JPH10131031A - タフテッドパイル布帛と基布 - Google Patents

タフテッドパイル布帛と基布

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JPH10131031A
JPH10131031A JP30103796A JP30103796A JPH10131031A JP H10131031 A JPH10131031 A JP H10131031A JP 30103796 A JP30103796 A JP 30103796A JP 30103796 A JP30103796 A JP 30103796A JP H10131031 A JPH10131031 A JP H10131031A
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pile
tufted
yarn group
pile yarn
fabric
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JP30103796A
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Koji Kobayashi
弘司 小林
Shinjiro Kobayashi
信二郎 小林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多彩なタフテッドパイル布帛を簡便に得る。 【解決手段】 基布11に部分的に一定間隔をおいて第
1パイル糸群YのパイルPを規則的にタフテイングした
タフテッド一次基布20の第1パイル糸群Yのタフテイ
ング箇所を含む全面に、第1パイル糸群Yとは異色の第
2パイル糸群XのパイルQをタフテイングする。そうす
ると、第1パイル糸群YのパイルPが、第2パイル糸群
XのパイルQの形成する均一なパイル面に朧に現れて多
彩で新規なタフテッドパイル布帛が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タフテッドパイル
布帛に関するものである。
【0002】
【従来の技術】タフテッドパイル布帛に図柄を簡便に描
出する方法として、実公昭45−16109や実開昭6
3−24293(実公平1−39747)に記載されて
おり、通常玄関マントや台所マット等のマット類の製造
に使用されるフック、つまり、1本のニードルを持つハ
ンドタフテッド機を用いて基布にパイル糸をタフテイン
グして図柄部分25を描出してから残りの無地部分26
をタフテイングする方法(以下、スペースタフト法と言
う。)と、特開昭58−208458(特公昭59−3
6031)や実開昭60−172793(実公昭63−
19354)、特開平4−312842(特公平6−6
1884)に記載されているように、数百本に及ぶ多数
のニードルを持つ広幅タフテッド機によって基布11の
全面にパイルをタフテイングしてからフックや植毛ミシ
ン(小幅タフテッド機)によって新たなパイル27を所
要の図柄部分に重ねてタフテイングする所謂オーバータ
フト法が知られている。
【0003】また、実開昭53−90669(実公昭5
6−40879)、実開昭54−158078、(実開
昭60−114824(実公平3−33458)等に記
載されているように、縞模様や格子模様等の幾何学模様
その他の模様28を織成したりプリントした基布(以
下、デザイン基布と言う。)に、その基布11の一部が
透視し得る程度の粗いパイル密度をもってパイル30を
タフテイングし、その予め基布11に施しておいた模様
28をパイル面に玉虫調に浮き出させる方法(以下、ク
ロスプリント方法と言う。)がアイデアとして知られて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】スペースタフト方法や
オーバータフト方法では、それぞれ図16と図17に図
示する如く、図柄部分25には無地部分26とは色彩が
異なるパイル(以下、柄パイルと言う。)がタフテイン
グされており、その柄パイル25・27の先端は無地部
分26のパイル(以下、地パイルと言う。)の先端に覆
われないので、タフテッドパイル布帛のパイル面に、そ
の柄パイルによる図柄(25・27)が鮮明に描出され
る。
【0005】しかし、ハイ・ロー・タフテッドカーペッ
トやウイルトンカーペット、アキスミンスターカーペッ
ト等の図柄を鮮明に描出したパイル布帛は余りにも広く
知られているので、そのような鮮明な図柄をスペースタ
フト方法やオーバータフト方法の如き簡便法によって描
出したところで格別付加価値の高いタフテッドパイル布
帛が得られる訳ではなく、却って、そのように鮮明な輪
郭によって色分けされる図柄は、その図柄部分と無地部
分との配色によって美観を大きく左右されるため、その
配色如何によっては時としてタフテッドパイル布帛の商
品価値が損なわれかねない危険がある。
【0006】また、クロスプリント法では、基布11が
透視出来る程度にパイル28を粗く短くタフテイングす
ることが要件となるので、パイル密度が緻密でクッショ
ン性や耐摩耗性のあるタフテッドパイル布帛は得られな
い。
【0007】
【発明の目的】そこで本発明は、図柄が朧に描出されて
いて落ちついた印象を与え、パイル密度が緻密で高品質
なタフテッドパイル布帛を簡便に得ることを目的とす
る。
【0008】
【発明の着想】本発明者は、基布11にパイル糸を差し
込むニードル13と、ニードルに対応して基布を支える
押さえ針17と、ニードルに差し込まれたパイル糸ルー
プ12を捕捉するルーパー14と、ルーパーと協働して
パイル糸ループをカットするナイフ16を備えたカット
パイル用タフテッド機において、ステッチ方向を一定方
向に揃えて異色数種の第1パイル糸群Yをタフテイング
してパイル層を縞模様状に形成し、次いで、第1パイル
糸群Yのバックステッチに交叉する方向にステッチ方向
を揃え、且つ、第1パイル糸群Yのタフテイング時より
も強いテンションを掛け、且つ又、押さえ針17とルー
パー14との距離H2 を第1パイル糸群Yのタフテイン
グ時と同じにして、異色数種の第2パイル糸群Xを第1
パイル糸群Yの形成したパイル層に重ねてタフテイング
し、第1パイル糸群Yのパイルと第2パイル糸群Xのパ
イルが均一に混在する異色混合パイル層を形成するタフ
テイング方法(以下、ダブルタフト法と言う。)を発明
し、特願平8−265425号に開示している。
【0009】ダブルタフト法では、基布11の右斜め上
方向にそれぞれ6本のニードルに白糸1本と黒糸1本と
白糸2本と黒糸1本と白糸1本の順に並べて通した第1
パイル糸群Yを2回タフテイングした帯状パイル列RU
と、6本のニードルの全てに第1パイル糸群Yの黒糸を
通して2回タフテイングした帯状パイル列RV と、6本
のニードルに白糸2本と黒糸2本と白糸2本の順に並べ
て通した第1パイル糸群Yを2回タフテイングした帯状
パイル列RM を繰り返して基布の全面に形成し(図
4)、次に、基布11の左斜め上方向にそれぞれ6本の
ニードルに白糸1本と黒糸1本と白糸2本と黒糸1本と
