JPH10127448A - 水滴付着防止性を有する洗面用鏡 - Google Patents
水滴付着防止性を有する洗面用鏡Info
- Publication number
- JPH10127448A JPH10127448A JP30104696A JP30104696A JPH10127448A JP H10127448 A JPH10127448 A JP H10127448A JP 30104696 A JP30104696 A JP 30104696A JP 30104696 A JP30104696 A JP 30104696A JP H10127448 A JPH10127448 A JP H10127448A
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- Japan
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- mirror
- silicone
- surface layer
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 湯気が表面に付着して曇ったり、シャワ−の
水しぶきを受けた場合でも、反射像の可視性を失いにく
い洗面用鏡の提供。 【解決手段】 基材表面に、光触媒性酸化物粒子とシリ
コ−ンと撥水性フッ素樹脂とを含有する実質的に透明な
表面層が形成されている、或いは光触媒性酸化物粒子と
無定型シリカと撥水性フッ素樹脂とを含有する実質的に
透明な表面層が形成されている洗面用鏡であって、なお
かつその表面の水との接触角が90゜以上であるように
する。
水しぶきを受けた場合でも、反射像の可視性を失いにく
い洗面用鏡の提供。 【解決手段】 基材表面に、光触媒性酸化物粒子とシリ
コ−ンと撥水性フッ素樹脂とを含有する実質的に透明な
表面層が形成されている、或いは光触媒性酸化物粒子と
無定型シリカと撥水性フッ素樹脂とを含有する実質的に
透明な表面層が形成されている洗面用鏡であって、なお
かつその表面の水との接触角が90゜以上であるように
する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、洗面所や浴室で使
用される洗面用鏡に関する。
用される洗面用鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】洗面所や浴室の洗面用鏡が湯気が表面に
付着して曇ったり、シャワーの水しぶきを受けて、離散
した多数の水滴が表面に付着して、反射像の可視性が失
われることはしばしば経験されることである。
付着して曇ったり、シャワーの水しぶきを受けて、離散
した多数の水滴が表面に付着して、反射像の可視性が失
われることはしばしば経験されることである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに洗面用鏡が反射像の可視性を失ってしまっては本来
の目的機能を果さない。そこで、本発明では、水滴が付
着しにくい表面を有する洗面用鏡を提供することを目的
とする。
うに洗面用鏡が反射像の可視性を失ってしまっては本来
の目的機能を果さない。そこで、本発明では、水滴が付
着しにくい表面を有する洗面用鏡を提供することを目的
とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記課題を
解決すべく、基材表面に、光触媒性酸化物粒子とシリコ
ーンと撥水性フッ素樹脂とを含有する実質的に透明な表
面層が形成されており、かつ前記層表面は水との接触角
が90゜以上であることを特徴とする水滴付着防止性を
有する洗面用鏡を提供する。光触媒性酸化物粒子とシリ
コーンと撥水性フッ素樹脂とを含有する表面層が形成さ
れている構成にすることにより、光触媒を光励起したと
きに、光触媒作用によりシリコーン分子中のケイ素原子
に結合した有機基が少なくとも部分的に水酸基に置換さ
れて親水性を呈するようになり、シリコーンが外気に露
出した親水性を呈する部分と、撥水性フッ素樹脂が外気
に露出した撥水性を呈する部分の双方が表面に微視的に
分散された構造となる。さらに、光触媒が存在すること
により、光触媒の光励起に応じてシリコーン分子中のケ
イ素原子に結合した有機基が少なくとも部分的に水酸基
に置換されたシリコーンは恒久的に親水性を維持するの
で、上記親水性を呈する部分と撥水性を呈する部分の双
方が表面に微視的に分散された構造は維持される。この
ような構造では、親水性表面と撥水性表面が隣接するた
め、親水性表面になじみやすい親水性の付着物は隣接す
る撥水性部分になじまない。逆に撥水性表面になじみや
すい疎水性の付着物は隣接する親水性部分になじまな
い。そのため、親水性付着物も、疎水性付着物も部材表
面に固着されることはなく、表面は清浄な状態に維持さ
れる。従って、清浄な状態、すなわち表面層製造時に表
面の水との接触角を90゜以上にすると、その状態は光
触媒の光励起に応じて維持され、水滴が付着しにくくな
る。
解決すべく、基材表面に、光触媒性酸化物粒子とシリコ
ーンと撥水性フッ素樹脂とを含有する実質的に透明な表
面層が形成されており、かつ前記層表面は水との接触角
が90゜以上であることを特徴とする水滴付着防止性を
有する洗面用鏡を提供する。光触媒性酸化物粒子とシリ
