JPH10123704A - 画像形成材料 - Google Patents

画像形成材料

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JPH10123704A
JPH10123704A JP27793696A JP27793696A JPH10123704A JP H10123704 A JPH10123704 A JP H10123704A JP 27793696 A JP27793696 A JP 27793696A JP 27793696 A JP27793696 A JP 27793696A JP H10123704 A JPH10123704 A JP H10123704A
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JP
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photosensitive layer
image
layer
cushion layer
image forming
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JP27793696A
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Saburo Hiraoka
三郎 平岡
Nobumasa Sasa
信正 左々
Kunio Shimizu
邦夫 清水
Tetsuya Taniguchi
哲哉 谷口
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感光層の露光部と非露光部とで粘着性に差を
生じ受像材料に感光層を像様に転写して画像を形成する
画像形成材料の転写性と画像再現性を改良する。 【解決手段】 支持体上にクッション層、色材と感光性
組成物を含有する感光層がこの順に設けられ、像様露光
により該感光層の露光部と非露光部とで粘着性の差異を
生じさせ、画像部の感光層全量が受像材料に転写する画
像形成材料において、非画像部における感光層とクッ
ション層との表面エネルギーの差Aと、画像部における
感光層とクッション層の表面エネルギーの差Bとの比率
A/Bが0≦A/B≦0.5である。前記の画像部
における感光層とクッション層の表面エネルギーの差B
が5≦B≦12である。クッション層表面の転写温度
におけるtanδ値が0.1≦tanδ≦1.0であ
る。前記において、前記の≦A/B≦0.5の条
件を満足する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、支持体上にクッシ
ョン層と、色材及び感光性組成物を含有する感光層とが
設けられ、像様露光により該感光層の露光部と未露光部
に粘着性の差を生じさせ、受像材料に該感光層を像様に
転写して画像を形成する画像形成材料の転写性と再現性
の改良技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、像様露光によって露光部と非露光
部との間で転写における粘着性に差異を生ずる光重合性
又は光架橋性の感光性組成物からなる着色感光層を支持
体上に有し、上記粘着性の差異によって受像材料に転写
画像を形成する画像形成材料が知られている。
【0003】特開昭63−147154号公報には、支
持体上に染料又は顔料を含有する光重合性の感光性層を
設け、露光部と非露光部との粘着性の差異を生じさせ、
画像受容層に画像を転写して画像を得る画像形成材料に
おいて、該感光性層の内部凝集力が、支持体との界面粘
着力及び画像受容層との界面粘着力より小さい画像形成
材料が開示されている。
【0004】特開平3−174159号公報には、光照
射によって粘着性が変化する光重合性の着色感光層が熱
軟化層を介して支持体上に設けられた画像形成材料によ
り、転写が確実になされ、オリジナル像に忠実な像が得
られることを目的・効果とする画像形成材料及び転写像
形成方法が開示されている。
【0005】特願平5−258393号明細書には、感
光層の未露光部と露光部の水に対する接触角の差を20
°以上とする画像形成材料、及び感光層に含有する重合
性モノマーが重合性反応後もゴム状態に転写せずガラス
状を維持する粘弾性特性を有する画像形成材料により、
転写画像の解像性等を改良する技術が開示されている。
