JPH07160138A - 定着用加熱ローラ - Google Patents
定着用加熱ローラInfo
- Publication number
- JPH07160138A JPH07160138A JP30490493A JP30490493A JPH07160138A JP H07160138 A JPH07160138 A JP H07160138A JP 30490493 A JP30490493 A JP 30490493A JP 30490493 A JP30490493 A JP 30490493A JP H07160138 A JPH07160138 A JP H07160138A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- heating roller
- fixing
- resistance
- resistance value
- heating element
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Fixing For Electrophotography (AREA)
- Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)
- Control Of Resistance Heating (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ローラの長手方向の温度差及び狭い領域での
温度ムラを最小限に抑え、短いウォームアップ時間と低
消費電力を達成すると同時に高品質の定着を実現するこ
と。 【構成】 本定着用加熱ローラは、抵抗発熱体層14に
少なくとも2つ以上の異なった抵抗率を持つ導電性材料
を混合した耐熱材料を用い、加熱ローラ表面の位置によ
って該導電性材料の混合比を変化させた。具体的な材料
としては、導電性材料はカーボンと銀を用い、耐熱材料
はポリイミドを用いることができ、抵抗値を大きくした
い場所ではカーボンの比率を大きくし、抵抗値を小さく
したい場所では銀の比率を大きくすればよい。加熱ロー
ラは、一般に両端の放熱量が中央に比べて大きいため、
両端部の発熱量を中央部より大きく設定して、全体の温
度をほぼ一定にすることが望ましく、抵抗発熱体の抵抗
値は両端部を大きくし、中央部を小さくすればよい。
温度ムラを最小限に抑え、短いウォームアップ時間と低
消費電力を達成すると同時に高品質の定着を実現するこ
と。 【構成】 本定着用加熱ローラは、抵抗発熱体層14に
少なくとも2つ以上の異なった抵抗率を持つ導電性材料
を混合した耐熱材料を用い、加熱ローラ表面の位置によ
って該導電性材料の混合比を変化させた。具体的な材料
としては、導電性材料はカーボンと銀を用い、耐熱材料
はポリイミドを用いることができ、抵抗値を大きくした
い場所ではカーボンの比率を大きくし、抵抗値を小さく
したい場所では銀の比率を大きくすればよい。加熱ロー
ラは、一般に両端の放熱量が中央に比べて大きいため、
両端部の発熱量を中央部より大きく設定して、全体の温
度をほぼ一定にすることが望ましく、抵抗発熱体の抵抗
値は両端部を大きくし、中央部を小さくすればよい。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機、プリンタ、フ
ァックス等の画像形成装置における加熱定着装置に関す
るものである。
ァックス等の画像形成装置における加熱定着装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真技術を用いた画像形成装
置の定着装置には、所定の温度に加熱された加熱ローラ
と、該加熱ローラに圧接する加圧ローラとによって、ト
ナー画像を支持した記録材を挟持搬送しつつ加熱するこ
とにより、トナー画像を記録材に定着する熱ローラ方式
が多用されている。加熱ローラの熱源としては、ハロゲ
ンランプが主に使用されているが、熱効率が悪く加熱ロ
ーラを所定温度に達するまでの時間も長くかかるという
欠点があった。
置の定着装置には、所定の温度に加熱された加熱ローラ
と、該加熱ローラに圧接する加圧ローラとによって、ト
ナー画像を支持した記録材を挟持搬送しつつ加熱するこ
とにより、トナー画像を記録材に定着する熱ローラ方式
が多用されている。加熱ローラの熱源としては、ハロゲ
ンランプが主に使用されているが、熱効率が悪く加熱ロ
ーラを所定温度に達するまでの時間も長くかかるという
