JPH10130958A - 低収縮熱接着性複合繊維の製造法 - Google Patents
低収縮熱接着性複合繊維の製造法Info
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- JPH10130958A JPH10130958A JP8307052A JP30705296A JPH10130958A JP H10130958 A JPH10130958 A JP H10130958A JP 8307052 A JP8307052 A JP 8307052A JP 30705296 A JP30705296 A JP 30705296A JP H10130958 A JPH10130958 A JP H10130958A
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- Japan
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- polyester
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ポリオレフィンを鞘成分、ポリエステルを芯
成分とし、熱収縮率が小さく、寸法安定性に優れ、か
つ、ソフトな風合の不織布を与える低収縮熱接着性複合
繊維を提供する。 【解決手段】 ポリオレフィンを鞘成分とし、鞘成分よ
りも融点が20℃以上高いポリエステルを芯成分とする複
合繊維であって、120 ℃における乾熱収縮率が5%以下
である熱接着性複合繊維を製造するに際し、下記式〜
を満足するポリオレフィン及びポリエステルを用いて
溶融紡糸し、延伸後、緊張状態で、温度80〜150 ℃のス
チームで 0.1〜3.0 秒間処理した後、温度40℃以下のド
ラムで 0.5秒間以上冷却する。 500≦ηOL≦1500 500≦ηES≦2500 1≦ηES/ηOL≦2 ここで、ηOLはポリオレフィンの溶融粘度、ηESはポリ
エステルの溶融粘度を表し、溶融粘度は、温度 280℃、
剪断速度103/s で測定した値で、単位は mPa・s であ
る。
成分とし、熱収縮率が小さく、寸法安定性に優れ、か
つ、ソフトな風合の不織布を与える低収縮熱接着性複合
繊維を提供する。 【解決手段】 ポリオレフィンを鞘成分とし、鞘成分よ
りも融点が20℃以上高いポリエステルを芯成分とする複
合繊維であって、120 ℃における乾熱収縮率が5%以下
である熱接着性複合繊維を製造するに際し、下記式〜
を満足するポリオレフィン及びポリエステルを用いて
溶融紡糸し、延伸後、緊張状態で、温度80〜150 ℃のス
チームで 0.1〜3.0 秒間処理した後、温度40℃以下のド
ラムで 0.5秒間以上冷却する。 500≦ηOL≦1500 500≦ηES≦2500 1≦ηES/ηOL≦2 ここで、ηOLはポリオレフィンの溶融粘度、ηESはポリ
エステルの溶融粘度を表し、溶融粘度は、温度 280℃、
剪断速度103/s で測定した値で、単位は mPa・s であ
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリオレフィンを
鞘成分、ポリエステルを芯成分とする低収縮熱接着性複
合繊維の製造法に関するものである。
鞘成分、ポリエステルを芯成分とする低収縮熱接着性複
合繊維の製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、熱接着性繊維は、不織布用やクッ
ション材用等として広く使用されている。特に、ポリオ
レフィンを鞘成分とし、ポリエステルを芯成分とした熱
接着性複合繊維は、安価で、ソフトな風合の不織布を与
えることから、衛生材料を中心として広く用いられてい
る。しかし、この熱接着性複合繊維を用いた不織布は、
熱接着性複合繊維の熱収縮率が大きいため、寸法安定性
が悪く、熱処理時に形崩れしたり、風合が硬くなったり
するという問題があった。
ション材用等として広く使用されている。特に、ポリオ
レフィンを鞘成分とし、ポリエステルを芯成分とした熱
接着性複合繊維は、安価で、ソフトな風合の不織布を与
えることから、衛生材料を中心として広く用いられてい
る。しかし、この熱接着性複合繊維を用いた不織布は、
熱接着性複合繊維の熱収縮率が大きいため、寸法安定性
が悪く、熱処理時に形崩れしたり、風合が硬くなったり
するという問題があった。
【0003】このような問題を解決するため、熱接着性
複合繊維を低収縮化することが試みられており、例え
ば、特定の延伸倍率で2段延伸した後、 190〜220 ℃の
温度で熱処理する方法(特開昭59−125905号)、延伸し
た後、 160〜230 ℃の温度で弛緩熱処理し、さらに、 1
