JP3752751B2 - オイル上がり防止機構付き圧縮空気供給装置 - Google Patents

オイル上がり防止機構付き圧縮空気供給装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、無負荷運転が可能なエアコンプレッサを備えた圧縮空気供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、トラック、バス、トラクタ等の大型車両においては、ブレーキやクラッチの作動機構に空圧式の倍力装置等の空圧作動機器を搭載しており、これらの空圧作動機器に圧縮空気を供給するため、車両には、エンジンによって駆動されるエアコンプレッサを備えた圧縮空気供給装置が設けられている。また、圧縮空気に含まれる湿分を除去するために、エアコンプレッサからエアタンクに至る空気管には、通常、吸湿成分として乾燥剤を備えたエアドライヤが設けられている。
【0003】
エアコンプレッサは、作動上、ピストン等の作動機構とその作動機構を摺動案内する部材との摺動面を潤滑させるのに潤滑油を必要としている。エアコンプレッサは、ピストンの作動によって空気を圧縮する際に、潤滑油を吸い上げて圧縮空気と共に空気管に吐出するが、空気管に吐出された潤滑油は、所謂、オイル上がりと称されて、種々の不具合を起こす。即ち、圧縮空気に含まれる潤滑油は空気管に設けられたエアドライヤにおいて湿分と共に除去され、乾燥した圧縮空気がエアドライヤに一時的に蓄えられるが、エアドライヤを再生するために、乾燥した圧縮空気を、乾燥剤を通して外部に放出するとき、湿分と共に潤滑油も放出される。放出された潤滑油は、車両や周囲の空気、床等を汚すことになる。以下に説明するように、エアコンプレッサの構造上、この現象に対してエアコンプレッサ本体において対策を講じることは困難である。
【0004】
上記のオイル上がり現象を、図3に示した従来の圧縮空気供給装置に基づいて説明する。エアコンプレッサ1は、ピストン2がシリンダ3内を往復運動する往復動形式のものとする。ピストン2が下降している吸気行程において、エアクリーナ(図示せず)で浄化された空気が、吸込み弁5が開放した状態の吸込み口5aを通して吸込み管6から吸い込まれる。このとき、吐出し弁7は閉じており吐出し口7a側から圧縮空気が逆流することはない。ピストン2が上昇する圧縮行程において、圧縮室4で圧縮した空気は、吐出し弁7が開いた状態の吐出し口7aを通じて第1空気管としての空気管8へ吐出する。このとき、吸込み弁5は閉じており吸込み口5aを通じて吸込み管6へ圧縮空気を送り出すことはない。冬期における空気管や各種の弁内において凝結した水分の凍結を防止するために、圧縮空気供給装置にはエアドライヤ9を具備して、圧縮空気のエアタンク15への充填作動中に圧縮空気に含まれる湿分を除去している。エアドライヤ9は、乾燥剤10と、乾燥空気が供給され且つ一時的に蓄えられるパージタンク12と、通常は閉じているが、パージサイクルに入ると開いて、パージタンク12内の乾燥した圧縮空気を乾燥剤10を通過させた後に外部に排出するパージ弁13とを有している。エアチャージ状態では、空気管8を通じてエアドライヤ9に入った圧縮空気は、乾燥剤10を通過するときに湿分が吸湿除去され、連通部11を通じてパージタンク12に送られる。連通部11は、チェックバルブとオリフィスと並列に配設して構成されている。チェックバルブは、エアチャージ状態では、乾燥された圧縮空気を乾燥剤10側からパージタンク12へと通過可能とするが、その逆(即ち、パージ状態)では空気の通過を遮断する。
【0005】
パージタンク12内の乾燥した圧縮空気は、第2空気管としての空気管14を通じてメインタンクであるエアタンク15に供給される。空気管14のエアタンク15に対する接続位置には逆止弁16が設けられている。逆止弁16は、エアドライヤ9からエアタンク15への圧縮空気の流れは許容するが、その逆の流れを阻止する働きをする。エアタンク15内の圧縮空気は、空気管17,18を通じてサブタンク(図示せず)、又は空気管19を経てアクセサリーラインへ供給される。エアタンク15には、高くなり過ぎた圧力を解放するための安全弁20が設けられている。
【0006】
