JPH0795176A - ディジタル変調装置およびディジタル復調装置 - Google Patents
ディジタル変調装置およびディジタル復調装置Info
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- JPH0795176A JPH0795176A JP6175814A JP17581494A JPH0795176A JP H0795176 A JPH0795176 A JP H0795176A JP 6175814 A JP6175814 A JP 6175814A JP 17581494 A JP17581494 A JP 17581494A JP H0795176 A JPH0795176 A JP H0795176A
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- circuit
- input
- frequency
- orthogonal frequency
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- Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 簡単な回路で一方の側波帯のみを伝送するこ
とができる直交周波数多重変調装置、および、受信信号
電力対雑音電力比の優れた直交周波数多重復調装置を提
供することを目的とする。 【構成】 シリアル/パラレル変換回路320は、入力
信号をシリアル/パラレル変換し、離散的フーリエ逆変
換(IDFT)回路303の1段〜N−1段に入力し、
その他の段(0段およびN段〜2N−1段)には固定値
を入力する。IDFT回路303は、2N入力の離散的
フーリエ逆変換回路であって、シリアル/パラレル変換
回路320によりパラレル形式に変換された入力信号を
フーリエ逆変換し、その変換結果の実数部分をパラレル
/シリアル変換回路304に、虚数部分をパラレル/シ
リアル変換回路305に入力する。ここで、IDFT回
路303の出力信号の虚数部分は実数部分のヒルベルト
変換となる。これらの出力信号を同一周波数の直交する
二つの搬送波で変調して合成することにより変調信号の
片側側波信号のみを取り出す。
とができる直交周波数多重変調装置、および、受信信号
電力対雑音電力比の優れた直交周波数多重復調装置を提
供することを目的とする。 【構成】 シリアル/パラレル変換回路320は、入力
信号をシリアル/パラレル変換し、離散的フーリエ逆変
換(IDFT)回路303の1段〜N−1段に入力し、
その他の段(0段およびN段〜2N−1段)には固定値
を入力する。IDFT回路303は、2N入力の離散的
フーリエ逆変換回路であって、シリアル/パラレル変換
回路320によりパラレル形式に変換された入力信号を
フーリエ逆変換し、その変換結果の実数部分をパラレル
/シリアル変換回路304に、虚数部分をパラレル/シ
リアル変換回路305に入力する。ここで、IDFT回
路303の出力信号の虚数部分は実数部分のヒルベルト
変換となる。これらの出力信号を同一周波数の直交する
二つの搬送波で変調して合成することにより変調信号の
片側側波信号のみを取り出す。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は直交周波数多重方式によ
る変調および復調を行うディジタル変調装置およびディ
ジタル復調装置に関する。
る変調および復調を行うディジタル変調装置およびディ
ジタル復調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】デジタル形式の信号を伝送する場合、単
一周波数の搬送波信号をディジタル信号に基づいて位相
変調および振幅変調する方法が一般的に用いられてい
る。このような変調方式としては、位相のみを変化させ
る位相変調(PSK)が、また、位相と振幅の両方を変
化させる直交振幅変調(QAM)がよく用いられる。上
述の各変調方式のように、従来は単一周波数の搬送波信
号を伝送帯域におさまる程度の占有帯域幅を有するよう
に変調していた。一方、最近では新たな変調方式とし
て、直交周波数多重方式(OFDM)と呼ばれる変調方
式が提案されている。
一周波数の搬送波信号をディジタル信号に基づいて位相
変調および振幅変調する方法が一般的に用いられてい
る。このような変調方式としては、位相のみを変化させ
る位相変調(PSK)が、また、位相と振幅の両方を変
化させる直交振幅変調(QAM)がよく用いられる。上
述の各変調方式のように、従来は単一周波数の搬送波信
号を伝送帯域におさまる程度の占有帯域幅を有するよう
に変調していた。一方、最近では新たな変調方式とし
て、直交周波数多重方式(OFDM)と呼ばれる変調方
式が提案されている。
【0003】この直交周波数多重方式は、伝送帯域内に
複数の直交する搬送波信号を発生させ、伝送帯域を分割
し、それぞれの搬送波信号をディジタル信号により位相
変調(PSK)や直交振幅変調(QAM)する変調方式
である。複数の搬送波信号により伝送帯域を分割するの
で1つの搬送波信号当たりの帯域は狭くなるので、1つ
の搬送波信号当たりの変調速度は遅くなる。しかし伝送
帯域が同一である場合、複数の搬送波信号をそれぞれ変
調した結果得られる総合的な伝送速度は従来の変調と変
わらない。この方式では多数の搬送波信号が並列に伝送
されるので、シンボル当たりの速度は遅くなるため、い
わゆるマルチパス妨害の存在する伝送路では、シンボル
の時間長に対する相対的なマルチパス妨害波の遅延時間
を小さくすることが可能である。従って、この方式はマ
ルチパス妨害の影響を受けにくく、この特徴により地上
波によるデジタル信号の伝送に対して特に注目されてい
る。
複数の直交する搬送波信号を発生させ、伝送帯域を分割
し、それぞれの搬送波信号をディジタル信号により位相
変調(PSK)や直交振幅変調(QAM)する変調方式
である。複数の搬送波信号により伝送帯域を分割するの
で1つの搬送波信号当たりの帯域は狭くなるので、1つ
の搬送波信号当たりの変調速度は遅くなる。しかし伝送
帯域が同一である場合、複数の搬送波信号をそれぞれ変
調した結果得られる総合的な伝送速度は従来の変調と変
わらない。この方式では多数の搬送波信号が並列に伝送
されるので、シンボル当たりの速度は遅くなるため、い
わゆるマルチパス妨害の存在する伝送路では、シンボル
の時間長に対する相対的なマルチパス妨害波の遅延時間
を小さくすることが可能である。従って、この方式はマ
ルチパス妨害の影響を受けにくく、この特徴により地上
波によるデジタル信号の伝送に対して特に注目されてい
る。
【0004】ここで、直交多重周波数多重方式の信号処
理には離散的フーリエ変換および離散的フーリエ逆変換
を高速に行う必要がある。しかし、最近の半導体技術の
進歩により、従来困難であったハードウェア的な処理に
よる離散的フ−リエ変換や離散的フ−リエ逆変換を実行
可能な半導体素子が供給されるようなってきており、従
って、このような素子を用いて簡単に直交周波数多重方
式の変調を行う、あるいは、この変調方式により変調さ
れた信号を復調することができる。このような半導体技
術の進歩もこの直交周波数多重方式が注目されている理
由の一つである。
理には離散的フーリエ変換および離散的フーリエ逆変換
を高速に行う必要がある。しかし、最近の半導体技術の
進歩により、従来困難であったハードウェア的な処理に
よる離散的フ−リエ変換や離散的フ−リエ逆変換を実行
可能な半導体素子が供給されるようなってきており、従
って、このような素子を用いて簡単に直交周波数多重方
式の変調を行う、あるいは、この変調方式により変調さ
れた信号を復調することができる。このような半導体技
術の進歩もこの直交周波数多重方式が注目されている理
由の一つである。
【0005】以下、図9を参照して従来の直交周波数多
重変調装置90の構成を説明する。図9は、従来の直交
周波数多重変調装置90の構成を示す図である。直交周
波数多重変調装置90は、シリアル/パラレル変換回路
(S/P)803、離散的フ−リエ逆変換回路(IDF
T)805、パラレル/シリアル変換回路(P/S)8
06、バッファメモリ(Buf)808、D/A変換回
路(D/A)810、ロ−パスフィルタ(LFP)81
2、乗算回路(周波数変換回路)814、局部発振器
(LO)816、バンドパスフィルタ819、RFコン
バ−タ820、送信アンテナ821、および、バッファ
メモリ制御回路901から構成される。ここで入力信号
は、例えば、各搬送波信号を多値変調する場合、その多
値レベルに応じた並列デ−タである。また送信信号は、
直交周波数多重変調装置90による変調の結果得られる
直交周波数多重信号である。
重変調装置90の構成を説明する。図9は、従来の直交
周波数多重変調装置90の構成を示す図である。直交周
波数多重変調装置90は、シリアル/パラレル変換回路
(S/P)803、離散的フ−リエ逆変換回路(IDF
T)805、パラレル/シリアル変換回路(P/S)8
06、バッファメモリ(Buf)808、D/A変換回
路(D/A)810、ロ−パスフィルタ(LFP)81
2、乗算回路(周波数変換回路)814、局部発振器
(LO)816、バンドパスフィルタ819、RFコン
バ−タ820、送信アンテナ821、および、バッファ
メモリ制御回路901から構成される。ここで入力信号
は、例えば、各搬送波信号を多値変調する場合、その多
値レベルに応じた並列デ−タである。また送信信号は、
直交周波数多重変調装置90による変調の結果得られる
直交周波数多重信号である。
【0006】図9に示した直交周波数多重変調装置90