70〜240 ℃の温度で緊張熱処理する方法(特開昭54−16
0814号)等が提案されている。しかし、こられの方法
は、いずれもポリオレフィンの融点より高い温度で乾熱
処理するため、低融点のポリオレフィンが熱処理時に融
着したり、融着しないとしても不織布としたとき、風合
の悪いものとなったりするという問題があった。
複合繊維を低収縮化することが試みられており、例え
ば、特定の延伸倍率で2段延伸した後、 190〜220 ℃の
温度で熱処理する方法(特開昭59−125905号)、延伸し
た後、 160〜230 ℃の温度で弛緩熱処理し、さらに、 1
70〜240 ℃の温度で緊張熱処理する方法(特開昭54−16
0814号)等が提案されている。しかし、こられの方法
は、いずれもポリオレフィンの融点より高い温度で乾熱
処理するため、低融点のポリオレフィンが熱処理時に融
着したり、融着しないとしても不織布としたとき、風合
の悪いものとなったりするという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポリオレフ
ィンを鞘成分、ポリエステルを芯成分とし、熱収縮率が
小さく、寸法安定性に優れ、かつ、ソフトな風合の不織
布を与える低収縮熱接着性複合繊維を提供しようとする
ものである。
ィンを鞘成分、ポリエステルを芯成分とし、熱収縮率が
小さく、寸法安定性に優れ、かつ、ソフトな風合の不織
布を与える低収縮熱接着性複合繊維を提供しようとする
ものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するもので、その要旨は、次の通りである。ポリオ
レフィンを鞘成分とし、鞘成分よりも融点が20℃以上高
いポリエステルを芯成分とする複合繊維であって、120
℃における乾熱収縮率が5%以下である熱接着性複合繊
維を製造するに際し、下記式〜を満足するポリオレ
フィン及びポリエステルを用いて溶融紡糸し、延伸後、
緊張状態で、温度80〜150 ℃のスチームで 0.1〜3.0 秒
間処理した後、温度40℃以下のドラムで 0.5秒間以上冷
却することを特徴とする低収縮熱接着性複合繊維の製造
法。 500≦ηOL≦1500 500≦ηES≦2500 1≦ηES/ηOL≦2 ここで、ηOLはポリオレフィンの溶融粘度、ηESはポリ
エステルの溶融粘度を表し、溶融粘度は、温度 280℃、
剪断速度103/s で測定した値で、単位は mPa・s であ
る。
解決するもので、その要旨は、次の通りである。ポリオ
レフィンを鞘成分とし、鞘成分よりも融点が20℃以上高
いポリエステルを芯成分とする複合繊維であって、120
℃における乾熱収縮率が5%以下である熱接着性複合繊
維を製造するに際し、下記式〜を満足するポリオレ
フィン及びポリエステルを用いて溶融紡糸し、延伸後、
緊張状態で、温度80〜150 ℃のスチームで 0.1〜3.0 秒
間処理した後、温度40℃以下のドラムで 0.5秒間以上冷
却することを特徴とする低収縮熱接着性複合繊維の製造
法。 500≦ηOL≦1500 500≦ηES≦2500 1≦ηES/ηOL≦2 ここで、ηOLはポリオレフィンの溶融粘度、ηESはポリ
エステルの溶融粘度を表し、溶融粘度は、温度 280℃、
剪断速度103/s で測定した値で、単位は mPa・s であ
る。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
する。
【0007】本発明において、鞘成分のポリオレフィン
としては、ポリエチレン、ポリプロピレン及びこれを主
体とした共重合体(例えば、α−オレフィンを共重合し
た線状低密度ポリエチレン等)又は混合物が好ましく用
いられる。
としては、ポリエチレン、ポリプロピレン及びこれを主
体とした共重合体(例えば、α−オレフィンを共重合し
た線状低密度ポリエチレン等)又は混合物が好ましく用
いられる。
【0008】また、芯成分のポリエステルとしては、鞘
成分よりも融点が20℃以上高いものが用いられる。芯成
分と鞘成分との融点差が20℃未満であると、熱接着時
に、接着成分である鞘成分だけでなく、芯成分も溶融す
るため、得られる不織布等の風合が悪くなる。
成分よりも融点が20℃以上高いものが用いられる。芯成
分と鞘成分との融点差が20℃未満であると、熱接着時
に、接着成分である鞘成分だけでなく、芯成分も溶融す
るため、得られる不織布等の風合が悪くなる。
【0009】このようなポリエステルの具体例として
は、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート及びこれらを主体とした共重合体又は混合物が
挙げられる。
