JPH10135135A - 半導体装置の作製方法 - Google Patents

半導体装置の作製方法

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JPH10135135A
JPH10135135A JP30595996A JP30595996A JPH10135135A JP H10135135 A JPH10135135 A JP H10135135A JP 30595996 A JP30595996 A JP 30595996A JP 30595996 A JP30595996 A JP 30595996A JP H10135135 A JPH10135135 A JP H10135135A
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silicon film
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laser beam
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Shunpei Yamazaki
舜平 山崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レーザー光の照射による非晶質珪素膜の結晶
化をむら無く行う技術を提供する。 【解決手段】 非晶質珪素膜102の表面に形成された
酸化膜103をエッチングしてから、レーザー光の照射
を行う。この際、レーザー光は線状にビーム加工された
紫外領域のエキシマレーザーを用いる。また、試料は室
温以下の温度とし、また非晶質珪素膜の膜厚を400〜
1000Å程度とする。こうすることで、線状レーザー
の照射による縞模様の形成を抑制することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本明細書で開示する発明は、
レーザー光の照射により、結晶化された結晶性珪素膜を
利用した薄膜トランジスタの作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体薄膜にレーザー光を照射すること
により各種アニールを行う技術が知られている。例え
ば、ガラス基板上に薄膜トランジスタを作製する際に、
まず非晶質珪素膜(アモファスシリコン膜)をガラス基
板上にプラズマCVD法等で成膜し、それにパルス発振
型で紫外光領域の発振を行うエキシマレーザー光を照射
することにより、結晶性珪素膜を得る技術が知られてい
る。
【0003】エキシマレーザーが利用されるのは、珪素
膜のアニールに適するような照射エネルギー密度と波長
が得られるからである。
【0004】しかし、通常のレーザー光は数mm角程度
のスポット状のビーム形状であるので、数十cm角の大
きさを有するガラス基板を利用した際等に生産性が問題
となる。
【0005】この問題を解決するために、レーザー光を
光学系により、長さ数十cmの線状に加工し、この線状
のレーザービーム(線状レーザーと称する)を走査する
ことにより、大面積への対応を行う技術が知られてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記線状レーザーを用
いた方法により、薄膜トランジスタを作製じた場合、以
下のような問題が生じる。薄膜トランジスタを作製する
場合、それが単体で作製されるのではなく、集積化した
ものとして作製される。
【0007】例えば、周辺駆動回路を一体化したアクテ
ィブマトリクス型の液晶表示装置に薄膜トランジスタを
利用する場合、周辺駆動回路を構成するシフトレジスタ
やバッファー回路、さらにアナログスイッチ回路といっ
た回路は、同じ回路パターンが繰り返されて配置される
ものとなる。
【0008】このような構成を得るために線状のレーザ
ー光を利用すると、得られた液晶ディスプレイの表示に
細かい縞模様が観察される。この縞模様はその長手方向
が直交した2種類に分類される。即ち、縦縞及び横縞と
して観察される。
【0009】なお、レーザー光の走査方向を90°回転
させても、やはり縦縞及び横縞は観察される。
【0010】この縞模様は、アニール後の珪素膜を観察
した場合にも結晶性のむらとして認識することができ
