JPH10128802A - 射出成形用金型 - Google Patents
射出成形用金型Info
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- JPH10128802A JPH10128802A JP30131496A JP30131496A JPH10128802A JP H10128802 A JPH10128802 A JP H10128802A JP 30131496 A JP30131496 A JP 30131496A JP 30131496 A JP30131496 A JP 30131496A JP H10128802 A JPH10128802 A JP H10128802A
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- Japan
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- mold
- molten resin
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- cavity
- plate
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- Withdrawn
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-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C45/00—Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
- B29C45/17—Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
- B29C45/26—Moulds
- B29C45/37—Mould cavity walls, i.e. the inner surface forming the mould cavity, e.g. linings
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C45/00—Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
- B29C45/17—Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
- B29C45/1703—Introducing an auxiliary fluid into the mould
- B29C45/1704—Introducing an auxiliary fluid into the mould the fluid being introduced into the interior of the injected material which is still in a molten state, e.g. for producing hollow articles
- B29C2045/1717—Temperature controlled mould parts to control the location or configuration of the hollow
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 所望の部位の溶融樹脂の冷却速度を他の部位
より遅くでき、耐久性に優れたガスアシスト射出成形用
金型を、実用的に製造できるようにする。成形品のガス
チャンネルに沿う表面の光沢ムラを防止する。 【解決手段】 金型キャビティ25表面の一部を断熱的に
構成して該一部での溶融樹脂の冷却速度を他の部位より
遅らせる射出成形用金型であって、前記断熱的構成を、
前記一部表面の背後に空間21を設けることにより、及び
／又は、当該部位を多孔質金属体30で構成して該多孔質
金属体30の表面の一部を前記一部表面として用いること
により、実現して成る射出成形用金型。
より遅くでき、耐久性に優れたガスアシスト射出成形用
金型を、実用的に製造できるようにする。成形品のガス
チャンネルに沿う表面の光沢ムラを防止する。 【解決手段】 金型キャビティ25表面の一部を断熱的に
