JPH10128649A - ワイヤーソーのワーク固定方法およびその固定治具 - Google Patents

ワイヤーソーのワーク固定方法およびその固定治具

Info

Publication number
JPH10128649A
JPH10128649A JP28778396A JP28778396A JPH10128649A JP H10128649 A JPH10128649 A JP H10128649A JP 28778396 A JP28778396 A JP 28778396A JP 28778396 A JP28778396 A JP 28778396A JP H10128649 A JPH10128649 A JP H10128649A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
work
jig
fixing
wire
predetermined
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP28778396A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuji Murata
和司 村田
Norio Kudo
紀夫 工藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujikoshi Machinery Corp
Original Assignee
Fujikoshi Machinery Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujikoshi Machinery Corp filed Critical Fujikoshi Machinery Corp
Priority to JP28778396A priority Critical patent/JPH10128649A/ja
Publication of JPH10128649A publication Critical patent/JPH10128649A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B28WORKING CEMENT, CLAY, OR STONE
    • B28DWORKING STONE OR STONE-LIKE MATERIALS
    • B28D5/00Fine working of gems, jewels, crystals, e.g. of semiconductor material; apparatus or devices therefor
    • B28D5/0058Accessories specially adapted for use with machines for fine working of gems, jewels, crystals, e.g. of semiconductor material
    • B28D5/0082Accessories specially adapted for use with machines for fine working of gems, jewels, crystals, e.g. of semiconductor material for supporting, holding, feeding, conveying or discharging work

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワークを精度よく所定の方向に固定すること
ができ、装置の不稼働時間を極力短縮することができる
と共に、装置の構造を簡略化できること。 【解決手段】 ワイヤーソーのワーク固定部14に第1
の方向について所定の位置へ装着されるよう着脱可能に
設けられた基体21と、基体21上で第1の方向につい
て位置調整可能に設けられた位置決め部材22とを有
し、ワーク固定部14に装着された基体21上で、位置
決め部材22をワイヤー10に対して所定の基準位置に
位置可能に設けられた第1の方向治具20と、第1の方
向治具20上で第1の方向について所定の位置へ装着さ
れるよう着脱可能に設けられると共にワーク固定部14
に第1の方向について所定の位置へ固定されるよう設け
られ、載置されたインゴット12が、第1の方向につい
て所定の接着位置へ位置されると共に接着される接着台
36とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、細線ワイヤーを用
いて硬質脆性材料にスライス切断等の加工を施すワイヤ
ー式切断装置(以下、「ワイヤーソー」という)へ、ワ
ークである例えばシリコン等の単結晶インゴットを、所
定の方向に固定するワイヤーソーのワーク固定方法およ
びその固定治具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、半導体材料、ガラス材料、セ
