JPH10129462A - オイル上がり防止機構付き圧縮空気供給装置 - Google Patents

オイル上がり防止機構付き圧縮空気供給装置

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JPH10129462A
JPH10129462A JP30749996A JP30749996A JPH10129462A JP H10129462 A JPH10129462 A JP H10129462A JP 30749996 A JP30749996 A JP 30749996A JP 30749996 A JP30749996 A JP 30749996A JP H10129462 A JPH10129462 A JP H10129462A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は、無負荷運転中のエアコンプレッ
サからのオイル上がりを防止する圧縮空気の供給装置を
提供する。 【解決手段】 エアタンク15内の圧力が予め定めた圧
力以上になると、エアガバナ22が作動し、エアタンク
15内の圧力はアンロード弁26に作用して、エアコン
プレッサ1を無負荷運転すると共に、エアドライヤ9の
パージ弁13に作用してパージタンク12内の圧縮空気
を乾燥剤10を通して排出し、エアドライヤ9を再生す
る。エアドライヤ9内の圧力が大気圧程度に下がって
も、制御弁28は、エアコンプレッサ1の吐出し弁7の
背圧を、吐出し弁7を閉じておくのに十分な圧力に維持
するので、無負荷運転中の吐出し口7aを通じてのオイ
ル上がりが防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、無負荷運転が可
能なエアコンプレッサを備えた圧縮空気供給装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、トラック、バス、トラクタ等の大
型車両においては、ブレーキやクラッチの作動機構に空
圧式の倍力装置等の空圧作動機器を搭載しており、これ
らの空圧作動機器に圧縮空気を供給するため、車両に
は、エンジンによって駆動されるエアコンプレッサを備
えた圧縮空気供給装置が設けられている。また、圧縮空
気に含まれる湿分を除去するために、エアコンプレッサ
からエアタンクに至る空気管には、通常、吸湿成分とし
て乾燥剤を備えたエアドライヤが設けられている。
【0003】エアコンプレッサは、作動上、ピストン等
の作動機構とその作動機構を摺動案内する部材との摺動
面を潤滑させるのに潤滑油を必要としている。エアコン
プレッサは、ピストンの作動によって空気を圧縮する際
に、潤滑油を吸い上げて圧縮空気と共に空気管に吐出す
るが、空気管に吐出された潤滑油は、所謂、オイル上が
りと称されて、種々の不具合を起こす。即ち、圧縮空気
に含まれる潤滑油は空気管に設けられたエアドライヤに
おいて湿分と共に除去され、乾燥した圧縮空気がエアド
ライヤに一時的に蓄えられるが、エアドライヤを再生す
るために、乾燥した圧縮空気を、乾燥剤を通して外部に
放出するとき、湿分と共に潤滑油も放出される。放出さ
れた潤滑油は、車両や周囲の空気、床等を汚すことにな
る。以下に説明するように、エアコンプレッサの構造
上、この現象に対してエアコンプレッサ本体において対
策を講じることは困難である。
【0004】上記のオイル上がり現象を、図3に示した
従来の圧縮空気供給装置に基づいて説明する。エアコン
プレッサ1は、ピストン2がシリンダ3内を往復運動す
る往復動形式のものとする。ピストン2が下降している
吸気行程において、エアクリーナ(図示せず)で浄化さ
れた空気が、吸込み弁5が開放した状態の吸込み口5a
を通して吸込み管6から吸い込まれる。このとき、吐出
し弁7は閉じており吐出し口7a側から圧縮空気が逆流
することはない。ピストン2が上昇する圧縮行程におい
て、圧縮室4で圧縮した空気は、吐出し弁7が開いた状
態の吐出し口7aを通じて第1空気管としての空気管8