構成して該一部での溶融樹脂の冷却速度を他の部位より
遅らせる射出成形用金型であって、前記断熱的構成を、
前記一部表面の背後に空間21を設けることにより、及び
／又は、当該部位を多孔質金属体30で構成して該多孔質
金属体30の表面の一部を前記一部表面として用いること
により、実現して成る射出成形用金型。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、金型キャビティ内
に射出した溶融樹脂中に加圧流体を圧入し、冷却後に該
加圧流体を排出することにより、厚肉部が中空で且つ該
厚肉部にヒケが生じない射出成形品を得るいわゆるガス
アシスト射出成形用金型に関する。
に射出した溶融樹脂中に加圧流体を圧入し、冷却後に該
加圧流体を排出することにより、厚肉部が中空で且つ該
厚肉部にヒケが生じない射出成形品を得るいわゆるガス
アシスト射出成形用金型に関する。
【０００２】
【従来の技術】射出成形に於いて、溶融樹脂中に加圧ガ
ス（流体）を圧入して比較的冷却速度の遅い厚肉部内を
通すことにより該厚肉部を内側から加圧して、該厚肉部
表面のヒケを低減もしくは防止する技術（ガスアシスト
技術）は公知である。特開平７−５２１８３号公報に
は、加圧流体の圧入位置と厚肉部との間に薄肉部が存在
するため上記加圧流体を上記厚肉部へ導くことが困難な
射出成形用金型に於いて、上記薄肉部のキャビティ表面
の一部、即ち、上記圧入位置から上記厚肉部に到る経路
の部分に断熱部材を設けることにより該経路部分での溶
融樹脂の冷却速度を遅くさせ、これにより、上記加圧流
体を上記経路に沿って上記厚肉部へ導くようにした射出
成形用金型が開示されている。特開平７−５２１８３号
公報の金型は、上記圧入位置から上記厚肉部へ到る経路
に沿ってリブ状の誘導チャネルを設けて該リブ部での溶
融樹脂の冷却速度を遅くさせ、これにより、上記加圧流
体を上記リブに沿って上記厚肉部へ導くという従来技術
の欠点に鑑みて提供されたものである。即ち、本来は不
要なリブが有るために外観が悪い、上記リブの背面側に
ヒケが生じて外観が悪い、上記リブ部から押し除けられ
た溶融樹脂が上記厚肉部に溜まって該厚肉部に加圧流体
が十分に進入しなくなり、その結果、該厚肉部のヒケを
十分に低減することができなくなる恐れがある、等の不
具合に鑑みて提供されたものである。特開平４−６２１
２５号公報には、成形品の肉厚部に相当する金型部位に
溶融樹脂の冷却速度を他の部位より遅らせる部材を設け
ることにより、該肉厚相当部位の溶融樹脂中に加圧ガス
を確実に通し、これにより、成形品の当該肉厚部のヒケ
やソリを防止するようにした射出成形用金型が開示され
ている。
ス（流体）を圧入して比較的冷却速度の遅い厚肉部内を
通すことにより該厚肉部を内側から加圧して、該厚肉部
表面のヒケを低減もしくは防止する技術（ガスアシスト
技術）は公知である。特開平７−５２１８３号公報に
は、加圧流体の圧入位置と厚肉部との間に薄肉部が存在
するため上記加圧流体を上記厚肉部へ導くことが困難な
射出成形用金型に於いて、上記薄肉部のキャビティ表面
の一部、即ち、上記圧入位置から上記厚肉部に到る経路
の部分に断熱部材を設けることにより該経路部分での溶
融樹脂の冷却速度を遅くさせ、これにより、上記加圧流
体を上記経路に沿って上記厚肉部へ導くようにした射出
成形用金型が開示されている。特開平７−５２１８３号
公報の金型は、上記圧入位置から上記厚肉部へ到る経路
に沿ってリブ状の誘導チャネルを設けて該リブ部での溶
融樹脂の冷却速度を遅くさせ、これにより、上記加圧流
体を上記リブに沿って上記厚肉部へ導くという従来技術
の欠点に鑑みて提供されたものである。即ち、本来は不
要なリブが有るために外観が悪い、上記リブの背面側に
ヒケが生じて外観が悪い、上記リブ部から押し除けられ
た溶融樹脂が上記厚肉部に溜まって該厚肉部に加圧流体
が十分に進入しなくなり、その結果、該厚肉部のヒケを
十分に低減することができなくなる恐れがある、等の不
具合に鑑みて提供されたものである。特開平４−６２１
２５号公報には、成形品の肉厚部に相当する金型部位に
溶融樹脂の冷却速度を他の部位より遅らせる部材を設け
ることにより、該肉厚相当部位の溶融樹脂中に加圧ガス
を確実に通し、これにより、成形品の当該肉厚部のヒケ
やソリを防止するようにした射出成形用金型が開示され