は、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート及びこれらを主体とした共重合体又は混合物が
挙げられる。
【0010】本発明において用いるポリオレフィン及び
ポリエステルは、前記式〜を満足するものであるこ
とが必要である。溶融粘度が式及びで規定される範
囲よりも小さいものでは、重合度が低いので、繊維の強
度が不十分となり、一方、この範囲よりも大きいもので
は、不織布等にしたとき、風合が悪いものとなる。ま
た、ポリエステルとポリオレフィンとの溶融粘度の比が
式の範囲を外れると溶融紡糸時に紡糸口金から吐出さ
れた糸条が曲がって、隣同士の糸条が融着して巻取りが
できなくなったり、延伸時に剥離し、風合が悪くなる。
特に好ましいものは、この比が 1.2〜1.5 となるもので
ある。
ポリエステルは、前記式〜を満足するものであるこ
とが必要である。溶融粘度が式及びで規定される範
囲よりも小さいものでは、重合度が低いので、繊維の強
度が不十分となり、一方、この範囲よりも大きいもので
は、不織布等にしたとき、風合が悪いものとなる。ま
た、ポリエステルとポリオレフィンとの溶融粘度の比が
式の範囲を外れると溶融紡糸時に紡糸口金から吐出さ
れた糸条が曲がって、隣同士の糸条が融着して巻取りが
できなくなったり、延伸時に剥離し、風合が悪くなる。
特に好ましいものは、この比が 1.2〜1.5 となるもので
ある。
【0011】複合繊維の形態は、芯鞘型とすることが必
要であるが、多芯型(海島型)でもよい。芯鞘型となっ
ていないと、延伸時に剥離し、風合が悪くなる。なお、
芯鞘複合比は、重量比で70/30〜40/60とするのが適当
である。
要であるが、多芯型(海島型)でもよい。芯鞘型となっ
ていないと、延伸時に剥離し、風合が悪くなる。なお、
芯鞘複合比は、重量比で70/30〜40/60とするのが適当
である。
【0012】本発明の方法を実施するに際しては、ま
ず、上記の溶融粘度を満足するポリオレフィンとポリエ
ステルとを用いて、常法によって溶融紡糸し、芯鞘型複
合未延伸繊維を得る。
ず、上記の溶融粘度を満足するポリオレフィンとポリエ
ステルとを用いて、常法によって溶融紡糸し、芯鞘型複
合未延伸繊維を得る。
【0013】次いで、この未延伸繊維を延伸した後、緊
張状態で、温度80〜150 ℃のスチームで 0.1〜3.0 秒間
処理した後、温度40℃以下のドラムで 0.5秒間以上冷却
する。
張状態で、温度80〜150 ℃のスチームで 0.1〜3.0 秒間
処理した後、温度40℃以下のドラムで 0.5秒間以上冷却
する。
【0014】スチーム処理は、緊張状態で行うことが必
要であり、緊張率0〜5%で行うのが好ましい。(弛緩
状態で行うと操業性が悪い。)
要であり、緊張率0〜5%で行うのが好ましい。(弛緩
状態で行うと操業性が悪い。)
【0015】この際、スチームの温度が低すぎると、配
向結晶化が進みにくく、低収縮化することが困難であ
り、高すぎると、鞘成分のポリオレフィンが融着して糸
切れが多発するため、好ましくない。また、スチーム処
理の時間が短すぎると、実質上、処理効果が発現せず、
長すぎると、効果が飽和するばかりか、繊維が硬くな
り、好ましくない。
向結晶化が進みにくく、低収縮化することが困難であ
り、高すぎると、鞘成分のポリオレフィンが融着して糸
切れが多発するため、好ましくない。また、スチーム処
理の時間が短すぎると、実質上、処理効果が発現せず、
長すぎると、効果が飽和するばかりか、繊維が硬くな
り、好ましくない。
【0016】スチーム処理した繊維は、速やかに冷却す
ることが必要で、ドラムによる冷却が効率的であり、冷
却条件が上記の要件を満足しないと、繊維が硬くなり、
好ましくない。
ることが必要で、ドラムによる冷却が効率的であり、冷
却条件が上記の要件を満足しないと、繊維が硬くなり、
好ましくない。
【0017】スチーム処理、冷却された繊維は、必要に
応じて捲縮を付与した後、切断して熱接着性複合短繊維
とされる。
応じて捲縮を付与した後、切断して熱接着性複合短繊維
とされる。
【0018】このようにして得られる熱接着性複合繊維
は、熱収縮率が小さく、これを用いた不織布等は、寸法
安定性が良好で、ソフトな風合のものとなる。
は、熱収縮率が小さく、これを用いた不織布等は、寸法
安定性が良好で、ソフトな風合のものとなる。
【0019】本発明の方法で得られる熱接着性複合繊維
を用いて不織布を製造する場合、通常、これをポリエチ
レンテレフタレート等からなる捲縮短繊維 (主体繊維)
と混綿した後、ウエブとし、鞘成分のポリオレフィンの
融点以上の温度に昇温した熱処理装置で熱接着性複合繊
維の鞘成分を溶融し、繊維相互を点接合させる。
