されている。これにより、ハウジング2
内は、フィルター部材5により、第1のポート31に連
通する空間25と第2のポート41に連通する空間26
とに区画される。なお、フィルター部材5の外周部は、
接着剤で第1ハウジング部材3に対し接着固定されてい
てもよい。
【0136】フィルター部材5は、前記と同様の高分子
多孔質膜またはその積層体で構成されている。図示の例
では、フィルター部材5は、前述したような物理的また
は化学的特性に勾配を持った6層の高分子多孔質膜51
の積層体で構成されているが、各高分子多孔質膜51の
全部または一部が同一のものでもよく、あるいは、1枚
の高分子多孔質膜51で構成されていてもよい。
【0137】第2ハウジング部材4の基端には、フィル
ター部材5を押圧して延伸させる部材として、ブリッジ
8が固定されている。このブリッジ8は、例えば放物線
状または円弧状に湾曲する複数の線材または板材をフィ
ルター部材5の方向に向けて突出するように配置したも
のであり、フィルター部材5の押圧に耐え得る所定の剛
性を有している。
【0138】この場合、ブリッジ8は、ハウジング2の
軸を中心として対称に形成されているので、フィルター
部材5を均一に延伸させることができ、よって、フィル
ター部材5の各所における第2の空孔率(第2の孔径)
のバラツキを抑制することができる。
【0139】また、ブリッジ8は、第2ハウジング部材
4の基端面とフィルター部材5とが密着するのを防止す
るスペーサーとしての機能をも有しており、よって、前
述した流路確保部材にも相当する。
【0140】以上のようなフィルター装置1Eでは、第
1ハウジング部材3に対する第2ハウジング部材4の挿
入深さを手動で調節することにより、フィルター部材5
の延伸およびその解除(または緩和)を行う。
【0141】すなわち、図12に示すように、第1ハウ
ジング部材3に対する第2ハウジング部材4の挿入深さ
を、ブリッジ8がフィルター部材5に接触しない状態
(または軽度に接触した状態)に調節する。これによ
り、フィルター部材5は、張力(外力)が付与されてい
ない状態(または張力が緩和された状態)となり、その
空孔率(孔径)は、目的細胞を捕捉(濾過・分離)する
のに適した第1の空孔率(第1の孔径)に設定される。
【0142】また、図13に示すように、第2ハウジン
グ部材4を第1ハウジング部材3の奥部へ挿入し、ブリ
ッジ8によりフィルター部材5を押圧する。これによ
り、フィルター部材5は、張力が作用して、所定の形状
に延伸され、その空孔率(孔径)が増大し、捕捉されて
いる目的細胞を離脱させるのに適した第2の空孔率(第
2の孔径)となる。
【0143】なお、図示されていないが、フィルター装
置1Eにおいても、シールリング43を軸方向に沿って
複数個設けたり、前記と同様のネジ山部32およびネジ
谷部44あるいは調整部材9等を含む空孔率変更手段を
設けて、第2ハウジング部材4の第1ハウジング部材3
に対する挿入深さを調節し、フィルター部材5の空孔率
(孔径)の設定を行ってもよい。
【0144】次に、フィルター装置1Eを用いた本発明
の生体微細組織の分離・回収方法の一例について説明す
る。
【0145】[1−B] まず、図12に示すように、
第1ハウジング部材3に対する第2ハウジング部材4の
挿入深さを、ブリッジ8がフィルター部材5に接触しな
い状態(または軽度に接触した状態)に調節する。これ
により、フィルター部材5の孔径は、目的細胞が捕捉可
能な第1の孔径に設定される。
【0146】[2−B] 次に、第1ハウジング部材3
の第1のポート31より、目的細胞を含む細胞懸濁液
(被処理液)をハウジング2内へ供給する。細胞懸濁液
は、空間25に流入した後、フィルター部材5を通過す
る。この際、目的細胞は、第1の孔径に設定されたフィ
ルター部材5の細孔を通過できずに捕捉され、その他の
成分(不要成分)は、細孔を通過し、空間26、第2ハ
ウジング部材4の内腔42を順次経て、第2のポート4
1より流出する。このようにして、細胞懸濁液中より目
的細胞が濾過・分離される。
【0147】[3−B] 目的細胞の濾過・分離が終了
したら、必要に応じ、洗浄液を第1のポート31より供
給して、ハウジング2内、特にフィルター部材5を洗浄
する。これにより、ハウジング2の内面やフィルター部
材5等に付着している不要成分が洗い流され、第2のポ
ート41より排出される。この洗浄工程におけるフィル
ター部材5の空孔率(孔径)については、前記と同様で
ある。
【0148】[4−B] 次に、図13に示すように、
第2ハウジング部材4を第1ハウジング部材3の奥部側
へ摺動させ、ブリッジ8によりフィルター部材5を押圧
する。これにより、フィルター部材5が延伸され、その
孔径が第2の孔径に設定される。
【0149】[5−B] この状態で、第2のポート4
1より、目的細胞を回収するための液体を供給する。こ
の液体は、内腔42を経て空間26に流入し、フィルタ
ー部材5を通過する。この際、フィルター部材5に捕捉
されている目的細胞は、前記液体の流れにより、フィル
ター部材5から離脱する。特に、孔径が第2の孔径に増
大されたことによって、細孔内に侵入していた目的細胞
までもが細孔から脱出し、フィルター部材5から離脱す
る。このようにしてフィルター部材5から離脱した目的
細胞は、前記液体の流れに伴って、空間25を通過した
後、第1のポート31より流出し、回収される。
【0150】以上のような細胞の分離・回収方法によ
り、フィルター装置1Aを用いた場合と同様に目的細胞
の回収率および目的細胞以外の物質の除去率が格段に向
上する。
【0151】なお、上記フィルター装置1A〜1Eにお
いて、フィルター部材5を、物理的または化学的特性に
勾配を有するものとする場合、図示のように複数の多孔
