JPH10125261A - 画像表示装置 - Google Patents

画像表示装置

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JPH10125261A
JPH10125261A JP27477296A JP27477296A JPH10125261A JP H10125261 A JPH10125261 A JP H10125261A JP 27477296 A JP27477296 A JP 27477296A JP 27477296 A JP27477296 A JP 27477296A JP H10125261 A JPH10125261 A JP H10125261A
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JP
Japan
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electron
emitting devices
substrate
image display
display device
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Withdrawn
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JP27477296A
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English (en)
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Hideaki Mitsutake
英明 光武
Susumu Yasuda
進 安田
Hidetoshi Suzuki
英俊 鱸
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Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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  • Electrodes For Cathode-Ray Tubes (AREA)
  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板の境界部に表示不能領域ができない高品
質の画像を生成する画像表示装置を提供する。 【解決手段】 基板10A上に正極、電子放出部及び負
極の順に配置された複数の第1の電子放出素子と、これ
ら複数の第1の電子放出素子の配列方向に略直交する方
向に基板10B上に配置され、前記第1の電子放出素子
と同じ構成を有する複数の第2の電子放出素子と、これ
ら複数の第1と第2の電子放出素子から放出される各電
子ビームが進行する方向に、これら複数の第1と第2の
電子放出素子が配置された各基板10A,10Bに平行
に配置されたターゲットとを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像表示装置に関
し、特に複数の電子放出素子を備える画像表示装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、電子放出素子として熱陰極素
子と冷陰極素子の2種類が知られている。このうち冷陰
極素子では、例えば表面伝導型放出素子や、電界放出型
素子(以下FE型と記す)や、金属/絶縁層/金属型放
出素子(以下MIM型と記す)、などが知られている。
【0003】表面伝導型放出素子としては、例えば、M.
I.Elinson,Radio E-ng.Electron Phys.,10,1290,(1965)
や、後述する他の例が知られている。この表面伝導型放
出素子は、基板上に形成された小面積の薄膜に、膜面に
平行に電流を流すことにより電子放出が生ずる現象を利
用するものである。この表面伝導型放出素子としては、
前記エリンソン等によるSnO2薄膜を用いたものの他
に、Au薄膜によるもの[G.Dittmer:“Thin Solid Film
s”,9,317(1972)]や、In2O3/SnO2薄膜によるも
の[M.Hartwell and C.G.Fonstad:"IEEE Trans.ED Con
f.",519(1975)]や、カーボン薄膜によるもの[荒木久
他:真空、第26巻、第1号、22(1983)]等が
報告されている。
【0004】これらの表面伝導型放出素子の素子構成の
典型的な例として、図1に前述のM.Hartwellらによる素
子の平面図を示す。同図において、3001は基板で、
3004はスパッタで形成された金属酸化物よりなる導
電性薄膜である。導電性薄膜3004は図示のようにH
字形の平面形状に形成されている。該導電性薄膜300
4に後述の通電フォーミングと呼ばれる通電処理を施す
ことにより、電子放出部3005が形成される。図中の
間隔Lは、0.5〜1[mm],Wは、0.1[mm]
で設定されている。尚、図示の便宜から、電子放出部3
005は導電性薄膜3004の中央に矩形の形状で示し
たが、これは模式的なものであり、実際の電子放出部の
位置や形状を忠実に表現しているわけではない。
【0005】M. Hartewellらによる素子をはじめとして
上述の表面伝導型放出素子においては、電子放出を行う
前に導電性薄膜3004に通電フォーミングと呼ばれる
通電処理を施すことにより、電子放出部3005を形成
するのが一般的であった。即ち、通電フォーミングと
は、前記導電性薄膜3004の両端に一定の直流電圧、
もしくは、例えば1V/分程度の非常にゆっくりとした
レートで昇圧する直流電圧を印加して通電し、導電性薄
膜3004を局所的に破壊もしくは変形もしくは変質せ
しめ、電気的に高抵抗な状態の電子放出部3005を形
成することである。尚、局所的に破壊もしくは変形もし
くは変質した導電性薄膜3004の一部には、亀裂が発
生する。前記通電フォーミング後に導電性薄膜3004
に適宜の電圧を印加した場合には、前記亀裂付近におい
て電子放出が行われる。
【0006】また、FE型の例は、例えば、W.P.Dyke&
W.W.Dolan,“Fie-ld emission”,Advance in Electron
Physics,8,89(1956)や、あるいは、C.A.Spindt,“Physi
cal properties of thin-film field emission cathode
s with molybdenium cones”,J.Appl.Phys.,47,5248(19
76)などが知られている。
【0007】FE型の素子構成の典型的な例として、図
2に前述のC. A. Spindtらによる素子の断面図を示す。
同図において、3010は基板で、3011は導電材料
よりなるエミッタ配線、3012はエミッタコーン、3
013は絶縁層、3014はゲート電極である。本素子
は、エミッタコーン3012とゲート電極3014の間
に適宜の電圧を印加することにより、エミッタコーン3
012の先端部より電界放出を起こさせるものである。
【0008】また、FE型の他の素子構成として、図2
のような積層構造ではなく、基板上に基板平面とほぼ平
行にエミッタとゲート電極を配置した例もある。
【0009】また、MIM型の例としては、例えば、C.
A.Mead,“Operation of tunnel emission Devices”,J.
Appl.Phys.,32,646(1961)などが知られている。MIM
型の素子構成の典型的な例を図3に示す。同図は断面図
であり、図において、3020は基板で、3021は金
属よりなる下電極、3022は厚さ100オングストロ
ーム程度の薄い絶縁層、3023は厚さ80〜300オ
ングストローム程度の金属よりなる上電極である。MI
M型においては、上電極3023と下電極3021の間
に適宜の電圧を印加することにより、上電極3023の
表面より電子放出を起こさせるものである。
【0010】上述の冷陰極素子は、熱陰極素子と比較し
て低温で電子放出を得ることができるため、加熱用ヒー
タを必要としない。従って、熱陰極素子よりも構造が単
純であり、微細な素子を作成可能である。また、基板上
に多数の素子を高い密度で配置しても、基板の熱溶融な
どの問題が発生しにくい。また、熱陰極素子がヒータの
加熱により動作するため応答速度が遅いのとは異なり、
冷陰極素子の場合には応答速度が速いという利点もあ
る。
【0011】このため、冷陰極素子を応用するための研
究が盛んに行われてきている。
【0012】例えば、表面伝導型放出素子は、冷陰極素
子のなかでも特に構造が単純で製造も容易であることか
ら、大面積にわたり多数の素子を形成できる利点があ
る。そこで、例えば本出願人による特開昭64−313
32号公報において開示されるように、多数の素子を配
列して駆動するための方法が研究されている。
【0013】また、表面伝導型放出素子の応用について
は、例えば、画像表示装置、画像記録装置などの画像形
成装置や、荷電ビーム源等が研究されている。
【0014】特に、画像表示装置への応用としては、例
えば本出願人によるUSP5,066,883や特開平
2−257551号公報や特開平4−28137号公報
において開示されているように、表面伝導型放出素子と
電子ビームの照射により発光する蛍光体とを組み合わせ
て用いた画像表示装置が研究されている。表面伝導型放
出素子と蛍光体とを組み合わせて用いた画像表示装置
は、従来の他の方式の画像表示装置よりも優れた特性が
期待されている。例えば、近年普及してきた液晶表示装
置と比較しても、自発光型であるためバックライトを必
要としない点や、視野角が広い点が優れていると言え
る。
【0015】また、FE型を多数個ならべて駆動する方
法は、例えば本出願人によるUSP4,904,895
に開示されている。また、FE型を画像表示装置に応用
した例として、例えば、R. Meyerらにより報告された平
板型表示装置が知られている。[R.Meyer:“Recent Deve
lopment on MicrotipsDisplay at LETI”, Tech.Digest
of 4th Int. Vacuum Microele-ctronics Conf.,Nagaha
ma,pp.6〜9 (1991)]また、MIM型を多数個並べて画像
表示装置に応用した例は、例えば本出願人による特開平
3−55738号公報に開示されている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本願発明者らは、上記
従来技術に記載したものをはじめとして、さまざまな材
料、製法、構造の冷陰極素子を試みてきた。さらに、多
数の冷陰極素子を配列したマルチ電子ビーム源、ならび
にこのマルチ電子ビーム源を応用した画像表示装置につ
いて研究を行ってきた。本願発明者らは、例えば図4に
示す電気的な配線方法によるマルチ電子ビーム源を試み
てきた。即ち、冷陰極素子を2次元的に多数個配列し、
これらの素子を図示のようにマトリクス状に配線したマ
ルチ電子ビーム源である。図中、4001は冷陰極素子
を模式的に示したもの、4002は行方向配線、400
3は列方向配線である。行方向配線4002および列方
向配線4003は、実際には有限の電気抵抗を有するも
のであるが、図においては配線抵抗4004および40
05として示されている。上述のような配線方法を、単
純マトリクス配線と呼ぶ。
【0017】なお、図示の便宜上、6×6のマトリクス
で示しているが、マトリクスの規模はむろんこれに限っ
たわけではなく、例えば画像表示装置用のマルチ電子ビ
ーム源の場合には、所望の画像表示を行うのに足りるだ
けの素子を配列し配線するものである。
【0018】冷陰極素子を単純マトリクス配線したマル
チ電子ビーム源においては、所望の電子ビームを出力さ
せるため、行方向配線4002および列方向配線400
