JPH10126288A - デジタルオーディオ放送における受信装置 - Google Patents

デジタルオーディオ放送における受信装置

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JPH10126288A
JPH10126288A JP8275968A JP27596896A JPH10126288A JP H10126288 A JPH10126288 A JP H10126288A JP 8275968 A JP8275968 A JP 8275968A JP 27596896 A JP27596896 A JP 27596896A JP H10126288 A JPH10126288 A JP H10126288A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マルチパス発生環境下において隣接シンボル
の干渉が最も少なくなる位置にDFTウィンドウを設定
する。 【解決手段】 DFTウィンドウ発生部65は、ガード
インターバル幅Δのウィンドウの位置を順次シフトする
と共に、各位置でウィンドウ内のインパルス応答のエネ
ルギーを計算してエネルギーが最大となるウィンドウ位
置を求め、該エネルギー最大となるウィンドウ位置をD
FTウィンドウの始端位置とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はデジタルオーディオ放送
(Digital Audio Broadcast:DAB)における受信装置に係
わり、特に、マルチパスが発生しても、フーリエ変換実
行タイミングを与えるDFTウィンドウを隣接シンボル
の干渉を受けない、あるいは干渉を最小にできる位置に
設定することができるデジタルオーディオ放送における
受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】音声信号をデジタル化して直列データと
し、該直列データを2N個づつ区切り、該2N個のデジ
タルデータを2ビットづつN組に分け、各2ビットの
1、0の組合せでそれぞれ周波数が異なるN個のキャリ
アを4相PSK変調し、各変調信号を周波数多重して送
信局より送出し、受信機で該周波数多重された位相変調
信号を受信、復調して音声出力するデジタルオーディオ
放送(DAB)が提案され欧州等において実用化に向け
て検討されている。
【0003】このDAB方式は、選択性フェージングの
影響を少なくするために、情報をパラレルに分けて多数
のキャリアを用いて変調を行ない、いずれかのキャリア
がフェージングを受けても全体として影響を少なくする
方法であり、基本的に周波数分割多重(FDM:Freque
ncy Division Multiplex)方式である。ところで、単な
るFDMの場合にはスペクトラムのオーバラップを避け
るためにキャリアの間隔を十分に取らなければならなく
なり、周波数利用効率があまり良くない。そこで、OF
DM(Orthogonal Frequency Division Multiplex)方式
が提案されている。このOFDMの場合は各キャリアが
直交条件を満たすように配置され、スペクトラムのオー
バラップを許しており周波数利用効率が良い上に、変調
器、復調器でIDFT(Inverse Discrete Fourier Tra
nsform:離散フーリエ逆変換)、DFT(Discrete Fouri
er Transform:離散フーリエ変換)操作を利用することが
できハードウェアを非常に簡素化できる利点がある。
【0004】(a) OFDM方式によるデジタルオーディ
オ放送の原理 図13はデジタルオーディオ放送の送信機の原理的構成
図である。1は伝送速度fs(=2/Δt)で入力され
る直列データd(n)(a(0),b(0),a(1),b(1),・
・・)を2Nビットの並列データに変換するシリアルパ
ラレル変換器(S/P変換器)、20〜2N-1はN個のキ
ャリア乗算部で、2×Nビットの並列データを2ビット
づつのN組a(0),b(0);a(1),b(1);・・・;a(N
-1),b(N-1)に分け、各組の第1ビットa(0),a(1),
・・a(N-1)に周波数がf0〜fN-1のキャリア(cosω
nt)を乗算し、第2ビットb(0),b(1),・・b(N-1)に
周波数f0〜fN-1のキャリア(−sinωnt)を乗算するも
の、3は各組のキャリア乗算部の出力信号a(n)cosω
nt,−b(n)sinωnt(n=0〜N-1)を合成すると共に周
波数多重して信号D(t)を送出する周波数多重化部(M
UX)である。
【0005】周波数多重化部3で各組のキャリア乗算部
の出力信号を合成することにより、各組の2ビットの
1,0の組合せでそれぞれ周波数f0〜fN-1のキャリア
を4相PSK変調したことになり、周波数多重化部3の
出力D(t)は D(t)=Σ{a(n)cosωnt−b(n)sinωnt} (n=0〜N-
1) となる。尚、各キャリアの周波数間隔をΔfとすれば、
(n+1)番目のキャリア周波数fnは fn=f0+nΔf となり、2ビットデータの伝送時間をΔt(伝送速度f
s=2/Δt)とすれば、周波数間隔Δfは Δf=1/NΔt となる。
【0006】図14は周波数多重化部3の機能説明図で
あり、Δf間隔のN個の各キャリアf0〜fN-1を2ビッ
トづつのN組のデータa(0),b(0);a(1),b(1);・
