JPH10133590A - 発光表示装置 - Google Patents

発光表示装置

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JPH10133590A
JPH10133590A JP8303779A JP30377996A JPH10133590A JP H10133590 A JPH10133590 A JP H10133590A JP 8303779 A JP8303779 A JP 8303779A JP 30377996 A JP30377996 A JP 30377996A JP H10133590 A JPH10133590 A JP H10133590A
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heat
conductive adhesive
emitting display
light
light emission
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JP8303779A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Takahira
等 高比良
Masahiro Oura
正裕 大浦
Shigeki Muta
茂樹 牟田
Takao Yoshikawa
孝雄 吉川
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置の大型化や高重量化を伴わずに表示板の
温度上昇を効率よく抑制できて誤動作や断線等による表
示機能喪失の故障を防止でき、発熱源となる冷却排気フ
ァンを小型軽量化又は不要化できるプラズマ式や発光ダ
イオード式等の発光表示装置の開発。 【解決手段】 発光表示板(3)の視認側に熱伝導性粘
着層からなるスペーサ(2)を介して透明保護板(1)
を接着固定してなる、又は/及び発光表示板(3)の視
認背面側又は/及び側面側に熱伝導性粘着層(4)を介
して放熱板(5)を接着固定してなる、又は/及び発光
表示板(3)を収容したケース(9)の外面に熱伝導性
粘着層(7)を介して放熱板(8)を接着固定してなる
発光表示装置。 【効果】 発光表示板による装置内部の蓄熱を熱伝導性
粘着層を介して透明保護板や放熱板に効率よく伝熱して
放熱でき、発光表示装置の小型軽量化を図れ、容易かつ
効率的に装置を製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、放熱性に優れるプラズマ
式や発光ダイオード式等の発光表示装置に関する。
【0002】
【発明の背景】従来、図2に示した如く、発光表示板3
の視認側に接触火傷防止用等の透明保護板1をスペーサ
21を介して配置し、表示板の視認背面側に冷却排気フ
ァン61を配置してケース91内に収容したプラズマ式
や発光ダイオード式等の自発光式の表示装置が知られて
いた。ちなみにプラズマ式の発光表示板は、ガラス板等
の透明基板に電極を設けて対向配置し、電極に対する印
加電圧の制御でプラズマを発生させて表示目的を達成す
るものである。また発光ダイオード式の発光表示板は、
基板上に発光ダイオードを縦横に配列してその個々の発
光ダイオードの発光制御により表示目的を達成するもの
である。
【0003】前記の発光表示装置において、例えばプラ
ズマ表示装置では、その表示板が80℃程度の高温に達
して温度上昇による誤動作や故障等を発生し、発光ダイ
オード表示装置でも発光ダイオードの発熱で火傷する程
度の高温に達してボンディングワイヤの断線を発生す
る。従って前記した冷却排気ファンは、発光表示板の発
熱による装置内の温度上昇を抑制して故障等を防止する
ための冷却システムを形成するものである。
【0004】しかしながら、冷却排気ファンのみによる
冷却システムでは、装置が大型化したり高重量化して装
置の小型化を困難にすると共に、ファンモーターが新た
な発熱源となる難点があり、また温度上昇による誤動作
や断線問題の防止効果が不十分で冷却システムの信頼性
に乏しい問題点があった。
【0005】
【発明の技術的課題】本発明は、装置の大型化や高重量
化を伴わずに表示板の温度上昇を効率よく抑制できて誤
動作や断線等による表示機能喪失の故障を防止でき、発
熱源となる冷却排気ファンを小型軽量化又は不要化でき
るプラズマ式や発光ダイオード式等の発光表示装置の開
発を課題とする。
【0006】