3に適宜の電気信号を印加する。例えば、マトリクスの
中の任意の1行の冷陰極素子を駆動するには、選択する
行の行方向配線4002には選択電圧Vsを印加し、同
時に非選択の行の行方向配線4002には非選択電圧V
nsを印加する。これと同期して列方向配線4003に電
子ビームを出力するための駆動電圧Veを印加する。こ
の方法によれば、配線抵抗4004および4005によ
る電圧降下を無視すれば、選択する行の冷陰極素子に
は、(Ve−Vs)の電圧が印加され、また非選択行の冷
陰極素子には(Ve−Vns)の電圧が印加される。Ve,
Vs,Vnsを適宜の大きさの電圧にすれば選択する行の
冷陰極素子だけから所望の強度の電子ビームが出力され
るはずであり、また列方向配線の各々に異なる駆動電圧
Veを印加すれば、選択する行の素子の各々から異なる
強度の電子ビームが出力されるはずである。また、駆動
電圧Veを印加する時間の長さを変えれば、電子ビーム
が出力される時間の長さも変えることができるはずであ
る。
【0019】従って、冷陰極素子を単純マトリクス配線
したマルチ電子ビーム源はいろいろな応用可能性があ
り、例えば画像情報に応じた電気信号を適宜印加すれ
ば、画像表示装置用の電子源として好適に用いることが
できる。
【0020】一方、情報化社会の急速な進展にともな
い、民生用、産業用を問わず画像表示装置には、表示画
面が大きいことや解像力が高いことなどが求められるよ
うになった。前記冷陰極素子を応用した画像表示装置も
例外ではなく、大画面、高解像力の実現が期待されてい
る。
【0021】しかしながら、従来は以下に述べるような
理由により大画面と高解像力を両立させることは困難で
あった。
【0022】即ち、例えば対角長が数十インチの表示画
面を得るためには、これと同等な大面積の基板上に、表
示画素の配列ピッチと同等な配列ピッチで多数の冷陰極
素子を形成して配線したマルチ電子ビーム源を用いなけ
ればならない。しかし、このようなマルチ電子ビーム源
を一枚の基板上に製造することは、精度や歩留り、製造
にかかるコストなどの点で困難であった。
【0023】例えば、製造工程中の成膜技術に関して
は、IC製造などの分野で知られた真空成膜技術を用い
るのが一般的だが、大面積基板に対応した成膜装置は大
型となるため設備投資に費用がかかるうえ、大面積にわ
たり均質な膜を成膜するのは技術的に困難であった。ま
た、製造工程中のパターニング技術に関しては、IC製
造などの分野で知られたフォトリソグラフィー・エッチ
ング技術を用いるのが一般的だが、ここで用いる露光装
置も大型となるため設備投資に費用がかかる。その際
に、大面積を一括露光する方式を採用した場合において
は、光学的限界(収差など)により画面の周辺部でパタ
ーニング解像力が低下する点や、大面積の露光マスクが
極めて高価になる点などがさらに問題となった。また、
大面積を分割して順次露光してゆく方式を採用した場合
においては、全面を処理するのにかなりの時間を要する
ため、露光装置の台数を多くする必要が生じ、製造コス
トの増大を招く点が問題となった。
【0024】また、成膜とパターニングに関する別の技
術として、例えば、スクリーン印刷法をはじめとする印
刷技術を用いる場合もあるが、大面積となるにつれ精度
に問題が生じた。例えば、レジストインキや導電性ペー
ストあるいは絶縁性ペーストを印刷する際、印刷版から
基板へ転写する時に印刷版に変形が生じて印刷パターン
に位置ずれが発生する問題があるが、この問題は印刷面
積が大きくなるほど顕著になる傾向があった。
【0025】上述のような問題点を解決するために、予
め冷陰極を形成した小面積基板を複数組合わせて大面積
のマルチ電子ビーム源を構成する方法も考えられる。こ
の方法によれば、成膜やパターニングを小面積で行える
ため、製造装置の大型化や精度低下のような問題点を回
避できる。また、不良の発生した基板を予め排除して良
品基板のみを組み合わせて用いることができるため、大
面積基板を用いた場合と比較して不良発生時の資源の無
駄がなくて済む。
【0026】しかしながら、この方法によるマルチ電子
ビーム源には、画像表示装置に応用するうえでは大きな
問題があった。
【0027】問題を具体的に説明するため、マルチ電子
ビーム源を用いた画像表示装置の1例の断面図を図5A
に例示する。
【0028】図中、4010Aと4010Bは別体の基
板で、接合部4011で接合している。基板4010A
及び4010Bの上には冷陰極素子4001が多数形成
されている。また、4012は画像表示装置のフェース
プレートたる基板で、その内面には蛍光体4013が設
けられている。この装置は、冷陰極4001から放出さ
れた電子ビームe-が蛍光体4013を照射することに
より可視光を発光する発光型の画像表示装置である。
【0029】画像表示装置として所望の解像度を得るた
めに、例えばX方向にPxのピッチで画素を配置するこ
とが必要であると、フェースプレート4012には蛍光
体4013を表示画面の全面にわたりPxのピッチで設
ければ良い。また、基板4010A上の冷陰極素子の配
列ピッチPAxはPxと等しくすればよい。同様に、基板
4010B上の冷陰極素子の配列ピッチPBxもPxと等
しくすればよい。
【0030】図5Bは、冷陰極素子の設けられた基板の
平面図であるが、基板の端部から一定の距離Ldの範囲
内(図中の点線で囲まれた部分C)には製造上の制限か
ら冷陰極素子を形成することが極めて困難であった。そ
の理由は、例えば、成膜やパターニングの際、基板端部
から一定の距離内には成膜材料やエッチャントの分布に
不均一が発生しやすいことや、基板端部では膜はがれが
発生しやすいこと、基板の固定や搬送の際に保持するた
めの空間が必要であることなどである。
【0031】距離Ldの大きさは、基板の厚さや用いる
製造装置の性能に依存するため、一概に数値を決めるこ
とはできないが、一般的には、画面対角調数十インチの
画像表示装置に望まれる画素ピッチと比較すれば大きな
数値であるといえる。
【0032】上述のように基板の接合部4011周辺
(図中の点線で囲まれた部分C)においては冷陰極素子
を形成するのが困難なために、図5Aの表示装置におい
て表示不能領域(図中の点線で囲まれた部分D)ができ
てしまうという問題があった。この領域では、たとえ蛍
光体4013(図中に黒塗りで示す)を設けておいたと
しても、電子ビームを照射することができないため画像
を表示することが不可能であった。従って、大画面の画
像表示装置を作成しても、基板の接合部の位置にストラ
イプ状、あるいは、格子状の表示不能領域が画面にでき
てしまい、画質を大幅に損ねる結果となっていた。
【0033】本発明は上記従来例に鑑みてなされたもの
で、基板の境界部に表示不能領域ができない高品質の画
像を生成する画像表示装置を提供することを目的とす
る。
【0034】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の画像表示装置は以下の構成を備える。即
ち、 基板と、該基板上に正極、電子放出部、負極の順
に配置された第1の電子放出素子と、第1の電子放出素
子に直交して配置された第2の電子放出素子と、第1と
第2の電子放出素子から放出される各電子ビームが進行
する、第1と第2の電子放出素子が配置された各基板に
平行に配置されるターゲットとを備える。
【0035】また、別の発明は、第1の電子放出素子
と、第1の電子放出素子に直交して配置された第2の電
子放出素子と、第2の電子放出素子に直交して配置され
た第3の電子放出素子と、第3の電子放出素子と前記第
1の電子放出素子それぞれに対して直交して配置された
第4の電子放出素子と、第1と第2と第3と第4の電子
放出素子から放出される各電子ビームが進行する、第1
と第2と第3と第4の電子放出素子が配置された各基板
に平行に配置されるターゲットとを備える。
【0036】
【発明の実施の形態】
[実施の形態1]本発明に係る実施の形態の画像表示装
置は、電子放出素子を形成した基板を複数組合わせた大
面積のマルチ電子ビーム源と蛍光体とを備え、電子放出
素子から蛍光体に向けて飛翔する電子ビームが、蛍光体
に衝突する前に基板の境界部方向に向かい、適宜の距離
を進行するように制御することにより、表示不能領域が
発生するのを防止することを特徴としている。特に、4
枚の基板を組合わせた画像表示装置において、各基板上
の電子放出素子からの電子ビームの偏向する向きが互い
に90度異なるように構成されていることを特徴とす
る。
【0037】上記本発明の方法を、説明の便宜上まず2
枚の基板を組み合わせる場合について図6A〜図6Bを
用いて説明する。
【0038】図6Aは、本発明の実施の形態の原理を説
明するための断面図で、図中の10Aと10Bは別体の
基板であり、その上面には電子放出素子が形成されてい
る。尚、ここに形成された電子放出素子の構造や配置、
あるいは駆動電圧の印加方法については後述する。
【0039】基板10Aと10Bは境界部11で接して
おり、境界部11付近の点線で囲まれた部分Cにおいて
は従来の問題点で述べた理由により電子放出素子は形成
されていない。また、12はフェースプレートたる基板
で、その内面には蛍光体13が設けられている。
【0040】本発明に係る実施の形態では、基板10B
上の電子放出素子から放出された電子ビームがフェース
プレート12に向かって飛翔する際に、Z方向に直線的
に飛翔するのではなく、図示のようにZ方向に進行しな
がら境界部11の方向にも進行するように制御する。
【0041】即ち、図6Aの例においては、基板10B
上の電子放出素子から放出された電子ビームはZ方向に
進行すると同時に、X方向に向かって進行する。また、
後述の図6Bで示されるように基板10A上の電子放出
素子から放出された電子ビームはZ方向に進行すると同
時にX方向と90度異なるY方向に向かって進行する。
このため、従来は電子ビームを照射することができなか
った領域にも電子ビームを照射することが可能となる。
【0042】X方向に関して画素の配列ピッチをPxと
するなら、基板10A上の電子放出素子の配列ピッチP
Ax、および、基板10B上の電子放出素子の配列ピッ
チPBxは、PAx=PBx=Pxとなるように設定する。
【0043】次に、図6Aで説明した本発明に係る実施
の形態による電子ビームの飛翔方法を実現するための好
ましい構成を図6B、図7A〜図7B、図8A〜図8B
を用いて説明する。
【0044】本発明の実施の形態による構成の特徴は、
基板上に形成する電子放出素子の配置方法にある。
【0045】図6Bは、電子放出素子の形成された基板
10Aおよび10Bの平面図である。上述のように、X
方向に関して電子放出素子の配列ピッチは、 PAx=PBx=Px となるように設定してある。基板10Aと基板10Bの
境界部11を挟む部分の電子放出素子の間隔Lsは、Px
より大きなことは当然であるが、従来の問題点で述べた
Ldの2倍よりも大きく設定されている。なお、Lsに
ついては、後に詳しく説明する。
【0046】また、基板10Aの上に設けられた電子放
出素子と、基板10Bの上に設けられた電子放出素子
は、互いに90度異なる向きに配置されている。(図に
おいては、電子放出素子の向きを模式的に矢印であらわ
している。この矢印の向きは、後に説明するベクトルE
fの向きを表している。) 以下、図6Bの構成について、さらに詳しく説明する。
【0047】まず、図6Bで示した構成に用いる電子放
出素子としては、以下のような特性のものを選択的に用
いる。即ち、駆動状態(電子ビームを放出させるための
駆動電圧を電子放出素子に印加した状態)において、電
子放出素子の電子放出部の周辺の空間に、電子放出部を
通り基板平面から蛍光面に向けた法線に対して非対象な
電位分布が生ずるような素子である。
【0048】以下、図7A、図7Bを用いて具体的に説
明する。
【0049】図7Aは、本発明に係る実施の形態の電子
放出素子を説明するための断面図である。図中の20は
電子放出素子の設けられた基板、21は電子放出素子の