白糸1本の順に並べて通した第2パイル糸群Xを2回タ
フテイングした帯状パイル列LU と、6本のニードルの
全てに第2パイル糸群Xの黒糸を通して2回タフテイン
グした帯状パイル列LV と、6本のニードルに白糸2本
と黒糸2本と白糸2本の順に並べて通した第2パイル糸
群Xを2回タフテイングした帯状パイル列LM を繰り返
して基布の全面に形成すると(図5)、第2パイル糸群
Xのパイル列LU ・LV ・LM と第1パイル糸群Yのパ
イル列RU ・RV ・RM が交叉した斜め格子図柄が描出
される(図6)。
【0010】その場合、それらのパイル列RU ・RV
M とLU ・LV ・LM に同じ2色のパイル糸が使用さ
れていても、その格子模様は、真白の部分Wと、淡灰の
部分Mと、濃灰の部分Nと、真黒の部分Bとの4配色に
彩られたものとなり、その配色はパイル糸の色数の2倍
に増え、その格子模様の現れ方も、図6が図示するよう
に、連続方向が異なる一方の縞模様の下から他方の縞模
様が浮き出た恰好のものとなり、又、そのパイル面に濃
く現れる一方の縞模様を構成する縞線は広狭変化し、全
体として多彩で優しく温和な印象を与えるものとなる。
そのように縞線が広狭変化したものとなる理由は、次の
ように説明される。
【0011】即ち、タフテイングされるパイルPのパイ
ル長H1 は、図7(a)に図示する如く、基布11を支
える押さえ針17とルーパー14との距離H2 によって
設定され、一般的には、第1パイル糸群YのパイルPが
タフテイングされた基布11に、基布11を支える押さ
え針17とルーパー14との距離H2 を第1パイル糸群
Yのタフテイング時と同じにして第2パイル糸群Xをタ
フテイングすれば、その第2パイル糸群XのパイルQの
パイル長H7 は最前にタフテイングされたパイルPのパ
イル長H1 と同じになると考えられる。
【0012】しかし、第1パイル糸群Yをタフテイング
した基布11を再びタフテッド機に通す場合、押さえ針
17とルーパー14との距離H2 が最前のタフテイング
時と同じであっても、基布11は先にタフテイングした
パイルPの厚み分H4 だけ押さえ針17から押し上げら
れ、その分だけ基布11とルーパー14との距離H3
長くなり、その厚み分H4 だけ次にタフテイングするパ
イルQのパイル長H7も長くなることになる。
【0013】勿論、厳密に言えば、パイル長は、ルーパ
ー14のナイフ16との協働箇所から基布11までの距
離によって決まる。ところで、第1パイル糸群Yをタフ
テイングしたタフテッド機に第2パイル糸群Xをタフテ
イングする場合、基布11とルーパー14との距離H3
が第1パイル糸群YのパイルPの厚み分H4 だけ長くな
れば、その分だけパイル糸ループ12に強いテンション
が作用し、ルーパー14のナイフ16との協働箇所で
は、図7(b)に図示する如く、そのテンションによっ
て基布11が引き下げられることになる。そうすれば、
基布11が第1パイル糸群YのパイルPに押し上げられ
ていた量H5 も少なくなると言うことにもなる。しか
し、パイル糸に作用するテンションによって基布11が
引き下げられる量(H4 −H5 )は僅かであり、最後の
パイルQのパイル長H7 が最前のパイルPのパイル長H
1 より僅かではあっても長くなることに変わりはない。
【0014】又、タフテッドパイル布帛の隣合うパイル
は、ステッチ方向ではバックステッチを介してU字形に
連続している一方、ニードルゲージ方向においてはI字
形を成して個々独立しており、その構造上U字形に連続
しているステッチ方向に比してI字形になって連続して
いないニードルゲージ方向に倒れ易い。特に、ニードル
ゲージの粗いタフテッド機を使用したタフテッドパイル
布帛では、そのパイル密度を緻密にするためにニードル
ゲージよりも細かいステッチゲージでタフテイングされ
ているので、その緻密なステッチゲージ方向に比して粗
いニードルゲージ方向に倒れ易い。
【0015】そして、第1パイル糸群Yのバックステッ
チに交叉させて第2パイル糸群Xをタフテイングする場
合は、先にタフテイングしたパイルPを下向きにし、先
にタフテイングしたバックステッチに交叉する方向に基
布11をタフテッド機上で移動させることになり、その
際、先のパイルPは、そのバックステッチ(ニードルゲ
ージ方向)に交叉する方向に擦られて倒されることにな
る。又、第1パイル糸群Yのバックステッチに交叉させ
て第2パイル糸群Xをタフテイングする場合、最前のパ
イルPが、ループパイルに比して倒れ易いカットパイル
であれば、それがニードル13とルーパー14の間に挟
まれて押し倒され易くなる。そして又、最前のパイルP
は、次にパイルQをタフテイングして引き返すニードル
13によって縫い込まれるように基布へと引きずり込ま
れる恰好になって先端から基布に至る距離が短くなる。
【0016】最後にタフテイングされる第2パイル糸群
Xは、その先にタフテイングされた第1パイル糸群Yの
パイルPが押し倒され、ニードル13に引きずり込まれ
て先端から基布に至るパイルPの高さが短くなった状態
で基布11に差し込まれ、その差し込まれて出来る第2
パイル糸群Xのパイル糸ループ12は、第1パイル糸群
YのパイルPのパイル面を越えて突き出され、そのまま
最後のパイルQを形成することになる。ところで、一旦
押し倒された第1パイル糸群YのカットパイルPはその
有する弾性回復力によっては基布に直立した元の状態に
は完全に復元せず、又、最後のパイルQは最前のパイル
Pよりも僅かながらも長くなるので、第1パイル糸群Y
のパイルPは第2パイル糸群XのパイルQの先端の下に
隠される恰好になる。
【0017】勿論、最後にタフテイングされる第2パイ
ル糸群Xのパイル糸ループ12は基布11とルーパー1
4の間で緊張された状態でパイルQになり、そのパイル
長はルーパー14から切り離された直後に比して漸次収
縮して僅かに短くなるとしても、その緊張されていたパ
イルQが収縮する過程では、それに隣合って接触してい
る最前のパイルPの先端も最後のパイルQに引きずられ
るようにして押し下げられることになるので、最後のパ
イルQの先端が最前のパイルPのパイル面よりも突き出
た状態は変わらない。
【0018】しかし、最後のパイルQのパイル長H
7 が、最前のパイルPのパイル長H1 よりも余り長くな
ると、最前のパイルPが最後のパイルQの下に隠れて全
く見えなくなる。この点につき種々実験するに、最後の
パイルQのパイル長H7 と最前のパイルPのパイル長H
1 との差H6 が2mm以下(H6 ≦H7 −H1 )の場
合、最前のパイルPが最後のパイルQの間から見えるこ
とが分かった。
【0019】そのように最後のパイルQのパイル長H7
を、最前のパイルPのパイル長H1よりも余り長くなら
ないようにするには、最後のパイルQをタフテイングす
るときパイル糸に掛かるテンションを、最前のパイルP
をタフテイングする場合よりも強くする。そうすると、
ルーパーに係止されるパイル糸ループ12が強く緊張さ
れ、図7(b)に図示する如く、ルーパー14のナイフ
16との協働箇所ではパイル糸ループ12を介してルー
パー14が基布11を強く引き下げ、その引き下げられ
