JPH10132040A - チェーンテンショナおよびチェーンシステム - Google Patents

チェーンテンショナおよびチェーンシステム

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JPH10132040A
JPH10132040A JP10178197A JP10178197A JPH10132040A JP H10132040 A JPH10132040 A JP H10132040A JP 10178197 A JP10178197 A JP 10178197A JP 10178197 A JP10178197 A JP 10178197A JP H10132040 A JPH10132040 A JP H10132040A
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plunger
chain
rod
spring
chain tensioner
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Ken Yamamoto
山本  憲
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NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B67/00Engines characterised by the arrangement of auxiliary apparatus not being otherwise provided for, e.g. the apparatus having different functions; Driving auxiliary apparatus from engines, not otherwise provided for
    • F02B67/04Engines characterised by the arrangement of auxiliary apparatus not being otherwise provided for, e.g. the apparatus having different functions; Driving auxiliary apparatus from engines, not otherwise provided for of mechanically-driven auxiliary apparatus
    • F02B67/06Engines characterised by the arrangement of auxiliary apparatus not being otherwise provided for, e.g. the apparatus having different functions; Driving auxiliary apparatus from engines, not otherwise provided for of mechanically-driven auxiliary apparatus driven by means of chains, belts, or like endless members

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一方向性油圧ダンパを用いたチェーンテンシ
ョナと同様の機能を有する部品点数の少ないコストの安
いチェーンテンショナを提供する。 【解決手段】 ハウジング11のシリンダ室12にプラ
ンジャ15を摺動自在に挿入する。プランジャ15の挿
入孔16の内周に雌ねじ22を形成する。雌ねじ22に
ロッド17の外周に設けた雄ねじ23をねじ係合し、そ
の雌ねじ22と雄ねじ23のねじ山を鋸歯状とし、プラ
ンジャ15がチェーン3で押されたとき、その押し込み
力をねじ山のフランク角の大きい圧力側フランクで受け
てプランジャ15の後退動を防止する。チェーン3が弛
むと、張力調整ばね26の弾力によりプランジャ15を
急速に外方向に移動させてチェーン3の緩みを吸収す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、カムシャフト駆
動用チェーン等のチェーンの張力を一定に保持するチェ
ーンテンショナに関するものである。
【0002】
【従来の技術】カムシャフト駆動用チェーンの張力を一
定に保つチェーンテンショナとして、図9に示したもの
が知られている。このチェーンテンショナはハウジング
60に形成されたシリンダ室61内にプランジャ62