コーンと撥水性フッ素樹脂とを含有する表面層が形成さ
れている構成にすることにより、光触媒を光励起したと
きに、光触媒作用によりシリコーン分子中のケイ素原子
に結合した有機基が少なくとも部分的に水酸基に置換さ
れて親水性を呈するようになり、シリコーンが外気に露
出した親水性を呈する部分と、撥水性フッ素樹脂が外気
に露出した撥水性を呈する部分の双方が表面に微視的に
分散された構造となる。さらに、光触媒が存在すること
により、光触媒の光励起に応じてシリコーン分子中のケ
イ素原子に結合した有機基が少なくとも部分的に水酸基
に置換されたシリコーンは恒久的に親水性を維持するの
で、上記親水性を呈する部分と撥水性を呈する部分の双
方が表面に微視的に分散された構造は維持される。この
ような構造では、親水性表面と撥水性表面が隣接するた
め、親水性表面になじみやすい親水性の付着物は隣接す
る撥水性部分になじまない。逆に撥水性表面になじみや
すい疎水性の付着物は隣接する親水性部分になじまな
い。そのため、親水性付着物も、疎水性付着物も部材表
面に固着されることはなく、表面は清浄な状態に維持さ
れる。従って、清浄な状態、すなわち表面層製造時に表
面の水との接触角を90゜以上にすると、その状態は光
触媒の光励起に応じて維持され、水滴が付着しにくくな
る。
【0005】基材表面に、光触媒性酸化物粒子と無定型
シリカと撥水性フッ素樹脂とを含有する実質的に透明な
表面層が形成されており、かつ前記層表面は水との接触
角が90゜以上であることを特徴とする防汚性と水滴付
着防止性を兼ね備えた道路鏡を提供する。光触媒性酸化
物粒子と無定型シリカと撥水性フッ素樹脂とを含有する
表面層が形成されている構成にすることにより、表面層
中の無定型シリカが外気に露出した親水性を呈する部分
と、撥水性フッ素樹脂が外気に露出した撥水性を呈する
部分の双方が表面に微視的に分散された構造となる。さ
らに、光触媒が存在することにより、光触媒の光励起に
応じて無定型シリカは恒久的に親水性を維持するので、
上記親水性を呈する部分と撥水性を呈する部分の双方が
表面に微視的に分散された構造は維持される。このよう
な構造では、親水性表面と撥水性表面が隣接するため、
親水性表面になじみやすい親水性の付着物は隣接する撥
水性部分になじまない。逆に撥水性表面になじみやすい
疎水性の付着物は隣接する親水性部分になじまない。そ
のため、親水性付着物も、疎水性付着物も部材表面に固
着されることはなく、表面は清浄な状態に維持される。
従って、清浄な状態、すなわち表面層製造時に表面の水
との接触角を90゜以上にすると、その状態は光触媒の
光励起に応じて維持され、水滴が付着しにくくなる。
シリカと撥水性フッ素樹脂とを含有する実質的に透明な
表面層が形成されており、かつ前記層表面は水との接触
角が90゜以上であることを特徴とする防汚性と水滴付
着防止性を兼ね備えた道路鏡を提供する。光触媒性酸化
物粒子と無定型シリカと撥水性フッ素樹脂とを含有する
表面層が形成されている構成にすることにより、表面層
中の無定型シリカが外気に露出した親水性を呈する部分
と、撥水性フッ素樹脂が外気に露出した撥水性を呈する
部分の双方が表面に微視的に分散された構造となる。さ
らに、光触媒が存在することにより、光触媒の光励起に
応じて無定型シリカは恒久的に親水性を維持するので、
上記親水性を呈する部分と撥水性を呈する部分の双方が
表面に微視的に分散された構造は維持される。このよう
な構造では、親水性表面と撥水性表面が隣接するため、
親水性表面になじみやすい親水性の付着物は隣接する撥
水性部分になじまない。逆に撥水性表面になじみやすい
疎水性の付着物は隣接する親水性部分になじまない。そ
のため、親水性付着物も、疎水性付着物も部材表面に固
着されることはなく、表面は清浄な状態に維持される。
従って、清浄な状態、すなわち表面層製造時に表面の水
との接触角を90゜以上にすると、その状態は光触媒の
光励起に応じて維持され、水滴が付着しにくくなる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明における洗面用鏡の一態様
においては、図1に示すように、道路鏡の表面には、光
触媒粒子と、シリコーンと、撥水性フッ素樹脂を含む表
面層が形成されており、かつその表面における水との接
触角は90゜以上にする。図1に光触媒を光励起するこ
との可能な光が照射されると、外気に露出したシリコー
ンの少なくとも一部が、光触媒作用によりシリコーン分
子中のケイ素原子に結合した有機基が少なくとも部分的
に水酸基に置換されて親水性を呈するようになり、シリ
コーンが外気に露出した親水性を呈する部分と、撥水性
フッ素樹脂が外気に露出した撥水性を呈する部分の双方
が表面に微視的に分散された構造となる。さらに、光触
媒が存在することにより、光触媒の光励起に応じて無定
型シリカは恒久的に親水性を維持するので、上記親水性
を呈する部分と撥水性を呈する部分の双方が表面に微視
的に分散された構造は維持される。従って、このような
構造になることにより、親水性付着物も、疎水性付着物
も部材表面に固着されることはなく、表面は清浄な状態
に維持される。従って、清浄な状態、すなわち表面層製
造時に表面の水との接触角を90゜以上にすると、その
状態は光触媒の光励起に応じて維持され、水滴が付着し
にくくなる。
においては、図1に示すように、道路鏡の表面には、光
