JPH1012357A - 直接発熱型加熱ローラ - Google Patents
直接発熱型加熱ローラInfo
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- JPH1012357A JPH1012357A JP16407996A JP16407996A JPH1012357A JP H1012357 A JPH1012357 A JP H1012357A JP 16407996 A JP16407996 A JP 16407996A JP 16407996 A JP16407996 A JP 16407996A JP H1012357 A JPH1012357 A JP H1012357A
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- JP
- Japan
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- heating element
- element layer
- resistance heating
- metal
- resistance
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- Fixing For Electrophotography (AREA)
- Control Of Resistance Heating (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】電極との重なり部分に不具合が生じず、高い剥
離強度を有し、且つ面積抵抗率を広い範囲に亘って変更
し得る抵抗発熱体層を備えた直接発熱型加熱ローラを提
供する。 【解決手段】加熱ローラ10は、抵抗発熱体層34が、
それぞれ金属成分の含有量で6(wt%) 以上のAgのMOC
と、5(wt%) 以下のPdおよび4(wt%) 以下のPtのMOC
の少なくとも一方とを、含むAg系レジネートからガラス
円筒30の外周面に形成されたレジネート膜を加熱して
生成されるAgを主成分とする薄膜金属から構成される。
離強度を有し、且つ面積抵抗率を広い範囲に亘って変更
し得る抵抗発熱体層を備えた直接発熱型加熱ローラを提
供する。 【解決手段】加熱ローラ10は、抵抗発熱体層34が、
それぞれ金属成分の含有量で6(wt%) 以上のAgのMOC
と、5(wt%) 以下のPdおよび4(wt%) 以下のPtのMOC
の少なくとも一方とを、含むAg系レジネートからガラス
円筒30の外周面に形成されたレジネート膜を加熱して
生成されるAgを主成分とする薄膜金属から構成される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電複写機等のト
ナー定着等に用いられる加熱ローラに関する。
ナー定着等に用いられる加熱ローラに関する。
【0002】
【従来の技術】加熱対象物に外周面を押圧することによ
り、その加熱対象物に加熱を施す形式の加熱ローラが知
られている。例えば、トナー画像を記録紙等に転写した
後に定着する複写機においては、トナーが転写された記
録紙等を複写機内に備えられた加熱ローラと加圧ローラ
との間を通過させることにより、加熱と同時に加圧をし
て、トナーを記録紙等に定着させることが行われてい
る。上記加熱ローラの一つに、円筒状の外周面を有する
電気絶縁性基体上に抵抗発熱体層が備えられたものがあ
る。例えば、本願出願人等が先に出願して公開された特
開平7−92838号公報等に記載されているような、
電気絶縁性基体の外周面に抵抗発熱体層が備えられた表
面発熱型のトナー定着用加熱ローラや、特開平7−24
4441号公報に記載されているような、ガラス製管
(すなわち円筒状の電気絶縁性基体)の内周面に抵抗発
熱体層が備えられた内面発熱型のガラス製定着ローラ等
がそれである。
り、その加熱対象物に加熱を施す形式の加熱ローラが知
られている。例えば、トナー画像を記録紙等に転写した
後に定着する複写機においては、トナーが転写された記
録紙等を複写機内に備えられた加熱ローラと加圧ローラ
との間を通過させることにより、加熱と同時に加圧をし
て、トナーを記録紙等に定着させることが行われてい
る。上記加熱ローラの一つに、円筒状の外周面を有する
電気絶縁性基体上に抵抗発熱体層が備えられたものがあ
る。例えば、本願出願人等が先に出願して公開された特
開平7−92838号公報等に記載されているような、
電気絶縁性基体の外周面に抵抗発熱体層が備えられた表
面発熱型のトナー定着用加熱ローラや、特開平7−24
4441号公報に記載されているような、ガラス製管
(すなわち円筒状の電気絶縁性基体)の内周面に抵抗発
熱体層が備えられた内面発熱型のガラス製定着ローラ等
がそれである。
【0003】上記公報に記載されている加熱ローラによ
れば、電気絶縁性基体上に固着された抵抗発熱体層によ
ってその電気絶縁性基体が直接的に発熱させられる直接
発熱型加熱ローラであることから、アルミニウム円筒の
内部にハロゲンランプ等の加熱源が備えられた従来の内
部発熱型加熱ローラに比較して高い熱応答性が得られ
る。特に、上記特開平7−92838号公報に記載され
ている技術によれば、有機金属化合物を含む液状または
ペースト状物(所謂金属レジネート)の一つであるAu系
レジネートから形成されたレジネート膜を加熱して生成
される薄膜金属によって抵抗発熱体層が構成される。そ
のため、抵抗発熱体層の膜厚が数 (μm)程度と薄いこと
から、直接発熱型ではあるが厚膜抵抗体から形成されて
膜厚が数十(μm)程度になる抵抗発熱体層を備えた加熱
ローラに比較しても、高い熱応答性が得られるという利
点がある。なお、このような金属レジネートから生成さ
れる抵抗発熱体層は、前記特開平7−244441号公
報に記載されているような内面発熱型加熱ローラにおい
ても適用され得る。
れば、電気絶縁性基体上に固着された抵抗発熱体層によ
ってその電気絶縁性基体が直接的に発熱させられる直接
発熱型加熱ローラであることから、アルミニウム円筒の
内部にハロゲンランプ等の加熱源が備えられた従来の内
部発熱型加熱ローラに比較して高い熱応答性が得られ
る。特に、上記特開平7−92838号公報に記載され
ている技術によれば、有機金属化合物を含む液状または
ペースト状物(所謂金属レジネート)の一つであるAu系
レジネートから形成されたレジネート膜を加熱して生成
される薄膜金属によって抵抗発熱体層が構成される。そ
のため、抵抗発熱体層の膜厚が数 (μm)程度と薄いこと
から、直接発熱型ではあるが厚膜抵抗体から形成されて
膜厚が数十(μm)程度になる抵抗発熱体層を備えた加熱
ローラに比較しても、高い熱応答性が得られるという利
点がある。なお、このような金属レジネートから生成さ
れる抵抗発熱体層は、前記特開平7−244441号公
報に記載されているような内面発熱型加熱ローラにおい