と、張力調整ばね63とを組込み、その張力調整ばね6
3によって突出性が付与されたプランジャ62によりチ
ェーン64を押圧するようにしている。
【0003】また、プランジャ62の背部に形成された
圧力室65に給油通路66を連通し、その給油通路66
にチェックバルブ67を設け、上記プランジャ62が外
方向に移動して圧力室65の圧力が低下したとき、チェ
ックバルブ67を開放させ、給油ポンプの駆動により給
油通路66から圧力室65に油を流動させるようにして
いる。
【0004】上記チェーンテンショナにおいては、チェ
ーン64が緊張してプランジャ62に押し込み力が作用
したとき、その押し込み力を圧力室65に封入された油
によって緩衝し、チェーン64に弛みが生じると、張力
調整ばね63の弾力によりプランジャ62を急速に外方
向に移動させてチェーン64を緊張させるため、チェー
ン64の張力変動に対するプランジャ62の追従性が良
好であり、チェーン64の張力を常に一定に保持するこ
とができるという特徴を有する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、カムシャフ
ト駆動用のチェーンにおいては、エンジンを停止する
と、カムシャフトに設けられたカムの停止位置の関係か
らチェーン64が緊張する場合がある。このとき、チェ
ーンテンショナのプランジャ62は緊張状態のチェーン
64で押し込まれるため、圧力室65の油はプランジャ
62とシリンダ室61の摺動面からリークし、プランジ
ャ62は後退した位置にある。
【0006】このため、エンジンの再始動によりチェー
ン64に弛みが生じると、プランジャ62は外方向に大
きく移動する。このとき、油圧ポンプは始動直後であっ
て吐出量が少ないため、圧力室に充分な油を供給するこ
とができず、圧力室に空気が侵入し、その侵入空気によ
ってダンピング特性が低下し、チェーンテンショナの機
能を発揮させることができないという問題が発生する。
【0007】また、プランジャの押込み力を緩衝する油
圧ダンパ機構がチェックバルブ67を用いた方向性のあ
る油圧ダンパであるため、部品点数が多くなり、組立て
に手間がかかり、コストも高いという問題がある。
【0008】この発明の第1の課題は、一方向性油圧ダ
ンパを用いたチェーンテンショナと同様の機能を発揮さ
せることができるようにした部品点数の少ないコストの
安いチェーンテンショナを提供することである。
【0009】また、第2の課題は、騒音の発生の少ない
チェーンシステムを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の第1の課題を解決
するために、第1の発明においては、シリンダ室を有す
るハウジングと、上記シリンダ室内に後端部が挿入され
たチェーン押圧用のロッド部材と、そのロッド部材に外
方向への突出性を付与する張力調整ばねと、チェーンか
ら上記ロッド部材に負荷される静荷重を受けてロッド部
材の後退動を阻止するねじ係合手段とから成り、前記ね
じ係合手段におけるねじ山を、ロッド部材の押し込み力
を受ける圧力側フランクのフランク角が遊び側フランク
のフランク角より大きい鋸歯状とし、その鋸歯状ねじ山
に前記張力調整ばねの押圧力によってロッド部材が外方
向に移動するリード角を設けた構成を採用している。
【0011】ここで、ロッド部材として、前記シリンダ
室内に後端部が摺動自在に挿入されたプランジャと、そ
のプランジャの後端面において開口する挿入孔に挿入さ
れ、前記張力調整ばねによって相反する方向に押圧され
るロッドとから成るものを採用することができる。
【0012】上記ロッド部材を用いるチェーンテンショ
ナにおいては、張力調整ばねのばね力を受けるプランジ
ャ側又はロッド側のばね受面との間にばねシートを組込
み、そのばねシートに設けた球面を上記ばね受面に点接
触させた構成を採用してプランジャとロッドとが相対的
にスムースに回転できるようにするのが好ましい。
【0013】プランジャとロッドの相対的な回転の円滑
化を行なわせる他の方法として、張力調整ばねと、その
張力調整ばねのばね力を受けるプランジャ側又はロッド
側のばね受面間にばねシートを組込み、そのばねシート
と上記ばね受面との間にボールを組込んだ構成を採用す
ることができる。
【0014】上記チェーンテンショナの組付け前の輸送
の段階で部品の分解を防止するため、ハウジングに後端
面からシリンダ室内の外周部に連通するねじ孔を形成
し、前記ロッドの後端部に取付けたロックプレートの外
周部およびプランジャの後端部外周面に切欠部を設け、
上記ねじ孔から切欠部にセットピンを挿入してプランジ