た分H8 だけ、最前のパイルPによって押さえ針17か
ら押し上げられていた基布11の高さH5 が低くなり、
最前のパイルPが最後のパイルQの下に完全に隠れてし
まうようなことがなくなる。
【0020】その結果、最前にタフテイングされる第1
パイル糸群Y(VY ・UY )と最後にタフテイングされ
る第2パイル糸群X(VX ・UX )にそれぞれ異色2種
のパイル糸が使用されており、第2パイル糸群Xのパイ
ルQは、それが幾分なりとも高く突き出ていれば、その
高く突き出た分だけ第1パイル糸群YのパイルPよりも
太い縞線をパイル面に構成することになり、一方、最前
にタフテイングされたパイルPは、ループパイルではな
く横方向に嵩が縮み易いカットパイルであるから、最後
のパイルQの下に隠れてた細い縞線をパイル面に構成す
ることになる。
【0021】その時、最前のタフテイング時のニードル
ゲージN1 が最後のタフテイング時のステッチゲージS
2 よりも粗く、最後のタフテイング時のニードルゲージ
2が最前のタフテイング時のステッチゲージS1 より
も粗なっている場合、つまり、ステッチゲージよりも粗
い同じニードルゲージをもって最前のタフテイングと最
後のタフテイングを行う場合、隣合う最前のバックステ
ッチ間に最後のバックステッチから長く突き出た1個以
上のパイルが介在することになり、その最前のバックス
テッチに沿って続くパイル列のパイルPの色彩に交叉す
る最後のバックステッチから突き出たパイルQの色彩が
同色となる箇所では、その交叉箇所で最後のパイルQの
縞線の幅は更に太くなる一方、その最後のバックステッ
チに沿って続くパイル列のパイルQの色彩に交叉する最
初のバックステッチから突き出たパイルPの色彩が異色
となる箇所では、その交叉箇所で最後の第2パイル糸群
XのパイルQの縞線の幅は若干細くなり、最初の第1パ
イル糸群YのパイルPの縞線よりも太く現れる最後の第
2パイル糸群XのパイルQの太い縞線は幅が広狭変化し
たものとなる。
【0022】又、最初のパイルPがタフテイングされて
いて凹凸のある基布は、パイルがタフテイングされてい
ない平滑な基布に比して滑り難く、僅かではあってもニ
ードルとルーパーとの協働箇所を通過する移動速度が遅
くなる一方、ニードルやルーパーは常に一定の速度で作
動しているので、最後のパイルQのステッチゲージS2
は、パイルのタフテイングされていない平滑な基布にタ
フテイングされた第1パイル糸群YのパイルPのステッ
チゲージS1 よりも、基布の移動速度が遅くなった分だ
け細かくなり(S2 <S1 )、その分だけパイル密度が
緻密になってパイル面に最後のパイルQの色彩が強く現
れ、第1パイル糸群YのパイルPの影が薄れることにな
る。尚、そのようになるようにするには、最後にタフテ
イングする第2パイル糸群XのパイルQのステッチゲー
ジS2 を、最初にタフテイングする第1パイル糸群Yの
パイルPのステッチゲージS1 よりも1〜2割細かくな
るようにするとよい(S2 ≒0.8S1 〜0.9
1 )。
【0023】図8〜9は、上記の如く、最後の第2パイ
ル糸群XのパイルQが太い縞を構成し、最初の第1パイ
ル糸群YのパイルPが細い縞を構成することになる理由
を、更に詳しく図解説明するものである。図8〜9にお
いて、分図(a)は、第1パイル糸群Yの黒糸(VY
と白糸(UY )を並べて基布の縦方向にステッチゲージ
1 の2倍のニードルゲージN1 をもってタフテイング
した場合に形成されるパイル面を図示し、その場合、パ
イル面には、第1パイル糸群Yの黒糸(VY )のパイル
列(PV )と白糸(UY )のパイル列(PU )が交互に
並んだ縦縞模様が描出されることになる。第1パイル糸
群Yは、図8では黒糸1本(VY )と白糸1本(UY
が交互に配列されており、図9では黒糸1本(VY )と
白糸2本(UY )が交互に配列されている。
【0024】分図(b)は、第2パイル糸群Xの黒糸
(VX )と白糸(UX )を並べて基布の横方向にステッ
チゲージS2 の2倍のニードルゲージN2 をもってタフ
テイングした場合に形成されるパイル面を図示し、その
場合、パイル面には、第2パイル糸群Xの黒糸(VX
のパイル列(QV )と白糸(UX )のパイル列(QU
が交互に並んだ横縞模様が描出されることになる。第2
パイル糸群Xは、図8では黒糸3本(VX )と白糸2本
(UX )が交互に配列されており、図9では黒糸1本
(VX )と白糸2本(UX )が交互に配列されている。
【0025】分図(c)は、分図(a)に図示するよう
に第1パイル糸群Yの黒糸(VY )と白糸(UY )を並
べて基布の縦方向にステッチゲージの2倍のニードルゲ
ージで最初にタフテイングし、次いで、分図(b)に図
示するように第2パイル糸群Xの黒糸(VX )と白糸
(UX )を並べて基布の横方向に、最初のタフテイング
時と同じステッチゲージの2倍のニードルゲージNでタ
フテイングした場合に形成されるパイル面を図示する。
【0026】このようにステッチ方向を変え、ステッチ
ゲージよりも粗い同じニードルゲージをもって前後2回
タフテイングすると、分図(c)に図示するように、最
初の第1パイル糸群Yの黒糸(VY )のパイルPV と白
糸(UY )のパイルPU は、最後にタフテイングする第
2パイル糸群Xの黒糸(VX )のパイルQV と白糸(U
X )のパイルQU の先端の下に隠れてパイル面に殆ど現
れず、パイル面には、最後にタフテイングした第2パイ
ル糸群Xの黒糸(VX )のパイル列(QV )と白糸(U
X )のパイル列(QU )がステッチ方向に真っ直ぐ並ん
だ縞模様が描出される。
【0027】そして、ニードルゲージをステッチゲージ
よりも粗く、特に、ステッチゲージの2倍のニードルゲ
ージでタフテイングすれば、図8の分図(d)に図示す
るように、相互に交叉する一方の隣合うバックステッチ
とバックステッチの間に他方のバックステッチから突き
出た2個以上のパイルが介在することになる。その結
果、分図(c)に図示するように、縞模様を形成する第
2パイル糸群Xの黒糸(VX )のパイル列(QV )が、
最初の第1パイル糸群Yの黒糸(VY )のパイル列(P
V )に交叉する箇所Eでは、第2パイル糸群Xの黒糸
(VX )のパイル列(QV )の脇から最初の第1パイル
糸群Yの黒糸(VY )のパイル(PV )が僅かに食み出
るように現れる。その結果、その交叉箇所Eでは第2パ
イル糸群Xの黒糸(VX )のパイル列(QV )が若干太
くなる。一方、縞模様を形成する黒糸(VX )のパイル
列(QV )が、最初にタフテイングした第1パイル糸群
Yの白糸(UY )のパイル列(PU )に交叉する箇所F
では、その黒糸(VX )のパイル列(QV )の脇へと最
初にタフテイングした第1パイル糸群Yの白糸(UY
のパイル(PU )が僅かに食い込むように現れる。その
結果、その交叉箇所Fでは第2パイル糸群Xの黒糸(V
X )のパイル列(QV )が若干細くなる。
【0028】同様に、分図(c)に図示するように、縞
模様を形成する第2パイル糸群Xの白糸(UX )のパイ
ル列(QU )が、最初にタフテイングした第1パイル糸
群Yの白糸(UY )のパイル列(PU )に交叉する箇所