ても適用され得る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、加熱ローラ
の電気絶縁性基体としては、抵抗発熱体層等を形成する
際の焼成において真直度の低下等が生じないように、一
般に軟化点が高い硬質ガラス(特に低アルカリガラス)
が好適に用いられる。このような硬質ガラスと上記のよ
うなAu系レジネートとは化学反応性に乏しいことから両
者の接着強度が低く、また、Au系レジネートから形成さ
れる薄膜の膜強度そのものもそれほど高くない。そのた
め、Au系レジネートから形成された抵抗発熱体層と硬質
ガラス等から成る電気絶縁性基体との高い剥離強度(接
着強度と膜強度の複合強度)が得られないことから、使
用中に発生する熱応力によって剥離や抵抗値変化が生じ
易いという問題がある。そこで、本発明者等は、先に出
願して公開された特開平8−124655号公報におい
て、Auに加えて金属の重量比で50 (wt%) 以上のAgを含
むAu−Ag系レジネートから抵抗発熱体層を形成する加熱
ローラを提案した。この技術によれば、AuとAgとが加熱
される過程で合金化することから、膜強度が向上して結
果として高い剥離強度が得られる。
の電気絶縁性基体としては、抵抗発熱体層等を形成する
際の焼成において真直度の低下等が生じないように、一
般に軟化点が高い硬質ガラス(特に低アルカリガラス)
が好適に用いられる。このような硬質ガラスと上記のよ
うなAu系レジネートとは化学反応性に乏しいことから両
者の接着強度が低く、また、Au系レジネートから形成さ
れる薄膜の膜強度そのものもそれほど高くない。そのた
め、Au系レジネートから形成された抵抗発熱体層と硬質
ガラス等から成る電気絶縁性基体との高い剥離強度(接
着強度と膜強度の複合強度)が得られないことから、使
用中に発生する熱応力によって剥離や抵抗値変化が生じ
易いという問題がある。そこで、本発明者等は、先に出
願して公開された特開平8−124655号公報におい
て、Auに加えて金属の重量比で50 (wt%) 以上のAgを含
むAu−Ag系レジネートから抵抗発熱体層を形成する加熱
ローラを提案した。この技術によれば、AuとAgとが加熱
される過程で合金化することから、膜強度が向上して結
果として高い剥離強度が得られる。
【0005】しかしながら、上記のような直接発熱型加
熱ローラにおいては、抵抗発熱体層の両端部側にそれに
通電するための一対の電極が少なくとも一部がその抵抗
発熱体層に重なるように設けられる。この電極は、大電
流が流されることから低抵抗材料を用いることが望まれ
るため、通常、Ag系の導電材料から形成される。すなわ
ち、抵抗発熱体層はAuを主成分とするAu系材料から形成
され、電極はAgを主成分とするAg系材料から形成されて
いる。そのため、抵抗発熱体層に通電する目的で電極が
重ねて形成された重なり部分において、クラックや発泡
が生じ得るという問題があった。これは、両材料の物理
的性質および化学的性質等の相違に起因するものと考え
られる。なお、前記特開平8−124655号公報に記
載されているようなAu−Ag系レジネートから抵抗発熱体
層を形成しても、その主成分はAuであることから、Au系
レジネートを用いる場合と同様な問題が生じる。
熱ローラにおいては、抵抗発熱体層の両端部側にそれに
通電するための一対の電極が少なくとも一部がその抵抗
発熱体層に重なるように設けられる。この電極は、大電
流が流されることから低抵抗材料を用いることが望まれ
るため、通常、Ag系の導電材料から形成される。すなわ
ち、抵抗発熱体層はAuを主成分とするAu系材料から形成
され、電極はAgを主成分とするAg系材料から形成されて
いる。そのため、抵抗発熱体層に通電する目的で電極が
重ねて形成された重なり部分において、クラックや発泡
が生じ得るという問題があった。これは、両材料の物理
的性質および化学的性質等の相違に起因するものと考え
られる。なお、前記特開平8−124655号公報に記
載されているようなAu−Ag系レジネートから抵抗発熱体
層を形成しても、その主成分はAuであることから、Au系
レジネートを用いる場合と同様な問題が生じる。
【0006】しかも、加熱ローラは、その大きさ、加熱
幅や通電条件に拘わらず、使用中の表面温度が用途に応
じた所定の温度範囲にあることを要求される。そのた
め、種々の条件において同様な表面温度を得るために、
抵抗発熱体層の面積抵抗率(シート抵抗値)が広い範囲
で変更可能であることが望まれる。例えばトナー定着用
に用いられる場合には、加熱ローラの直径が10〜30(mm)
程度、通紙幅(すなわち加熱幅)がA4〜A3(約230
〜320 [mm])程度、印加電力が200 〜1000(W) 程度、供
給電圧が100 または220(V)の範囲で、各条件が変更され
得る。これらの条件の様々な組み合わせに対して同様な
表面温度を得るためには、抵抗発熱体層の面積抵抗率が
例えば1.5 〜100(Ω/□) 程度の範囲で略連続的に変更
可能であることが必要となる。したがって、従来用いら
れていたAu系レジネートから形成される抵抗発熱体層の
面積抵抗率は数 (Ω/□) 程度であることから、それよ
りも面積抵抗率が高い抵抗発熱体層が望まれていた。一
般に、面積抵抗率を低くする場合には、金属レジネート
の金属含有率を高くして抵抗発熱体層の膜厚を厚くすれ
ばよいが、反対に金属含有率を低くして膜厚を薄くする
ことで面積抵抗率を高くしようとすると、抵抗発熱体層
を形成することが困難になるのである。
幅や通電条件に拘わらず、使用中の表面温度が用途に応
じた所定の温度範囲にあることを要求される。そのた
め、種々の条件において同様な表面温度を得るために、
抵抗発熱体層の面積抵抗率(シート抵抗値)が広い範囲
で変更可能であることが望まれる。例えばトナー定着用
に用いられる場合には、加熱ローラの直径が10〜30(mm)
程度、通紙幅(すなわち加熱幅)がA4〜A3(約230
〜320 [mm])程度、印加電力が200 〜1000(W) 程度、供
給電圧が100 または220(V)の範囲で、各条件が変更され
得る。これらの条件の様々な組み合わせに対して同様な
表面温度を得るためには、抵抗発熱体層の面積抵抗率が
例えば1.5 〜100(Ω/□) 程度の範囲で略連続的に変更
可能であることが必要となる。したがって、従来用いら
れていたAu系レジネートから形成される抵抗発熱体層の
面積抵抗率は数 (Ω/□) 程度であることから、それよ
りも面積抵抗率が高い抵抗発熱体層が望まれていた。一
般に、面積抵抗率を低くする場合には、金属レジネート
の金属含有率を高くして抵抗発熱体層の膜厚を厚くすれ
ばよいが、反対に金属含有率を低くして膜厚を薄くする
ことで面積抵抗率を高くしようとすると、抵抗発熱体層
を形成することが困難になるのである。
【0007】本発明は、以上の事情を背景として為され