は、説明の簡略化のために、例えばBPSKのような1
次元の変調を行うものとして示してある。従って、入力
信号(伝送路デ−タ)は1系統であり、離散的フ−リエ
逆変換回路805の入力も実数分部のみを用いている。
直交周波数多重変調装置90は、このような構成に限ら
ず、例えば一般的な2次元の変調であってもよい。2次
元変調を行う場合は、伝送路デ−タをIチャンネル入力
及びQチャンネル入力としてそれぞれ離散的フ−リエ逆
変換回路805の実数部及び虚数部に入力する。 図1
0は、図9に示したシリアル/パラレル変換回路803
の構成、および、離散的フ−リエ逆変換回路805との
接続を示す図である。N−1個のシリアル形式の入力サ
ンプリング値(信号)について2Nポイントのサンプリ
ング値用の離散的フ−リエ逆変換回路805の離散的フ
−リエ逆変換を行う場合、入力信号はN−1段のシフト
レジスタ8031に順次入力されてパラレル形式に変換
され、さらに図10に示すように、2N段のラッチ80
32のN段に対して対称となるように1段〜N−1段お
よび2N−1〜N+1段でラッチされる。ラッチ803
2の残りの段(0段およびN段)には固定値(0)がラ
ッチされ、ラッチ8032にラッチされた入力サンプリ
ング値とともに離散的フ−リエ逆変換回路805に入力
される。ただし、これらの段にラッチされるデータは0
でなく、他の適当なデ−タであってもよい。以上の動作
により離散的フ−リエ逆変換回路805に入力される直
交周波数多重信号の搬送波信号の数を(N−1)として
いる。
は、説明の簡略化のために、例えばBPSKのような1
次元の変調を行うものとして示してある。従って、入力
信号(伝送路デ−タ)は1系統であり、離散的フ−リエ
逆変換回路805の入力も実数分部のみを用いている。
直交周波数多重変調装置90は、このような構成に限ら
ず、例えば一般的な2次元の変調であってもよい。2次
元変調を行う場合は、伝送路デ−タをIチャンネル入力
及びQチャンネル入力としてそれぞれ離散的フ−リエ逆
変換回路805の実数部及び虚数部に入力する。 図1
0は、図9に示したシリアル/パラレル変換回路803
の構成、および、離散的フ−リエ逆変換回路805との
接続を示す図である。N−1個のシリアル形式の入力サ
ンプリング値(信号)について2Nポイントのサンプリ
ング値用の離散的フ−リエ逆変換回路805の離散的フ
−リエ逆変換を行う場合、入力信号はN−1段のシフト
レジスタ8031に順次入力されてパラレル形式に変換
され、さらに図10に示すように、2N段のラッチ80
32のN段に対して対称となるように1段〜N−1段お
よび2N−1〜N+1段でラッチされる。ラッチ803
2の残りの段(0段およびN段)には固定値(0)がラ
ッチされ、ラッチ8032にラッチされた入力サンプリ
ング値とともに離散的フ−リエ逆変換回路805に入力
される。ただし、これらの段にラッチされるデータは0
でなく、他の適当なデ−タであってもよい。以上の動作
により離散的フ−リエ逆変換回路805に入力される直
交周波数多重信号の搬送波信号の数を(N−1)として
いる。
【0007】シリアル/パラレル変換回路803により
シリアル/パラレル変換された入力信号を離散的フ−リ
エ逆変換回路805により離散的フーリエ逆変換する
と、離散的フーリエ逆変換結果は実数部のみとなり、虚
数部からの出力はなくなる。この理由は、シリアル/パ
ラレル変換回路803により離散的フ−リエ逆変換回路
805への入力信号を対称デ−タとしたためである。離
散的フ−リエ逆変換回路805からの出力デ−タは2N
個の並列(パラレル)デ−タとして出力され、この出力
データを2N入力1出力のパラレル/シリアル変換回路
806によりシリアルデ−タに変換する。
シリアル/パラレル変換された入力信号を離散的フ−リ
エ逆変換回路805により離散的フーリエ逆変換する
と、離散的フーリエ逆変換結果は実数部のみとなり、虚
数部からの出力はなくなる。この理由は、シリアル/パ
ラレル変換回路803により離散的フ−リエ逆変換回路
805への入力信号を対称デ−タとしたためである。離
散的フ−リエ逆変換回路805からの出力デ−タは2N
個の並列(パラレル)デ−タとして出力され、この出力
データを2N入力1出力のパラレル/シリアル変換回路
806によりシリアルデ−タに変換する。
【0008】図11に、直交周波数多重変調装置90の
各部の信号周波数スペクトラムを示す。図11におい
て、(A)はロ−パスフィルタ812の出力信号の周波
数スペクトラム、(B)は乗算回路814の出力信号の
周波数スペクトラム、(C)はバンドパスフィルタ81
9の周波数スペクトラムを示す。図11に示すように、
直交周波数多重変調装置90の各部の周波数スペクトラ
ムは、ロ−パスフィルタ812の出力信号においては、
図11(A)に示すようなものとなり、乗算回路814
の出力信号においては、周波数スペクトラムは図11
(B)に示すように上下両側波帯に広がってしまう。し
かし必要なデータを伝送するためには、乗算回路814
の出力信号の内一方の側波帯を伝送するだけで十分であ
る。従って、帯域の有効利用の観点から従来はバンドパ
スフィルタ819を用いて図11(C)に示すようにど
ちらか一方の側波帯のみを抽出し、RFコンバ−タ82
0により送信周波数帯に変換して伝送していた。しかし
ながらバンドパスフィルタ819の出力信号から一方の
側波帯のみを抽出するバンドパスフィルタ819は遮断
特性に急峻な特性を要求され、この特性を実現すること
は困難であった。
各部の信号周波数スペクトラムを示す。図11におい
て、(A)はロ−パスフィルタ812の出力信号の周波
数スペクトラム、(B)は乗算回路814の出力信号の
周波数スペクトラム、(C)はバンドパスフィルタ81
9の周波数スペクトラムを示す。図11に示すように、
直交周波数多重変調装置90の各部の周波数スペクトラ
ムは、ロ−パスフィルタ812の出力信号においては、
図11(A)に示すようなものとなり、乗算回路814
の出力信号においては、周波数スペクトラムは図11
(B)に示すように上下両側波帯に広がってしまう。し
かし必要なデータを伝送するためには、乗算回路814
の出力信号の内一方の側波帯を伝送するだけで十分であ
る。従って、帯域の有効利用の観点から従来はバンドパ
スフィルタ819を用いて図11(C)に示すようにど
ちらか一方の側波帯のみを抽出し、RFコンバ−タ82
0により送信周波数帯に変換して伝送していた。しかし
ながらバンドパスフィルタ819の出力信号から一方の
側波帯のみを抽出するバンドパスフィルタ819は遮断
特性に急峻な特性を要求され、この特性を実現すること
は困難であった。
【0009】以下、直交周波数多重変調装置90により
変調された直交周波数多重信号を受信復調する直交周波
数多重復調装置95の構成を説明する。図12は、従来
の直交周波数多重復調装置95の構成を示す図である。
直交周波数多重復調装置95は、受信アンテナ851、
チューナ852、乗算回路(周波数変換回路)853、
局部発振器855、ローパスフィルタ857、A/D変
換回路859、シリアル/パラレル変換回路861、離
散的フ−リエ変換回路863、パラレル/シリアル変換
回路864、865、バッファメモリ866、および、
搬送波再生回路868により構成される。
変調された直交周波数多重信号を受信復調する直交周波
数多重復調装置95の構成を説明する。図12は、従来
の直交周波数多重復調装置95の構成を示す図である。
直交周波数多重復調装置95は、受信アンテナ851、
チューナ852、乗算回路(周波数変換回路)853、
局部発振器855、ローパスフィルタ857、A/D変
換回路859、シリアル/パラレル変換回路861、離
散的フ−リエ変換回路863、パラレル/シリアル変換
回路864、865、バッファメモリ866、および、
搬送波再生回路868により構成される。
【0010】以下、直交周波数多重復調装置95の動作
を説明する。受信アンテナ851により捕捉された受信
信号は、チュ−ナ852により増幅、および、所定の中
間周波数帯に変換され、さらにこの中間周波数帯の受信
信号は乗算回路853により局部発振器855から入力
される局部発振信号と乗算され、基底帯域信号に変換さ
れる。このシリアル形式のアナログ基底帯域信号は、ロ
ーパスフィルタ857により帯域制限され、さらにA/
D変換回路859によりアナログ/ディジタル変換され
る。シリアル/パラレル変換回路861は、A/D変換
回路859から出力されるパラレル形式のデジタル基底
帯域信号を離散的フ−リエ変換回路863の入力数のパ
ラレル形式の信号に変換し、離散的フ−リエ変換回路8
63に入力する。
を説明する。受信アンテナ851により捕捉された受信
信号は、チュ−ナ852により増幅、および、所定の中
間周波数帯に変換され、さらにこの中間周波数帯の受信
信号は乗算回路853により局部発振器855から入力
される局部発振信号と乗算され、基底帯域信号に変換さ
れる。このシリアル形式のアナログ基底帯域信号は、ロ
ーパスフィルタ857により帯域制限され、さらにA/
D変換回路859によりアナログ/ディジタル変換され
る。シリアル/パラレル変換回路861は、A/D変換
回路859から出力されるパラレル形式のデジタル基底
帯域信号を離散的フ−リエ変換回路863の入力数のパ
ラレル形式の信号に変換し、離散的フ−リエ変換回路8
63に入力する。
【0011】2N個の入力データについて変換を行う離
散的フ−リエ変換回路863は、時間波形として入力さ
れた基底帯域信号を離散的フーリエ変換することによ
り、それぞれの搬送波信号の振幅を復調する。以上のよ