Eでは、その白糸(UX )のパイル列(QU )の脇から
最初にタフテイングした第1パイル糸群Yの白糸
(UY )のパイル(PU )が僅かに食み出るように現れ
る。その結果、その交叉箇所Eでは第2パイル糸群Xの
白糸(UX )のパイル列(QU )が若干太くなる。一
方、縞模様を形成する第2パイル糸群Xの白糸(UX
のパイル列(QU )が、最初にタフテイングした第1パ
イル糸群Yの黒糸(VY )のパイル列(PV )に交叉す
る箇所Fでは、その白糸(UX )のパイル列(QU )の
脇へと最初にタフテイングした第1パイル糸群Yの黒糸
(VY )のパイル(PV )が僅かに食い込むように現れ
る。その結果、その交叉箇所Fでは第2パイル糸群Xの
白糸(UX)のパイル列(QU )が若干細くなる。
【0029】一方、その縞線(パイル列QV ・QU )の
脇から食み出るように、或いは、食い込むように微かに
現れる最初にタフテイングした第1パイル糸群Yの黒糸
(VY )のパイルPV と白糸(UY )のパイルPU が、
その縞線(パイル列QV ・QU )に交叉する方向に細か
く点在して微かな縞線(パイル列PV ・PU )を形成す
る。このため、パイル面には、幅が広狭変化した太い縞
線(パイル列QV ・QU )と、その下から微かに現れる
細い縞線(パイル列PV ・PU )が交叉した変化のある
格子模様が描出されることになる。
【0030】特に、バックステッチが交叉して重なる第
1パイル糸群Yと第2パイル糸群Xがそれぞれ異色2種
のパイル糸によって構成されており、その第1パイル糸
群Yの異色2種のパイル糸と第2パイル糸群Xの異色2
種のパイル糸と同色であり、それら異色2種のパイル糸
UとVがそれぞれ4本以下の数本または1本おきに交互
に繰り返し配列されている場合、第1パイル糸群Yの縞
線は破断線のように現れる一方、第2パイル糸群Xの縞
線は広狭変化したものとなる。
【0031】図10は、その具体例を図示し、その分図
(a)は、タフテッドパイル布帛のバックステッチ面を
図示し、その分図(b)は、分図(a)に図示するタフ
テッドパイル布帛を図面の上下方向に裏返して表われる
パイル面を図示するものである。
【0032】第1パイル糸群Yは、3本のパイル糸を白
糸1本(UY )と黒糸1本(VY )と白糸1本(UY
の順に並べて1組とし、一定のニードルゲージで繰り返
し配列し、左上がりとなる左斜め方向にタフテイング
し、次いで、第2パイル糸群Xのパイル糸を黒糸1本
(VX )と白糸1本(UX )と黒糸1本(VX )の順に
3本1組に並べ、第1パイル糸群Yと同じニードルゲー
ジで繰り返し配列し、第1パイル糸群Yのバックステッ
チに交叉する右斜め方向に重ねてタフテイングされてい
る。
【0033】そのパイル面には、図10の分図(b)に
図示する如く、最後にタフテイングした第2パイル糸群
Xの左右隣合う2本の黒糸(VX )が纏まった太いパイ
ル列(QV )と1本の白糸(UX )による細いパイル列
(QU )が交互に並んだ斜め縞模様が形成され、最初に
タフテイングした第1パイル糸群Yの白糸(UY )のパ
イル列(PU )と黒糸(VY )のパイル列(PV )は、
最後にタフテイングした第2パイル糸群Xの黒糸
(VX )のパイル列(QV )と白糸(UX )のパイル列
(QU )の脇から食み出るように微かに現れ、その結
果、第1パイル糸群Yは、最後のタフテイングによって
形成された第2パイル糸群Xの斜め縞模様(QV
U )に交叉する微かな斜め縞模様(PU ・PV )が形
成される。
【0034】更に、本発明者は、上記ダブルタフト法に
よって得られた知見、即ち、基布11を支える押さえ針
17とルーパー14との距離H2 によってパイル長H1
を一定に設定したタフテッド機によってタフテイングさ
れた第1パイル糸群Yと第2パイル糸群Xのバックステ
ッチが交叉する箇所E・F(図8と9)では、先にタフ
テイングされた第1パイル糸群YのパイルPは、後から
タフテイングされた第2パイル糸群XのパイルQの先端
の下に隠れてパイル面に殆ど露出せず、その交叉箇所E
・Fのパイル面は、その後からタフテイングされた第2
パイル糸群XのパイルQの色彩に彩られ、先にタフテイ
ングされた第1パイル糸群YのパイルPの色彩は、その
後からタフテイングされたパイルの色彩の中に細かく点
在する恰好になるとの知見(以下、本発明知見と言
う。)に基づき、第1パイル糸群Yと第2パイル糸群X
の何れか少なくとも一方のバックステッチ(Y)の少な
くとも一部(Y1 )が他方のバックステッチ(X)の上
に重ね、その一方のバックステッチ(Y)の他の一部
(Y2 )が他方のバックステッチ(X)の下に潜るよう
に、ステッチ方向を変えて第1パイル糸群Yと第2パイ
ル糸群Xを、タフテイング回数を一方(Y)のタフテイ
ングが他方(X)のタフテイングの前後に2回に分かれ
る少なくとも合計3回以上となるように、交互にタフテ
イングして図柄を描出する方法(以下、リバースダブル
法と言う。)を発明し、特願平8−265423号に開
示している。図11〜14は、そのリバースダブル法に
よって図柄が形成される基本原理を図示するものであ
る。
【0035】即ち、図11〜14は、異色2種のパイル
糸を第1パイル糸群Yと第2パイル糸群Xに分け、左右
5列に区切られる基布の各列の全面にステッチ方向を縦
方向に真っ直ぐに向けて第1パイル糸群Yのパイル糸を
タフテイングすると共に、前後5列に区切られる基布の
各行の全面にステッチ方向を横方向に真っ直ぐに向けて
第2パイル糸群Xのパイル糸をタフテイングし、ステッ
チ方向が直交する第1パイル糸群Yと第2パイル糸群X
のパイルが基布の全面に均一に混在するタフテッドパイ
ル布帛を製造する過程において、その縦横に区切られた
スペースにステッチ方向が直交するように各行と列毎に
分けてタフテイングする順番の相異に応じて描出される
図柄の基本形態が変化することを図示するものであり、
それによって第1パイル糸群Yと第2パイル糸群Xが異
色2種以上のパイル糸によって構成し、それらの異色2
種以上のパイル糸の配列を変え、ステッチ方向を変えて
バックステッチを曲線にするなど、パイル糸の色彩や本
数、配列順序、ステッチ方向を変えることによって、一
層複雑多彩な図柄・模様がパイル面に描出されることが
理解されよう。以下、図11〜14によってリバースダ
ブル法を説明する。
【0036】図11〜14の分図(a)、(b)、
(c)、(d)、(e)、(f)は、前後左右にそれぞ
れ5段に点線で区切られた基布の各箇所に第1パイル糸
群Yのパイル糸をY1 とY2 とY3 とY4 とY5 に分
け、また、第2パイル糸群Xのパイル糸をX1 とX2
3 とX4 とX5 に分けて、それらの分割されたパイル
糸を分図(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、
(f)の順にタフテイングする場合において、基布に形
成されるバックステッチとステッチ方向を細線で図示す
るものである。
【0037】分図(x)は、順次タフテイングされる第
2パイル糸群Xの全てのパイル糸X1 とX2 とX3 とX
4 とX5 によって形成されるバックステッチの配列状態