たものであって、その目的は、電極との重なり部分に不
具合が生じず、高い剥離強度を有し、且つ面積抵抗率を
広い範囲に亘って変更し得る抵抗発熱体層を備えた直接
発熱型加熱ローラを提供することにある。
たものであって、その目的は、電極との重なり部分に不
具合が生じず、高い剥離強度を有し、且つ面積抵抗率を
広い範囲に亘って変更し得る抵抗発熱体層を備えた直接
発熱型加熱ローラを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】斯かる目的を達成するた
め、本発明の要旨とするところは、円筒状の外周面を有
する電気絶縁性基体と、その電気絶縁性基体上に固着さ
れた抵抗発熱体層と、その抵抗発熱体層に通電するため
に少なくとも一部がその抵抗発熱体層と重なるようにそ
の電気絶縁性基体の両端部に設けられたAg(銀)を主成
分とする一対の電極層とを備え、その抵抗発熱体層によ
って直接的に発熱させられた前記電気絶縁性基体の前記
外周面を用いて加熱する直接発熱型加熱ローラであっ
て、前記抵抗発熱体層が、それぞれ金属成分の含有量で
6(wt%) 以上のAgの金属有機化合物と、5(wt%) 以下の
Pd(パラジウム)および4(wt%) 以下のPt(白金)の金
属有機化合物の少なくとも一方とを、含む液状またはペ
ースト状物から前記電気絶縁性基体上に形成された膜を
加熱して生成されるAgを主成分とする薄膜金属から構成
されたことにある。
め、本発明の要旨とするところは、円筒状の外周面を有
する電気絶縁性基体と、その電気絶縁性基体上に固着さ
れた抵抗発熱体層と、その抵抗発熱体層に通電するため
に少なくとも一部がその抵抗発熱体層と重なるようにそ
の電気絶縁性基体の両端部に設けられたAg(銀)を主成
分とする一対の電極層とを備え、その抵抗発熱体層によ
って直接的に発熱させられた前記電気絶縁性基体の前記
外周面を用いて加熱する直接発熱型加熱ローラであっ
て、前記抵抗発熱体層が、それぞれ金属成分の含有量で
6(wt%) 以上のAgの金属有機化合物と、5(wt%) 以下の
Pd(パラジウム)および4(wt%) 以下のPt(白金)の金
属有機化合物の少なくとも一方とを、含む液状またはペ
ースト状物から前記電気絶縁性基体上に形成された膜を
加熱して生成されるAgを主成分とする薄膜金属から構成
されたことにある。
【0009】
【発明の効果】このようにすれば、直接発熱型加熱ロー
ラは、抵抗発熱体層が、それぞれ金属成分の含有量で6
(wt%) 以上のAgの金属有機化合物と、5(wt%) 以下のP
dおよび4(wt%) 以下のPtの金属有機化合物の少なくと
も一方とを、含む液状またはペースト状物である金属レ
ジネートから電気絶縁性基体上に形成されたレジネート
膜を加熱して生成されるAgを主成分とする薄膜金属から
構成される。そのため、Agを主成分とする電極と同系の
材料によって抵抗発熱体層が構成されることから、両者
の物理的性質や化学的性質の相違に起因する発泡や膜強
度の低下といった不具合が生じ難い。また、抵抗発熱体
層にはAgに加えてPdおよびPtの少なくとも一方が含まれ
ることから、これらが加熱される過程で合金化して膜強
度が向上するが、Agが6(wt%) 以上、Pdが5(wt%) 以
下、Ptが4(wt%) 以下の場合に十分に高い膜強度となっ
て、高い剥離強度が得られる。しかも、PdおよびPtはAg
の10倍程度の高い抵抗率を有するものであるため、その
添加によって抵抗発熱体層の面積抵抗率が高められる。
したがって、電極との重なり部分に不具合が生じず、高
い剥離強度を有し、且つ面積抵抗率を広い範囲に亘って
変更し得る抵抗発熱体層を備えた直接発熱型加熱ローラ
が得られるのである。
ラは、抵抗発熱体層が、それぞれ金属成分の含有量で6
(wt%) 以上のAgの金属有機化合物と、5(wt%) 以下のP
dおよび4(wt%) 以下のPtの金属有機化合物の少なくと
も一方とを、含む液状またはペースト状物である金属レ
ジネートから電気絶縁性基体上に形成されたレジネート
膜を加熱して生成されるAgを主成分とする薄膜金属から
構成される。そのため、Agを主成分とする電極と同系の
材料によって抵抗発熱体層が構成されることから、両者
の物理的性質や化学的性質の相違に起因する発泡や膜強
度の低下といった不具合が生じ難い。また、抵抗発熱体
層にはAgに加えてPdおよびPtの少なくとも一方が含まれ
ることから、これらが加熱される過程で合金化して膜強
度が向上するが、Agが6(wt%) 以上、Pdが5(wt%) 以
下、Ptが4(wt%) 以下の場合に十分に高い膜強度となっ
て、高い剥離強度が得られる。しかも、PdおよびPtはAg
の10倍程度の高い抵抗率を有するものであるため、その
添加によって抵抗発熱体層の面積抵抗率が高められる。
したがって、電極との重なり部分に不具合が生じず、高
い剥離強度を有し、且つ面積抵抗率を広い範囲に亘って
変更し得る抵抗発熱体層を備えた直接発熱型加熱ローラ
が得られるのである。
【0010】
【発明の他の態様】ここで、好適には、前記液状または
ペースト状物は、それぞれ金属成分の含有量で7.5(wt
%) 以上のAgの金属有機化合物と、2.5(wt%) 以下のPd
および2.5(wt%) 以下のPtの金属有機化合物の少なくと
も一方とを含むものである。このようにすれば、抵抗発
熱体層は、前記の範囲内においてAgが一層多く、且つPd
およびPtのそれぞれの含有量が一層少なくされているた
め、一層高い膜強度を得ることができる。PdおよびPtは
Agレジネートに添加されることでそれから形成される抵
抗発熱体層の膜強度を高める作用を有するが、添加量が
多くなり過ぎると却って膜強度を低下させることとなる
ため、上記の範囲が一層好ましいのである。また、Agの
含有量が多い程高い膜強度が得られるので、上記の範囲
が一層好ましい。
ペースト状物は、それぞれ金属成分の含有量で7.5(wt
%) 以上のAgの金属有機化合物と、2.5(wt%) 以下のPd
および2.5(wt%) 以下のPtの金属有機化合物の少なくと
も一方とを含むものである。このようにすれば、抵抗発
熱体層は、前記の範囲内においてAgが一層多く、且つPd
およびPtのそれぞれの含有量が一層少なくされているた
め、一層高い膜強度を得ることができる。PdおよびPtは
Agレジネートに添加されることでそれから形成される抵
抗発熱体層の膜強度を高める作用を有するが、添加量が
多くなり過ぎると却って膜強度を低下させることとなる
ため、上記の範囲が一層好ましいのである。また、Agの
含有量が多い程高い膜強度が得られるので、上記の範囲
が一層好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面を
参照して詳細に説明する。なお、以下の説明において各
部の寸法比等は必ずしも正確に描かれていない。
参照して詳細に説明する。なお、以下の説明において各