る。
【0011】本発明者らの知見によれば、上記の縦縞及
び横縞は、線状のレーザービームの長手方向における照
射エネルギー密度のバラツキ、及び走査方向におけるレ
ーザーエネルギー密度のバラツキに関係する。
【0012】線状のレーザービームの長手方向における
照射エネルギー密度のバラツキは、発振器内部における
放電開始箇所のバラツキに起因する。即ち、発振器から
出るレーザー光の密度分布に偏りが生じ、それが光学系
において拡大される結果として生じる。特に線状のレー
ザービームは、数cm角のスポットビームを光学系によ
り、幅数mm、長さ数十cmに成形するので、発振器内
部における放電箇所の偏りは、大きく拡大されたものと
なる。
【0013】上記線状のレーザービームの長手方向にお
ける照射エネルギー密度のバラツキは、レーザー発振器
内部における空間的な発振位置のバラツキによるものと
理解することができる。
【0014】また、線状のレーザービームの走査方向お
ける照射エネルギー密度のバラツキは、発振器の安定
性、即ち発振毎における照射エネルギー密度のバラツキ
に起因する。
【0015】これは、レーザー発振器の時間的な発振強
度のバラツキによるものと理解することができる。
【0016】上記の時間的及び空間的なレーザー発振の
バラツキは、レーザー発振器の構造や発振方法に起因す
るものである。本明細書で開示する発明は、以下の事項
を前提とし、大面積へのアニール効果の不均一性を解決
することを課題とする。
【0017】(1)パルス発振型のエキシマレーザーを
利用する。 (2)光学系により成形した線状のレーザー光を利用す
る。 (3)レーザー発振器からのレーザー光が上述したよう
なエネルギー密度のゆらぎを有している。
【0018】
【課題を解決するための手段】本明細書で開示する発明
は、非晶質珪素膜を形成する工程と、前記非晶質珪素膜
の表面に形成された不純物膜を除去する工程と、紫外領
域の波長を有する線状のエキシマレーザー光を走査して
照射することにより前記非晶質珪素膜を結晶化させる工
程と、を有することを特徴とする。
【0019】上記構成において、レーザー光の照射時に
非晶質珪素膜の温度を室温または室温以下に冷却するこ
とを特徴とする。
【0020】また、非晶質珪素膜の膜厚を400Å〜8
00Åとすることを特徴とする。
【0021】不純物膜は、酸化物、窒化物、有機物から
選ばれた少なくとも一つを含む膜として定義される。主
に関係するのは酸化膜である。
【0022】不純物膜の除去は、特にBHFやHF等の
フッ酸を含むエッチャントによって行いうと効果的であ
る。これは、非晶質珪素膜の表面をフッ素によってター
ミネイトすることにより、レーザー照射前に非晶質珪素
膜の表面に不純物膜が形成されないようにすることに効
果がある。
【0023】
【発明の実施の形態】非晶質珪素膜の表面に形成された
自然酸化膜に代表される不純物膜をエッチングで除去す
ることにより、その後の線状レーザー光の照射時におけ
る結晶化をむらなく行わすことができる。
【0024】酸化膜を除去することにより、レーザー照
射後の膜質が安定するのは、非晶質珪素膜と酸化珪素膜
との熱伝導率の大きな違いに起因する。
【0025】厚さが1000Å以下であるような非晶質
珪素膜は、膜中の不均一性が顕著に現れてしまう。当
然、そのような非晶質珪素膜上に形成された酸化膜にも
不均一性が現れる。
【0026】エキシマレーザー光には、そもそも時間的
及び空間的にゆらぎが存在する。レーザー光が非晶質珪
素膜に照射されると、そこから周囲に熱が瞬間的に伝導
するのであるが、その伝導状態は、レーザー自体の照射
エネルギー密度のバラツキと上記膜の不均一性を反映し
たものとなる。
【0027】線状のレーザーを利用した場合、熱伝導に
より結晶化した端部にこの不均一性が現れる。当然この
端部は線状(筋状)なものとなる。エキシマレーザーを
利用した場合、パルス発振により、次々とレーザー光が
照射されるが、この時上記線状の領域は、レーザー発振
の不均一性と非晶質珪素膜と酸化膜の不均一性とを反映
したものとして現れる。
【0028】換言すれば、レーザー発振の不均一性と非
晶質珪素膜と酸化膜の不均一性とが相乗して、さらに強
調されたものとして現れる。
【0029】そして、これが縞模様状に結晶状態(膜
