JPH10128917A - 油浸絶縁用プラスチックラミネート紙 - Google Patents

油浸絶縁用プラスチックラミネート紙

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JPH10128917A
JPH10128917A JP29085796A JP29085796A JPH10128917A JP H10128917 A JPH10128917 A JP H10128917A JP 29085796 A JP29085796 A JP 29085796A JP 29085796 A JP29085796 A JP 29085796A JP H10128917 A JPH10128917 A JP H10128917A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
paper
plastic film
plastic
laminated paper
silane
Prior art date
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Pending
Application number
JP29085796A
Other languages
English (en)
Inventor
Koichi Iinuma
浩一 飯沼
Hiroyuki Miyata
裕之 宮田
Susumu Takahashi
享 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 OFケーブルなどの油浸絶縁体に用いられる
プラスチックラミネート紙のプラスチックフィルムとク
ラフト紙との接着強度を高めると同時に油浸絶縁体とし
たときのインパルス絶縁破壊強度を高める。 【解決手段】 プラスチックフィルム1の両面にシラン
架橋性ポリマーからなる接着促進層2,2を設け、これ
を介してクラフト紙3,3を貼り合わせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、OFケーブルな
どの電力ケーブルの油浸絶縁体に用いられる油浸絶縁用
プラスチックラミネート紙(以下、プラスチックラミネ
ート紙と略記する。)に関し、紙とプラスチックフィル
ムとの接着強度を高め、かつこれを用いて得られた油浸
絶縁体のインパルス絶縁破壊特性を改善したものであ
る。
【0002】
【従来の技術】OFケーブルの油浸絶縁体を構成するプ
ラスチックラミネート紙として、現在ポリプロピレンフ
ィルムの両面にクラフト紙を貼り合わせたポリプロピレ
ンラミネート紙が汎用されている。これは、このポリプ
ロピレンラミネート紙が従来のクラフト紙に比べて誘電
特性、絶縁破壊特性が優れているためである。
【0003】このようなポリプロピレンラミネート紙を
初めとするプラスチックラミネート紙の製造は、押出機
のT型ダイスから溶融プラスチックフィルムを押し出す
と同時に溶融状態でこのフィルムの両面にクラフト紙を
沿わせ、ロールにより圧着後、冷却して巻き取る方法に
よって行われている。このため、プラスチックラミネー
ト紙のプラスチックフィルムとクラフト紙との接着は、
クラフト紙の表面の微細な凹凸に溶融プラスチックが埋
め込まれるアンカー効果によって密着しているにすぎ
ず、その接着強度は一般に弱い。
【0004】この接着強度を高めるためには、プラスチ
ックフィルムとクラフト紙との界面に接着剤を介在させ
ることが考えられるが、接着剤は一般に極性基を有する
ような物質であるため、接着剤の使用は誘電特性悪化の
原因となり、使用できない。このため、接着剤を使用す
ることなくプラスチックフィルムとクラフト紙との接着
強度を高めるような方策が必要となってくる。
【0005】この方策としてアンカー効果を高めて接着
強度を高めることが考えられ、このためには低気密度の
クラフト紙を用いることが考えられる。気密度の低いク
ラフト紙は表面の凹凸が大きくなるため、貼り合わせの
際の樹脂の埋め込み度合が大きくなってアンカー効果が
増大し、接着強度が増加する。
【0006】しかしながら、気密度の低いクラフト紙を
用いたラミネート紙にあっては、このプラスチックラミ
ネート紙から得られる油浸絶縁体の絶縁破壊特性、特に
インパルス絶縁破壊電圧が低下する欠点が生じる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】よって、この発明にお
ける課題は、プラスチックラミネート紙のプラスチック
フィルムとクラフト紙との接着強度を高めると同時にプ
ラスチックラミネート紙を油浸絶縁体としたときの絶縁
破壊特性をも向上せしめることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる課題は、シラン架
橋性ポリマーからなる層を介してクラフト紙とプラスチ
ックフィルムとを貼り合わせることによって解決でき
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
図1は、この発明のラミネート紙の例を示すもので、図
中符号1はプラスチックフィルムである。このプラスチ
ックフィルム1は、ポリプロピレン、ポリ−4−メチル
ペンテン−1、ポリブテン−1、ポリエチレンなどの無
極性ポリオレフィンやテトラフルオロエチレン−ヘキサ
フルオロプロピレン共重合体、エチレン−テトラフルオ
ロエチレン共重合体などのフッ素樹脂からなる厚さ20
〜150μmのものである。これらのなかでもポリプロ
ピレンホモポリマーからなるフィルムが絶縁特性の点で
好ましい。
【0010】このプラスチックフィルム1の両面には、
シラン架橋性ポリマーからなる接着促進層2,2が設け
られている。シラン架橋性ポリマーは、ポリエチレン、
ポリプロピレンなどのポリオレフィンのポリマー主鎖に
トリエトキシビニルシランなどのビニルシランをグラフ
ト反応させて、トリエトキシシランなどの活性シラン基
の側鎖を形成したものである。このシラン架橋性ポリマ
ーは、有機錫化合物などの触媒および水分の存在下で加
熱、反応させると、側鎖のシラン基が相互に脱水、縮合
し、架橋する性質を有する。このようなシラン架橋性ポ
リマーの具体的なものとしては、「リンクロン」(商品
名,三菱化学(株)製)などがある。
【0011】このシラン架橋性ポリマーからなる接着促
進層2の厚さは、1〜5μmとされ、5μmを越えると