質体膜を積層したものを用いているが、これに限らず、
例えば、単一の多孔質膜の厚さ方向に前記と同様の物理
的または化学的特性に勾配を設けたものを用いてもよ
い。
【0152】
【実施例】次に、本発明の具体的実施例について説明す
る。
【0153】(実施例1)図1〜図4に示す構成の圧縮
−解放系のフィルター装置を製造した。
【0154】ハウジングの容積は、1.4〜4.0mlの
範囲とした。また、フィルター部材としては、有効径2
5mm、厚さ0.6mmのポリウレタン製多孔質体シートを
6枚積層したもの(合計厚さ3.6mm)を使用した。
【0155】また、フィルター部材の両面に、多孔質体
シートとほぼ同外径のシリコーンゴム製リング(内径2
5mm、厚さ1mm)と、該リング内に挿入されたポリアミ
ド製メッシュ(厚さ0.6mm)とを装着した。シールリ
ングは、シリコーンゴム製のものを用いた。
【0156】空孔率設定手段(圧縮装置)により、フィ
ルター部材に圧縮力を作用させない状態と、フィルター
部材を合計厚さ1.4mmに圧縮した状態とで、平均孔径
および空孔率を測定したところ、非圧縮状態では、平均
孔径:6μm 、空孔率85%、圧縮状態では、平均孔
径:3μm 、空孔率60%であった。
【0157】なお、平均孔径の測定は、パームポロメー
タ(PMI Automated Capillary FlowPorometer, PMI(ポ
ロシマテリアルス社製))により行い、空孔率は、ウレ
タンの真比重と、かさ比重とから求めた。
【0158】[実験1]以上のフィルター装置を用い、
ヒト全血からリンパ球(目的細胞)を分離・回収する実
験を行った。
【0159】まず、フィルター部材を前記圧縮状態とし
て、クエン酸で抗凝固したヒト全血20mlを第1のポー
トより連続的に供給し(供給速度2〜4ml/min)、リン
パ球の濾別を行った。第2のポートから流出する血液成
分中にリンパ球の存在はほとんど認められず、リンパ球
はすべてフィルター部材に捕捉された。
【0160】次に、第1のポートよりリン酸緩衝液(以
下「PBS」と言う)3mlを供給し(供給速度6ml/mi
n)、ハウジング内を洗浄した。
【0161】次に、フィルター部材の圧縮を解除し、フ
ィルター部材を元の厚さに復帰させた。この状態で、第
2のポートよりPBS20mlを供給し(供給速度120
ml/min)、第1のポートより流出したリンパ球をPBS
とともに回収した。
【0162】回収液中の細胞数を細胞計数装置により測
定し、リンパ球の回収率を求めた。また、同様に、回収
液中の不要成分である顆粒球、単球、赤血球、血小板の
回収率も求めた。これらの結果を下記表1に示す。
【0163】なお、洗浄後のリンパ球の生存率、機能
は、それぞれ、洗浄前と変化がなく、リンパ球に対する
ダメージはなかったことが確認された。
【0164】(比較例1)実施例1と同様の装置を用
い、リンパ球の濾別から回収までの一連の操作を、フィ
ルター部材が前記と同様の圧縮状態に維持されたままと
して、前記と同様の実験1を行った。
【0165】前記と同様にして、リンパ球および各不要
成分の回収率を求めた。これらの結果を下記表1に示
す。
【0166】
【表1】
【0167】表1に示すように、実施例1は、比較例1
に比べ、目的細胞であるリンパ球の回収率が格段に向上
し、また、不要成分の回収率が低いことから、その除去
率も向上していることが確認された。
【0168】(実施例2)フィルター部材の圧縮状態に
おける平均孔径が3μm 、空孔率が55%となるように
圧縮した以外は、実施例1と同様のフィルター装置によ
り、同様の実験1を行った。
【0169】(比較例2)フィコール液(比重=1.0
77)を用いた比重遠心法により、ヒト全血からリンパ
球の分離・回収を行った。
【0170】50ml遠沈管にフィコール液20mlを入
れ、この上からヒト全血30mlを静かに重層し、175
0rpm 、30min 遠心し、リンパ球層を分取した。
【0171】(比較例3)ゼラチンを用いた赤血球沈降
法により、ヒト全血からリンパ球の分離・回収を行っ
た。
【0172】3w/v%のゼラチンのPBS溶液にヒト全血
をPBSで1/2に希釈して加え、転倒混和し、20分
以内に赤血球が沈降したのを確認し、上清を分取した。
【0173】(比較例4)メチルセルロースを用いた赤
血球沈降法により、ヒト全血からリンパ球の分離・回収
を行った。
【0174】1w/v%のメチルセルロースのPBS溶液1
容に対し、ヒト全血5容を加え、転倒混和し、30分静
置し、赤血球が沈降してから上清を分取した。
【0175】前記実施例2および比較例2〜4におい
て、リンパ球の回収率および各不要成分の除去率(=1
00−回収率(%))を前記と同様にして求めた。これ
らの結果を下記表2に示す。
【0176】
【表2】
【0177】実施例2は、比較例2〜4のような濾過法
以外の方法に比べても、不要成分の除去率を高く維持し
つつ、目的細胞であるリンパ球の回収率が格段に優れて
いることが確認された。
【0178】また、実施例2は、比較例2〜4の方法に
比べ、同量の血液を、より短時間で処理することがで
き、大量の血液を迅速に処理するのに適していることが
確認された。
【0179】(実施例3)図5〜図7に示す構成の圧縮
−解放系のフィルター装置を製造した。
【0180】ハウジングの容積は、1.4〜4.0mlの
範囲とした。また、フィルター部材としては、(有効
径25mm、厚さ0.6mm、平均孔径9μm 、空孔率84
%)、(有効径25mm、厚さ0.6mm、平均孔径6μ
m 、空孔率81%)、(有効径25mm、厚さ0.6m
m、平均孔径4μm 、空孔率84%)の3種類のポリウ
レタン製多孔質体シートを積層したもの(合計厚さ3.