しかしながら、上記技術には、良好な転写性が得られな
かったり、転写画像に画像欠陥が発生したりする問題が
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、転写性及び再現性が向上した画像形成材料を提供す
ることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は下記
ないしのいずれかによって達成される。
【0008】 支持体上にクッション層と、色材及び
感光性組成物を含有する感光層が順次設けられ、像様露
光により該感光層の露光部及び非露光部の粘着性の差異
を生じさせ、画像部における感光層全量が受像材料に転
写する画像形成材料において、非画像部における感光層
とクッション層との表面エネルギーの差Aと、画像部に
おける感光層とクッション層の表面エネルギーの差Bと
の比率A/Bが0≦A/B≦0.5であることを特徴と
する画像形成材料。
【0009】 前記画像部における感光層とクッショ
ン層の表面エネルギーの差Bが5≦B≦12であること
を特徴とする上記に記載の画像形成材料。
【0010】 支持体上にクッション層と、色材及び
感光性組成物を含有する感光層が順次設けられ、像様露
光により該感光層の露光部及び非露光部の粘着性の差異
を生じさせ、画像部における感光層全量が受像材料に転
写する画像形成材料において、該クッション層表面の転
写温度におけるtanδ値が0.1≦tanδ≦1.0
であることを特徴とする画像形成材料。
【0011】 支持体上にクッション層と、色材及び
感光性組成物を含有する感光層が順次設けられ、像様露
光により該感光層の露光部及び非露光部の粘着性の差異
を生じせしめ、画像部における感光層全量が受像材料に
転写する画像形成材料において、非画像部における感光
層とクッション層との表面エネルギーの差Aと、画像部
における感光層とクッション層の表面エネルギーの差B
との比率A/Bが0≦A/B≦0.5であることを特徴
とする上記に記載の画像形成材料。
【0012】以下、本発明について詳述する。
【0013】露光により感光層に粘着性の差を生じさ
せ、画像部(転写部)における感光層が全量転写する画
像形成材料においては、感光層と支持体(クッション層
のある場合はクッション層)のそれぞれの物性が重要と
なる。
【0014】本発明者は、露光部及び未露光部の感光層
並びにクッション層の物性を調べた結果、(非画像部に
おける感光層の表面エネルギー)−(クッション層の表
面エネルギー)=Aと、(画像部における感光層の表面
エネルギー)−(クッション層の表面エネルギー)=B
との比A/Bが0≦A/B≦0.5であるときに良好な
転写性と画像再現性が得られ、かつ、画像部における感
光層とクッション層の表面エネルギーの差Bが5≦B≦
12であるときにさらに良好な転写性と画像再現性が得
られることを見いだして本発明をなすに至ったものであ
る。A/Bが0.5より大きい場合は良好な画像再現性
が得られず、B<5の場合は、容易に転写が行われず、
B>12の場合には転写以前に剥離が発生するなど画像
欠陥が発生することがある。
【0015】また、本発明のような画像形成方法、即ち
転写部分の感光層が全量転写する画像形成方法の場合、
クッション層の粘弾性物性も柔軟性及び粘着性の点で重
要な要素であり、その指標となるクッション層のtan
δ(=損失弾性率/貯蔵弾性率)の値が0.1≦tan
δ≦1.0のとき、柔軟性と粘着性のバランスがとれ、
転写性が良好であることを本発明者は見いだした。ta
nδ<0.1の場合には軟化性が不足又は粘着性が不足
のため良好な転写性が得られなかったり画像欠陥が発生
する。またtanδ>1の場合、粘着性が強すぎ転写が
容易に行われなかったり、クッション層自体が受像材料
に移行し、良好な画像は得られない。
【0016】本発明の画像形成材料の支持体としては、
それが写真的性質に影響を与えず、寸度的に安定であれ
ば任意の材料を用いることができる。代表的な支持体と
しては、ポリエステルフィルム(特に二軸延伸ポリエチ
レンテレフタレートフィルムが水及び熱に対する寸法安
定性の点で好ましい)、アセテートフィルム、ポリ塩化
ビニルフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレ
ンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリカーボネート
