JPH0935562A - 油浸絶縁用ポリプロピレンラミネート紙およびこれを用いた電力ケーブル - Google Patents

油浸絶縁用ポリプロピレンラミネート紙およびこれを用いた電力ケーブル

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JPH0935562A
JPH0935562A JP18043895A JP18043895A JPH0935562A JP H0935562 A JPH0935562 A JP H0935562A JP 18043895 A JP18043895 A JP 18043895A JP 18043895 A JP18043895 A JP 18043895A JP H0935562 A JPH0935562 A JP H0935562A
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JP
Japan
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paper
polypropylene
laminate paper
kraft paper
kraft
Prior art date
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Application number
JP18043895A
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English (en)
Inventor
Susumu Takahashi
享 高橋
Hiroyuki Miyata
裕之 宮田
Koichi Iinuma
浩一 飯沼
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Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリプロピレンラミネート紙のポリプロピレ
ンフィルムとクラフト紙との接着強度を高めると同時
に、ポリプロピレンラミネート紙をOFケーブルの油浸
絶縁体としたときのインパルス絶縁破壊強度も高める。 【解決手段】 メルトインデックスが5〜50のホモポ
リプロピレンのフィルム1を使用し、このフィルム1に
気密度が200〜20000ガーレ秒のクラフト紙2,
2を貼り合わせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、OFケーブルな
どの電力ケーブルの油浸絶縁体に用いられる油浸絶縁用
ポリプロピレンラミネート紙(以下、ポリプロピレンラ
ミネート紙と略記する。)に関し、クラフト紙とポリプ
ロピレンフィルムとの接着強度を高め、かつこれを用い
て得られた油浸絶縁体のインパルス絶縁破壊特性を改善
したものである。
【0002】
【従来の技術】OFケーブルの油浸絶縁体を構成するプ
ラスチックラミネート紙として、現在ポリプロピレンフ
ィルムの両面にクラフト紙を貼り合わせたポリプロピレ
ンラミネート紙が汎用されている。これは、このポリプ
ロピレンラミネート紙が従来のクラフト紙に比べて誘電
特性、絶縁破壊特性が優れているためである。
【0003】このようなポリプロピレンラミネート紙の
製造は、押出機のT型ダイスから溶融ポリプロピレンフ
ィルムを押し出すと同時に溶融状態でこのフィルムの両
面にクラフト紙を沿わせ、ロールにより圧着後、冷却し
て巻き取る方法によって行われている。このため、ポリ
プロピレンラミネート紙のポリプロピレンフィルムとク
ラフト紙との接着は、クラフト紙の表面の微細な凹凸に
溶融ポリプロピレンが埋め込まれるアンカー効果によっ
て密着しているにすぎず、その接着強度は一般に弱い。
【0004】この接着強度を高めるためには、ポリプロ
ピレンフィルムとクラフト紙との界面に接着剤を介在さ
せることが考えられるが、接着剤は一般に極性基を有す
るような物質であるため、接着剤の使用は誘電特性悪化
の原因となり、使用できない。 このため、接着剤を使
用することなくポリプロピレンフィルムとクラフト紙と
の接着強度を高めるような方策が必要となってくる。
【0005】この方策としてアンカー効果を高めて接着
強度を高めることが考えられ、このためには気密度の低
いクラフト紙を用いることが考えられる。気密度の低い
クラフト紙は表面の凹凸が大きくなるため、貼り合わせ