を図示し、そこでは基布の全面に第2パイル糸群Xのバ
ックステッチが一定のニードルゲージをもって並んでい
る。分図(y)は、順次タフテイングされる第1パイル
糸群Yの全てのパイル糸Y1 とY2 とY3 とY4 とY5
によって形成されるバックステッチの配列状態を図示
し、そこでは基布の全面に第1パイル糸群Yのバックス
テッチが一定のニードルゲージをもって並んでいる。分
図(z)は、分図(a)、(b)、(c)、(d)、
(e)、(f)の順にタフテイングして形成されるタフ
テイングパイル布帛のパイル面を図示するものてある。
【0038】分図(z)において、A1-4 とDは、第1
パイル糸群Yのパイルの先端よりも第2パイル糸群Xの
パイルの先端が高く突き出ており、第2パイル糸群Xの
パイルの先端の下に第1パイル糸群Yのパイルの先端が
隠れており、その第1パイル糸群Yのパイルの先端より
も突き出た第2パイル糸群Xのパイルの色彩によって彩
られる部分を示している。又、分図(z)において、B
1-4 とCは、第2パイル糸群Xのパイルの先端よりも第
1パイル糸群Yのパイルの先端が高く突き出ており、第
1パイル糸群Yのパイルの先端の下に第2パイル糸群X
のパイルの先端が隠れており、その第2パイル糸群Xの
パイルの先端よりも突き出た第1パイル糸群Yのパイル
の色彩によって彩られる部分を示している。
【0039】更に詳しく説明すると、まず図11(z)
は、分図(a)、(b)、(c)の順に前後3回にわた
ってタフテイングされたタフテイングパイル布帛のパイ
ル面を図示し、その一部B1 には、最初のタフテイング
(分図(a))において第2パイル糸群Xのパイル糸X
3 がタフテイングされるが、そのパイルは第2回目のタ
フテイング(分図(b))における第1パイル糸群Yの
パイル糸Y1 とY2 とY3 とY4 とY5 のパイルに彩ら
れることになる。又、パイル面の一部A1 では、第2回
目のタフテイング(分図(b))における第1パイル糸
群Yのパイル糸Y1 とY2 とY3 とY4 とY5 がタフテ
イングされるが、最後の第3回目のタフテイング(分図
(c))において第2パイル糸群Xのパイル糸X1 とX
2 とX4とX5 のパイルに彩られることになる。
【0040】図12(z)は、分図(a)、(b)、
(c)、(d)の順に前後4回にわたってタフテイング
されたタフテイングパイル布帛のパイル面を図示し、そ
の一部A2 には、第2回目のタフテイング(分図
(b))において第1パイル糸群Yのパイル糸Y3 がタ
フテイングされるが、そのパイルは第3回目のタフテイ
ング(分図(c))における第2パイル糸群Xのパイル
糸X1 とX2 とX4 とX5 のパイルの先端の下に隠れ、
それらは第4回目のタフテイング(分図(d))におけ
る第1パイル糸群Yのパイル糸Y1 とY2 とY4 とY5
がタフテイングされず、第3回目のタフテイング(分図
(c))における第2パイル糸群Xのパイル糸X1 とX
2 とX4 とX5 のパイルに彩られることになる。又、パ
イル面の一部B2には、第2回目のタフテイング(分図
(b))における第1パイル糸群Yのパイル糸Y3 のパ
イルと第4回目のタフテイング(分図(d))における
第1パイル糸群Yのパイル糸Y1 とY2 とY4 とY5
パイルに彩られることになる。
【0041】図13(z)は、分図(a)、(b)、
(c)、(d)、(e)の順に前後5回にわたってタフ
テイングされたタフテイングパイル布帛のパイル面を図
示し、そのA3 として図示されて突き出た一部の箇所に
は、第2回目のタフテイング(分図(b))において第
1パイル糸群Yのパイル糸Y3 がタフテイングされる
が、そのパイルは第3回目のタフテイング(分図
(c))における第2パイル糸群Xのパイル糸X1 とX
5 のパイルの先端の下に隠れ、そこには第4回目のタフ
テイング(分図(d))における第1パイル糸群Yのパ
イル糸Y1 とY2 とY4 とY5 がタフテイングされず、
第3回目のタフテイング(分図(c))における第2パ
イル糸群Xのパイル糸X1 とX2 とX4 とX5 のパイル
に彩られる。
【0042】そして、A3 として図示された他の箇所に
は、第5回目のタフテイング(分図(e))における第
2パイル糸群Xのパイル糸X2 とX4 のパイルに彩られ
ることになる。
【0043】又、B3 として図示する箇所には、最初の
タフテイング(分図(a))において第2パイル糸群X
のパイル糸X3 がタフテイングされるが、そのパイルは
第2回目のタフテイング(分図(b))においてタフテ
イングされる第1パイル糸群Yのパイル糸Y3 のパイル
と第4回目のタフテイング(分図(d))においてタフ
テイングされる第1パイル糸群Yのパイル糸Y1 とY2
とY4 とY5 のパイルの先端の下に隠れるので、その箇
所B3 は、第1パイル糸群Yのパイル糸Y1 とY2 とY
3 とY4 とY5 のパイルに彩られることになる。
【0044】Cとして図示する箇所には、第3回目のタ
フテイング(分図(c))において第2パイル糸群Xの
パイル糸X1 とX5 がタフテイングされるが、それらの
パイルは第4回目のタフテイング(分図(d))におい
てタフテイングされる第1パイル糸群Yのパイル糸Y1
とY2 とY4 とY5 の下に隠れ、そこには第5回目のタ
フテイング(分図(e))における第2パイル糸群Xの
パイル糸X2 とX4 がタフテイングされない。従って、
その箇所Cは、第4回目のタフテイング(分図(d))
においてタフテイングされる第1パイル糸群Yのパイル
糸Y1 とY2 とY4 とY5 のパイルに彩られることにな
る。
【0045】図14(z)は、分図(a)、(b)、
(c)、(d)、(e)、(f)の順に前後6回にわた
ってタフテイングされたタフテイングパイル布帛のパイ
ル面を図示し、その一部A4 には、第2回目のタフテイ
ング(分図(b))において第1パイル糸群Yのパイル
糸Y3 がタフテイングされるが、そのパイルは第3回目
のタフテイング(分図(c))と第5回目のタフテイン
グ(分図(e))においてタフテイングされた第2パイ
ル糸群Xのパイル糸X1 とX2 とX4 とX5 のパイルの
先端の下に隠れ、それら第2パイル糸群Xのパイル糸X
1 とX2 とX4 とX5 のパイルは、第4回目のタフテイ
ング(分図(d))と第6回目のタフテイング(分図
(f))における第1パイル糸群Yのパイル糸Y1 とY
2 とY4 とY5 のパイルの下に隠れない。
【0046】又、パイル面の一部Dには、第4回目のタ
フテイング(分図(d))において第1パイル糸群Yの
パイル糸Y1 とY5 がタフテイングされるが、それらの
パイルは第5回目のタフテイング(分図(e))におい
てタフテイングされる第2パイル糸群Xのパイル糸X2
とX4 のパイルの先端の下に隠れてパイル面に大きく現
れず、その大きく現れる第2パイル糸群Xのパイル糸X
2 とX4 のパイルの一部は第6回目のタフテイング(分
図(f))においてタフテイングされる第1パイル糸群
Yのパイル糸Y2 とY4 のパイルの先端の下に隠れるも
のの、その大きく現れる第2パイル糸群Xのパイル糸X