部の寸法比等は必ずしも正確に描かれていない。
【0012】図1は、本発明の一実施例の直接発熱型加
熱ローラの一例であるトナー定着用加熱ローラ(以下、
加熱ローラという)10が適用された複写機のトナー定
着部の要部断面を模式的に示す図である。図において、
上下に所定の間隔をもって固定されたハウジング12,
14内に、上記加熱ローラ10と例えばアルミニウム製
円柱16の外周面にシリコーンゴム18が固着されて成
る加圧ローラ20とが図示しない軸受により回転可能に
取り付けられており、加熱ローラ10および加圧ローラ
20は所定の力で互いに押圧されている。また、ハウジ
ング12の内周面と加熱ローラ10の外周面との間隔は
約1(mm) 程度と小さくされており、ハウジング12の内
周面にはサーミスタ等から構成される温度センサ22が
加熱ローラ10から僅かに離隔し或いは接触した状態で
取り付けられて、その加熱ローラ10の表面温度を検出
し、図示しない制御回路により加熱ローラ10に印加さ
れる電圧が制御され、その表面温度が適正な温度に保た
れるようにされている。そして、図示しない転写装置に
よりトナーが転写された記録紙24等が搬入口26から
送り込まれると、加熱ローラ10および上記加圧ローラ
20間で加熱されつつ加圧される過程でトナーに含まれ
る樹脂が溶融して、その記録紙24等にトナーが定着さ
せられる。
熱ローラの一例であるトナー定着用加熱ローラ(以下、
加熱ローラという)10が適用された複写機のトナー定
着部の要部断面を模式的に示す図である。図において、
上下に所定の間隔をもって固定されたハウジング12,
14内に、上記加熱ローラ10と例えばアルミニウム製
円柱16の外周面にシリコーンゴム18が固着されて成
る加圧ローラ20とが図示しない軸受により回転可能に
取り付けられており、加熱ローラ10および加圧ローラ
20は所定の力で互いに押圧されている。また、ハウジ
ング12の内周面と加熱ローラ10の外周面との間隔は
約1(mm) 程度と小さくされており、ハウジング12の内
周面にはサーミスタ等から構成される温度センサ22が
加熱ローラ10から僅かに離隔し或いは接触した状態で
取り付けられて、その加熱ローラ10の表面温度を検出
し、図示しない制御回路により加熱ローラ10に印加さ
れる電圧が制御され、その表面温度が適正な温度に保た
れるようにされている。そして、図示しない転写装置に
よりトナーが転写された記録紙24等が搬入口26から
送り込まれると、加熱ローラ10および上記加圧ローラ
20間で加熱されつつ加圧される過程でトナーに含まれ
る樹脂が溶融して、その記録紙24等にトナーが定着さ
せられる。
【0013】上記加熱ローラ10は、図2に示すよう
に、ガラス円筒30と、その円筒状外周面の両端部にお
いて環状に設けられた一対の電極32,32と、それら
一対の電極32,32の間に設けられて電極32,32
の間に流された電流により発熱する抵抗発熱体層34
と、その抵抗発熱体層34を保護すると共にトナーの付
着を防止するために抵抗発熱体層34を覆って設けられ
た保護膜36とを備えている。本実施例においては、上
記のガラス円筒30が円筒状の外周面を有する電気絶縁
性基体に相当する。
に、ガラス円筒30と、その円筒状外周面の両端部にお
いて環状に設けられた一対の電極32,32と、それら
一対の電極32,32の間に設けられて電極32,32
の間に流された電流により発熱する抵抗発熱体層34
と、その抵抗発熱体層34を保護すると共にトナーの付
着を防止するために抵抗発熱体層34を覆って設けられ
た保護膜36とを備えている。本実施例においては、上
記のガラス円筒30が円筒状の外周面を有する電気絶縁
性基体に相当する。
【0014】上記のガラス円筒30は、円筒状の外周面
を有して加熱ローラ10の基体として機能しており、例
えば、全長 260(mm)、外径15(mm)、肉厚 1.0(mm)程度の
寸法の引き抜き加工により製造された硬質ガラス(例え
ば、 SiO2 72.0 [wt%] 、 B 2O3 10.5 [wt%] 、 Al2O3
7.0 [wt%] 、および少量のアルカリ金属、アルカリ土
類金属から成り、その特性が熱伝導率 0.0026 [cal/sec
・cm・℃] ,比熱 0.17 [cal/g・℃] ,軟化点 790
(℃) 程度のガラス等)製円筒である。
を有して加熱ローラ10の基体として機能しており、例
えば、全長 260(mm)、外径15(mm)、肉厚 1.0(mm)程度の
寸法の引き抜き加工により製造された硬質ガラス(例え
ば、 SiO2 72.0 [wt%] 、 B 2O3 10.5 [wt%] 、 Al2O3
7.0 [wt%] 、および少量のアルカリ金属、アルカリ土
類金属から成り、その特性が熱伝導率 0.0026 [cal/sec
・cm・℃] ,比熱 0.17 [cal/g・℃] ,軟化点 790
(℃) 程度のガラス等)製円筒である。
【0015】前記一対の電極32,32は、例えばAg,
Ag−Pd合金またはAg−Pt合金から成り、例えば12〜22
(μm)程度の厚さで、両端からそれぞれ例えば25(mm)程
度の位置まで設けられている。また、前記抵抗発熱体層
20は、例えば両端部からそれぞれ21(mm)程度までの部
分を除く中間部に設けられており、上記電極32,32
は、抵抗発熱体層34にそれぞれ4 (mm)程度重ねられて
いる。また、前記保護膜36は、電極32,32の一部
および抵抗発熱体層34の全面を覆うように、例えば両
端部から15(mm)程度までの部分を除く中間部に設けられ
ており、例えばディスパージョン塗布法により厚さ25
(μm)程度に塗布形成されたフッ素樹脂(例えばポリテ
トラフルオロエチレン)皮膜である。なお、ディスパー
ジョン塗布法は、樹脂粉末(本実施例においてはフッ素
樹脂粉末)を水或いは有機溶剤中に分散させ、これを素
材表面(本実施例においては電極32および抵抗発熱体
層34表面)に、例えばスプレー等により塗布し、乾燥
・熱処理するものである。
Ag−Pd合金またはAg−Pt合金から成り、例えば12〜22
(μm)程度の厚さで、両端からそれぞれ例えば25(mm)程
度の位置まで設けられている。また、前記抵抗発熱体層
20は、例えば両端部からそれぞれ21(mm)程度までの部
分を除く中間部に設けられており、上記電極32,32
は、抵抗発熱体層34にそれぞれ4 (mm)程度重ねられて
いる。また、前記保護膜36は、電極32,32の一部
および抵抗発熱体層34の全面を覆うように、例えば両
端部から15(mm)程度までの部分を除く中間部に設けられ
ており、例えばディスパージョン塗布法により厚さ25
(μm)程度に塗布形成されたフッ素樹脂(例えばポリテ
トラフルオロエチレン)皮膜である。なお、ディスパー
ジョン塗布法は、樹脂粉末(本実施例においてはフッ素
樹脂粉末)を水或いは有機溶剤中に分散させ、これを素