欠点があった。
【0003】この欠点を補うために加熱ローラ表面に抵
抗発熱体を形成し、該抵抗発熱体に電流を流して発熱さ
せ、直接表面を加熱する方式が多数提案されている。こ
の方式を仮に表面加熱方式と呼ぶ。この方式に於て最も
問題となる点は、抵抗発熱体層を加熱ローラの表面に一
様に形成した場合、加熱ローラの中央部と端部ではその
放熱量が違うため、長手方向に温度差が生じ易いことで
ある。これを解決する手段として、実開平2−7366
8号公報に提案されているように加熱ローラの表面に抵
抗発熱体層を形成する際、端部に抵抗発熱体の無いパタ
ーン部を形成して抵抗値を調整し、表面温度が長手方向
に於て一定となるようにする方法があった。
抗発熱体を形成し、該抵抗発熱体に電流を流して発熱さ
せ、直接表面を加熱する方式が多数提案されている。こ
の方式を仮に表面加熱方式と呼ぶ。この方式に於て最も
問題となる点は、抵抗発熱体層を加熱ローラの表面に一
様に形成した場合、加熱ローラの中央部と端部ではその
放熱量が違うため、長手方向に温度差が生じ易いことで
ある。これを解決する手段として、実開平2−7366
8号公報に提案されているように加熱ローラの表面に抵
抗発熱体層を形成する際、端部に抵抗発熱体の無いパタ
ーン部を形成して抵抗値を調整し、表面温度が長手方向
に於て一定となるようにする方法があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、加熱ロ
ーラ表面の端部に抵抗発熱体の無いパターン部を形成す
ることは、発熱が全く生じない部分が形成されるという
ことであるため、狭い領域での温度分布にムラが生じ易
くなった。この現象は加熱ローラの肉厚が薄くなり、表
面の熱伝導性が悪くなるほど顕著になる。このように狭
い領域で温度分布が生じた際、温度が低い部分つまり抵
抗発熱体の無いパターン部のトナーは定着不良になり易
かった。
ーラ表面の端部に抵抗発熱体の無いパターン部を形成す
ることは、発熱が全く生じない部分が形成されるという
ことであるため、狭い領域での温度分布にムラが生じ易
くなった。この現象は加熱ローラの肉厚が薄くなり、表
面の熱伝導性が悪くなるほど顕著になる。このように狭
い領域で温度分布が生じた際、温度が低い部分つまり抵
抗発熱体の無いパターン部のトナーは定着不良になり易
かった。
【0005】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、加熱ローラの長手方向の温度差
及び狭い領域での温度ムラを生じることなく、短いウォ
ームアップ時間と低消費電力及び高品質の定着を実現し
た定着装置を提供することを目的としている。
になされたものであり、加熱ローラの長手方向の温度差
及び狭い領域での温度ムラを生じることなく、短いウォ
ームアップ時間と低消費電力及び高品質の定着を実現し
た定着装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の定着用加熱ローラは、円筒状の芯体の表面に
抵抗発熱体層を設けた定着用加熱ローラであって、抵抗
発熱体層に少なくとも2つ以上の異なった抵抗率を持つ
導電性材料を混合した耐熱材料を用い、加熱ローラ表面
の位置によって、該導電性材料の混合比を変化させる。
なお、該導電性材料には例えばカーボンと銀、該耐熱材
料にはポリイミド樹脂を用いることができる。
に本発明の定着用加熱ローラは、円筒状の芯体の表面に
抵抗発熱体層を設けた定着用加熱ローラであって、抵抗
発熱体層に少なくとも2つ以上の異なった抵抗率を持つ
導電性材料を混合した耐熱材料を用い、加熱ローラ表面
の位置によって、該導電性材料の混合比を変化させる。
なお、該導電性材料には例えばカーボンと銀、該耐熱材
料にはポリイミド樹脂を用いることができる。
【0007】
【作用】上記の工程を有する本発明の定着用加熱ローラ
は、加熱ローラ表面に形成された抵抗発熱体層中の該導
伝体の混合比により抵抗値を調整する。すなわち、例え
ば、加熱ローラに於て放熱量が大きい部分には、導電率
の小さい導電性材料の混合比率を大きくし、放熱量の小
さい部分には導電率の大きい導電性材料の混合比率を大
きくすることで、全体の温度分布を均等にする。
は、加熱ローラ表面に形成された抵抗発熱体層中の該導
伝体の混合比により抵抗値を調整する。すなわち、例え
ば、加熱ローラに於て放熱量が大きい部分には、導電率
の小さい導電性材料の混合比率を大きくし、放熱量の小
さい部分には導電率の大きい導電性材料の混合比率を大