フィルム、ニトロセルロースフィルム、トリアセチルセ
ルロースフィルム、ポリビニルアセタールフィルム等が
挙げられる。
【0017】本発明の画像形成材料において、クッショ
ンは熱可塑性樹脂で形成され、熱転写時の温度で軟化す
る性質を有する層である。
【0018】本発明のクッション層として用いられる樹
脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリ
オレフィン、エチレンと酢酸ビニルあるいはエチレンと
アクリル酸エステルの如きエチレン共重合体、ポリ塩化
ビニル、塩化ビニルと酢酸ビニルとの共重合体の如き塩
化ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデ
ン共重合体、ポリスチレン、スチレンと(メタ)アクリ
ル酸エステルとの共重合体等の如きスチレン共重合体、
ポリビニルトルエン、ビニルトルエンと(メタ)アクリ
ル酸エステルとの共重合体等の如きビニルトルエン共重
合体、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポリ(メタ)ア
クリル酸ブチルと酢酸ビニル共重合体等の如き(メタ)
アクリル酸エステルの共重合体、酢酸ビニル共重合体ナ
イロン、共重合ナイロン、N−アルコキシメチル化ナイ
ロンの如きポリアミド樹脂、天然ゴム、合成ゴム等の有
機高分子化合物から選ばれる少なくとも一つの化合物が
好ましい。上記オレフィン類及び共重合樹脂は単独又は
2種以上を混合して用いることができる。
【0019】クッション層の転写時におけるtanδを
本発明の条件にするためには、MFR(JIS k72
10)の高い樹脂をクッション層に適応する、更に可塑
剤を添加する、テルペン樹脂などのタッキファイヤーを
添加する等の方法が挙げられる。
【0020】クッション層のtanδは、動的粘弾性測
定機(レオメーター)等により測定できる。
【0021】クッション層樹脂を離型性支持体、ポリエ
チレンテレフタレートフィルム等に所望の膜厚になるよ
うに塗布、乾燥し、その後単離する。得られたサンプル
を測定機に合った大きさにカットし、以下の条件で測定
する。
【0022】 測定温度:転写温度 周波数:1〜1000rad/s 歪量:0.1〜1% 上記の周波数は剥離条件により決められ、剥離速度が高
いほど周波数は高くなる。
【0023】クッション層を設ける方法としては下記が
挙げられる。
【0024】(1)クッション層を形成する材料を有機
溶剤に溶解した溶液を支持体上に塗布し、熱風又は加熱
によって乾燥した後、カバーシートを重ね合わせ、加熱
下に圧着してラミネートする、いわゆる乾式ラミネート
法。
【0025】(2)クッション層を形成する材料をその
まま加熱して溶融状態を保ちながら、支持体上にドクタ
ーブレード法、ロールコート法、グラビア法、リバース
ロール法等で塗布した後、直ちにカバーシートを張り合
わせて必要に応じて高温加熱してから冷却することによ
りラミネートする、いわゆるホットメルトラミネート
法。
【0026】(3)クッション層を形成する材料をその
まま加熱して溶融状態を保ちながら、押し出し機により
支持体上に押し出し、これが溶融状態にあるうちにカバ
ーシートを圧着してラミネートする、いわゆる押し出し
ラミネート法。
【0027】(4)溶融押し出し法で支持体上に複数の
押し出し機あるいは複数の押し出し口を有する押し出し
機を用いて、1回の成型で支持体上に2種以上のクッシ
ョン材からなる層を形成し、同時にこれが溶融状態にあ
るうちにカバーシートを圧着してラミネートする、いわ
ゆる共押し出し法。
【0028】(5)クッション層を形成する材料を有機
溶剤や水に溶解した溶液を支持体上に塗布し、熱風又は
加熱によって乾燥する、いわゆる溶液塗布法。
【0029】(6)常温ではクッション層を形成する材
料を溶解しない有機溶剤に加熱しながら該材料を溶解
し、これを冷却することにより該材料の有機溶剤分散物
を得、これを支持体上に塗設した後に乾燥し、必要に応
じてカレンダー加工することによりクッション層材の固
体微粒子を融着して層とする方法。
【0030】本発明の画像形成材料の感光層を形成する
組成物としては、公知の光重合性組成物を用いることが
できる。
【0031】好ましく用いられる光重合性組成物として
は以下のようなものが挙げられる。バインダー成分とし