ラミック等の硬質で脆い材料に、細線ワイヤー(以下、
単に「ワイヤー」という)を用いて多数列の切断や溝入
れ等の加工を施す機械装置としては、マルチワイヤー式
切断装置(以下、「マルチワイヤーソー」という)があ
る。マルチワイヤーソーの従来例としては、本願出願人
が提案し、特開昭60−172459号公報で開示され
たものがある。そのマルチワイヤーソーの構成を図7に
基づいて以下に説明する。図7に示すように、切断加工
手段Aは、多角形(図7の従来例では矩形)の各頂点位
置に配設された複数(4個)の多溝滑車151、15
2、153、154に、ワイヤーWを一連に多数巻回
し、そのワイヤーWの多数本並列して延びる下側水平部
分を硬質脆性材料からなる被加工物(以下、単に「ワー
ク」という)107に押圧接触させ、その接触部位に砥
粒懸濁液を供給しながらワイヤーWを走行させることに
よってワーク107に切断加工を施す。なお、ワイヤー
Wの下側水平部分にワーク107を接触させて押圧する
ために、重錘114が用いられている。
【0003】ワイヤーの給排装置Bは、前記接触部位に
ついて、逐次新線ワイヤーWの供給と使用済みワイヤー
Wの送出とを行うためのワイヤー繰り出し手段とワイヤ
ー巻き取り手段とからなる。ワイヤー繰り出し手段は新
線ボビン103とその新線ボビン103を駆動させるモ
ータM1とから構成され、ワイヤー巻き取り手段は巻き
取りボビン104とその巻き取りボビン104を駆動さ
せるモータM2とから構成されている。また、ワイヤー
走行制御手段Cは、間隔をおいて上下に配設された第1
の固定滑車群119および第2の固定滑車群120と、
これら両固定滑車群119、120間において往復動自
在に配設されたスライダー121と、そのスライダー1
21に装着された第1の動滑車群122および第2の動
滑車群123と、スライダー121および両動滑車群1
22、123の重量と均衡するバランスウエイト124
と、スライダー121の往復動端に配設され、スライダ
ー121と係合によりワイヤー走行駆動モータM3の正
逆回転駆動切り換えを行うための一対のリミットスイッ
チ125a、125bとからなり、前記接触部位におけ
るワイヤーWを周期的に往復走行させる。
【0004】以上の構成を備えるマルチワイヤーソーに
よれば、ワイヤー走行制御手段Cによって、複数個の多
溝滑車151、152、153、154に巻回張架され
るワイヤーWを、ワーク107に対して押圧される接触
部位において、ワイヤー張力を一定に保持して例えば毎
分80〜300m程度の速度で走行させてワークを切断
することができる。また、ワイヤーの給排装置Bによっ
て、ワイヤー断線を生じることなく所期の加工能率を得
るために、新線ワイヤーを、例えば毎分0〜4m程度逐
次切断加工部へ供給する一方で使用済みワイヤーを同量
切断加工部位から送り出すことができる。
【0005】このように、マルチワイヤーソーは、一般
に複数個の多溝滑車にワイヤーを一連に多数回張架巻回
して延びる下側水平部分をワークに押圧接触させ、その
接触部位に砥粒懸濁液(以下、「スラリー」という)を
供給しながら、前記ワイヤーを走行させることにより、
被加工物に多数列の切断や溝入れ等の加工を施すもので
あり、ワイヤーを使用するため、切断しろが少なく、歩
留りが向上し、また他方式の機械的切断加工に比べて変
質層の発生がはるかに少ないという利点をもっている。
【0006】このようなワイヤーソーにおいて、ワーク
を所定の位置に固定するには、従来、以下のような方法
がとられていた。先ず、ワークを水平面内と鉛直面内で
微小角度調整できるゴニオテーブル上に載せて接着す
る。ゴニオテーブルはワイヤーソーの本体内に装着され
ている。そして、ワイヤー列の上から顕微鏡でワークの
端面とワイヤー列の側縁部を覗き、ゴニオテーブルを水
平面内で回転させて、インゴットの端面をワイヤー列に
対して所定の角度にセットする。次に、ワークの端面に
ダイヤルゲージを当て、そのワークを上下動させて各位
置での目盛りを読み、ゴニオテーブルを鉛直面内で回転
させ、ワークの端面が所定の角度になるようにセットす
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スラリ
ーで汚れた装置の上で、前記の作業をするのは、作業者
にとって大きな負担であり、誤差が発生する要因にもな
るという課題があった。また、ミクロン単位の調整をす
る必要性があるため、セットには時間がかかり、装置の
稼働しない時間(不稼働時間)が増加するという課題も
あった。また、従来のようにワークの方位を調整できる
機能を、ワイヤーソーの装置本体上に搭載すると、装置
の構造が複雑となってしまう。特にスラリーがかかるこ
の部分は、スラリーの影響で消耗し易い。このため、交
換し易く、費用のかからない簡単な構造が望ましい。
【0008】そこで、本発明の目的は、装置本体の外で
ワークを固定するための段取りを行うことで、ワークを
精度よく所定の方向に固定することができ、装置の不稼
働時間を極力短縮することができると共に、装置の構造
を簡略化できるワイヤーソーのワーク固定方法およびそ