へ吐出する。このとき、吸込み弁5は閉じており吸込み
口5aを通じて吸込み管6へ圧縮空気を送り出すことは
ない。冬期における空気管や各種の弁内において凝結し
た水分の凍結を防止するために、圧縮空気供給装置には
エアドライヤ9を具備して、圧縮空気のエアタンク15
への充填作動中に圧縮空気に含まれる湿分を除去してい
る。エアドライヤ9は、乾燥剤10と、乾燥空気が供給
され且つ一時的に蓄えられるパージタンク12と、通常
は閉じているが、パージサイクルに入ると開いて、パー
ジタンク12内の乾燥した圧縮空気を乾燥剤10を通過
させた後に外部に排出するパージ弁13とを有してい
る。エアチャージ状態では、空気管8を通じてエアドラ
イヤ9に入った圧縮空気は、乾燥剤10を通過するとき
に湿分が吸湿除去され、連通部11を通じてパージタン
ク12に送られる。連通部11は、チェックバルブとオ
リフィスと並列に配設して構成されている。チェックバ
ルブは、エアチャージ状態では、乾燥された圧縮空気を
乾燥剤10側からパージタンク12へと通過可能とする
が、その逆(即ち、パージ状態)では空気の通過を遮断
する。
【0005】パージタンク12内の乾燥した圧縮空気
は、第2空気管としての空気管14を通じてメインタン
クであるエアタンク15に供給される。空気管14のエ
アタンク15に対する接続位置には逆止弁16が設けら
れている。逆止弁16は、エアドライヤ9からエアタン
ク15への圧縮空気の流れは許容するが、その逆の流れ
を阻止する働きをする。エアタンク15内の圧縮空気
は、空気管17,18を通じてサブタンク(図示せ
ず)、又は空気管19を経てアクセサリーラインへ供給
される。エアタンク15には、高くなり過ぎた圧力を解
放するための安全弁20が設けられている。
【0006】エアタンク15内の空気圧力は、圧力管2
1を通じてエアガバナ22に伝わる。エアガバナ22
は、通常は、ばね23の力によって閉じている制御弁2
4を有している。エアタンク15内の空気圧力がばね2
3によって設定される圧力以上の圧力になると、制御弁
24は開き、エアタンク15内の空気圧力は、圧力管2
5を通じてエアドライヤ9のパージ弁13と、エアコン
プレッサ1の吸込み弁5に対して設けられているアンロ
ード弁26とに伝えられる。
【0007】エアガバナ22から供給される圧力がパー
ジ弁13に作用すると、パージ弁13は開くので、パー
ジタンク12内の乾燥した圧縮空気が連通部11のオリ
フィスを通じて乾燥剤10側に排出される。この際、空
気は断熱膨張するので、ドライとなる。乾燥剤10を通
過する空気は、エアコンプレッサ1の吐出し弁7からエ
アドライヤ9までの空気管8内に残っている圧縮空気と
共に、開いたパージ弁13を通じて大気に一気に解放さ
れる。エアタンク15内の圧縮空気は、逆止弁16の作
用によってエアドライヤ9側に流れ出ることはない。乾
燥剤10に吸湿された水分は、乾燥空気が乾燥剤10を
通過して流れるときに乾燥剤10から取り除かれて外部
に排出される。したがって、乾燥剤10は吸湿可能な状
態に戻るので、エアドライヤ9は再生されることにな
る。
【0008】エアガバナ22から供給される圧力は、他
方で、エアコンプレッサ1のアンロード弁26に作用し
て吸込み弁5を強制的に開放するので、エアコンプレッ
サ1のピストン2が上下動しても、圧縮室4に吸い込ま
れたり圧縮室4から吐き出される空気は、吸込み弁5と
吸込み管6とを比較的少ない抵抗で流れるのみであり、
吐出し口7a側に圧縮空気をほとんど送ることができ
ず、エアコンプレッサ1はアンロード運転状態、即ち、
無負荷運転状態となる。
【0009】上述のオイル上がりの研究の結果、オイル
上がりの大部分は、エアコンプレッサ1が無負荷運転状
態のときに発生していることが分かっている。即ち、エ
アコンプレッサ1が無負荷運転状態にある場合に、ピス
トン2が下降しているときには、圧縮室4は大気圧以下
となり、空気が吸込み口5aから吸い込まれる以外に、
圧縮室4内の圧力より高い圧力となるクランクケース2
7から潤滑油がオイルミスト状態でピストン2、シリン