触媒粒子と、シリコーンと、撥水性フッ素樹脂を含む表
面層が形成されており、かつその表面における水との接
触角は90゜以上にする。図1に光触媒を光励起するこ
との可能な光が照射されると、外気に露出したシリコー
ンの少なくとも一部が、光触媒作用によりシリコーン分
子中のケイ素原子に結合した有機基が少なくとも部分的
に水酸基に置換されて親水性を呈するようになり、シリ
コーンが外気に露出した親水性を呈する部分と、撥水性
フッ素樹脂が外気に露出した撥水性を呈する部分の双方
が表面に微視的に分散された構造となる。さらに、光触
媒が存在することにより、光触媒の光励起に応じて無定
型シリカは恒久的に親水性を維持するので、上記親水性
を呈する部分と撥水性を呈する部分の双方が表面に微視
的に分散された構造は維持される。従って、このような
構造になることにより、親水性付着物も、疎水性付着物
も部材表面に固着されることはなく、表面は清浄な状態
に維持される。従って、清浄な状態、すなわち表面層製
造時に表面の水との接触角を90゜以上にすると、その
状態は光触媒の光励起に応じて維持され、水滴が付着し
にくくなる。
【0007】本発明の他の態様においては、図2に示す
ように、基材表面には、光触媒粒子と、無定型シリカ
と、撥水性フッ素樹脂を含む表面層が形成されており、
かつその表面における水との接触角は90゜以上であ
る。光触媒粒子と、無定型シリカと、撥水性フッ素樹脂
を含む表面層が形成されている構成にすることにより、
表面層中の無定型シリカが外気に露出した親水性を呈す
る部分と、撥水性フッ素樹脂が外気に露出した撥水性を
呈する部分の双方が表面に微視的に分散された構造とな
る。さらに、光触媒が存在することにより、光触媒の光
励起に応じて無定型シリカは恒久的に親水性を維持する
ので、上記親水性を呈する部分と撥水性を呈する部分の
双方が表面に微視的に分散された構造は維持される。従
って、このような構造になることにより、親水性付着物
も、疎水性付着物も部材表面に固着されることはなく、
表面は清浄な状態に維持される。従って、清浄な状態、
すなわち表面層製造時に表面の水との接触角を90゜以
上にすると、その状態は光触媒の光励起に応じて維持さ
れ、水滴が付着しにくくなる。
ように、基材表面には、光触媒粒子と、無定型シリカ
と、撥水性フッ素樹脂を含む表面層が形成されており、
かつその表面における水との接触角は90゜以上であ
る。光触媒粒子と、無定型シリカと、撥水性フッ素樹脂
を含む表面層が形成されている構成にすることにより、
表面層中の無定型シリカが外気に露出した親水性を呈す
る部分と、撥水性フッ素樹脂が外気に露出した撥水性を
呈する部分の双方が表面に微視的に分散された構造とな
る。さらに、光触媒が存在することにより、光触媒の光
励起に応じて無定型シリカは恒久的に親水性を維持する
ので、上記親水性を呈する部分と撥水性を呈する部分の
双方が表面に微視的に分散された構造は維持される。従
って、このような構造になることにより、親水性付着物
も、疎水性付着物も部材表面に固着されることはなく、
表面は清浄な状態に維持される。従って、清浄な状態、
すなわち表面層製造時に表面の水との接触角を90゜以
上にすると、その状態は光触媒の光励起に応じて維持さ
れ、水滴が付着しにくくなる。
【0008】表面層製造時に表面における水との接触角
を90゜以上にするには、表面層における光触媒性酸化
物とフッ素樹脂とシリコーン(または無定型シリカ)の
合計量に対するフッ素樹脂の配合比を50重量%以上、
より好ましくは60重量%以上配合するようにするとよ
い。
を90゜以上にするには、表面層における光触媒性酸化
物とフッ素樹脂とシリコーン(または無定型シリカ)の
合計量に対するフッ素樹脂の配合比を50重量%以上、
より好ましくは60重量%以上配合するようにするとよ
い。
【0009】光触媒とは、その結晶の伝導帯と価電子帯
との間のエネルギーギャップよりも大きなエネルギー
(すなわち短い波長)の光(励起光)を照射したとき
に、価電子帯中の電子の励起(光励起)が生じて、伝導
電子と正孔を生成しうる物質をいい、光触媒性酸化物に
は、例えば、アナターゼ型酸化チタン、ルチル型酸化チ
タン、酸化亜鉛、酸化錫、酸化第二鉄、三酸化二ビスマ
ス、三酸化タングステン、チタン酸ストロンチウム等の
酸化物が好適に利用できる。
との間のエネルギーギャップよりも大きなエネルギー
(すなわち短い波長)の光(励起光)を照射したとき
に、価電子帯中の電子の励起(光励起)が生じて、伝導
電子と正孔を生成しうる物質をいい、光触媒性酸化物に
は、例えば、アナターゼ型酸化チタン、ルチル型酸化チ
タン、酸化亜鉛、酸化錫、酸化第二鉄、三酸化二ビスマ
ス、三酸化タングステン、チタン酸ストロンチウム等の
酸化物が好適に利用できる。
【0010】洗面用鏡基材には、裏面に反射コートを設
けたガラス基材からなる鏡、裏面に反射コートを設けた
透明プラスチック基材からなる鏡、プラスチック、ガラ
ス、金属等の基材表面に反射コートを設けた鏡、プラス
チック、ガラス、金属等の基材表面に反射コートを設
け、さらにその上に透明なハードコートを設けた鏡、鏡
面研磨した金属基材からなる鏡、鏡面研磨した金属基材
からなる鏡の表面に透明なハードコートを設けた鏡、裏
面に反射コートを設けた透明プラスチック基材の上に透
明なハードコートを設けた鏡、などが好適に利用でき