2 とX4 のパイルの他の一部は、第6回目のタフテイン
グ(分図(f))においてタフテイングされる第1パイ
ル糸群Yパイル糸Y2 とY4 のパイルの先端の下に隠れ
ることなく、一部A4 とDは第2パイル糸群Xのパイル
に彩られる。
【0047】パイル面の一部B4 では、第2回目のタフ
テイング(分図(b))においてタフテイングされ、第
3回目のタフテイング(分図(c))と第5回目のタフ
テイング(分図(e))においてタフテイングされた第
2パイル糸群Xのパイル糸X1 とX2 とX4 とX5 のパ
イルの先端の下に隠れずに残った第1パイル糸群Yのパ
イル糸Y3 の一部のパイルと、第5回目のタフテイング
(分図(e))においてタフテイングされる第2パイル
糸群Xのパイル糸X2 とX4 のパイルの先端の下に隠れ
ることなく残った第4回目のタフテイング(分図
(d))における第1パイル糸群Yのパイル糸Y1 とY
5 の一部のパイルと、第3回目のタフテイング(分図
(c))と第5回目のタフテイング(分図(e))にお
ける第2パイル糸群Xのパイル糸X1 とX2 とX4 とX
5 の一部のパイルの上に先端が突き出た第6回目のタフ
テイング(分図(f))における第1パイル糸群Yのパ
イル糸Y2とY4 のパイルで彩られる。
【0048】図11〜14の分図(z)を比較するに、
図11(z)に図示される前後3回タフテイングした場
合のパイル面の図柄の図形は、異色の第1パイル糸群Y
と第2パイル糸群Xに色分けされた3個の矩形となる。
図12(z)に図示される前後4回タフテイングした場
合に描出される図形の数は、図11(z)の場合と同様
に3個ではあるが、その1個の図形は矩形より複雑なH
字形となる。図13(z)に図示される前後5回タフテ
イングした場合に描出される図形の数は7個になり、そ
の中の2個は凸字形となる。図14(z)に図示される
前後6回タフテイングして描出される図形の数は、図1
3(z)の場合と同様に7個ではあるが、その中の1個
はH字や凸字形よりも一層複雑な形状になる。
【0049】このように図11〜14の分図(z)を比
較して明らかな如く、前後して行うタフテイングの回数
が増えるにつれてパイル面に描出される図柄が種々複雑
に変化したものとなる。又、図11〜18の分図(z)
に図示される図柄は、色彩が異なる2種類のパイル糸に
よって描出されたものであるが、第1パイル糸群Yと第
2パイル糸群Xに異色2種以上のパイル糸を使用すれ
ば、例えば、図11(z)に図示される図柄・模様が単
調な矩形図形をなすものであっても、その各矩形図形A
1 とB1 の内部は、それぞれ3種類以上の色糸で細かく
分割されることになり、図柄・模様の図形は複雑化し、
一層複雑多彩な図柄・模様がパイル面に描出されること
になる。
【0050】尚、リバースダブル法において『 第1パ
イル糸群Yと第2パイル糸群Xの何れか少なくとも一方
のバックステッチ(Y)の少なくとも一部(Y1 )が他
方のバックステッチ(X)の上に重ね、その一方のバッ
クステッチ(Y)の他の一部(Y2 )が他方のバックス
テッチ(X)の下に潜る 』とは、上記のように描出さ
れる図柄は、タフテッドパイル布帛の一部に描出されて
いてもよく、その他の部分、例えば、バスマットや玄関
マットなどとして使用されるタフテッドパイル布帛で
は、そのボーダー(マットの周囲)となる部分などは在
来の方法でタフテイングされた無模様一色の無地になっ
ていてもよいと言うことを意味する。
【0051】以上の通り、図11〜14は、交叉する2
つの方向において基布を数段に区切り、それぞれの区画
に前後数回に分けて、その交叉する一方向に第1パイル
糸群Yのバックステッチが続くように無地一色のパイル
糸をタフテイングし、その交叉する他の一方向に第2パ
イル糸群Xのバックステッチが続くように第1パイル糸
群Yとは異色の無地一色のパイル糸をタフテイングする
と、そのバックステッチが直交するように前後するタフ
テイングの順番によってパイル面に種々の図柄・模様を
描出することが出来ると言うリバースダブル法の基本原
理を図示するものである。図15は、かかる基本原理に
基づき、第1パイル糸群Yと第2パイル糸群Xにそれぞ
れに異色2種以上のパイル糸を使用し、且つ、それら異
色2種以上のパイル糸の配列順序を変えた場合、如何に
複雑多彩な図柄・模様がパイル面に描出されるかを図示
するものである。
【0052】即ち、図15に図示するタフテッドパイル
布帛は、8本のニードルに第1パイル糸群Yの白糸を1
本づつ通して左斜め上方向に帯状パイル列L1 をタフテ
イングし、次に、8本のニードルに第2パイル糸群Xの
白糸1本と黒糸2本と白糸2本と黒糸2本と白糸1本の
順に並べて通して右斜め上方向に帯状パイル列L2 をタ
フテイングし、次に、8本のニードルに第1パイル糸群
Yの黒糸1本と白糸1本と黒糸6本の順に並べて通して
左斜め上方向に帯状パイル列L3 をタフテイングし、次
に、16本のニードルに第2パイル糸群Xの白糸1本と
黒糸6本と白糸1本と黒糸2本と白糸3本と黒糸2本と
白糸1本の順に並べて通して右斜め上方向に帯状パイル
列L4 をタフテイングし、次に、8本のニードルに第1
パイル糸群Yの白糸1本と黒糸2本と白糸2本と黒糸2
本と白糸1本の順に並べて通して左斜め上方向に帯状パ
イル列L5 をタフテイングし、最後にボーダー19をタ
フテイングして仕上げられている。
【0053】上記ダブルタフト法とリバースダブル法の
何れにおいても、図4および図11、図12、図13お
よび図14の各分図(y)が示す如く、第1パイル糸群
Yは基布の全面にタフテイングされており、その第1パ
イル糸群Yのパイルをタフテイングしたタフテッドパイ
ル布帛は、それに第2パイル糸群Xのパイルを重ねてタ
フテイングしなくても、カーペットやマットとして使用
し得るものである。
【0054】そして、ダブルタフト法とリバースタフト
法の何れにおける効果も、図8と図9が示す如く、基布
11を支える押さえ針17とルーパー14との距離H2
によってパイル長H1 を一定に設定したタフテッド機に
よってタフテイングされた第1パイル糸群Yと第2パイ
ル糸群Xのバックステッチが交叉する箇所E・F(図8
と9)では、先にタフテイングされた第1パイル糸群Y
のパイルPは、後からタフテイングされた第2パイル糸
群XのパイルQの先端の下に隠れてパイル面に殆ど露出
せず、その交叉箇所E・Fのパイル面は、その後からタ
フテイングされた第2パイル糸群XのパイルQの色彩に
彩られ、先にタフテイングされた第1パイル糸群Yのパ
イルPの色彩は、その後からタフテイングされたパイル
の色彩の中に細かく点在する恰好になると言う事実に起
因するものである。
【0055】そうであれば、第2パイル糸群Xを基布の
全面にタフテイングする前にタフテイングする第1パイ
ル糸群Yを、基布の全面にではなく、基布の極限られた
一部に点状、線状、或いは格子状にタフテイングすれ
ば、その次に基布の全面にタフテイングされる第2パイ
ル糸群Xが基布の全面に形成するパイル層の極く限られ
た一部において、その後からタフテイングされる第2パ
イル糸群Xのパイルの中に細かく点在するように第1パ