6mm)を使用した。積層は、第1のポート側から平均孔
径の大きい順に、各フィルター部材を2枚づつ(合計6
枚)重ねて構成した。また、フィルター部材の両面に、
多孔質体シートとほぼ同外径のシリコーンゴム製リング
(内径25mm、厚さ1mm)と、該リング内に挿入された
ポリアミド製メッシュ(厚さ0.6mm)とを装着した。
シールリング(2本)は、それぞれシリコーンゴム製の
ものを用いた。
【0181】空孔率設定手段により、フィルター部材は
圧縮力を作用させない状態と、フィルター部材を合計厚
さ1.6mmに圧縮した状態とに設定することができる。
【0182】フィルター部材の圧縮状態での平均孔径
は、前記、、のそれぞれが5μm 、3μm 、2μ
m であり、空孔率は、前記、、のそれぞれが64
%、57%、64%であった。なお、平均孔径の測定
は、前記と同様の装置により行った。
【0183】これらについて、前記実験1と同様の実験
(ただし、検体(ヒト全血)は異なる)を行い、目的細
胞であるリンパ球の回収率と、不要成分である顆粒球、
単球、赤血球、血小板の回収率とを求めた。さらに、供
給した血液の通液時間も計測した。これらの結果を下記
表3に示す。
【0184】なお、洗浄後のリンパ球の生存率、機能
は、それぞれ、洗浄前と変化がなく、リンパ球に対する
ダメージはなかったことが確認された。
【0185】
【表3】
【0186】(実施例4)フィルター部材として、前記
のポリウレタン製多孔質体シートを6枚積層(合計厚
さ3.6mm)して用いた以外は、実施例3と同様の装置
を作製し、同様の実験1を行った。
【0187】前記と同様にして、リンパ球、各不要成分
の回収率および通液時間を求めた。これらの結果を下記
表4に示す。
【0188】(実施例5)フィルター部材として、前記
のポリウレタン製多孔質体シートを6枚積層(合計厚
さ3.6mm)して用いた以外は、実施例3と同様の装置
を作製し、同様の実験1を行った。
【0189】前記と同様にして、リンパ球、各不要成分
の回収率および通液時間を求めた。これらの結果を下記
表4に示す。
【0190】(実施例6)フィルター部材として、前記
のポリウレタン製多孔質体シートを6枚積層(合計厚
さ3.6mm)して用いた以外は、実施例3と同様の装置
を作製し、同様の実験1を行った。
【0191】前記と同様にして、リンパ球、各不要成分
の回収率を求めた。これらの結果を下記表4に示す。
【0192】
【表4】
【0193】表3および表4に示すように、実施例3〜
6は、いずれも、目的細胞であるリンパ球の回収率が高
い。また、実施例3〜5は、通液速度も速く、回収処理
時間が短い。
【0194】特に実施例3では、孔径に勾配を有するフ
ィルター部材を用いているため、目的細胞の高い回収率
と不要成分の高い除去率とが両立している。
【0195】(実施例7)フィルター部材として、ゼー
タ電位の異なる2種類のポリウレタン製多孔質体シート
(有効径25mm、厚さ0.6mm、平均孔径6μm 、空孔
率81%)を合計6枚積層して用いた以外は、実施例3
と同様のフィルター装置を作製し、同様の実験1を行っ
た。
【0196】積層は、第1のポート側から順に、負のゼ
ータ電位(−4.6mV)を有する多孔質体シートを4
枚、正のゼータ電位(+16.3mV)を有する多孔質体
シートを2枚重ねて構成した(合計厚さ3.6mm)。
【0197】フィルター部材の圧縮状態での平均孔径
は、3μm であり、空孔率は、57%であった。
【0198】なお、ゼータ電位の測定は、流動電位測定
装置(ZP−10B:島津製作所社製)により行った。
【0199】前記と同様にして、リンパ球、各不要成分
の回収率および通液時間を求めた。これらの結果を下記
表5に示す。
【0200】(実施例8)フィルター部材として、前記
負のゼータ電位を有する多孔質体シート6枚を積層(合
計厚さ3.6mm)して用いた以外は、実施例7と同様の
装置を作製し、同様の実験1を行った。
【0201】前記と同様にして、リンパ球、各不要成分
の回収率および通液時間を求めた。これらの結果を下記
表5に示す。
【0202】
【表5】
【0203】表5に示すように、実施例7、8は、それ
ぞれ、目的細胞であるリンパ球の回収率が高く、不要成
分の除去率も高い。
【0204】特に実施例7では、ゼータ電位に勾配を有
するフィルター部材を用いているため、目的細胞の回収
率を高く維持したまま、不要成分の除去率が向上してお
り、よって、回収する目的細胞の純度をより高めること
ができ、さらに、通液速度も向上している。
【0205】(実施例9)フィルター部材として、親水
性の異なる3種類のポリウレタン製多孔質体シート(有
効径25mm、厚さ0.6mm、平均孔径6μm 、空孔率8
1%)を合計6枚積層して用いた以外は、実施例3と同
様のフィルター装置を作製し、同様の実験1を行った。
【0206】積層は、第1のポート側から、親水性の高
い順に3種の多孔質体シート(90、80、60dyn/c
m)をそれぞれ2枚づつ重ねて構成した(合計厚さ3.