エアタンク15内の空気圧力は、圧力管21を通じてエアガバナ22に伝わる。エアガバナ22は、通常は、ばね23の力によって閉じている制御弁24を有している。エアタンク15内の空気圧力がばね23によって設定される圧力以上の圧力になると、制御弁24は開き、エアタンク15内の空気圧力は、圧力管25を通じてエアドライヤ9のパージ弁13と、エアコンプレッサ1の吸込み弁5に対して設けられているアンロード弁26とに伝えられる。
【0007】
エアガバナ22から供給される圧力がパージ弁13に作用すると、パージ弁13は開くので、パージタンク12内の乾燥した圧縮空気が連通部11のオリフィスを通じて乾燥剤10側に排出される。この際、空気は断熱膨張するので、ドライとなる。乾燥剤10を通過する空気は、エアコンプレッサ1の吐出し弁7からエアドライヤ9までの空気管8内に残っている圧縮空気と共に、開いたパージ弁13を通じて大気に一気に解放される。エアタンク15内の圧縮空気は、逆止弁16の作用によってエアドライヤ9側に流れ出ることはない。乾燥剤10に吸湿された水分は、乾燥空気が乾燥剤10を通過して流れるときに乾燥剤10から取り除かれて外部に排出される。したがって、乾燥剤10は吸湿可能な状態に戻るので、エアドライヤ9は再生されることになる。
【0008】
エアガバナ22から供給される圧力は、他方で、エアコンプレッサ1のアンロード弁26に作用して吸込み弁5を強制的に開放するので、エアコンプレッサ1のピストン2が上下動しても、圧縮室4に吸い込まれたり圧縮室4から吐き出される空気は、吸込み弁5と吸込み管6とを比較的少ない抵抗で流れるのみであり、吐出し口7a側に圧縮空気をほとんど送ることができず、エアコンプレッサ1はアンロード運転状態、即ち、無負荷運転状態となる。
【0009】
上述のオイル上がりの研究の結果、オイル上がりの大部分は、エアコンプレッサ1が無負荷運転状態のときに発生していることが分かっている。即ち、エアコンプレッサ1が無負荷運転状態にある場合に、ピストン2が下降しているときには、圧縮室4は大気圧以下となり、空気が吸込み口5aから吸い込まれる以外に、圧縮室4内の圧力より高い圧力となるクランクケース27から潤滑油がオイルミスト状態でピストン2、シリンダ3及びOリングの各相互間の隙間を通じて圧縮室4内に流れ込んでいる。無負荷運転状態では、エアドライヤ9のパージ弁13が開いているので、吐出し弁7の背圧が大気圧にまで低下している。ピストン2が上昇するときには、圧縮室4内が幾分圧縮状態となるので、圧縮室4内の空気の全量が吸込み弁5を通じて出るのではなく、オイルミスト状態の潤滑油と共に吐出し弁7を開いて空気管8に流れ出ることになる。その後、エアコンプレッサ1の運転モードが無負荷運転から負荷運転に切り換わると、空気管8に流れ出ている潤滑油は、圧縮空気と共にエアドライヤ9に送り込まれ、湿分と共に乾燥剤10に吸着される。更にその後、エアコンプレッサ1の運転モードが無負荷運転になると、エアドライヤ9内に溜まった潤滑油は、パージタンク12内の圧縮空気によってパージ弁13を通じて大気に放出される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようなエアドライヤへのオイル上がりを防止する対策として、エアコンプレッサ1の吐出し弁7が開くことになる設定圧力を高くすることが考えられる。即ち、吐出し弁7を閉める方向に付勢するばね(図示せず)のはね力を高めに設定しておき、無負荷運転状態で吐出し弁7が開かないようにして潤滑油が空気管8に流れ出ないようにすることが考えられる。しかしながら、このような対策では、負荷運転状態になると、圧縮室4内の圧縮空気は、常に、高めに設定されたばね力に抗して吐出し弁7を開く必要があり、エアコンプレッサ1にとっては多大な負荷となり、却ってエアタンクへの充填効率が著しく低下する。また、圧縮率が高まるために圧縮室4内の温度が上昇し、潤滑油がカーボン化して、バルブや管に堆積して作動不良を起こすという二次的な不具合も発生する。
【0011】
また、エアコンプレッサとエアドライヤとの間の空気管に静電式浄化器を設けて、エアコンプレッサから吐出し弁側にオイルミストが漏れ出た場合でも、オイルミストや水分を強制的に除去することも提案されている(特開平5−201329号公報参照)。しかしながら、この種の対策は、別途、高価な静電式浄化器を必要とするものであり、コスト上昇を招いてしまう。