質)が変化してしまうものとして観察される。
【0030】酸化珪素膜の熱伝導率は、非晶質珪素膜の
それに比較して、数パーセント以下である。従って、非
晶質珪素膜の表面に酸化膜が存在すると、上記の不均一
性がさらに助長されたものとなる。
【0031】このことは、酸化膜以外の有機膜や窒化膜
についてもいえることである。
【0032】また、レーザー照射時の加熱も上記の不均
一性(熱伝導の不均一性)をさらに助長するものとな
る。
【0033】また、膜厚が400Å以下というように薄
くなる場合も上記の膜質の不均一性が顕在化する。
【0034】
【実施例】
〔実施例1〕図1にレーザーアニールにより、結晶性珪
素膜を得る工程の概略を示す。まず、ガラス基板101
上にプラズマCVD法または減圧熱CVD法により、非
晶質珪素膜102を500Åの厚さに成膜する。
【0035】非晶質珪素膜102の成膜後、膜の表面に
は不純物膜103が不可避に形成される。これは、成膜
装置から試料の取り出しや搬送時に不可避に形成されて
しまう。この不純物膜は、酸化膜(自然酸化膜)が主で
あり、その他有機膜、さらには窒化膜でもって構成され
る。(実際には、それらが混合した膜が形成される)
【0036】こうして図1(A)に示す状態を得る。次
にBHF(バッファードフッ酸)またはHF(フッ酸)
を用いて、非晶質珪素膜102表面に形成された不純物
膜をエッチングする。このエッチングは、ドライエッチ
ング法を利用して行うのでもよい。
【0037】このエッチチング後には、膜の表面はフッ
素及び水素でターミネイトされ、数時間は自然酸化膜や
有機膜が形成されることが防がれる。
【0038】上記のエッチング後にレーザー光の照射を
行うことにより、非晶質珪素膜を結晶化させる。レーザ
ー光としては、KrFエキシマレーザ、XeClエキシ
マレーザー等の紫外領域の発振を行うエキシマレーザー
を用いる。
【0039】またその照射方法は、光学系により、幅数
mm、長さ数十cmの線状にビーム加工したものを、そ
の幅方向に走査しながら照射するものとする。こうする
ことで、大面積への対応を行うことができる。
【0040】図3に非晶質珪素膜の表面に形成されてい
る酸化膜を除去した場合としない場合とにおけるレーザ
ー照射後の膜の見かけ上の屈折率とレーザー照射時の照
射エネルギー密度との関係を示す。
【0041】屈折率は、エリプソメトリで計測し、エネ
ルギー照射密度は、照射されたレーザー光の一部を外部
に取り出し、それをディテクターで計測した値から求め
たものである。これらの計測値は、絶対的なものではな
く、相対的なものである。
【0042】またレーザー光は、線状にビーム加工され
たKrFエキシマレーザー(波長248nm)を利用し
たものである。
【0043】利用した試料は、プラズマCVD法で成膜
した厚さ500Åの非晶質珪素膜を空気中において45
0℃の温度で1時間加熱し、膜中の水素を離脱させたも
のを用いた。
【0044】酸化膜は、上記水素出しの加熱処理中に形
成されたものである。また、その膜厚は数十Å程度であ
る。
【0045】また、酸化膜の除去の方法は、バッファー
ドフッ酸によるウェットエッチングによるものである。
【0046】屈折率が、その値が小さい程、膜表面の荒
れが大きく、またその結晶性が優れていることを示して
いる。
【0047】なお、この膜表面荒れと結晶性との関係
は、一見矛盾しているようであるが、レーザー光の照射
によって得られた結晶性珪素膜においては、一般的に膜
表面の荒れが大きい方が膜の結晶性が高いというデータ
が得られている。
【0048】図3から明らかなように、レーザー光の照
射エネルギー密度の変化に対しての屈折率の変化、即ち
レーザー光の照射エネルギー密度の変化に対しての結晶
性と表面の荒れの程度は、酸化膜を除去した試料の場合
の方が小さい。
【0049】これは、酸化膜を除去した試料において
は、そうでない試料に比較して、照射エネルギー密度の
バラツキに対して、膜質の変化が小さいことを示してい
る。即ち、不可避に発生してしまうエネルギー密度のゆ
らぎに対して、得られる膜質(換言すればアニール効
果)の変化が小さいことを示している。
【0050】図4に示すには、出発膜である非晶質珪素
膜の膜厚と、得られた結晶性珪素膜のラマン強度変動の
関係を示したものである。なお利用した試料の作製条件