の固定治具を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために次の構成を備える。すなわち、本発明は、
ワークである硬質脆性材料に細線ワイヤーを用いて切断
等の加工を施すワイヤーソーにおいて前記ワークを所定
の方向に固定するワイヤーソーのワーク固定方法であっ
て、前記ワイヤーソーのワーク固定部に第1の方向につ
いて所定の位置へ着脱可能に設けられた第1の方向治具
の基体を、前記ワーク固定部に装着し、前記基体上で第
1の方向について位置調整可能に設けられた位置決め部
材を、前記細線ワイヤーに対して所定の基準位置に位置
させる工程と、前記第1の方向治具を前記ワーク固定部
から取り外し、該第1の方向治具上に第1の方向につい
て所定の位置へ着脱可能に設けられると共に前記ワーク
が接着される接着台を、前記第1の方向治具上に装着
し、該接着台上に載置されたワークを、前記位置決め部
材を所定の基準位置から位置調整することによって第1
の方向について所定の接着位置へ位置させると共に、該
接着台上に接着する工程と、以上の工程によってワイヤ
ーソーの外で前記接着台上に位置決めされたワークを、
該接着台と共に前記ワーク固定部に固定する工程とを備
えることを特徴とする。
【0010】また、前記ワークを前記接着台上で第1の
方向について所定の接着位置へ位置させて接着した後、
前記第1の方向に直交する第2の方向について位置調整
する工程を備えることで、単結晶のシリコンからなるイ
ンゴットのスライス切断を行うときには結晶の方位と切
断方向とを一致させることを要するが、そのような場合
に好適に対応できる。
【0011】また、本発明は、ワークである硬質脆性材
料に細線ワイヤーを用いて切断等の加工を施すワイヤー
ソーにおいて前記ワークを所定の方向に固定するワイヤ
ーソーのワーク固定治具であって、前記ワイヤーソーの
ワーク固定部に第1の方向について所定の位置へ装着さ
れるよう着脱可能に設けられた基体と、該基体上で第1
の方向について位置調整可能に設けられた位置決め部材
とを有し、前記ワーク固定部に装着された前記基体上
で、前記位置決め部材を前記細線ワイヤーに対して所定
の基準位置に位置可能に設けられた第1の方向治具と、
前記第1の方向治具上で第1の方向について所定の位置
へ装着されるよう着脱可能に設けられると共にワーク固
定部に第1の方向について所定の位置へ固定されるよう
設けられ、載置されたワークが、前記位置決め部材を所
定の基準位置から位置調整することによって第1の方向
について所定の接着位置へ位置されると共に該ワークが
接着される接着台とを具備することを特徴とするワイヤ
ーソーのワーク固定治具にもある。
【0012】また、前記位置決め部材が、前記基体上に
位置調整可能に設けられた第1調整部材と、該第1調整
部材上に位置調整可能に設けられ、前記ワークに当接し
て該ワークの位置決めをする第2調整部材とを具備する
ことを特徴とすることで、ワークの方位合わせを容易に
行うことができる。
【0013】また、前記第1調整部材と、前記第2調整
部材は、マイクロメータによって位置調整されること
で、非常に精度の高いワークの方位合わせを好適に行う
ことができる。
【0014】また、前記第1の方向に直交する第2の方
向について位置調整する第2の方向調整手段を備えるこ
とで、単結晶のシリコンからなるインゴットのスライス
切断を行うときには結晶の方位と切断方向とを一致させ
ることを要するが、そのような場合に好適に対応でき
る。
【0015】また、前記第1の方向とは水平面に平行な
面内の角度方向であり、前記第2の方向とは鉛直面に平
行な面内の角度方向であることで、重力の影響を好適に
得ることができ、信頼性の高いワイヤーソーを構成でき
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる好適な実施
の形態を添付図面と共に詳細に説明する。図1は、本発
明によるワーク固定治具を構成する第1の方向治具の一
実施例を示すと共に、その第1の方向治具がマルチワイ
ヤーソーに装着された状態(ワイヤーに対する位置関
係)を示している。図2は、図1の第1の方向治具がマ
ルチワイヤーソーに装着された状態を示した正面図であ
る。図3は、ツールスコープが取り付けられる際の位置
関係を示す図2の側面図である。また、図4は、前記第
1の方向治具によってワーク(インゴット)が接着台上
で位置決めされる状態を示す斜視図である。
【0017】10はワイヤーであり、ワークである硬質
脆性材料に切断等の加工を施すマルチワイヤーソーの細
線ワイヤーとして作用する。ワイヤー10は、3個の多
溝滑車11a、11b、11cに一連に多数巻回されて
いる。多溝滑車11aは駆動モータに直結された駆動ロ
ーラであり、他の二つの多溝滑車11b、11cは、多
溝滑車11aの駆動力に従動して回転する従動ローラと
して配されている。本実施例では3個の多溝滑車を配し
たが、従来技術で説明したように4個、或いは仕様によ
っては少なくとも2個以上であればよい。なお、マルチ