【0012】
したがって、エアコンプレッサにおいては、負荷運転状態にある場合に負荷の増大をもたらすことなく、また別途の高価な機器を設けることなく、無負荷運転状態におけるオイル上がりをなくすことについて解決すべき課題がある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この発明の目的は、上記課題を解決することであり、エアコンプレッサの無負荷運転中に、吐出し弁の背圧を前記吐出し弁を閉じるのに十分な程の高い圧力に維持してオイル上がりを防止することである。
【0014】
この発明は、上記の目的を解決するため、以下のように構成されている。即ち、この発明によるオイル上がり防止機構付き圧縮空気供給装置は、圧縮室に設けた吸込み口に吸込み弁が且つ吐出し口に吐出し弁が配置され且つピストンの作動によって前記圧縮室内の空気を圧縮するエアコンプレッサ、前記エアコンプレッサの吐出し口に接続の第1空気管を通じて供給される圧縮空気を乾燥して一時的に蓄えるエアドライヤ、前記エアドライヤから第2空気管を通じて供給される圧縮空気を蓄えるエアタンク、前記エアタンク内が予め定められた所定の空気圧以上の状態で前記吸込み口を開放して前記エアコンプレッサを無負荷運転するため、前記吸込み弁を開弁するように作用する前記エアコンプレッサに設けられたアンロード弁、及び前記エアタンク内が予め定められた所定の空気圧以上の状態で前記エアタンクの前記圧縮空気を前記アンロード弁に作用させるエアガバナを備えてなる圧縮空気供給装置において、前記第1空気管の途中には制御弁が設けられており、前記制御弁は前記エアコンプレッサの無負荷運転中に前記エアドライヤへのオイル上がりを防止するため、前記制御弁と前記エアコンプレッサの吐出し口との間の前記第1空気管内における前記吐出し弁の背圧を前記吐出し弁が前記吐出し口を閉じるのに十分な圧力に維持するように作動するものであることを特徴とする。
【0015】
上記のように構成されたオイル上がり防止機構付き圧縮空気供給装置は、次のように作動する。即ち、エアタンク内が予め定められた所定の空気圧以上の圧力状態になると、アンロード弁が吸込み弁を開弁するように作用して吸込み口を開放するので、エアコンプレッサは無負荷運転となる。エアコンプレッサの無負荷運転中には、ピストンの作動によって圧縮室内のオイルミストを含む空気の圧力が高くなってエアドライヤへのオイル上がりが生じようとする。しかしながら、エアコンプレッサの無負荷運転中には、第1空気管の途中に設けられている制御弁は、制御弁とエアコンプレッサの吐出し口との間の第1空気管内における吐出し弁の背圧を吐出し弁が吐出し口を閉じるのに十分な圧力に維持するように作動するので、圧縮室内での空気圧は、吐出し弁の背圧を超えることはなく、吐出し弁は吐出し口を開放しない。したがって、エアドライヤへのオイル上がりを防止することができる。なお、前記エアガバナは、アンロード弁への作用と同時に、エアドライヤのパージ弁に作用してパージ弁を開放するように構成してもよい。
【0016】
エアドライヤは、圧縮空気に含まれる湿分を除去する乾燥剤、この乾燥剤によって湿分が除去された乾燥空気を一時的に蓄えるパージタンク、及びパージタンク内の乾燥した圧縮空気を乾燥剤に通して外部に放出して再生するためのパージ弁を有している。通常の圧縮空気の供給状態では、エアコンプレッサから第1空気管を通じてエアドライヤに供給された圧縮空気は、乾燥剤によって圧縮空気に含まれる湿分が除去される。乾燥した圧縮空気は、パージタンクに一時的に蓄えられ、更に第2空気管を通じてエアタンクへ供給される。エアタンク内の空気圧が予め定めた圧力以上になると、パージタンク内に一時的に蓄えられていた乾燥した圧縮空気は、乾燥剤を通過し、乾燥剤に吸湿されていた湿分を奪い、更にパージ弁を通じて外部に放出されるので、エアドライヤが再生する。
【0017】