6mm)。
【0207】フィルター部材の圧縮状態での平均孔径
は、3μm であり、空孔率は、57%であった。
【0208】なお、親水性の測定は、特開平3−273
17号公報記載の方法に従い、臨界表面張力(CWS
T)として行った。
【0209】前記と同様にして、リンパ球、各不要成分
の回収率および通液時間を求めた。これらの結果を下記
表6に示す。
【0210】(実施例10)フィルター部材として、親
水性が80dyn/cmの前記多孔質体シート6枚を積層(合
計厚さ3.6mm)して用いた以外は、実施例9と同様の
装置を作製し、同様の実験1を行った。
【0211】前記と同様にして、リンパ球、各不要成分
の回収率および通液時間を求めた。これらの結果を下記
表6に示す。
【0212】
【表6】
【0213】表6に示すように、実施例9、10は、そ
れぞれ、目的細胞であるリンパ球の回収率が高く、不要
成分の除去率も高い。
【0214】特に実施例9では、親水性に勾配を有する
フィルター部材を用いているため、目的細胞の回収率を
高く維持したまま、不要成分の除去率が向上しており、
よって、回収する目的細胞の純度をより高めることがで
る。
【0215】(実施例11〜18)装置の構造を図8お
よび図9に示すもの(ハウジング容積:1.3〜3.8
ml)に変えた以外は、実施例3〜10のそれぞれと同様
の条件で実施例11〜18の8種のフィルター装置を作
製し、これらに対し同様の実験1を行った。
【0216】その結果、実施例11〜18は、いずれ
も、目的細胞の回収率および不要成分の除去率が高いも
のであった。また、各実施例11〜18間での結果は、
それぞれ、対応する実施例3〜10と同様の傾向が認め
られた。
【0217】(実施例19〜26)装置の構造を図10
および図11に示すもの(ハウジング容積:1.8〜
4.8ml、スチレン系エラストマーのコンパウンド製シ
ール部材:厚さ2mm)に変え、図2〜図4に示す空孔率
変更手段を用いた以外は、実施例3〜10のそれぞれと
同様の条件で実施例19〜26の8種のフィルター装置
を作製し、これらに対し同様の実験1を行った。
【0218】その結果、実施例19〜26は、いずれ
も、目的細胞の回収率および不要成分の除去率が高いも
のであった。また、各実施例19〜26間での結果は、
それぞれ、対応する実施例3〜10と同様の傾向が認め
られた。
【0219】(実施例27)図12、図13に示す構成
の延伸−解放系のフィルター装置を製造した。
【0220】ハウジングの容積は、10.0〜20.0
mlの範囲とした。また、フィルター部材としては、有効
径25mm、厚さ1.8mmのポリウレタン製多孔質体シー
ト(1層)を使用した。
【0221】第2ハウジング部材の第1ハウジング部材
への挿入深さの調節により、フィルター部材に張力を作
用させない状態(非延伸状態)と、フィルター部材を延
伸した状態とで、平均孔径および空孔率を測定(測定方
法は、前記実施例1と同様)したところ、非延伸状態で
は、平均孔径:4μm 、空孔率80%、延伸状態では、
平均孔径:6μm 、空孔率90%であった。
【0222】[実験2]以上のフィルター装置を用い、
ヒト全血(ただし、前記と異なる検体)から目的細胞で
あるリンパ球を分離・回収する実験を行った。
【0223】まず、フィルター部材を前記非延伸状態と
して、クエン酸で抗凝固したヒト全血20mlを第1のポ
ートより連続的に供給し(供給速度4ml/min)、リンパ
球の濾別を行った。第2のポートから流出する血液成分
中のリンパ球数は、濾過前の血液中のリンパ球数の2%
程度であり、ほとんどのリンパ球がフィルター部材に捕
捉された。
【0224】次に、第1のポートよりPBS20mlを供
給し(供給速度6ml/min)、ハウジング内を洗浄した。
【0225】次に、フィルター部材を延伸状態とし、こ
の状態で、第2のポートよりPBS20mlを供給し(供
給速度60ml/min)、第1のポートより流出したリンパ
球をPBSとともに回収した。
【0226】回収液中の細胞数を細胞計数装置により測
定し、リンパ球の回収率と不要成分である顆粒球、単
球、赤血球、血小板の回収率とを求めた。これらの結果
を下記表7に示す。
【0227】なお、洗浄後のリンパ球の生存率、機能
は、それぞれ、洗浄前と変化がなく、リンパ球に対する
ダメージはなかったことが確認された。
【0228】(比較例5)実施例27と同様の装置を用
い、リンパ球の濾別から回収までの一連の操作を、フィ
ルター部材が非延伸状態に維持されたままとして、前記
と同様の実験2を行った。
【0229】前記と同様にして、リンパ球および各不要
成分の回収率を求めた。これらの結果を下記表7に示
す。
【0230】
【表7】
【0231】実施例27は、比較例5に比べ、目的細胞
であるリンパ球の回収率が高く、また、この目的細胞の
回収率を高く維持したままた、不要成分の除去率を高く
することができることが確認された。
【0232】(実施例28)図12および図13に示す