ている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】樹脂成形品の肉厚部分
（リブ等）の裏面側には、光沢ムラや色ムラ等の外観不
良が生ずる。前述のガスアシスト技術では、溶融樹脂中
に加圧ガスを圧入して比較的冷却速度の遅い厚肉部内を
通すため、該ガスの経路（ガスチャンネル）に沿って外
観不良が生ずる。本発明は、前述のガスアシスト技術に
於いて、このような外観不良を無くすことを目的とす
る。前記特開平７−５２１８３号公報の金型では、前記
断熱部材は、金型構成材料よりも熱伝導率が低く、且
つ、溶融樹脂の射出時の温度等に耐え得るものであれば
よいとされており、ポリイミド、エポキシ樹脂、シリコ
ーン樹脂、テトラフルオロエチレン樹脂、セラミック等
が例示されている。しかし、これらの断熱材を金型のキ
ャビティ内に設けると、金型の耐久性が悪化する恐れが
ある。また、これらの断熱材を金型のキャビティ内に設
けることは製造上の困難を伴い、実用的な観点から問題
がある。前記特開平４−６２１２５号公報の金型では、
金型の材料としてアルミニウム合金、断熱部材の材料と
して炭素鋼、という組合せが例示されているが、この場
合にも、前記特開平７−５２１８３号公報の場合と同様
に、耐久性の問題や、実用性に関する問題がある。な
お、前記二つの公報では、金型の所望の部位にヒータ等
の加熱手段を設けることにより同じ効果を達成する構成
についても言及されているが、このような構成もまた金
型製造上の困難を伴い、実用性に関する問題がある。本
発明は、前述の目的を達成し得るように所望の部位の溶
融樹脂の冷却速度を他の部位より遅らせ得る射出成形用
金型であって、耐久性に優れ、且つ、金型製造上の実用
性に関する問題の無い金型の提供を目的とする。
（リブ等）の裏面側には、光沢ムラや色ムラ等の外観不
良が生ずる。前述のガスアシスト技術では、溶融樹脂中
に加圧ガスを圧入して比較的冷却速度の遅い厚肉部内を
通すため、該ガスの経路（ガスチャンネル）に沿って外
観不良が生ずる。本発明は、前述のガスアシスト技術に
於いて、このような外観不良を無くすことを目的とす
る。前記特開平７−５２１８３号公報の金型では、前記
断熱部材は、金型構成材料よりも熱伝導率が低く、且
つ、溶融樹脂の射出時の温度等に耐え得るものであれば
よいとされており、ポリイミド、エポキシ樹脂、シリコ
ーン樹脂、テトラフルオロエチレン樹脂、セラミック等
が例示されている。しかし、これらの断熱材を金型のキ
ャビティ内に設けると、金型の耐久性が悪化する恐れが
ある。また、これらの断熱材を金型のキャビティ内に設
けることは製造上の困難を伴い、実用的な観点から問題
がある。前記特開平４−６２１２５号公報の金型では、
金型の材料としてアルミニウム合金、断熱部材の材料と
して炭素鋼、という組合せが例示されているが、この場
合にも、前記特開平７−５２１８３号公報の場合と同様
に、耐久性の問題や、実用性に関する問題がある。な
お、前記二つの公報では、金型の所望の部位にヒータ等
の加熱手段を設けることにより同じ効果を達成する構成
についても言及されているが、このような構成もまた金
型製造上の困難を伴い、実用性に関する問題がある。本
発明は、前述の目的を達成し得るように所望の部位の溶
融樹脂の冷却速度を他の部位より遅らせ得る射出成形用
金型であって、耐久性に優れ、且つ、金型製造上の実用
性に関する問題の無い金型の提供を目的とする。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明は、金型キャビテ
ィ表面の一部を断熱的に構成して該一部での溶融樹脂の
冷却速度を他の部位より遅らせることにより、該溶融樹
脂中に圧入した加圧流体を上記断熱部位に沿って導く射
出成形用金型であって、前記断熱的構成を、（Ａ）前記
一部表面の背後に空間を設けることにより、及び／又
は、（Ｂ）当該部位を多孔質金属体で構成して該多孔質
金属体の表面の一部を前記一部表面として用いることに
より、実現して成る射出成形用金型である。前記（Ａ）
は、キャビティの所望の部位の背後に空間を設けること
により、該所望の部位の断熱性を他の部位よりも大きく
するものである。この場合、金型の構成材料は全て同一
の金属材料とできるため、耐久性の不具合や、金型製造
上の実用性に関する問題は防止される。前記（Ｂ）は、
当該部位を多孔質とすることにより熱伝導率を低くする
ものである。これは、金型とは別体の多孔質金属板を当