ては熱可塑性で光重合成分との相溶性に優れたポリマー
が用いられる。例えばポリ塩化ビニル,塩素化ポリオレ
フィン,ポリ(メタ)アクリル酸エステル,エポキシ樹
脂,ポリウレタン樹脂,セルロース誘導体,ポリアミド
樹脂,ポリビニル−ブチラール樹脂,ポリビニルアセタ
ール樹脂,ポリビニルピロリドン,ゼラチン,ジアリル
フタレート樹脂,ブタジエン−アクリロニトリル共重合
体,ポリ酢酸ビニル,バーサチック酸ビニル等が挙げら
れる。
【0032】光重合性成分としては以下のようなエチレ
ン性不飽和化合物が用いられる。代表的な化合物として
は、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート,エチ
レングリコールジアクリレート,ジエチレングリコール
ジアクリレート,1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)
アクリレート,トリメチロールプロパントリクリレー
ト,ペンタエリスリトールトリアクリレート,ジペンタ
エリスリトールトリアクリレート,ジペンタエリスリト
ールヘキサアクリレート等であり、これらのエチレン性
不飽和化合物を一種または二種以上用いることができ
る。
【0033】このような光重合成分はバインダー成分1
00重量部に対し、10〜500重量部、好ましくは3
0〜200重量部の範囲で用いられる。
【0034】また、光重合開始剤としては従来公知のも
のを好適に用いることができる。具体例としてはベンゾ
フェノン,4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェ
ノン,4−メトキシ−4−ジメチルアミノベンゾフェノ
ン,2−エチルアントラキノン,フェナントラキノン,
ベンゾイン,ベンゾインメチルエーテル等が挙げられ
る。また、好ましい熱重合禁止剤としては、p−メトキ
シフェノール,ハイドロキノン,t−ブチルカテコー
ル,ピロガロール,ピリジン,アリールホスファイト等
を適宜使用できる。
【0035】光重合性組成物には必要に応じて感度を高
めるために増感助剤として例えば、ミヒラーズケトン,
4,4′−ビスジエチルアミノベンゾフェノンのような
アミン化合物が使用できる。
【0036】本発明において、感光層に含有させる色材
としては、染料及び顔料が挙げられる。本発明の画像形
成材料を色校正に使用する場合、通常イエロー、マゼン
タ、シアン、ブラックと一致した色調の顔料又は染料が
必要となるが、その他金属粉、白色顔料、蛍光顔料など
も用いることができる。以下に、当該技術分野で公知の
種々の顔料及び染料の内の若干例を示す。
【0037】(C.I.はカラーインデックスを意味す
る)。
【0038】 ビクトリアピュアブルー(C.I.42595) オーラミン(C.I.41000) カチロンブリリアントラフビン(C.I.ベーシック1
3) ローダミン6GCP(C.I.45160) ローダミンB(C.I.45170) サフラニンOK70:100(C.I.50240) エリオグラウシンX(C.I.42080) ファーストブラックHB(C.I.26150) No.1201リオノールイエロー(C.I.2109
0) リオノールイエローGRO(C.I.21090) シムラーファーストイエロー8GF(C.I.2110
5) ベンジジンイエロー4T−564D(C.I.2109
5) シムラーファーストレッド4015(C.I.1235
5) リオノールレッド7B4401(C.I.15830) ファーストゲンブルーTGR−L(C.I.7416
0) リオノールブルーSM(C.I.26150) 三菱カーボンブラックMA−100 三菱カーボンブラック#30,#40,#50 本発明に用いる着色剤の画像形成層中における含有率
は、目標とする光学濃度と画像形成層の現像液に対する
除去性を考慮して選択されるが、本発明においては10
〜30重量%の範囲とすることが好ましい。
【0039】感光層は、上記材料を有機溶剤に溶解、分
散し、支持体上に設けた後、クッション層上に塗布し乾
燥することにより得ることができる。感光層の厚さは好
ましくは0.5〜2.5μm、より好ましくは0.5〜
1.5μmである。
【0040】非画像部における感光層とクッション層と
の表面エネルギー差及び画像部における感光層とクッシ
ョン層の表面エネルギーの差は例えば以下のように測定
できる。