構成の延伸−解放系のフィルター装置を製造した。
【0233】ハウジングの容積は、10.0〜20.0
mlの範囲とした。また、フィルター部材としては、前記
、、の3種類のポリウレタン製多孔質体シートを
積層したもの(合計厚さ3.6mm)を使用した。積層
は、第1のポート側から平均孔径の大きい順に、各フィ
ルター部材を2枚づつ(合計6枚)重ねて構成した。
【0234】また、フィルター部材に張力を作用させな
い状態(非延伸状態)と、フィルター部材を延伸した状
態とで、平均孔径および空孔率を測定(測定方法は、前
記実施例1と同様)したところ、延伸状態では、前記多
孔質体シート、、の(平均孔径(μm )、空孔率
(%))は、それぞれ(12、91)、(8、8
9)、(6、91)であった。また、シールリング
は、シリコーンゴム製のものを用いた。
【0235】これらについて、前記実験2と同様の実験
(ただし、検体(ヒト全血)は異なる)を行い、目的細
胞であるリンパ球の回収率と、不要成分である顆粒球、
単球、赤血球、血小板の回収率とを求めた。さらに、供
給した血液の通液時間も計測した。これらの結果を下記
表8に示す。
【0236】なお、洗浄後のリンパ球の生存率、機能
は、それぞれ、洗浄前と変化がなく、リンパ球に対する
ダメージはなかったことが確認された。
【0237】
【表8】
【0238】(実施例29)フィルター部材として、前
記のポリウレタン製多孔質体シートを6枚積層(合計
厚さ3.6mm)して用いた以外は、実施例28と同様の
装置を作製し、同様の実験2を行った。
【0239】前記と同様にして、リンパ球、各不要成分
の回収率および通液時間を求めた。これらの結果を下記
表9に示す。
【0240】(実施例30)フィルター部材として、前
記のポリウレタン製多孔質体シートを6枚積層(合計
厚さ3.6mm)して用いた以外は、実施例28と同様の
装置を作製し、同様の実験2を行った。
【0241】前記と同様にして、リンパ球、各不要成分
の回収率および通液時間を求めた。これらの結果を下記
表9に示す。
【0242】(実施例31)フィルター部材として、前
記のポリウレタン製多孔質体シートを6枚積層(合計
厚さ3.6mm)して用いた以外は、実施例28と同様の
装置を作製し、同様の実験2を行った。
【0243】前記と同様にして、リンパ球、各不要成分
の回収率を求めた。これらの結果を下記表9に示す。
【0244】
【表9】
【0245】表8および表9に示すように、実施例28
〜31は、いずれも、目的細胞であるリンパ球の回収率
が高い。また、実施例3〜5は、通液速度も速く、回収
処理時間が短い。
【0246】特に実施例28では、孔径に勾配を有する
フィルター部材を用いているため、目的細胞の高い回収
率と不要成分の高い除去率とが両立している。
【0247】(実施例32)フィルター部材として、ゼ
−タ電位の異なる2種類のポリウレタン製多孔質体シー
ト(有効径25mm、厚さ0.6mm、平均孔径4μm 、空
孔率84%)を合計6枚積層して用いた以外は、実施例
28と同様のフィルター装置を作製し、同様の実験2を
行った。
【0248】積層は、第1のポート側から順に、負のゼ
−タ電位(−4.6mV)を有する多孔質体シートを4
枚、正のゼ−タ電位(+16.3mV)を有する多孔質体
シートを2枚重ねて構成した(合計厚さ3.6mm)。
【0249】フィルター部材の延伸状態での平均孔径
は、6μm であり、空孔率は、91%であった。
【0250】なお、ゼ−タ電位の測定は、前記流動電位
測定装置により行った。前記と同様にして、リンパ球、
各不要成分の回収率および通液時間を求めた。これらの
結果を下記表10に示す。
【0251】(実施例33)フィルター部材として、前
記負のゼ−タ電位を有する多孔質体シート6枚を積層
(合計厚さ3.6mm)して用いた以外は、実施例32と
同様の装置を作製し、同様の実験2を行った。
【0252】前記と同様にして、リンパ球、各不要成分
の回収率および通液時間を求めた。これらの結果を下記
表10に示す。
【0253】
【表10】
【0254】表10に示すように、実施例32、33
は、それぞれ、目的細胞であるリンパ球の回収率が高
く、不要成分の除去率も高い。さらに、通液速度も速
い。
【0255】特に実施例32では、ゼータ電位に勾配を
有するフィルター部材を用いているため、目的細胞の回
収率を高く維持したまま、不要成分の除去率が向上して
おり、よって、回収する目的細胞の純度をより高めるこ
とができる。
【0256】(実施例34)フィルター部材として、親
水性の異なる3種類のポリウレタン製多孔質体シート
(有効径25mm、厚さ0.6mm、平均孔径4μm 、空孔
率84%)を合計6枚積層して用いた以外は、実施例2
8と同様のフィルター装置を作製し、同様の実験2を行
った。
【0257】積層は、第1のポート側から、親水性の高
い順に3種の多孔質体シート(90、80、60dyn/c
m)をそれぞれ2枚づつ重ねて構成した(合計厚さ3.
