JPH10132882A - コンデンサの状態判定装置 - Google Patents

コンデンサの状態判定装置

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Publication number
JPH10132882A
JPH10132882A JP8290627A JP29062796A JPH10132882A JP H10132882 A JPH10132882 A JP H10132882A JP 8290627 A JP8290627 A JP 8290627A JP 29062796 A JP29062796 A JP 29062796A JP H10132882 A JPH10132882 A JP H10132882A
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JP
Japan
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capacitor
voltage
charging voltage
charging
power supply
Prior art date
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Application number
JP8290627A
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English (en)
Inventor
Katsuhide Kumagai
勝秀 熊谷
Nobuaki Mizui
伸朗 水井
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Tokai Rika Co Ltd
Original Assignee
Tokai Rika Co Ltd
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Publication date
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  • Testing Electric Properties And Detecting Electric Faults (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンデンサへの充電が進行していても、確実
にコンデンサの容量の適否の判定ができる。 【解決手段】 コンデンサの容量検査は、電源電圧VE
と、コンデンサの充電電圧VC を読込むと、積分時間T
(積分回数m)を設定する(ステップ100〜10
6)。次に、設定結果に基づいて理論上の充電電圧Vn
を演算し(ステップ108〜114)、この演算結果
と、新たに検出した実際の充電電圧を比較する(ステッ
プ116〜120)。理論上の充電電圧を演算するため
の積分時間は、電源電圧に対する充電電圧の比率(電圧
比S)に応じて設定するが、充電が進行して、充電電圧
が高くなっているときには、積分時間を短くしている。
したがって、充電が進行していても的確にコンデンサの
容量の適否を判定することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンデンサの蓄積
能力が低下していなかを検出するコンデンサの状態判定
装置に関する。詳細には、例えばエアバック装置に用い
られてエアバックを展開するための電力(電荷)を蓄積
するための電源のバックアップ用に用いられるコンデン
サの状態を判定するコンデンサの状態判定装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両に設けられているエアバ
ック装置には、電源電圧が遮断された場合でも、エアバ
ックを確実に展開させるように電荷を蓄積するバックア
ップコンデンサ(以下、単にコンデンサと言う)が設け
られている。このコンデンサには、電源が投入されるこ
とにより電荷が蓄積されるようになっており、電源が遮
断されたとき、又は電源電圧が低下したときに、蓄積し
た電荷によって所望の電力が得られるようにしている。
【0003】一方、エアバック装置では、このコンデン
サの充電電荷が適正値以上でなければエアバックを確実
に展開するための電力が得られない。このために、エア
バック装置では、電源投入時から一定時間内のコンデン
サの充電特性を検出し、検出した充電特性に基づいて、
コンデンサが適正値以上に充電されない状態であるか否
かを判定するようにしている。
【0004】ところで、コンデンサの充電特性に基づい
た容量の適否の判定は、コンデンサへの充電電圧を元
に、一定時間内の充電電圧の変化から数値積分によって
演算して、この演算結果に基づいてなされている。この
ために、車両に設けられているエアバック装置では、イ
グニッションスイッチがオンされて、電力の供給が開始