正極、22は電子放出素子の負極、23は電子放出素子
の電子放出部、24は電子ビームのターゲット、VFは
電子放出素子に駆動電圧Vf[V]を印加するための電
源、VAはターゲット24にターゲット電圧Va[V]
を印加するための電源である。尚、実際の画像表示装置
においては、ターゲット24は蛍光体である。また、一
般に、 Va>Vf の関係がある。
【0050】本発明に係る実施の形態の電子放出素子
は、少なくとも、正極21と負極22、および電子放出
部23を構成部材として備え、これらの構成部材は基板
20の上面に並んで形成されているものである。なお、
以下の説明では基板20の上面を基板平面と呼ぶことに
する。
【0051】例えば、図2や図3の電子放出素子は、構
成部材が基板平面上に垂直方向に積層されているため、
基板平面に並んでいる電子放出素子には該当しないが、
図1の電子放出素子は該当する。
【0052】このような電子放出素子においては、電子
放出部23から放出される電子ビームは負極22から正
極21に向かう方向の初速度成分をもつのが一般的であ
る。従って、電子ビームは基板平面から鉛直方向には進
行しない。さらには、このような電子放出素子の場合、
正極21と負極22が基板平面に並ぶため、駆動電圧を
印加した時に電子放出部23の上方の空間に生成される
電位分布は、電子放出部23を通り基板平面と垂直な線
(即ち、図7Aの一点鎖線)に対して非対象な分布とな
る。
【0053】図7Aに、電子放出素子とターゲット24
の間の電位分布を点線で示す。図示のように、等電位面
は、ターゲット24の近傍では基板平面とほぼ平行であ
るが、電子放出素子の近傍では駆動電圧Vf[V]の影
響により傾斜したものとなる。このため、電子放出部2
3から放出された電子ビームは、空間を飛翔する間に傾
斜電位によりZ方向に力を受けると同時にX方向にも力
をうけることとなり、その軌道は図示のような曲線を描
く。
【0054】上述のような2つの理由により、電子ビー
ムがターゲット24を照射する位置は、電子放出部の鉛
直上方の位置からは距離LefだけX方向にずれた位置
となる。図7Bは、ターゲット24を上方から見た場合
の平面図で、図中の25はターゲット下面の電子ビーム
照射位置を模式的に示したものである。なお、図7A
は、図7Bの一点鎖線JJ'に沿って切断した場合の断
面図である。
【0055】そこで、ターゲットにおいて電子ビームの
照射位置が電子放出部の鉛直上方の位置からどのように
ずれるかを一般化して表すために、便宜的にベクトルE
fを用いてずれの方向と距離を表現する。
【0056】まず、ベクトルEfの方向は、基板平面上
に電子放出素子の負極、電子放出部、正極が並んでいる
方向と等しいと言える。例えば、図7A、図7Bの場合
においては、基板20の上にX方向に沿って電子放出素
子の負極22、電子放出部23、正極21が順に並んで
いるため、ベクトルEfはX方向と同じ向きになる。
【0057】なお、基板平面上に電子放出素子が形成さ
れている向き、およびベクトルEfの向きを図示する便
宜上、これらを図8A、図8Bに例示する方法で模式的
にあらわすことにする。図8Aは、電子放出素子の負
極、電子放出部、正極がX方向に沿って並んで基板平面
上に形成された例で、また、図8BはX方向に対してR
の角度の方向に形成された例である。
【0058】また、ベクトルEfの大きさ(即ち、Le
f)は、電子放出素子とターゲットの距離Lh、電子放
出素子の駆動電圧Vf、ターゲットの電位Va、電子放出
素子の種類や形状などに依存して決まるが、概略的な数
値は(式1)により算出できる。
【0059】 Lef=2×K×Lh×√(Vf/Va) (式1) ただし、√(x):xの平方根 Lh:電子放出素子とターゲットの距離(単位m) Vf:電子放出素子に印加する駆動電圧(単位V) Va:ターゲットに印加する電圧(単位V) K : 電子放出素子の種類/形状により決まる定数 尚、(式1)で概略的な数値を求める際に、用いる電子
放出素子の種類や形状が未知の場合には、K=1を代入
する。
【0060】また、電子放出素子の種類や形状が既知の
場合には、実験あるいは計算機シミュレーションにより
当該電子放出素子の定数Kを決定する。さらに高い精度
でLefを求めるには、Kを定数ではなくVfの関数と
するのが望ましいが、画像表示装置を設計する場合に要
求される精度に対しては定数で十分な場合が多い。
【0061】以上を参照して、図6Aの構成について説
明を補足する。
【0062】基板10A上には電子放出素子がR=27
0[度]の向きで形成され、基板10Bには電子放出素
子がR=180[度]の向きで形成されている。また、
2枚の基板の境界部11を挟んで対向する電子放出素子
の放出部の間(中心間)の距離Lsは、下記の(式2)
で定まる値に設定されている。
【0063】 Ls=Px+Lef (式2) ただし、Px:画素の配列ピッチ Lef:(式1)で定まる距離 上記(式1)、(式2)から明らかなように、適当な条
件を設定することにより、Lsを十分な大きさとするこ
とが可能である。即ち、上述した第一の構成によれば、
基板の端部付近に電子放出素子を設けなくても、表示不
能領域が発生するのを防止することが可能である。
【0064】以上、図6Aに示した本発明の電子ビーム
の飛翔方法を実現するための構成について説明した。
【0065】以下に、本発明を実施するにあたり好まし
い実施態様を説明する。 (複数の電子源基板の配置の実施態様)本発明を実施す
るにあたり、電子放出素子を形成した基板(以下の説明
では、電子源基板と呼ぶ)については、用いられる枚数
や配置に制限があるわけではない。しかしながら、一般
的に言って、画像表示装置の画面の形としては矩形が望
まれることから、複数の電子源基板を図9A〜図9Cに
例示するような態様で配置するのが望ましい。
【0066】図9A−図9Cは、電子源基板の配置を示
す平面図で、図中のE1〜E10は各々別の電子源基板
であり、図9A、図9B、図9Cは、おのおの電子源基
板をそれぞれ2枚、4枚、4枚配置した例を示してい
る。また、図中の一点鎖線は電子源基板の境界部を示し
ている。
【0067】近年では、例えば、高品位テレビジョンの
ように画面形状が横に長い画像表示装置が要求される場
合が多いため、図9A−図9Cの例ではこれに従った
が、もちろん、縦も長くなる配置や、縦横が等しくなる
配置も可能である。また、組み立てを容易にするため、
各電子源基板の形状は正方形化あるいは矩形が望まし
い。また、互いに隣接する電子源基板どうしは、境界部
に沿う辺の長さは等しくするのが望ましい。
【0068】(電子源基板の設置方法の実施態様)本実
施の形態における複数の電子源基板を画像表示装置の構
造体に設置する方法に関して、以下に説明する。
【0069】複数の電子源基板を画像表示装置の構造体
に設置する方法を大別すると、電子源基板が画像表示装
置の真空容器の気密構造の一部を担うものと、そうでな
いものに分けられる。このうち前者は、電子源基板どう
しの境界部が気密構造を有するか否かに分けられる。ま
た後者は、電子源基板どうしの境界部が当接するか否か
に分けられる。これらの方法について、図10A−図1
0Dを参照して説明する。
【0070】図10A−図10Dは、2枚の電子源基板
を備えた画像表示装置の断面を例示したもので、図中の
E1とE2は電子源基板、70はフェースプレート、7
1は側壁、72は底板である。また、点線で囲まれた7
3は電子源基板の境界部である。図10A、図10B
は、電子源基板が真空容器の気密構造の一部を担ってい
る例であり、図10C、図10Dは担っていない例であ
る。
【0071】まず、図10Aに例示する方法において
は、電子源基板E1もしくはE2が側壁71と接合する
部分、および電子源基板E1とE2の境界部73は気密
構造となっている。この構造では、電子源基板E1およ
びE2は大気圧を直接受けるため、十分な厚板にして機
械的な強度を保証するのが望ましい。この方法は、例え
ば、電子源基板の基体としてガラス基板を用いる場合に
適し、気密性と機械強度を保証するため境界部73の接
合には低融点ガラスを接着剤として用いるのが好まし
い。
【0072】また、図10Bに例示する方法において
は、電子源基板E1もしくはE2が側壁71と接合する
部分、および、電子源基板E1もしくはE2が底板72
と接合する部分は気密構造となっている。この構造で
は、電子源基板E1とE2の接触面は気密構造である必
要はない。また、大気圧に対する機械的な強度を主とし
て底板72が保持するため、電子源基板の厚板を特別厚
くする必要はない。このため、電子源基板の基体を軽量
化できる。従って、図10Aの場合と比較して、電子放
出素子や配線を形成するために成膜やパターニングを行
う際、基板の保持や搬送が容易である。
【0073】図10Cに例示する方法においては、電子
源基板E1およびE2は、真空容器の気密構造を担うも
のではない。また、大気圧にたいする機械的な強度は主
として底板72が保持する。従って、電子源基板E1お
よびE2は、薄い板厚でさしつかえなく、また堅固に底
板72に固定する必要もない。
【0074】従って、この構造は、電子源基板の基体に
例えばシリコンウエハーを使用する場合などに適する。
【0075】また、図10Dに例示する方法は、図10
Cの方法と基本的には似ているが、電子源基板どうしが
境界部73で当接しない点が異なる。この方法は、電子
源基板の外辺形状を直線にできなかった場合などに適す
る。即ち、例えば、電子源基板の製造工程のなかで切断
や研削を行った際、外辺にぎざぎざやバリが生じていた
場合には、基板同士を当接させても所定の位置精度が達
成できない。製法上このようなことが予測される場合に
は、予め電子放出素子の間の距離Ls(図6B参照)を
十分に大きく設定しておき、図10Dの設定方法を用い
れば本発明を好適に実施できる。 (電子源基板への給電方法の実施態様)本発明を実施す
る際での複数の電子源基板への給電方法に関する好まし
い実施態様を以下に説明する。
【0076】図11A、図11B、図11Cは、電子源
基板への給電方法を例示するための模式図であり、図中
のE1〜E10の各々は電子源基板、DxおよびDyは電
子源基板に図示外の電気回路から駆動信号を給電するた
めの給電端子である。各電子源基板には、多数の電子放
出素子が形成され、例えば、図4で例示したようにマト
リクス状に配線されている。
【0077】図11Aに示すのは、もっとも基本的な方
法で、電子源基板ごとに個別に設けた給電端子から給電
する方法である。この方法は、電子源基板どうしを電気
的に接続していないため、基板の境界部が簡易な構造で
済むという利点があり、電子源基板の枚数が2枚もしく
は4枚の場合に好適な態様である。
【0078】また、図11Bに示すのは、電子源基板の
配線どうしを電気的に接続した例であり、行方向配線に
ついてはE3とE5、およびE4とE6を接続し、列方
向配設についてはE3とE4、およびE5とE6とを接
続している。この方法によれば、給電端子Dx,Dyおよ
び駆動回路の数を半数に節約できるという利点がある。
【0079】図12は、図11Bの方法を具体的に説明
するための平面図で、電子源基板E3とE5の境界部に
おいて両基板の行方向配線どうしを電気的に接続した様
子を示している。図中の80は電子源基板の基体、81
は電子放出素子、82(E3)は電子源基板E3の行方
向配線、82(E5)は電子源基板E5の行方向配線、
83(E3)は電子源基板E3の列方向配線、83(E
5)は電子源基板E5の列方向配線、84は配線接続部
である。電子源基板の製造方法については、後に実施例
を挙げて詳述するので、ここでは配線接続部84につい
て述べる。配線接続部84の形成方法としては、接続部
材として例えば金属フリットやクリーム半田をスクリー
ン印刷やディスペンサーにより適量塗布した後、加熱し
て接続する方法が挙げられる。その他、予め配線の端部
に半田メッキをしておき、基板どうしを当接させた後に
加熱してフローさせて接続してもよく、また、基板どう