該部位に配置してもよく、金型の当該部位を多孔質に形
成してもよい。多孔質金属体は、例えば、金属薄板にレ
ーザで径１μｍ〜２００μｍ、好ましくは径１０μｍ程
度の孔を、３万個／ｃｍ2 〜３００万個／ｃｍ2 、好ま
しくは１０万個／ｃｍ2 〜１００万個／ｃｍ2 程度の密
度であけることにより製造できる。孔の径が２００μｍ
より大きくなると、孔に溶融樹脂が進入して離型性を悪
化させるばかりでなく、成形品の表面状態を悪化させる
ため好ましくない。径が１μｍより小さくなったり、又
は、孔の密度が３万個／ｃｍ2 より小さくなると、所望
の断熱効果を得られなくなる。また、孔の密度が３００
万個／ｃｍ2 より大きくなると金型としての耐久性が低
下するという不具合が生ずる。前記（Ａ）と前記（Ｂ）
を併用することもできる。両者を併用する場合に於い
て、前記（Ｂ）の多孔質金属体の背後に前記（Ａ）の空
間を設けた場合は、前述の断熱効果を高めることができ
る。さらに、その場合に於いて、前記空間からガス抜き
を行うようにした場合は、ガス焼けを防止することがで
きるため、成形品の表面状態を綺麗に仕上げることが可
能となる。
ィ表面の一部を断熱的に構成して該一部での溶融樹脂の
冷却速度を他の部位より遅らせることにより、該溶融樹
脂中に圧入した加圧流体を上記断熱部位に沿って導く射
出成形用金型であって、前記断熱的構成を、（Ａ）前記
一部表面の背後に空間を設けることにより、及び／又
は、（Ｂ）当該部位を多孔質金属体で構成して該多孔質
金属体の表面の一部を前記一部表面として用いることに
より、実現して成る射出成形用金型である。前記（Ａ）
は、キャビティの所望の部位の背後に空間を設けること
により、該所望の部位の断熱性を他の部位よりも大きく
するものである。この場合、金型の構成材料は全て同一
の金属材料とできるため、耐久性の不具合や、金型製造
上の実用性に関する問題は防止される。前記（Ｂ）は、
当該部位を多孔質とすることにより熱伝導率を低くする
ものである。これは、金型とは別体の多孔質金属板を当
該部位に配置してもよく、金型の当該部位を多孔質に形
成してもよい。多孔質金属体は、例えば、金属薄板にレ
ーザで径１μｍ〜２００μｍ、好ましくは径１０μｍ程
度の孔を、３万個／ｃｍ2 〜３００万個／ｃｍ2 、好ま
しくは１０万個／ｃｍ2 〜１００万個／ｃｍ2 程度の密
度であけることにより製造できる。孔の径が２００μｍ
より大きくなると、孔に溶融樹脂が進入して離型性を悪
化させるばかりでなく、成形品の表面状態を悪化させる
ため好ましくない。径が１μｍより小さくなったり、又
は、孔の密度が３万個／ｃｍ2 より小さくなると、所望
の断熱効果を得られなくなる。また、孔の密度が３００
万個／ｃｍ2 より大きくなると金型としての耐久性が低
下するという不具合が生ずる。前記（Ａ）と前記（Ｂ）
を併用することもできる。両者を併用する場合に於い
て、前記（Ｂ）の多孔質金属体の背後に前記（Ａ）の空
間を設けた場合は、前述の断熱効果を高めることができ
る。さらに、その場合に於いて、前記空間からガス抜き
を行うようにした場合は、ガス焼けを防止することがで
きるため、成形品の表面状態を綺麗に仕上げることが可
能となる。
【０００５】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して説明する。
図１の（ａ）は本発明の実施例の成形品を製造する金型
装置の下型20の一部断面模式図、同図の（ｂ）は該金型
装置の模式的断面図である。図示の金型装置は、下型2
0、上型10、溶融樹脂射出用ノズル41を備えた射出成形
機40、ノズル41と同一部位に噴射方向が同一となるよう
に設けられたガスノズル51を有する。この金型装置は、
ノズル41からキャビティ25内に溶融樹脂を射出した後、
ガスノズル51から加圧ガス（窒素ガス等）を圧入して、
該加圧ガスを溶融樹脂内に通す装置である。キャビティ
内に射出された溶融樹脂は、上記加圧ガスの圧力によっ
て内側からキャビティ面に押し付けられるため、成形品
表面のヒケ等の外観不良は防止される。下型20の所望の
部位、即ち、溶融樹脂の冷却速度をキャビティ25の他の
部位より遅くしたい部位には溝が設けられており、該溝
内に、多孔質金属薄板（入れ子ブロック）30が、背後に
空間21を有するように設けられている。多孔質金属薄板
30と溝の側壁との間のクリアランスは２０μｍ程度であ