・・;a(N-1),b(N-1)で4φPSK変調し、各変調信
号を周波数多重して伝送する。図15はシンボルの説明
図であり、2×Nビットで1シンボルが構成され、1シ
ンボルの時間長をTsとすれば、 Ts=NΔt Δf=1/Ts となる。1シンボル(2×Nビット)毎に上記4φPS
K変調及び変調信号の周波数多重が行なわれて周波数多
重信号D(t)が順次送信される。
【0007】図16はデジタルオーディオ放送の受信機
の原理的構成図である。40〜4N-1はN個のキャリア乗
算部で、受信信号D(t)に周波数f0〜fN-1のキャリア
(cosωnt,−sinωnt,n=0〜N-1)をそれぞれ乗算する
もの、50〜5N-1は各乗算部の出力を積分してデータを
復調する積分器、6は2×Nビットの並列データを直列
データに変換するパラレルシリアル変換器(P/S変換
器)である。各積分器50〜5N-1は入力信号D(t)に対
して次式
【数1】 の演算を行なって、データa(0),b(0);a(1),b
(1);・・・;a(N-1),b(N-1)を復調する。
【0008】(b) DFTを用いたOFDM変復調方式 ところで、OFDMのベースバンド信号D(t)を発生す
るためにはN個の4φPSK変調器が必要になり、又、
復調するにもN個の4φPSK復調器が必要になり、N
が大きくなると実用的でない。そこで、次にDFTを用
いて変復調を簡単に行なう方法について説明する。
【0009】(b-1) 変調部の構成 OFDMのベースバンド信号は
【数2】 と表される。d(k)=a(k)+jb(k)とすれば、(1)式は
【数3】 と表わされる。ここで、*は複素数を意味し、R[ ]は
[ ]の実数部を表わす。
【0010】
【数4】 であるから、(3)式よりD(t)は(2)式で表わされること
は明らかである。(2)式において、t=mΔtとする
と、
【数5】 となる。ここで、D(m)はd(k)のIDFT(離散フーリ
エ逆変換)の実数部になっていることに注目されたい。
D(m)をΔt毎にD(0),D(1),・・・D(N-1)として出
力すると図17に示すようになる。この信号は(2)式を
Δt毎にサンプリングしたものに他ならない。従って、
図18(a)に示す周波数特性と図18(b)に示すインパル
ス特性を備えた理想フィルタを通すと(2)式と同じもの
が得られる。
【0011】以上のことから、変調器としては入力デー
タd(k)(複素)をIDFTして、その実数部D(0)からD
(N-1)までをΔt毎に出力し、理想フィルタを通せば変調
波(ベースバンド信号)が得られることになる。図19は
かかる点に着目して構成した送信機の要部構成図であ
る。11は2ビットづつのN組のデータa(k),b(k)(k
=0〜N)で複素表現した入力データd(k)に離散フーリエ
逆変換を施すIDFT部、12aはIDFT部から出力
される実数部をアナログに変換するDA変換器、13a
は理想フィルタ、14aは理想フィルタ出力D(t)にcos
ωctを乗算して周波数変換する乗算部である。
【0012】(b-2) 復調部の構成 受信周波数変換においてD(t)のみが得られた場合、2
N点のサンプリングをしなければ原情報を取り出すこと
ができない。これは、D(t)がN点IDFTの実数部だ
けになっているためである。又、図20(a),(b)に示す
ようにサンプリング定理からも明らかである。サンプリ
ング定理によれば帯域N・Δfの信号は1/(2・N・Δ
f)の周波数でサンプリングしなければならない。 1/(2・N・Δf)=Δt/2 であるから、Δt間隔でなくΔt/2間隔でサンプリン
グしなければならない。このため、Ts区間(N・Δt)
において2N点のサンプリングが必要になる。しかし、
実数部D(t)と虚数部I(t)が得られた場合は次に示すよ
うにN点のサンプリングで原信号を取り出すことができ
る。受信周波数変換後の複素ベースバンド信号を(5)式
に示す。
【0013】
【数6】 右辺実数部、虚数部はそれぞれ伝送路、雑音によってD
(t),I(t)が変形したもので、理想的な伝送路ではD
(t),I(t)に等しくなる。
【0014】
【数7】 (6)式をmΔt(m=0,1,2,・・・N-1)でサンプリングす
れば、
【数8】 とすれば、(7)式は
【数9】 従って、d(k)は(8)式のDFTで次のように得られる。
【0015】
【数10】 これより原信号d(k)の推定値が得られる。尚、参考ま
でにDFT,IDFTの関係式は以下のようになる。
【0016】
【数11】 以上から、受信信号S(t)を周波数変換して得られた複
素ベースバンド信号をローパスフィルタを介してデジタ
ルに変換し、DFT部でDFTを施せば原信号d(k)の
推定値が得られる。図21はかかる点に着目して構成し
た受信機の要部構成図であり、15は周波数変換部、1
6a,16bはローパスフィルタ、17a,17bはA
D変換器、18はDFT部である。
【0017】(c) 送信側周波数変換 D(t),I(t)を用いた直交平衡変調方式は図22に示
すように、SSB方式に用いられる周波数変換方式と同
じである。図中11はIDFT部、12a,12bはA
D変換器、13a,13bはローパスフィルタ、14は
周波数変換部であり、cosωct,sinωctを乗算する乗算
器14a,14b及び乗算器出力を合成して出力するハ
イブリッド回路14cで構成されている。
【0018】周波数変換部14の出力信号S(t)は
【数12】 となり、下側波帯を含まない。従って両側波帯方式に比