【課題の解決手段】本発明は、発光表示板の視認側に熱
伝導性粘着層からなるスペーサを介して透明保護板を接
着固定してなる、又は/及び発光表示板の視認背面側又
は側面側の少なくとも一方に熱伝導性粘着層を介して放
熱板を接着固定してなる、又は/及び発光表示板を収容
したケースの外面に熱伝導性粘着層を介して放熱板を接
着固定してなることを特徴とする発光表示装置を提供す
るものである。
【0007】
【発明の効果】本発明によれば、発光表示板による装置
内部の蓄熱を熱伝導性粘着層を介して透明保護板や放熱
板に効率よく伝熱して放熱でき、発光表示板の高温化を
抑制して装置の誤動作や断線等による表示機能喪失の故
障を防止することができる。また、熱伝導性粘着層や放
熱板による冷却手段であることより薄型軽量性に優れて
装置の大型化や高重量化を伴わずに適用することができ
る。その結果、発熱源となる冷却排気ファンを小型軽量
化又は不要化できて、プラズマ式や発光ダイオード式等
の発光表示装置の小型軽量化を図ることができる。さら
に粘着層を介した圧着処理で透明保護板や放熱板を簡便
に付設でき、また付設箇所やその面積も容易に設定でき
て養生時間が不要なことなどより装置の製造効率にも優
れている。
【0008】前記において、単なる接着剤では熱伝導性
に劣ると共に、流動性のためにスペーサとしての厚さ制
御が難しく、放熱板等の固定に硬化養生時間や流動防止
策を要して簡便作業性に劣る。また熱伝導性シリコーン
ゴムでは、接着力に乏しくてビス止め等の他の固定手段
を併用する必要があり、装置の製造効率に劣る。
【0009】
【発明の実施形態】本発明の発光表示装置は、発光表示
板の視認側に熱伝導性粘着層からなるスペーサを介して
透明保護板を接着固定してなる、又は/及び発光表示板
の視認背面側又は側面側の少なくとも一方に熱伝導性粘
着層を介して放熱板を接着固定してなる、又は/及び発
光表示板を収容したケースの外面に熱伝導性粘着層を介
して放熱板を接着固定してなるものである。その例を図
1に示した。1が透明保護板、2が熱伝導性粘着層から
なるスペーサ、3が発光表示板、4,7が熱伝導性粘着
層、5,8が放熱板、6が冷却排気ファン、9がケース
である。
【0010】発光表示板としては、プラズマ式や発光ダ
イオード式の表示板の如く、自発光に基づいて表示目的
を達成する適宜なものを用いうる。その発光で、発熱を
伴い、火傷する温度以上の高温に達するもの、あるいは
装置の誤動作や故障を誘発する高温に達するものなどが
有利に用いられる。発光表示板のサイズは、表示目的等
に応じて適宜に決定してよい。
【0011】発光表示板の視認側に熱伝導性粘着層から
なるスペーサを介して接着固定する透明保護板として
は、透明樹脂やガラスなどの適宜な透明材料で形成され
たものが用いられる。ちなみにその透明樹脂としては、
例えばポリメチルメタクリレートの如きアクリル系樹脂
やポリカーボネート、ポリカーボネート・ポリスチレン
共重合体の如きポリカーボネート系樹脂、エポキシ系樹
脂やトリアセチルセルロース、ポリビニルアルコールや
ポリイミド、ポリアリレートやポリエステル、ポリスル
ホンやポリエーテルスルホンなどがあげられる。透明保
護板の厚さは、発光表示板のサイズなどに応じて適宜に
決定することができる。
【0012】スペーサを形成する熱伝導性粘着層の形成
には、適宜な粘着剤を用いることができ、その種類につ
いて特に限定はない。ちなみにその粘着剤の例として
は、ゴム系やアクリル系、シリコーン系やウレタン系、
ビニルアルキルエーテル系やポリビニルアルコール系、
ポリビニルピロリドン系やポリアクリルアミド系、セル
ロース系などの種々の粘着剤があげられる。耐熱性や長
期安定性等の点よりは、アクリル系粘着剤が好ましく用
いられる。
【0013】前記のアクリル系粘着剤としては、公知物
のいずれも用いうるが就中、粘着特性等の点よりは、メ
チル基やエチル基、n−プロピル基やイソプロピル基、
n−ブチル基やイソブチル基、ヘキシル基やヘプチル
基、シクロヘキシル基や2−エチルヘキシル基、イソオ
クチル基やイソノニル基、デシル基やドデシル基の如き
アルキル基を有するアクリル酸やメタクリル酸のエステ
ルからなるアクリル酸系アルキルエステルの1種又は2
種以上を用いたアクリル系重合体を成分とするものが好
ましい。また2種以上のアクリル酸系アルキルエステル
を用いる場合には、アルキル基の炭素数の平均が2〜1
4個となる組合せが好ましい。
【0014】前記のアクリル系重合体は、官能基や極性