6mm)。
【0258】フィルター部材の延伸状態での平均孔径
は、6μm であり、空孔率は、91%であった。
【0259】なお、親水性の測定は、前記と同様の方法
により行った。前記と同様にして、リンパ球、各不要成
分の回収率および通液時間を求めた。これらの結果を下
記表11に示す。
【0260】(実施例35)フィルター部材として、親
水性が80dyn/cmの前記多孔質体シート6枚を積層(合
計厚さ3.6mm)して用いた以外は、実施例34と同様
の装置を作製し、同様の実験2を行った。
【0261】前記と同様にして、リンパ球、各不要成分
の回収率および通液時間を求めた。これらの結果を下記
表11に示す。
【0262】
【表11】
【0263】表11に示すように、実施例34、35
は、それぞれ、目的細胞であるリンパ球の回収率が高
く、不要成分の除去率も高い。
【0264】特に実施例34では、親水性に勾配を有す
るフィルター部材を用いているため、目的細胞の回収率
を高く維持したまま、不要成分の除去率が向上してお
り、よって、回収する目的細胞の純度をより高めること
がでる。
【0265】以上、本発明のフィルター装置および生体
微細組織の分離・回収方法を図示の実施例に基づいて説
明したが、本発明は、これらに限定されるものではな
い。
【0266】フィルター部材としては、前記実施例で挙
げたものに限らず、例えば、メンブランフィルター、織
布または不織布のような繊維の集合体で構成されたもの
であってもよい。また、フィルター部材としては、弾性
変形可能なものに限らず、延伸により塑性変形し、その
形状を維持するようなものであってもよい。
【0267】また、フィルター部材は、物理的または化
学的特性に勾配を与える手段として、前述したような平
均孔径の異なる多孔質体の組み合わせによるもの、ゼー
タ電位の異なる多孔質体の組み合わせによるもの、親水
性の異なる多孔質体の組み合わせによるもの等に限ら
ず、その他の要素が異なるもの、あるいはこれらのうち
の2以上を適宜組み合わせたものであってもよい。
【0268】また、このような物理的または化学的特性
の勾配は、フィルター部材の圧縮時と非圧縮時のいずれ
か一方、またはフィルター部材の延伸時と非延伸時のい
ずれか一方で生じるものであってもよい。例えば、フィ
ルター部材を構成する複数の多孔質膜の厚さ(または弾
性)が異なり、非圧縮時には各多孔質膜の空孔率(第2
の空孔率)がほぼ等しいが、圧縮時には、多孔質膜の膜
厚(または弾性)の相違から、各多孔質膜の空孔率(第
1の空孔率)に差が生じるような構成、あるいはその逆
の構成が挙げられる。
【0269】また、空孔率の設定は、第1の空孔率およ
び第2の空孔率の2種に限らず、異なる3種以上の空孔
率(孔径)に設定可能なものであってもよい。例えば、
第1の空孔率と第2の空孔率との間の第3の空孔率に設
定可能とし、該第3の空孔率にて、前記洗浄操作を行う
ことができる。
【0270】前記各実施例では、フィルター部材の空孔
率(孔径)の変更は、目的細胞の分離(濾過)時と回収
時とにおいてそれぞれ適した空孔率とするために行われ
るが、本発明のフィルター装置は、これに限らず、例え
ば、フィルター部材空孔率(孔率)を変えることによ
り、それぞれの空孔率に応じた異なる目的細胞を分離す
るためのもの(多目的フィルター)としても用いること
ができる。
【0271】例えば、空孔率を第1の空孔率(第1の孔
径)に設定してリンパ球を分離・回収するためのフィル
ターとし、空孔率を第2の空孔率(第2の孔径)に設定
して赤血球、血小板等の他の細胞を分離・回収するため
のフィルターとすることができる。
【0272】また、本発明により分離・回収する生体微
細組織(目的生体微細組織)は、細胞に限らず、例え
ば、細胞核、染色体、遺伝子(DNA)、細胞膜上構造
物、オルガネラ等であってもよい。
【0273】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、フ
ィルター部材をその空孔率を変化させて用いることによ
り、簡単な操作で、目的とする生体微細組織に損傷や変
質を与えず、すなわちその品質、特性等を低下すること
なく、高い収率で分離・回収することができ、また、不
要成分の除去率も高い。
【0274】特に、物理的または化学的特性に勾配を有
するフィルター部材を用いた場合には、その効果がより
顕著に発現する。
【0275】また、フィルター部材を複数の多孔質体の
積層体で構成した場合には、各多孔質体毎に物理的また
は化学的特性を設定することができるので、その勾配を
フィルター部材に対し容易に付与することができ、ま
た、その勾配の程度の調整も容易である。
【0276】また、フィルター部材、特に弾性を有する
フィルター部材を圧縮または延伸することによりその空
孔率を変更する場合には、簡単な構造で再現性よく空孔
率を調整、設定することができる。
【0277】そして、第1の空孔率と第2の空孔率との
比率を所望に設定した場合、流路確保部材を設けた場
合、洗浄を行う場合、洗浄の際のフィルター部材の空孔
率を所望に設定する場合等においては、目的とする生体
微細組織の回収率や不要成分の除去率がより向上する。
【0278】また、本発明では、濾過法の利点である無
菌的処理が可能であるとともに、大量で迅速な処理が可
能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフィルター装置の第1実施例を示す分
解斜視図である。
【図2】第1実施例のフィルター装置の使用状態を示す
断面側面図である。
【図3】第1実施例のフィルター装置の使用状態を示す