【0041】 支持体上に感光層を塗布、乾燥しサン
プルを作成する。作成されたサンプルの露光部表面(及
び未露光部表面)での水及びジヨードメタンの接触角を
測定し、下記連立式より露光部表面(及び未露光部表
面)の表面エネルギーの分散成分、水素結合成分の座標
(γd(感)、γh(感))を求める。
【0042】 支持体上にクッション層を塗設し、作
成されたクッション層露光部表面(及び未露光部表面)
での水及びジヨードメタンの接触角を測定し、下記連立
式より露光部(及び未露光部)の表面エネルギーの分散
成分、水素結合成分の座標(γd(ク)、γh(ク))
を求める。
【0043】
【数1】
【0044】 、より求めた感光層とクッション
層の露光部(及び未露光部)の表面エネルギーの座標間
距離を下記式より計算し、感光層−クッション層表面エ
ネルギー差とする。
【0045】
【数2】
【0046】露光部が非画像部となるか、画像部となる
かは表面エネルギー差により決まり、露光部における感
光層−クッション層の表面エネルギー差が未露光部より
大きい場合、露光部が非画像部となる。
【0047】感光層−クッション層の表面エネルギーの
関係を本発明の条件にするためには、例えば以下の方法
が挙げられる。
【0048】感光層の露光部、未露光部の表面エネルギ
ーの変化が大きい処方を選択する。この選択手段は例え
ば特願平5−258393号明細書に記載されている。
この感光層の露光後、非画像部となる部分に近い表面エ
ネルギーを有するクッション層を選択する。若しくはク
ッション層の表面エネルギーを調整する。表面エネルギ
ーを調整する方法としては、例えば、感光層及びクッシ
ョン層(未露光部)の水素結合成分を高くするためには
極性基(水酸基、カルボキシル基、スルホン酸基等)含
有量の多い樹脂が、水素結合成分を低くするためには極
性基の少ない樹脂が選択される。感光層及びクッション
層の分散成分を高くするためには塩化ビニル系樹脂等
が、分散成分を低くするためにはシリコーン系樹脂等が
選択される。
【0049】本発明の画像形成材料に対する像様露光
は、感光層が硬化反応を生じる波長の光であれば特に制
限はなく、例えば、透過原稿を重ね合わせて高圧水銀灯
を用いて露光を行うことができ、また、レーザ光で走査
露光をおこなってもよい。
【0050】像様露光された画像形成材料の転写は、該
画像形成材料の感光層側を受像材料と重ね合わせて加熱
及び加圧した後に該受容材料と該画像形成材料を剥離す
ることによって行うことができる。転写の際の加熱温度
は好ましくは60〜120℃、加圧条件は好ましくは
0.5〜7.5kg/cm2である。受像材料としては
公知のもの(例えばアート紙等)を使用することができ
る。
【0051】
【実施例】次に本発明の実施例について、比較例ととも
に例示する。ただし、本発明は以下に記載する実施例に
より限定されるものではない。
【0052】クッション層を有する支持体の作製 下記表1に示す組成のクッション層組成物を押し出しラ
ミネート法又は溶剤塗布法により、厚さ75μmのポリ
エチレンテレフタレートフィルム(ルミラーT−60、
東レ(株)製)上に約30μmの厚さで塗設した。
【0053】上記各クッション層の室温及び70℃にお
けるtanδを以下の方法に従って測定した。
【0054】50μmのポリエチレンテレフタレートフ
ィルム上に表1のクッション層組成を有するクッション
層を厚さ30μmになるように塗設する。クッション層
のみを単離し、2mm×3.5cmにカットし、測定用
サンプルとする。測定用サンプルをソリキッドメーター
(レオメトリクス社製)を用い、以下の条件で測定す
る。
【0055】 周波数:6.2rad/s 歪量 :0.1% また、上記各クッション層の表面エネルギーの水素結合
成分及び分散成分を以下の方法に従って測定し、両者の
和を求めて表面エネルギーとした。
【0056】水及びジヨードメタンの1mlをクッショ
ン層の表面に滴下し、15秒後に接触角を測定する。得
られた接触角を下記の連立方程式に代入し、表面エネル
ギーの水素結合成分及び分散成分を算出する。
【0057】
【数3】
【0058】ただし、 θ(H2O):水に対する接触角 θ(CH22):ジヨードメタンに対する接触角 γd:表面エネルギーの分散成分 γh:表面エネルギーの水素結合成分
【0059】
【表1】
【0060】感光層の積層 厚さ50μmのポリプロピレンフィルム上に下記組成の