されると、先ず、コンデンサの充電電圧を検出して、コ
ンデンサの容量が適切な範囲内であるか(容量の低下が
生じていないか)を判定するようにしている。
【0005】これによって、車両緊急時には、エアバッ
ク装置への電力の供給が遮断されても、確実にエアバッ
クが展開するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電源が
投入されることによりコンデンサが充電を開始するタイ
ミングと、コンデンサの充電電圧を検出するタイミング
にずれが生じるために、コンデンサの充電電圧の変化か
らコンデンサの容量が適切な範囲内であるかを正確に検
出することが困難となることがある。
【0007】すなわち、数値積分を行うためにコンデン
サの充電電圧の変化の検出を開始するときには、既にコ
ンデンサに充電が開始されている。このために、コンデ
ンサの充電状態、例えば、コンデンサが略充電された状
態では、容量が適切な範囲であっても、容量が低下した
コンデンサと同様に充電電圧の変化が小さくなってしま
うことがある。
【0008】本発明は上記事実に鑑みてなされたもので
あり、エアバック装置等に設けられているバックアップ
用のコンデンサの充電が進行していてもコンデンサの状
態を的確に判定することができるコンデンサの状態判定
装置を提案することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため発明
は、バックアップ用のコンデンサを充電する電源の電源
電圧を検出する第1の検出手段と、前記コンデンサの実
際の充電電圧を検出する第2の検出手段と、前記第2の
検出手段の検出結果に基づいて演算条件を設定し、前記
第1の検出手段により検出された電源電圧と演算条件に
基づいて前記コンデンサの理論上の充電電圧を演算する
演算手段と、前記演算手段により演算された充電電圧と
演算が終了するタイミングで前記第2の検出手段により
検出される充電電圧とに基づいて前記バックアップ用の
コンデンサの容量が所定値以上になっているか否かを判
定する判定手段と、を含むことを特徴とする。
【0010】この発明によれば、先ず、第1及び第2の
検出手段によって電源電圧と、コンデンサの充電電圧を
検出する。次に、この検出結果に基づいて、充電電圧を
演算するための積分回数又は積分時間等の演算条件(初
期条件)を設定する。
【0011】この後に演算手段によってコンデンサの充
電電圧の演算を開始し、演算結果と、実際のコンデンサ
の充電電圧を比較して、コンデンサの容量が適切か否か
を判定する。ここで、演算した充電電圧よりも、実際の
電圧が高ければ、コンデンサの容量が低下していると判
断することができる。
【0012】このように、所定の演算式に基づいて、コ
ンデンサの充電電圧を演算するときに、コンデンサの充
電状態に応じた充電電圧と、電源電圧を計測して、この
計測結果に基づいて演算条件を設定するので、コンデン
サの充電が比較的進行していても、コンデンサの容量が
不足していないか否かの判断を適切に行うことができ
る。
【0013】コンデンサは、容量が同じであれば、充電
電圧が高いほど、充電電圧が電源電圧と略同じとなる
(充電終了)までの時間が短くなる。このため、充電電
圧が低いときには、積分時間を長くすることにより、よ
り正確な判定が可能となる。また、充電電圧が高いとき
には、積分時間を短くして、演算結果に大きな誤差を生
じさせないようにする。これによって、コンデンサの容
量が低下していないか否かの判定を適切に行うことがで
きる。
【0014】コンデンサの充電電圧VC は、電源電圧V
E から求めることができる((1)式参照)。なお、C
Rは、コンデンサの容量Cと充電回路の抵抗値Rによっ
て定まる定数、tは、充電を開始してからの経過時間
(充電時間)としている。
【0015】
【数1】
【0016】一方、コンデンサの充電電圧の理論値Vn
は、一般に(2)式によって求めることができる。
【0017】
【数2】
【0018】なお、Tは積分時間を示し、mは積分回数
を示している。コンデンサの充電電圧を積分演算によっ
て求めるときの演算条件としては、積分時間T又は積分
回数mを用いることができる。すなわち、電源電圧
E 、充電電圧VC において、理論上の充電電圧Vn
求めるための積分時間Tは、(3)式によって求めるこ
とができる。
【0019】
【数3】
【0020】また、積分回数mは、予め決められた時間
Δtと積分時間Tから求められる(m=T/Δt)。
【0021】なお、バックアップ用のコンデンサの容量
が所定値以上になっていないと判定された場合には、ラ
ンプの点灯、警報等の報知手段により報知するようにし
てもよい。
【0022】エアバック装置に設けられるバックアップ
用のコンデンサの容量の適否を的確に判断することがで
き、これによって、エアバックを展開させるための電力
が不足してしまうのを防止することができる。したがっ
て、車両緊急時に、的確にエアバック装置を作動させる