断面側面図である。
【図4】図2に示すフィルター装置の平面図である。
【図5】本発明のフィルター装置の第2実施例を示す分
解斜視図である。
【図6】第2実施例のフィルター装置の使用状態を示す
断面側面図である。
【図7】第2実施例のフィルター装置の使用状態を示す
断面側面図である。
【図8】本発明のフィルター装置の第3実施例を示す部
分断面側面図である。
【図9】本発明のフィルター装置の第3実施例を示す部
分断面側面図である。
【図10】本発明のフィルター装置の第4実施例を示す
部分断面側面図である。
【図11】本発明のフィルター装置の第4実施例を示す
部分断面側面図である。
【図12】本発明のフィルター装置の第5実施例を示す
断面側面図である。
【図13】本発明のフィルター装置の第5実施例を示す
断面側面図である。
【符号の説明】
1A〜1E フィルター装置 2 ハウジング 25、26 空間 3 第1ハウジング部材 31 第1のポート 32 ネジ山部 35 基端側部材 36 先端側部材 37 リブ 38 シール部材固定部 4 第2ハウジング部材 41 第2のポート 42 内腔 43 シールリング 44 ネジ谷部 45 シール部材 47 リブ 48 シール部材固定部 5 フィルター部材 51 高分子多孔質膜 6a、6b 流路確保部材 61 リング 62 メッシュ 7 空孔率変更手段 71、72 板材 73 離間距離設定手段 74 ボルト 75 ナット 76 挿通孔 77、78 開口 8 ブリッジ 9 調整部材 91 基部 92 開口 93 円筒部 94 雌螺子 95 雄螺子

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のポートと第2のポートとを有する
    ハウジングと、 前記ハウジング内に設置された多孔質体よりなるフィル
    ター部材とを有し、 前記フィルター部材の空孔率を2以上の異なる空孔率に
    設定し得るよう構成されていることを特徴とするフィル
    ター装置。
  2. 【請求項2】 第1のポートと第2のポートとを有する
    ハウジングと、 前記ハウジング内を前記第1のポートに連通する空間と
    前記第2のポートに連通する空間とに区画するよう前記
    ハウジング内に設置された、多孔質体よりなるフィルタ
    ー部材と、 前記フィルター部材の空孔率を、少なくとも目的とする
    生体微細組織が捕捉可能な第1の空孔率と、前記第1の
    空孔率より大きい第2の空孔率とに設定可能な空孔率変
    更手段とを有することを特徴とするフィルター装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の空孔率に対する前記第2の
    空孔率の比率が、1.05〜3倍である請求項2に記載
    のフィルター装置。
  4. 【請求項4】 前記フィルター部材は、通液方向に物理
    的または化学的特性に勾配を有するものである請求項1
    ないし3のいずれかに記載のフィルター装置。
  5. 【請求項5】 前記フィルター部材は、複数の膜状多孔
    質体の積層体で構成され、各多孔質体のうちの全部また
    は一部が、物理的または化学的特性に勾配を有する請求
    項1ないし4のいずれかに記載のフィルター装置。
  6. 【請求項6】 前記物理的または化学的特性の勾配は、
    多孔質体の孔径の変化である請求項4または5に記載の
    フィルター装置。
  7. 【請求項7】 前記物理的または化学的特性の勾配は、
    多孔質体の空孔率の変化である請求項4または5に記載
    のフィルター装置。
  8. 【請求項8】 前記物理的または化学的特性の勾配は、
    多孔質体の親水性の変化である請求項4または5に記載
    のフィルター装置。
  9. 【請求項9】 前記物理的または化学的特性の勾配は、
    多孔質体のゼータ電位の変化である請求項4または5に
    記載のフィルター装置。
  10. 【請求項10】 前記フィルター部材は、弾性変形可能
    なものであり、前記空孔率の設定は、前記フィルター部
    材の圧縮によりその空孔率を減少させ、前記圧縮の解除
    または緩和によりその空孔率を増大させるようにして行
    う請求項1ないし9のいずれかに記載のフィルター装
    置。
  11. 【請求項11】 前記フィルター部材は、弾性変形可能
    なものであり、前記空孔率の設定は、前記フィルター部
    材の延伸によりその空孔率を増大させ、前記延伸の解除
    または緩和によりその空孔率を減少させるようにして行
    う請求項1ないし9のいずれかに記載のフィルター装
    置。
  12. 【請求項12】 前記フィルター部材は、空孔率の増減
    と、孔径の増減とが対応するものである請求項1ないし
    11のいずれかに記載のフィルター装置。
  13. 【請求項13】 前記空孔率の設定の変更は、前記ハウ
    ジングの容積の変更を伴って行われる請求項1ないし1
    2のいずれかに記載のフィルター装置。
  14. 【請求項14】 前記ハウジングは、第1ハウジング部
    材と、前記第1ハウジング部材に対し液密に移動可能な
    第2ハウジング部材とを有し、前記第1ハウジング部材
    に対し前記第2ハウジング部材が相対的に移動すること
    により前記フィルター部材に変形を与え、その空孔率を
    変更するよう構成されている請求項1ないし13のいず
    れかに記載のフィルター装置。
  15. 【請求項15】 前記第1ハウジング部材、前記第2ハ