は、図3に示すデータを得たものと同じである。
【0051】図4から明らかなように、出発膜の膜厚が
400Å以上であれば、得られる結晶性珪素膜のラマン
強度、即ち得られる結晶性珪素膜の結晶性はそれ程変動
しないことがわかる。
【0052】図5に示すのは、レーザー光の照射時にお
ける温度(基板加熱温度)と得られた結晶性珪素膜のラ
マン強度との関係を示すものである。なお利用した試料
の作製条件は、図3に示すデータを得たものと同じであ
る。
【0053】図5から明らかなように、加熱をする程、
得られる膜のラマン強度(結晶性を反映したものと解釈
される)の変動は大きくなる。特に、試料である非晶質
珪素膜の膜厚が300Åの場合は、膜厚が500Åの場
合に比較してこの傾向が極めて顕著になる。
【0054】即ち、図5からは、レーザー光を照射する
対象となる非晶質珪素膜の膜厚は、300Åより500
Åの方が良く、また加熱は行わず25℃(室温)でレー
ザー光の照射を行うことが良い、という結論が得られ
る。
【0055】また、図6に非晶質珪素膜に対するレーザ
ー光の照射時における酸化膜の有無、さらに加熱の有無
における得られた結晶性珪素膜の表面を写した写真を示
す。
【0056】図6(A)は、酸化膜の除去を行わず、室
温でレーザー光を照射した場合に得られる結晶性珪素膜
の表面を写した写真である。この写真は、ランプからの
光を膜の表面に反射させて、膜質のムラが現れやすいよ
うにして、写真撮影を行ったものである。
【0057】図6(B)は、酸化膜の除去を行い、40
0℃の加熱状態でレーザー光を照射した場合に得られる
結晶性珪素膜の表面を写した写真である。
【0058】図6(C)は、酸化膜の除去を行い、室温
でレーザー光を照射した場合に得られる結晶性珪素膜の
表面を写した写真である。
【0059】(A)〜(C)の写真を見れば判るよう
に、酸化膜の除去を行うことにより、縞状のムラ(これ
は結晶性の不均一性を反映したものと考えられる)が少
なくすることができる。さらにレーザー照射時に加熱を
行わないことで、縞状のムラをより少なくすることがで
きる。
【0060】以上、図3〜図6に示すデータより、レー
ザー光の照射エネルギー密度の変動に対しての影響を抑
制するたの対策して以下の事項が導かれる。
【0061】(1)非晶質珪素膜表面の酸化膜を徹底し
て除去してから、レーザー光の照射を行う。 (2)非晶質珪素膜表面の膜厚は、400Å以上とす
る。また、紫外領域の光の吸収状態を考慮すると、その
膜厚の上限は1000Å以下、好ましくは800Å以下
とする。 (3)レーザー光の照射時には、試料を加熱しない。さ
らには冷却する。
【0062】上記の要素を少なくとも一つ満たすことに
より、照射エネルギー密度の変動に対して得られる膜質
の変化を小さいものとすることができる。
【0063】上記(1)〜(3)の要素は、できるだけ
多くの満足することが好ましい。従って、できることな
ら上記(1)〜(3)に要素を全て満足することがより
好ましい。
【0064】なお上記(2)に膜厚の条件を1000Å
とするのは、それ以上の膜厚になると、レーザーの吸収
が膜表面付近に集中し、厚さ方向における結晶性の違い
が顕在化するからである。またレーザー光の照射による
結晶化をより効果的に行うには、その膜厚を800Å以
下とすることがより好ましい。
【0065】また冷却の温度は、室温以下〜−20℃程
度が適当である。 〔実施例2〕本実施例では、周辺駆動回路一体型のアク
ティブマトリクス型の液晶表示装置の作製工程を示す。
【0066】図2に作製工程を示す。まずガラス基板
(または石英基板)501上に図示しない下地膜を成膜
する。ここでは、図示しない下地膜としてスパッタ法に
より、酸化珪素膜を3000Åの厚さに成膜する。
【0067】次にプラズマCVD法(または減圧熱CV
D法)により、非晶質珪素膜502を500Åの厚さに
成膜する。こうして図2(A)に示す状態を得る。
【0068】次に実施例1に示した様にして、表面の不
純物層を除去する。そしてKrFエキシマレーザー光の
照射を行い、非晶質珪素膜502を結晶化させ、結晶性
珪素膜を得る。結晶性珪素膜を得たら、それをパターニ
ングすることにより、図2(B)の51、52、53で
示される薄膜トランジスタの活性層を形成する。