ことが可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照しながら本発
明の一実施の形態を説明する。
【0024】図1には、本実施の形態に適用したエアバ
ックコントローラ10が示されている。このエアバック
コントローラ10は、エアバック装置に設けられて、車
両緊急時に、図示しないエアバックを展開させるよう
に、点火装置12のスクイブ14へ点火電力を供給する
ようになっている。
【0025】エアバックコントローラ10には、ポート
10Aとポート10Bの間にイグニッションスイッチ1
6を介して電源18が接続されている。この電源18と
しては、例えば車両に設けられているバッテリー等が用
いられる。
【0026】ポート10Aには、電源18から供給され
る電圧を昇圧する昇圧回路(DC−DCコンバータ)2
0が接続されている。この昇圧回路20には、入力側、
出力側及び入力側と出力側の間には、ダイオード22
A、22B、22Cが接続されており、電流の流れを規
制している。
【0027】この昇圧回路20の出力側(ダイオード2
2Bの出力端子)は、電源回路24及びエアバッグの電
気着火式の点火装置12のスクイブ14に接続されてい
るS/S(セーフィングセンサ)26が接続されてお
り、昇圧回路20から所定の電圧が印加されるようにな
っている。
【0028】また、この昇圧回路20には、所定の抵抗
値Rの抵抗28を介して、所定の静電容量Cのバックア
ップ用のコンデンサ30が接続されている。これによ
り、コンデンサ30は、ポート10Aを介して入力され
る電源18からの電圧(電力)又は昇圧回路20から出
力される電圧(電力)によって充電される。
【0029】抵抗28には、ダイオード32が並列に接
続されている。また、抵抗28の両端は、それぞれアナ
ログ/デジタル変換器(以下A/D変換器34と言う)
の入力端子34A、34Bに接続されている。これによ
り、A/D変換器34の入力端子34Aに昇圧回路20
から出力される電源電圧VE が入力され、また入力端子
34Bにコンデンサ30に蓄積された電荷に応じた電
圧、すなわち、コンデンサ30の充電電圧VC が入力さ
れるようになっている。
【0030】また、A/D変換器34には、加速度セン
サ36が接続されている。A/D変換器34は、加速度
センサ36によって検出されて出力される加速度に応じ
た信号及び、電源電圧VE と充電電圧VC をA/D変換
して出力する。なお、加速度センサ36としては、半導
体や圧電素子を利用したものや静電容量によるもの等を
用いることができる。
【0031】一方、エアバックコントローラ10には、
エアバック装置の作動を制御するCPU40が設けられ
ており、このCPU40にA/D変換器34から、加速
度、電源電圧VE 、充電電圧VC が入力されるようにな
っている。このCPU40は、システムバス42を介し
てRAM44、ROM46、タイマ48、入出力ポート
(I/Oポート)50等が接続されて、マイクロコンピ
ュータを構成している。ROM46には、エアバッグコ
ントローラ10を制御するための種々のプログラムや制
御のために予め設定されているデータ等が格納されてい
る。また、RAM44は、CPU40のワーエリアとし
て機能する。
【0032】入出力ポート50には、エアバック装置の
状態等を図示しないランプの点灯状態によって表示する
ランプ点灯装置52と共に、点火装置12に設けている
スクイズ14を駆動するためのトランジスタ54のベー
スが接続されている。
【0033】コンデンサ30は、ダイオード32を介し
て誤動作防止のためのセーフィングセンサ26に接続さ
れ、このセーフィングセンサ26が点火装置12のスク
イブ14を介してトランジスタ54に接続されている。
これにより、点火装置12のスクイブ14には、トラン
ジスタ54が駆動されると、コンデンサ30に蓄積され
た電荷に応じた電力が供給され、点火装置12が作動す
るようになっている。
【0034】一方、イグニッションスイッチ16がオン
された後に走行が開始された車両が急減速状態になると
セーフィングセンサ26は自動的にオンする。この急減
速状態は、加速度センサ36にも検出され、この加速度
センサ36の検出結果がA/D変換器34を介してCP
U40に入力される。CPU40は、所定値以上の加速
度が入力されると、トランジスタ54の駆動信号を出力
する。これにより、トランジスタ54が駆動され、車両
電源18からの電圧がポート10A、昇圧回路20、セ
ーフィングセンサ26を介して点火装置12のスクイブ
14へ供給される。これによって、点火装置12が作動
して、スクイブ14の周囲に配設された伝火剤を介して
ガス発生剤が燃焼し、図示しないエアバックが乗員側へ
向けて膨張される。
【0035】また、電源18からポート10Aまでのワ
イヤハーネスが切断等されるなどして、電源18からの
電力の供給が遮断されたときには、コンデンサ30に蓄
積された電荷に応じた電力が、ダイオード32、セーフ
ィングセンサ26を介してスクイブ14へ供給されて点