ャを回り止めしておくのがよい。
【0015】また、上記と同様の目的を達成するため、
ハウジングの後端部にシリンダ室に貫通するねじ孔を形
成し、前記ロッドの後端面に上記ねじ孔より小径のねじ
孔を設け、各ねじ孔に対してねじ係合可能な径の異なる
2種類のビスを選択的にねじ係合し、ロッドのねじ孔に
対するビスのねじ係合によってロッドを回り止めしても
よい。
【0016】第2の課題を解決するため、第2の発明に
おいては、クランクシャフトに取付けたスプロケットの
回転をカムシャフトに取付けたスプロケットに伝えるチ
ェーンの弛み側チェーンに揺動自在に支持されたスリッ
パを接触し、そのスリッパを上記第1の発明に係るチェ
ーンテンショナのロッド部材で押圧した構成を採用して
いる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
1乃至図8に基づいて説明する。
【0018】図1は内燃機関のカムシャフト駆動用のチ
ェーンシステムを示す。クランクシャフト1の端部に取
付けられたスプロケット2の回転はチェーン3を介して
カムシャフト4の端部に取付けられたスプロケット5に
伝達される。
【0019】チェーン3の弛み側チェーン3aに接触さ
せたスリッパ6は、軸7を中心として揺動自在に支持さ
れている。このスリッパ6は、チェーンテンショナ10
によってチェーン3が張る方向に押圧されている。
【0020】図2乃至図5は、上記チェーンテンショナ
10の一例を示す。このチェーンテンショナ10は、シ
リンダブロック8のクランク室の壁面に固定されたハウ
ジング11を有する。ハウジング11には上記スリッパ
6と対向する端部において開口するシリンダ室12と、
上面からシリンダ室12に連通する油流入口13とが設
けられている。
【0021】前記シリンダ室12内にはロッド部材14
の後端部が挿入されている。ロッド部材14は、シリン
ダ室12に摺動自在に挿入されたプランジャ15と、そ
のプランジャ15の後端面で開口する軸方向の挿入孔1
6に挿入されたロッド17とから成る。
【0022】ロッド17は、小径軸部18を後端に有
し、その小径軸部18の端部にテーパ面19が設けられ
ている。また、ロッド17には、先端面で開口する軸方
向のばね収納孔20が形成されている。
【0023】プランジャ15の内周面とロッド17の外
周面間には、チェーン3からプランジャ15に静荷重が
負荷されたとき、その静荷重を受けるねじ係合機構21
が設けられている。
【0024】ねじ係合機構21は、プランジャ15の内
周面後端部に雌ねじ22を形成し、ロッド17の外周に
は上記雌ねじ22とねじ係合する雄ねじ23を設けてい
る。
【0025】図3に示すように、雌ねじ22と雄ねじ2
3のねじ山は、プランジャ15の押し込み力を受ける圧
力側フランク24のフランク角が遊び側フランク25の
フランク角より大きい鋸歯状とされ、上記フランク角と
リード角の関係から、プランジャ15は突出方向にゆる
み条件とされ、押し込み方向にロック条件とされてい
る。
【0026】ここで、ゆるみ条件とは、ロッド17のば
ね収納孔20内に組込まれた張力調整ばね26の押圧力
によってプランジャ15が外方向にスムースに移動する
ことをいう。一方、ロック条件とはプランジャ15が急
激に押し込まれても、シリンダ室12内に向けて移動せ
ず、また、チェーン3の振動がプランジャ15に作用し
たとき、ねじ係合部のねじ山間に形成された軸方向すき
間分だけ間歇的に当接、離反を繰り返し、接触するねじ
山の2つのフランク面間の相対ねじ運動を瞬間的にロッ
クすることなくロッド17は少しずつ間歇的に回転を続
けて、押し込み力と張力調整ばね26の付勢力とが釣り
合う位置までプランジャ15がシリンダ室12内に向け
てゆっくりと移動することをいう。
【0027】ここで、プランジャ15とロッド17の相
対的な回転をスムースに行なわせるため、張力調整ばね
26の端部と、その張力調整ばね26のばね力を受ける
ロッド側のばね受面27間にばねシート28を組込み、
そのばねシート28に設けた球面29を上記ばね受面2
7に点接触させている。
【0028】上記ばねシート28は、プランジャ側のば
ね受面27と張力調整ばね26との間に設けるようにし
てもよい。
【0029】図4および図5に示すように、ロッド17
の後端とシリンダ室12の閉塞端間にはロッドシート3
0が組込まれている。ロッドシート30にはロッド17
の後端のテーパ面19を受けるテーパ面31が設けられ
ている。また、ロッドシート30には外周一部に平坦部
32が形成され、その平坦部32とシリンダ室12の内
周面間にピン挿入用の間隙33が設けられている。