べ、帯域は1/2になり、伝送効率が向上する。
【0019】(d) 受信側周波数変換方式 図23はcosωct,sinωctによる直交周波数変換部の構
成図である。15aは受信信号s(t)((11)式参照)に次
式で示す雑音信号n(t) n(t)=nc(k)cos2π(fc+fk)t-ns(k)sin2π(fc+
k)t を加算して信号r(t)を出力する加算器(実際には存在
しない)、15bはバンドパスフィルタ、15c,15
dはバンドパスフィルタ出力にcosωct,−sinω ctを乗
算する乗算部である。振幅減衰や雑音がなく、しかも位
相遅れの無い理想的な伝送路では、r(t)=s(t)とな
る。以下では、r(t)=s(t)として説明する。この直交
周波数変換部の出力信号D′(t),I′(t)はそれぞれ次
【数13】 により表現される。尚、(12),(13)式において2fc
項は無視している。この(12),(13)式は送信側複素ベー
スバンド信号を表わす(3)式の実数部と虚数部にそれぞ
れ一致している。従って、前に述べたようにN点サンプ
リングDFT演算することにより原信号を取り出すこと
ができる。
【0020】(e) 差動符号化 (d)において、受信側周波数変換方式について説明した
が、OFDM方式において送信ローカル周波数ωcに同
期した受信ローカル周波数を作り出すことは非常に困難
である。又、受信ローカル周波数に周波数誤差があった
場合(非同期の場合)、復調ベクトルの回転という結果
になり絶対位相による復調は困難である。そのため、送
信側で絶対位相で情報を表わす代わりに位相回転の大き
さで情報を表わすようにする。このことを差動符号化と
いい、若干の周波数誤差があっても復調が可能となる。
【0021】(e-1) 差動符号器 図24は送信側差動符号器の説明図であり、差動符号器
21の論理式は
【数14】 である。差動符号器21は
【数15】 で複素表現されたデータDl(k)を上記論理式でdl(k)に
変換するものである。
【0022】差動符号は、 (1) [Al(k),Bl(k)]=(1,1)の場合、
【数16】 となり、(14)式に代入すると
【数17】 となり、位相変化しない。
【0023】(2) [Al(k),Bl(k)]=(-1,-1)の場
合は
【数18】 となり、位相反転、すなわち、πシフトする。
【0024】(3) [Al(k),Bl(k)]=(1,-1)の場
合は
【数19】 となり時計方向にπ/2シフトする。
【0025】(4) [Al(k),Bl(k)]=(-1,1)の場
合は
【数20】 となり反時計方向にπ/2シフトする。
【0026】(e-2) 差動復号器 (14)式より、次式
【数21】 が得られる。差動復号器22は図25に示すようにデー
タdl(k)を(15)式の論理式に従ってDl(k)に変換するも
のである。従って、差動符号器の前記(1)〜(4)に対応し
て以下の(1)〜(4)の差動復号結果を出力する。
【0027】
【数22】
【0028】(f) 送信系、受信系のブロック 以上より、OFDM方式によるデジタルオーディオ放送
における送信系及び受信系は図26(a),(b)に示す構成
となる。尚、送信系の周波数変換部14において、14
dは周波数fcのcos信号(cosωct)を出力する発振器、
14eは該cos信号を−900移相して-sinωctを出力す
る移相器である。又、受信系の周波数変換部15におい
て、15eは周波数fcのcos信号(cosωct)を出力する
発振器、15fは該cos信号を−900移相して-sinωct
を出力する移相器である。送信系のcos波、sin波(キャ
リア)を送信ローカル信号、受信系のcos波、sin波を受
信ローカル信号という。送信側では、既知の位相基準シ
ンボルとM個のデータシンボルとでDABフレームを構
成し、各シンボルを2ビットづつN組に分け、各組の第
1データを実数部、第2データを虚数部として差動符号
化し、差動符号の実数部、虚数部を順次フーリエ逆変換
部11に入力し、該フーリエ逆変換部から出力される実
数部、虚数部をアナログ信号に変換し、それぞれに送信
ローカル周波数fcのcos波、sin波を乗算し、乗算結果
を合成して空間に放射する。
【0029】受信側では、空間に放射された信号を受信
し、受信信号に受信ローカル周波数のcos波、sin波を乗
算し、それぞれの乗算結果をデジタルに変換後フーリエ
変換部18に入力し、該フーリエ変換部から出力される
実数部、虚数部を差動復号化して原データである第1デ
ータ、第2データとして順次出力する。フーリエ変換部
18はDFTウィンドウ信号の発生タイミングに基づい
てフーリエ変換処理を実行する。すなわち、図示しない
ウィンドウ信号発生部がフレーム間に設けられたヌル信
号部分を検出して各シンボルのフーリエ変換実行タイミ
ングであるDFTウィンドウ信号を出力し、フーリエ変
換部18はこのDFTウィンドウ信号の発生タイミング
に基づいてフーリエ変換を実行する。
【0030】図27はDABフレーム、ウィンドウ信号
の説明図である。DABフレームの先頭部分は同期チャ
ネルと称され、ヌル信号部分NULLと位相基準シンボ
ル部分PRS(Phase Reference Symbol)とで構成さ
れ、位相基準シンボル部分PRSの前にはマルチパスの
影響を軽減するために62μs(モード2の場合)のガー
ドインターバルGITが設けられている。同期チャネル
の後には所定数(=m)のシンボルが配列され、各シン
ボルの前には同様にマルチパスの影響を軽減するために