る。
けたガラス基材からなる鏡、裏面に反射コートを設けた
透明プラスチック基材からなる鏡、プラスチック、ガラ
ス、金属等の基材表面に反射コートを設けた鏡、プラス
チック、ガラス、金属等の基材表面に反射コートを設
け、さらにその上に透明なハードコートを設けた鏡、鏡
面研磨した金属基材からなる鏡、鏡面研磨した金属基材
からなる鏡の表面に透明なハードコートを設けた鏡、裏
面に反射コートを設けた透明プラスチック基材の上に透
明なハードコートを設けた鏡、などが好適に利用でき
る。
【0011】光触媒の光励起に用いる光源は、室内照明
を利用してもよいし、及び付帯設備や携帯設備として、
励起光を照射しうる光源を使用してもよい。使用する光
源には、例えば、蛍光灯、白熱電灯、メタルハライドラ
ンプ、水銀ランプ、キセノンランプ、殺菌灯等が好適に
利用できる。光触媒の光励起により、基材表面のシリコ
ーン又は無定型シリカが親水化されるためには、励起光
の照度は0.001mW/cm2以上あればよいが、
0.01mW/cm2以上だと好ましく、0.1mW/
cm2以上だとより好ましい。
を利用してもよいし、及び付帯設備や携帯設備として、
励起光を照射しうる光源を使用してもよい。使用する光
源には、例えば、蛍光灯、白熱電灯、メタルハライドラ
ンプ、水銀ランプ、キセノンランプ、殺菌灯等が好適に
利用できる。光触媒の光励起により、基材表面のシリコ
ーン又は無定型シリカが親水化されるためには、励起光
の照度は0.001mW/cm2以上あればよいが、
0.01mW/cm2以上だと好ましく、0.1mW/
cm2以上だとより好ましい。
【0012】シリコーンには、平均組成式 RpSiO(4-p)/2 (式中、Rは一価の有機基の1種若しくは2種以上から
なる官能基、又は、一価の有機基と水素基から選ばれた
2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、又
は、ハロゲン原子であり、pは0<p<2を満足する数
である)で表される樹脂が利用できる。
なる官能基、又は、一価の有機基と水素基から選ばれた
2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、又
は、ハロゲン原子であり、pは0<p<2を満足する数
である)で表される樹脂が利用できる。
【0013】撥水性フッ素樹脂には、ポリテトラフルオ
ロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリヘ
キサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレン−ヘ
キサフルオロプロピレンコポリマー等が好適に利用でき
る。
ロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリヘ
キサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレン−ヘ
キサフルオロプロピレンコポリマー等が好適に利用でき
る。
【0014】表面層の膜厚は、0.4μm以下にするの
が好ましい。そうすれば、光の乱反射による白濁を防止
することができ、表面層は実質的に透明となる。さら
に、表面層の膜厚を、0.2μm以下にすると一層好ま
しい。そうすれば、光の干渉による表面層の発色を防止
することができる。また、表面層が薄ければ薄いほどそ
の透明度は向上する。更に、膜厚を薄くすれば、表面層
の耐摩耗性が向上する。
が好ましい。そうすれば、光の乱反射による白濁を防止
することができ、表面層は実質的に透明となる。さら
に、表面層の膜厚を、0.2μm以下にすると一層好ま
しい。そうすれば、光の干渉による表面層の発色を防止
することができる。また、表面層が薄ければ薄いほどそ
の透明度は向上する。更に、膜厚を薄くすれば、表面層
の耐摩耗性が向上する。
【0015】表面層には、Ag、Cu、Znのような金
属を添加することができる。前記金属を添加した表面層
は、表面に付着した細菌や黴を暗所でも死滅させること
ができる。
属を添加することができる。前記金属を添加した表面層
は、表面に付着した細菌や黴を暗所でも死滅させること
ができる。
【0016】表面層にはPt、Pd、Ru、Rh、I
r、Osのような白金族金属を添加することができる。
前記金属を添加した表面層は、光触媒の酸化還元活性を
増強でき、有機物汚れの分解性、有害気体や悪臭の分解
性を向上させることができる。
r、Osのような白金族金属を添加することができる。
前記金属を添加した表面層は、光触媒の酸化還元活性を
増強でき、有機物汚れの分解性、有害気体や悪臭の分解
性を向上させることができる。
【0017】次に、基材表面に、光触媒性酸化物粒子と
シリコーンと撥水性フッ素樹脂とを含有する表面層が形
成されている防汚性部材の製法について説明する。この
場合の製法は、基本的には、基材表面にコーティング組
成物を塗布し、硬化させることによる。
シリコーンと撥水性フッ素樹脂とを含有する表面層が形
成されている防汚性部材の製法について説明する。この
場合の製法は、基本的には、基材表面にコーティング組
成物を塗布し、硬化させることによる。
【0018】ここでコーティング組成物は、光触媒粒
子、撥水性フッ素樹脂の他にシリコーンの前駆体を必須
構成要件とし、その他に水、エタノール、プロパノール