ダ3及びOリングの各相互間の隙間を通じて圧縮室4内
に流れ込んでいる。無負荷運転状態では、エアドライヤ
9のパージ弁13が開いているので、吐出し弁7の背圧
が大気圧にまで低下している。ピストン2が上昇すると
きには、圧縮室4内が幾分圧縮状態となるので、圧縮室
4内の空気の全量が吸込み弁5を通じて出るのではな
く、オイルミスト状態の潤滑油と共に吐出し弁7を開い
て空気管8に流れ出ることになる。その後、エアコンプ
レッサ1の運転モードが無負荷運転から負荷運転に切り
換わると、空気管8に流れ出ている潤滑油は、圧縮空気
と共にエアドライヤ9に送り込まれ、湿分と共に乾燥剤
10に吸着される。更にその後、エアコンプレッサ1の
運転モードが無負荷運転になると、エアドライヤ9内に
溜まった潤滑油は、パージタンク12内の圧縮空気によ
ってパージ弁13を通じて大気に放出される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなエアドラ
イヤへのオイル上がりを防止する対策として、エアコン
プレッサ1の吐出し弁7が開くことになる設定圧力を高
くすることが考えられる。即ち、吐出し弁7を閉める方
向に付勢するばね(図示せず)のはね力を高めに設定し
ておき、無負荷運転状態で吐出し弁7が開かないように
して潤滑油が空気管8に流れ出ないようにすることが考
えられる。しかしながら、このような対策では、負荷運
転状態になると、圧縮室4内の圧縮空気は、常に、高め
に設定されたばね力に抗して吐出し弁7を開く必要があ
り、エアコンプレッサ1にとっては多大な負荷となり、
却ってエアタンクへの充填効率が著しく低下する。ま
た、圧縮率が高まるために圧縮室4内の温度が上昇し、
潤滑油がカーボン化して、バルブや管に堆積して作動不
良を起こすという二次的な不具合も発生する。
【0011】また、エアコンプレッサとエアドライヤと
の間の空気管に静電式浄化器を設けて、エアコンプレッ
サから吐出し弁側にオイルミストが漏れ出た場合でも、
オイルミストや水分を強制的に除去することも提案され
ている(特開平5−201329号公報参照)。しかし
ながら、この種の対策は、別途、高価な静電式浄化器を
必要とするものであり、コスト上昇を招いてしまう。
【0012】したがって、エアコンプレッサにおいて
は、負荷運転状態にある場合に負荷の増大をもたらすこ
となく、また別途の高価な機器を設けることなく、無負
荷運転状態におけるオイル上がりをなくすことについて
解決すべき課題がある。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明の目的は、上記
課題を解決することであり、エアコンプレッサの無負荷
運転中に、吐出し弁の背圧を前記吐出し弁を閉じるのに
十分な程の高い圧力に維持してオイル上がりを防止する
ことである。
【0014】この発明は、上記の目的を解決するため、
以下のように構成されている。即ち、この発明は、圧縮
室に設けた吸込み口に吸込み弁が且つ吐出し口に吐出し
弁が配置され且つピストンの作動によって前記圧縮室内
の空気を圧縮するエアコンプレッサ、前記エアコンプレ
ッサから第1空気管を通じて供給される圧縮空気を乾燥
して一時的に蓄えるエアドライヤ、前記エアドライヤか
ら第2空気管を通じて供給される圧縮空気を蓄えるエア
タンク、及び前記エアタンク内が予め定められた所定の
空気圧以上の状態で前記吸込み口を開放して前記エアコ
ンプレッサを無負荷運転するため、前記吸込み弁に作用
する前記エアコンプレッサに設けられたアンロード弁か
ら成る圧縮空気供給装置において、前記第1空気管には
制御弁が設けられており、前記制御弁は前記エアコンプ
レッサの無負荷運転中に前記エアドライヤへのオイル上
がりを防止するため前記吐出し弁の背圧を前記吐出し弁
が前記吐出し口を閉じるのに十分な圧力に維持するよう
に作動することを特徴とするオイル上がり防止機構付き
圧縮空気供給装置に関する。
【0015】上記のように構成されたオイル上がり防止
機構付き圧縮空気供給装置は、次のように作動する。即