【0030】ロッド17の後端部には環状のロッドプレ
ート34の内径部に設けた円筒部35が圧入されてい
る。ロックプレート34の外周部には複数の切欠部36
が形成され、一方、プランジャ15の後端部外周には1
つの切欠部37が設けられ、その両切欠部36、37に
挿入されたセットピン38はロッドシート30の平坦部
32とシリンダ室12の内周間に形成された上記間隙3
3に挿通され、さらに、ハウジング11の後端部に形成
されたねじ孔39に挿通されて外部に臨んでいる。
【0031】上記セットピン38は、プランジャ15を
軸方向に押し込んだ状態において、ねじ孔39からロッ
クプレート34の切欠部36とプランジャ15の切欠部
37に挿入され、その挿入によって、プランジャ15と
ロッド17とは相対的に回転するのが防止される。
【0032】このため、チェーンテンショナをシリンダ
ブロック8に組付ける前の輸送の段階でプランジャ15
がシリンダ室12から抜け出してロッド17とプランジ
ャ15とが分離するのを防止することができ、しかも、
プランジャ15は押し込み状態に保持されるため、チェ
ーンテンショナの組付け作業性を向上させることができ
る。
【0033】セットピン38はチェーンテンショナの組
付け後、引き抜かれ、ねじ孔39は図2に示すように、
ビス40の締付けによって閉塞される。
【0034】図1に示すチェーンシステムにおいて、ク
ランクシャフト1の回転をカムシャフト4に伝えるチェ
ーン3はトルク変動によって張力が変化する。チェーン
3の弛み側チェーン3aの張力が弱くなると、図2に示
すチェーンテンショナのプランジャ15は張力調整ばね
26の押圧力により外方向に向けて移動する。このと
き、プランジャ15は遊び側フランク25のフランク角
とリード角の関係から突出方向に弛み条件とされるた
め、プランジャ15は外方向に移動してスリッパ6を押
圧する。
【0035】プランジャ15が外方向に移動するとき、
ロッド17は回転し、その回転時、ロッド17はロッド
シート30のテーパ面31と接触し、かつ、ばねシート
28に設けられた球面29と点接触する状態で回転する
ため、回転時における抵抗は小さく、ロッド17はスム
ースに回転し、プランジャ15は外方向に急速に移動し
て、弛み側チェーン3aの弛みを素速く吸収する。その
弛み側チェーン3aがプランジャ15を押圧する押圧力
と張力調整ばね26の押圧力とが釣り合うと、プランジ
ャ15は停止する。
【0036】一方、トルク変動によりチェーン3の弛み
側チェーン3aの張力が増大すると、その弛み側チェー
ン3aによりスリッパ6を介してプランジャ15に押し
込み力が作用する。その押し込み力は動荷重であるた
め、プランジャ15の雌ねじ22とロッド17の雄ねじ
23のねじ係合機構21における相対ねじ運動は阻害さ
れず、上記ねじ係合機構21の圧力側フランク24によ
って上記押圧力が受けられる。
【0037】ここで、圧力側フランク24のフランク角
は遊び側フランク25のフランク角より大きく、圧力側
フランク24の接触部に作用する摩擦抵抗は大きいた
め、プランジャ15は張力調整ばね26のばね力とチェ
ーン3の張力とが釣り合う位置までゆっくりと後退す
る。
【0038】このとき、プランジャ15はスリッパ6と
の接触によって回り止めされているため、ロッド17が
回転する。
【0039】上記のようなチェーン3の張力調整時、エ
ンジンのシリンダブロック内において掻き上げられた油
は、油流入口13からハウジング11内に流入し、その
流入油によってプランジャ15の摺動面および雌ねじ2
2と雄ねじ23のねじ係合面が潤滑される。このため、
チェーンテンショナをきわめて円滑に作動させることが
できる。
【0040】次に、エンジンを停止すると、カムシャフ
ト4に設けられたカムの停止位置の関係から、チェーン
3の弛み側チェーン3aが緊張する場合がある。この場
合、弛み側チェーン3aの張力増大により、プランジャ
15に押圧力が付与されるが、その押圧力は静荷重であ
り、その静荷重はプランジャ15とロッド17のねじ係
合機構21における圧力側フランク24によって受けら
れる。この圧力側フランク24のフランク角とリード角
の関係から、プランジャ15は押し込み方向にロック条
件とされているため、プランジャ15は後退しない。
【0041】このため、エンジンの停止後、再始動され
ても、チェーン3の弛み側チェーン3aに大きな弛みが
生じず、プランジャ15およびスリッパ6はチェーン3
に衝撃的に当ることがないため、異音の発生はなく、不
快感を与えることがない。
【0042】図6乃至図8は、この発明の他の実施の形
態を示す。
【0043】図5(I)に示す実施の形態においては、