パージ弁は、エアタンク内が予め定められた所定値以上の空気圧になることに応答して開放するように構成すると、エアコンプレッサが無負荷運転状態になるのと同時に、エアドライヤはパージサイクルに入り、エアドライヤの再生処理が行われる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しつつ、この発明によるオイル上がり防止機構付き圧縮空気供給装置の実施例を説明する。図1は、この発明によるオイル上がり防止機構付き圧縮空気供給装置の一実施例を示す図である。図2は、この発明によるオイル上がり防止機構付き圧縮空気供給装置によるエアコンプレッサの回転数とオイル上がり量との関係を、従来の圧縮空気供給装置の場合と比較して示すグラフである。図1に示した圧縮空気供給装置は、図3に示した従来の圧縮空気供給装置と比較して、エアコンプレッサの吐き出し側の空気管に制御弁を設けた以外は同一の構造を有している。したがって、図1に示した圧縮空気供給装置の構成鋳要素のうち、図3に示した従来の圧縮空気供給装置の構成要素と同一の構成要素には同一符号を付して、圧縮空気供給装置としての基本的な構造及びその作動についての再度の説明を省略する。
【0020】
図1に示すオイル上がり防止機構付き圧縮空気供給装置が、図3に示すものと相違する点は、エアコンプレッサ1の吐出し口7aとエアドライヤ9とを接続する第1空気管としての空気管8に制御弁28を介在させた点である。制御弁28が開く圧力は、無負荷運転状態にあるエアコンプレッサ1が、ピストン2の上昇行程において、幾分圧縮された空気をすべて吸込み弁5を通じて吐き出しができないことにより圧縮室4に生じてしまう圧力よりも高い圧力、例えば、50kPa程度に設定されている。
【0021】
このオイル上がり防止機構付き圧縮空気供給装置の実施例の作動を説明すると、エアコンプレッサ1が負荷運転状態にあるとき、圧縮室4から吐き出された空気管8内の圧力が制御弁28の設定圧よりも高い圧力であるとすると、制御弁28は開いて、圧縮空気は乾燥剤10を通過するときに乾燥され、連通部11のチェックバルブを開いてパージタンク12に至る。エアドライヤ9からの乾燥された圧縮空気は、逆止弁16を通じてエアタンク15に送られて蓄圧される。エアタンク15内の圧力がエナガバナ22で定まる上限圧に達すると制御弁24が開き、エアタンク15内の圧力は、圧力管25を経て、一方ではエアドライヤ9のパージ弁13に作用し、他方ではエアコンプレッサ1のアンロード弁26に作用する。
【0022】
エアコンプレッサ1のアンロード弁26がエアタンク15内の圧力の作用を受けて作動すると、吸込み弁5は強制的に開放され、エアコンプレッサ1は無負荷運転状態になる。エアドライヤ9のパージ弁13は、エアタンク15内の圧力の作用を受けて開放される。エアドライヤ9のパージタンク12内の乾燥空気は、連通部11のオリフィスを通過するときに断熱膨張してドライとなり、乾燥剤10を通過し、更にパージ弁13を通じて外部に放出されるので、エアドライヤ9が再生する。また、空気管8に存在していた圧縮空気もパージ弁13を通じて外部に放出されようとする。したがって、エアドライヤ9内の空気圧は大気圧まで低下する。
【0023】
空気管8のうち、エアコンプレッサ1の吐出し口7aから制御弁28までの空気管部分8aに存在する空気は、制御弁28の設定圧以上の圧力状態であると制御弁28及びパージ弁13を通じて外部へ排出されるが、制御弁28の設定圧よりも低下すると制御弁28が閉じるため、排出されなくなる。したがって、空気管8のうち、エアドライヤ9内の圧力及び制御弁28からエアドライヤ9までの空気管部分8bに存在していた空気の圧力は大気圧まで低下しても、空気管部分8aに存在する空気は、制御弁28の設定圧以下にならない。この結果、吐出し弁7の背圧は、制御弁28の設定圧に維持されることになる。
【0024】
以上の説明から明らかなように、無負荷運転状態になっているエアコンプレッサ1のピストンが上昇する行程において、圧縮室4内のオイルミストを含む空気は、吐出し弁7をその背圧に打ち勝って開放することができない。したがって、オイルミストを含む圧縮空気は、制御弁28から空気管部分8bを通じてエアドライヤ9へと流れ出ることがなく、エアドライヤ9の乾燥剤10の潤滑油による汚れは、大幅に減少する。尚、実施例として、制御弁28を空気管8内に介在させる他、エアドライヤ9の空気管8との継手(コネクタ)内に組み込むことも可能である。
【0025】