うに離散的フ−リエ変換器863は、基底帯域(ベース
バンド)に変換された直交周波数多重信号の各搬送波を
復調する。この復調信号は、パラレル/シリアル変換回
路864、865によりシリアル形式の信号に変換さ
れ、さらにバッファメモリ866に入力される。離散的
フ−リエ変換回路863は、2N個の入力サンプルを変
換して2N個の変換出力を得る。この2N個の変換出力
データの内、N個のデータを用いることにより基底帯域
信号の復調が可能であり、残りのN個のデータについて
は復調に寄与しない。この理由は、直交周波数多重変調
装置90側で、シリアル/パラレル変換回路803によ
り離散的フ−リエ逆変換回路805への入力信号を対称
データとしたため、復調側における離散的フ−リエ変換
回路863の出力データも対称データとなり、従って有
意な出力データはN個だけであるからである。従って、
バッファメモリ866はパラレル/シリアル変換回路8
64の変換結果の半分(N−1)個のデータのみを取り
込み、データ速度の変換を行って出力データを生成す
る。搬送波再生回路868は、例えばコスタスループ制
御により局部発振器855を制御し、受信信号を基底帯
域信号に変換する際に使用される局部発振信号を正しく
再生させる。
散的フ−リエ変換回路863は、時間波形として入力さ
れた基底帯域信号を離散的フーリエ変換することによ
り、それぞれの搬送波信号の振幅を復調する。以上のよ
うに離散的フ−リエ変換器863は、基底帯域(ベース
バンド)に変換された直交周波数多重信号の各搬送波を
復調する。この復調信号は、パラレル/シリアル変換回
路864、865によりシリアル形式の信号に変換さ
れ、さらにバッファメモリ866に入力される。離散的
フ−リエ変換回路863は、2N個の入力サンプルを変
換して2N個の変換出力を得る。この2N個の変換出力
データの内、N個のデータを用いることにより基底帯域
信号の復調が可能であり、残りのN個のデータについて
は復調に寄与しない。この理由は、直交周波数多重変調
装置90側で、シリアル/パラレル変換回路803によ
り離散的フ−リエ逆変換回路805への入力信号を対称
データとしたため、復調側における離散的フ−リエ変換
回路863の出力データも対称データとなり、従って有
意な出力データはN個だけであるからである。従って、
バッファメモリ866はパラレル/シリアル変換回路8
64の変換結果の半分(N−1)個のデータのみを取り
込み、データ速度の変換を行って出力データを生成す
る。搬送波再生回路868は、例えばコスタスループ制
御により局部発振器855を制御し、受信信号を基底帯
域信号に変換する際に使用される局部発振信号を正しく
再生させる。
【0012】コスタスル−プを直交周波数多重信号の搬
送波信号再生に用いるには、局部発振器855の出力位
相に直交する搬送波信号との復調信号との演算が必要に
なる。しかし、BPSKで変調された直交周波数多重信
号の受信では、局部発振器の出力を90゜移相した搬送
波信号での復調出力として離散的フ−リエ変換回路86
3の虚数部出力を用いることができるので、局部発振器
855の搬送波信号の位相が正しく再生されている場
合、離散的フ−リエ変換回路863の変換結果の虚数部
分は常に0となり、実数部分のみが有意となる。
送波信号再生に用いるには、局部発振器855の出力位
相に直交する搬送波信号との復調信号との演算が必要に
なる。しかし、BPSKで変調された直交周波数多重信
号の受信では、局部発振器の出力を90゜移相した搬送
波信号での復調出力として離散的フ−リエ変換回路86
3の虚数部出力を用いることができるので、局部発振器
855の搬送波信号の位相が正しく再生されている場
合、離散的フ−リエ変換回路863の変換結果の虚数部
分は常に0となり、実数部分のみが有意となる。
【0013】図9に示した直交周波数多重変調装置90
は、説明の簡略化のために各搬送波信号をBPSK変調
方式といった1次元の変調方式を用いて変調するものと
して扱い、従って直交周波数多重復調装置95側におい
ても離散的フ−リエ変換回路863の出力データの内の
実数部のみが有意であるとして扱った。しかし一方、直
交周波数多重変調装置90において一般的な2次元変調
方式により変調を行う場合、離散的フ−リエ変換回路8
63の変換結果は実数部のみならず虚数部も有意であ
る。すなわち、離散的フ−リエ変換回路863の変換結
果の実数部はいわゆるIチャンネルデータ(信号)とな
り、虚数部はQチャンネル信号となる。また受信側では
図12に示すように離散的フ−リエ変換回路863への
入力として実数部入力しか用いていなかったので、受信
信号電力対雑音電力比が必ずしも改善されなかった。
は、説明の簡略化のために各搬送波信号をBPSK変調
方式といった1次元の変調方式を用いて変調するものと
して扱い、従って直交周波数多重復調装置95側におい
ても離散的フ−リエ変換回路863の出力データの内の
実数部のみが有意であるとして扱った。しかし一方、直
交周波数多重変調装置90において一般的な2次元変調
方式により変調を行う場合、離散的フ−リエ変換回路8
63の変換結果は実数部のみならず虚数部も有意であ
る。すなわち、離散的フ−リエ変換回路863の変換結
果の実数部はいわゆるIチャンネルデータ(信号)とな
り、虚数部はQチャンネル信号となる。また受信側では
図12に示すように離散的フ−リエ変換回路863への
入力として実数部入力しか用いていなかったので、受信
信号電力対雑音電力比が必ずしも改善されなかった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述した従来
の直交周波数多重信号の変調装置および復調装置を改善
するためになされたものであり、簡単な回路で一方の側
波帯のみを伝送することができるディジタル変調装置を
提供することを目的とする。また、受信信号電力対雑音
電力比の優れたディジタル復調装置を提供することを他
の目的とする。
の直交周波数多重信号の変調装置および復調装置を改善
するためになされたものであり、簡単な回路で一方の側
波帯のみを伝送することができるディジタル変調装置を
提供することを目的とする。また、受信信号電力対雑音
電力比の優れたディジタル復調装置を提供することを他
の目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のディジタル変調装置は、直交周波数多重信号
を生成する変調装置であって、入力信号を周波数領域か
ら時間領域に変換し、変換結果を実数部分、および、虚
数部分に分けて出力する周波数領域時間領域変換手段
と、該変換結果の実数部分、および、虚数部分を用い
て、互いに90°の位相差を有する搬送波信号をそれぞ
れ変調して合成する直交変調手段とを有する。また好適
には、前記周波数領域時間領域変換手段は、パラレル形
式のディジタルデータをフーリエ逆変換する手段であっ
て、入力信号変換手段をさらに有し、前記入力信号変換
手段は、前記周波数領域時間領域変換手段の入力の所定
の部分のみに該入力信号を入力し、残りの部分には同一
の固定値を入力する。また好適には、前記固定値は0で
あることを特徴とする。
に本発明のディジタル変調装置は、直交周波数多重信号
を生成する変調装置であって、入力信号を周波数領域か
ら時間領域に変換し、変換結果を実数部分、および、虚
数部分に分けて出力する周波数領域時間領域変換手段
と、該変換結果の実数部分、および、虚数部分を用い
て、互いに90°の位相差を有する搬送波信号をそれぞ
れ変調して合成する直交変調手段とを有する。また好適
には、前記周波数領域時間領域変換手段は、パラレル形
式のディジタルデータをフーリエ逆変換する手段であっ
て、入力信号変換手段をさらに有し、前記入力信号変換
手段は、前記周波数領域時間領域変換手段の入力の所定
の部分のみに該入力信号を入力し、残りの部分には同一
の固定値を入力する。また好適には、前記固定値は0で
あることを特徴とする。
【0016】本発明のディジタル復調装置は、直交周波
数多重信号を受信し、時間領域から周波数領域に変換し
て復調する装置であって、受信された直交周波数多重信
号を、互いに90°位相が異なる局部発振信号を用いて
2つの基底帯域信号に変換する時間領域周波数領域変換
手段と、これらの基底帯域信号をそれぞれ実数部分の入
力、および、虚数部分の入力として時間領域から周波数
領域に変換し、該変換の係数の所定の部分のみを復調出
力として出力する時間領域周波数領域変換手段とを有す
る。また好適には、前記時間領域周波数領域変換手段
は、受信されてディジタル形式のパラレルデータに変換
された該直交周波数多重信号をフーリエ変換することを
特徴とする。
数多重信号を受信し、時間領域から周波数領域に変換し
て復調する装置であって、受信された直交周波数多重信
号を、互いに90°位相が異なる局部発振信号を用いて
2つの基底帯域信号に変換する時間領域周波数領域変換
手段と、これらの基底帯域信号をそれぞれ実数部分の入
力、および、虚数部分の入力として時間領域から周波数
領域に変換し、該変換の係数の所定の部分のみを復調出
力として出力する時間領域周波数領域変換手段とを有す
る。また好適には、前記時間領域周波数領域変換手段
は、受信されてディジタル形式のパラレルデータに変換
された該直交周波数多重信号をフーリエ変換することを
特徴とする。
【0017】
【作用】本発明のディジタル変調装置においては、離散
的フ−リエ逆変換器への入力デ−タとして所定の部分に
のみ伝送データを割り当て、残りの入力データとして同
一の固定値、例えば0を用いて離散的フ−リエ逆変換を
行い、この離散的フ−リエ逆変換結果の実数部出力を局