ハウジング11の後端部にねじ孔40を設け、一方、ロ
ッド17の後端部に上記ねじ孔40より小径のねじ孔4
1を形成し、上記ハウジング側ねじ孔40に余裕をもっ
て挿入したロッド固定用ビス42をロッド側ねじ孔41
にねじ係合してロッド17を固定している。
【0044】また、プランジャ15の背部にスプリング
43を組込み、そのスプリング43との接触によってシ
リンダ室12内に押し込まれたプランジャ15を回り止
めしている。
【0045】なお、他の構成は、先に述べた図2の実施
の形態と同一であるため、同一部品に同一の符合を付し
て説明を省略する。
【0046】上記のように、固定用ビス42の締付けに
よってロッド17を固定し、スプリング43との接触に
よってプランジャ15を回り止めすることにより、チェ
ーンテンショナの組付け前の輸送の段階でプランジャ1
5およびロッド17がシリンダ室12内から抜け出すの
を防止することができる。また、プランジャ15はシリ
ンダ室12内に押し込まれた状態に保持されるため、チ
ェーンテンショナの組付けの容易性を図ることができ
る。
【0047】チェーンテンショナの組付け後は、固定用
ビス42を取外し、図6(II)に示すように、ハウジン
グ側ねじ孔40に栓体用ビス44をねじ込んで、上記ね
じ孔40を閉塞し、油の外部漏洩を防止する。
【0048】図7に示す実施の形態においては、ロッド
17に形成されたばね収納孔20内にばねシート45と
ボール46とを組込み、上記ばね収納孔20内に組込ま
れた張力調整ばね26の押圧力によって、ばねシート4
5をボール46に点接触させ、かつ、ボール46をばね
収納孔20の閉塞端に設けたテーパ面47に接触させて
いる。
【0049】なお、ばねシート45およびボール46を
プランジャ15に形成された挿入孔16の閉塞端部側に
組込んで、ボール46を挿入孔16の閉塞端面に接触さ
せてもよい。
【0050】他の構成は、図6に示す実施の形態と同じ
であるため、同一部品に同一の符合を付して説明を省略
する。
【0051】上記のように、張力調整ばね26の端部に
ばねシート45とボール46とを組込んだことにより、
プランジャ15の軸方向の移動によってロッド17が回
転するとき、ボール46とばねシート45とは点接触す
る状態で回転するため、ロッド17の回転抵抗は小さ
く、ロッド17を円滑に回転させることができる。
【0052】図8に示す実施の形態においては、図2に
示すハウジング11の油流入口13を省略し、その代り
に、ハウジング11の後端部にシリンダ室12の閉塞端
が開口する給油通路48を設け、ロッド17には、上記
給油通路48に送り込まれる油圧をロッド17とプラン
ジャ15の挿入部間に形成された空間49に導く油路5
0を設け、この油路50に送り込まれる油圧と張力調整
ばね26とによってプランジャ15に外方向への突出性
を付与している。
【0053】また、張力調整ばね26の端部とプランジ
ャ15側のばね受面51間にばねシート28を組込み、
そのばねシート28の球面29をばね受面51に点接触
させている。
【0054】上記実施の形態におけるチェーンテンショ
ンにおいては、給油通路48に送り込まれる油圧と張力
調整ばね26のばね力とによってプランジャ15は外方
向に押圧されるため、チェーン3の大幅な弛みに対して
プランジャ15を良好に追従させることができる。
【0055】また、給油通路48から送り込まれる油圧
は、プランジャ15の背部とシリンダ室12の閉塞端間
に形成された空間内に流れて溜るため、プランジャ15
に作用するチェーン3の振動を上記油によって緩衝する
ことができる。
【0056】
【発明の効果】以上のように、この発明においては、チ
ェーンからロッド部材に負荷される荷重をねじ係合手段
によって受け、そのねじ係合手段におけるねじ山を、ロ
ッド部材の押し込み力を受ける圧力側フランクのフラン
ク角が遊び側フランクのフランク角より大きい鋸歯状と
し、その鋸歯状ねじ山のフランク角とリード角の関係に
よってロッド部材を突出方向への移動をゆるみ条件と
し、押し込み方向への移動をロック条件としたので、チ
ェーンの張力変動に対してロッド部材を良好に追従させ
ることができ、一方向性油圧ダンパを用いた場合と同様
の機能を発揮する部品点数の少ないコストの安いチェー
ンテンショナを実現することができる。
【0057】また、ロッド部材に負荷される荷重をねじ
係合手段で受けるため、騒音の少ないチェーンシステム
を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るチェーンシステムを示す概略図
【図2】同上のチェーンテンションの断面図