図2は、エアコンプレッサ1のオイル上がりの量を従来のものとの比較において示したグラフであるが、本発明による圧縮空気供給装置は、エアコンプレッサ1の通常の運転回転数の範囲において、オイル上がり量を大幅に低減していることが見て取れるであろう。特に、エアコンプレッサ1が低回転数の領域で効果が著しく、1500rpmの回転数では、オイル上がり量が1000分の1のオーダーに低下している。
【0026】
【発明の効果】
この発明によるオイル上がり防止機構付き圧縮空気供給装置は、上記のように構成されているので、次のような効果を奏する。即ち、この発明によれば、エアタンク内が予め定められた所定の空気圧以上の圧力状態になると、アンロード弁が吸込み弁を開弁するように作用して吸込み口を開放するので、エアコンプレッサは無負荷運転状態になる。エアコンプレッサの無負荷運転中には、圧縮室内での空気の圧力は負荷運転状態のときの圧力と比較すると格段に低い水準にある。また、第1空気管の途中に設けられている制御弁は、制御弁とエアコンプレッサの吐出し口との間の第1空気管内における吐出し弁の背圧を吐出し弁が吐出し口を閉じるのに十分な圧力に維持するように作動するので、圧縮室内での空気圧は、吐出し弁の背圧を超えることはなく、吐出し弁は吐出し口を開放しない。したがって、エアドライヤへのオイル上がりが防止される。したがって、エアコンプレッサにおいては、吐出し弁のばね力を大きくすることによる対策に見られるような負荷の増大をもたらすこともなければ、別途、高価な静電式浄化器を必要とすることもなく、無負荷運転時におけるオイル上がりを、低負荷で且つ低コストでなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるオイル上がり防止機構付き圧縮空気供給装置の一実施例を示す図である。
【図2】この発明によるオイル上がり防止機構付き圧縮空気供給装置によるエアコンプレッサの回転数とオイル上がり量との関係を、従来の圧縮空気供給装置の場合と比較して示すグラフである。
【図3】従来の圧縮空気供給装置を示す図である。
【符号の説明】
1 エアコンプレッサ
2 ピストン
4 圧縮室
5 吸込み弁
5a 吸込み口
7 吐出し弁
7a 吐出し口
8 空気管(第1空気管)
8a,8b 空気管部分
9 エアドライヤ
10 乾燥剤
12 パージタンク
13 パージ弁
14 空気管(第2空気管)
15 エアタンク
22 エアガバナ
26 アンロード弁
27 クランクケース
28 制御弁

Claims (3)

  1. 圧縮室に設けた吸込み口に吸込み弁が且つ吐出し口に吐出し弁が配置され且つピストンの作動によって前記圧縮室内の空気を圧縮するエアコンプレッサ、前記エアコンプレッサの吐出し口に接続の第1空気管を通じて供給される圧縮空気を乾燥して一時的に蓄えるエアドライヤ、前記エアドライヤから第2空気管を通じて供給される圧縮空気を蓄えるエアタンク、前記エアタンク内が予め定められた所定の空気圧以上の状態で前記吸込み口を開放して前記エアコンプレッサを無負荷運転するため、前記吸込み弁を開弁するように作用する前記エアコンプレッサに設けられたアンロード弁、及び前記エアタンク内が予め定められた所定の空気圧以上の状態で前記エアタンクの前記圧縮空気を前記アンロード弁に作用させるエアガバナを備えてなる圧縮空気供給装置において、
    前記第1空気管の途中には制御弁が設けられており、前記制御弁は前記エアコンプレッサの無負荷運転中に前記エアドライヤへのオイル上がりを防止するため、前記制御弁と前記エアコンプレッサの吐出し口との間の前記第1空気管内における前記吐出し弁の背圧を前記吐出し弁が前記吐出し口を閉じるのに十分な圧力に維持するように作動するものであることを特徴とするオイル上がり防止機構付き圧縮空気供給装置。
  2. 前記エアドライヤは、前記圧縮空気に含まれる湿分を除去する乾燥剤、前記乾燥剤によって湿分が除去された乾燥空気を一時的に蓄えるパージタンク、及び前記パージタンク内の乾燥した前記圧縮空気を前記乾燥剤を通して外部に放出して再生するためのパージ弁を有するものであることを特徴とする請求項1に記載のオイル上がり防止機構付き圧縮空気供給装置。
  3. 前記パージ弁は、前記エアタンク内が予め定められた所定値以上の空気圧になることに応答して開放するものであることを特徴とする請求項2に記載のオイル上がり防止機構付き圧縮空気供給装置。
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