ち、エアタンク内が予め定められた所定の空気圧以上の
圧力状態になると、アンロード弁が吸込み弁に作用して
吸込み口を開放するので、エアコンプレッサは無負荷運
転となる。エアコンプレッサの無負荷運転中には、ピス
トンの作動によって圧縮室内のオイルミストを含む空気
の圧力が高くなってエアドライヤへのオイル上がりが生
じようとする。しかしながら、エアコンプレッサの無負
荷運転中には、第1空気管に設けられている制御弁は、
吐出し弁の背圧を吐出し弁が吐出し口を閉じるのに十分
な圧力に維持するように作動するので、圧縮室内での空
気圧は、吐出し弁の背圧を超えることはなく、吐出し弁
は吐出し口を開放しない。したがって、エアドライヤへ
のオイル上がりを防止することができる。
【0016】エアドライヤは、圧縮空気に含まれる湿分
を除去する乾燥剤、この乾燥剤によって湿分が除去され
た乾燥空気を一時的に蓄えるパージタンク、及びパージ
タンク内の乾燥した圧縮空気を乾燥剤に通して外部に放
出して再生するためのパージ弁を有している。通常の圧
縮空気の供給状態では、エアコンプレッサから第1空気
管を通じてエアドライヤに供給された圧縮空気は、乾燥
剤によって圧縮空気に含まれる湿分が除去される。乾燥
した圧縮空気は、パージタンクに一時的に蓄えられ、更
に第2空気管を通じてエアタンクへ供給される。エアタ
ンク内の空気圧が予め定めた圧力以上になると、パージ
タンク内に一時的に蓄えられていた乾燥した圧縮空気
は、乾燥剤を通過し、乾燥剤に吸湿されていた湿分を奪
い、更にパージ弁を通じて外部に放出されるので、エア
ドライヤが再生する。
【0017】パージ弁は、エアタンク内が予め定められ
た所定値以上の空気圧になることに応答して開放するよ
うに構成すると、エアコンプレッサが無負荷運転状態に
なるのと同時に、エアドライヤはパージサイクルに入
り、エアドライヤの再生処理が行われる。
【0018】更に、エアタンク内が予め定められた所定
の空気圧以上の状態でエアタンクの圧縮空気をアンロー
ド弁に作用させるエアガバナが設けられている。エアタ
ンク内が予め定められた所定の空気圧以上の状態になる
と、エアガバナがその所定の空気圧に応答してエアタン
クの圧縮空気をアンロード弁に作用させる。エアガバナ
は、アンロード弁への作用と同時に、エアドライヤのパ
ージ弁に作用してパージ弁を開放するように構成しても
よい。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しつつ、こ
の発明によるオイル上がり防止機構付き圧縮空気供給装
置の実施例を説明する。図1は、この発明によるオイル
上がり防止機構付き圧縮空気供給装置の一実施例を示す
図である。図2は、この発明によるオイル上がり防止機
構付き圧縮空気供給装置によるエアコンプレッサの回転
数とオイル上がり量との関係を、従来の圧縮空気供給装
置の場合と比較して示すグラフである。図1に示した圧
縮空気供給装置は、図3に示した従来の圧縮空気供給装
置と比較して、エアコンプレッサの吐き出し側の空気管
に制御弁を設けた以外は同一の構造を有している。した
がって、図1に示した圧縮空気供給装置の構成鋳要素の
うち、図3に示した従来の圧縮空気供給装置の構成要素
と同一の構成要素には同一符号を付して、圧縮空気供給
装置としての基本的な構造及びその作動についての再度
の説明を省略する。
【0020】図1に示すオイル上がり防止機構付き圧縮
空気供給装置が、図3に示すものと相違する点は、エア
コンプレッサ1の吐出し口7aとエアドライヤ9とを接
続する第1空気管としての空気管8に制御弁28を介在
させた点である。制御弁28が開く圧力は、無負荷運転
状態にあるエアコンプレッサ1が、ピストン2の上昇行
程において、幾分圧縮された空気をすべて吸込み弁5を
通じて吐き出しができないことにより圧縮室4に生じて
しまう圧力よりも高い圧力、例えば、50kPa程度に
設定されている。
【0021】このオイル上がり防止機構付き圧縮空気供
給装置の実施例の作動を説明すると、エアコンプレッサ