電気特性が低下するので好ましくない。接着促進層2の
形成方法は、プラスチックフィルム1との同時押出成形
による方法や予め押出成形しておいたプラスチックフィ
ルム1にシラン架橋性ポリマーを押出してラミネートす
る方法などがあるが、次工程のクラフト紙との貼り合わ
せを考慮すれば、同時押出成形によるものが好ましい。
【0012】この接着促進層2,2の表面にはそれぞれ
クラフト紙3,3が貼り合わせられている。このクラフ
ト紙3としては、特に限定されないが、低気密度である
必要はなく、絶縁特性の点からは5000ガーレ秒以
上、好ましくは20000ガーレ秒以上の高気密度のも
のが望ましい。また、誘電特性が良好な脱イオン水洗低
損失紙が望ましく、水浸液導電率(JIS−C−211
1による)が15μS/cm以下の低導電性であるもの
が好ましい。クラフト紙3の厚みは、特に限定されない
が通常20〜100μmの範囲とされる。
【0013】クラフト紙3,3の貼り合わせは、プラス
チックフィルム1とシラン架橋性ポリマーからなる接着
促進層2,2との同時押出直後の溶融状態の3層フィル
ムの両面にクラフト紙3,3をそれぞれ添わせ、加圧ロ
ールで圧着、冷却する方法などによって行われる。
【0014】このようなプラスチックラミネート紙にあ
っては、接着促進層2,2の存在によりプラスチックフ
ィルム1とクラフト紙3,3との接着力が高くなる。ま
た、これにより、クラフト紙3として高気密度のものが
使えることになるので、絶縁特性、特にインパルス絶縁
破壊強度が高いものとなる。一方、接着促進層2,2を
なすシラン架橋性ポリマーは、極性基としてのシラン基
を有しているが、シラン基の極性が低く、接着促進層2
の厚みも薄いので、tanδなどの誘電特性が低下する
ことは実質的にほとんどない。
【0015】上述のプラスチックラミネート紙を導体上
に直接もしくは遮蔽層等を介して多層に巻回し、これに
絶縁油を含浸してなる油浸絶縁体を形成することにより
電力ケーブルとなる。絶縁油として低粘度のものを含浸
したものでは、通常のOFケーブルとなり、高粘度のポ
リブテン油などを含浸したものでは無加圧型のOFケー
ブルとなる。
【0016】以下、具体例を示し、作用、効果を明確に
する。 (実施例)シラン架橋性ポリマーとして「リンクロン
XLPP XPM−800H」と、メルトインデックス
15g/分、密度0.90g/cm3 のポリプロピレン
ホモポリマーとを使用し、シラン架橋ポリマー2μm/
ポリプロピレン45μm/シラン架橋ポリマー2μmの
厚み構成の3層フィルムを同時押出成形により押し出
し、この3層フィルムが溶融状態にあるうちにこれの両
面に厚み30μm、気密度30000ガーレ秒のクラフ
ト紙を添わせ、ロール圧着してポリプロピレンラミネー
ト紙を製造した。
【0017】このポリプロピレンラミネート紙のポリプ
ロピレンフィルムとクラフト紙との接着強度(180度
剥離強度)を測定したところ、200g/15mm幅で
あり、インパルス破壊強度を測定したところ、120k
V/mmであった。
【0018】(従来例)実施例と同じポリプロピレンを
押出成形し、厚み50μmの溶融フィルムとし、これの
両面に同様のクラフト紙をロール圧着してポリプロピレ
ンラミネート紙とした。このものの接着強度は20g/
15mm幅であり、インパルス破壊強度は200kV/
mmであった。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によればプ
ラスチックフィルムとクラフト紙との接着強度の高いプ
ラスチックラミネート紙が得られ、かつこのプラスチッ
クラミネート紙から得られる油浸絶縁体の絶縁特性も高
いものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明のプラスチックラミネート紙の一例
を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1…プラスチックフィルム、2…接着促進層、3…クラ
フト紙

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クラフト紙とプラスチック溶融押出フィ
    ルムとをシラン架橋性ポリマーからなる層を介して貼り
    合わせてなる油浸絶縁用プラスチックラミネート紙。
  2. 【請求項2】 上記クラフト紙の気密度が5000ガー
    レ秒以上である請求項1記載の油浸絶縁用プラスチック
    ラミネート紙。
JP29085796A 1996-10-31 1996-10-31 油浸絶縁用プラスチックラミネート紙 Pending JPH10128917A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29085796A JPH10128917A (ja) 1996-10-31 1996-10-31 油浸絶縁用プラスチックラミネート紙

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JP29085796A JPH10128917A (ja) 1996-10-31 1996-10-31 油浸絶縁用プラスチックラミネート紙

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JPH10128917A true JPH10128917A (ja) 1998-05-19

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ID=17761398

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JP29085796A Pending JPH10128917A (ja) 1996-10-31 1996-10-31 油浸絶縁用プラスチックラミネート紙

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JP (1) JPH10128917A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115110335A (zh) * 2022-05-20 2022-09-27 重庆大学 一种新型纳米改性绝缘纸及其制备方法和应用

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