基の導入による接着性の改良、生成共重合体のガラス転
移温度の制御による凝集力や耐熱性の改良、架橋処理に
よる分子量の増大化などの粘着特性の改質等を目的に、
前記したアクリル酸系アルキルエステル以外の改質目的
に応じた適宜なモノマー成分の1種又は2種以上を共重
合したものであってもよい。
【0015】前記改質用のモノマー成分としては、例え
ばアクリル酸やメタクリル酸、カルボキシエチルアクリ
レートやカルボキシペンチルアクリレート、イタコン酸
やマレイン酸、フマール酸やクロトン酸の如きカルボキ
シル基含有モノマー、あるいは無水マレイン酸や無水イ
タコン酸の如き酸無水物モノマーがあげられる。
【0016】また(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエ
チルや(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、
(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチルや(メタ)ア
クリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸
8−ヒドロキシオクチルや(メタ)アクリル酸10−ヒ
ドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12−ヒドロキシ
ラウリルや(4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル)−
メチルアクリレートの如きヒドロキシル基含有モノマ
ー、スチレンスルホン酸やアリルスルホン酸、2−(メ
タ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸や
(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸、スルホプ
ロピル(メタ)アクリレートや(メタ)アクリロイルオ
キシナフタレンスルホン酸の如きスルホン酸基含有モノ
マー、2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェート
の如き燐酸基含有モノマーなども改質用のモノマー成分
の例としてあげられる。
【0017】更に(メタ)アクリルアミドやN,N−ジ
メチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)ア
クリルアミドやN−メチロール(メタ)アクリルアミ
ド、N−メチロールプロパン(メタ)アクリルアミドの
如き(N−置換)アミド系モノマー、N−(メタ)アク
リロイルオキシメチレンスクシンイミドやN−(メタ)
アクリロイル−6−オキシヘキサメチレンスクシンイミ
ド、N−(メタ)アクリロイル−8−オキシオクタメチ
レンスクシンイミドの如きスクシンイミド系モノマーな
ども改質用のモノマー成分の例としてあげられる。
【0018】加えて、酢酸ビニルやプロピオン酸ビニ
ル、N−ビニルピロリドンやメチルビニルピロリドン、
ビニルピリジンやビニルピペリドン、ビニルピリミジン
やビニルピペラジン、ビニルピラジンやビニルピロー
ル、ビニルイミダゾールやビニルオキサゾール、ビニル
モルホリンやN−ビニルカルボン酸アミド類、スチレン
やα−メチルスチレン、N−ビニルカプロラクタムの如
きビニル系モノマー、アクリロニトリルやメタクリロニ
トリルの如きシアノアクリレート系モノマー、(メタ)
アクリル酸グリシジルの如きエポキシ基含有アクリル系
モノマー、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコー
ル、(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコールや
(メタ)アクリル酸メトキシエチレングリコール、(メ
タ)アクリル酸メトキシポリプロピレングリコールの如
きグリコール系アクリルエステルモノマー、(メタ)ア
クリル酸テトラヒドロフルフリルやフッ素(メタ)アク
リレート、シリコーン(メタ)アクリレートや2−メト
キシエチルアクリレートの如きアクリル酸エステル系モ
ノマーなども改質用のモノマー成分の例としてあげられ
る。前記した改質用のモノマー成分の使用量は、粘着特
性等の点より当該アクリル酸系アルキルエステル100
重量部あたり50重量部以下が好ましい。
【0019】上記した如く粘着層は、ベースポリマー等
の分子量増大などによる粘着特性の改良を目的に必要に