感光層(感光層1及び感光層2)用塗布液を乾燥後の膜
厚が約1μmとなるように塗布し、乾燥した。
【0061】 感光層1 イソダップ(ジアリルイソフタレート:ダイソー製) 2.70g カラヤッドDPCA−60(カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキ サアクリレート:日本化薬製) 1.35g アロニックスM−8060(オリゴエステルアクリレート:東亜合成製) 0.50g カヤキュアーDETX−S(2,4−ジエチルチオキサントン:日本化薬製) 0.40g カヤキュアーEPA(p−ジメチルアミノ安息香酸エチル:日本化薬製) 0.40g スミライザーBHT(2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール :住友化学製) 0.06g 下記顔料(ブラック、シアン、マゼンタ又はイエロー) 下記の量 メチルエチルケトン 35.2g 感光層2 イソダップ(ジアリルイソフタレート:ダイソー製) 2.15g MR110(官能基含有塩化びにる樹脂) 0.55g カラヤッドDPCA−60(カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキ サアクリレート:日本化薬製) 1.35g アロニックスM−8060(オリゴエステルアクリレート:東亜合成製) 0.50g カヤキュアーDETX−S(2,4−ジエチルチオキサントン:日本化薬製) 0.40g カヤキュアーEPA(p−ジメチルアミノ安息香酸エチル:日本化薬製) 0.40g スミライザーBHT(2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール :住友化学製) 0.06g 下記顔料(ブラック、シアン、マゼンタ又はイエロー) 下記の量 メチルエチルケトン 35.2g 顔料 ブラック:カーボンブラックMA−100(三菱化学製) 0.99g シアン:リオノールブルーFG−7330(東洋インキ製) 0.55g マゼンタ:リオノールレッド6BFG−4219X(東洋インキ製) 0.68g イエロー:リオノールイエローNo.1206(東洋インキ製)0.68g 予め上記各感光層の露光部及び未露光部の表面エネルギ
ーを下記の方法に従って測定した。
【0062】厚さ50μmのポリプロピレンフィルム上
に顔料にブラックを用いた上記感光層用塗布液を乾燥後
の膜厚が約1μmになるように塗布し、得られた塗布面
に厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィル
ムを重ねてラミネートし、測定用サンプルとする。測定
用サンプルの未露光のもの、及び4kWメタルハライド
ランプで1mJ/cm2の露光を行ったものについて、
ポリプロピレンフィルムを剥離し、着色感光層面の表面
エネルギーを前記クッション層の場合と同様の方法で測
定する。
【0063】以上の測定結果を下記表2に示す。
【0064】
【表2】
【0065】画像転写及び評価 下記表3に示すクッション層と感光層の組み合わせにな
るようにクッション層と感光層面とを向かい合わせてラ
ミネートし、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラック
の画像形成材料を作製した。
【0066】前記画像形成材料のうち、顔料にブラック
を用いたものについて、プレートコントロールウエッジ
(PCW,UGRA製)と50%網点原稿を支持体側に
密着させ、4kWメタルハライドランプで1mJ/cm
2の画像露光を行った。次いで、画像形成材料のポリプ
ロピレンフィルムのみを剥離し、アート紙(特菱アー
ト、三菱製紙(株)製)と感光層面が密着するように重
ね、70℃に加熱された1対のニップローラで5kgf
/cm2の圧力、1m/minの転写速度でラミネート
し、直ちに支持体を剥離し、画像を転写した。得られた
転写画像について下記の方法で再現性及び網点形状の評
価を行った。
【0067】解像度 :プレートコントロールウエッジ
転写画像の網点再現性を読み取った。
【0068】網点形状:50%網点転写画像をルーペで
確認し、以下のように評価した。
【0069】 ○:網点画像の欠陥、画像フリンジ部分の欠けがなく、
プルーフィングに充分に使用可能なレベル ×:画像フリンジ部分の欠けなどにより、プルーフィン