ワイヤーソーの構成については、従来技術の欄で説明し
たので、詳細な説明を省略する。ワークとしては、単結
晶のシリコンからなり、円柱状に成形されているインゴ
ット12を例示してある。この単結晶シリコンからなる
インゴット12をウェーハ上にスライスして、半導体チ
ップの原料となるシリコンウェーハが製造される。イン
ゴット12の結晶の方位は、端面12aを基準として直
交する2方向について、通常X線によって測定される。
そして、その測定データに基づいて、インゴット12が
所定の切断方向に固定されるのである。
【0018】20は第1の方向治具であり、基体21
と、位置決め部材22とを備える。基体21は、インゴ
ット12を所定の方向に固定するワイヤーソーのワーク
固定部14に第1の方向について所定の位置へ装着され
るよう着脱可能に設けられている。ワーク固定部14
は、マルチワイヤーソーの本体内に昇降可能に設けられ
ており、図2に示すように二筋のレール状の基礎台部1
4a、14bを備えている。この基礎台部14a、14
bによって形成される凹溝部に、後述する接着台36が
嵌められて固定される。
【0019】第1の方向治具20の基体21の底部に
は、下駄の歯状に二筋形成された筋部21a、21bが
設けられている。この筋部21a、21bが、前記基礎
台部14a、14bの間に嵌まるように形成されてい
る。15はワーク固定部の基準面であり、この基準面1
5に筋部21aの側面が突き当てられ、第1方位治具2
0が所定の位置へ位置決めされる。16は固定ボルトで
あり、基礎台部14bに貫通して設けれらた雌ねじ部に
螺合されて、先端がワーク固定部14の内側(凹溝部
内)へ突出できるように装着されている。この固定ボル
ト16は、基礎台部14bの長手方向に複数配されてお
り、図2に示すようにねじ込まれることによって、基体
21の筋部21bの側面に当接して、第1の方向治具2
0を上述したように位置決めできると共にワーク固定部
14上に好適に固定することができる。なお、固定ボル
ト16は、本来、後述するように接着台36を固定する
ために用いられる。すなわち、インゴット12の切断の
際には、ワーク固定部14に接着台36が固定ボルト1
6によって直接固定された状態となり、第1の方向治具
20はワーク固定部14に固定されず、装置の外に置か
れる。
【0020】位置決め部材22は、基体21上で第1の
方向について位置調整可能に設けられている。この位置
決め部材22は、基体21上に位置調整可能に設けられ
た第1調整部材23と、その第1調整部材23上に位置
調整可能に設けられ、インゴット12の端面に当接して
そのインゴット12の位置決めをする第2調整部材24
とを備える。第1調整部材23は、基体21に対し、水
平面内で旋回(横旋回)できるように軸23aによって
軸着されており、第1マイクロメータ26によって位置
調整される。第1マイクロメータ26は、基体21に固
定されており、先端部26aが第1調整部材23に当接
するように配されている。第1調整部材23は、基体2
1と第1調整部材23との間に張設された第1スプリン
グ27によって、前記先端部26aに当接するように常
時付勢されている。従って、第1マイクロメータ26を
操作して先端部26aを出入することによって、第1調
整部材23の第1方向である水平面内での角度調整(軸
23aを中心とする角度位置の調整)をすることができ
る。
【0021】第2調整部材24は、第1調整部材23に
対し、水平面内で旋回できるように軸24aによって軸
着されており、第2マイクロメータ28によって位置調
整される。第2マイクロメータ28は、第1調整部材2
3に固定されており、先端部28aが第2調整部材24
に当接するように配されている。第2調整部材24は、
第1調整部材23と第2調整部材24との間に張設され
た第2スプリング29によって、前記先端部28aに当
接するように常時付勢されている。従って、第2マイク
ロメータ28を操作して先端部28aを出入することに
よって、第2調整部材24の第1方向である水平面内で
の角度調整(軸24aを中心とする角度位置の調整)を
することができる。また、25はエッジであり、インゴ
ット12の端面に当接し、そのインゴット12の水平面
内における角度について位置決めをするよう、第2調整
部材24に線状に設けられている。
【0022】以上のように構成された第1の方向治具2
0によれば、ワーク固定部14に装着された基体21上
で、位置決め部材22の第2調整部材24をワイヤー1
0に対して所定の基準位置に位置させることができる。
すなわち、ワイヤー10に対し、第2調整部材24のエ
ッジ25が平行になるように、第2調整部材24の位置
調整をすることができる。この調整作業は通常、図3に
示すように顕微鏡(ツールスコープ60)を用いて行
う。
【0023】また、第1の方向治具20は、二筋のガイ
ド部20a、20b、後方立設部31に長手方向に移動
調整可能に配された押圧部材30、および装着用ボルト
32等を備える。二筋のガイド部20a、20bは、前