等の溶媒や、塩酸、硝酸、硫酸、酢酸、マレイン酸等の
シリコーンの前駆体の加水分解を促進する触媒や、トリ
ブチルアミン、ヘキシルアミンなどの塩基性化合物類、
アルミニウムトリイソプロポキシド、テトライソプロピ
ルチタネートなどの酸性化合物類等のシリコーンの前駆
体を硬化させる触媒や、シランカップリング剤等のコー
ティング液の分散性を向上させる界面活性剤などを添加
してもよい。
子、撥水性フッ素樹脂の他にシリコーンの前駆体を必須
構成要件とし、その他に水、エタノール、プロパノール
等の溶媒や、塩酸、硝酸、硫酸、酢酸、マレイン酸等の
シリコーンの前駆体の加水分解を促進する触媒や、トリ
ブチルアミン、ヘキシルアミンなどの塩基性化合物類、
アルミニウムトリイソプロポキシド、テトライソプロピ
ルチタネートなどの酸性化合物類等のシリコーンの前駆
体を硬化させる触媒や、シランカップリング剤等のコー
ティング液の分散性を向上させる界面活性剤などを添加
してもよい。
【0019】ここでシリコーンの前駆体としては、平均
組成式 RpSiXqO(4-p-q)/2 (式中、Rは一価の有機基の1種若しくは2種以上から
なる官能基、又は、一価の有機基と水素基から選ばれた
2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、又
は、ハロゲン原子であり、p及びqは0<p<2、0<
q<4を満足する数である)で表されるシロキサンから
なる塗膜形成要素、又は一般式 RpSiX4-p (式中、Rは一価の有機基の1種若しくは2種以上から
なる官能基、又は、一価の有機基と水素基から選ばれた
2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、又
は、ハロゲン原子であり、pは1または2である)で表
される加水分解性シラン誘導体からなる塗膜形成要素、
が好適に利用できる。
組成式 RpSiXqO(4-p-q)/2 (式中、Rは一価の有機基の1種若しくは2種以上から
なる官能基、又は、一価の有機基と水素基から選ばれた
2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、又
は、ハロゲン原子であり、p及びqは0<p<2、0<
q<4を満足する数である)で表されるシロキサンから
なる塗膜形成要素、又は一般式 RpSiX4-p (式中、Rは一価の有機基の1種若しくは2種以上から
なる官能基、又は、一価の有機基と水素基から選ばれた
2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、又
は、ハロゲン原子であり、pは1または2である)で表
される加水分解性シラン誘導体からなる塗膜形成要素、
が好適に利用できる。
【0020】ここで上記加水分解性シラン誘導体からな
る塗膜形成要素としては、メチルトリメトキシシラン、
メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラ
ン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシ
ラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリプロポキ
シシラン、エチルトリブトキシシラン、フェニルトリメ
トキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニル
トリプロポキシシラン、フェニルトリブトキシシラン、
ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラ
ン、ジメチルジプロポキシシラン、ジメチルジブトキシ
シラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキ
シシラン、ジエチルジプロポキシシラン、ジエチルジブ
トキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェ
ニルメチルジエトキシシラン、フェニルメチルジプロポ
キシシラン、フェニルメチルジブトキシシラン、n−プ
ロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシ
シラン、n−プロピルトリプロポキシシラン、n−プロ
ピルトリブトキシシラン、γ−グリコキシドキシプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリ
メトキシシラン等が好適に利用できる。
る塗膜形成要素としては、メチルトリメトキシシラン、
メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラ
ン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシ
ラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリプロポキ
シシラン、エチルトリブトキシシラン、フェニルトリメ
トキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニル
トリプロポキシシラン、フェニルトリブトキシシラン、
ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラ
ン、ジメチルジプロポキシシラン、ジメチルジブトキシ
シラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキ
シシラン、ジエチルジプロポキシシラン、ジエチルジブ
トキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェ
ニルメチルジエトキシシラン、フェニルメチルジプロポ
キシシラン、フェニルメチルジブトキシシラン、n−プ
ロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシ
シラン、n−プロピルトリプロポキシシラン、n−プロ
ピルトリブトキシシラン、γ−グリコキシドキシプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリ
メトキシシラン等が好適に利用できる。
【0021】また、上記シロキサンからなる塗膜形成要
素としては、上記加水分解性シラン誘導体の部分加水分
解及び脱水縮重合、又は上記加水分解性シラン誘導体の
部分加水分解物と、テトラメトキシシラン、テトラエト
キシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシ
シラン、ジエトキシジメトキシシラン等の部分加水分解
物との脱水縮重合等で作製することができる。
素としては、上記加水分解性シラン誘導体の部分加水分
解及び脱水縮重合、又は上記加水分解性シラン誘導体の
部分加水分解物と、テトラメトキシシラン、テトラエト
キシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシ
シラン、ジエトキシジメトキシシラン等の部分加水分解
物との脱水縮重合等で作製することができる。
【0022】上記コーティング組成物の塗布方法として
は、スプレーコーティング法、ディップコーティング
法、フローコーティング法、スピンコーティング法、ロ
ールコーティング法、刷毛塗り、スポンジ塗り等の方法
が好適に利用できる。硬化方法としては、熱処理、室温
放置、紫外線照射等により重合させて行うことができ
る。
は、スプレーコーティング法、ディップコーティング
法、フローコーティング法、スピンコーティング法、ロ
ールコーティング法、刷毛塗り、スポンジ塗り等の方法
が好適に利用できる。硬化方法としては、熱処理、室温
放置、紫外線照射等により重合させて行うことができ
る。
【0023】次に、基材表面に、光触媒粒子と無定型シ
リカと撥水性フッ素樹脂とを含有する表面層が形成され
ている防汚性部材の製法について説明する。この場合の
製法は、基本的には、基材表面にコーティング組成物を
塗布し、硬化させることによる。
リカと撥水性フッ素樹脂とを含有する表面層が形成され
ている防汚性部材の製法について説明する。この場合の
製法は、基本的には、基材表面にコーティング組成物を
塗布し、硬化させることによる。
【0024】ここでコーティング組成物は、光触媒粒
子、撥水性フッ素樹脂の他にシリカ粒子又はシリカの前
駆体を必須構成要件とし、その他に水、エタノール、プ
ロパノール等の溶媒や、塩酸、硝酸、硫酸、酢酸、マレ
イン酸等のシリカの前駆体の加水分解を促進する触媒
や、トリブチルアミン、ヘキシルアミンなどの塩基性化
合物類、アルミニウムトリイソプロポキシド、テトライ
ソプロピルチタネートなどの酸性化合物類等のシリカの
前駆体を硬化させる触媒や、シランカップリング剤等の
コーティング液の分散性を向上させる界面活性剤などを
添加してもよい。
子、撥水性フッ素樹脂の他にシリカ粒子又はシリカの前
駆体を必須構成要件とし、その他に水、エタノール、プ
ロパノール等の溶媒や、塩酸、硝酸、硫酸、酢酸、マレ
イン酸等のシリカの前駆体の加水分解を促進する触媒
や、トリブチルアミン、ヘキシルアミンなどの塩基性化
合物類、アルミニウムトリイソプロポキシド、テトライ
ソプロピルチタネートなどの酸性化合物類等のシリカの
前駆体を硬化させる触媒や、シランカップリング剤等の
コーティング液の分散性を向上させる界面活性剤などを
添加してもよい。
【0025】ここでシリコーンの前駆体としては、平均
組成式 SiXqO(4-q)/2 (式中、Xはアルコキシ基、又は、ハロゲン原子であ
り、qは0<q<4を満足する数である)で表されるシ
リケートからなる塗膜形成要素、又は一般式 SiX4 (式中、Rは一価の有機基の1種若しくは2種以上から
なる官能基、又は、一価の有機基と水素基から選ばれた
2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、又
は、ハロゲン原子である)で表される4官能加水分解性
シラン誘導体からなる塗膜形成要素等が好適に利用でき
る。
組成式 SiXqO(4-q)/2 (式中、Xはアルコキシ基、又は、ハロゲン原子であ
り、qは0<q<4を満足する数である)で表されるシ
リケートからなる塗膜形成要素、又は一般式 SiX4 (式中、Rは一価の有機基の1種若しくは2種以上から
なる官能基、又は、一価の有機基と水素基から選ばれた
2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、又
は、ハロゲン原子である)で表される4官能加水分解性
シラン誘導体からなる塗膜形成要素等が好適に利用でき