62μsのガードインターバルが設けられ、各ガードイン
ターバルには対応シンボルの後半部と同一の内容が繰り
返し挿入されている。
【0031】ヌル信号部分NULLはフレームの先頭を
見つけるためのもの、位相基準シンボル部分PRSは差
動復号のためのリファレンス信号として、又、伝送路の
インパルス応答演算用として使用されるもので、毎フレ
ーム固定の固有パターン(既知)が送られて来る。PR
Sウィンドウはヌル信号部分NULLを検出し、それを
基準に所定の時間位置に設けられたウィンドウであり、
DFTウィンドウはシンボル毎のDFT演算のタイミン
グを示すものである。
【0032】
【発明が解決しようとする課題】ところで、マルチパス
が発生すると図28(a)〜(d)に示すように直接波
のほかに複数の反射波が発生する。すなわち、直接波の
シンボル位置は(a)に示すようになり、マルチパスに
よる反射波1〜反射波3のシンボル位置は遅延により
(b)〜(d)に示すようになる。この結果、直接波及
び各反射波の合成波は(e)に示すようなる。尚、Δは
ガードインターバルであり、シンボルBの後半部と同一
の内容が繰り返し挿入されている。合成波においてaは
マルチパスの影響で隣接シンボルAにより干渉を受けて
いるガードインターバル区間、bは隣接シンボルAの干
渉を受けていないガードインターバル区間、cはシンボ
ルBの区間である。DFTウィンドウWDWは隣接シン
ボルの影響を受けずに着目シンボルをDFT復調できる
位置に設定する必要があり、例えば、図示する位置にな
るように設定される。この場合、DFTウィンドウWD
WがシンボルBの区間から外れていても、外れた部分d
の内容はガードインターバル部分d′より取り込めるた
めフーリエ変換部は正しくシンボルをDFT復調するこ
とができる。
【0033】以上より、マルチパスにより反射波が発生
しても、直接波からの遅れがガードインターバル期間内
であれば、DFTウィンドウ位置を上記のように設定す
ることにより、着目シンボルは隣接シンボルの干渉を受
けない。しかし、直接波からの遅れがガードインターバ
ル期間を越える反射波が発生すると、該反射波により隣
接シンボルの干渉が生じる。かかる隣接シンボルの干渉
が生じる場合には、該干渉が最も少なくなる位置にDF
Tウィンドウを設定する必要がある。しかし、従来かか
る対策を講じているものはなく、音質劣化、マルチパス
ノイズの発生要因になっている。
【0034】又、前述のように、マルチパスにより反射
波が発生しても直接波からの遅れがガードインターバル
期間内であればDFTウィンドウ位置を適当に設定する
ことにより隣接シンボルの干渉を受けることがない。し
かし、車載用の場合、マルチパス環境は時々刻々と変化
する。このため、できるだけ次のマルチパス環境変化に
対してシンボル干渉を受けにくい位置にDFTウィンド
ウを設定する必要がある。しかし、従来かかる対策を講
じているものはなく、音質劣化、マルチパスノイズの発
生要因になっている。
【0035】以上から、本発明の第1の目的は、隣接シ
ンボルの干渉が最も少なくなる位置にDFTウィンドウ
を設定することである。本発明の第2の目的は、マルチ
パス環境が時々刻々と変化する場合であっても、次のマ
ルチパス環境変化に対してシンボル干渉を受けにくい位
置にDFTウィンドウを設定することである。
【0036】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的は、本発
明によれば、各シンボルのフーリエ変換実行タイミング
であるDFTウィンドウを発生してフーリエ変換部に入
力するDFTウィンドウ発生部と、位相基準シンボルの
フーリエ変換出力に基づいて伝送路のインパルス応答を
演算するインパルス応答演算部を備え、DFTウィンド
ウ発生部はガードインターバル幅Δのウィンドウの位置
を順次シフトすると共に、各位置でウィンドウ内のイン
パルス応答のエネルギーを計算してエネルギーが最大と
なるウィンドウ位置を求め、該エネルギー最大となるウ
ィンドウ位置に基づいてDFTウィンドウの発生タイミ
ングを決定してフーリエ変換部に入力するデジタルオー
ディオ放送における受信装置により達成される。
【0037】上記第2の目的は、本発明によれば、各シ
ンボルのフーリエ変換実行タイミングであるDFTウィ
ンドウを発生してフーリエ変換部に入力するDFTウィ
ンドウ発生部と、位相基準シンボルのフーリエ変換出力
に基づいて伝送路のインパルス応答を演算するインパル
ス応答演算部を備え、DFTウィンドウ発生部はガード
インターバル幅Δのウィンドウの位置を順次シフトする
と共に、各位置でウィンドウ内のインパルス応答のエネ
ルギーを計算してエネルギーが最大となるウィンドウ位
置xを求めると共に、該最大のエネルギーを示すウィン
ドウ位置が連続する場合、その連続する区間の幅を求
め、前記ウィンドウ位置xと該幅を用いてインパルス応
答の拡がり範囲が幅Δのウィンドウ中央に位置するよう
に該ウィンドウの位置を定め、該ウィンドウ位置に基づ
いてDFTウィンドウの発生タイミングを決定してフー
リエ変換部に入力するデジタルオーディオ放送における
受信装置により達成される。
【0038】
【発明の実施の形態】
(a)伝送路のインパルス応答 図1は伝送路のモデルであり、51はDAB送信機、5
2はDAB受信機、53は伝送路である。又、x(n)
は送信信号、h(n)は伝送路の特性、y(n)は受信