【0069】ここで、51がPTFTの活性層であり、
52がNTFTの活性層である。この2つのTFTでも
って、周辺駆動回路を構成するCMOSが構成される。
また、53が画素に配置されるNTFTの活性層であ
る。
【0070】ゲイト絶縁膜として機能する酸化珪素膜5
03をプラズマCVD法により、1000Åの厚さに成
膜する。さらに図示しないアルミニウム膜をスパッタ法
により4000Åの厚さに成膜し、それをパターニング
することにより、ゲイト電極504、505、506を
形成する。
【0071】次に得られたゲイト電極のパターンを陽極
とした陽極酸化を行うことにより、陽極酸化膜507、
508、509を1000Åの厚さに形成する。陽極酸
化膜は、ゲイト電極を電気的及び物理的に保護する機能
を有している。こうして図2(B)に示す状態を得る。
【0072】ここでは、低抵抗を有するアルミニウムを
材料として、ゲイト電極を構成する例を示すが、他の導
電性材料を利用するのでもよい。
【0073】次に図2(B)に示す状態において、導電
型を付与するための不純物元素のドーピングを行う。こ
こでは、まずPTFTを構成する活性層に対して、選択
的にB(ボロン)のドーピングをプラズマドーピング法
でもって行い、次にNTFTを構成する活性層に対し
て、選択的にP(リン)のドーピングをプラズマドーピ
ング法でもって行う。
【0074】こうして、周辺駆動回路を構成するPTF
Tのソース領域507、チャネル領域508、ドレイン
領域509が自己整合的に形成される。また、周辺駆動
回路を構成するNTFTのソース領域512、チャネル
領域511、ドレイン領域510を自己整合的に形成さ
れる。また、画素マトリクスに配置されるNTFTのソ
ース領域513、チャネル領域514、ドレイン領域5
15が自己整合的に形成される。こうして図2(C)に
示す状態を得る。
【0075】なお、本実施例においては、陽極酸化膜5
07、508、509が存在する関係で、その厚さの分
でオフセットゲイト領域がチャネルとソース/ドレイン
領域の間に形成される。しかし、その寸法は1000Å
(実際はプラズマドーピング時における注入イオンの回
り込みにより、さらに小さくなると考えられる)程度で
あるので、ここではその存在は無視する。なお、陽極酸
化膜の膜厚を2000Å程度以上といように厚くした場
合には、オフセットゲイト領域の効果が顕在化する。
【0076】次に第1の層間絶縁膜として、2000Å
厚の窒化珪素膜516とポリイミド樹脂でなる膜517
を積層する。ここでは、窒化珪素膜をプラズマCVD法
により成膜し、ポリイミド樹脂でなる膜をスピンコート
法でもって成膜する。
【0077】そしてコンタクトホールの形成を行い、周
辺駆動回路のPTFTのソース電極518、NTFTの
ソース電極520、両TFTに共通のドレイン電極51
9を形成する。これで、PTFTとNTFTとが相補型
に構成されたCMOSが得られる。
【0078】さらに、画素マトリクスに配置されるNT
FTのソース電極521とドレイン電極522とを形成
する。ここで、ソース電極521は、ゲイト配線と共に
画素マトリクス領域において格子状に配置されたソース
配線から延在したものとして形成される。こうして図2
(D)に示す状態を得る。
【0079】次に第2の層間絶縁膜として、ポリイミド
樹脂でなる絶縁膜523をスピンコート法でもって成膜
する。そしてコンタクトホールの形成を行い、ITOで
もって画素電極524を形成する。
【0080】こうして図2(E)に示す周辺駆動回路と
アクティブマトクス回路とを同一ガラス基板上に集積化
したアクティブマトリクス型の液晶ディスプレイを構成
する片方の基板が完成する。
【0081】なお、液晶ディスプレイを構成するには、
さらに配向膜の形成、配向処理等が必要とされる。
【0082】〔実施例3〕本実施例では、ボトムゲイト
型の薄膜トランジスタの作製工程を示す。まず図7
(A)に示すようにガラス基板上にゲイト電極702を
形成する。そして、ゲイト絶縁膜として機能する酸化珪
素膜703を成膜し、さらに非晶質珪素膜704を成膜
する。
【0083】非晶質珪素膜の成膜後、その表面には、7
05で示される不純物膜が不可避に形成される。こうし
て図7(A)に示す状態を得る。
【0084】次にエッチングにより不純物膜705を除