部発振周波で変調し、虚数部出力はこの局部発振出力を
90゜移相して変調すると共に、これら実数部及び虚数
部の変調出力を合成することで単一の側波帯のみを得
る。また、直交周波数変調装置側で離散的フ−リエ逆変
換器への入力デ−タを上述のようにすることにより、離
散的フ−リエ逆変換結果の実数部出力および虚数部出力
をヒルベルト変換対として取り出すことができ、この二
つの出力を直交した搬送波信号でそれぞれ変調して合成
することで側波対の一方のみを取り出して変調すること
ができる。
的フ−リエ逆変換器への入力デ−タとして所定の部分に
のみ伝送データを割り当て、残りの入力データとして同
一の固定値、例えば0を用いて離散的フ−リエ逆変換を
行い、この離散的フ−リエ逆変換結果の実数部出力を局
部発振周波で変調し、虚数部出力はこの局部発振出力を
90゜移相して変調すると共に、これら実数部及び虚数
部の変調出力を合成することで単一の側波帯のみを得
る。また、直交周波数変調装置側で離散的フ−リエ逆変
換器への入力デ−タを上述のようにすることにより、離
散的フ−リエ逆変換結果の実数部出力および虚数部出力
をヒルベルト変換対として取り出すことができ、この二
つの出力を直交した搬送波信号でそれぞれ変調して合成
することで側波対の一方のみを取り出して変調すること
ができる。
【0018】本発明のディジタル復調装置においは、局
部発振信号により基底帯域に変換された直交周波数多重
方式信号を離散的フ−リエ変換の実数部入力として用
い、局部発振出力を90゜移相した信号により基底帯域
に変換された直交周波数多重信号を離散的フ−リエ変換
の虚数部入力として用い、これらの入力信号の離散的フ
−リエ変換結果の前半部もしくは後半部のデ−タのみを
復調データとする。また、直交周波数変調装置側で直交
した再生搬送波信号で受信信号をそれぞれ復調し、この
復調結果を離散的フ−リエ変換器の実数部及び虚数部に
入力することにより離散的フ−リエ変換回路への入力信
号レベルを2倍とすることができ、この結果復調出力の
信号電力対雑音電力比を向上させることができる。
部発振信号により基底帯域に変換された直交周波数多重
方式信号を離散的フ−リエ変換の実数部入力として用
い、局部発振出力を90゜移相した信号により基底帯域
に変換された直交周波数多重信号を離散的フ−リエ変換
の虚数部入力として用い、これらの入力信号の離散的フ
−リエ変換結果の前半部もしくは後半部のデ−タのみを
復調データとする。また、直交周波数変調装置側で直交
した再生搬送波信号で受信信号をそれぞれ復調し、この
復調結果を離散的フ−リエ変換器の実数部及び虚数部に
入力することにより離散的フ−リエ変換回路への入力信
号レベルを2倍とすることができ、この結果復調出力の
信号電力対雑音電力比を向上させることができる。
【0019】
【実施例】実施例の説明に先立ち、直交周波数多重(O
FDM)信号を数式を用いて説明する。直交周波数多重
信号は、一般の64QAM等の多値変調が単一の搬送波
信号を振幅変調および位相変調して所定の帯域内で情報
の伝送を行うのに対し、複数の搬送波信号をそれぞれ、
単一の搬送波信号を使用した変調方式に比べて低い情報
速度(ビットレート)で変調して所定の帯域内で情報の
伝送を行う変調方式である。直交周波数多重信号の搬送
波信号数がNであって、各搬送波信号についてQAM変
調した場合、直交周波数多重信号のm番目のシンボルf
m (t)は、次式で表される。
FDM)信号を数式を用いて説明する。直交周波数多重
信号は、一般の64QAM等の多値変調が単一の搬送波
信号を振幅変調および位相変調して所定の帯域内で情報
の伝送を行うのに対し、複数の搬送波信号をそれぞれ、
単一の搬送波信号を使用した変調方式に比べて低い情報
速度(ビットレート)で変調して所定の帯域内で情報の
伝送を行う変調方式である。直交周波数多重信号の搬送
波信号数がNであって、各搬送波信号についてQAM変
調した場合、直交周波数多重信号のm番目のシンボルf
m (t)は、次式で表される。
【0020】
【数1】
【0021】式1において、Δφmnは、後述するガード
インターバルによるシンボルの位相回転を補正する項で
あり、次式で表される。
インターバルによるシンボルの位相回転を補正する項で
あり、次式で表される。
【0022】
【数2】
【0023】式1、および、式2より、直交周波数多重
信号は次式で定式化される。
信号は次式で定式化される。
【0024】
【数3】
【0025】以下、直交周波数多重信号の電力スペクト
ラムを定式化する。式1で表された第m番目のシンボル
の時間幅T’の第m番目のシンボルfm (t)のフーリ
エ積分は次式のように表される。
ラムを定式化する。式1で表された第m番目のシンボル
の時間幅T’の第m番目のシンボルfm (t)のフーリ
エ積分は次式のように表される。
【0026】
【数4】
【0027】式4より、この区間におけるエネルギース
ペクトラムは、次式で表される通りとなる。
ペクトラムは、次式で表される通りとなる。
【0028】
【数5】
【0029】式5第2項において、
【0030】
【数6】
【0031】は、第m番目と第k番目の搬送波信号の変
調波の相関関数であり、情報に相関がないことを仮定す
ると、式6は0となる。従って、式3は次式のように変
形される。
調波の相関関数であり、情報に相関がないことを仮定す
ると、式6は0となる。従って、式3は次式のように変
形される。
【0032】
【数7】
【0033】以下、直交周波数多重方式におけるSSB
信号の発生について説明する。信号g(t)のヒルベル
ト(Hilbert)変換をg’(t)と表すと、上側
波信号(USB)Su (t)と下側波信号(USB)S
l (t)はそれぞれ以下の式で表される。
信号の発生について説明する。信号g(t)のヒルベル
ト(Hilbert)変換をg’(t)と表すと、上側
波信号(USB)Su (t)と下側波信号(USB)S
l (t)はそれぞれ以下の式で表される。
【0034】
【数8】
【0035】
【数9】
【0036】ここで、ヒルベルト変換g’(t)は、次
式で定義される。
式で定義される。
【0037】
【数10】
【0038】すなわち、ヒルベルト変換は、インパルス
応答関数h(t)が次式のようになるフィルタに信号を
入力した場合の出力信号である。
応答関数h(t)が次式のようになるフィルタに信号を
入力した場合の出力信号である。
【0039】
【数11】
【0040】インパルス応答関数h(t)のフーリエ変
換をH(ω)とすると、次式が得られる。
換をH(ω)とすると、次式が得られる。
【0041】
【数12】
【0042】このようなフィルタは通常ヒルベルトフィ
ルタと呼ばれる。次に、図1に示すような正側の周波数
領域にのみスペクトラムが存在する信号f(t)のフー
リエ変換F(ω)を考える。図1は、信号スペクトラム
を説明する図である。図1において、(A)は正側周波
数領域のみにスペクトラムが存在する信号F(ω)、
(B)は(A)に示したF(ω)を分解した際の偶関数
信号Fe (ω)、(C)は(A)に示したF(ω)を分
解した際の奇関数Fo (ω)を示す。このフーリエ変換
F(ω)は、図1(B)および(C)に示す2つの関数
に分解できる。すなわち、フーリエ変換F(ω)は、次
式で表される。
ルタと呼ばれる。次に、図1に示すような正側の周波数
領域にのみスペクトラムが存在する信号f(t)のフー
リエ変換F(ω)を考える。図1は、信号スペクトラム
を説明する図である。図1において、(A)は正側周波
数領域のみにスペクトラムが存在する信号F(ω)、
(B)は(A)に示したF(ω)を分解した際の偶関数
信号Fe (ω)、(C)は(A)に示したF(ω)を分
解した際の奇関数Fo (ω)を示す。このフーリエ変換
F(ω)は、図1(B)および(C)に示す2つの関数
に分解できる。すなわち、フーリエ変換F(ω)は、次
式で表される。
【0043】
【数13】
【0044】また、図1に示した偶関数Fe (ω)、お
よび、奇関数Fo (ω)は、以下の式で定義される。
よび、奇関数Fo (ω)は、以下の式で定義される。
【0045】
【数14】
【0046】
【数15】
【0047】また、図1に示した偶関数Fe (ω)、お
よび、奇関数Fo (ω)の間には、以下の式で示される
関係が成立する。
よび、奇関数Fo (ω)の間には、以下の式で示される
関係が成立する。
【0048】
【数16】
【0049】ここで、偶関数Fe (ω)および奇関数F
o (ω)のフーリエ逆変換を求め、それぞれを関数fe
(t)、および、関数fo (t)とすると、これらは以
下の式で表される。
o (ω)のフーリエ逆変換を求め、それぞれを関数fe
(t)、および、関数fo (t)とすると、これらは以
下の式で表される。
【0050】
【数17】
【0051】
【数18】
【0052】ただし、式17、18において、R(ω)
およびX(ω)はそれぞれF(ω)の実数部および虚数
部であり、フーリエ変換F(ω)との間に次式の関係が
成立する。
およびX(ω)はそれぞれF(ω)の実数部および虚数
部であり、フーリエ変換F(ω)との間に次式の関係が
成立する。
【0053】
【数19】
【0054】従って、関数fe (t)は実関数であり、
関数fo (t)は虚関数であることがわかる。
関数fo (t)は虚関数であることがわかる。
【0055】式18において、sgnωのフーリエ逆変
換を考える。
換を考える。
【0056】
【数20】
【0057】すなわち、以下の式が成立する。
【0058】
【数21】
【0059】
【数22】
【0060】
【数23】
【0061】従って、式16、および式21〜23より