火装置12が作動するようになっている。
【0036】ところで、エアバックコントローラ10で
は、イグニッションスイッチ16がオンされて起動する
と、先ず、コンデンサ30の容量が低下していないか否
かを検査するようになっている。このコンデンサ30の
容量検査は、電源電圧VE 、コンデンサ30の充電電圧
C を計測して、この計測結果に基づいた所定時間後の
理論電圧Vn と、実際のコンデンサ30の充電電圧を比
較することによって行われる。
【0037】以下に、本実施の形態の作用として、図2
に示すフローチャート及び図3乃至図5を参照しながら
コンデンサ30の容量検査を説明する。図2に示される
フローチャートは、車両のイグニッションスイッチ16
がオンされるとエアバックコントローラ10で最初に実
行される。
【0038】このフローチャートの最初のステップ10
0では、A/D変換器24に入力される、電源電圧VE
と、コンデンサ30の充電電圧VC を読込む。すなわ
ち、図3に示されるように、イグニッションスイッチ1
6がオンされると、エアバックコントローラ10に電源
18から所定の電圧が印加される。これによってエアバ
ックコントローラ10のCPU40が起動(オン)され
ると共に、コンデンサ30において充電が開始される。
このとき、CPU40が起動したときには、既にコンデ
ンサ30への充電が開始されている。すなわち、イグニ
ッションスイッチ16がオンされると略同時にコンデン
サ30に電源18からの電圧が供給されるのに対して、
エアバックコントローラ10のCPU40は、所定の時
間t0 だけ遅れて起動される。
【0039】このため、図4に示されるように、コンデ
ンサ30は、充電が進行して、時間t0 と静電容量Cに
応じた電荷が蓄積されている。CPU40は、電源電圧
Eと共に、充電が進行しているコンデンサ30の充電
電圧VC を計測することになる。このときに計測される
充電電圧VC は時間t0 に応じて変化すると、共にコン
デンサ30の静電容量Cに応じても変わる。
【0040】すなわち、コンデンサ30の静電容量が小
さい(低い)容量C1 のときには、時間t0 が同じであ
っても比較的充電電圧VC は電圧VC1と高くなるのに対
して、静電容量が容量C2 、C3 と大きくなるのに応じ
て(C1 <C2 <C3 )、充電電圧は、電圧VC2、VC3
と逆に低くなる(VC1<VC2<VC3)。
【0041】図2に示すフローチャートの次のステップ
102では、コンデンサ30への充電の進行度を示す電
圧比Sを演算する。この電圧比Sは、(4)式によって
求められる。
【0042】
【数4】
【0043】次のステップ104では、演算した電圧比
Sからコンデンサ30の容量検査が可能か否かの判断を
行う。例えば、コンデンサ30の充電が略終了するまで
進行していた場合、コンデンサ30の検査を行っても誤
判定が生じるおそれがあるので、否定判定されたときに
は、このフローチャートを終了する。なお、本実施の形
態では、コンデンサ30の充電電圧が、電源電圧の90
%以上であったときには検査を行わずにこのフローチャ
ートを終了するようにしており、このために、このステ
ップでは、電圧比Sが0.1以上であるか否かを判断し
ている。
【0044】一方、電源電圧VE と充電電圧VC との電
圧比Sが所定範囲であったときには、ステップ104で
肯定判定されて、ステップ106へ移行する。このステ
ップ106では、検出した電源電圧VE と充電電圧VC
に基づいて、積分時間T又は、積分回数mを設定する。
すなわち、後に、理論上の充電電圧Vn を積分演算する
ときの積分時間T又は積分回数mを演算する。
【0045】前記した如く、コンデンサ30の充電電圧
は、CPU40が起動するまでの時間に応じて変化す
る。このため、電源電圧VE に対するCPU40が起動
したときの充電電圧VC に応じて、理論上の充電電圧V
n を演算するための演算条件である積分時間Tを変化さ
せる。
【0046】積分時間Tは、(3)式で演算され、この
積分時間Tと時間Δtから積分回数mが求められる(m
=T/Δt)。
【0047】
【数5】
【0048】これにより、積分時間T(ないし積分回数
m)は、充電電圧が高いときには短くなり(少なくな
り)、充電電圧が低いときには長くなる(多くなる)よ
うにしている。これにより、図4に示される如く、充電
電圧VC が比較的高いときにも、コンデンサ30の充電
が終了する前に、理論上の充電電圧Vn を演算によって
求めることができる。また、充電電圧VC が電源電圧V
E に対して比較的低い状態では、積分時間が長くなるの
で、より正確に理論上の充電電圧VE と実際の充電電圧
C を比較することができる。
【0049】図2にしめされるフローチャートでは、次
に、ステップ108でこの理論上の充電電圧Vn を演算
するための初期設定を行う。この理論上の充電電圧Vn
は、積分時間T、電源電圧VE 及び充電電圧VC に基づ
いて行われる。すなわち、積分時間Tだけ経過した後の