    ウジング部材間の液密性を保持する少なくとも1つのシ
    ール部材が設置されている請求項14に記載のフィルタ
    ー装置。
  16. 【請求項16】 前記第1のポートおよび/または前記
    第2のポートから流入した液体の前記フィルター部材へ
    の流路を確保する流路確保部材を有する請求項1ないし
    15のいずれかに記載のフィルター装置。
  17. 【請求項17】 空孔率が変更可能な多孔質体よりなる
    フィルター部材を用いて目的とする生体微細組織の分離
    ・回収を行う方法であって、 前記フィルター部材の空孔率を前記生体微細組織が捕捉
    可能な第1の空孔率に設定した状態で、前記フィルター
    部材により前記生体微細組織の濾過・分離を行い、 前記フィルター部材の空孔率を前記第1の空孔率より大
    きい第2の空孔率に設定した状態で、前記フィルター部
    材に捕捉された前記生体微細組織の回収を行うことを特
    徴とする生体微細組織の分離・回収方法。
  18. 【請求項18】 第1のポートと第2のポートとを有す
    るハウジング内に、空孔率が変更可能な多孔質体よりな
    るフィルター部材が設置されたフィルター装置を用い
    て、目的とする生体微細組織の分離・回収を行う方法で
    あって、 前記フィルター部材の空孔率を前記生体微細組織が捕捉
    可能な第1の空孔率に設定した状態で、前記生体微細組
    織を含む被処理液を前記第1のポートより供給して、前
    記フィルター部材により前記生体微細組織の濾過・分離
    を行い、 その後、前記フィルター部材の空孔率を前記第1の空孔
    率より大きい第2の空孔率に設定した状態で、前記生体
    微細組織を回収するための液体を前記第2のポートより
    供給して、前記フィルター部材に捕捉された前記生体微
    細組織の回収を行うことを特徴とする生体微細組織の分
    離・回収方法。
  19. 【請求項19】 第1のポートと第2のポートとを有す
    るハウジング内に、空孔率が変更可能な多孔質体よりな
    るフィルター部材が設置されたフィルター装置を用い
    て、目的とする生体微細組織の分離・回収を行う方法で
    あって、 前記フィルター部材の空孔率を前記生体微細組織が捕捉
    可能な第1の空孔率に設定した状態で、前記生体微細組
    織を含む被処理液を前記第1のポートより供給して、前
    記フィルター部材により前記生体微細組織の濾過・分離
    を行い、 次いで、洗浄液を前記第1のポートより供給して、前記
    フィルター部材を洗浄し、 その後、前記フィルター部材の空孔率を前記第1の空孔
    率より大きい第2の空孔率に設定した状態で、前記生体
    微細組織を回収するための液体を前記第2のポートより
    供給して、前記フィルター部材に捕捉された前記生体微
    細組織の回収を行うことを特徴とする生体微細組織の分
    離・回収方法。
  20. 【請求項20】 前記フィルター部材の洗浄は、前記フ
    ィルター部材の空孔率を前記第1の空孔率以上、前記第
    2の空孔率未満に設定した状態で行われる請求項19に
    記載の生体微細組織の分離・回収方法。
  21. 【請求項21】 前記フィルター部材の洗浄は、前記フ
    ィルター部材の空孔率を前記第1の空孔率に維持した状
    態で行われる請求項19に記載の生体微細組織の分離・
    回収方法。
  22. 【請求項22】 前記第1の空孔率に対する前記第2の
    空孔率の比率が、1.05〜3倍である請求項17ない
    し21のいずれかに記載の生体微細組織の分離・回収方
    法。
  23. 【請求項23】 前記フィルター部材は、複数の膜状多
    孔質体の積層体で構成されている請求項17ないし22
    のいずれかに記載の生体微細組織の分離・回収方法。
  24. 【請求項24】 前記フィルター部材は、通液方向に物
    理的または化学的特性に勾配を有するものである請求項
    17ないし23のいずれかに記載の生体微細組織の分離
    ・回収方法。
  25. 【請求項25】 前記物理的または化学的特性の勾配
    は、多孔質体の孔径の変化である請求項24に記載の生
    体微細組織の分離・回収方法。
  26. 【請求項26】 前記物理的または化学的特性の勾配
    は、多孔質体の空孔率の変化である請求項24に記載の
    生体微細組織の分離・回収方法。
  27. 【請求項27】 前記物理的または化学的特性の勾配
    は、多孔質体の親水性の変化である請求項24に記載の
    生体微細組織の分離・回収方法。
  28. 【請求項28】 前記物理的または化学的特性の勾配
    は、多孔質体のゼータ電位の変化である請求項24に記
    載の生体微細組織の分離・回収方法。
  29. 【請求項29】 前記フィルター部材は、空孔率の増減
    と、孔径の増減とが対応するものである請求項17ない
    し28のいずれかに記載の生体微細組織の分離・回収方
    法。
  30. 【請求項30】 前記フィルター装置は、前記第1のポ
    ートおよび/または前記第2のポートから流入した液体
    の前記フィルター部材への流路を確保する流路確保部材
    を有する請求項18ないし21のいずれかに記載の生体
    微細組織の分離・回収方法。
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