材表面(本実施例においては電極32および抵抗発熱体
層34表面)に、例えばスプレー等により塗布し、乾燥
・熱処理するものである。
【0016】また、抵抗発熱体層34は、レジネートと
称される金属有機化合物(Metal Orgnic Compound :M
OC)を含む液状またはペースト状物から成るレジネー
ト膜を、ガラス円筒30の外周面に形成して焼成するこ
とにより生成された、Agを主成分とする薄膜金属であ
り、その膜厚は、例えば0.2 〜0.7(μm)程度の厚みにさ
れている。上記のレジネートペーストは、所定の金属成
分をそれぞれ溶解して有機化合物と反応させることによ
り生成されるものであり、例えば金属成分としてAg 9(w
t %) 、 Pd 1(wt%) 、Pt 1(wt %) を含み、残部がレ
ジネートに由来するレジンから成るものが好適に用いら
れる。なお、レジネートペーストには、抵抗値を調節す
ると共に抵抗発熱体層34の膜強度を高めるためのガラ
ス粉末や、粘度を調節するためのターピネオール等の溶
剤が適宜添加されてもよい。また、上記MOCとして
は、例えば金属アルコキシド、金属アセチルアセトネー
ト、金属カルボキシレート等が用いられる。
称される金属有機化合物(Metal Orgnic Compound :M
OC)を含む液状またはペースト状物から成るレジネー
ト膜を、ガラス円筒30の外周面に形成して焼成するこ
とにより生成された、Agを主成分とする薄膜金属であ
り、その膜厚は、例えば0.2 〜0.7(μm)程度の厚みにさ
れている。上記のレジネートペーストは、所定の金属成
分をそれぞれ溶解して有機化合物と反応させることによ
り生成されるものであり、例えば金属成分としてAg 9(w
t %) 、 Pd 1(wt%) 、Pt 1(wt %) を含み、残部がレ
ジネートに由来するレジンから成るものが好適に用いら
れる。なお、レジネートペーストには、抵抗値を調節す
ると共に抵抗発熱体層34の膜強度を高めるためのガラ
ス粉末や、粘度を調節するためのターピネオール等の溶
剤が適宜添加されてもよい。また、上記MOCとして
は、例えば金属アルコキシド、金属アセチルアセトネー
ト、金属カルボキシレート等が用いられる。
【0017】上記加熱ローラ10は、例えば図3に示す
工程に従って作製されたものである。先ず、工程1にお
いて、例えば引き抜き加工した硬質ガラス円筒を所定の
長さに切断することにより前記の寸法・形状のガラス円
筒30を作製する。次いで、工程2において、Ag、Pd、
PtのMOCを混合することによって作製した前記のレジ
ネートペーストを、例えば転写法や所定の抵抗体パター
ンが形成されたスクリーンを用いた曲面印刷等によっ
て、例えば上記ガラス円筒30の外周面のうち、軸心方
向の両端部からそれぞれ21(mm)程度の領域を除く中間部
の全体に例えば3〜8(μm)程度の厚さで塗布する。そし
て、工程3の乾燥工程において、所定の条件で乾燥(例
えば、数分程度熱風乾燥し、更に70 [℃] 程度で仕上げ
乾燥)を施してレジネート膜を形成し、工程4の加熱処
理工程において、例えば600(℃) 程度の温度で加熱処理
することにより、そのレジネート膜が薄膜化して前記抵
抗発熱体層34が形成される。
工程に従って作製されたものである。先ず、工程1にお
いて、例えば引き抜き加工した硬質ガラス円筒を所定の
長さに切断することにより前記の寸法・形状のガラス円
筒30を作製する。次いで、工程2において、Ag、Pd、
PtのMOCを混合することによって作製した前記のレジ
ネートペーストを、例えば転写法や所定の抵抗体パター
ンが形成されたスクリーンを用いた曲面印刷等によっ
て、例えば上記ガラス円筒30の外周面のうち、軸心方
向の両端部からそれぞれ21(mm)程度の領域を除く中間部
の全体に例えば3〜8(μm)程度の厚さで塗布する。そし
て、工程3の乾燥工程において、所定の条件で乾燥(例
えば、数分程度熱風乾燥し、更に70 [℃] 程度で仕上げ
乾燥)を施してレジネート膜を形成し、工程4の加熱処
理工程において、例えば600(℃) 程度の温度で加熱処理
することにより、そのレジネート膜が薄膜化して前記抵
抗発熱体層34が形成される。
【0018】その後、工程5〜7において、導電体ペー
スト(例えばAg厚膜ペースト)を、例えばガラス円筒3
0の軸心方向の両端部からそれぞれ25(mm)程度の領域
に、レジネートペーストと同様に転写法や曲面印刷等に
よって例えば15〜25 (μm)程度の厚さで塗布し、所定の
温度(例えば 120 [℃] 程度)で乾燥した後、更に例え
ば 525 (℃) 程度の温度で加熱処理することにより、前
記電極32が形成される。そして、工程8において、例
えばガラス円筒30の軸心方向の両端部からそれぞれ15
(mm)程度の領域を除く全面にフッ素樹脂を塗布して例え
ば 100 (℃) 程度の温度で乾燥し、例えば 360 (℃) 程
度の温度で加熱処理することにより、前記保護膜36が
形成され、前記加熱ローラ10が得られる。
スト(例えばAg厚膜ペースト)を、例えばガラス円筒3
0の軸心方向の両端部からそれぞれ25(mm)程度の領域
に、レジネートペーストと同様に転写法や曲面印刷等に
よって例えば15〜25 (μm)程度の厚さで塗布し、所定の
温度(例えば 120 [℃] 程度)で乾燥した後、更に例え
ば 525 (℃) 程度の温度で加熱処理することにより、前
記電極32が形成される。そして、工程8において、例
えばガラス円筒30の軸心方向の両端部からそれぞれ15
(mm)程度の領域を除く全面にフッ素樹脂を塗布して例え
ば 100 (℃) 程度の温度で乾燥し、例えば 360 (℃) 程
度の温度で加熱処理することにより、前記保護膜36が
形成され、前記加熱ローラ10が得られる。
【0019】上記のようにして作製された加熱ローラ1
0は、電極32との重なり部分にクラックや発泡は生じ
ておらず、トナー定着用として十分な剥離強度を有して
いた。また、その面積抵抗率は、ガラス粉末が添加され
ていない場合で1.5(Ω/□)程度であり、ガラス粉末が
添加されている場合ではその添加量に応じて高められ、
数 (wt%) の添加量で数十 (Ω/□) 程度であった。
0は、電極32との重なり部分にクラックや発泡は生じ
ておらず、トナー定着用として十分な剥離強度を有して
いた。また、その面積抵抗率は、ガラス粉末が添加され
ていない場合で1.5(Ω/□)程度であり、ガラス粉末が
添加されている場合ではその添加量に応じて高められ、
数 (wt%) の添加量で数十 (Ω/□) 程度であった。
【0020】なお、上記の剥離強度は、抵抗発熱体層3
4そのものの特性を得るため、加熱ローラ10の外周面
に保護膜36が設けられていない状態で評価したもので
ある。具体的には、例えば、先端部が例えばR0.2 程度
の先細にされたタングステン製の触針を抵抗発熱体層3
4或いはそれと電極32との重なり部分に100(g) 程度