きくすることで、全体の温度分布を均等にする。
【0008】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図面を
参照して説明する。まず図1を参照しながら定着用加熱
ローラについて説明する。図1は本発明の定着用加熱ロ
ーラの斜視図および要部の断面図である。本実施例の定
着用加熱ローラ20は、アルミからなる芯金10の表面
に絶縁層12が形成されている。芯金の材料はステンレ
スや銅など他の金属を使用することも可能である。絶縁
層の材料としては、例えば安価で耐熱性の高いポリイミ
ド樹脂が適当である。
参照して説明する。まず図1を参照しながら定着用加熱
ローラについて説明する。図1は本発明の定着用加熱ロ
ーラの斜視図および要部の断面図である。本実施例の定
着用加熱ローラ20は、アルミからなる芯金10の表面
に絶縁層12が形成されている。芯金の材料はステンレ
スや銅など他の金属を使用することも可能である。絶縁
層の材料としては、例えば安価で耐熱性の高いポリイミ
ド樹脂が適当である。
【0009】絶縁層12の上層には、抵抗発熱体層14
が形成されており、この抵抗発熱体層14は少なくとも
2つの異なった抵抗率を持つ導電性材料を混合した耐熱
材料を用い、加熱ローラ表面の位置によって、2つの導
電性材料の混合比を変化させてある。具体的な材料とし
ては、導電性材料はカーボンと銀を用い、耐熱材料はポ
リイミドを用いることができる。銀はカーボンに比べる
と導電率が高いため、抵抗値を大きくしたい場所ではカ
ーボンの比率を大きくし、抵抗値を小さくしたい場所で
は銀の比率を大きくすればよい。
が形成されており、この抵抗発熱体層14は少なくとも
2つの異なった抵抗率を持つ導電性材料を混合した耐熱
材料を用い、加熱ローラ表面の位置によって、2つの導
電性材料の混合比を変化させてある。具体的な材料とし
ては、導電性材料はカーボンと銀を用い、耐熱材料はポ
リイミドを用いることができる。銀はカーボンに比べる
と導電率が高いため、抵抗値を大きくしたい場所ではカ
ーボンの比率を大きくし、抵抗値を小さくしたい場所で
は銀の比率を大きくすればよい。
【0010】加熱ローラは、一般に両端の放熱量が中央
に比べて大きいため、両端部の発熱量を中央部より大き
く設定して、全体の温度をほぼ一定にすることが望まし
い。したがって抵抗発熱体の抵抗値は両端部を大きく
し、中央部を小さくすればよい。図2に加熱ローラ表面
の抵抗値の分布の例を示す。抵抗値の分布はカーボンと
銀の混合比を変化させることで細かく設定できる。
に比べて大きいため、両端部の発熱量を中央部より大き
く設定して、全体の温度をほぼ一定にすることが望まし
い。したがって抵抗発熱体の抵抗値は両端部を大きく
し、中央部を小さくすればよい。図2に加熱ローラ表面
の抵抗値の分布の例を示す。抵抗値の分布はカーボンと
銀の混合比を変化させることで細かく設定できる。
【0011】抵抗発熱体層14の両端部には、銀や銅な
どの金属でリング状の電極16が形成されている。また
電極部を除いて、抵抗発熱体層の上層には絶縁と抵抗発
熱体の保護を兼ねた剥離層18が形成されている。剥離
層18は記録用紙の加熱ローラへの巻付を防ぐものであ
り、一般にフッソ樹脂が使用される。
どの金属でリング状の電極16が形成されている。また
電極部を除いて、抵抗発熱体層の上層には絶縁と抵抗発
熱体の保護を兼ねた剥離層18が形成されている。剥離
層18は記録用紙の加熱ローラへの巻付を防ぐものであ
り、一般にフッソ樹脂が使用される。
【0012】次に本実施例の加熱ローラの製作工程につ
いて、図3の工程図を参照しながら説明する。まず加熱
ローラの芯金10となるアルミ管を用意し、所望の形状
となるように機械加工を施す。A4用紙対応の場合、ア
ルミ管の長さは250mm程度、外径は10〜30mm
であり、肉厚は熱容量を小さくするためには1mm以下
であることが望ましい。
いて、図3の工程図を参照しながら説明する。まず加熱
ローラの芯金10となるアルミ管を用意し、所望の形状
となるように機械加工を施す。A4用紙対応の場合、ア
ルミ管の長さは250mm程度、外径は10〜30mm
であり、肉厚は熱容量を小さくするためには1mm以下
であることが望ましい。
【0013】次に、芯金10の表面に絶縁層12を形成
するために、絶縁性のフィラーを含んだポリイミドペー
ストをスクリーン印刷する。絶縁性ポリイミドペースト
の膜厚は30μm程度であり、150〜200メッシュ