応じて架橋構造とされるが、その架橋方式については特
に限定はなく、公知架橋方式のいずれも採用することが
できる。ちなみにその例としては、分子中に不飽和結合
を2個以上有する多官能モノマー成分をアクリル系重合
体中に共重合させて内部架橋させる方式、電子線や紫外
線の如き放射線の照射を介して内部架橋又は外部架橋さ
せる方式、粘着剤に架橋剤を配合して外部架橋させる方
式などがあげられる。
【0020】前記した多官能モノマー成分の例として
は、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート
や(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレ
ートやネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレートやト
リメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペン
タエリスリトールトリ(メタ)アクリレートやペンタエ
リスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエ
リスリトールヘキサ(メタ)アクリレートやエポキシア
クリレート、ポリエステルアクリレートやウレタンアク
リレート、1,4−ブチルジアクリレートや1,6−ヘ
キシルジアクリレートなどがあげられる。
【0021】前記したアクリル系重合体の内部架橋方式
では、多官能モノマー成分の使用を必須とし、内部架橋
したアクリル系重合体の調製は例えば通例の熱重合開始
剤によるラジカル重合方式や、光重合開始剤による放射
線重合方式などにより行うことができる。なお、架橋剤
や放射線照射等による外部架橋方式の場合にも、多官能
モノマー成分をアクリル系重合体中に共重合させて架橋
効率の向上をはかることもできる。
【0022】多官能モノマー成分は、1種又は2種以上
を用いることができ、その配合量は、架橋効率や粘着特
性、アクリル系の透明性や耐候性等の特性などの点よ
り、全モノマー成分の30重量%以下、就中0.01〜
25重量%、特に0.02〜10重量%が好ましい。
【0023】上記の外部架橋方式に用いる架橋剤として
は、適宜なものを用いることができ、特に限定はない。
カルボキシル基や酸無水物基、ヒドロキシル基やエポキ
シ基等の官能基含有モノマー成分を共重合させたアクリ
ル系重合体の分子間架橋に用いられる公知架橋剤のいず
れも用いうる。その例としては、トリレンジイソシアネ
ートやトリメチロールプロパントリレンジイソシアネー
ト、ジフェニルメタントリイソシアネートの如き多官能
イソシアネート系架橋剤、ポリエチレングリコールジグ
リシジルエーテルやジグリシジルエーテル、トリメチロ
ールプロパントリグリシジルエーテルの如きエポキシ系
架橋剤があげられる。
【0024】またメラミン樹脂系架橋剤や金属塩系架橋
剤、金属キレート系架橋剤やアミノ樹脂系架橋剤、過酸
化物系架橋剤なども用いうる。架橋剤の使用量は、架橋
効率や粘着特性などの点より、アクリル系重合体100
重量部あたり、20重量部以下、就中15重量部以下、
特に0.01〜10重量部が好ましい。
【0025】熱伝導性粘着層の形成は、粘着層に伝熱剤
を配合することにより行うことができる。その伝熱剤と
しては、例えばアルミニウムや銀、金や銅、ニッケルや
鉄の如き金属の粉末やカーボン、熱伝導率の良好なセラ
ミック粉末などの適宜なものを用いうる。ちなみにその
セラミック粉末の例としては、酸化マグネシウムや酸化
銅、酸化鉄や酸化アルミニウム、窒化アルミニウムや窒
化ホウ素、炭化ケイ素や酸化ベリリウム、リン化ホウ素
や二酸化チタン、ホウ化チタンや窒化ケイ素などがあげ
られる。
【0026】伝熱剤の配合量は、熱伝導性などに応じて
適宜に決定しうるが、一般には粘着層を形成するベース
ポリマー100重量部あたり、10〜500重量部、就
中15〜300重量部、特に20〜120重量部の配合
量とされる。なお用いる伝熱剤の粒径は、限定するもの
ではないが熱伝導性と接着力に優れる粘着層を形成する
点などより、平均粒径に基づき0.5〜300μm、就
中1〜150μm、特に5〜100μmが好ましい。
【0027】熱伝導性粘着層の形成は、例えば有機溶剤
による溶液や水による分散液ないしエマルジョン、又は
モノマー成分等の混合物などとした粘着剤に伝熱剤を配
合して支持基材上に塗工し、加熱乾燥処理又は放射線照