の所定の荷重で押し当て、軸心方向に10(mm)程度移動さ
せて引っかき、同一位置での往復走査により膜の剥離す
なわち断線が生じる往復回数を測定するスクラッチテス
トによって評価した。
4そのものの特性を得るため、加熱ローラ10の外周面
に保護膜36が設けられていない状態で評価したもので
ある。具体的には、例えば、先端部が例えばR0.2 程度
の先細にされたタングステン製の触針を抵抗発熱体層3
4或いはそれと電極32との重なり部分に100(g) 程度
の所定の荷重で押し当て、軸心方向に10(mm)程度移動さ
せて引っかき、同一位置での往復走査により膜の剥離す
なわち断線が生じる往復回数を測定するスクラッチテス
トによって評価した。
【0021】上記のスクラッチテストは、加熱ローラ1
0としての耐久性の評価に代わるものである。加熱ロー
ラ10は、実際の使用条件においては繰り返し加熱・冷
却されて熱応力を与えられるが、この熱応力によって剥
離や特性の劣化、特に抵抗値変化が生じないこと(例え
ば、後述の熱サイクルテスト条件で数万サイクル後の抵
抗値変化が±3 〜5 %程度以内であること)が要求され
る。このような熱サイクルに対する耐久性は剥離強度と
相関があることが知られており、本発明者等の研究によ
れば、上記の条件のスクラッチテストにおいて耐スクラ
ッチ回数が5回以上であれば十分な剥離強度を有して、
熱サイクルに対する十分な耐久性を備えているといえ
る。
0としての耐久性の評価に代わるものである。加熱ロー
ラ10は、実際の使用条件においては繰り返し加熱・冷
却されて熱応力を与えられるが、この熱応力によって剥
離や特性の劣化、特に抵抗値変化が生じないこと(例え
ば、後述の熱サイクルテスト条件で数万サイクル後の抵
抗値変化が±3 〜5 %程度以内であること)が要求され
る。このような熱サイクルに対する耐久性は剥離強度と
相関があることが知られており、本発明者等の研究によ
れば、上記の条件のスクラッチテストにおいて耐スクラ
ッチ回数が5回以上であれば十分な剥離強度を有して、
熱サイクルに対する十分な耐久性を備えているといえ
る。
【0022】また、耐久性は、加熱ローラ10を両端で
支持した状態で、両電極32,32間に交流電圧を印加
して10秒間で200(℃) まで昇温させ、電圧の印加を停止
した後に120 秒間強制空冷する操作を1 サイクルとし
て、加熱・冷却を繰り返し行って、抵抗値変化を測定す
ることによっても評価した。本実施例の加熱ローラ10
は、抵抗発熱体層34を形成するためのレジネートペー
ストに対するガラス粉末の添加の有無に拘わらず、5万
サイクル後の抵抗値変化は何れも3 %以内と小さかっ
た。
支持した状態で、両電極32,32間に交流電圧を印加
して10秒間で200(℃) まで昇温させ、電圧の印加を停止
した後に120 秒間強制空冷する操作を1 サイクルとし
て、加熱・冷却を繰り返し行って、抵抗値変化を測定す
ることによっても評価した。本実施例の加熱ローラ10
は、抵抗発熱体層34を形成するためのレジネートペー
ストに対するガラス粉末の添加の有無に拘わらず、5万
サイクル後の抵抗値変化は何れも3 %以内と小さかっ
た。
【0023】ここで、下記の表1は、前記のAg、Pd、Pt
がそれぞれ9 、1 、1(wt%) 含まれたAg系レジネートペ
ーストに代えて、下記の組成のAg系レジネートペースト
を用いて、前記図3の工程に従って抵抗発熱体層34お
よび電極32,32を展開したものに相当するパターン
で抵抗発熱体および電極を平板上に形成した場合におい
て、それぞれの金属成分含有率および評価結果を示すも
のである。抵抗発熱体層および電極の膜厚は加熱ローラ
10と同様である。なお、下記金属成分は何れもMOC
の形態で混合されるが、これらのうちRh(ロジウム),
Bi(ビスマス),Cr(クロム)は酸化物パウダの形で混
合されても良い。下記表1において、『比較例』は、本
発明の範囲外の組成を示す。また、剥離強度の欄におい
て、『◎』は前記のスクラッチテストにおいて耐スクラ
ッチ回数が10回以上であったことを、『○』は10回で抵
抗発熱体層34が部分的に剥離したが5 回では問題なか
ったことを、『△』は10回で剥離したが5 回では問題な
かったことを、『×』は5回以内に剥離したことをそれ
ぞれ示す。
がそれぞれ9 、1 、1(wt%) 含まれたAg系レジネートペ
ーストに代えて、下記の組成のAg系レジネートペースト
を用いて、前記図3の工程に従って抵抗発熱体層34お
よび電極32,32を展開したものに相当するパターン
で抵抗発熱体および電極を平板上に形成した場合におい
て、それぞれの金属成分含有率および評価結果を示すも
のである。抵抗発熱体層および電極の膜厚は加熱ローラ
10と同様である。なお、下記金属成分は何れもMOC
の形態で混合されるが、これらのうちRh(ロジウム),
Bi(ビスマス),Cr(クロム)は酸化物パウダの形で混
合されても良い。下記表1において、『比較例』は、本
発明の範囲外の組成を示す。また、剥離強度の欄におい
て、『◎』は前記のスクラッチテストにおいて耐スクラ
ッチ回数が10回以上であったことを、『○』は10回で抵
抗発熱体層34が部分的に剥離したが5 回では問題なか
ったことを、『△』は10回で剥離したが5 回では問題な
かったことを、『×』は5回以内に剥離したことをそれ
ぞれ示す。
【0024】
【表1】 金属成分含有率 (wt%) 面積抵抗率 重なり 剥離 No. Ag Pd Pt Rh Bi Cr (Ω/□) 部外観 強度 比較例 <5 >5 >4 0.15 0.7 0.1 − ◎ × 1 6 4 0 0.15 0.7 0.1 8 ◎ △ 2 6 0 4 0.15 0.7 0.1 18 ◎ △ 3 6 3 1 0.15 0.7 0.1 11 ◎ ○ 4 6 1 3 0.15 0.7 0.1 16 ◎ ○ 5 7.5 2.5 0 0.15 0.7 0.1 5 ◎ ◎ 6 7.5 0 2.5 0.15 0.7 0.1 11.5 ◎ ◎ 7 7.5 1.25 1.25 0.15 0.7 0.1 3.4 ◎ ◎ 8 7.5 1.5 0 0.15 0.7 0.1 2.8 ◎ ◎ 9 8.5 0 1.5 0.15 0.7 0.1 4 ◎ ◎ 10 8.5 0.75 0.75 0.15 0.7 0.1 1.6 ◎ ◎
【0025】上記の表1から明らかなように、Ag系レジ
ネートペーストを用いることにより電極32と抵抗発熱
体層34との重なり部にクラックや発泡等が生じること
を抑制できる。そして、No.1〜4 に示されるように、Ag
が6(wt%) 以上、Pdが5(wt%) 以下、Ptが4(wt%) 以下
の範囲で剥離強度が十分に高くなって実用的な強度が得
られるが、Ag≧7.5(wt%) 、Pd≦2.5(wt%) 、Pt≦2.5
(wt%) の範囲では、一層高い剥離強度が得られる。ま
た、これらの含有量を適宜変更することにより、膜厚を