記二筋のレール状の基礎台部14a、14bと同様に平
行に設けられており、その基礎台部14a、14bと同
様の凹溝部を形成している。そのガイド部20a、20
bによって形成される凹溝部に、後述する接着台36が
嵌まり、固定される。押圧部材30は、接着台36上に
載置されたインゴット12の反対側の端面12bに当接
し、インゴット12の端面12aがエッジ25に好適に
突き当てられるように押圧する。装着用ボルト32は、
ガイド部20bに複数が螺合されており、ねじ込むこと
で、接着台36を第1の方向治具20上に位置決めでき
ると共に固定できる。また、図2に示すように、34は
側部位置決め片であり、L字状に形成されており、ガイ
ド部20a長手方向の中途部に着脱可能に設けられ、イ
ンゴット12の位置決めを行う際の、主に滑り止め部材
として用いられる。
【0024】接着台36は、ワーク固定部14に第1の
方向(水平面に平行な面内の角度方向)について所定の
位置へ固定されるよう設けられると共に、同様に第1の
方向治具20上で水平面内の角度方向について所定の位
置へ装着されるよう着脱可能に設けられている。すなわ
ち、接着台36の一方の側面が、前記ガイド20aの内
側面(基準面)へ突き当てられて、接着台36の第1の
方向の位置決めがなされ、装着用ボルト32を締めつけ
ることで固定される。また、この接着台36は、インゴ
ット12が載置され、前記位置決め部材22を所定の基
準位置から位置調整することによって、その載置された
インゴット12が水平面内の角度方向について所定の接
着位置へ位置されると共に、そのインゴット12が接着
される台として用いられる。なお、インゴット12は、
通常ガラス板で形成されたダミーガラス37を介して接
着台上に固定されている。ダミーガラス37は、インゴ
ット12をスライス状に切断する際に若干切り込まれる
捨て切り台として用いられ、接着台36が切断されるこ
とを防止する。
【0025】また、図5および図6に示すように、接着
台36には、前記第1の方向(水平面に平行な面内の角
度方向)に直交する第2の方向(鉛直面に平行な面内の
角度方向)について位置調整する第2の方向調整手段3
8が備えられている。第2の方向調整手段38は、接着
台の前側で裏面側から接着台36に螺合された高さ調整
ボルト40と、ねじロック用の円盤形のロックナット4
2とを備える。また、44は支点部材であり、接着台の
後側で裏面に固定されており、曲面で基準台面46aに
当接(線接触)するように形成されている。高さ調整ボ
ルト40の接着台36との螺合状態を調整することで、
鉛直面に平行な面内の角度方向の位置調整ができ、ロッ
クナット42を締めることによって、高さ調整ボルト4
0が緩まないように固定できる。高さ調整ボルト40に
よって接着台36の角度を調整する際に、接着台36の
他端側は支点部材44によって線接触になっているた
め、スムースに傾斜(角度調整)させることができる。
【0026】図6に示すように、46は第2の方向治具
であり、インゴット12を、縦方向の角度方向(鉛直面
に平行な面内の角度方向)について位置調整する縦旋回
治具として設けられている。47は定盤であり、基準台
面46aを備え、その基準台面46a上に前記支点部材
44に当接して接着台36が滑らないように設けられた
ストッパー47aが取り付けられている。48はスコヤ
であり、定盤47上に載置されて基準台面46aに対し
て直角なガイド面48aを形成する。そのガイド面48
aに沿ってダイヤルゲージ50が上下動可能に設けら
れ、そのダイヤルゲージ50によってガイド面48aを
基準にした寸法を測定することができる。従って、予め
測定されたデータと合わせるように、高さ調整ボルト4
0によって調整することで、所定の角度にセットできる
のである。
【0027】次に、上記構成の装置を用いて、インゴッ
ト12をワイヤーソーのワーク固定部14にセットする
方法について説明する。先ず、第1の方向治具20をワ
イヤーソー本体のワーク固定部14にセットする。第2
マイクロメータ28をゼロ点にセットして、ワイヤー1
0と第2調整部材のエッジ25とを同時に見ることがで
きるようにセットされたツールスコープ60で覗きなが
ら、ワイヤー10に対してエッジ25が平行になるよう
に、第1マイクロメータ26を操作して第1調整部材2
3を基体21に対して移動調整することでセットする。
そして、第1の方向治具20をワイヤーソー本体より取
り外す。以上の操作は、通常、ワイヤー10を複数の多
溝滑車11a、11b、11cに巻き直したときだけ行
う。ワイヤー10は溝1ピッチ分ずれて巻かれても切断
には支障がないため、そのずれを見過ごした場合には、
結晶方位と切断方向とがずれた状態で、その切断加工が
なされてしまう。従って、以上のゼロ点合わせは重要な
工程になる。なお、一つのドラムに巻かれたワイヤー1
0は、通常、インゴット12を3本切断できる。従っ
て、一旦第2マイクロメータ28がゼロ点である状態で
ワイヤー10とエッジ25との平行を合わせておけば、
後の2回分はゼロ点合わせをしなくてもよいことにな