信号である。それぞれの信号は、以下の関係がある。 X(k)・H(k)=Y(k) すなわち、 H(k)=Y(k)/X(k) (16) の関係がある。ただし、X(k)、H(k),Y(k)
はx(n),h(n),y(n)をフーリエ変換したも
のである。
【0039】以上の関係があるため、x(n),y
(n)、または、X(k),Y(k)が既知であれば、
h(n)(インパルス応答)が導出され、このインパル
ス応答によりマルチパス環境を推定できる。図2(a)は
マルチパスが発生していない場合のインパルス応答、図
2(b)はマルチパスが発生している場合のインパルス応
答である。具体的には、図27に示すフレームの先頭に
含まれる基準位相シンボル(PRS)をX(k)、受信
したPRSをY(k)とすることで、h(n)を導出す
る。
【0040】DABではX(k)として次式に示す信号
を使用する。 X(k)=ejπk/4 (−m≦k≦−1,1≦k≦
m) 0(mが上記以外) この信号を図示すると図3の様になる(−m≦k≦−
1,1≦k≦mの範囲にキャリアが存在する)。従っ
て、伝送路に遅延時間が無ければ、H(k)は H(k)=Y(k)/X(k)=1(−m≦k≦−1,
1≦k≦m) 0(mが上記以外) となる。上式において近似的にH(1)=1とおくと、
H(k)の逆DFTが以下のsinc関数で与えられる
ことは明らかである。
【0041】 h(n)=(m/N)・[sin(nπm/N)/(nπm/N)] (17) 具体的にはDABのモードIではm=1536,N=2
048であるため、上記のh(n)はn=0の時h
(0)=1,n≠0の時h(n)≪1となり、図4に示
すようにh(n)が最大となるn(=0)に鋭いピーク
が現れる。従って、伝送路に遅延時間がない場合には図
5(a)に示すようなインパルス応答が得られる。しか
し、伝送路にn0サンプリング分の遅延時間が存在する
場合にはインパルス応答は、h(n−n0)と表現され
る。このため、式(17)において、nをn−n0とおき
かえると、インパルス応答は図5(b)に示すようになり
インパルスがn0ずれた位置に現れる。すなわち、マル
チパスにより遅延した反射波が発生すると図2(b)に
示すように複数のインパルスが発生する。
【0042】(b)第1の発明の原理 マルチパスにより反射波が発生し、これにより伝送路の
インパルス応答がガードインターバルの幅Δ以上の拡が
りを持つと隣接シンボルの干渉を受ける。図6(a)の
場合、ガードインターバル幅Δの範囲を越えたインパル
スIPL6〜IPL8は干渉信号となる。すなわち、図
6(a)の位置にDFTウィンドウ51を設定すると、
インパルスIPL6〜IPL8は干渉信号、その他のイ
ンパルスIPL1〜IPL5は着目シンボルのDFT処
理に寄与する信号となる。同様に、図6(b)の位置に
DFTウィンドウ51を設定すると、インパルスIPL
1,IPL7〜IPL8は干渉信号となり、その他のイ
ンパルスIPL2〜IPL6は着目シンボルのDFT処
理に寄与する信号となる。
【0043】従って、干渉信号のエネルギーが最小に、
その他の信号のエネルギーが最大になるような位置にD
FTウィンドウを設定すればマルチパスによる隣接シン
ボル干渉を最小にできる。このため、図7に示すように
ガードインターバル幅Δと等しいウィンドウ52を想定
し、該ウィンドウ52の位置を順次シフトすると共に、
各位置でウィンドウ52の幅Δ内のインパルスのエネル
ギー(インパルスの振幅の総和)を計算してエネルギー
が最大となる位置を求め、該エネルギー最大となる位置
にDFTウィンドウ51を設定すれば干渉の影響を最小
にできる。
【0044】(c)第2の発明の原理 マルチパスにより反射波が発生しても、図8に示すよう
に伝送路のインパルス応答の拡がりτがガードインター
バルの幅Δ以下の場合は、DFTウィンドウ51の始ま
りΔ幅内にインパルスが属するように該DFTウィンド
ウの位置を設定すれば隣接シンボルの干渉を受けること
がない。しかし、車載用の場合、マルチパス環境は時々
刻々と変化する。このため、できるだけマルチパス環境
変化に対してシンボル干渉を受けにくい位置にDFTウ
ィンドウを設定する必要がある。このためには、インパ
ルスの拡がり範囲τがDFTウィンドウ51の始めのΔ
幅内の中央に位置するようにすれば良い。
【0045】そこで、ガードインターバル幅Δと等しい
幅を有するウィンドウ52を想定し、該ウィンドウ52
の位置を順次シフトすると共に、各位置でウィンドウ5
2の幅Δ内に属するインパルスのエネルギー(インパル
スの振幅の総和)を計算してエネルギーが最大となるウ
ィンドウ位置x0(図8の(2)の位置)を求める。そし
て、最大のエネルギーPmaxを示すウィンドウ位置が連
続する場合((2)〜(3)の区間)、その連続する区間の幅
(Δ−τ)を求める。しかる後、前記ウィンドウ位置x
0と幅(Δ−τ)を用いてインパルスの拡がり範囲がウ
ィンドウ52の中央に位置するように該ウィンドウ52
の位置(図8の点線参照)を定める。具体的には図9に
示すように、前記位置x0から(Δ−τ)/2離れた位
置をウィンドウ52の先端位置とし、該先端位置に一致
するようにDFTウィンドウ51を設定する。このよう
にすれば、インパルスの進み/遅れに対するマージンを
それぞれ(Δ−τ)/2にでき、次のマルチパス環境変
化に対して余裕を持たせることができ、シンボル干渉を
受けにくくすることができる。
【0046】(d)本発明の実施例 (d-1) DAB受信機の構成 図10は本発明のDAB受信機の構成図である。60は