を用いて不織布を製造する場合、通常、これをポリエチ
レンテレフタレート等からなる捲縮短繊維 (主体繊維)
と混綿した後、ウエブとし、鞘成分のポリオレフィンの
融点以上の温度に昇温した熱処理装置で熱接着性複合繊
維の鞘成分を溶融し、繊維相互を点接合させる。
【0020】また、本発明の方法で得られる熱接着性複
合繊維のみを用いてウエブとし、熱接着して不織布やク
ッション材等を製造することもできる。
合繊維のみを用いてウエブとし、熱接着して不織布やク
ッション材等を製造することもできる。
【0021】なお、熱接着性複合繊維には、その特性を
損なわない範囲で、難燃剤や制電剤等の改質剤及び各種
安定剤等の添加剤を含有させることができる。
損なわない範囲で、難燃剤や制電剤等の改質剤及び各種
安定剤等の添加剤を含有させることができる。
【0022】
【実施例】次に、実施例をあげて本発明を具体的に説明
する。なお、実施例中の特性値の測定法等は次の通りで
ある。 (a) 溶融粘度 島津製作所製 CFT-500型フローテスターを用い、前記の
条件で測定した。 (b) 融点 パーキンエルマー社製の示差走査熱量計 DSC-7型を用
い、昇温速度10℃/分で測定した。 (c) 乾熱収縮率 長さAの試料に 300mg/dの荷重をかけて、温度 120℃
に維持した熱風乾燥機中に20分間放置した後、試料の長
さBを測定し、次式で算出した。 乾熱収縮率(%)=〔(A−B)/A〕×100 (d) 不織布の風合 不織布を10cm×10cmの大きさに切断した試料について、
5人のパネラーがソフトさを触感で評価し、次の4段階
で判定した。 ◎:良好、 ○:やや良好、 △:普通、 ×:不良
する。なお、実施例中の特性値の測定法等は次の通りで
ある。 (a) 溶融粘度 島津製作所製 CFT-500型フローテスターを用い、前記の
条件で測定した。 (b) 融点 パーキンエルマー社製の示差走査熱量計 DSC-7型を用
い、昇温速度10℃/分で測定した。 (c) 乾熱収縮率 長さAの試料に 300mg/dの荷重をかけて、温度 120℃
に維持した熱風乾燥機中に20分間放置した後、試料の長
さBを測定し、次式で算出した。 乾熱収縮率(%)=〔(A−B)/A〕×100 (d) 不織布の風合 不織布を10cm×10cmの大きさに切断した試料について、
5人のパネラーがソフトさを触感で評価し、次の4段階
で判定した。 ◎:良好、 ○:やや良好、 △:普通、 ×:不良
【0023】実施例1 ηOLが 800で、融点が 130℃のポリエチレンを鞘成分、
ηESが1200で、融点が256℃のポリエチレンテレフタレ
ートを芯成分とし、芯鞘重量比が50/50の同心型芯鞘複
合未延伸繊維を溶融紡糸した。この際、鞘成分を 270
℃、芯成分を 285℃で複合紡糸口金パックに導入し、孔
径 0.5mmの紡糸孔を 637個有する紡糸口金から、吐出量
657g/分で紡出し、冷却固化後、1170m/分の速度で
引取り、5000dの未延伸繊維束を得た。この未延伸繊維
束を温度63℃で、2.15倍に延伸した後、緊張率 0.5%
で、温度110℃のスチームで 0.5秒間処理し、温度35℃
のドラムで 0.7秒間冷却し後、 135m/分の速度で引取
り、押し込み式クリンパーで捲縮を付与した後、切断
し、繊度4d、長さ51mmの熱接着性複合短繊維を得た。
この熱接着性複合短繊維とポリエチレンテレフタレート
からなる繊度2d、長さ51mmの捲縮短繊維とを重量比30
/70で混綿し、カード機を通して不織ウエブとし、サク
ションドライヤーで、温度 140℃で1分間熱処理し、不
織布を得た。
ηESが1200で、融点が256℃のポリエチレンテレフタレ
ートを芯成分とし、芯鞘重量比が50/50の同心型芯鞘複
合未延伸繊維を溶融紡糸した。この際、鞘成分を 270
℃、芯成分を 285℃で複合紡糸口金パックに導入し、孔
径 0.5mmの紡糸孔を 637個有する紡糸口金から、吐出量
657g/分で紡出し、冷却固化後、1170m/分の速度で
引取り、5000dの未延伸繊維束を得た。この未延伸繊維
束を温度63℃で、2.15倍に延伸した後、緊張率 0.5%
で、温度110℃のスチームで 0.5秒間処理し、温度35℃
のドラムで 0.7秒間冷却し後、 135m/分の速度で引取
り、押し込み式クリンパーで捲縮を付与した後、切断
し、繊度4d、長さ51mmの熱接着性複合短繊維を得た。
この熱接着性複合短繊維とポリエチレンテレフタレート
からなる繊度2d、長さ51mmの捲縮短繊維とを重量比30
/70で混綿し、カード機を通して不織ウエブとし、サク
ションドライヤーで、温度 140℃で1分間熱処理し、不
織布を得た。
【0024】実施例2〜7及び比較例1〜13 ポリエチレン及びポリエチレンテレフタレートの溶融粘