理論上の充電電圧VC を、所定の演算式((2)式)を
用いて演算する。このために、このステップでは、初期
設定として、充電電圧Vn の初期値設定(Vn
c )、積分回数mの設定、カウンタnのリセット(n
=0)等が行われる。この後に、ステップ110へ移行
して、理論上の充電電圧Vn の演算が開始される
【0050】
【数6】
【0051】なお、容量Cは、バックアップとして必要
とされる容量の最小値、△tは時定数CRの1/10〜
1/20000の値、積分回数mは、m△t(=T)が
0.5CR〜1.5CRの範囲の値となるように、前記
した(1)式の定数αが定められる(m=5〜3000
0)。なお、m△t=0.5CR〜1.5CRは、コン
デンサCの充電電圧の理論値を誤差なく演算できる所定
の時間である。
【0052】また、Vn-1 は、前回本ルーチンが実行さ
れてステップ110で演算された理論上の充電電圧であ
る(初期値は、検出した充電電圧VC )。
【0053】次のステップ112では、カウンタのカウ
ント値nを1インクリメントし、ステップ114では、
カウントnが積分回数mより小さいか否か、すなわち、
所定回数の演算が終了したか否かの判断をし、nがmよ
り小さい場合(ステップ114で否定判定)には、ステ
ップ110へ移行して演算を行う。また、所定回数の演
算が終了したとき(n=m;肯定判定)には、演算を収
容して、ステップ116へ移行する。
【0054】ステップ116では、コンデンサ30の充
電電圧VC を測定して、この測定した充電電圧VC と、
演算によって求めた理論上の充電電圧Vn を比較する
(ステップ118)。この比較により、コンデンサ30
の容量Cが十分であると判断されたときには、このコン
デンサ30が十分に充電されれば、コンデンサ30に蓄
積された電荷による電力で点火装置12(スクイブ1
4)を確実に作動させることができる。
【0055】すなわち、図5に示されるように、演算に
よって求めた理論上のコンデンサ30の充電電圧V
n は、時間Δtごとに段階的に変化する。ここでコンデ
ンサ30の容量が適正であれば、理論上の充電電圧Vn
と、実際のコンデンサ30の充電電圧が近づく。なお、
時間Δtを短くすることにより、理論上の充電電圧Vn
の演算値の精度がより一層向上するために好ましい。
【0056】ここで、演算に用いた容量Cは、エアバッ
ク装置においてバックアップとして必要とされる容量の
最小値であるので、n=mにおいて演算された理論上の
充電電圧Vn は、バックアップとして必要とされるコン
デンサ30の充電電圧VC の最大値である。このため、
コンデンサ30が演算に用いた容量Cよりも大きい容量
5 (C≦C5 )のときには、理論上の充電電圧Vn
測定した実際の充電電圧VC より大きくなる(図5に破
線で示す)。そこで、理論上の充電電圧Vn が実際の充
電電圧VC より大きい場合には、コンデンサ30の容量
が十分ある状態であると判断できる(ステップ118で
否定判定)ので、このフローチャートを終了する。
【0057】一方、理論上の充電電圧Vn が実際の充電
電圧VC より低い場合には、コンデンサ30の容量が十
分ないと判断することができる(ステップ118で肯定
判定)。すなわち、コンデンサ30に故障が生じたり、
劣化によって容量低下が生じたときには、理論上よりも
コンデンサ30の充電が進行する。このため、コンデン
サ30の容量が演算に用いた容量Cより低い容量C
4 (C4 <C)であったときには、図5に一点鎖線で示
すように、実際の充電電圧VC が理論上の充電電圧Vn
よりも高くなる。
【0058】理論上の充電電圧Vn と実際の充電電圧V
C からコンデンサ30の容量低下(あるいは故障)と判
断されると、ステップ120へ移行してランプ点灯装置
52の図示しないランプの点灯を指示する。これによ
り、ランプ点灯装置52のランプが点灯すると、車両の
乗員にエアバック装置に故障が生じたことを報知するこ
とができ、エアバック装置が適切に作動しないおそれが
ある状態であることに気づかずに車両を走行させてしま
うのを確実に防止することができる。また、エアバック
装置に支障が生じていないときには、車両緊急時にこの
エアバック装置によって確実に乗員を保護することがで
きる。
【0059】このように、コンデンサ30の容量を検査
するときに、電源電圧VE に対するコンデンサ30の充
電電圧VC を計測して、この計測結果に基づいて、理論
上の充電電圧Vn を演算するための演算条件である積分
時間T(積分回数m)を設定することにより、コンデン
サ30への充電が進行していても、コンデンサ30の容
量の検査が可能となる。これによって、積分時間Tを一
定してしていた従来方式では、理論上の充電電圧Vn
演算を開始するときの、電源電圧VE に対して充電電圧
C が40%以下である必要があったのに対して、本実
施の形態では、電源電圧VE に対する充電電圧VC が9
0%以下であれば、コンデンサ30の容量の検査を行う
ことができる。