る。
【0028】次に、第1マイクロメータ26を固定した
状態で、第2マイクロメータ28によりインゴット12
の第1の方向である水平面内での傾きをセットする。な
お、第1の方向の傾きの数値は、予め、方位測定機によ
り与えられている。そして、側部位置決め片34をセッ
トし、接着台36を第1の方向治具20に取り付け、ダ
ミーガラス37、インゴット12の順に接着台36に搭
載すると共に接着する。その接着は、接着台36とダミ
ーガラス37に接着剤を塗り、インゴット12の端面1
2aをエッジ25に押し当てながら行えばよい。これに
よりインゴット12の第1の方向の位置決めがなされ
る。インゴット12をエッジ25に押し当てるには、押
圧部材30を用いる。接着剤としては、例えば、ワック
スやエポキシが用いられる。次に、接着されたインゴッ
ト12を第1の方向治具20より取り外し、第2の方向
治具46の上に置く。ダイヤルゲージ50でインゴット
12の端面の鉛直平面内の角度方向(第2の方向)の傾
きを見ながら、高さ調整ボルト40でセットする。な
お、第2の方向の傾きの数値は、予め、方位測定機によ
り与えられている。以上の工程が、外段取りとなる。
【0029】そして、以上の外段取りによって準備さ
れ、接着台36上に方向を出されて固定されたインゴッ
ト12を、接着台36と共にワイヤーソーのワーク固定
部14に固定する。これにより、ワーク固定部14と同
様の基準を持ったワーク固定治具上でインゴット12を
位置決めする外段取りが行われ、その位置決めされたイ
ンゴット12をワーク固定部14へ移載することで即座
に位置決めがされることになる。
【0030】以上の実施例では位置決め部材22が2段
の調整部材23、24によって構成されたものについて
説明した。そのような構成にすることで、ゼロ点が明確
に設定されるため、位置合わせを容易且つ好適に行うこ
とができるが、本発明はこれに限らず、一段の調整部材
のみで位置調整することも可能である。また、図1の実
施例の第1調整部材23および第1マイクロメータ26
に相当する構成を設けず、第2マイクロメータ28を基
体21に移動可能に設けることで、図1の実施例と同様
な効果を得ることができる。すなわち、第2マイクロメ
ータ28の目盛りをゼロ点に合わせた状態で、その第2
マイクロメータ28を基体21に対して移動させること
によってワイヤー10とエッジ25の平行を合わせ、そ
の時点で第2マイクロメータ28を固定するという操作
ができれば、図1の実施例と同様に2段でワークの位置
決めをできる。以上、本発明につき好適な実施例を挙げ
て種々説明してきたが、本発明はこの実施例に限定され
るものではなく、発明の精神を逸脱しない範囲内で多く
の改変を施し得るのは勿論のことである。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、前記第1の方向治具と
前記接着台という構成を備えるワーク固定治具によっ
て、ワイヤーソー本体の外でワークを固定するための段
取りを好適に行うことができるため、いつでも作業がで
きると共に、作業者の負担を軽減できる。これにより、
ワークを精度よく所定の方向に固定することができ、ワ
イヤーソーの不稼働時間を極力短縮することができると
いう著効を奏する。また、ワイヤーソー本体の外でワー
ク固定治具を用いるため、ワイヤーソー本体内に設ける
装置の構造を簡略化でき、装置の耐久性等の信頼性を向
上できるという利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるワーク固定治具を構成する第1
方向治具の一実施例を示す斜視図である。
【図2】図1の第1の方向治具がマルチワイヤーソーに
装着された状態を示す正面図である。
【図3】ツールスコープが取り付けられる際の位置関係
を示す図2の側面図である。
【図4】図1の第1の方向治具に接着台とインゴットが
載置された状態を示す斜視図である。
【図5】接着台にインゴットが載置され接着された状態
を示す斜視図である。
【図6】第2の方向治具にインゴットが載置された状態
を示す側面図である。
【図7】マルチワイヤーソーの構造を説明する斜視説明
図である。
【符号の説明】
10 ワイヤー 12 インゴット 14 ワーク固定部 20 第1の方向治具 21 基体 22 位置決め部材 23 第1調整部材 24 第2調整部材 26 第1マイクロメータ 28 第2マイクロメータ 30 押圧部材 36 接着台 37 ダミーガラス 38 第2の方向調整手段 40 高さ調整ボルト 46 第2の方向治具 50 ダイヤルゲージ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークである硬質脆性材料に細線ワイヤ
    ーを用いて切断等の加工を施すワイヤーソーにおいて前
    記ワークを所定の方向に固定するワイヤーソーのワーク
    固定方法であって、 前記ワイヤーソーのワーク固定部に第1の方向について
    所定の位置へ着脱可能に設けられた第1の方向治具の基