重畳積分定理を用いて、以下の式を得る。
重畳積分定理を用いて、以下の式を得る。
【0062】
【数24】
【0063】
【数25】
【0064】式24、25より、関数fe (t)と関数
fo (t)は互いにヒルベルト変換の関係にあることが
わかる。
fo (t)は互いにヒルベルト変換の関係にあることが
わかる。
【0065】また、式17、18より、関数fe (t)
は実関数、関数fo (t)は虚関数であるから、直交周
波数多重信号をSSB化するためには、以下の処理を行
えばよいことがわかる。まず、正側(負側)周波数成分
のみしか存在せず、負側(正側)の周波数成分が0であ
る関数F(ω)を仮定する。次に、関数F(ω)を逆フ
ーリエ積分することにより、時間関数fe (t)+jf
o (t)を得る。次に、上側波SSB信号をS
u (t)、下側波SSB信号をSl (t)とおいて、次
式の演算を行ってSSB信号を得る。
は実関数、関数fo (t)は虚関数であるから、直交周
波数多重信号をSSB化するためには、以下の処理を行
えばよいことがわかる。まず、正側(負側)周波数成分
のみしか存在せず、負側(正側)の周波数成分が0であ
る関数F(ω)を仮定する。次に、関数F(ω)を逆フ
ーリエ積分することにより、時間関数fe (t)+jf
o (t)を得る。次に、上側波SSB信号をS
u (t)、下側波SSB信号をSl (t)とおいて、次
式の演算を行ってSSB信号を得る。
【0066】
【数26】
【0067】以下、本発明の第1の実施例を説明する。
本発明のディジタル変調装置およびディジタル復調装置
は、例えばディジタル画像データの伝送に使用されるも
のである。図2は、本発明の直交周波数多重変調装置1
0の構成を示す図である。図2において、シリアル/パ
ラレル変換回路320は、伝送すべきシリアル形式のデ
ィジタル入力信号をシリアル/パラレル変換して離散的
フーリエ逆変換(IDFT)回路303に入力する。シ
リアル/パラレル変換回路320の構成は、図3を参照
して後述する。IDFT回路303は、2N、例えば1
024入力の離散的フーリエ逆変換回路であって、シリ
アル/パラレル変換回路320によりパラレル形式に変
換された入力信号を周波数領域から時間領域に(フーリ
エ逆)変換し、その変換結果の実数部分(Re)をパラ
レル/シリアル変換回路304に、虚数部分(Im)を
パラレル/シリアル変換回路305に入力する。IDF
T回路303で行われる変換は、次式で示される。
本発明のディジタル変調装置およびディジタル復調装置
は、例えばディジタル画像データの伝送に使用されるも
のである。図2は、本発明の直交周波数多重変調装置1
0の構成を示す図である。図2において、シリアル/パ
ラレル変換回路320は、伝送すべきシリアル形式のデ
ィジタル入力信号をシリアル/パラレル変換して離散的
フーリエ逆変換(IDFT)回路303に入力する。シ
リアル/パラレル変換回路320の構成は、図3を参照
して後述する。IDFT回路303は、2N、例えば1
024入力の離散的フーリエ逆変換回路であって、シリ
アル/パラレル変換回路320によりパラレル形式に変
換された入力信号を周波数領域から時間領域に(フーリ
エ逆)変換し、その変換結果の実数部分(Re)をパラ
レル/シリアル変換回路304に、虚数部分(Im)を
パラレル/シリアル変換回路305に入力する。IDF
T回路303で行われる変換は、次式で示される。
【0068】
【数27】
【0069】パラレル/シリアル変換回路(P/S)3
04、305は、それぞれIDFT回路303の変換結
果の実数部および虚数部をシリアル形式のデータに変換
する。バッファメモリ(Buf)306、307は、パ
ラレル/シリアル変換回路304、305の出力信号に
ついてガードインターバルを付加する。ガードインター
バルについては、図4を参照して後述する。バッファメ
モリ制御回路321は、バッファメモリ306、307
の動作を制御する。
04、305は、それぞれIDFT回路303の変換結
果の実数部および虚数部をシリアル形式のデータに変換
する。バッファメモリ(Buf)306、307は、パ
ラレル/シリアル変換回路304、305の出力信号に
ついてガードインターバルを付加する。ガードインター
バルについては、図4を参照して後述する。バッファメ
モリ制御回路321は、バッファメモリ306、307
の動作を制御する。
【0070】D/A変換回路308、309は、それぞ
れバッファメモリ306、307の出力信号をアナログ
形式の信号に変換してローパスフィルタ310、311
に入力する。ローパスフィルタ(LPF)310、31
1は、それぞれD/A変換回路308、309の変換結
果を帯域制限して乗算回路312、313に入力する。
搬送波信号発生回路314は、搬送波信号を生成して9
0°移相回路315、および、乗算回路312に入力す
る。90°移相回路315は、搬送波信号発生回路31
4から入力された搬送波信号の位相をを90°移相して
乗算回路313に入力する。乗算回路312、313
は、それぞれローパスフィルタ310、311の出力信
号と搬送波信号および90°移相回路315により90
°移相された搬送波信号を乗算して加算回路316に入
力する。加算回路316は、乗算回路312、313の
出力信号を加算して合成する。バンドパスフィルタ(B
PF)317は、加算回路316の出力信号を帯域制限
する。RFコンバータ318は、バンドパスフィルタ3
17の出力信号を所定の周波数に変換して、送信アンテ
ナ319から送出する。
れバッファメモリ306、307の出力信号をアナログ
形式の信号に変換してローパスフィルタ310、311
に入力する。ローパスフィルタ(LPF)310、31
1は、それぞれD/A変換回路308、309の変換結
果を帯域制限して乗算回路312、313に入力する。
搬送波信号発生回路314は、搬送波信号を生成して9
0°移相回路315、および、乗算回路312に入力す
る。90°移相回路315は、搬送波信号発生回路31
4から入力された搬送波信号の位相をを90°移相して
乗算回路313に入力する。乗算回路312、313
は、それぞれローパスフィルタ310、311の出力信
号と搬送波信号および90°移相回路315により90
°移相された搬送波信号を乗算して加算回路316に入
力する。加算回路316は、乗算回路312、313の
出力信号を加算して合成する。バンドパスフィルタ(B
PF)317は、加算回路316の出力信号を帯域制限
する。RFコンバータ318は、バンドパスフィルタ3
17の出力信号を所定の周波数に変換して、送信アンテ
ナ319から送出する。
【0071】以下、シリアル/パラレル変換回路320
の構成を説明する。図3は、シリアル/パラレル変換回
路320の構成を示す図である。シフトレジスタ320
1は、1入力N−1出力のシフトレジスタである。ラッ
チ3202は、2N段構成のラッチ回路であり、シフト
レジスタ3201の出力信号を1段〜N−1段に、その
他の段(0段およびN段〜2N−1段)には固定値、例
えば0をラッチし、これらのデータをIDFT回路30
3に入力する。入力信号は、シフトレジスタ3201で
パラレル形式のデータに変換され、ラッチ3202の上
記段にラッチされ、上述のラッチ3202にラッチされ
た配列でIDFT回路303に入力される。
の構成を説明する。図3は、シリアル/パラレル変換回
路320の構成を示す図である。シフトレジスタ320
1は、1入力N−1出力のシフトレジスタである。ラッ
チ3202は、2N段構成のラッチ回路であり、シフト
レジスタ3201の出力信号を1段〜N−1段に、その
他の段(0段およびN段〜2N−1段)には固定値、例
えば0をラッチし、これらのデータをIDFT回路30
3に入力する。入力信号は、シフトレジスタ3201で
パラレル形式のデータに変換され、ラッチ3202の上
記段にラッチされ、上述のラッチ3202にラッチされ
た配列でIDFT回路303に入力される。
【0072】以下、直交周波数多重変調装置10の動作
を説明する。シリアル形式のディジタル入力信号はシリ
アル/パラレル変換回路320に入力されて、上述のよ
うに所定の部分に固定値(0)が付加されたパラレル形
式の信号に変換される。シリアル/パラレル変換回路3
20によりパラレル形式の信号に変換された入力信号を
2N個の入力信号2N入力のIDFT回路303に入力
することにより、IDFT回路303の出力信号の虚数
部分は実数部分のヒルベルト変換となる。ここで、ある
信号とその信号のヒルベルト変換結果を同一周波数の直
交する二つの搬送波で変調して、これらの変調結果を合
成することにより変調信号の片側側波信号のみを取り出
すことができることが既に知られている。
を説明する。シリアル形式のディジタル入力信号はシリ
アル/パラレル変換回路320に入力されて、上述のよ
うに所定の部分に固定値(0)が付加されたパラレル形
式の信号に変換される。シリアル/パラレル変換回路3
20によりパラレル形式の信号に変換された入力信号を
2N個の入力信号2N入力のIDFT回路303に入力
することにより、IDFT回路303の出力信号の虚数
部分は実数部分のヒルベルト変換となる。ここで、ある
信号とその信号のヒルベルト変換結果を同一周波数の直
交する二つの搬送波で変調して、これらの変調結果を合
成することにより変調信号の片側側波信号のみを取り出
すことができることが既に知られている。
【0073】本発明の直交周波数多重変調装置10は、
この事実を利用して片側波信号のみを生成する。すなわ
ちバッファメモリ制御回路321の制御に基づいて、バ
ッファメモリ306、307がIDFT回路303の出