【0060】すなわち、従来では、CPU40の起動時
間の遅れから、コンデンサ30への充電が進行して充電
電圧VC が上昇していると、コンデンサ30の容量検査
を行うことができなかったが、本実施の形態では、電源
電圧VE と充電電圧VC に応じて演算条件を決定してい
るので、コンデンサ30への充電が進行していても、コ
ンデンサ30の容量の検査が可能となっている。これに
よってエアバック装置が確実に作動可能な状態である
か否かの的確な判断を行うことができる。
【0061】なお、このフローチャートの実行時(主に
演算の実行時)には、理論上の充電電圧Vn 又は実際の
コンデンサ30の充電電圧が、電源電圧VE を越えたか
否かを判断して、越えたときには演算を終了するように
しても良い。これにより、コンデンサ30の容量検査を
行ったときの誤判定を確実に防止することができる。
【0062】また、以上説明した本実施の形態は、エア
バッグシステムのコントローラに適用した例を説明した
が、本発明はこれに限定されるものでなく、コンデンサ
の電圧により回路のバックアップを行うものに適用する
ことができる。
【0063】さらに、本実施の形態は、コンデンサ30
の容量が十分ないと判定された場合にはランプを点灯さ
せてコンデンサの故障を知らせるようにしているが、本
発明はこれに限定されるものでなく、ランプに代えて又
はランプと共にブザーを鳴らしてコンデンサの故障を知
らせるようにしてもよい。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、バ
ックアップ用のコンデンサの状態を検査するときに、検
査開始時の電源電圧と充電電圧に基づいて演算条件を決
定しているため、コンデンサへの充電が進行していて
も、的確にコンデンサの状態を判定することができる。
これによって、例えば、車両の運転開始時にエアバック
装置のエアバックを展開させるためのコンデンサの容量
が不足しているか否かの的確な判定が可能となると言う
優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係るエアバックコントローラの
概略構成を示すブロック図である。
【図2】コンデンサの容量検査の一例を示すフローチャ
ートである。
【図3】イグニッションスイッチの操作に対するコンデ
ンサの充電開始とCPUの起動の概略を示すタイミング
チャートである。
【図4】コンデンサの容量に応じた充電電圧の変化の概
略を示す線図である。
【図5】理論上の充電電圧の変化と実際の充電電圧の変
化の概略を示す線図である。
【符号の説明】
10 エアバックコントローラ(コンデンサの状態判
定装置) 12 点火装置 16 イグニッションスイッチ 18 電源 28 抵抗 30 コンデンサ(バックアップ用のコンデンサ) 34 A/D変換器(第1の検出手段、第2の検出手
段) 36 加速度センサ 40 CPU(演算手段、判定手段) 52 ランプ点灯装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バックアップ用のコンデンサを充電する
    電源の電源電圧を検出する第1の検出手段と、 前記コンデンサの実際の充電電圧を検出する第2の検出
    手段と、 前記第2の検出手段の検出結果に基づいて演算条件を設
    定し、前記第1の検出手段により検出された電源電圧と
    演算条件に基づいて前記コンデンサの理論上の充電電圧
    を演算する演算手段と、 前記演算手段により演算された充電電圧と演算が終了す
    るタイミングで前記第2の検出手段により検出される充
    電電圧とに基づいて前記バックアップ用のコンデンサの
    容量が所定値以上になっているか否かを判定する判定手
    段と、 を含むことを特徴とするコンデンサの状態判定装置。
JP8290627A 1996-10-31 1996-10-31 コンデンサの状態判定装置 Pending JPH10132882A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002518249A (ja) * 1998-06-25 2002-06-25 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング 転倒に至るクリティカルな車両角度位置の検出方法
JP2009096234A (ja) * 2007-10-12 2009-05-07 Jtekt Corp ステアリング装置の制御装置
JP2015526699A (ja) * 2012-06-27 2015-09-10 ローベルト ボッシュ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 供給回路を検査するための方法、少なくとも1つの点火回路のための付属の供給回路、および点火回路装置

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