【図3】同上のプランジャとロッドのねじ係合部の拡大
断面図
【図4】同上のプランジャ、ロッドおよびロッドシート
を示す分解斜視図
【図5】同上チェーンテンショナの組付け前の状態を示
す断面図
【図6】(I)はこの発明に係るチェーンテンショナの
他の実施の形態を示す断面図、(II)は使用状態を示す
断面図
【図7】この発明に係るチェーンテンショナのさらに他
の実施の形態を示す断面図
【図8】この発明に係るチェーンテンショナのさらに他
の実施の形態を示す断面図
【図9】従来のチェーンテンショナを示す断面図
【符号の説明】
1 クランクシャフト 2 スプロケット 3 チェーン 4 カムシャフト 5 スプロケット 6 スリッパ 11 ハウジング 12 シリンダ室 14 ロッド部材 15 プランジャ 16 挿入孔 17 ロッド 21 ねじ係合機構 24 圧力側フランク 25 遊び側フランク 26 張力調整ばね 27 ばね受面 28 ばねシート 29 球面 34 ロックプレート 36、37 切欠部 38 セットピン 39、40、41 ねじ孔 42、44 ビス 45 ばねシート 46 ボール 48 給油通路 49 空間 50 油路 51 ばね受面

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ室を有するハウジングと、上記
    シリンダ室内に後端部が挿入されたチェーン押圧用のロ
    ッド部材と、そのロッド部材に外方向への突出性を付与
    する張力調整ばねと、チェーンから上記ロッド部材に負
    荷される静荷重を受けてロッド部材の後退動を阻止する
    ねじ係合手段とから成り、前記ねじ係合手段におけるね
    じ山を、ロッド部材の押し込み力を受ける圧力側フラン
    クのフランク角が遊び側フランクのフランク角より大き
    い鋸歯状とし、その鋸歯状ねじ山に前記張力調整ばねの
    押圧力によってロッド部材が外方向に移動するリード角
    を設けたチェーンテンショナ。
  2. 【請求項2】 前記ロッド部材が、前記シリンダ室内に
    後端部が摺動自在に挿入されたプランジャと、そのプラ
    ンジャの後端面において開口する挿入孔に挿入され、前
    記張力調整ばねによって相反する方向に押圧されるロッ
    ドとから成り、上記プランジャの内周とロッドの外周間
    に前記ねじ係合手段が設けられた請求項1に記載のチェ
    ーンテンショナ。
  3. 【請求項3】 前記張力調整ばねと、その張力調整ばね
    のばね力を受けるプランジャ側又はロッド側のばね受面
    との間にばねシートを組込み、そのばねシートに設けた
    球面を上記ばね受面に点接触させた請求項1又は2に記
    載のチェーンテンショナ。
  4. 【請求項4】 前記張力調整ばねと、その張力調整ばね
    のばね力を受けるプランジャ側又はロッド側のばね受面
    間にばねシートを組込み、そのばねシートと上記ばね受
    面との間にボールを組込んだ請求項1又は2に記載のチ
    ェーンテンショナ。
  5. 【請求項5】 前記ハウジングに後端面からシリンダ室
    内の外周部に連通するねじ孔を形成し、前記ロッドの後
    端部に取付けたロックプレートの外周部およびプランジ
    ャの後端部外周面に切欠部を設け、上記ねじ孔から切欠
    部にセットピンを挿入した請求項2乃至4のいずれか1
    つに記載のチェーンテンショナ。
  6. 【請求項6】 前記ハウジングの後端部にシリンダ室に
    貫通するねじ孔を形成し、前記ロッドの後端面に上記ね
    じ孔より小径のねじ孔を設け、各ねじ孔に対してねじ係
    合可能な径の異なる2種類のビスを選択的にねじ係合し
    た請求項2乃至5のいずれか1つに記載のチェーンテン
    ショナ。
  7. 【請求項7】 前記ハウジングの後端部にシリンダ室の
    閉塞端で開口する給油通路を設け、前記ロッドには、そ
    のロッドとプランジャの挿入部間に形成された空間部と
    を連通させる油路を設けた請求項2乃至4のいずれか1
    つに記載のチェーンテンショナ。
  8. 【請求項8】 クランクシャフトに取付けたスプロケッ
    トの回転をカムシャフトに取付けたスプロケットに伝え
    るチェーンの弛み側チェーンに揺動自在に支持されたス
    リッパを接触し、そのスリッパを請求項1乃至7のいず
    れか1つに記載のチェーンテンショナにおけるロッド部
    材で押圧したチェーンシステム。
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