る。多孔質金属薄板30は、厚さ５ｍｍのステンレス鋼製
の板に、径１０μｍ程度の孔を３０万個／ｃｍ2 程度の
密度で形成されたものであり、その熱伝導率は１５Ｗ／
ｍ・Ｋ程度である。なお、金型の他の部位（下型20と上
型10）は炭素鋼製であり、その熱伝導率は４２Ｗ／ｍ・
Ｋ程度である。また、幅及び長さは成形品の形状やサイ
ズによって異なるが、本例では、１０ｍｍ×２００ｍｍ
程度である。また、本例の成形品の多孔質金属板30に対
応する部分のサイズは、厚さ２．５ｍｍ×幅１００ｍｍ
×長さ３００ｍｍ程度である。即ち、従来の方法（溶融
樹脂の冷却速度を遅くする手段を有しない方法）により
加圧ガスを圧入したとしても、良好な中空部を形成し得
ないサイズである。
図１の（ａ）は本発明の実施例の成形品を製造する金型
装置の下型20の一部断面模式図、同図の（ｂ）は該金型
装置の模式的断面図である。図示の金型装置は、下型2
0、上型10、溶融樹脂射出用ノズル41を備えた射出成形
機40、ノズル41と同一部位に噴射方向が同一となるよう
に設けられたガスノズル51を有する。この金型装置は、
ノズル41からキャビティ25内に溶融樹脂を射出した後、
ガスノズル51から加圧ガス（窒素ガス等）を圧入して、
該加圧ガスを溶融樹脂内に通す装置である。キャビティ
内に射出された溶融樹脂は、上記加圧ガスの圧力によっ
て内側からキャビティ面に押し付けられるため、成形品
表面のヒケ等の外観不良は防止される。下型20の所望の
部位、即ち、溶融樹脂の冷却速度をキャビティ25の他の
部位より遅くしたい部位には溝が設けられており、該溝
内に、多孔質金属薄板（入れ子ブロック）30が、背後に
空間21を有するように設けられている。多孔質金属薄板
30と溝の側壁との間のクリアランスは２０μｍ程度であ
る。多孔質金属薄板30は、厚さ５ｍｍのステンレス鋼製
の板に、径１０μｍ程度の孔を３０万個／ｃｍ2 程度の
密度で形成されたものであり、その熱伝導率は１５Ｗ／
ｍ・Ｋ程度である。なお、金型の他の部位（下型20と上
型10）は炭素鋼製であり、その熱伝導率は４２Ｗ／ｍ・
Ｋ程度である。また、幅及び長さは成形品の形状やサイ
ズによって異なるが、本例では、１０ｍｍ×２００ｍｍ
程度である。また、本例の成形品の多孔質金属板30に対
応する部分のサイズは、厚さ２．５ｍｍ×幅１００ｍｍ
×長さ３００ｍｍ程度である。即ち、従来の方法（溶融
樹脂の冷却速度を遅くする手段を有しない方法）により
加圧ガスを圧入したとしても、良好な中空部を形成し得
ないサイズである。
【０００６】
【実施例】上述の射出成形用金型を用いて成形品を製造
した。成形条件は、 使用樹脂：ＡＢＳ樹脂（日本合成ゴム（株）社製・「Ｊ
ＳＲ・ＡＢＳ・１５」をカーボンで黒色に着色したも
の）． 成形温度：２４０℃． 溶融樹脂の射出時間：１ｓｅｃ（フルショット）． 使用ガス：窒素ガス． ガス圧入遅延時間（射出完了後圧入開始までの時間）：
１ｓｅｃ． ガス圧入及び保持時間：１５ｓｅｃ． 冷却時間：２０ｓｅｃ． である。得られた射出成形品は、５ショット目から、多
孔質金属薄板30に相当する部分の内部に多孔質金属薄板
30に沿う中空部が形成された。また、５ショット目に金
型を開放した直後に於ける多孔質金属薄板30の表面温度
と、キャビティの他の部分の表面温度を測定したとこ
ろ、多孔質金属薄板30の表面温度の方が、約１０℃高温
であった。また、５ショット目以後の成形品の表面には
ヒケは見られず、また、ガス焼けも見られなかった。ま
た、ガスチャンネルに沿う表面には、光沢ムラや色ムラ
等の外観不良は見られなかった。
した。成形条件は、 使用樹脂：ＡＢＳ樹脂（日本合成ゴム（株）社製・「Ｊ
ＳＲ・ＡＢＳ・１５」をカーボンで黒色に着色したも
の）． 成形温度：２４０℃． 溶融樹脂の射出時間：１ｓｅｃ（フルショット）． 使用ガス：窒素ガス． ガス圧入遅延時間（射出完了後圧入開始までの時間）：
１ｓｅｃ． ガス圧入及び保持時間：１５ｓｅｃ． 冷却時間：２０ｓｅｃ． である。得られた射出成形品は、５ショット目から、多
孔質金属薄板30に相当する部分の内部に多孔質金属薄板
30に沿う中空部が形成された。また、５ショット目に金
型を開放した直後に於ける多孔質金属薄板30の表面温度
と、キャビティの他の部分の表面温度を測定したとこ
ろ、多孔質金属薄板30の表面温度の方が、約１０℃高温
であった。また、５ショット目以後の成形品の表面には