力信号の実数部分および虚数部分についてガ−ドインタ
バルを付加する。
この事実を利用して片側波信号のみを生成する。すなわ
ちバッファメモリ制御回路321の制御に基づいて、バ
ッファメモリ306、307がIDFT回路303の出
力信号の実数部分および虚数部分についてガ−ドインタ
バルを付加する。
【0074】図4は、ガードインターバルを説明する図
である。ガードインターバルは、マルチパス妨害等の影
響を排除するために信号に余裕を持たせるために直交周
波数多重信号のシンボルに付加される信号である。図4
において、(A)はガ−ドインタバルがない送信信号波
形であり、(B)はガ−ドインタバルを付加した送信信
号波形である。直交周波数多重信号は複数の搬送波信号
が多重されて生成され、それぞれの搬送波信号のIDF
T期間Ta に対してガ−ドインタバルTg が図4(B)
に示すように付加される。図4においては、搬送波信号
#1、および、搬送波信号#1の2倍の周波数の搬送波
信号#2を示してあるが、3以上の搬送波信号を用いて
直交周波数多重変調を行う場合も、その他の各搬送波信
号について同様である。ガードインターバルTg の付加
は、各搬送波信号のシンボルの始まりの部分をシンボル
の終わりに付加することにより行われる。この処理は、
IDFT回路303の出力信号のシンボルの始まりの部
分をシンボルの最後に付加することに相当し、図2に示
したようにバッファメモリ306、307をバッファメ
モリ制御回路321で制御することにより簡単に行うこ
とができ、これらの回路は容易に回路化することができ
る。
である。ガードインターバルは、マルチパス妨害等の影
響を排除するために信号に余裕を持たせるために直交周
波数多重信号のシンボルに付加される信号である。図4
において、(A)はガ−ドインタバルがない送信信号波
形であり、(B)はガ−ドインタバルを付加した送信信
号波形である。直交周波数多重信号は複数の搬送波信号
が多重されて生成され、それぞれの搬送波信号のIDF
T期間Ta に対してガ−ドインタバルTg が図4(B)
に示すように付加される。図4においては、搬送波信号
#1、および、搬送波信号#1の2倍の周波数の搬送波
信号#2を示してあるが、3以上の搬送波信号を用いて
直交周波数多重変調を行う場合も、その他の各搬送波信
号について同様である。ガードインターバルTg の付加
は、各搬送波信号のシンボルの始まりの部分をシンボル
の終わりに付加することにより行われる。この処理は、
IDFT回路303の出力信号のシンボルの始まりの部
分をシンボルの最後に付加することに相当し、図2に示
したようにバッファメモリ306、307をバッファメ
モリ制御回路321で制御することにより簡単に行うこ
とができ、これらの回路は容易に回路化することができ
る。
【0075】さらにバッファメモリ306、307の出
力信号は、D/A変換回路308、309によりアナロ
グ形式の信号に変換され、これらの信号はローパスフィ
ルタ310、311により帯域制限される。乗算回路3
12、313は、ローパスフィルタ310、311の出
力信号をそれぞれ搬送波信号信号発生回路314から入
力される搬送波信号信号、および、90°移相回路31
5により90°移相された搬送波信号信号と乗算して加
算回路316に入力する。加算回路316は、乗算回路
312、313から入力される信号を加算して合成し、
バンドパスフィルタ317に入力する。バンドパスフィ
ルタ317は、加算回路316の出力信号を所定の帯域
幅に帯域制限し、さらに、RFコンバータ318が所定
の伝送周波数に変換して増幅し、送信アンテナ319を
介して送信信号として受信側に送出する。なお第1の実
施例においては、加算回路316により2つの直交変調
波信号を加算合成して片側(SSB)波帯として下側
(LSB)波帯のみを得ているが、加算回路316に替
えて減算回路を使用し、減算合成を用いて上側(US
B)波帯のみを取り出すように構成してもよい。
力信号は、D/A変換回路308、309によりアナロ
グ形式の信号に変換され、これらの信号はローパスフィ
ルタ310、311により帯域制限される。乗算回路3
12、313は、ローパスフィルタ310、311の出
力信号をそれぞれ搬送波信号信号発生回路314から入
力される搬送波信号信号、および、90°移相回路31
5により90°移相された搬送波信号信号と乗算して加
算回路316に入力する。加算回路316は、乗算回路
312、313から入力される信号を加算して合成し、
バンドパスフィルタ317に入力する。バンドパスフィ
ルタ317は、加算回路316の出力信号を所定の帯域
幅に帯域制限し、さらに、RFコンバータ318が所定
の伝送周波数に変換して増幅し、送信アンテナ319を
介して送信信号として受信側に送出する。なお第1の実
施例においては、加算回路316により2つの直交変調
波信号を加算合成して片側(SSB)波帯として下側
(LSB)波帯のみを得ているが、加算回路316に替
えて減算回路を使用し、減算合成を用いて上側(US
B)波帯のみを取り出すように構成してもよい。
【0076】以下、本発明の第2の実施例を説明する。
図5は、本発明の直交周波数多重復調装置108の構成
を示す図である。図5において、受信アンテナ101
は、例えば従来の技術として示した直交周波数多重変調
装置80により直交周波数多重され、電波信号として送
出された受信信号を補捉する。チューナ102は、受信
アンテナ101により補捉された受信信号を所定の中間
周波数帯に変換し、増幅して復調装置に入力する。乗算
回路111、112は、それぞれチューナ102から入
力された中間周波数帯域の受信信号と、局部発振器(L
O)113の出力信号、および、局部発振器113の出
力信号を90゜移相回路116により90°移相した信
号とを乗算してローパスフィルター(LFP)115、
116に入力する。ローパスフィルター115、116
は、それぞれ乗算回路111、112の出力信号の内、
所定の高域遮断周波数以下の成分を通過させ、不要な周
波数成分を取り除き、アナログ/ディジタル変換回路
(A/D)117、118、および、クロック再生回路
127に入力する。
図5は、本発明の直交周波数多重復調装置108の構成
を示す図である。図5において、受信アンテナ101
は、例えば従来の技術として示した直交周波数多重変調
装置80により直交周波数多重され、電波信号として送
出された受信信号を補捉する。チューナ102は、受信
アンテナ101により補捉された受信信号を所定の中間
周波数帯に変換し、増幅して復調装置に入力する。乗算
回路111、112は、それぞれチューナ102から入
力された中間周波数帯域の受信信号と、局部発振器(L
O)113の出力信号、および、局部発振器113の出
力信号を90゜移相回路116により90°移相した信
号とを乗算してローパスフィルター(LFP)115、
116に入力する。ローパスフィルター115、116
は、それぞれ乗算回路111、112の出力信号の内、
所定の高域遮断周波数以下の成分を通過させ、不要な周
波数成分を取り除き、アナログ/ディジタル変換回路
(A/D)117、118、および、クロック再生回路
127に入力する。
【0077】アナログ/ディジタル変換回路117、1
18は、それぞれローパスフィルター115、116か
ら入力されるアナログ形式の信号をディジタル形式の信
号に変換する。シリアル/パラレル変換回路(S/P)
119、120は、それぞれアナログ/ディジタル変換
回路117、118から入力される直列(シリアル)形
式のディジタル信号を並列(パラレル)形式の信号に変
換してDFT回路121に入力する。DFT回路121
は、例えばディジタルシグナルプロセッサ(DSP)等
から構成される2N、例えば1204個の入力の離散的
フーリエ変換回路であって、シリアル/パラレル変換回
路119、120から入力されるディジタル信号を時間
領域から周波数領域に変換(離散的フ−リエ変換(DF
T))してパラレル/シリアル変換回路(P/S)12
2、123に入力する。DFT回路121において行わ
れる変換は、次式で示される。
18は、それぞれローパスフィルター115、116か
ら入力されるアナログ形式の信号をディジタル形式の信
号に変換する。シリアル/パラレル変換回路(S/P)
119、120は、それぞれアナログ/ディジタル変換
回路117、118から入力される直列(シリアル)形
式のディジタル信号を並列(パラレル)形式の信号に変
換してDFT回路121に入力する。DFT回路121
は、例えばディジタルシグナルプロセッサ(DSP)等
から構成される2N、例えば1204個の入力の離散的
フーリエ変換回路であって、シリアル/パラレル変換回
路119、120から入力されるディジタル信号を時間
領域から周波数領域に変換(離散的フ−リエ変換(DF
T))してパラレル/シリアル変換回路(P/S)12
2、123に入力する。DFT回路121において行わ
れる変換は、次式で示される。
【0078】
【数28】
【0079】パラレル/シリアル変換回路122、12
3は、DFT回路121から入力されたパラレル形式の
ディジタル信号をシリアル形式の信号に変換し、バッフ
ァメモリ(Buf)124、125、および、搬送波信
号再生回路130に入力する。
3は、DFT回路121から入力されたパラレル形式の
ディジタル信号をシリアル形式の信号に変換し、バッフ
ァメモリ(Buf)124、125、および、搬送波信
号再生回路130に入力する。
【0080】バッファメモリ131は、パラレル/シリ
アル変換回路122から入力される信号についてガード