去し、さらにレーザー光の照射を行うことにより、非晶
質珪素膜704を結晶化させ、結晶性珪素膜706を得
る。
【0085】こうして図7(B)に示す状態を得る。図
7(C)に示すように次にレジストマスク707を基板
裏面からの露光により形成する。そして、ソース/ドレ
イン領域を形成するための不純物のドーピングをレジス
トマスク707を用いて行い、ソース領域708、ドレ
イン領域710を形成する。またこの際、チャネル領域
709が画定する。
【0086】ドーピングの終了後、レジストマスクを除
去し、再度のレーザー光の照射を行う。この工程でドー
パントの活性化とドーピング時の損傷のアニールとが行
われる。
【0087】次に図7(D)に示すように、層間絶縁膜
として窒化珪素膜710を成膜し、さらにポリイミド樹
脂でなる層間絶縁膜711を形成する。そしてコンタク
トホールの形成を行い、ソース電極712とドレイン電
極713を形成する。こうしてガラス基板上にボトムゲ
イト型の薄膜トランジスタが完成する。
【0088】図8に図7(C)に示すものとは異なるド
ーピング方法を示す。(A)に示すのは、ドーピント元
素を含んだ薄い膜801を成膜し、その後に基板上また
は基板裏面側からレーザー光の照射を行う方法である。
この方法を採用した場合、膜が瞬間的に溶融し、そこか
らドーパント元素がソース/ドレイン領域となるべき領
域に拡散する。こうして、一導電型を有するソース/ド
レイン領域が形成される。
【0089】(B)に示すには、ドーパント元素を含ん
だ雰囲気中においてレーザー光を基板表面また裏面から
行うことにより、ドーピングを行う方法である。図に
は、P(リン)が含まれた雰囲気を利用した場合の例が
模式的に示されている。
【0090】
【発明の効果】本明細書で開示する発明を利用すること
により、大面積へのアニール効果の不均一性を解決し
て、薄膜トランジスタでなる回路を均一性よく形成する
ことができる。そして、表示ムラのないアクティブマト
リクス型の液晶ディスプレイを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 レーザーアニールにより結晶性珪素膜を得る
工程を示す図。
【図2】 周辺駆動回路一体型のアクティブマトリクス
型の液晶表示装置のTFT部分の作製工程を示す図。レ
ーザー照射システムの概略を示す図。
【図3】 非晶質珪素膜表面の酸化膜がレーザー結晶化
時に与える影響を示す図。
【図4】 レーザーアニール後のラマン強度と非晶質珪
素膜の膜厚の関係を示す図。
【図5】 レーザー照射時の試料の温度とラマン強度と
の関係を示す図。
【図6】 レーザー照射後の結晶性珪素薄膜の表面の状
態を示す写真。
【図7】 薄膜トランジスタの作製工程を示す図。
【図8】 ドーピング手段を示す図。
【符号の説明】
101 ガラス基板 102 非晶質珪素膜 103 自然酸化膜を主とする不純物膜

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非晶質珪素膜を形成する工程と、 前記非晶質珪素膜の表面に形成された不純物膜を除去す
    る工程と、 紫外領域の波長を有する線状のエキシマレーザー光を走
    査して照射することにより前記非晶質珪素膜を結晶化さ
    せる工程と、 を有することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、レーザー光の照射時に
    非晶質珪素膜の温度を室温または室温以下に冷却するこ
    とを特徴とする半導体装置の作製方法。
  3. 【請求項3】請求項1において、非晶質珪素膜の膜厚を
    400Å〜800Åとすることを特徴とする半導体装置
    の作製方法。
  4. 【請求項4】請求項1において、不純物膜は、酸化物、
    窒化物、有機物から選ばれた少なくとも一つを含むこと
    を特徴とする半導体装置の作製方法。
  5. 【請求項5】請求項1において、不純物膜の除去はフッ
    酸を含むエッチャントによって行い、非晶質珪素膜の表
    面をフッ素と水素とによってターミネイトすることを特
    徴とする半導体装置の作製方法。
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