    体を、前記ワーク固定部に装着し、前記基体上で第1の
    方向について位置調整可能に設けられた位置決め部材
    を、前記細線ワイヤーに対して所定の基準位置に位置さ
    せる工程と、 前記第1の方向治具を前記ワーク固定部から取り外し、
    該第1の方向治具上に第1の方向について所定の位置へ
    着脱可能に設けられると共に前記ワークが接着される接
    着台を、前記第1の方向治具上に装着し、該接着台上に
    載置されたワークを、前記位置決め部材を所定の基準位
    置から位置調整することによって第1の方向について所
    定の接着位置へ位置させると共に、該接着台上に接着す
    る工程と、 以上の工程によってワイヤーソーの外で前記接着台上に
    位置決めされたワークを、該接着台と共に前記ワーク固
    定部に固定する工程とを備えることを特徴とするワイヤ
    ーソーのワーク固定方法。
  2. 【請求項2】 前記ワークを前記接着台上で第1の方向
    について所定の接着位置へ位置させて接着した後、前記
    第1の方向に直交する第2の方向について位置調整する
    工程を備えることを特徴とする請求項1記載のワイヤー
    ソーのワーク固定方法。
  3. 【請求項3】 ワークである硬質脆性材料に細線ワイヤ
    ーを用いて切断等の加工を施すワイヤーソーにおいて前
    記ワークを所定の方向に固定するワイヤーソーのワーク
    固定治具であって、 前記ワイヤーソーのワーク固定部に第1の方向について
    所定の位置へ装着されるよう着脱可能に設けられた基体
    と、該基体上で第1の方向について位置調整可能に設け
    られた位置決め部材とを有し、前記ワーク固定部に装着
    された前記基体上で、前記位置決め部材を前記細線ワイ
    ヤーに対して所定の基準位置に位置可能に設けられた第
    1の方向治具と、 前記第1の方向治具上で第1の方向について所定の位置
    へ装着されるよう着脱可能に設けられると共にワーク固
    定部に第1の方向について所定の位置へ固定されるよう
    設けられ、載置されたワークが、前記位置決め部材を所
    定の基準位置から位置調整することによって第1の方向
    について所定の接着位置へ位置されると共に該ワークが
    接着される接着台とを具備することを特徴とするワイヤ
    ーソーのワーク固定治具。
  4. 【請求項4】 前記位置決め部材が、 前記基体上に位置調整可能に設けられた第1調整部材
    と、 該第1調整部材上に位置調整可能に設けられ、前記ワー
    クに当接して該ワークの位置決めをする第2調整部材と
    を具備することを特徴とする請求項3記載のワイヤーソ
    ーのワーク固定治具。
  5. 【請求項5】 前記第1調整部材と、前記第2調整部材
    は、マイクロメータによって位置調整されることを特徴
    とする請求項4記載のワイヤーソーのワーク固定治具。
  6. 【請求項6】 前記第1の方向に直交する第2の方向に
    ついて位置調整する第2の方向調整手段を備えることを
    特徴とする請求項3、4または5記載のワイヤーソーの
    ワーク固定治具。
  7. 【請求項7】 前記第1の方向とは水平面に平行な面内
    の角度方向であり、前記第2の方向とは鉛直面に平行な
    面内の角度方向であることを特徴とする請求項3、4、
    5または6記載のワイヤーソーのワーク固定治具。
JP28778396A 1996-10-30 1996-10-30 ワイヤーソーのワーク固定方法およびその固定治具 Pending JPH10128649A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28778396A JPH10128649A (ja) 1996-10-30 1996-10-30 ワイヤーソーのワーク固定方法およびその固定治具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28778396A JPH10128649A (ja) 1996-10-30 1996-10-30 ワイヤーソーのワーク固定方法およびその固定治具

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10128649A true JPH10128649A (ja) 1998-05-19

Family

ID=17721691

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28778396A Pending JPH10128649A (ja) 1996-10-30 1996-10-30 ワイヤーソーのワーク固定方法およびその固定治具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10128649A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002331518A (ja) * 2001-05-10 2002-11-19 Sumitomo Electric Ind Ltd 単結晶インゴットの切断方法