の際の樹脂の埋め込み度合が大きくなってアンカー効果
が増大し、接着強度が増加する。
【0006】しかしながら、気密度の低いクラフト紙を
用いたラミネート紙にあっては、このポリプロピレンラ
ミネート紙から得られる油浸絶縁体の絶縁破壊特性、特
にインパルス絶縁破壊電圧が低下する欠点が生じる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】よって、この発明にお
ける課題は、ポリプロピレンラミネート紙のポリプロピ
レンフィルムとクラフト紙との接着強度を高めると同時
にポリプロピレンラミネート紙を油浸絶縁体としたとき
の絶縁破壊特性をも向上せしめることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる課題は、ポリプロ
ピレンとしてメルトインデックスが5〜50g/10分
のホモポリマーを用い、クラフト紙として気密度が20
0〜20000ガーレ秒のもの、好ましくは気密度の異
なる2層以上の紙からなる多重紙を用い、この多重紙の
気密度の低い面をポリプロピレンフィルムに向け、気密
度の高い面を表面に向けてラミネートすることで解決で
きる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
図1は、この発明のポリプロピレンラミネート紙の一例
を示すもので、図中符号1はポリプロピレンフィルムで
ある。このポリプロピレンフィルム1は、メルトインデ
ックス(MI)が5〜50g/10分の範囲にあり、プ
ロピレンモノマー単独からなるホモポリマーの押出フィ
ルムであって、厚さが20〜150μm程度のものであ
る。
【0010】ポリプロピレンのメルトインデックスが5
未満ではポリプロピレンの溶融押出時の溶融粘度が大き
くなり、クラフト紙の表面の凹凸への樹脂の埋め込みが
小さくなってポリプロピレンフィルム1とクラフト紙と
の接着強度が低下する。メルトインデックスが50を越
えると溶融粘度が小さくなりすぎ、押出時の背圧が安定
せず、ラミネート紙の厚さ変動が大きくなる。また、ポ
リプロピレンホモポリマーは、ランダムコポリマー、ブ
ロックコポリマーなどのコポリマーに比べて絶縁油に対
する膨潤性に優れている。
【0011】このポリプロピレンフィルム1の両面に
は、クラフト紙2,2が一体に貼り合わせられている。
このクラフト紙2はともにその気密度が200〜200
00ガーレ秒の範囲のものが選択使用される。その気密
度が200ガーレ秒未満では得られるラミネート紙のイ
ンパルス絶縁破壊電圧が低下し、20000ガーレ秒を
越えるとポリプロピレンフィルム1との接着強度が低下
して不都合となる。また、クラフト紙2の厚みは、特に
限定されることはないが通常20〜100μmの範囲と
される。
【0012】また、ポリプロピレンフィルム1とクラフ
ト紙2,2との貼り合わせは押出機のT型ダイスから溶
融ポリプロピレンフィルムを押し出し、フィルムが溶融
状態にあるときにクラフト紙2,2をフィルム1の両面
に沿わせ、加圧ロールで圧着するいわゆる押出ラミネー
ト方式によって製造される。このようなポリプロピレン
ラミネート紙の全厚みは100〜300μmの範囲とさ
れるが、用途によってはこの範囲外であってもよい。
【0013】このような構成のポリプロピレンラミネー
ト紙にあっては、ポリプロピレンフィルム1として、メ
ルトインデックスが5〜50g/10分のホモポリマー
を使用し、クラフト紙2としてその気密度が200〜2
0000ガーレ秒のものを使用しているため、油浸絶縁
体としての絶縁破壊電圧が高くなり、しかも溶融ポリプ
ロピレンのクラフト紙2への侵入が良好となって、接着
強度が向上する。また、絶縁油に対するポリプロピレン
フィルムの膨潤が微かであり、ラミネート紙としての油
膨潤性も優れたものとなる。
【0014】また、本発明では、クラフト紙2として、
気密度の異なった2層以上の層からなる多重クラフト紙
を用いることもできる。この場合には、ポリプロピレン
フィルム1に接する層が低気密度の層とされ、表面に露
出する層が高気密度の層とされる。このような構成を採
用することにより、ポリプロピレンフィルム1に接する
クラフト紙2の面が低気密度であるため、多孔性で表面
の凹凸が大きくなり、ポリプロピレンフィルム1との貼
り合わせ時において、溶融したポリプロピレンの侵入が
より良好となって、接着強度が一層増大する。
【0015】そして、低気密度の層の気密度は2000