変化させることなく、面積抵抗率が1 〜20(Ω/□)程
度の範囲で変化させられる。
ネートペーストを用いることにより電極32と抵抗発熱
体層34との重なり部にクラックや発泡等が生じること
を抑制できる。そして、No.1〜4 に示されるように、Ag
が6(wt%) 以上、Pdが5(wt%) 以下、Ptが4(wt%) 以下
の範囲で剥離強度が十分に高くなって実用的な強度が得
られるが、Ag≧7.5(wt%) 、Pd≦2.5(wt%) 、Pt≦2.5
(wt%) の範囲では、一層高い剥離強度が得られる。ま
た、これらの含有量を適宜変更することにより、膜厚を
変化させることなく、面積抵抗率が1 〜20(Ω/□)程
度の範囲で変化させられる。
【0026】また、下記の表2は、他の組成のAgレジネ
ートペーストにガラス粉末を添加した場合の添加量と特
性とを評価したものである。抵抗発熱体層および電極の
形成方法や膜厚は前記表1の場合と同様である。表から
明らかなように、Ag、Pd、Ptが上記の範囲内であれば、
ガラス粉末を添加しても電極32と抵抗発熱体層32と
の重なり部分にクラックや発泡は生じず、十分に高い剥
離強度が維持される。そして、このようにガラス粉末を
添加することによって、他の特性を何ら劣化させること
なく、一定の膜厚で面積抵抗率を例えば1.5 〜170(Ω/
□) 程度の極めて広い範囲で任意の値に設定することが
可能である。
ートペーストにガラス粉末を添加した場合の添加量と特
性とを評価したものである。抵抗発熱体層および電極の
形成方法や膜厚は前記表1の場合と同様である。表から
明らかなように、Ag、Pd、Ptが上記の範囲内であれば、
ガラス粉末を添加しても電極32と抵抗発熱体層32と
の重なり部分にクラックや発泡は生じず、十分に高い剥
離強度が維持される。そして、このようにガラス粉末を
添加することによって、他の特性を何ら劣化させること
なく、一定の膜厚で面積抵抗率を例えば1.5 〜170(Ω/
□) 程度の極めて広い範囲で任意の値に設定することが
可能である。
【0027】
【表2】 含有率 (wt%) 面積抵抗率 重なり 剥離 No. Ag Pd Pt ガラス (Ω/□) 部外観 強度 11-1 9 1 1 0 1.5 ◎ ◎ 11-2 9 1 1 2 5.6 ◎ ◎ 11-3 9 1 1 4 15.7 ◎ ◎ 11-4 9 1 1 6 32.3 ◎ ◎ 11-5 9 1 1 8 49 ◎ ◎ 11-6 9 1 1 10 76 ◎ ◎ 12-1 7.5 2.5 2.5 0 16 ◎ ◎ 12-2 7.5 2.5 2.5 2 23 ◎ ◎ 12-3 7.5 2.5 2.5 4 36 ◎ ◎ 12-4 7.5 2.5 2.5 6 65 ◎ ◎ 12-5 7.5 2.5 2.5 8 105 ◎ ◎12-6 7.5 2.5 2.5 10 170 ◎ ◎
【0028】図4は、上記の表2に示されるガラス粉末
添加量と面積抵抗率との関係をプロットした図である。
図において、●はAgが9(wt%) 含まれるNo.11 系を、■
はAgが7.5(wt%) 含まれるNo.12 系をそれぞれ示す。何
れの場合にも、ガラス粉末が添加されていないNo.11-1
、No.12-1 の面積抵抗率を始点として、ガラス粉末の
添加量が増大するに従って面積抵抗率が増大させられる
ことが判る。
添加量と面積抵抗率との関係をプロットした図である。
図において、●はAgが9(wt%) 含まれるNo.11 系を、■
はAgが7.5(wt%) 含まれるNo.12 系をそれぞれ示す。何
れの場合にも、ガラス粉末が添加されていないNo.11-1
、No.12-1 の面積抵抗率を始点として、ガラス粉末の
添加量が増大するに従って面積抵抗率が増大させられる
ことが判る。
【0029】以上説明したように、本実施例によれば、
加熱ローラ10は、抵抗発熱体層34が、それぞれ金属
成分の含有量で6(wt%) 以上のAgのMOCと、5(wt%)
以下のPdおよび4(wt%) 以下のPtのMOCの少なくとも
一方とを、含むAg系レジネートからガラス円筒30の外
周面に形成されたレジネート膜を加熱して生成されるAg
を主成分とする薄膜金属から構成される。そのため、Ag
を主成分とする電極32と同系の材料から抵抗発熱体層
34が構成されることから、両者の物理的性質や化学的
性質の相違に起因する発泡や膜強度の低下といった不具
合が生じ難い。また、抵抗発熱体層34にはAgに加えて
PdおよびPtの少なくとも一方が含まれることから、これ
らが加熱される過程で合金化して膜強度が向上するが、
Agが6(wt%) 以上、Pdが5(wt%) 以下、Ptが4(wt%) 以
下の場合に十分に高い膜強度となって、高い剥離強度が
得られる。しかも、PdおよびPtはAgの10倍程度の高い抵
抗率を有するものであるため、その添加によって抵抗発
熱体層34の面積抵抗率が高められる。したがって、電
極32との重なり部分に不具合が生じず、高い剥離強度
を有し、且つ面積抵抗率を広い範囲に亘って変更し得る
抵抗発熱体層34を備えた加熱ローラ10が得られるの
である。
加熱ローラ10は、抵抗発熱体層34が、それぞれ金属
成分の含有量で6(wt%) 以上のAgのMOCと、5(wt%)
以下のPdおよび4(wt%) 以下のPtのMOCの少なくとも
一方とを、含むAg系レジネートからガラス円筒30の外
周面に形成されたレジネート膜を加熱して生成されるAg
を主成分とする薄膜金属から構成される。そのため、Ag
を主成分とする電極32と同系の材料から抵抗発熱体層
34が構成されることから、両者の物理的性質や化学的
性質の相違に起因する発泡や膜強度の低下といった不具
合が生じ難い。また、抵抗発熱体層34にはAgに加えて
PdおよびPtの少なくとも一方が含まれることから、これ
らが加熱される過程で合金化して膜強度が向上するが、
Agが6(wt%) 以上、Pdが5(wt%) 以下、Ptが4(wt%) 以
下の場合に十分に高い膜強度となって、高い剥離強度が
得られる。しかも、PdおよびPtはAgの10倍程度の高い抵
抗率を有するものであるため、その添加によって抵抗発
熱体層34の面積抵抗率が高められる。したがって、電
極32との重なり部分に不具合が生じず、高い剥離強度
を有し、且つ面積抵抗率を広い範囲に亘って変更し得る
抵抗発熱体層34を備えた加熱ローラ10が得られるの
である。
【0030】また、本実施例によれば、特に、それぞれ
金属成分の含有量で7.5(wt%) 以上のAgのMOCと、2.
5(wt%) 以下のPdおよび2.5(wt%) 以下のPtのMOCの
少なくとも一方とを含むAg系レジネートから抵抗発熱体
層34が形成される場合には、上記の範囲内においてAg
の含有量が一層多く、PdおよびPtの含有量が一層少なく
されているため、一層高い膜強度を得ることができる。
金属成分の含有量で7.5(wt%) 以上のAgのMOCと、2.