イル糸群YのパイルPが現われ、図10の分図(b)に
図示される第1パイル糸群Yの縞線(Pu とPv )の如
く、その現れ方は目を細めて見てはじめて看取し得る程
度の微かなものであっても、図10の分図(b)に図示
される第2パイル糸群Xの縞線(Qu とQv )の如く、
第2パイル糸群Xによって構成されるパイル面に外観上
の変化をもたらし、特に、それがパイル面に一定の間隔
をもって規則的に現われれば、その規則的な現れ方によ
って第2パイル糸群Xの構成するパイル面に規則的でリ
ズミカルな陰影がつけられ、それによって外観上新規で
人目を惹く付加価値の高いタフテッドパイル布帛が得ら
れるものと考えられた。本発明は、かかる知見に基づい
て完成されたものである。
【0056】
【課題を解決するための手段】従って本発明に係るタフ
テッドパイル布帛18は、基布に部分的に第1パイル糸
群YのパイルPがタフテイングされており、その第1パ
イル糸群Yのタフテイング後に第2パイル糸群Xのパイ
ルQが第1パイル糸群Yのタフテイング箇所を含む基布
11の全面にタフテイングされていることを第1の特徴
とする。
【0057】本発明に係るタフテッドパイル布帛の第2
の特徴は、上記第1の特徴に加え、第2パイル糸群Xの
バックステッチが第1パイル糸群Yのバックステッチに
交叉していることにある。
【0058】本発明に係るタフテッドパイル布帛の第3
の特徴は、上記第1または第2の特徴に加え、第2パイ
ル糸群Xのパイル糸22が、第1パイル糸群Yのパイル
糸21とは異色の数種のパイル糸で構成されていること
にある。
【0059】本発明に係るタフテッドパイル布帛の第4
の特徴は、上記第1、第2または第3の特徴に加え、第
1パイル糸群YのパイルPのパイル長HF が第2パイル
糸群Xのパイル面を構成するパイルQのパイル長HS
下であり、その差(ΔH=HS −HF )が5mm以下、
好ましくは2mm以下になっていることにある。
【0060】従って又、本発明に係るタフテッド一次基
布20は、第1パイル糸群YのパイルPが基布11に部
分的にタフテイングされていることを第1の特徴とす
る。
【0061】本発明に係るタフテッド一次基布20の第
2の特徴は、上記第1の特徴に加え、第1パイル糸群Y
のタフテイングされている部分の面積の基布1メートル
平方(縦横各1m)に占める面積比率が30%以下
(0.3m2 以下)、好ましくは10%以下(0.1m
2 以下)、更に好ましくは 5%以下(0.05m2
下)になっていることにある。
【0062】本発明に係るタフテッド一次基布20の第
3の特徴は、上記第1または第2の特徴に加え、第1パ
イル糸群Yのパイル糸(21)が異色数種のパイル糸で
構成されていることにある。
【0063】本発明に係るタフテッド一次基布20の第
4の特徴は、上記第1、第2または第3の特徴に加え、
第1パイル糸群YのパイルPが、一定間隔をおいて点
状、縞線状、格子状、十字状、L字状、T字状、一文字
状、曲線状等の模様状にタフテイングされていることに
ある。
【0064】
【発明の実施の形態】第1パイル糸群Yと第2パイル糸
群XのパイルPQの形態はループパイルであってもカッ
トパイルであってもよいが、第1パイル糸群Yのパイル
Pは、第2パイル糸群Xのタフテイングの妨げにならな
いようにカットパイルとすることが望ましい。第2パイ
ル糸群XのパイルQは、第1パイル糸群YのパイルPを
引き抜いた場合でも、基布11の全面を覆うパイル層を
維持するようにタフテイングされていれば、無地一色の
パイル面を形成したものに限らず、スペースタフト法や
リバースダブル法、ハイロータフト法(図19)等によ
ってパイル面に図柄を形成したものであってもよい。
【0065】第1パイル糸群YのパイルPのパイル長H
F と第2パイル糸群XのパイルQのパイル長HS との差
(ΔH=HS −HF )を5mm以下にする理由は、図1
9に図示される在来のハイロータフト法によるタフテッ
ドパイル布帛の高パイル24と低パイル23の差が5m
m以上になっていることからしても分かるように、その
差(ΔH)が5mm以上になると、第2パイル糸群Xの
パイルQが通常のタフテッドカーペットの仕様のように
緻密にタフテイングされる場合、その第2パイル糸群X
のパイルQの先端に完全に隠れてパイル面に現われず、
本発明の目的を達成し難くなるからである。
【0066】本発明において第1パイル糸群Yのパイル
Pのパイル長HF との差(ΔH)を測るべき第2パイル
糸群XのパイルQのパイル長HS を「パイル面を構成す
るパイルのパイル長」とするのは、そのようにハイロー
タフト法でタフテイングされる低パイル23のパイル長
を基準にして第1パイル糸群YのパイルPとの差(Δ
H)を測らないことを意味する。
【0067】その第1パイル糸群YのパイルPとの差
(ΔH)が5mm以上であっても、第2パイル糸群Xの
パイル層が低密度であれば、第1パイル糸群Yのパイル
Pがパイル面に現われるが、そのように第2パイル糸群
Xのパイル密度を粗くすれば、基布11が透けて見えて
高品質のタフテッドパイル布帛18は得られない。一
方、第2パイル糸群Xのパイル層が余りに緻密であれ
ば、第2パイル糸群Xのパイル長との差ΔHが2〜3m
mとなる第1パイル糸群YのパイルPがパイル面に現わ
れ難くなる。これらのことを考慮し、在来のタフテッド
カーペットの仕様の如く第2パイル糸群Xのパイル密度
を、パイル長が5〜12mmでパイル目付が300〜1
000g/m2 となる程度にする場合には、第1パイル
糸群YのパイルPのパイル長HF と第2パイル糸群Xの
パイルQのパイル長HS との差(ΔH=HS −HF )は
2mm以下にするとよい。
【0068】第1パイル糸群Yの基布11に占める面積比
率は、基布11に直角に向かって見て映る第1パイル糸群
YのパイルPの陰影によって測られ、その面積比率を3
0%以下とするのは、その比率が小さければ第1パイル
糸群Yが微かに見る場合でも、第1パイル糸群Yのパイ
ルPが紅一点あるいはワンポイントマークのようによく
人目を惹きつけて美的効果を発揮するからである。従っ
て、基布11には、その1メートル平方内(縦横1mの
矩形内)に第1パイル糸群YのパイルPを少なくとも1
個形成する。
【0069】
【発明の効果】本発明において、パイル面に部分的に現
われる第1パイル糸群YのパイルPは、図16や図17
に図示されるスペースタフト法やオーバータフト法にお
いてタフテイングされる図柄部分25・27の柄パイル
のように、無地部分26の地パイルと同様にパイルを構
成する繊維が1個のパイルに纏まったものではなく、第
2パイル糸群Xのタフテイング時に差し込まれるニード
ルやパイル糸に擦られて、そのパイルPを構成する繊維
の配列状態が乱されて細かく分かれたものとなる。
【0070】このため、第2パイル糸群Xによって形成
されるパイル面に現われる第1パイル糸群YのパイルP
は、第2パイル糸群XのパイルQの陰に隠れて陰影が朧
なものとなり、その色彩が第2パイル糸群Xの色彩に馴
染んでパイル面が柔らかい美観を呈する。そして第1パ
イル糸群YのパイルPは、その陰影が朧で微かなもので