る。
【0026】ここで上記4官能加水分解性シラン誘導体
からなる塗膜形成要素としては、テトラメトキシシラ
ン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、
テトラブトキシシラン、ジエトキシジメトキシシラン等
が好適に利用できる。
からなる塗膜形成要素としては、テトラメトキシシラ
ン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、
テトラブトキシシラン、ジエトキシジメトキシシラン等
が好適に利用できる。
【0027】また、上記シリケートからなる塗膜形成要
素としては、上記4官能加水分解性シラン誘導体の部分
加水分解及び脱水縮重合等で作製することができる。
素としては、上記4官能加水分解性シラン誘導体の部分
加水分解及び脱水縮重合等で作製することができる。
【0028】上記コーティング組成物の塗布方法として
は、スプレーコーティング法、ディップコーティング
法、フローコーティング法、スピンコーティング法、ロ
ールコーティング法、刷毛塗り、スポンジ塗り等の方法
が好適に利用できる。硬化方法としては、熱処理、室温
放置、紫外線照射等により重合させて行うことができ
る。
は、スプレーコーティング法、ディップコーティング
法、フローコーティング法、スピンコーティング法、ロ
ールコーティング法、刷毛塗り、スポンジ塗り等の方法
が好適に利用できる。硬化方法としては、熱処理、室温
放置、紫外線照射等により重合させて行うことができ
る。
【0029】
参考例.アナターゼ型酸化チタンゾル(日産化学、TA
−15、硝酸解膠型、pH=1)と、シリカゾル(日本
合成ゴム、グラスカA液、pH=4)と、メチルトリメ
トキシシラン(日本合成ゴム、グラスカB液)とエタノ
ールを混合し、2〜3分撹拌して得たコーティング液
を、スプレーコーティング法にて10cm四角のソーダ
ライムガラス基材上に塗布し、200℃で15分熱処理
して、アナターゼ型酸化チタン粒子11重量部、シリカ
6重量部、シリコーン5重量部からなる表面層を形成し
た#1試料を得た。#1試料の水との接触角は85゜で
あった。ここで水との接触角は接触角測定器(協和界面
科学、CA−X150)を用い、マイクロシリンジから
水滴を滴下した後30秒後の水との接触角で評価した。
次いで#1試料表面に、紫外線光源(三共電気、ブラッ
クライトブルー(BLB)蛍光灯)を用いて0.3mW
/cm2の紫外線照度で1日照射し、#2試料を得た。
その結果、#2試料の水との接触角は0゜まで親水化さ
れた。次に、#1試料と、#1試料に水銀灯を22.8
mW/cm2の紫外線照度で2時間照射して得た#3試
料夫々の試料表面をラマン分光分析した。その結果、#
1試料表面で認められたメチル基のピークが#3試料で
は認められず、代わりに水酸基のブロードなピークが認
められた。以上のことから、光触媒であるアナターゼ型
酸化チタンの光励起に応じて被膜の表面のシリコーン分
子中のケイ素原子に結合した有機基は、光触媒作用によ
り水酸基に置換されること、及び親水化されることがわ
かる。
−15、硝酸解膠型、pH=1)と、シリカゾル(日本
合成ゴム、グラスカA液、pH=4)と、メチルトリメ
トキシシラン(日本合成ゴム、グラスカB液)とエタノ
ールを混合し、2〜3分撹拌して得たコーティング液
を、スプレーコーティング法にて10cm四角のソーダ
ライムガラス基材上に塗布し、200℃で15分熱処理
して、アナターゼ型酸化チタン粒子11重量部、シリカ
6重量部、シリコーン5重量部からなる表面層を形成し
た#1試料を得た。#1試料の水との接触角は85゜で
あった。ここで水との接触角は接触角測定器(協和界面
科学、CA−X150)を用い、マイクロシリンジから
水滴を滴下した後30秒後の水との接触角で評価した。
次いで#1試料表面に、紫外線光源(三共電気、ブラッ
クライトブルー(BLB)蛍光灯)を用いて0.3mW
/cm2の紫外線照度で1日照射し、#2試料を得た。
その結果、#2試料の水との接触角は0゜まで親水化さ
れた。次に、#1試料と、#1試料に水銀灯を22.8
mW/cm2の紫外線照度で2時間照射して得た#3試
料夫々の試料表面をラマン分光分析した。その結果、#
1試料表面で認められたメチル基のピークが#3試料で
は認められず、代わりに水酸基のブロードなピークが認
められた。以上のことから、光触媒であるアナターゼ型
酸化チタンの光励起に応じて被膜の表面のシリコーン分
子中のケイ素原子に結合した有機基は、光触媒作用によ
り水酸基に置換されること、及び親水化されることがわ
かる。
【0030】実施例.アナターゼ型酸化チタンゾル(日
産化学、TA−15)と、シリカゾル(日本合成ゴム、
グラスカA液)と、メチルトリメトキシシラン(日本合
成ゴム、グラスカB液)とポリテトラフルオロエチレン
(PTFE)粒子(ダイキン工業、ルブロンL−5)と
エタノールを混合し、2〜3時間撹拌して得たコーティ
ング液を、スプレーコーティング法にて10cm角のソ
ーダライムガラス板上に塗布し、200℃で15分熱処
理して、アナターゼ型酸化チタン粒子33重量部、ポリ
テトラフルオロエチレン粒子66重量部、シリカ6重量
部、シリコーン5重量部からなる表面層を形成した。次
に、このガラス板の裏面に真空蒸着によりアルミニウム
の反射コーティングを形成して#4鏡試料を作製した。