5(wt%) 以下のPdおよび2.5(wt%) 以下のPtのMOCの
少なくとも一方とを含むAg系レジネートから抵抗発熱体
層34が形成される場合には、上記の範囲内においてAg
の含有量が一層多く、PdおよびPtの含有量が一層少なく
されているため、一層高い膜強度を得ることができる。
【0031】また、本実施例によれば、抵抗発熱体層3
4はガラス粉末を添加したAg系レジネートからも形成し
得ることから、特に膜厚を変更することなく、前記表2
に示されるように極めて広い範囲で面積抵抗率を制御す
ることが可能となる。そのため、連続膜が確実に形成さ
れる膜厚の範囲において、僅かな組成の変更で加熱ロー
ラ寸法や加熱条件が異なる種々のトナー定着用途に適用
し得る抵抗発熱体層34を備えた加熱ローラ10を得る
ことができる。
4はガラス粉末を添加したAg系レジネートからも形成し
得ることから、特に膜厚を変更することなく、前記表2
に示されるように極めて広い範囲で面積抵抗率を制御す
ることが可能となる。そのため、連続膜が確実に形成さ
れる膜厚の範囲において、僅かな組成の変更で加熱ロー
ラ寸法や加熱条件が異なる種々のトナー定着用途に適用
し得る抵抗発熱体層34を備えた加熱ローラ10を得る
ことができる。
【0032】以上、本発明の一実施例を図面を参照して
詳細に説明したが、本発明は更に別の態様でも実施され
る。
詳細に説明したが、本発明は更に別の態様でも実施され
る。
【0033】例えば、実施例においては、抵抗発熱体層
34はAg、Pd、Pt或いはAg、Pd、Pt、Rh、Bi、Crを含む
Ag系レジネートから生成されていたが、更に他の金属元
素が含有されていてもよい。例えば、Sn、Cu、Pb、Si等
がMOC或いは粉末の形態で含まれていてもよい。ま
た、微量であればAuが含まれていても差し支えない。
34はAg、Pd、Pt或いはAg、Pd、Pt、Rh、Bi、Crを含む
Ag系レジネートから生成されていたが、更に他の金属元
素が含有されていてもよい。例えば、Sn、Cu、Pb、Si等
がMOC或いは粉末の形態で含まれていてもよい。ま
た、微量であればAuが含まれていても差し支えない。
【0034】また、実施例においては、Ag系レジネート
にAgが金属の重量比で9(wt%) 以下の範囲で含まれてい
たが、更に多量に含まれていても差し支えない。例えば
レジネートが形成され得る最大量である数十 (wt%) 程
度までAgが含有されていてもよい。
にAgが金属の重量比で9(wt%) 以下の範囲で含まれてい
たが、更に多量に含まれていても差し支えない。例えば
レジネートが形成され得る最大量である数十 (wt%) 程
度までAgが含有されていてもよい。
【0035】また、実施例においては、Ag系レジネート
にPd、Ptが金属の重量比で合計5(wt%) 以下の範囲で含
まれていたが、それぞれ5(wt%) 以下、4(wt%) 以下の
範囲であれば、合計量は更に多量とされていてもよい。
にPd、Ptが金属の重量比で合計5(wt%) 以下の範囲で含
まれていたが、それぞれ5(wt%) 以下、4(wt%) 以下の
範囲であれば、合計量は更に多量とされていてもよい。
【0036】また、表2に示される実施例においては、
抵抗発熱体層の面積抵抗率を高めるためにガラス粉末が
添加されていたが、例えば、Ru(ルテニウム)等の高抵
抗材料のMOC或いは粉末が添加されても同様な効果を
得ることができる。
抵抗発熱体層の面積抵抗率を高めるためにガラス粉末が
添加されていたが、例えば、Ru(ルテニウム)等の高抵
抗材料のMOC或いは粉末が添加されても同様な効果を
得ることができる。
【0037】また、実施例においては、本発明がガラス
円筒30の外周面に抵抗発熱体層34が設けられた表面
発熱型の加熱ローラ10に適用された場合について説明
したが、ガラス円筒30の内周面に抵抗発熱体層を備え
た内面発熱型の加熱ローラにも本発明は同様に適用され
得る。
円筒30の外周面に抵抗発熱体層34が設けられた表面
発熱型の加熱ローラ10に適用された場合について説明
したが、ガラス円筒30の内周面に抵抗発熱体層を備え
た内面発熱型の加熱ローラにも本発明は同様に適用され
得る。
【0038】その他、一々例示はしないが、本発明はそ
の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得るものであ
る。
の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得るものであ
る。
【図1】本発明の一実施例の加熱ローラが適用された静
電複写機のトナー定着部の要部を示す断面図である。
電複写機のトナー定着部の要部を示す断面図である。
【図2】図1の加熱ローラの構成を示す図である。
【図3】図1の加熱ローラの製造工程を示す図である。
【図4】抵抗発熱体層を形成するためのAg系レジネート
においてガラス粉末の添加量と面積抵抗率との関係を示
す図である。
においてガラス粉末の添加量と面積抵抗率との関係を示
す図である。
10:加熱ローラ 30:ガラス円筒(電気絶縁性基体) 32:電極 34:抵抗発熱体層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 清孝 愛知県名古屋市西区則武新町三丁目1番36 号 株式会社ノリタケカンパニーリミテド 内 (72)発明者 武岡 健 愛知県名古屋市西区則武新町三丁目1番36 号 株式会社ノリタケカンパニーリミテド 内 (72)発明者 細見 和徳 愛知県名古屋市西区則武新町三丁目1番36 号 株式会社ノリタケカンパニーリミテド 内
Claims (2)
- 【請求項1】 円筒状の外周面を有する電気絶縁性基体
と、該電気絶縁性基体上に固着された抵抗発熱体層と、
該抵抗発熱体層に通電するために少なくとも一部が該抵
抗発熱体層と重なるように該電気絶縁性基体の両端部に
設けられたAg(銀)を主成分とする一対の電極層とを備
え、該抵抗発熱体層によって直接的に発熱させられた前
記電気絶縁性基体の前記外周面を用いて加熱する直接発
熱型加熱ローラであって、 前記抵抗発熱体層が、それぞれ金属成分の含有量で6(wt
%) 以上のAgの金属有機化合物と、5(wt%) 以下のPd
(パラジウム)および4(wt%) 以下のPt(白金)の金属
有機化合物の少なくとも一方とを、含む液状またはペー
スト状物から前記電気絶縁性基体上に形成された膜を加
熱して生成されるAgを主成分とする薄膜金属から構成さ
れたことを特徴とする直接発熱型加熱ローラ。 - 【請求項2】 前記液状またはペースト状物は、それぞ
れ金属成分の含有量で7.5(wt%) 以上のAgの金属有機化
合物と、2.5(wt%) 以下のPdおよび2.5(wt%) 以下のPt
の金属有機化合物の少なくとも一方とを含むものである
請求項1の直接発熱型加熱ローラ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16407996A JPH1012357A (ja) | 1996-06-25 | 1996-06-25 | 直接発熱型加熱ローラ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16407996A JPH1012357A (ja) | 1996-06-25 | 1996-06-25 | 直接発熱型加熱ローラ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1012357A true JPH1012357A (ja) | 1998-01-16 |
Family
ID=15786388
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16407996A Pending JPH1012357A (ja) | 1996-06-25 | 1996-06-25 | 直接発熱型加熱ローラ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1012357A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1128231A2 (en) | 2000-02-24 | 2001-08-29 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Directly heated roller for fixing a toner image and method of manufacturing the same |
-
1996
- 1996-06-25 JP JP16407996A patent/JPH1012357A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1128231A2 (en) | 2000-02-24 | 2001-08-29 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Directly heated roller for fixing a toner image and method of manufacturing the same |
EP1128231A3 (en) * | 2000-02-24 | 2006-06-07 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Directly heated roller for fixing a toner image and method of manufacturing the same |
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