ヒケは見られず、また、ガス焼けも見られなかった。ま
た、ガスチャンネルに沿う表面には、光沢ムラや色ムラ
等の外観不良は見られなかった。
【０００７】
【発明の効果】本発明は、金型キャビティ表面の一部の
背後に空間を設けたり、金型キャビティ表面の一部を多
孔質金属体で構成することにより、該一部表面を断熱的
に構成しているため、金型の耐久性を損なうことなく該
部分での溶融樹脂の冷却速度をキャビティの他の部位よ
り遅くすることができる。このため、該部分が薄い場合
でも該部分に確実に加圧ガスを通すことができ、成形品
の光沢ムラやヒケを確実に防止できる。また、金型製造
上の実用性に関する問題もない。
背後に空間を設けたり、金型キャビティ表面の一部を多
孔質金属体で構成することにより、該一部表面を断熱的
に構成しているため、金型の耐久性を損なうことなく該
部分での溶融樹脂の冷却速度をキャビティの他の部位よ
り遅くすることができる。このため、該部分が薄い場合
でも該部分に確実に加圧ガスを通すことができ、成形品
の光沢ムラやヒケを確実に防止できる。また、金型製造
上の実用性に関する問題もない。
【図１】（ａ）は本発明の実施例の成形品を製造する金
型装置の下型20の一部断面模式図、同図の（ｂ）は該金
型装置の模式的断面図。
型装置の下型20の一部断面模式図、同図の（ｂ）は該金
型装置の模式的断面図。
１０ 上型 ２０ 下型 ２１ 空間 ２５ キャビティ ３０ 入れ子ブロック（多孔質金属薄板） ４１ 溶融樹脂射出用ノズル ５１ ガスノズル
Claims (1)
- 【請求項１】 金型キャビティ表面の一部を断熱的に構
成して該一部での溶融樹脂の冷却速度を他の部位より遅
らせることにより、該溶融樹脂中に圧入した加圧流体を
上記断熱部位に沿って導く射出成形用金型であって、 前記断熱的構成を、（Ａ）前記一部表面の背後に空間を
設けることにより、及び／又は、（Ｂ）当該部位を多孔
質金属体で構成して該多孔質金属体の表面の一部を前記
一部表面として用いることにより、 実現して成る射出成形用金型。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30131496A JPH10128802A (ja) | 1996-10-25 | 1996-10-25 | 射出成形用金型 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30131496A JPH10128802A (ja) | 1996-10-25 | 1996-10-25 | 射出成形用金型 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10128802A true JPH10128802A (ja) | 1998-05-19 |
Family
ID=17895369
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP30131496A Withdrawn JPH10128802A (ja) | 1996-10-25 | 1996-10-25 | 射出成形用金型 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10128802A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2011133697A1 (en) * | 2010-04-20 | 2011-10-27 | Honda Motor Co., Ltd | Method of manufacturing a mold with conformal cooling passages |
| JP2019043046A (ja) * | 2017-09-01 | 2019-03-22 | クミ化成株式会社 | 射出成形用金型 |
| JP2020108936A (ja) * | 2019-01-07 | 2020-07-16 | 株式会社松井製作所 | 金型制御装置、金型制御ユニット、金型及び金型制御方法 |
-
1996
- 1996-10-25 JP JP30131496A patent/JPH10128802A/ja not_active Withdrawn
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