しを当接させた後にメッキを行って接続してもよく、ま
た、ポインディングにより電気的な導通を得てもよい。
【0080】また、図11Cに示すのは、図11Aの方
法を変形した例で、電子源基板の外辺から容易に取り出
せる配線については給電端子Dx,Dyを用いているが、
図のE8やE9の行方向配線のように直接とりだすのが
困難な配線については基板の側面から基板の裏面に配線
を延伸させて取り出している。(図においては端子Dxu
として模式的に点線で示している。) この部分について、図13A、図13Bを参照してより
具体的に説明する。
【0081】図13Aは、一例として、電子源基板E9
において、行方向配線が基板の側面を回り込んで裏側に
延伸した形態を示した断面図である。図中の90は基
体、92は行方向配線、93は列方向配線、94は側面
導通部材、95は行方向配線と列方向配線の間の絶縁
層、Dxuは給電端子である。
【0082】側面導電部材94は、例えば、図14に示
す製造方法により基体90の側面に好適に形成すること
ができる。即ち、図14は側面導電部材94を印刷によ
り形成する方法を例示しており、図中の103はロー
ラ、104は金属メッシュを用いたスクリーン、105
は例えばニッケル、銅、銀などを主成分とする導電性ペ
ーストである。
【0083】印刷装置には、予め行方向配線92と給電
端子Dxuが形成された基体90を、基体側面がスクリー
ンに面する向きでセットしてあり、適宜の力を加えなが
らローラ103を回転させる。これにより、基体90の
側面に側面導電部材94を形成することができる。
【0084】また、図13Bは、図11Cで示した電子
源基板E9と、電子源基板E10の接合部分を示した断
面図であり、図中の97〜100は電子源基板E10の
構成部材を示している。即ち、97は電子源基板の基
体、98は行方向配線、99は列方向配線、100は絶
縁層である。101および102は、電子源基板E9と
電子源基板E10を接着するための接着剤である。図に
示されるように、電子源基板E9の行方向配線92は、
側面導電部材94を介して基板裏面の給電端子Dxuと電
気的に接続されている。なお、接着剤101と102に
ついては、十分な機械的強度と気密性を得るため、低融
点フリットガラスを用いた。
【0085】以上、複数の電子源基板を用いる際の電子
源基板への給電方法について説明した。上記の方法を単
独に、もしくは組み合わせて行うことにより、2枚以上
の電子源基板を用いる場合に好適に給電することが可能
である。
【0086】(各電子源基板の実施態様)さきに図6B
を参照して説明した本発明に係る実施の形態の構成につ
いて、より詳しい実施の態様を説明する。
【0087】図15は、画像表示装置のフェースプレー
トの画素配列の一例を示す平面図で、図中の12はフェ
ースプレートの基板、Piは画素を示している。図示の
ように、表示画面の中に多数の画素Piがx方向に関し
てはPxのピッチで、Y方向に関してはPyのピッチで配
列しているものとする。
【0088】図15のような画素配列の場合において、
本発明の実施の形態の第一の構成で用いられる電子源基
板の実施態様を図16A〜図16Cを参照しながら説明
する。 なお、図16A〜図16Cは、おのおの図9A
〜図9Cの基板配置方法に対応した実施態様であり、複
数の電子源基板の配置、ならびに各電子源基板上に形成
された電子放出素子の配置方法を説明するための模式的
な平面図である。
【0089】図中、電子源基板の境界は、一点鎖線で示
されている。また、各電子源基板上の電子放出素子は、
その配置方向を明確にするため、図8A、図8Bで説明
したマーク(即ち、矩形の中に矢印を置いた図形)を用
いて示している。また、各電子源基板上の素子の配置方
向Rを区別するため、例えば電子源基板E1に形成され
ている素子の方向はR(E1)のように表記している。
【0090】図16Aは、2枚の電子源基板E1とE2
を用いた場合の実施態様であり、電子放出素子の向き
は、ほぼ R(E1)=270° R(E2)=180° の角度に設定され、また電子放出素子の配列ピッチは画
素の配列ピッチPx,Pyと等しく設定されている。基板
境界部の両側の電子放出素子の間隔Lsは、既に説明し
たように(式1)および(式2)を満足する数値で設定
されている。
【0091】次に、図16Bは、4枚の電子源基板E3
〜E6を用いた場合の態様で、各電子源基板上の電子放
出素子の配列ピッチは、画素の配列ピッチPx,Pyと等
しく設定されている。また、各電子源基板上の電子放出
素子の向きは、ほぼ R(E3)=90° R(E5)=180° R(E6)=270° R(E4)=0° の角度に設定される。尚、以後の説明では特にことわり
が無い限り、角度は“°”、即ち、[度]を単位として
表されているものとする。
【0092】更に、各電子源基板上の電子放出素子の向
きは、以下の関係式も満たす。これは基板の境界を境
に、電子放出素子の向きが直交するように設定されてい
ることを意味する。
【0093】R(E5)=R(E3)+90° R(E6)=R(E5)+90° R(E4)=R(E6)+90° また、基板境界部の両側の電子放出素子の間隔Lsx,L
syについては、 Lsx=Px+Lef Lsy=Py+Lef を満足するよう設定されている。ただし、Lefは(式
1)より求められる数値である。
【0094】次に、図16Cは、4枚の電子源基板E6
〜E10を用いた場合の実施態様で、各電子源基板上の
電子放出素子の配列ピッチは、画素の配列ピッチPx,
Pyと等しく設定されている。また、各電子源基板上の
電子放出素子の向きは、以下の条件を満たすよう設定さ
れている。
【0095】R(E7)=0° R(E8)=90° R(E10)180° R(E9)=270° また、 R(E8)=R(E7)+90° R(E10)=R(E8)+90° R(E9)=R(E10)+90° 基板境界部の両側の電子放出素子の間隔Lsx,Lsyにつ
いては、 Lsx=Px+Lef Lsy=Py+2×Lef を満足するよう設定されている。ただし、Lefは(式
1)より求められる数値である。
【0096】以上、図16A〜図16Cを参照して、各
電子源基板の構成に関していろいろな枚数の電子源基板
を用いた実施態様を説明したが、要するに、各電子源基
板に形成される電子放出素子の配列ピッチを画素ピッチ
と等しく設定し、なおかつ電子源基板ごとに電子放出素
子の向きを適宜設定した。
【0097】この構成により、電子ビームを基板境界部
に向けて適宜の距離を飛翔させることが可能になり、境
界部の両側の電子放出素子の距離を大きくしても表示不
能領域ができるのを防止できた。
【0098】次に、本発明に係る実施の形態の構成で用
いる電子放出素子について、好適な実施態様を説明す
る。
【0099】本実施の形態で用いる電子放出素子は、正
極、負極、電子放出部を構成部材として備え、しかもこ
れらの部材が基板平面上にならんで形成されているもの
である。なお、負極の一部が電子放出部を兼ねる素子で
もよい。
【0100】このような要件を満たすものとしては、例
えば、表面伝導型放出素子や、横形の電界放出素子を挙
げることができる。以下、表面伝導型放出素子、横形の
電界放出素子の順に説明する。
【0101】表面伝導型放出素子には、例えば、図1の
実施態様や、電子放出部の近傍に微粒子を備えた実施態
様がある。前者に関しては、すでに従来技術の項で説明
したようにさまざまな材料のものがすでに知られている
が、これらはすべて本発明に係る実施の形態の構成で用
いる電子放出素子として適する。後者に関しては、後述
の実施の形態において材料、構成、製法などを詳しく説
明するが、すべて本発明に係る実施の形態で用いる電子
放出素子として適する。即ち、本実施の形態にあたり、
表面伝導型放出素子を用いる場合には、該素子の材料、
構成、製法などに特に制限はない。
【0102】そして、表面伝導型放出素子に関しては、
電子ビームが偏向される方向を示すベクトルEfは、図
17A、図17Bに示す向きとなる。図17Aは断面
図、図17Bは平面図である。図中の140は基板、1
41は正極、142は負極、143は電子放出部、VF
は素子に駆動電圧を印加させるための電源である。
【0103】次に、横形の電界放出素子とは、電界放出
素子の中でも特に負極、電子放出部、正極が基板平面に
沿って並設された実施態様のものをさしている。例え
ば、図2の素子は、基板平面に対して垂直方向に負極、
電子放出部、正極が設けられているため、横形の範疇に
は含まれないが、図18A〜図18Cに例示する素子は
横形の範疇に含まれる。
【0104】図18A〜図18Cは、典型的な横形の電
界放出素子が基板平面上のX方向に沿って形成されてい
る例を示す斜視図である。図中の150は基板、151
は正極、152は負極、153は電子放出部である。
【0105】横形の電界放出素子には、図18A〜図1
8Cに例示したもの以外にもいろいろな形状のものがあ
るが、要するに、図7A、図7Bを参照して説明したよ
うに、電子ビームの起動が延長方向から偏向するもので
あれば本発明の第一の構成に用いる素子として適する。
従って、例えば、図18A〜図18C実施の形態に、電
子ビームの強度を変調するための変調電極を付加したも
のでもよい。また、電子放出部153は、負極152の
一部がこれを兼ねるものであってもよいし、負極のうえ
に付加した部材であってもよい。横形の電界放出素子の
電子放出部に用いる材料には、例えば、高融点金属やダ
イアモンドが挙げられるが、良好に電子を放出する材料
であればこれに限るものではない。
【0106】そして、横形の電界放出素子に関しては、
電子ビームが偏向される方向を示すベクトルEfは、図
19A、図19Bに示す向きとなる。、図19Aは断面
図、図19Bは平面図であり、図中の150は基板、1
51は正極、152は負極、153は電子放出部、VF
は素子に駆動電圧を印加するための電源である。
【0107】以上、本発明に係る実施の形態の構成につ
いて説明した。
【0108】[表示パネルの実施の形態1]本実施の形
態における表示パネルについて説明する。
【0109】図20は、2枚の電子源基板を用いた表示
パネルの斜視図であり、内部構造を示すためにパネルの
一部を切り欠いて示している。本表示パネルは、電子源
基板の配置に関しては図9Aの態様、電子源基板の設置
方法に関しては図10Cの態様、電子源基板への給電方
法に関しては図11Aの態様、電子放出素子の配置に関
しては図16Aの態様をとっている。
【0110】以下、本表示パネルに関して、画素の配
列、電子放出素子の配置、表示パネルの構造と製法、電
子放出素子の素子構成と製法および特性、電子源基板の
構造、表示パネルの駆動方法を順に説明してゆく。
【0111】(画素の配列)本表示パネルにおいては、
画素を以下のピッチで配列した。即ち、図15の平面図
を参照して示せば、 Px=0.5[mm] Py=0.5[mm] である。
【0112】(電子放出素子の配置)本表示パネルにお
いては、電子放出素子を以下のように配置した。即ち、
図16Aの平面図を参照して示せば、 Px=Py=0.5[mm] Ls=5.5[mm] R(E1)=270° R(E2)=180° なお、上記の数値は、以下に説明する設計指針に基づい
て決定した。即ち、まず表示パネルに用いる蛍光体と電
子放出素子を選択した。具体的には、蛍光体材料には発
光効率と色純度の点で優れるP−22を用い、電子放出
素子には電子放出特性が優れていて、しかも製造が容易
な表面伝導型放出素子を用いた。
【0113】次に、表示パネルの性能として要求される
最高輝度を達成するのに必要な駆動条件を求めた。例え
ば、最高輝度を100[Cd/平方m]に設定した場
合、蛍光体P−22の発光効率が8[1m/W]である
とするなら、蛍光体に投入すべき単位面積あたりの電力
は39[W/平方m]と算出される。これに基づいて、
蛍光体に印加する電圧Va[V]と表面伝導型放出素子
に印加すべき電圧を決定した。即ち、Va=5[kV]