JP2010023233A (ja) * 2008-07-15 2010-02-04 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 単結晶材料の面方位合わせ装置および面方位合わせ方法
KR101289660B1 (ko) * 2011-08-04 2013-07-25 비아이신소재 주식회사 사파이어 잉곳 가공용 지그
JP2015090878A (ja) * 2013-11-05 2015-05-11 パナソニックIpマネジメント株式会社 スライス装置
CN108839276A (zh) * 2018-06-25 2018-11-20 青岛高测科技股份有限公司 一种单层线网切割的多晶硅开方机

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002331518A (ja) * 2001-05-10 2002-11-19 Sumitomo Electric Ind Ltd 単結晶インゴットの切断方法
JP2010023233A (ja) * 2008-07-15 2010-02-04 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 単結晶材料の面方位合わせ装置および面方位合わせ方法
KR101289660B1 (ko) * 2011-08-04 2013-07-25 비아이신소재 주식회사 사파이어 잉곳 가공용 지그
JP2015090878A (ja) * 2013-11-05 2015-05-11 パナソニックIpマネジメント株式会社 スライス装置
CN104608037A (zh) * 2013-11-05 2015-05-13 松下电器产业株式会社 切片装置
CN108839276A (zh) * 2018-06-25 2018-11-20 青岛高测科技股份有限公司 一种单层线网切割的多晶硅开方机

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100437469B1 (ko) 와이어톱및와이어톱의경사각도조절장치와이를이용한워크피스절단방법
KR100244108B1 (ko) 와이어 톱 및 와이어 톱에 의한 단결정재료의 절단방법
JPH08281549A (ja) ワイヤーソー装置
JP2001001248A (ja) ワイヤーソーの切削方法とその装置
JP6448181B2 (ja) インゴットとワークホルダの接着方法及び接着装置
JP5208644B2 (ja) 加工方法および加工装置
JPH10128649A (ja) ワイヤーソーのワーク固定方法およびその固定治具
US3326071A (en) Dicing machine
JP5220513B2 (ja) ノズル調整治具
JP3137600B2 (ja) ワークの結晶方位調整方法
JPH11198018A (ja) 固定砥粒付エンドレスワイヤソー
JPH0929734A (ja) ワイヤソーのワーク接着ブロック
JPH11165251A (ja) 固定砥粒ワイヤソーのワイヤ列変位制御方法及び装置
JP4658863B2 (ja) ワークのスライス加工方法およびワイヤソー
JP2002337137A (ja) ワーク装着方法及びワイヤソー及び支持プレート
JPH08309737A (ja) 単結晶インゴットの加工方法
JP2012040651A (ja) 切削ブレード検出機構
JPH11138412A (ja) 固定砥粒付ワイヤソー及びその被加工物切断方法
JP3144269B2 (ja) 単結晶材料の切断方法
JPH07205141A (ja) ワイヤーソーのウェーハ切断方法及びその装置
WO2000047383A1 (en) Apparatus and process for the slicing of monocrystalline silicon ingots
JP2003117797A (ja) ワイヤーソーによる円筒状結晶の切断方法
JPH06155449A (ja) 脆性材料の切断装置
JPH11129152A (ja) 固定砥粒付エンドレスワイヤソー
JPH05330837A (ja) ガラス基板のプレス式切断方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Effective date: 20051209

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20060104

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Effective date: 20060509

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02