受信アンテナ、61は受信信号にキャリア周波数のcos
波、sin波を乗算してベースバンドアナログ信号D(t)、
I(t)を出力するDAB用RF信号復調部、62はベー
スバンドアナログ信号D(t)、I(t)を所定サンプリング
周波数でデジタルデータD(m)、I(m)に変換するAD変
換器、63はサンプリングパルスを出力するサンプリン
グパルス発生部、64はDABフレーム間のヌル信号部
分を検出してヌル検出信号NDTを出力するヌル信号検
出部、65はDABフレームを構成する各シンボルのフ
ーリエ変換実行タイミングであるDFTウィンドウ信号
(PRSウィンドウ信号を含む)を出力するDFTウィ
ンドウ発生部である。DFTウィンドウ発生部65は後
述する処理に従ってDFTウィンドウ位置を決定してD
FTウィンドウ信号を出力する。
【0047】66はシンボル毎にPRSウィンドウ、D
FTウィンドウ内のデジタルデータD(m)、I(m)にフー
リエ変換処理を施し、差動復号してX(k)((16)式参
照)、オーディオ符号データ(例えばMPEGオーディ
オデータ)を復調するフーリエ変換/差動復号部、67
はMPEGオーディオデータをPCMオーディオデータ
にデコードするオーディオ信号デコード部、68はPC
Mオーディオデータをアナログに変換するDA変換部、
69は増幅器、70はスピーカ、71はDAB受信機の
操作キー部、72は表示部、73は選局制御、その他の
制御を行う制御部である。74はPRSウィンドウ期間
におけるフーリエ変換出力X(k)を用いて(16)式より
インパルス応答を演算するインパルス応答演算部であ
る。
【0048】(d-2) DFTウィンドウ位置決定の処理 図11はDFTウィンドウ位置決定の処理フローであ
る。DFTウィンドウ発生部65は、インパルス応答演
算部74からインパルス応答結果を入力されると、ガー
ドインターバル幅Δのウィンドウ52(図7参照)の始
端を先頭のインパルスIPL1の位置より若干前に設定
し(ステップ101)、該位置において、ウィンドウ5
2の幅内に属する全インパルスの振幅の総和(インパル
ス応答のエネルギー)Pを計算し(ステップ102)、
該エネルギーPが最大エネルギーPmax(Pmaxの初期値
は0)以上であるかチェックする(ステップ103)。
P>Pmaxであれば、P→Pmaxとすると共に、ウィンド
ウ52の先端位置xをDFTウィンドウ位置として記憶
し(ステップ104)、ウィンドウ52の位置を右側に
1ステップシフトする(ステップ105)。一方、ステ
ップ103において、P≦Pmaxであれば、Pmaxを更新
することなくウィンドウ52の位置を右側に1ステップ
シフトする(ステップ105)。
【0049】ついで、シフト量が設定値(例えばΔ)に
なったかチェックし(ステップ106)、なっていなけ
れば、ステップ102以降の処理を繰り返してエネルギ
ー最大のウィンドウ位置をサーチする。以上により、エ
ネルギー最大のウィンドウ位置xが求まれば、ウィンド
ウ位置xにDFTウィンドウの先端が位置するようにD
FTウィンドウ位置を決定し、DFTウィンドウ信号を
発生する(ステップ107)。
【0050】(d-3) 全体の動作 DAB用RF信号復調部61は受信信号にキャリア周波
数のcos波、sin波を乗算してベースバンドアナログ信号
D(t)、I(t)を出力し、AD変換器62はサンプリング
パルス発生部63から出力されるサンプリングパルスに
基づいてベースバンドアナログ信号D(t)、I(t)をそれ
ぞれデジタルデータD(m)、I(m)に変換してヌル信号検
出部64とフーリエ変換/差動復号部66に入力する。
以上と並行してDFTウィンドウ発生部65は前フレー
ムにおいて図11の処理に従って計算してあるタイミン
グでDFTウィンドウ信号及びPRSウィンドウ信号を
フーリエ変換/差動復号部66とインパルス応答演算部
74に入力する。
【0051】フーリエ変換/差動復号部66はシンボル
毎にPRSウィンドウ、DFTウィンドウ内のデジタル
データD(m)、I(m)にフーリエ変換処理を施した後、差
動復号してX(k)、オーディオ符号データ(MPEG
オーディオデータ)を復調して出力する。オーディオ信
号デコード部67はMPEGオーディオデータをPCM
オーディオデータにデコードし、DA変換部68はPC
Mオーディオデータをアナログに変換し、増幅器69を
介してスピーカ70に入力し、DAB音声を出力する。
又、インパルス応答演算部74はPRSウィンドウ期間
におけるフーリエ変換出力X(k)を用いて(16)式によ
りインパルス応答を演算し、演算結果をDFTウィンド
ウ発生部65に入力する。
【0052】ヌル信号検出部64はDABフレーム間の
ヌル信号部分を検出してヌル検出信号NDTを出力す
る。DFTウィンドウ発生部65はヌル検出信号NDT
が入力された後、インパルス応答演算部81よりインパ
ルス応答が入力されると、図11の処理に従って次のフ
レームにおけるDFTウィンドウ位置を決定する。以
後、上記動作を繰り返えせば、マルチパス発生環境下で
あっても干渉を最小に抑えて良好なオーディオ音声をス
ピーカから出力できる。
【0053】(d-4) 変形例 幅Δのウィンドウ52の位置決定法としては上記方法に
限らず以下のようにして決定することもできる。すなわ
ち、ウィンドウ52の位置をaステップ(1<a<Δ)
づつ大きなステップでシフトしながら、各位置でウィン
ドウ内のエネルギーを計、比較する。以上により、最大