とした時、蛍光体には単位面積あたり 7.8×10の(−3)乗[A/平方m] の電子ビームを表面伝導型放出素子から照射する必要が
ある。表面伝導型放出素子の単位面積あたりの素子数は
画素ピッチに基づいて4×106[個/平方m]と設定
されているが、1行単位の走査方法で駆動するので、最
高輝度を達成するには、1素子あたり3.9×10の
(−6)乗[A]の電子ビーム出力が要求される。そこ
で、この大きさの電子ビームを出力可能な適宜の表面伝
導型放出素子を設計し、素子の駆動電圧Vf[V]を2
0[V]に設定した。
【0114】なお、蛍光体と電子源基板の距離Lhは5
[kV]の電圧に対する耐圧を維持するため40[m
m]に設定した。
【0115】上記の駆動条件を、(式1)と(式2)に
代入し、Lsを算出した Ls=5.5[mm] は、従来の問題を解決するのに十分な距離であると判断
できるため、これを設計値として採用した。なお、Ls
の大きさが十分でないと判断された場合には、Va,V
f,Lh表面伝導型放出素子のデザインなどのパラメータ
を再設定し、十分なLsが得られるように適宜の設計を
すれば良い。
【0116】(表示パネルの構造と製法)図20の表示
パネルについて、構造と製法を説明する。
【0117】図中、1005はリアプレート、1006
は側壁、1007はフェースプレートであり、1005
〜1007により表示パネルの内部を真空に維持するた
めの気密容器を形成している。気密容器を組み立てるに
あたっては、各部材の接合部に十分な強度と気密性を保
持させるため密着する必要があるが、例えばフリットガ
ラスを接合部に塗布し、大気中あるいは窒素雰囲気中
で、摂氏400〜500度で10分以上焼成することに
より封着を達成した。気密容器内部を真空に排気する方
法については後述する。リアプレート1005には、電
子源基板E1とE2が固定されているが、各電子源基板
上にはそれぞれ(N/2)×M個づつの表面伝導型放出
素子が形成され、各素子は行方向配線1003と列方向
配線1004によりマトリクス配線されている。電子源
基板E1とE2を合わせてマルチ電子ビーム源と呼べ
ば、該マルチ電子ビーム源はN×Mこの表面伝導型放出
素子を具備していると言える。図20では図示の便宜か
ら簡略化しているが、実際には表示パネルの用途に応じ
て非常に多数の表面伝導型放出素子が形成されている。
例えば、高品位テレビジョンション用の表示パネルの場
合、N=3000,M=1000以上が望ましく、実施
の形態においては、N=3072,M=1024とし
た。
【0118】なお、本表示パネルでは、平面型もしくは
垂直型の表面伝導型放出素子を用いたが、これについて
は後に詳しく述べる。
【0119】また、フェースプレート1007の下面に
は、蛍光膜1008が形成されている。本実施の形態は
カラー表示装置であるため、蛍光膜1008の部分には
CRTの分野で用いられる赤、緑、青、の三原色の蛍光
体が塗り分けられている。各色の蛍光体は、例えば、図
21に示すようにストライプ状に塗り分けられ、蛍光体
のストライプの間には黒色の導電体1010が設けてあ
る。黒色の導電体1010を設ける目的は、電子ビーム
の照射位置に多少のずれがあっても表示色にずれが生じ
ないようにすることや、外光の反射を防止して表示コン
トラストの低下を防ぐこと、電子ビームによる蛍光膜の
チャージアップを防止することなどである。黒色の導電
体1010には、黒鉛を主成分として用いたが、上記の
目的に適するものであればこれ以外の材料を用いても良
い。なお、モノクロームの表示パネルを作成する場合に
は、単色の蛍光体材料を蛍光膜1008に用いればよ
く、また、黒色導電材料は必ずしも用いなくともよい。
【0120】また、蛍光膜1008のリアプレート側の
面には、CRTの分野では公知のメタルバック1009
を設けてある。メタルバック1009を設けた目的は、
蛍光膜1008が発する光の一部を鏡面反射して光利用
率を向上させることや、負イオンの衝突から蛍光膜10
08を保護することや、電子ビーム加速電圧を印加する
ための電極として作用させることや、蛍光膜1008を
励起した電子の導電路として作用させることなどであ
る。メタルバック1009は蛍光膜1008をフェース
プレート基板1007上に形成した後、蛍光膜表面を平
滑化処理し、その上にA1を真空蒸着する方法により形
成した。なお、蛍光膜1008に低電圧用の蛍光体材料
を用いた場合には、メタルバック1009は用いない。
【0121】また、本実施の形態では用いなかったが、
加速電圧の印加用や蛍光膜の導電性向上を目的地して、
フェースプレート基板1007と蛍光膜1008との間
に、例えば、ITOを材料とする透明電極を設けてもよ
い。
【0122】また、Dx1〜DxM、Dx1’〜DxM'、Dy1
〜DyN、Hvは、当該表示パネルと不図示の電気回路と
を滴々に接続するために設けた気密構造の電気接続用端
子である。Dx1〜DxMおよびDx1’〜DxM’はマルチ電
子ビーム源の行方向配線1003と、Dy1〜DyNはマル
チ電子ビーム源の列方向配線1004と、Hvはフェー
スプレートのメタルバック1009と電気的に接続して
いる。
【0123】また、気密容器内部を真空に排気するに
は、気密容器を組み立てた後、不図示の排気管と真空ポ
ンプとを接続し、気密容器内を10のマイナス7乗[To
rr]程度の真空度まで排気する。その後、排気管を封止
するが、気密容器内の真空度を維持するために、封止の
直前あるいは封止後に気密容器内の所定の位置にゲッタ
ー膜(不図示)を形成する。ゲッター膜とは、例えばB
aを主成分とするゲッター材料をヒータもしくは高周波
加熱により加熱し蒸着して形成した膜であり、該ゲッタ
ー膜の吸着作用により気密容器内は1×10のマイナス
5乗〜1×10のマイナス7乗[torr]の真空度に維持
される。
【0124】以上本発明の実施の形態の表示パネルの基
本構成と製法を説明した。 (電子放出素子の素子構成と製法および特性)次に、実
施の形態の表示パネルで用いた表面伝導型放出素子につ
いて説明する。本発明者らは、電子放出部もしくはその
周辺部を微粒子膜から形成した表面伝導型放出素子が電
子放出特性に優れており、しかも設計や製造が容易であ
ることを見いだしている。即ち、大画面で高輝度の画像
表示装置用のマルチ電子ビーム源に用いるには、最も適
した素子だと言える。そこで、微粒子膜から形成した平
面型の表面伝導型放出素子を用いて表示パネルを作成し
たところ、極めて良好な結果を得た。また、微粒子膜か
ら形成した垂直型の表面伝導型放出素子を用いて作成し
た表示パネルも良好な結果を得た。そこで、微粒子膜か
ら形成した平面型および垂直型の表面伝導型放出素子に
ついて、以下に詳しく説明する。 (平面型の表面伝導型放出素子)まず最初に、平面型の
表面伝導型放出素子の素子構成と製法について説明す
る。図22(a)(b)に示すのはそれぞれ、平面型の
表面伝導型放出素子の構成を説明するための平面図およ
び断面図である。図中、1101は基板、1102と1
103は素子電極、1104は導電性薄膜、1105は
通電フォーミング処理により形成した電子放出部、11
13は通電活性化処理により形成した薄膜である。この
基板1101としては、例えば、石英ガラスや青板ガラ
スをはじめとする各種ガラス基板や、アルミナをはじめ
とする各種セラミクス基板、あるいは上述の各種基板上
に例えばSiO2を材料とする絶縁層を積層した基板な
どを用いることができる。また、基板1101上に基板
面と平行に対向して設けられた素子電極1102と11
03は、導電性を有する材料によって形成されている。
例えば、Ni,Cr,Au,Mo,W,Pt,Ti,C
u,Pd,Ag等をはじめとする金属、あるいはこれら
の金属の合金、あるいはIn2O3 −SnO2をはじめと
する金属酸化物、ポリシリコンなどの半導体などの中か
ら適宜材料を選択して用いればよい。電極を形成するに
は、例えば、真空蒸着などの製膜技術とフォトリソグラ
フィー、エッチングなどのパターニング技術を組み合わ
せて用いれば容易に形成できるが、それ以外の方法(例
えば印刷技術)を用いて形成してもさしつかえない。
【0125】正極1102と負極1103の形状は、当
該電子放出素子の応用目的に合わせて適宜設計される。
一般的には、電極間隔Lは通常は数百オングストローム
から数百マイクロメータの範囲から適当な数値を選んで
設計されるが、なかでも表示装置に応用するために好ま
しいのは数マイクロメータより数十マイクロメータの範
囲である。また、その厚さdについては、通常は数百オ
ングストロームから数マイクロメーターの範囲から適当
な数値が選ばれる。
【0126】また、導電性薄膜1104の部分には、微
粒子膜を用いる。ここで述べた微粒子膜とは、構成要素
として多数の微粒子を含んだ膜(島状の集合体も含む)
のことをさす。微粒子膜を微視的に調べれば、通常は、
個々の微粒子が離間して配置された構造か、あるいは微
粒子が互いに隣接した構造か、あるいは微粒子が互いに
重なり合った構造が観測される。
【0127】微粒子膜に用いた微粒子の粒径は、数オン
グストロームから数千オングストロームの範囲に含まれ
るものであるが、なかでも好ましいのは10オングスト
ロームから200オングストロームの範囲のものであ
る。また、微粒子膜の膜厚は、以下に述べるような諸条
件を考慮して適宜設定される。即ち、素子電極1102
あるいは1103と電気的に良好に接続するのに必要な
条件、後述する通電フォーミングを良好に行うのに必要
な条件、微粒子膜自身の電気抵抗を後述する適宜の値に
するために必要な条件、などである。具体的には、数オ
ングストロームから数千オングストロームの範囲のなか
で設定するが、なかでも好ましいのは10オングストロ
ームから500オングストロームの間である。
【0128】また、微粒子膜を形成するのに用いられう
る材料としては、例えば、Pd,Pt,Ru,Ag,A
u,Ti,In,Cu,Cr,Fe,Zn,Sn,T
a,W,Pbなどをはじめとする金属や、PdO,Sn
O2,In2O3,PbO,Sb2O3などをはじめとする
酸化物や、HfB2,ZrB2,LaB6,CeB6,YB
4,GdB4などをはじめとする硼化物や、TiC,Zr
C,HfC,TaC,SiC,WCなどをはじめとする
炭化物や、TiN,ZrN,HfNなどをはじめとする
窒化物や、Si,Geなどをはじめとする半導体や、カ
ーボン、などがあげられ、これらの中から適宜選択され
る。
【0129】以上述べたように、導電性薄膜1104を
微粒子膜で形成したが、そのシート抵抗値については、
10の3乗から10の7乗[オーム/□]の範囲に含ま
れるよう設定した。
【0130】なお、導電性薄膜1104と正極1102
および負極1103とは、電気的に良好に接続されるの
が望ましいため、互いの一部が重なりあうような構造を
とっている。その重なり方は、図22の例においては、
下から、基板、正極および負極、導電性薄膜の順序で積
層したが、場合によっては下から基板、導電性薄膜、正
極および負極、の順序で積層してもさしつかえない。
【0131】また、電子放出部1105は、導電性薄膜
1104の一部に形成された亀裂状の部分であり、電気
的には周囲の導電性薄膜よりも高抵抗な性質を有してい
る。亀裂は、導電性薄膜1104に対して、後述する通
電フォーミングの処理を行うことにより形成する。この
亀裂内には、数オングストロームから数百オングストロ
ームの粒径の微粒子を配置する場合がある。なお、実際
の電子放出部の位置や形状を精密かつ正確に図示するの
は困難なため、図22においては模式的に示した。ま
た、薄膜1113は、炭素もしくは炭素化合物よりなる
薄膜で、電子放出部1105およびその近傍を被覆して
いる。薄膜1113は、通電フォーミング処理後に、後
述する通電活性化の処理を行うことにより形成する。こ
の薄膜1113は、単結晶グラファイト、多結晶グラフ
ァイト、非晶質カーボン、のいずれかか、もしくはその
混合物であり、膜厚は500[オングストローム]以下
とするが、300[オングストローム]以下とするのが
さらに好ましい。