のシルクスクリーンを使用する。印刷後、100℃で3
0〜60分間程予備乾燥する。次に、絶縁層12の上層
に抵抗発熱体層14をスクリーン印刷で形成する。抵抗
発熱体の材料には銀とカーボンをポリイミドに混合した
導電性ポリイミドペーストを用いる。この工程に於て、
ペーストの粘度は400〜500ps程度が扱い易い。
導電性ポリイミドペーストの膜厚は、絶縁性ポリイミド
ペーストと同様に30μm程度であり、150〜200
メッシュのシルクスクリーンを使用する。
するために、絶縁性のフィラーを含んだポリイミドペー
ストをスクリーン印刷する。絶縁性ポリイミドペースト
の膜厚は30μm程度であり、150〜200メッシュ
のシルクスクリーンを使用する。印刷後、100℃で3
0〜60分間程予備乾燥する。次に、絶縁層12の上層
に抵抗発熱体層14をスクリーン印刷で形成する。抵抗
発熱体の材料には銀とカーボンをポリイミドに混合した
導電性ポリイミドペーストを用いる。この工程に於て、
ペーストの粘度は400〜500ps程度が扱い易い。
導電性ポリイミドペーストの膜厚は、絶縁性ポリイミド
ペーストと同様に30μm程度であり、150〜200
メッシュのシルクスクリーンを使用する。
【0014】本実施例の加熱ローラの形状において、抵
抗発熱体層のシート抵抗を2Ω/□程度に設定すると、
抵抗発熱体に印加する電圧が100Vであれば、発熱総
量500Wが得られる。ただし、このシート抵抗値は全
体の平均値であり、加熱ローラの場所による温度差を低
減するために、抵抗値には図2のような分布を持たせる
必要がある。そのため、加熱ローラの両端部の抵抗値を
中央部よりも、大きくなるように抵抗発熱体層を形成す
るために、次のような手順でスクリーン印刷を行う。
抗発熱体層のシート抵抗を2Ω/□程度に設定すると、
抵抗発熱体に印加する電圧が100Vであれば、発熱総
量500Wが得られる。ただし、このシート抵抗値は全
体の平均値であり、加熱ローラの場所による温度差を低
減するために、抵抗値には図2のような分布を持たせる
必要がある。そのため、加熱ローラの両端部の抵抗値を
中央部よりも、大きくなるように抵抗発熱体層を形成す
るために、次のような手順でスクリーン印刷を行う。
【0015】まず、銀とカーボンの配合比が異なる導電
性ポリイミドペーストを数種類用意する。例えば、抵抗
値を長手方向に沿って、5段階に変化させたいときは、
5種類のペーストA〜E(シート抵抗1.6,1.8,
2.0,2.2,2.4Ω/□)を使用する。そこで、
中央部の領域Aのみに印刷できるパターンのシルクスク
リーンを用い、抵抗値1.6Ω/□のペーストAを印刷
を行う。次に、領域Aの両側領域Bのみに印刷できるパ
ターンのシルクスクリーンを用い、抵抗値1.8Ω/□
のペーストBを印刷を行う。同様に、領域Cに抵抗値
2.0Ω/□、領域Dに抵抗値2.2Ω/□、領域Eに
抵抗値2.4Ω/□のペースト(C〜E)をそれぞれ印
刷する。印刷終了後、100℃で30分間予備乾燥す
る。このように、加熱ローラの領域によって異なった抵
抗値の導電性ペーストを印刷することにより、加熱ロー
ラ表面の抵抗発熱体層の抵抗値に所望の分布を持たせる
ことができる。
性ポリイミドペーストを数種類用意する。例えば、抵抗
値を長手方向に沿って、5段階に変化させたいときは、
5種類のペーストA〜E(シート抵抗1.6,1.8,
2.0,2.2,2.4Ω/□)を使用する。そこで、
中央部の領域Aのみに印刷できるパターンのシルクスク
リーンを用い、抵抗値1.6Ω/□のペーストAを印刷
を行う。次に、領域Aの両側領域Bのみに印刷できるパ
ターンのシルクスクリーンを用い、抵抗値1.8Ω/□
のペーストBを印刷を行う。同様に、領域Cに抵抗値
2.0Ω/□、領域Dに抵抗値2.2Ω/□、領域Eに
抵抗値2.4Ω/□のペースト(C〜E)をそれぞれ印
刷する。印刷終了後、100℃で30分間予備乾燥す
る。このように、加熱ローラの領域によって異なった抵
抗値の導電性ペーストを印刷することにより、加熱ロー
ラ表面の抵抗発熱体層の抵抗値に所望の分布を持たせる
ことができる。
【0016】次に、抵抗発熱体層の領域Eの両端部に銀
ペーストをスクリーン印刷し、電極部を形成する。銀ペ
ーストを予備乾燥させた後、銀ペーストによって形成さ
れた電極部以外の領域に、抵抗発熱体層全体を覆うよう
に、フッソ樹脂をスプレーでコーティングする。さらに
100℃で15分間予備乾燥を行った後、300℃で6
0分間焼成する。以上の工程を経て、図1に示した構成