射処理する方式、あるいはセパレータ上に形成した熱伝
導性粘着層を支持基材上、あるいは透明保護板や放熱板
等に移着する方式などの適宜な方式で行うことができ
る。
【0028】前記の支持基材としては、紙や不織布、プ
ラスチックフィルムや金属箔などの適宜なものを用いる
ことができ、熱伝導性等の点よりは例えば銅やアルミニ
ウム、ステンレスやベリリウムなどの適宜な金属からな
る箔の使用が好ましい。またセパレータは、支持基材を
シリコーン系や長鎖アクリル系やフッ素系等の適宜な剥
離剤で表面処理することにより得ることができる。
【0029】本発明において熱伝導性粘着層は、厚さの
制御性や施工性などの点より支持基材の両面に熱伝導性
粘着層を設けてシート形態としたものが好ましく用いら
れる。熱伝導性粘着層の厚さは、適宜に決定しうるが、
一般には熱伝導性や接着力等の点より10mm以下、就中
0.1〜5mm、特に0.2〜3mmとされる。
【0030】接着固定性等の点より好ましい熱伝導性粘
着層の接着力は、JIS C 2107に準拠した被着
体に対する接着力に基づき、100gf/20mm以上、就中
300gf/20mm以上、特に500gf/20mm以上である。
なお熱伝導性粘着層の形成に際しては、必要に応じて例
えば天然や合成の樹脂類、粘着付与剤、可塑剤、軟化
剤、ガラス繊維やガラスビーズ、炭酸カルシウムやクレ
ー、その他の無機粉末等からなる充填剤や顔料、着色剤
や老化防止剤などの、粘着剤に使用されることのある各
種の添加剤を配合することができる。
【0031】熱伝導性粘着層を介して発光表示板の視認
背面側又は/及び側面側やケースの背面等の外面に接着
固定する放熱板としては、熱伝導率が良好な適宜な材料
からなるものを用いることができる。一般には、例えば
アルミニウムや銅、鉄やステンレス、各種金属の合金等
の金属、あるいは前記した伝熱剤を必要に応じて配合し
た各種のポリマーなどからなるものが用いられる。就
中、軽量性や伝熱性等の点よりアルミニウムからなる放
熱板が好ましく用いうる。
【0032】放熱板の形態等については、特に限定はな
く、接着対象の発光表示板やケースなどに応じて適宜に
決定してよい。従って放熱効率の向上を目的にフィン等
を有する構造とすることもできる。放熱板の厚さは、任
意であるが、一般には薄型化等の点より0.05〜10
mm、就中0.1〜7mm、特に0.5〜5mmとされる。
【0033】本発明の発光表示装置は、少なくとも、プ
ラズマ式や発光ダイオード式等からなる発光表示板の視
認側に熱伝導性粘着層からなるスペーサを介して接着固
定した透明保護板を有するか、発光表示板の視認背面側
又は/及び側面側に熱伝導性粘着層を介して接着固定し
た放熱板を有するか、あるいは発光表示板を収容したケ
ースの背面等の外面に熱伝導性粘着層を介して接着固定
した放熱板を有するものである。
【0034】前記において、透明保護板はスペーサを介
して伝達された熱を外部に放熱する役割を担う。また発
光表示板の視認背面側又は/及び側面側に設けた放熱板
は、発光表示板の蓄熱を放熱して表示板の温度上昇を抑
制する。さらにケースの外面に設けた放熱板は、ケース
の蓄熱を外部に放熱して装置内の温度上昇を抑制する。
従って前記の放熱手段は、単独で、あるいは適宜な組合
せでその2種又は3種を併用して発光表示装置に適用す
ることができる。なおケースに放熱板を接着する場合に
は、例えば背面や側面などの適宜な位置に任意な面積で
設けることができる。
【0035】透明保護板や放熱板の発光表示板又はケー
スとの熱伝導性粘着層を介した接着固定は、例えばその
一方にロールラミネータ等を介して熱伝導性粘着層を密
着固定した後、その上に他方を重ね合わせてプレス等に
より圧着処理する方式などの適宜な方式で行うことがで
きる。その接着処理に際しては、熱伝導性や接着力の低
下原因となる気泡の混入を可及的に回避することが好ま
しい。
【0036】
【実施例】
実施例1 厚さ0.5mmのアルミニウム板(330mm×250mm
角)の片面の全面にハンドローラにて全厚210μmの
接着シートを接着して放熱板を得、それを20インチサ
イズのプラズマ表示板の視認背面側に圧着して接着固定
した後、ケース内に装着し、そのケースの背面にも前記
の放熱板を接着して発光表示装置を得た。
【0037】なお前記の接着シートは、アクリル酸2−
エチルヘキシル95部(重量部、以下同じ)とアクリル
酸5部を210部の酢酸エチル中で、2,2−アゾビス
イソブチロニトリル0.4部の共存下、かつ窒素置換下