インターバルの除去等の処理を行い、Iチャネル信号お
よびQチャネル信号として出力する。搬送波信号再生回
路(CR)130は、例えばコスタスループ回路等によ
り構成され、パラレル/シリアル変換回路122、12
3の出力信号に基づいて局部発振器113を制御して所
定の周波数の局部周波数信号を発生させる。局部発振器
113は、例えば電圧制御型発信回路(VCO)であ
り、搬送波信号再生回路130の制御により所定の周波
数の局部信号を発生する。90°位相回路114は、局
部発振器113の出力信号の位相を90°移相させ、位
置制御部112に入力する。
アル変換回路122から入力される信号についてガード
インターバルの除去等の処理を行い、Iチャネル信号お
よびQチャネル信号として出力する。搬送波信号再生回
路(CR)130は、例えばコスタスループ回路等によ
り構成され、パラレル/シリアル変換回路122、12
3の出力信号に基づいて局部発振器113を制御して所
定の周波数の局部周波数信号を発生させる。局部発振器
113は、例えば電圧制御型発信回路(VCO)であ
り、搬送波信号再生回路130の制御により所定の周波
数の局部信号を発生する。90°位相回路114は、局
部発振器113の出力信号の位相を90°移相させ、位
置制御部112に入力する。
【0081】以下、直交周波数多重復調装置108の動
作を説明する。チューナ102は、例えば第1の実施例
に示した直交周波数多重変調装置10により生成され、
受信アンテナ101により捕捉された受信信号を増幅
し、所定の中間周波数帯の信号に変換して乗算回路11
1、112に入力する。乗算回路111、112は、チ
ューナ102からの入力信号と局部発振器113により
生成され、さらに90°移相回路114により90°移
相された互いに直交する搬送波信号と乗算され、基底帯
域信号に変換されてローパスフィルター115、116
に入力される。これらの基底帯域信号は、ローパスフィ
ルター115、116により帯域制限され、さらに、ア
ナログ/ディジタル変換回路117、118によりディ
ジタル形式の信号に変換される。アナログ/ディジタル
変換回路117、118の出力信号は、それぞれシリア
ル/パラレル変換回路119、120によりパラレル形
式の信号に変換され、DFT回路121の実数部入力、
および、虚数部入力に入力され、離散的フーリエ変換さ
れる。離散的フーリエ変換の結果はパラレル/シリアル
変換回路122、123によりシリアル形式の信号に変
換され、さらにバッファメモリ131においてガードイ
ンターバルが除去されて出力データとして出力される。
以上のように、本発明の直交周波数多重復調装置108
は、DFT回路121の実数部入力、および、虚数部入
力に直交する再生搬送波信号で変換した基底帯域の直交
周波数多重信号を供給するので、DFT回路121への
信号入力レベルは2倍となり、DFT回路121の変換
出力の信号電力対雑音電力比を向上することができる。
作を説明する。チューナ102は、例えば第1の実施例
に示した直交周波数多重変調装置10により生成され、
受信アンテナ101により捕捉された受信信号を増幅
し、所定の中間周波数帯の信号に変換して乗算回路11
1、112に入力する。乗算回路111、112は、チ
ューナ102からの入力信号と局部発振器113により
生成され、さらに90°移相回路114により90°移
相された互いに直交する搬送波信号と乗算され、基底帯
域信号に変換されてローパスフィルター115、116
に入力される。これらの基底帯域信号は、ローパスフィ
ルター115、116により帯域制限され、さらに、ア
ナログ/ディジタル変換回路117、118によりディ
ジタル形式の信号に変換される。アナログ/ディジタル
変換回路117、118の出力信号は、それぞれシリア
ル/パラレル変換回路119、120によりパラレル形
式の信号に変換され、DFT回路121の実数部入力、
および、虚数部入力に入力され、離散的フーリエ変換さ
れる。離散的フーリエ変換の結果はパラレル/シリアル
変換回路122、123によりシリアル形式の信号に変
換され、さらにバッファメモリ131においてガードイ
ンターバルが除去されて出力データとして出力される。
以上のように、本発明の直交周波数多重復調装置108
は、DFT回路121の実数部入力、および、虚数部入
力に直交する再生搬送波信号で変換した基底帯域の直交
周波数多重信号を供給するので、DFT回路121への
信号入力レベルは2倍となり、DFT回路121の変換
出力の信号電力対雑音電力比を向上することができる。
【0082】図6は、直交周波数多重復調装置108に
使用されるコスタスループの構成を示す図である。図6
において、直交周波数多重復調装置108のコスタスル
ープは、乗算回路(周波数変換回路)111、112、
搬送波信号再生回路130、局部発振器113、およ
び、90°移相回路114から構成されている。さら
に、搬送波信号再生回路130は、ローパスフィルタ1
261および位相比較回路1262から構成される。図
7は、位相比較回路1262の構成を示す図である。位
相比較回路1262は、乗算回路1283から構成さ
れ、Iチャネル信号およびQチャネル信号の位相差ε
(θ)を出力する。
使用されるコスタスループの構成を示す図である。図6
において、直交周波数多重復調装置108のコスタスル
ープは、乗算回路(周波数変換回路)111、112、
搬送波信号再生回路130、局部発振器113、およ
び、90°移相回路114から構成されている。さら
に、搬送波信号再生回路130は、ローパスフィルタ1
261および位相比較回路1262から構成される。図
7は、位相比較回路1262の構成を示す図である。位
相比較回路1262は、乗算回路1283から構成さ
れ、Iチャネル信号およびQチャネル信号の位相差ε
(θ)を出力する。
【0083】図8は、再生搬送波信号の移相誤差と位相
差ε(θ)との関係を示す図である。一般的に、送信側
と同一周波数の搬送波信号を局部発振器113により再
生し、これをチューナ102により変換された中間周波
帯の直交周波数多重信号と乗算することにより、中間周
波数帯の直交周波数多重信号は基底帯域の信号に変換さ
れる。この局部発振器113を制御する搬送波信号再生
回路の一つにコスタスル−プがあり、しばしば用いられ
ている。図6に示すコスタスループを使用して、例えば
2相位相変調(BPSK)の搬送波信号を再生する場
合、図7に示すようなコスタス演算をIチャネル信号お
よびQチャネル信号に施すことにより、図8に示すよう
な再生搬送波信号位相誤差特性を得ている。図8に示し
た位相誤差信号に基づいて局部発振器113を制御する
ことにより、搬送波信号を再生することができる。
差ε(θ)との関係を示す図である。一般的に、送信側
と同一周波数の搬送波信号を局部発振器113により再
生し、これをチューナ102により変換された中間周波
帯の直交周波数多重信号と乗算することにより、中間周
波数帯の直交周波数多重信号は基底帯域の信号に変換さ
れる。この局部発振器113を制御する搬送波信号再生
回路の一つにコスタスル−プがあり、しばしば用いられ
ている。図6に示すコスタスループを使用して、例えば
2相位相変調(BPSK)の搬送波信号を再生する場
合、図7に示すようなコスタス演算をIチャネル信号お
よびQチャネル信号に施すことにより、図8に示すよう
な再生搬送波信号位相誤差特性を得ている。図8に示し
た位相誤差信号に基づいて局部発振器113を制御する
ことにより、搬送波信号を再生することができる。
【0084】コスタスル−プを直交周波数多重信号の搬
送波信号の再生に用いるには、図6に示したように局部
発振器113の搬送波信号出力の位相に直交する搬送波
信号と復調信号との演算が必要になる。しかし、直交周
波数多重信号の受信では、局部発振器113の出力信号
を90°移相回路114により90゜移相した搬送波信
号による復調出力としてDFT回路121の出力信号の
虚数部分を用いることができる。従って、図6に示した
コスタスループの処理を搬送波信号再生回路130によ
り実現可能である。この場合、局部発振器113の搬送
波信号の位相が正しく再生されているならば、DFT回
路121の出力信号の虚数部分は常に0となり、実数部
出力のみが有意となる。
送波信号の再生に用いるには、図6に示したように局部
発振器113の搬送波信号出力の位相に直交する搬送波
信号と復調信号との演算が必要になる。しかし、直交周
波数多重信号の受信では、局部発振器113の出力信号
を90°移相回路114により90゜移相した搬送波信
号による復調出力としてDFT回路121の出力信号の
虚数部分を用いることができる。従って、図6に示した
コスタスループの処理を搬送波信号再生回路130によ
り実現可能である。この場合、局部発振器113の搬送
波信号の位相が正しく再生されているならば、DFT回
路121の出力信号の虚数部分は常に0となり、実数部
出力のみが有意となる。
【0085】なお、上記各実施例においては説明の簡略
化のために各搬送波信号に1次元変調を行う場合につい
て説明したが、変調方式は1次元変調方式でなくともよ
く、2次元変調方式を用いてもよい。本発明のディジタ
ル変調装置およびディジタル復調装置は以上各実施例に
示した他、例えば実施例中に変形例として示したように
種々の構成をとることができる。
化のために各搬送波信号に1次元変調を行う場合につい
て説明したが、変調方式は1次元変調方式でなくともよ
く、2次元変調方式を用いてもよい。本発明のディジタ
ル変調装置およびディジタル復調装置は以上各実施例に
示した他、例えば実施例中に変形例として示したように
種々の構成をとることができる。