の加熱ローラが作製される。もし、最終的に加熱ローラ
の外径の較差が必要な場合は、焼成後フッソ樹脂の表面
を切削により加工すればよい。
ペーストをスクリーン印刷し、電極部を形成する。銀ペ
ーストを予備乾燥させた後、銀ペーストによって形成さ
れた電極部以外の領域に、抵抗発熱体層全体を覆うよう
に、フッソ樹脂をスプレーでコーティングする。さらに
100℃で15分間予備乾燥を行った後、300℃で6
0分間焼成する。以上の工程を経て、図1に示した構成
の加熱ローラが作製される。もし、最終的に加熱ローラ
の外径の較差が必要な場合は、焼成後フッソ樹脂の表面
を切削により加工すればよい。
【0017】図4に本実施例の定着用加熱ローラを用い
た定着過程の概要を示す。本実施例の定着用加熱ローラ
は、両端の電極に接した摺動端子22から電力を供給す
ることにより抵抗発熱体層を発熱させ、トナーに熱量を
供給することができる。実際の定着は、図3に示すよう
に、該加熱ローラ20に圧接する加圧ローラ24とによ
って、トナー画像26を支持した記録材28を挟持搬送
しつつ加熱することで行われる。加圧ローラ24は、芯
金の表面にシリコンゴム30を被覆した物を用い、加熱
ローラ22にスプリング等により、数kgの加重で圧接
されている。加熱ローラ22は記録材28及びトナー画
像26と直接接触する表面が抵抗発熱体によって加熱さ
れるため、熱効率が良くウォームアップ時間が短い。さ
らに加熱ローラ全体にわたって表面温度が均一であるた
め、高品質の定着を行うことができる。
た定着過程の概要を示す。本実施例の定着用加熱ローラ
は、両端の電極に接した摺動端子22から電力を供給す
ることにより抵抗発熱体層を発熱させ、トナーに熱量を
供給することができる。実際の定着は、図3に示すよう
に、該加熱ローラ20に圧接する加圧ローラ24とによ
って、トナー画像26を支持した記録材28を挟持搬送
しつつ加熱することで行われる。加圧ローラ24は、芯
金の表面にシリコンゴム30を被覆した物を用い、加熱
ローラ22にスプリング等により、数kgの加重で圧接
されている。加熱ローラ22は記録材28及びトナー画
像26と直接接触する表面が抵抗発熱体によって加熱さ
れるため、熱効率が良くウォームアップ時間が短い。さ
らに加熱ローラ全体にわたって表面温度が均一であるた
め、高品質の定着を行うことができる。
【0018】なお、本実施例においては、抵抗発熱体の
抵抗値分布を単純に加熱ローラの長手方向のみで変化さ
せたが、シルクスクリーンのパターンを適当に設定する
ことで、様々な抵抗値分布を形成することができる。
抵抗値分布を単純に加熱ローラの長手方向のみで変化さ
せたが、シルクスクリーンのパターンを適当に設定する
ことで、様々な抵抗値分布を形成することができる。
【0019】また、本実施例においては複数種類の導電
性ペーストをすべて印刷した後、予備乾燥を行ったが、
1種類の導電性ペーストを印刷する毎に予備乾燥させて
もよい。この場合、導電性ペーストを重ねて印刷するこ
とが可能であるため、異なった抵抗値の抵抗発熱体層が
多層に形成されることになり、より複雑な抵抗値分布を
作製することができる。
性ペーストをすべて印刷した後、予備乾燥を行ったが、
1種類の導電性ペーストを印刷する毎に予備乾燥させて
もよい。この場合、導電性ペーストを重ねて印刷するこ
とが可能であるため、異なった抵抗値の抵抗発熱体層が
多層に形成されることになり、より複雑な抵抗値分布を
作製することができる。
【0020】また、本実施例において絶縁層及び抵抗発
熱体層の作製にはスクリーン印刷を用いたが、ペースト
を希釈し粘度を40ps程度まで小さくすることで、ス
プレーによる塗布も可能になる。図5にスプレーを用い
て、導電性ボリイミドペーストを塗布する例を示す。こ
の場合、芯金を回転させながら塗布することで円周方向
には一様に塗布できる。加熱ローラの長手方向に抵抗値
の分布を形成するためには図5に示すように、長手方向
に並べて設置したスプレーの各ノズル32(a〜i)か
ら銀とカーボンの混合比が異なるペースト34a〜iを
噴射すればよい。ペーストの塗布後の工程はスクリーン
印刷の場合と同様である。
熱体層の作製にはスクリーン印刷を用いたが、ペースト
を希釈し粘度を40ps程度まで小さくすることで、ス
プレーによる塗布も可能になる。図5にスプレーを用い
て、導電性ボリイミドペーストを塗布する例を示す。こ
の場合、芯金を回転させながら塗布することで円周方向
には一様に塗布できる。加熱ローラの長手方向に抵抗値