1が負荷運転状態にあるとき、圧縮室4から吐き出され
た空気管8内の圧力が制御弁28の設定圧よりも高い圧
力であるとすると、制御弁28は開いて、圧縮空気は乾
燥剤10を通過するときに乾燥され、連通部11のチェ
ックバルブを開いてパージタンク12に至る。エアドラ
イヤ9からの乾燥された圧縮空気は、逆止弁16を通じ
てエアタンク15に送られて蓄圧される。エアタンク1
5内の圧力がエナガバナ22で定まる上限圧に達すると
制御弁24が開き、エアタンク15内の圧力は、圧力管
25を経て、一方ではエアドライヤ9のパージ弁13に
作用し、他方ではエアコンプレッサ1のアンロード弁2
6に作用する。
【0022】エアコンプレッサ1のアンロード弁26が
エアタンク15内の圧力の作用を受けて作動すると、吸
込み弁5は強制的に開放され、エアコンプレッサ1は無
負荷運転状態になる。エアドライヤ9のパージ弁13
は、エアタンク15内の圧力の作用を受けて開放され
る。エアドライヤ9のパージタンク12内の乾燥空気
は、連通部11のオリフィスを通過するときに断熱膨張
してドライとなり、乾燥剤10を通過し、更にパージ弁
13を通じて外部に放出されるので、エアドライヤ9が
再生する。また、空気管8に存在していた圧縮空気もパ
ージ弁13を通じて外部に放出されようとする。したが
って、エアドライヤ9内の空気圧は大気圧まで低下す
る。
【0023】空気管8のうち、エアコンプレッサ1の吐
出し口7aから制御弁28までの空気管部分8aに存在
する空気は、制御弁28の設定圧以上の圧力状態である
と制御弁28及びパージ弁13を通じて外部へ排出され
るが、制御弁28の設定圧よりも低下すると制御弁28
が閉じるため、排出されなくなる。したがって、空気管
8のうち、エアドライヤ9内の圧力及び制御弁28から
エアドライヤ9までの空気管部分8bに存在していた空
気の圧力は大気圧まで低下しても、空気管部分8aに存
在する空気は、制御弁28の設定圧以下にならない。こ
の結果、吐出し弁7の背圧は、制御弁28の設定圧に維
持されることになる。
【0024】以上の説明から明らかなように、無負荷運
転状態になっているエアコンプレッサ1のピストンが上
昇する行程において、圧縮室4内のオイルミストを含む
空気は、吐出し弁7をその背圧に打ち勝って開放するこ
とができない。したがって、オイルミストを含む圧縮空
気は、制御弁28から空気管部分8bを通じてエアドラ
イヤ9へと流れ出ることがなく、エアドライヤ9の乾燥
剤10の潤滑油による汚れは、大幅に減少する。尚、実
施例として、制御弁28を空気管8内に介在させる他、
エアドライヤ9の空気管8との継手(コネクタ)内に組
み込むことも可能である。
【0025】図2は、エアコンプレッサ1のオイル上が
りの量を従来のものとの比較において示したグラフであ
るが、本発明による圧縮空気供給装置は、エアコンプレ
ッサ1の通常の運転回転数の範囲において、オイル上が
り量を大幅に低減していることが見て取れるであろう。
特に、エアコンプレッサ1が低回転数の領域で効果が著
しく、1500rpmの回転数では、オイル上がり量が
1000分の1のオーダーに低下している。
【0026】
【発明の効果】この発明によるオイル上がり防止機構付
き圧縮空気供給装置は、上記のように構成されているの
で、次のような効果を奏する。即ち、この発明によれ
ば、エアタンク内が予め定められた所定の空気圧以上の
圧力状態になると、アンロード弁が吸込み弁に作用して
吸込み口を開放するので、エアコンプレッサは無負荷運
転状態になる。エアコンプレッサの無負荷運転中には、
圧縮室内での空気の圧力は負荷運転状態のときの圧力と
比較すると格段に低い水準にある。また、第1空気管に
設けられている制御弁は、吐出し弁の背圧を吐出し弁が
吐出し口を閉じるのに十分な圧力に維持するように作動
するので、圧縮室内での空気圧は、吐出し弁の背圧を超
えることはなく、吐出し弁は吐出し口を開放しない。し
たがって、エアドライヤへのオイル上がりが防止され
る。したがって、エアコンプレッサにおいては、吐出し