【0132】なお、実際の薄膜1113の位置や形状を
精密に図示するのは困難なため、図22においては模式
的に示した。また、平面図(図22(a))において
は、薄膜1113の一部を除去した素子を図示した。
【0133】以上、好ましい素子の基本構成を述べた
が、実施の形態においては以下のような素子を用いた。
【0134】即ち、基板1101には青板ガラスを用
い、正極1102と負極1103にはNi薄膜を用い
た。素子電極の厚さdは1000[オングストロー
ム]、電極間隔Lは2[マイクロメータ]とした。微粒
子膜の主要材料としてPdもしくはPdOを用い、微粒
子膜の厚さは約100[オングストローム]、幅Wは1
00[マイクロメータ]とした。
【0135】次に、好適な平面型の表面伝導型放出素子
の製造方法について説明する。図23(a)〜(e)
は、表面伝導型放出素子の製造工程を説明するための断
面図で、各部材の表記は図22と同一である。
【0136】(1)まず、図23(a)に示すように、
基板1101上に正極1102および負極1103を形
成する。これら電極を形成するにあたっては、予め基板
1101を洗剤、純水、有機溶剤を用いて十分に洗浄
後、素子電極の材料を堆積させる。(堆積する方法とし
ては、例えば、蒸着法やスパッタ法などの真空成膜技術
を用ればよい。)その後、堆積した電極材料を、フォト
リソグラフィー・エッチング技術を用いてパターニング
し、図23(a)に示した一対の素子電極(1102と
1103)を形成する。
【0137】(2)次に、図23(b)に示すように、
導電性薄膜1104を形成する。これを形成するにあた
っては、まず図23(a)の基板に有機金属溶液を塗布
して乾燥し、加熱焼成処理して微粒子膜を成膜した後、
フォトリソグラフィー・エッチングにより所定の形状に
パターニングする。ここで、有機金属溶液とは、導電性
薄膜に用いる微粒子の材料を主要元素とする有機金属化
合物の溶液である。(具体的には、本実施の形態では主
要元素としてPdを用いた。また、実施の形態では塗布
方法として、ディッピング法を用いたが、それ以外の例
えばスピンナー法やスプレー法を用いてもよい。) また、微粒子膜で作られる導電性薄膜の成膜方法として
は、本実施の形態で用いた有機金属溶液の塗布による方
法以外の、例えば真空蒸着法やスパッタ法、あるいは化
学的気相堆積法などを用いる場合もある。
【0138】(3)次に、図23(c)に示すように、
フォーミング用電源1110から正極1102と負極1
103の間に適宜の電圧を印加し、通電フォーミング処
理を行って、電子放出部1105を形成する。この通電
フォーミング処理とは、微粒子膜で作られた導電性薄膜
1104に通電を行って、その一部を適宜に破壊、変
形、もしくは変質せしめ、電子放出を行うのに好適な構
造に変化させる処理のことである。微粒子膜で作られた
導電性薄膜のうち電子放出を行うのに好適な構造に変化
した部分(即ちm電子放出部1105)においては、薄
膜に適当な亀裂が形成されている。なお、電子放出部1
105が形成される前と比較すると、形成された後は正
極1102と負極1103の間で計測される電気抵抗は
大幅に増加する。
【0139】この通電方法をより詳しく説明するため
に、図24に、フォーミング用電源1110から印加す
る適宜の電圧波形の一例を示す。微粒子膜で作られた導
電性薄膜をフォーミングする場合には、パルス状の電圧
が好ましく、本実施の形態の場合には同図に示したよう
にパルス幅T1の三角波パルスをパルス間隔T2で連続
的に印加した。その際には、三角波パルスの波高値Vp
fを順次昇圧した。また、電子放出部1105の形成状
況をモニタするためのモニタパルスPmを適宜の間隔で
三角波パルスの間に挿入し、その際に流れる電流を電流
計1111で計測した。
【0140】本実施の形態においては、例えば10のマ
イナス5乗[torr]程度の真空雰囲気下において、
例えばパルス幅T1を1[ミリ秒]、パルス間隔T2を
10[ミリ秒]とし、波高値Vpfを1パルスごとに
0.1[V]ずつ昇圧した。そして、三角波を5パルス
印加するたびに1回の割りで、モニタパルスPmを挿入
した。フォーミング処理に悪影響を及ぼすことがないよ
うに、モニタパルスの電圧Vpmは0.1[V]に設定
した。そして、正極1102と負極1103の間の電気
抵抗が1×10の6乗[オーム]になった段階、即ちモ
ニタパルス印加時に電流計1111で計測される電流が
1×10のマイナス7乗[A]以下になった段階で、フ
ォーミング処理にかかわる通電を終了した。
【0141】なお、上記の方法は、本実施の形態の表面
伝導型放出素子に関する好ましい方法であり、例えば微
粒子膜の材料や膜厚、あるいは素子電極間隔Lなど表面
伝導型放出素子の設計を変更した場合には、それに応じ
て通電の条件を適宜変更するのが望ましい。
【0142】(4)次に、図23(d)に示すように、
活性化用電源1112から正極1102と負極1103
の間に適宜の電圧を印加し、通電活性化処理を行って、
電子放出特性の改善を行う。この通電活性化処理とは、
前記通電フォーミング処理により形成された電子放出部
1105に適宜の条件で通電を行って、その近傍に炭素
もしくは炭素化合物を堆積せしめる処理のことである。
(図においては、炭素もしくは炭素化合物よりなる堆積
物を部材1113として模式的に示した。)なお、通電
活性化処理を行うことにより、行う前と比較して、同じ
印加電圧における放出電流を典型的には100倍以上に
増加させることができる。
【0143】具体的には、10のマイナス4乗ないし1
0のマイナス5乗[Torr]の範囲内の真空雰囲気中で、
電圧パルスを定期的に印加することにより、真空雰囲気
中に存在する有機化合物を起源とする炭素もしくは炭素
化合物を堆積させる。堆積物1113は、単結晶グラフ
ァイト、多結晶グラファイト、非晶質カーボン、のいず
れかか、もしくはその混合物であり、膜厚は500[オ
ングストローム]以下、より好ましくは300[オング
ストローム]以下である。
【0144】通電方法をより詳しく説明するために、図
25(a)に、活性化用電源1112から印加する適宜
の電圧波形の一例を示す。本実施の形態においては、一
定電圧の矩形波を定期的に印加して通電活性化処理を行
ったが、具体的には,矩形波の電圧Vacは14
[V],パルス幅T3は 1[ミリ秒],パルス間隔T
4は10[ミリ秒]とした。なお、上述の通電条件は、
本実施の形態の表面伝導型放出素子に関する好ましい条
件であり、表面伝導型放出素子の設計を変更した場合に
は、それに応じて条件を適宜変更するのが望ましい。
【0145】図23(d)に示す1114は該表面伝導
型放出素子から放出される放出電流Ieを捕捉するため
のアノード電極で、直流高電圧電源1115および電流
計1116が接続されている。(なお、基板1101
を、表示パネルの中に組み込んでから活性化処理を行う
場合には、表示パネルの蛍光面をアノード電極1114
として用いる。)活性化用電源1112から電圧を印加
する間、電流計1116で放出電流Ieを計測して通電
活性化処理の進行状況をモニタし、活性化用電源111
2の動作を制御する。電流計1116で計測された放出
電流Ieの一例を図25Bに示すが、活性化電源111
2からパルス電圧を印加しはじめると、時間の経過とと
もに放出電流Ieは増加するが、やがて飽和してほとん
ど増加しなくなる。このように、放出電流Ieがほぼ飽
和した時点で活性化用電源1112からの電圧印加を停
止し、通電活性化処理を終了する。
【0146】なお、上述の通電条件は、本実施の形態の
表面伝導型放出素子に関する好ましい条件であり、表面
伝導型放出素子の設計を変更した場合には、それに応じ
て条件を適宜変更するのが望ましい。
【0147】以上のようにして、図23(e)に示す平
面型の表面伝導型放出素子を製造した。
【0148】(垂直型の表面伝導型放出素子)次に、電
子放出部もしくはその周辺を微粒子膜から形成した表面
伝導型放出素子のもうひとつの代表的な構成、即ち垂直
型の表面伝導型放出素子の構成について説明する。
【0149】図26は、垂直型の表面伝導型放出素子の
基本構成を説明するための模式的な断面図であり、図中
の1201は基板、1202は正極と1203は負極、
1206は段差形成部材、1204は微粒子膜を用いた
導電性薄膜、1205は通電フォーミング処理により形
成した電子放出部、1213は通電活性化処理により形
成した薄膜である。
【0150】この垂直型が先に説明した平面型と異なる
点は、正極1202が段差形成部材1206上に設けら
れており、導電性薄膜1204が段差形成部材1206
の側面を被覆している点にある。従って、図22の平面
型における素子電極間隔Lは、垂直型においては段差形
成部材1206の段差高Lgとして設定される。尚、基
板1201、正極1202および負極1203、微粒子
膜を用いた導電性薄膜1204、については、前記平面
型の説明中に列挙した材料を同様に用いることが可能で
ある。また、段差形成部材1206には、例えば、Si
O2のような電気的に絶縁性の材料を用いる。
【0151】次に、垂直型の表面伝導型放出素子の製法
について説明する。図27(a)〜(f)は製造工程を
説明するための断面図で、各部材の表記は図26と同一
である。
【0152】(1)まず、図27(a)に示すように、
基板1201上に負極1203を形成する。
【0153】(2)次に、図27(b)に示すように、
段差形成部材を形成するための絶縁層を積層する。絶縁
層は、例えばSiO2をスパッタ法で積層すればよい
が、例えば真空蒸着法や印刷法などの他の成膜方法を用
いてもよい。
【0154】(3)次に、図27(c)に示すように、
絶縁層の上に正極1202を形成する。
【0155】(4)次に、図27(d)に示すように、
絶縁層の一部を、例えばエッチング法を用いて除去し、
負極1203を露出させる。
【0156】(5)次に、図27(e)に示すように、
微粒子膜を用いた導電性薄膜1204を形成する。形成
するには、前記平面型の場合と同じく、例えば塗布法な
どの成膜技術を用いればよい。
【0157】(6)次に、前記平面型の場合と同じく、
通電フォーミング処理を行い、電子放出部を形成する。
(図23(c)を用いて説明した平面型の通電フォーミ
ング処理と同様の処理を行えばよい。) (7)次に、前記平面型の場合と同じく、通電活性化処
理を行い、電子放出部近傍に炭素もしくは炭素化合物を
堆積させる(図23(d)を用いて説明した平面型の通
電活性化処理と同様の処理を行えばよい)。
【0158】以上のようにして、図27(f)に示す垂
直型の表面伝導型放出素子を製造した。
【0159】(表示装置に用いた表面伝導型放出素子の
特性)以上、平面型と垂直型の表面伝導型放出素子につ
いて素子構成と製法を説明したが、次に表示装置に用い
た素子の特性について述べる。
【0160】図28に、表示装置に用いた素子の、(放
出電流Ie)対(素子印加電圧Vf)特性、および(素子
電流If)対(素子印加電圧Vf)特性の典型的な例を示
す。なお、放出電流Ieは素子電流Ifに比べて著しく小
さく、同一尺度で図示するのが困難であるうえ、これら
の特性は素子の大きさや形状等の設計パラメータを変更
することにより変化するものであるため、2本のグラフ
は各々任意単位で図示した。
【0161】本実施の形態の表示装置に用いた素子は、
放出電流Ieに関して以下に述べる3つの特性を有して
いる。
【0162】第1に、ある電圧(これを閾値電圧Vthと
呼ぶ)以上の大きさの電圧を素子に印加すると急激に放
出電流Ieが増加するが、一方、閾値電圧Vth未満の電
圧では放出電流Ieはほとんど検出されない。即ち、放
出電流Ieに関して、明確な閾値電圧Vthを持った非線
形素子である。
【0163】第2に、放出電流Ieは素子に印加する電
圧Vfに依存して変化するため、電圧Vfで放出電流Ie
の大きさを制御できる。
【0164】第3に、素子に印加する電圧Vfに対して
素子から放出される電流Ieの応答速度が速いため、電