の分布を形成するためには図5に示すように、長手方向
に並べて設置したスプレーの各ノズル32(a〜i)か
ら銀とカーボンの混合比が異なるペースト34a〜iを
噴射すればよい。ペーストの塗布後の工程はスクリーン
印刷の場合と同様である。
【0021】
【発明の効果】以上説明したことから明かなように、本
発明の定着用加熱ローラによれば、抵抗発熱体を表面に
形成した加熱ローラの長手方向の温度差を、抵抗発熱体
の抵抗値分布によって最小に抑えることができる。ま
た、定着領域において発熱しない領域が存在しないの
で、狭い領域での温度ムラを生じることもない。したが
って、表面加熱方式の本来の利点である短いウォームア
ップ時間と低消費電力に加え、定着ムラの無い高品質の
定着が達成できる。
発明の定着用加熱ローラによれば、抵抗発熱体を表面に
形成した加熱ローラの長手方向の温度差を、抵抗発熱体
の抵抗値分布によって最小に抑えることができる。ま
た、定着領域において発熱しない領域が存在しないの
で、狭い領域での温度ムラを生じることもない。したが
って、表面加熱方式の本来の利点である短いウォームア
ップ時間と低消費電力に加え、定着ムラの無い高品質の
定着が達成できる。
【図1】本発明の定着用加熱ローラ作製方法で作製した
加熱ローラの斜視図及び要部の断面図である。
加熱ローラの斜視図及び要部の断面図である。
【図2】本発明の定着用加熱ローラ表面の抵抗値分布を
示した図である。
示した図である。
【図3】本発明の定着用加熱ローラ作製方法の工程図で
ある。
ある。
【図4】本発明の定着用加熱ローラを用いた定着過程を
示す図である。
示す図である。
【図5】本発明の定着用加熱ローラ表面に抵抗発熱体を
塗布する工程の変形例を示す図である。
塗布する工程の変形例を示す図である。
10 芯体 14 抵抗発熱体 20 加熱ローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 79:00
Claims (2)
- 【請求項1】 円筒状の芯体の表面に抵抗発熱体層を設
けた定着用加熱ローラにおいて、 抵抗発熱体層に少なくとも2つの異なった抵抗率を持つ
導電性材料を混合した耐熱材料を用い、加熱ローラ表面
の位置によって該導電性材料の混合比を変化させたこと
を特徴とする定着用加熱ローラ。 - 【請求項2】 請求項1に記載の定着用加熱ローラにお
いて、該2つの導電性材料にカーボンと銀を、耐熱材料
にポリイミド樹脂を用い、加熱ローラ表面の位置によっ
てカーボンと銀の混合比を変化させたことを特徴とする
定着用加熱ローラ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30490493A JPH07160138A (ja) | 1993-12-06 | 1993-12-06 | 定着用加熱ローラ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30490493A JPH07160138A (ja) | 1993-12-06 | 1993-12-06 | 定着用加熱ローラ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07160138A true JPH07160138A (ja) | 1995-06-23 |
Family
ID=17938697
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30490493A Pending JPH07160138A (ja) | 1993-12-06 | 1993-12-06 | 定着用加熱ローラ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07160138A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5753317A (en) * | 1997-03-03 | 1998-05-19 | Xerox Corporation | Electrically conductive processes |
US5761595A (en) * | 1997-01-21 | 1998-06-02 | Xerox Corporation | Intermediate transfer members |
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