度、スチーム処理の条件並びに冷却の条件を表1のよう
に変更した以外は実施例1と同様に実施した。
度、スチーム処理の条件並びに冷却の条件を表1のよう
に変更した以外は実施例1と同様に実施した。
【0025】上記の実施例及び比較例で得られた熱接着
性複合短繊維の乾熱収縮率及び不織布の風合を評価した
結果を表1に示す。ただし、比較例4では、スチームの
温度が高すぎたため、鞘成分が融着し、糸切れが多発し
て、熱接着性複合短繊維を得ることができなかった。
性複合短繊維の乾熱収縮率及び不織布の風合を評価した
結果を表1に示す。ただし、比較例4では、スチームの
温度が高すぎたため、鞘成分が融着し、糸切れが多発し
て、熱接着性複合短繊維を得ることができなかった。
【0026】
【表1】
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、ポリオレフィンを鞘成
分、ポリエステルを芯成分とし、熱収縮率が小さく、寸
法安定性に優れ、かつ、ソフトな風合の不織布を与える
低収縮熱接着性複合繊維が提供される。
分、ポリエステルを芯成分とし、熱収縮率が小さく、寸
法安定性に優れ、かつ、ソフトな風合の不織布を与える
低収縮熱接着性複合繊維が提供される。
Claims (1)
- 【請求項1】 ポリオレフィンを鞘成分とし、鞘成分よ
りも融点が20℃以上高いポリエステルを芯成分とする複
合繊維であって、120 ℃における乾熱収縮率が5%以下
である熱接着性複合繊維を製造するに際し、下記式〜
を満足するポリオレフィン及びポリエステルを用いて
溶融紡糸し、延伸後、緊張状態で、温度80〜150 ℃のス
チームで 0.1〜3.0 秒間処理した後、温度40℃以下のド
ラムで0.5秒間以上冷却することを特徴とする低収縮熱
接着性複合繊維の製造法。 500≦ηOL≦1500 500≦ηES≦2500 1≦ηES/ηOL≦2 ここで、ηOLはポリオレフィンの溶融粘度、ηESはポリ
エステルの溶融粘度を表し、溶融粘度は、温度 280℃、
剪断速度103/s で測定した値で、単位は mPa・s であ
る。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8307052A JPH10130958A (ja) | 1996-10-31 | 1996-10-31 | 低収縮熱接着性複合繊維の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8307052A JPH10130958A (ja) | 1996-10-31 | 1996-10-31 | 低収縮熱接着性複合繊維の製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10130958A true JPH10130958A (ja) | 1998-05-19 |
Family
ID=17964476
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8307052A Pending JPH10130958A (ja) | 1996-10-31 | 1996-10-31 | 低収縮熱接着性複合繊維の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10130958A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102574376A (zh) * | 2009-10-12 | 2012-07-11 | 帝斯曼知识产权资产管理有限公司 | 用于制备低收缩率的柔性片材的方法 |
JP2020147878A (ja) * | 2019-03-15 | 2020-09-17 | ダイワボウホールディングス株式会社 | 芯鞘型複合繊維、その製造方法、およびそれを含む繊維集合物 |
-
1996
- 1996-10-31 JP JP8307052A patent/JPH10130958A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102574376A (zh) * | 2009-10-12 | 2012-07-11 | 帝斯曼知识产权资产管理有限公司 | 用于制备低收缩率的柔性片材的方法 |
JP2020147878A (ja) * | 2019-03-15 | 2020-09-17 | ダイワボウホールディングス株式会社 | 芯鞘型複合繊維、その製造方法、およびそれを含む繊維集合物 |
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