圧Vfを印加する時間の長さによって素子から放出され
る電子の電荷量を制御できる。
【0165】以上のような特性を有するため、表面伝導
型放出素子を表示装置に好適に用いることができた。例
えば多数の素子を表示画面の画素に対応して設けた表示
装置において、第1の特性を利用すれば、表示画面を順
次走査して表示を行うことが可能である。即ち、駆動中
の素子には所望の発光輝度に応じて閾値電圧Vth以上の
電圧を適宜印加し、非選択状態の素子には閾値電圧Vth
未満の電圧を印加する。駆動する素子を順次切り替えて
ゆくことにより、表示画面を順次走査して表示を行うこ
とが可能である。また、第2の特性かまたは第3の特性
を利用することにより、発光輝度を制御することができ
るため、階調表示を行うことが可能である。
【0166】(電子源基板の構造)次に、上述の表面伝
導型放出素子を基板上に配列して単純マトリクス配線し
た電子源基板の構造について述べる。
【0167】図29に示すのは、図20の表示パネルに
用いた電子源基板E1の平面図である。基板上には、図
22で示したものと同様な表面伝導型放出素子が配列さ
れ、これらの素子は行方向配線電極1003と列方向配
線電極1004により単純マトリクス状に配線されてい
る。行方向配線電極1003と列方向配線電極1004
の交差する部分には、電極間に絶縁層(不図示)が形成
されており、電気的な絶縁が保たれている。
【0168】図29のA−A’に沿った断面を図30に
示す。
【0169】なお、このような構造の電子源基板E1
は、予め基板1001上に行方向配線電極1003、列
方向配線電極1004、電極間絶縁層(不図示)、およ
び表面伝導型放出素子の素子電極と導電性薄膜を形成し
た後、行方向配線電極1003および列方向配線電極1
004を介して各素子に給電して通電フォーミング処理
と通電活性化処理を行うことにより製造した。
【0170】(表示パネルの駆動方法)次に、図20の
表示パネルを用いて画像表示を行う方法について、図3
1と図32を参照して説明する。図31は電気回路のブ
ロック図、図32は電気回路の動作を示すタイミングチ
ャートである。
【0171】図31において、1300は図20で示し
た表示パネル、1301は走査側駆動回路、1302は
変調側駆動回路、1303はデコーダ、1304はタイ
ミング制御回路、1305はシフトレジスタ、1306
は1ラインメモリ、1307は変調信号発生器、130
8は走査信号発生器、VaとVfは電源である。
【0172】以下各部の動作を順をおって説明してゆ
く。
【0173】まず、外部からデコーダ1303に入力さ
れる画像信号(例えば、テレビジョン信号)は、通常は
時系列的にシリアルな手順で入力される。そこで、外部
より供給される画像信号は、デコーダ1303により同
期信号Syncと画像データDataとに分離され、それ
ぞれタイミング制御回路1304とシフトレジスター1
305に対して出力される。より詳しく述べると、同期
信号Syncは、画像の1ラインの同期信号たる水平同期
信号と、画像の1画面の同期信号たる垂直同期信号より
成るが、説明の便宜上、両方をまとめて同期信号Sync
と呼ぶ。また、画像データDataは、カラー画像信号
の場合には、RGB3原色成分より成るが、説明の便宜
上、まとめて画像データDataと呼ぶ タイミング制
御回路1304は、前記同期信号Syncに基づき、表示
装置の各部の動作を整合させるための各種タイミング制
御信号を発生する。
【0174】まず、シフトレジスタ1305に対して、
表示パネルの1ライン(=n画素)分の画像データをサ
ンプリングしてシリアル/パラレル変換するためのシフ
トクロックTsftを出力する。DataおよびTsftを、
図32のタイムチャート(1)(2)に示す。
【0175】こうしてシリアル/パラレル変換された画
像1ライン分のデータ(Id1〜IdN)は、前記タイミン
グ制御回路1304の出力するメモリーロードタイミン
グ制御信号Tmryに基づいてラインメモリ1306に蓄
積される。図32の(3)(4)のタイムチャートに、
メモリーロードタイミング制御信号Tmryと、ラインメ
モリ1306の出力信号(I'd1〜I'dN)を図示する。
変調信号発生器1307は、前記ラインメモリ7の出力
信号(I'd1〜I'dN)に基づいて、変調信号Gm1〜Gmn
を発生する。本実施の形態では、変調信号発生器130
7に、画像データに応じてパルスの長さを変調するパル
ス幅変調方式を用いた。
【0176】変調信号Gm1〜GmNのタイミングを図32
の(6)に示す。
【0177】変調側駆動回路1302は、電圧がVf[V]
で、長さが変調信号Gm1〜GmNに準じて制御されたパル
ス信号を発生する。このパルス信号は、表示パネルの給
電端子Dy1〜DyNを経由して電子源基板の列方向配線
に印加される。尚、本実施の形態では、Vfは20
[V]に設定されている。
【0178】一方、タイミング制御回路1304は、表
示パネル1300内のマルチ電子ビーム源を走査するた
めの制御信号Tscanを発生して、走査信号発生器130
8に出力する。本実施の形態においては、表示パネル内
の2枚の電子源基板について、それぞれ個別に走査信号
発生器1308と走査側駆動回路1301を設けている
が、これらは同一のタイミングで動作するものである。
【0179】走査信号発生器1308は、制御信号Tsc
anに基づいて走査信号Gs1〜GsMを発生する。これら走
査信号Gs1〜GsMの内容を図32の(5)に示すが、こ
こでオンと記されているものに対応して、走査側駆動回
路1301はグランドレベル即ち0[V]を給電端子に
接続する。即ち、表示パネルの給電端子Dx1〜DxMお
よびDx1'〜DxM'を経由して、電子源基板の行方向配線
に0[V]の走査パルスが印加される。また、電源Va
からは、5[kV]の直流電圧が出力されており、これ
は給電端子Hvを経由して表示パネル1300内の蛍光
体に印加される。
【0180】以上、表示パネル1300の駆動方法につ
いて説明した。
【0181】[実施の形態2]本発明の構成による他の
実施の形態として4枚の電子源基板を用いた表示装置に
ついて説明する。
【0182】本実施の形態の画素の配列、表示パネルの
構造と製法、電子放出素子の素子構成と製法および特
性、電子源基板の構造、表示パネルの駆動方法の主要な
部分は前記実施の形態とほぼ同一なため、説明を省略す
る。
【0183】実施の形態2の電子放出素子の配置に関し
て、図16Bを参照して説明する。本実施の形態におい
ては、表面伝導型放出素子を以下のように配置した。
【0184】Px=Py=0.5[mm] Lsx=Sxy=5.5[mm] R(E3)=90 R(E4)=0° R(E5)=180° R(E6)=270° なお、以下の条件は実施の形態1と同様である。
【0185】Va=5[kV] Vf=20[V] Lh=40[mm] [実施の形態3]本発明の構成による他の実施の形態と
して、4枚の電子源基板を用いた表示装置について説明
する。
【0186】本実施の形態の画素の配列、表示パネルの
構造と製法、電子放出素子の素子構成と製法および特
性、電子源基板の構造、表示パネルの駆動方法、の主要
な部分は前記実施の形態1とほぼ同一なため、説明を省
略する。
【0187】実施の形態3の電子放出素子の配置に関し
て、図16Cを参照して説明する。本実施の形態におい
ては、表面伝導型放出素子を以下のように配置した。
【0188】Px=Py=0.5[mm] Lsx=5.5[mm] Lsy=10.5[mm] R(E7)=0° R(E8)=90° R(E9)=270° R(E10)=180° なお、以下の条件は実施の形態1と同様である。
【0189】Va=5[kV] Vf=20[V] Lh=40[mm] なお、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュー
タ、インタフェイス機器、リーダ、プリンタなど)から
構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる
装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置など)に適用
してもよい。
【0190】また、本発明の目的は、前述した実施形態
の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記
録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そ
のシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPU
やMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを
読出し実行することによっても達成される。
【0191】この場合、記憶媒体から読出されたプログ
ラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現するこ
とになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は
本発明を構成することになる。
【0192】プログラムコードを供給するための記憶媒
体としては、例えば、フロッピディスク、ハードディス
ク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD
−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMな
どを用いることができる。
【0193】また、コンピュータが読出したプログラム
コードを実行することにより、前述した実施形態の機能
が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示
に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレ
ーティングシステム)などが実際の処理の一部または全
部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が
実現される場合も含まれる。
【0194】さらに、記憶媒体から読出されたプログラ
ムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボード
やコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わる
メモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に
基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わ
るCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、そ
の処理によって前述した実施形態の機能が実現される場
合も含まれる。
【0195】本発明を上記記憶媒体に適用する場合、そ
の記憶媒体には、先に説明したフローチャートに対応す
るプログラムコードを格納することになる。
【0196】以上説明したように、本実施の形態では、
複数の電子源基板を組み合わせて大画面の表示装置を実
現する際、電子ビームを電子源基板の境界部の方向に適
宜の距離だけ偏向させる。これにより、従来から問題と
なっていた表示不能領域の発生を防止できた。
【0197】本発明により提供される大画面表示装置
は、画像品位が優れるため、民生用や産業用として高い
利用価値を有するものである。
【0198】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、基
板の境界部に表示不能領域ができない高品質の画像を生
成することができる。
【0199】
【図面の簡単な説明】
【図1】従来知られた表面伝導型放出素子の一例を示す
平面図である。
【図2】従来知られた電界放出型素子(FE型)の一例
を示す断面図である。