【0086】
【発明の効果】送信側での離散的逆フ−リエ変換器から
の出力として実数部からの出力のみならず、この実数部
出力のヒルベルト変換出力を虚数部から得るようにした
ので、これら二つの出力を同一周波数の直交する二つの
搬送波信号で変調し合成することによって簡単に一方の
側波帯のみからなる信号(SSB信号)を生成すること
が可能である。受信側では受信入力信号から搬送波信号
を再生し、直交する二つの再生搬送波信号で復調して、
これら二つの信号をそれぞれ離散的フ−リエ変換器の実
数部及び虚数部入力としたので入力レベルが2倍とな
り、受信信号電力対雑音電力比を向上することができ
る。
の出力として実数部からの出力のみならず、この実数部
出力のヒルベルト変換出力を虚数部から得るようにした
ので、これら二つの出力を同一周波数の直交する二つの
搬送波信号で変調し合成することによって簡単に一方の
側波帯のみからなる信号(SSB信号)を生成すること
が可能である。受信側では受信入力信号から搬送波信号
を再生し、直交する二つの再生搬送波信号で復調して、
これら二つの信号をそれぞれ離散的フ−リエ変換器の実
数部及び虚数部入力としたので入力レベルが2倍とな
り、受信信号電力対雑音電力比を向上することができ
る。
【図1】信号スペクトラムを説明する図であって、
(A)は正側周波数領域のみにスペクトラムが存在する
信号F(ω)、(B)は(A)に示したF(ω)を分解
した際の偶関数信号Fe (ω)、(C)は(A)に示し
たF(ω)を分解した際の奇関数Fo (ω)を示す。
(A)は正側周波数領域のみにスペクトラムが存在する
信号F(ω)、(B)は(A)に示したF(ω)を分解
した際の偶関数信号Fe (ω)、(C)は(A)に示し
たF(ω)を分解した際の奇関数Fo (ω)を示す。
【図2】本発明の直交周波数多重変調装置の構成を示す
図である。
図である。
【図3】図2に示したシリアル/パラレル変換回路の構
成を示す図である。
成を示す図である。
【図4】ガードインターバルを説明する図である。
【図5】本発明の直交周波数多重復調装置の構成を示す
図である。
図である。
【図6】図5に示した直交周波数多重復調装置に使用さ
れるコスタスループの構成を示す図である。
れるコスタスループの構成を示す図である。
【図7】図6に示した位相比較回路の構成を示す図であ
る。
る。
【図8】再生搬送波信号の移相誤差と位相差ε(θ)と
の関係を示す図である。
の関係を示す図である。
【図9】従来の直交周波数多重変調装置の構成を示す図
である。
である。
【図10】図9に示したシリアル/パラレル変換回路の
構成、および、離散的フ−リエ逆変換回路との接続を示
す図である。
構成、および、離散的フ−リエ逆変換回路との接続を示
す図である。
【図11】図9に示した直交周波数多重変調装置の各部
の信号周波数スペクトラムを示す図である。
の信号周波数スペクトラムを示す図である。
【図12】従来の直交周波数多重復調装置の構成を示す
図である。
図である。
10・・・直交周波数多重変調装置、320・・・シリ
アル/パラレル変換回路、3201・・・シフトレジス
タ、3202・・・ラッチ、303・・・IDFT回
路、304,305・・・パラレル/シリアル変換回
路、306,307・・・バッファメモリ、321・・
・バッファメモリ制御回路、308,309・・・ディ
ジタル/アナログ変換回路、310,311・・・ロー
パスフィルタ、312,313・・・乗算回路、314
・・・搬送波信号発生回路、315・・・90°移相回
路、316・・・加算回路、317・・・バンドパスフ
ィルタ、318・・・RFコンバータ、108・・・直
交周波数多重復調装置、101・・・受信アンテナ、1
02・・・チューナ、111,112・・・乗算回路、
113・・・局部発振器、114・・・90°移相回
路、115,116・・・ローパスフィルター、11
7,118・・・アナログ/ディジタル変換回路、11
9,120・・・シリアル/パラレル変換回路、121
・・・DFT回路、122,123・・・パラレル/シ
リアル変換回路、130・・・搬送波信号再生回路、1
261・・・ローパスフィルタ、1262・・・位相比
較回路、131・・・バッファメモリ
アル/パラレル変換回路、3201・・・シフトレジス
タ、3202・・・ラッチ、303・・・IDFT回
路、304,305・・・パラレル/シリアル変換回
路、306,307・・・バッファメモリ、321・・
・バッファメモリ制御回路、308,309・・・ディ
ジタル/アナログ変換回路、310,311・・・ロー
パスフィルタ、312,313・・・乗算回路、314
・・・搬送波信号発生回路、315・・・90°移相回
路、316・・・加算回路、317・・・バンドパスフ
ィルタ、318・・・RFコンバータ、108・・・直
交周波数多重復調装置、101・・・受信アンテナ、1
02・・・チューナ、111,112・・・乗算回路、
113・・・局部発振器、114・・・90°移相回
路、115,116・・・ローパスフィルター、11
7,118・・・アナログ/ディジタル変換回路、11
9,120・・・シリアル/パラレル変換回路、121
・・・DFT回路、122,123・・・パラレル/シ
リアル変換回路、130・・・搬送波信号再生回路、1
261・・・ローパスフィルタ、1262・・・位相比
較回路、131・・・バッファメモリ
Claims (5)
- 【請求項1】直交周波数多重信号を生成する変調装置で
あって、 入力信号を周波数領域から時間領域に変換し、変換結果
を実数部分、および、虚数部分に分けて出力する周波数
領域時間領域変換手段と、 該変換結果の実数部分、および、虚数部分を用いて、互
いに90°の位相差を有する搬送波信号をそれぞれ変調
して合成する直交変調手段とを有するディジタル変調装
置。 - 【請求項2】前記周波数領域時間領域変換手段は、パラ
レル形式のディジタルデータをフーリエ逆変換する手段
であって、入力信号変換手段をさらに有し、 前記入力信号変換手段は、前記周波数領域時間領域変換
手段の入力の所定の部分のみに該入力信号を入力し、残
りの部分には同一の固定値を入力する請求項1に記載の
ディジタル変調装置。 - 【請求項3】前記固定値は0であることを特徴とする請
求項2に記載のディジタル変調装置。 - 【請求項4】直交周波数多重信号を受信し、時間領域か
ら周波数領域に変換して復調する装置であって、 受信された直交周波数多重信号を、互いに90°位相が
異なる局部発振信号を用いて2つの基底帯域信号に変換
する時間領域周波数領域変換手段と、 これらの基底帯域信号をそれぞれ実数部分の入力、およ
び、虚数部分の入力として時間領域から周波数領域に変
換し、該変換の係数の所定の部分のみを復調出力として
出力する時間領域周波数領域変換手段とを有するディジ
タル復調装置。 - 【請求項5】前記時間領域周波数領域変換手段は、受信
されてディジタル形式のパラレルデータに変換された該
直交周波数多重信号をフーリエ変換することを特徴とす
る請求項4に記載のディジタル復調装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6175814A JPH0795176A (ja) | 1993-07-28 | 1994-07-27 | ディジタル変調装置およびディジタル復調装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18609593 | 1993-07-28 | ||
JP5-186095 | 1993-07-28 | ||
JP6175814A JPH0795176A (ja) | 1993-07-28 | 1994-07-27 | ディジタル変調装置およびディジタル復調装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0795176A true JPH0795176A (ja) | 1995-04-07 |
Family
ID=26496965
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6175814A Pending JPH0795176A (ja) | 1993-07-28 | 1994-07-27 | ディジタル変調装置およびディジタル復調装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0795176A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008206048A (ja) * | 2007-02-22 | 2008-09-04 | Toshiba Corp | 受信装置 |
WO2016075879A1 (ja) * | 2014-11-10 | 2016-05-19 | 株式会社豊田中央研究所 | 信号処理装置及び信号処理方法 |
-
1994
- 1994-07-27 JP JP6175814A patent/JPH0795176A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008206048A (ja) * | 2007-02-22 | 2008-09-04 | Toshiba Corp | 受信装置 |
WO2016075879A1 (ja) * | 2014-11-10 | 2016-05-19 | 株式会社豊田中央研究所 | 信号処理装置及び信号処理方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040706 |