エネルギー位置が得られたなら、その位置の前後aの範
囲について1ステップづつシフトしてエネルギー量を計
算、比較し、最大エネルギー位置を求めてDFTウィン
ドウ位置とする。又、最大のインパルスを検出し、その
前後Δの範囲についてウィンドウを1ステップづつシフ
トしながらウィンドウ内のエネルギー量を計算、比較
し、DFTウィンドウ位置を決定することもできる。
【0054】(e) DFTウィンドウ位置決定の別の処理 図12はDFTウィンドウ位置決定の別の処理フローで
ある。インパルス応答演算部74はPRSウィンドウ期
間におけるフーリエ変換出力X(k)を用いて(16)式に
よりインパルス応答を演算し、演算結果をDFTウィン
ドウ発生部65に入力する(ステップ201)。DFT
ウィンドウ発生部65は、インパルス応答演算部74か
らインパルス応答が入力されると、ガードインターバル
幅Δのウィンドウ52(図8参照)の始端を先頭インパ
ルスIPL1より(Δ+α)前に設定し、該位置におい
て、ウィンドウ52の幅内に属する全インパルスの振幅
の総和(インパルス応答のエネルギー)Pを計算し(ス
テップ202)、該エネルギーPが最大エネルギーPma
x(Pmaxの初期値は0)以上であるかチェックする(ス
テップ203)。P>Pmaxであれば、P→Pmaxとする
と共に、ウィンドウ52の先端位置xを記憶し(ステッ
プ204)、iを0にする(ステップ205)。
【0055】ついで、あるいはステップ203において
P>Pmaxでなければ、P=Pmaxであるかチェックし
(ステップ206)、P=Pmaxであればiをインクリ
メントし(ステップ207)、幅Δのウィンドウ52の
位置を右側に1ステップシフトする(ステップ20
8)。尚、ステップ206において、P≠Pmaxの場合
にはiをインクリメントすることなくウィンドウ52の
位置を右側に1ステップシフトする(ステップ20
8)。しかる後、シフト量が設定値(例えば2Δ+β)
になったかチェックし(ステップ209)、シフト量が
設定値になっていなければ、ステップ202以降の処理
を繰り返す。これにより、最大のエネルギーPmaxを示
すウィンドウ位置が連続する場合には(図8の(2)〜(3)
の区間)、iがその連続する区間の幅(Δ−τ)とな
る。
【0056】シフト量が設定値になれば、i=0である
かチェックし(ステップ210)、i>0であれば、i
/2を計算し(ステップ211)、x+i/2の位置を
DFTウィンドウの先端位置としてDFTウィンドウ信
号を発生する(ステッ212)。一方、ステップ210
においてi=0の場合には、インパルス応答の拡がりが
ガードインターバル幅Δ以上の場合であるから、最大エ
ネルギーを示す位置xにDFTウィンドウの先端が位置
するようにDFTウィンドウ位置を決定し、DFTウィ
ンドウ信号を発生する(ステップ213)。
【0057】以上のようにすれば、インパルス応答の拡
がりがガードインターバル幅Δ以下の場合には、インパ
ルスの進み/遅れに対するマージンをそれぞれ(Δ−
τ)/2にでき、次のマルチパス環境変化に対して余裕
を持たせることができ、シンボル干渉を受けにくくする
ことができる。又、インパルス応答の拡がりがガードイ
ンターバル幅Δ以上の場合には、隣接シンボルの干渉を
最小にできる。以上、本発明を実施例により説明した
が、本発明は請求の範囲に記載した本発明の主旨に従い
種々の変形が可能であり、本発明はこれらを排除するも
のではない。
【0058】
【発明の効果】以上本発明によれば、DFTウィンドウ
発生部は幅Δのウィンドウの位置を順次シフトすると共
に、各位置でウィンドウ内のインパルス応答のエネルギ
ーを計算してエネルギーが最大となるウィンドウ位置を
求め、該エネルギー最大となるウィンドウ位置に基づい
てDFTウィンドウの発生タイミングを決定してフーリ
エ変換部に入力するように構成したから、隣接シンボル
の干渉が最も少なくなる位置にDFTウィンドウを設定
することができ、マルチパス発生環境下であっても良好
なDAB音声を出力できる。
【0059】又、本発明によれば、DFTウィンドウ発
生部は幅Δのウィンドウの位置を順次シフトすると共
に、各位置でウィンドウ内のインパルス応答のエネルギ
ーを計算してエネルギーが最大となるウィンドウ位置x
を求めると共に、該最大のエネルギーを示すウィンドウ
位置が連続する場合、その連続する区間の幅(Δ−τ)
を求め、前記ウィンドウ位置xと幅(Δ−τ)を用いて
インパルス応答の拡がり範囲が幅Δのウィンドウ中央に
位置するように該ウィンドウの位置を定め、該ウィンド
ウ位置に基づいてDFTウィンドウの発生タイミングを
決定してフーリエ変換部に入力するように構成したか
ら、マルチパス環境が時々刻々と変化する場合であって
も、次のマルチパス環境変化に対してシンボル干渉を受
けにくい位置にDFTウィンドウを設定でき、マルチパ
ス発生環境下であっても良好なDAB音声を出力でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】伝送路のモデルである。
【図2】インパルス応答説明図である。
【図3】位相基準シンボルにおける信号説明図である。
【図4】インパルス応答図である。
【図5】遅延の有無によるインパルス応答説明図であ
る。
【図6】マルチパスが発生した状態におけるインパルス
応答とガードインターバルの関係説明図である。
【図7】本発明の第1の原理説明図である。