【図3】従来知られたMIM型素子の一例を示す断面図
である。
【図4】電子放出素子の配線方法を示す図である。
【図5A】従来問題となっていた表示不能領域を示す図
である。
【図5B】従来問題となっていた表示不能領域を示す図
である。
【図6A】本発明の基本思想を説明する断面図である。
【図6B】本発明の第一の構成を示す平面図である。
【図7A】電子ビームの軌道を示す図である。
【図7B】電子ビームの軌道を示す図である。
【図8A】電子放出素子の配置される向きを示す模式図
である。
【図8B】電子放出素子の配置される向きを示す模式図
である。
【図9A】本発明の電子源基板の配置の態様を示す平面
図である。
【図9B】本発明の電子源基板の配置の態様を示す平面
図である。
【図9C】本発明の電子源基板の配置の態様を示す平面
図である。
【図10A】本発明の電子源基板への設置方法の態様を
示す断面図である。
【図10B】本発明の電子源基板への設置方法の態様を
示す断面図である。
【図10C】本発明の電子源基板への設置方法の態様を
示す断面図である。
【図10D】本発明の電子源基板への設置方法の態様を
示す断面図である。
【図11A】本発明の電子源基板への給電方法の態様を
示す図である。
【図11B】本発明の電子源基板への給電方法の態様を
示す図である。
【図11C】本発明の電子源基板への給電方法の態様を
示す図である。
【図12】図11Bの態様を具体的に示す平面図であ
る。
【図13A】図11Cの態様を具体的に示す断面図であ
る。
【図13B】図11Cの態様を具体的に示す断面図であ
る。
【図14】図13A、図13Bの電子源基板E9の製造
方法を示す図である。
【図15】表示パネルの画素配置を示す平面図である。
【図16A】本発明に係る第一の構成の態様を示す平面
図である。
【図16B】本発明に係る第二の構成の態様を示す平面
図である。
【図16C】本発明に係る第三の構成の態様を示す平面
図である。
【図17A】表面伝導型放出素子の向きを示す図であ
る。
【図17B】表面伝導型放出素子の向きを示す図であ
る。
【図18A】第一の構成に好適な横形の電界放出素子を
例示する斜視図である。
【図18B】第一の構成に好適な横形の電界放出素子を
例示する斜視図である。
【図18C】第一の構成に好適な横形の電界放出素子を
例示する斜視図である。
【図19A】横形の電界放出素子の向きを示す図であ
る。
【図19B】横形の電界放出素子の向きを示す図であ
る。
【図20】本発明の実施の形態の画像表示装置の表示パ
ネルの一部を切り欠いて示した斜視図である。
【図21】表示パネルのフェースプレートの蛍光体配列
を例示した平面図である。
【図22】本実施の形態で用いた平面型の表面伝導型放
出素子の平面図(a)と、その断面図(b)である。
【図23】平面型の表面伝導型放出素子の製造工程を示
す断面図である。
【図24】通電フォーミング処理の際の印加電圧波形を
示す図である。
【図25】通電活性化処理の際の印加電圧波形(a)
と、通電活性化処理の際の放出電流Ieの変化(b)を
示す図である。
【図26】実施の形態で用いた垂直型の表面伝導型放出
素子の断面図である。
【図27】垂直型の表面伝導型放出素子の製造工程を示
す断面図である。
【図28】本実施の形態で用いた表面伝導型放出素子の
典型的な特性を示すグラフ図である。
【図29】実施の形態で用いた電子源基板の平面図であ
る。
【図30】実施の形態で用いた電子源基板の一部断面図
である。
【図31】実施の形態の表示パネルの駆動回路のブロッ
ク図である。
【図32】実施の形態の駆動回路の動作手順を示すタイ
ミングチャートである。
【符号の説明】
10A 基板 10B 基板 11 境界部 12 基板 13 蛍光体

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に正極、電子放出部、負極の順に
    配置された複数の第1の電子放出素子と、 前記第1の電子放出素子に直交して基板上に配置され、
    それぞれ前記正極、電子放出部及び負極を有する複数の
    第2の電子放出素子と、 前記第1と第2の電子放出素子から放出される各電子ビ
    ームが進行する方向に、かつ前記第1と第2の電子放出
    素子が配置された基板に平行に配置されたターゲット
    と、を備えることを特徴とする画像表示装置。
  2. 【請求項2】 前記ターゲットには、前記第1の電子放
    出素子や前記第2の電子放出素子に印加される駆動電圧
    より大きいターゲット電圧が印加されることを特徴とす
    る請求項1に記載の画像表示装置。
  3. 【請求項3】 前記複数の第1の電子放出素子は第1の
    方向に配置され、前記複数の第2の電子放出素子は第2
    の方向に配置されていることを特徴とする請求項1に記
    載の画像表示装置。
  4. 【請求項4】 前記第1と第2の電子放出素子は、表面
    伝導型の電子放出素子であることを特徴とする請求項1
    に記載の画像表示装置。
  5. 【請求項5】 前記第1及び第2の電子放出素子には、
    前記正極及び負極を介して駆動電圧が印加され、前記負
    極から前記正極に向かう方向の初速度成分を有する電子
    ビームを出力し、前記電子ビームは前記ターゲットに印
    加される前記ターゲット電圧によって偏向されて前記タ
    ーゲットに進行することを特徴とする請求項2に記載の
    画像表示装置。
  6. 【請求項6】 前記複数の第1の電子放出素子は第1の
    基板上に配置され、前記複数の第2の電子放出素子は第
    2の基板上に配置されており、前記第1と第2の基板
    は、前記複数の第1の電子放出素子と前記複数の第2の
    電子放出素子からの電子ビームの出力方向が互いに直交
    するように配置されていることを特徴とする請求項1乃
    至5のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  7. 【請求項7】 前記複数の第1と第2の電子放出素子そ
    れぞれから出力される電子ビームが前記ターゲットに衝
    突する各位置の間隔が略等しいことを特徴とする請求項
    1乃至6のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  8. 【請求項8】 前記ターゲットは、蛍光体を有する基板
    であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項
    に記載の画像表示装置。
  9. 【請求項9】 前記蛍光体は、前記第1と第2の電子放
    出素子それぞれから出力される電子ビームが衝突する各
    位置において発光することを特徴とする請求項8に記載
    の画像表示装置。
  10. 【請求項10】 基板上に正極、電子放出部、負極の順
    に配置された複数の第1の電子放出素子と、 前記第1の電子放出素子に直交して基板上に配置され、
    それぞれ前記正極、電子放出部及び負極を有する複数の
    第2の電子放出素子と、 前記第2の電子放出素子に直交して配置された複数の第
    3の電子放出素子と、 前記第3の電子放出素子と前記第1の電子放出素子それ
    ぞれに対して直交して配置された複数の第4の電子放出
    素子と、 前記第1と第2と第3と第4の電子放出素子から放出さ
    れる各電子ビームが進行する方向で、前記第1と第2と
    第3と第4の電子放出素子が配置された基板に平行に配
    置されるターゲットと、を備えることを特徴とする画像
    表示装置。
  11. 【請求項11】 前記ターゲットには、前記第1、第
    2、第3、第4の電子放出素子に印加される駆動電圧よ
    り大きいターゲット電圧が印加されることを特徴とする
    請求項10に記載の画像表示装置。
  12. 【請求項12】 前記複数の第1の電子放出素子は第1
    の方向に配置され、前記前記複数の第2の電子放出素子
    は第2の方向に配置され、前記複数の第3の電子放出素
    子は第3の方向に配置され、前記複数の第4の電子放出
    素子は第4の方向に配置されていることを特徴とする請
    求項10に記載の画像表示装置。
  13. 【請求項13】 前記複数の第1、第2、第3及び第4
    の電子放出素子は、表面伝導型の電子放出素子であるこ
    とを特徴とする請求項10乃至12のいずれか1項に記
    載の画像表示装置。
  14. 【請求項14】 前記第1〜第4の電子放出素子は前記
    駆動電圧が印加される正極と負極を有し、前記負極から
    前記正極に向かう方向の初速度成分を有する電子ビーム
    を出力し、前記電子ビームは前記ターゲットに印加され
    る前記ターゲット電圧によって偏向されて前記ターゲッ
    トに進行することを特徴とする請求項13に記載の画像
    表示装置。
  15. 【請求項15】 前記第1、第2、第3、第4の電子放
    出素子はそれぞれ、第1、第2、第3、第4の基板に配
    置され、前記第1、第2、第3、第4の基板はそれぞれ
    隣接して配置されていることを特徴とする請求項10乃
    至14のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  16. 【請求項16】 前記第1と第2の電子放出素子のそれ
    ぞれから、及び前記第2と第3の電子放出素子それぞれ
    から、前記第3と第4の電子放出素子それぞれから、及
    び前記第4と第1の電子放出素子のそれぞれから出力さ
    れる電子ビームが前記ターゲットに衝突する各位置の間
    隔が、それぞれ略等しいことを特徴とする請求項10に
    記載の画像表示装置。
  17. 【請求項17】 前記ターゲットは、蛍光体を有する基
    板であることを特徴とする請求項10乃至16のいずれ
    か1項に記載の画像表示装置。
  18. 【請求項18】 前記蛍光体は、前記第1と第2と第3
    と第4の電子放出素子それぞれから出力される電子ビー
    ムが衝突する各位置において発光することを特徴とする
    請求項17に記載の画像表示装置。
  19. 【請求項19】 前記電子放出素子は、横形の電界放出
    型素子であることを特徴とする請求項1乃至18のいず
    れか1項に記載の画像表示装置。
  20. 【請求項20】 前記第1と第2の電子放出素子はマト
    リクス状に配置されていることを特徴とする請求項10
    に記載の画像表示装置。
  21. 【請求項21】 前記マトリクス状に配置されている前
    記第1と第2の電子放出素子は、行方向配線および列方
    向配線によりマトリクス配線されていることを特徴とす
    る請求項20に記載の画像表示装置。
  22. 【請求項22】 前記第1と第2と第3と第4の電子放
    出素子が配置された各基板上の前記第1と第2と第3と
    第4の電子放出素子は、マトリクス状に配置されている
    ことを特徴とする請求項20又は21に記載の画像表示
    装置。
  23. 【請求項23】 前記前記第1と第2と第3と第4の電
    子放出素子は、行方向配線および列方向配線によりマト
    リクス配線されていることを特徴とする請求項22に記
    載の画像表示装置。
  24. 【請求項24】 前記行方向配線および列方向配線は、
    前記第1と第2の基板の隣接境界部において電気的に接
    続していることを特徴とする請求項23に記載の画像表
    示装置。
  25. 【請求項25】 前記行方向配線および列方向配線は、
    前記第1と第2と第3と第4の各基板の隣接境界部にお
    いて電気的に接続していることを特徴とする請求項23
    に記載の画像表示装置。
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