あっても、一定の間隔で規則的に現われるので、仕上が
ったタフテッドパイル布帛のパイル面全体にリズミカル
な美観を呈する。更に、その第1パイル糸群Yのパイル
Pが異色数種のパイル糸による縞状パイル列を形成し、
或いは、その異色数種のパイル糸によって選択的にパイ
ルPが形成されたタフテッド一次基布20を使用したタ
フテッドパイル布帛18では、そのパイル面が一層多彩
なものとなる。
【0071】また本発明において第2パイル糸群Xの形
成するパイル層が厚みやパイル密度が均一で平坦なもの
であっても、その内部に部分的に介在する第1パイル糸
群YのパイルPによってパイル層に部分粗密差が出来る
ので、その感触が立体感を帯びたものとなる。
【0072】特に、冒頭に開示し図4〜図15をもって
図解説明したリバースタフト法やスペースタフト法、或
いは、図19に図示される在来のハイロータフト法等に
よって、第2パイル糸群Xによって2配色の図柄を形成
したタフテッドパイル布帛18のパイル面では、その図
柄がパイル面に点在する第1パイル糸群Yの色彩によっ
て多彩になり、新規な美観を呈することになる。従って
本発明は、ハイロー柄出装置を有する広幅のタフテッド
機によって2配色の単調な図柄しか描出し得なかったタ
フテッドパイル布帛の付加価値を大きく高めることにな
る。
【0073】そして本発明に係るタフテッド一次基布2
0は、第1パイル糸群YのパイルPを小幅の植毛ミシン
やフックによって基布11にタフテイングして得られる
から、在来のタフテッド機を改造することなく使用して
本発明に係るタフテッドパイル布帛18を得ることが出
来る。このように本発明の実施は極めて容易であり、そ
れによって多彩で新規なタフテッドパイル布帛が簡便に
得られるので、本発明は頗る実用的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るタフテッドパイル布帛の断面側面
図である。
【図2】本発明に係るタフテッドパイル布帛の斜視図で
ある。
【図3】本発明に係るタフテッド一次基布の斜視図であ
る。
【図4】本発明に係るタフテッドパイル布帛の第2パイ
ル糸群の形成するパイル層の表面図である。
【図5】本発明に係るタフテッドパイル布帛の第2パイ
ル糸群の形成するパイル層の表面図である。
【図6】本発明に係るタフテッドパイル布帛の第2パイ
ル糸群の形成するパイル層の表面図である。
【図7】本発明に係るタフテッドパイル布帛のタフテイ
ング過程での側面断面図である。
【図8】本発明に係るタフテッドパイル布帛の第2パイ
ル糸群の形成するパイル層ののタフテイング工程の関係
図である。
【図9】本発明に係るタフテッドパイル布帛の第2パイ
ル糸群の形成するパイル層ののタフテイング工程の関係
図である。
【図10】本発明に係るタフテッドパイル布帛の第2パ
イル糸群の形成するパイル層のバックステッチ面とパイ
ル面との関係図である。
【図11】本発明に係るタフテッドパイル布帛の第2パ
イル糸群の形成するパイル層のタフテイング工程の関係
図である。
【図12】本発明に係るタフテッドパイル布帛の第2パ
イル糸群の形成するパイル層のタフテイング工程の関係
図である。
【図13】本発明に係るタフテッドパイル布帛の第2パ
イル糸群の形成するパイル層のタフテイング工程の関係
図である。
【図14】本発明に係るタフテッドパイル布帛の第2パ
イル糸群の形成するパイル層のタフテイング工程の関係
図である。
【図15】本発明に係るタフテッドパイル布帛の第2パ
イル糸群の形成するパイル層の表面図である。
【図16】従来のタフテッドパイル布帛の断面側面図で
ある。
【図17】従来のタフテッドパイル布帛の断面側面図で
ある。
【図18】従来のタフテッドパイル布帛の斜視図であ
る。
【図19】従来のタフテッドパイル布帛の断面側面図で
ある。
【符号の説明】
11 基布 12 パイル糸ループ 13 ニードル 14 ルーパー 16 ナイフ 17 押さえ針 18 タフテッドパイル布帛 19 ボーダー 20 一次基布 21・22 パイル糸 23 低パイル 24 高パイル 25 図柄部分 26 無地部分 27 新たなパイル 28 模様 30 パイル B 真黒の部分 M 淡灰の部分 N 濃灰の部分 W 真白の部分 Y 第1パイル糸群 X 第2パイル糸群 E・F パイル列の交叉箇所 P・Q パイル(列) U パイル(白糸) V パイル(黒糸) L・R パイル列 H パイル長

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基布に部分的に第1パイル糸群Yのパイ
    ルPがタフテイングされており、その第1パイル糸群Y
    のタフテイング後に第2パイル糸群XのパイルQが第1
    パイル糸群Yのタフテイング箇所を含む基布の全面にタ
    フテイングされていることを特徴とするタフテッドパイ
    ル布帛。
  2. 【請求項2】 前掲請求項1に記載のタフテッドパイル
    布帛において、第2パイル糸群Xのバックステッチが第
    1パイル糸群Yのバックステッチに交叉していることを
    特徴とする請求項1に記載のタフテッドパイル布帛。
  3. 【請求項3】 前掲請求項1に記載のタフテッドパイル
    布帛において、第2パイル糸群Xのパイル糸(22)
    が、第1パイル糸群Yのパイル糸(21)とは異色の数
    種のパイル糸で構成されていることを特徴とする請求項
    1に記載のタフテッドパイル布帛。
  4. 【請求項4】 前掲請求項1に記載のタフテッドパイル
    布帛において、第1パイル糸群YのパイルPのパイル長
    F が第2パイル糸群Xのパイル面を構成するパイルQ
    のパイル長HS 以下であり、その差ΔH(HS −HF
    が5mm以下であることを特徴とする請求項1に記載の
    タフテッドパイル布帛。
  5. 【請求項5】 第1パイル糸群YのパイルPが基布(1
    1)に部分的にタフテイングされていることを特徴とす
    るタフテッド一次基布。
  6. 【請求項6】 前掲請求項5に記載のタフテッド一次基
    布において、第1パイル糸群Yのタフテイングされてい
    る部分の面積の基布1メートル平方(縦横各1m)に占
    める面積比率が30%以下(0.3m2 以下)になって
    いることを特徴とする請求項5に記載のタフテッド一次
    基布。
  7. 【請求項7】 前掲請求項5に記載のタフテッド一次基
    布において、第1パイル糸群Yのパイル糸(21)が異
    色数種のパイル糸で構成されていることを特徴とする請
    求項5に記載のタフテッド一次基布。
  8. 【請求項8】 前掲請求項5に記載のタフテッド一次基
    布において、第1パイル糸群YのパイルPが、一定間隔
    をおいて点状、縞線状、格子状、十字状、L字状、T字
    状、一文字状、曲線状等の模様状にタフテイングされて
    いることを特徴とする請求項5に記載のタフテッド一次
    基布。
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