【図8】本発明の第2の原理説明図(その1)である。
【図9】本発明の第2の原理説明図(その2)である。
【図10】本発明のDAB受信機の構成図である。
【図11】DFTウィンドウ位置決定の処理フローであ
る。
【図12】DFTウィンドウ位置決定の別の処理フロー
である。
【図13】デジタルオーディオ放送の送信機の原理的構
成図である。
【図14】周波数多重化部の機能説明図である。
【図15】シンボル説明図である。
【図16】デジタルオーディオ放送の受信機の原理的構
成図である。
【図17】D(m)の説明図である。
【図18】理想フィルタの特性である。
【図19】IDFTを用いた送信機の要部構成図であ
る。
【図20】サンプリング定理説明図である。
【図21】DFTを用いた受信機の要点部構成である。
【図22】直交平衡変調方式の構成である。
【図23】直交周波数変換方式の構成である。
【図24】差動符号器の説明図である。
【図25】差動復号器の説明図である。
【図26】送信系、受信系の構成である。
【図27】DABフレームの説明図である。
【図28】マルチパス環境下でのFFTウィンドウ位置
制御説明図
【符号の説明】
60・・受信アンテナ 61・・DAB用RF信号復調部 62・・AD変換器 63・・サンプリングパルス発生部 64・・ヌル検出部 65・・DFTウィンドウ発生部 66・・フーリエ変換/差動復号部 67・・オーディオ信号デコード部 74・・インパルス応答演算部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 位相基準シンボルと各データシンボルの
    前に幅Δのガードインターバルを挿入してフレームを構
    成し、シンボルを構成する2N個のデジタルデータを2
    ビットづつN組に分け、各組の第1データを実数部、第
    2データを虚数部として順次フーリエ逆変換部に入力
    し、該フーリエ逆変換部から出力される実数部、虚数部
    をアナログ信号に変換し、それぞれにキャリア周波数f
    cのcos波、sin波を乗算し、乗算結果を合成して空間に
    放射し、空間に放射された信号を受信し、受信信号に前
    記キャリア周波数のcos波、sin波を乗算し、それぞれの
    乗算結果をAD変換器において所定サンプリング周波数
    でデジタルに変換してフーリエ変換部に入力し、該フー
    リエ変換部から出力される実数部、虚数部を前記第1デ
    ータ、第2データとして出力するデジタルオーディオ放
    送における受信装置において、 各シンボルのフーリエ変換実行タイミングであるDFT
    ウィンドウを発生してフーリエ変換部に入力するDFT
    ウィンドウ発生部と、 位相基準シンボルのフーリエ変換出力に基づいて伝送路
    のインパルス応答を演算するインパルス応答演算部を備
    え、 DFTウィンドウ発生部は幅Δのウィンドウの位置を順
    次シフトすると共に、各位置でウィンドウ内のインパル
    ス応答のエネルギーを計算してエネルギーが最大となる
    ウィンドウ位置を求め、該エネルギー最大となるウィン
    ドウ位置に基づいてDFTウィンドウの発生タイミング
    を決定してフーリエ変換部に入力することを特徴とする
    デジタルオーディオ放送における受信装置。
  2. 【請求項2】 位相基準シンボルと各データシンボルの
    前に幅Δのガードインターバルを挿入してフレームを構
    成し、シンボルを構成する2N個のデジタルデータを2
    ビットづつN組に分け、各組の第1データを実数部、第
    2データを虚数部として順次フーリエ逆変換部に入力
    し、該フーリエ逆変換部から出力される実数部、虚数部
    をアナログ信号に変換し、それぞれにキャリア周波数f
    cのcos波、sin波を乗算し、乗算結果を合成して空間に
    放射し、空間に放射された信号を受信し、受信信号に前
    記キャリア周波数のcos波、sin波を乗算し、それぞれの
    乗算結果をAD変換器において所定サンプリング周波数
    でデジタルに変換してフーリエ変換部に入力し、該フー
    リエ変換部から出力される実数部、虚数部を前記第1デ
    ータ、第2データとして出力するデジタルオーディオ放
    送における受信装置において、 各シンボルのフーリエ変換実行タイミングであるDFT
    ウィンドウを発生してフーリエ変換部に入力するDFT
    ウィンドウ発生部と、 位相基準シンボルのフーリエ変換出力に基づいて伝送路
    のインパルス応答を演算するインパルス応答演算部を備
    え、 DFTウィンドウ発生部は幅Δのウィンドウの位置を順
    次シフトすると共に、各位置でウィンドウ内のインパル
    ス応答のエネルギーを計算してエネルギーが最大となる
    ウィンドウ位置xを求めると共に、該最大のエネルギー
    を示すウィンドウ位置が連続する場合、その連続する区
    間の幅を求め、前記ウィンドウ位置xと該幅を用いてイ
    ンパルス応答の拡がり範囲が幅Δのウィンドウ中央に位
    置するように該ウィンドウの位置を定め、該ウィンドウ
    位置に基づいてDFTウィンドウの発生タイミングを決
    定してフーリエ変換部に入力することを特徴とするデジ
    タルオーディオ放送における受信装置。
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