に60〜80℃で撹拌しながら溶液重合処理して得た
(重合率99.2%)、粘度約120ポイズ、固形分3
0重量%の粘着剤溶液に、その溶液100部あたり3部
の多官能性イソシアネート系架橋剤と、100部の窒化
ホウ素を添加してそれを、剥離コートのポリエステルフ
ィルム上に塗工し、熱風乾燥機中で40℃、5分間、つ
いで130℃、5分間の加熱処理を施して厚さ80μm
の熱伝導性粘着層を形成し、それを厚さ50μmのアル
ミニウム箔の両面に移着して形成したものである。
【0038】実施例2 アクリル酸イソノニル65部、アクリル酸ブチル30部
及びアクリル酸5部の混合物を2,2−ジメトキシ−2
−フェニルアセトフェノン0.1部の存在下、窒素ガス
雰囲気中で紫外線に暴露して部分重合させ、粘度約40
00センチポイズのコーティング可能なシロップを調製
し、それにシロップ100部あたり0.2部のトリメチ
ロールプロパントリアクリレート(交叉結合剤)と、1
00部の窒化ホウ素を添加してそれを、剥離コートのポ
リエステルフィルム上に塗工し、窒素ガス雰囲気下に光
強度5mW/cm2の高圧水銀ランプにて900mj/cm2
の紫外線を照射して重合後、熱風乾燥機中で130℃、
5分間の加熱処理を施して厚さ200μmの熱伝導性粘
着層を形成し、それを厚さ100μmのアルミニウム箔
の両面に移着して形成した全厚500μmの接着シート
を用いたほかは実施例1に準じて発光表示装置を得た。
【0039】実施例3 熱伝導性粘着層の厚さを片面500μmとした全厚1.
1mmの接着シートを用いたほかは実施例2に準じて発光
表示装置を得た。
【0040】実施例4 厚さ500μmの熱伝導性粘着層を6層重畳させて厚さ
を片面3mmとした全厚6.1mmの接着シートを用いたほ
かは実施例3に準じて発光表示装置を得た。
【0041】比較例 接着シートに代えて、厚さ300μmの熱伝導性シリコ
ーンシート(信越化学工業社製、TC−300TCK)
を用いたほかは実施例1に準じて発光表示装置を得た。
【0042】評価試験 接着力 実施例で用いた接着シート又は比較例で用いた熱伝導性
シリコーンシートの片面に厚さ25μmのポリエステル
フィルムを接着して、幅20mm、長さ100mmの粘着テ
ープを形成し、それをステンレス板の研磨面に2kgロ
ーラを一往復させる方式で接着し、23℃、65%RH
下に30分間放置後、その接着力(180度ピール、引
張速度300mm/分)を調べた。
【0043】温度差 実施例、比較例で得た発光表示装置、及び放熱板を設け
ていない発光表示装置を稼働させて、ケース内部のプラ
ズマ表示板の背面部における空間の温度を熱電対を用い
て測定し、放熱板を設けていない発光表示装置の場合を
基準に2時間経過後における温度差を調べた。
【0044】前の結果を次表に示した。
【0045】表より、実施例では伝熱性及び放熱性に優
れて発光表示板の温度上昇が小さいことがわかる。なお
比較例の内部温度差(*1)は、シリコーンシートの接着
力不足で放熱板が脱落し、実質的に放熱板を設けていな
い発光表示装置と同じ状態となったことによる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の説明断面図
【図2】従来例の説明断面図
【符号の説明】
1:透明保護板 2:熱伝導性粘着層からなるスペーサ 3:発光表示板 4,7:熱伝導性粘着層 5,8:放熱板 6:冷却排気ファン 9:ケース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉川 孝雄 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発光表示板の視認側に熱伝導性粘着層か
    らなるスペーサを介して透明保護板を接着固定してなる
    ことを特徴とする発光表示装置。
  2. 【請求項2】 発光表示板の視認背面側又は側面側の少
    なくとも一方に熱伝導性粘着層を介して放熱板を接着固
    定してなることを特徴とする発光表示装置。
  3. 【請求項3】 発光表示板を収容したケースの外面に熱
    伝導性粘着層を介して放熱板を接着固定してなることを
    特徴とする発光表示装置。
JP8303779A 1996-10-28 1996-10-28 発光表示装置 Pending JPH10133590A (ja)

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