0ガーレ秒以下、好ましくは1000〜10000ガー
レ秒の範囲とされる。また三層以上のクラフト紙の場合
の中間の層は、気密度が1000ガーレ秒以上の高気密
度のものが、絶縁破壊特性の点で好ましい。また、多重
クラフト紙の全厚みに対する低気密度の層と高気密度の
層との厚みの割合は、低気密度の層の割合が小さい方が
有利となる。これは、接着性に関与する領域は、表面の
比較的薄い部分であり、この部分の表面凹凸が大きけれ
ば、接着強度が十分に得られるためであり、しかも高気
密度の層が厚い方がインパルス破壊耐性が向上するから
である。このような気密度が異なる多重クラフト紙は、
長網あるいは丸網式抄紙機などによって抄紙する際に、
叩解度の異なるパルプ多段に重ねて抄紙する方法などに
よって製造される。
【0016】以下、具体例を示し、作用効果を明確にす
る。 (実施例)密度0.90g/cm3 で、メルトインデッ
クスが5〜70g/10分の範囲の種々のポリプロピレ
ンを温度280℃で溶融押出してポリプロピレンフィル
ムとし、これが溶融状態にあるうちにその両面に密度
0.75g/cm3 、厚み40μmで、種々の気密度の
クラフト紙を沿わせ、ロール圧着して全厚みが170μ
mのポリプロピレンラミネート紙を製造した。クラフト
紙としては、通常の一重紙および厚み20μmのそれぞ
れ気密度の異なる紙を2枚貼り合わせた二重紙を用い
た。
【0017】得られたポリプロピレンラミネート紙のポ
リプロピレンフィルムとクラフト紙との界面の接着強度
(180度剥離試験)を測定した。また、このポリプロ
ピレンラミネート紙を導体上に巻回し、厚さ約1mmの
油浸絶縁体(JIS C 2320,2種1号のアルキル
ベンゼン油含浸)を形成してモデルケーブルを作成し、
このモデルケーブルの正極性インパルス絶縁破壊電圧を
測定した。これらの結果を表1に示す。
【0018】
【表1】
【0019】表1の結果から明らかなように、本発明の
ものでは接着強度とインパルス絶縁破壊電圧がともに良
好であることがわかる。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によればポ
リプロピレンフィルムとクラフト紙との接着強度の高い
ポリプロピレンラミネート紙が得られ、かつこのポリプ
ロピレンラミネート紙から得られる油浸絶縁体のインパ
ルス絶縁破壊強度も高いものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明のポリプロピレンラミネート紙の一
例を示す概略断面図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリプロピレンフィルムの両面にクラフ
    ト紙を貼り合わせてなる油浸絶縁用ポリプロピレンラミ
    ネート紙において、 ポリプロピレンがメルトインデックス5〜50g/10
    分のホモポリマーであり、 クラフト紙が気密度200〜20000ガーレ秒である
    ことを特徴とする油浸絶縁用ポリプロピレンラミネート
    紙。
  2. 【請求項2】 クラフト紙が気密度の異なる2層以上の
    紙からなる多重紙であり、気密度の低い面がポリプロピ
    レンフィルム面に向けてラミネートされていることを特
    徴とする請求項1記載の油浸絶縁用ポリプロピレンラミ
    ネート紙。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の油浸絶縁用ポリ
    プロピレンラミネート紙を油浸絶縁体として用いた電力
    ケーブル。
JP18043895A 1995-07-17 1995-07-17 油浸絶縁用ポリプロピレンラミネート紙およびこれを用いた電力ケーブル Pending JPH0935562A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0843320A2 (en) * 1996-11-18 1998-05-20 Tomoegawa Paper Co. Ltd. Electrical insulating laminated paper, process for producing the same and oil-impregnated power cable containing the same
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