グには使用不可能なレベル また、各4色の画像形成材料の支持体表面に4色色分解
網ポジフィルムを、転写後の画像が正像となるように重
ねて密着させ、4kWメタルハライドランプで1mJ/
cm2の画像露光を行った後、イエロー、マゼンタ、シ
アン、ブラックの順に画像形成材料のポリプロピレンフ
ィルムのみを剥離し、アート紙と着色感光層面を密着
し、70℃に加熱された1対のニップローラで5kgf
/cm2の圧力、1m/minの転写速度の条件でラミ
ネートし、直ちに支持体を剥離するという一連の作業を
行い、アート紙上に4色からなるカラープルーフィング
画像を得た。得られた画像について以下のように評価し
た。
【0070】 ○:印刷物に近似し、プルーフィングとして充分に使用
可能なレベル ×:印刷物近似性がなく、プルーフィングとして使用不
可能なレベル 以上の評価結果を下記表3に示す。なお、表3中の非画
像部及び画像部における感光層とクッション層との表面
張力の差は以下の式で計算した。
【0071】
【数4】
【0072】ここで、 γd(感):着色感光層の表面張力の分散成分 γd(ク):クッション層の表面張力の分散成分 γh(感):着色感光層の表面張力の水素結合成分 γh(ク):クッション層の表面張力の水素結合成分 であり、前述の水、ジヨードメタンを用いた接触角の値
から算出されたものである。
【0073】
【表3】
【0074】表3中、Aは非画像部における感光性とク
ッション層との表面エネルギーの差、Bは画像部におけ
る感光性とクッション層との表面エネルギーの差であ
る。
【0075】なお、実施例1は請求項1に係る発明の実
施例、実施例2及び3は請求項1又は2に係る発明の実
施例、実施例4及び5は請求項3に係る発明の実施例、
実施例6は請求項4に係る発明の実施例である。
【0076】以上の実施例及び比較例から明らかなよう
に、クッション層と感光層の表面張力の関係、クッショ
ン層のtanδを本発明の範囲に規定することにより、
画像再現性及び転写性が優れ、印刷物に近似した4色画
像が得られる。
【0077】
【発明の効果】本発明によれば、感光層の露光部と非露
光部とで粘着性に差を生じ受像材料に感光層を像様に転
写して画像を形成する画像形成材料の転写性及び画像再
現性が改良される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷口 哲哉 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上にクッション層と、色材及び感
    光性組成物を含有する感光層が順次設けられ、像様露光
    により該感光層の露光部及び非露光部の粘着性の差異を
    生じさせ、画像部における感光層全量が受像材料に転写
    する画像形成材料において、非画像部における感光層と
    クッション層との表面エネルギーの差Aと、画像部にお
    ける感光層とクッション層の表面エネルギーの差Bとの
    比率A/Bが0≦A/B≦0.5であることを特徴とす
    る画像形成材料。
  2. 【請求項2】 前記画像部における感光層とクッション
    層の表面エネルギーの差Bが5≦B≦12であることを
    特徴とする請求項1記載の画像形成材料。
  3. 【請求項3】 支持体上にクッション層と、色材及び感
    光性組成物を含有する感光層が順次設けられ、像様露光
    により該感光層の露光部及び非露光部の粘着性の差異を
    生じさせ、画像部における感光層全量が受像材料に転写
    する画像形成材料において、該クッション層表面の転写
    温度におけるtanδ値が0.1≦tanδ≦1.0で
    あることを特徴とする画像形成材料。
  4. 【請求項4】 支持体上にクッション層と、色材及び感
    光性組成物を含有する感光層が順次設けられ、像様露光
    により該感光層の露光部及び非露光部の粘着性の差異を
    生じさせ、画像部における感光層全量が受像材料に転写
    する画像形成材料において、非画像部における感光層と
    クッション層との表面エネルギーの差Aと、画像部にお
    ける感光層とクッション層の表面エネルギーの差Bとの
    比率A/Bが0≦A/B≦0.5であることを特徴とす
    る請求項3記載の画像形成材料。
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