弁のばね力を大きくすることによる対策に見られるよう
な負荷の増大をもたらすこともなければ、別途、高価な
静電式浄化器を必要とすることもなく、無負荷運転時に
おけるオイル上がりを、低負荷で且つ低コストでなくす
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるオイル上がり防止機構付き圧縮
空気供給装置の一実施例を示す図である。
【図2】この発明によるオイル上がり防止機構付き圧縮
空気供給装置によるエアコンプレッサの回転数とオイル
上がり量との関係を、従来の圧縮空気供給装置の場合と
比較して示すグラフである。
【図3】従来の圧縮空気供給装置を示す図である。
【符号の説明】
1 エアコンプレッサ 2 ピストン 4 圧縮室 5 吸込み弁 5a 吸込み口 7 吐出し弁 7a 吐出し口 8 空気管(第1空気管) 8a,8b 空気管部分 9 エアドライヤ 10 乾燥剤 12 パージタンク 13 パージ弁 14 空気管(第2空気管) 15 エアタンク 22 エアガバナ 26 アンロード弁 27 クランクケース 28 制御弁

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮室に設けた吸込み口に吸込み弁が且
    つ吐出し口に吐出し弁が配置され且つピストンの作動に
    よって前記圧縮室内の空気を圧縮するエアコンプレッ
    サ、前記エアコンプレッサから第1空気管を通じて供給
    される圧縮空気を乾燥して一時的に蓄えるエアドライ
    ヤ、前記エアドライヤから第2空気管を通じて供給され
    る圧縮空気を蓄えるエアタンク、及び前記エアタンク内
    が予め定められた所定の空気圧以上の状態で前記吸込み
    口を開放して前記エアコンプレッサを無負荷運転するた
    め、前記吸込み弁に作用する前記エアコンプレッサに設
    けられたアンロード弁から成る圧縮空気供給装置におい
    て、 前記第1空気管には制御弁が設けられており、前記制御
    弁は前記エアコンプレッサの無負荷運転中に前記エアド
    ライヤへのオイル上がりを防止するため前記吐出し弁の
    背圧を前記吐出し弁が前記吐出し口を閉じるのに十分な
    圧力に維持するように作動することを特徴とするオイル
    上がり防止機構付き圧縮空気供給装置。
  2. 【請求項2】 前記エアドライヤは、前記圧縮空気に含
    まれる湿分を除去する乾燥剤、前記乾燥剤によって湿分
    が除去された乾燥空気を一時的に蓄えるパージタンク、
    及び前記パージタンク内の乾燥した前記圧縮空気を前記
    乾燥剤を通して外部に放出して再生するためのパージ弁
    を有することを特徴とする請求項1に記載のオイル上が
    り防止機構付き圧縮空気供給装置。
  3. 【請求項3】 前記パージ弁は前記エアタンク内が予め
    定められた所定値以上の空気圧になることに応答して開
    放することを特徴とする請求項2に記載のオイル上がり
    防止機構付き圧縮空気供給装置。
  4. 【請求項4】 前記エアタンク内が予め定められた所定
    の空気圧以上の状態で前記エアタンクの前記圧縮空気を
    前記アンロード弁に作用させるエアガバナが設けられて
    いることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記
    載のオイル上がり防止機構付き圧縮空気供給装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015532962A (ja) * 2012-09-21 2015-11-16 サンドビック サーフェス マイニング コンプレッサを減圧するための方法および器具
CN116104733A (zh) * 2023-02-20 2023-05-12 四川鸿舰重型机械制造有限责任公司 一种制取高压压缩空气的装置

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