#4試料の水との接触角は110゜であった。次いで#
4試料表面に、紫外線光源(三共電気、ブラックライト
ブルー(BLB)蛍光灯)を用いて0.3mW/cm2
の紫外線照度で1日照射し、#5試料を得た。その結
果、#5試料の水との接触角は97.2゜とさほど変化
がなかった。上記参考例より、シリコーンが外気に露出
した部分はシリコーン分子中のケイ素原子に結合した有
機基は、光触媒作用により水酸基に置換され、親水化さ
れるはずであるから、その分だけ親水化して水との接触
角が若干減少したと考えられる。すなわち、#5試料表
面は、光触媒作用により水酸基に置換され、親水化され
たシリコーンが外気に露出した親水性を呈する部分と、
撥水性フッ素樹脂が外気に露出した撥水性を呈する部分
の双方が表面に微視的に分散された構造となっていると
推定される。また水との接触角が97.2゜と90゜以
上であることにより、ガラスを傾けると水滴は転がりな
がら落下した。
産化学、TA−15)と、シリカゾル(日本合成ゴム、
グラスカA液)と、メチルトリメトキシシラン(日本合
成ゴム、グラスカB液)とポリテトラフルオロエチレン
(PTFE)粒子(ダイキン工業、ルブロンL−5)と
エタノールを混合し、2〜3時間撹拌して得たコーティ
ング液を、スプレーコーティング法にて10cm角のソ
ーダライムガラス板上に塗布し、200℃で15分熱処
理して、アナターゼ型酸化チタン粒子33重量部、ポリ
テトラフルオロエチレン粒子66重量部、シリカ6重量
部、シリコーン5重量部からなる表面層を形成した。次
に、このガラス板の裏面に真空蒸着によりアルミニウム
の反射コーティングを形成して#4鏡試料を作製した。
#4試料の水との接触角は110゜であった。次いで#
4試料表面に、紫外線光源(三共電気、ブラックライト
ブルー(BLB)蛍光灯)を用いて0.3mW/cm2
の紫外線照度で1日照射し、#5試料を得た。その結
果、#5試料の水との接触角は97.2゜とさほど変化
がなかった。上記参考例より、シリコーンが外気に露出
した部分はシリコーン分子中のケイ素原子に結合した有
機基は、光触媒作用により水酸基に置換され、親水化さ
れるはずであるから、その分だけ親水化して水との接触
角が若干減少したと考えられる。すなわち、#5試料表
面は、光触媒作用により水酸基に置換され、親水化され
たシリコーンが外気に露出した親水性を呈する部分と、
撥水性フッ素樹脂が外気に露出した撥水性を呈する部分
の双方が表面に微視的に分散された構造となっていると
推定される。また水との接触角が97.2゜と90゜以
上であることにより、ガラスを傾けると水滴は転がりな
がら落下した。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、洗面用鏡表面は、水滴
が付着しにくくなるので、湯気が表面に付着して曇った
り、シャワ−の水しぶきを受けた場合でも、反射像の可
視性を失いにくい。
が付着しにくくなるので、湯気が表面に付着して曇った
り、シャワ−の水しぶきを受けた場合でも、反射像の可
視性を失いにくい。
【図1】本発明に係る洗面用鏡の表面構造を示す図。
【図2】本発明に係る洗面用鏡の他の表面構造を示す
図。
図。
Claims (2)
- 【請求項1】 基材表面に、光触媒性酸化物粒子とシリ
コーンと撥水性フッ素樹脂とを含有する実質的に透明な
表面層が形成されており、かつ前記層表面は水との接触
角が90゜以上であることを特徴とする水滴付着防止性
を有する洗面用鏡。 - 【請求項2】 基材表面に、光触媒性酸化物粒子と無定
型シリカと撥水性フッ素樹脂とを含有する実質的に透明
な表面層が形成されており、かつ前記層表面は水との接
触角が90゜以上であることを特徴とする水滴付着防止
性を有する洗面用鏡。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30104696A JPH10127448A (ja) | 1996-10-25 | 1996-10-25 | 水滴付着防止性を有する洗面用鏡 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30104696A JPH10127448A (ja) | 1996-10-25 | 1996-10-25 | 水滴付着防止性を有する洗面用鏡 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10127448A true JPH10127448A (ja) | 1998-05-19 |
Family
ID=17892217
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30104696A Pending JPH10127448A (ja) | 1996-10-25 | 1996-10-25 | 水滴付着防止性を有する洗面用鏡 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10127448A (ja) |
-
1996
- 1996-10-25 JP JP30104696A patent/JPH10127448A/ja active Pending
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