JP2003243129A - ロールヒータおよび該ヒータを用いた連続式平面材料表面加熱装置 - Google Patents

ロールヒータおよび該ヒータを用いた連続式平面材料表面加熱装置

Info

Publication number
JP2003243129A
JP2003243129A JP2002039147A JP2002039147A JP2003243129A JP 2003243129 A JP2003243129 A JP 2003243129A JP 2002039147 A JP2002039147 A JP 2002039147A JP 2002039147 A JP2002039147 A JP 2002039147A JP 2003243129 A JP2003243129 A JP 2003243129A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heating
tube
roller
glass
heating element
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002039147A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoshi Aoyama
聡 青山
Kazuhiko Hara
一彦 原
Tetsuo Hatono
哲男 鳩野
Ichiro Hattori
一郎 服部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NARASAKI SANGYO CO Ltd
Narumi China Corp
Original Assignee
NARASAKI SANGYO CO Ltd
Narumi China Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NARASAKI SANGYO CO Ltd, Narumi China Corp filed Critical NARASAKI SANGYO CO Ltd
Priority to JP2002039147A priority Critical patent/JP2003243129A/ja
Publication of JP2003243129A publication Critical patent/JP2003243129A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Control Of Resistance Heating (AREA)
  • Resistance Heating (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 発熱体の被膜のローラからの剥離が発生しに
くく、特にローラの製作コストの低い、昇温時間が短
く、エネルギー効率が高く、耐久性に優れた加熱ローラ
を提供する。 【解決手段】 中空のチューブ1の外面に発熱体2が所
定のパターンで形成され、さらに外面がオーバーコート
ガラス3で被覆されているロールヒータであり、チュー
ブ1は、管状に成形された特殊組成のガラスを高温熱処
理して熱膨張係数が極めて小さなベータ・スポジュメン
型の微結晶をガラス中に析出させた耐熱性の結晶化ガラ
スから構成され、発熱体2は、フレーク状銀粉末を50
%以上含む金属銀粉末とガラスフリットとバインダとか
らなる銀ペーストが所定のパターンでチューブ上に印刷
され、高温で焼き付けられて形成された銀薄膜である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は管状のヒータに関
し、特に表面に発熱体を有する接触型のロールヒータに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、平面材料である加熱対象物を加熱
する場合に、加熱対象物の表面と固体との接触を嫌う場
合には加熱源からの輻射熱を利用する間接加熱が用いら
れているが、表面との接触が可能な場合、特に加熱対象
物の表面の加熱を目的とする場合には、発熱体を熱伝導
体を介して間接に、あるいは発熱体を直接加熱対象物の
表面に接触させて熱伝導により加熱することが効率的で
あり、連続的な加熱を行うためには、上下に配置された
ローラあるいはベルトの組み合わせの間を加熱対象物を
通過させ、上下に配置されたローラあるいはベルトの片
方あるいは両方を加熱源とし、熱源温度及び通過速度を
制御して所望の加熱が行われていた。
【0003】図9は、第1の従来例の平面材料表面加熱
装置の模式的側面図であり、板状ヒータ91の下面を摺
動するエンドレスのフイルム92が2個のローラ93お
よび94の周囲に巻回されて自由に移動可能となってお
り、フイルム92を隔ててヒータ91と対向する位置に
は加圧駆動ローラ95が配設され、ガイドプレート96
に沿って送られてきたペーパー97を背面からフイルム
92に押圧するとともに進行方向に送り出し、同時にフ
イルム92も進行方向に送られ、ペーパー97の表面は
フイルム92を介して板状ヒータ91で加熱されてい
る。
【0004】図10は、第2の従来例の平面材料表面加
熱装置の模式的側面図であり、自由な回転が可能であっ
てその内部の下面に近接してヒータ101を有する中空
の加熱ローラ102と、中空の加熱ローラ102の壁面
を隔ててヒータ101と対向する位置に配設された加圧
駆動ローラ105とを有し、加圧駆動ローラ105はガ
イドプレート106に沿って送られてきたペーパー10
7を背面から中空の加熱ローラ102に押圧するととも
に進行方向に送り出し、同時に中空の加熱ローラ102
も進行方向に回転されて、ペーパー107の表面は中空
の加熱ローラ102を介してヒータ101で加熱され
る。
【0005】この場合熱源としては上述のように中空の
加熱ローラ102の内部の下面に近接してヒータ101
を設けるほかに、中空の加熱ローラ102の中心部近傍
にハロゲンランプを設けてローラ102の全面を加熱し
たり、中空の加熱ローラ102の加圧駆動ローラ105
との接触部と反対の外側から反射板を有するヒータで加
熱したりすることも行われている。
【0006】しかしながら、このようにフイルムやロー
ラを介して間接的にペーパーを加熱する場合には、比熱
が低く熱伝導率の大きな材料のフイルムやローラを用い
たとしても、ヒータ温度とフイルムやローラのペーパー
との接触部の表面温度との間には温度の変動時にはタイ
ムラグがあり、また外部への放熱も大きく省エネルギー
の面からも問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この問題を解決するた
めに、表面にヒータを有するローラを直接被加熱体に接
触させる方法が提案されている。特開平7−23022
8号公報には、ガラスまたはセラミックからなる円筒状
のローラの表面に抵抗発熱体膜を形成した加熱ローラが
開示されている。特開平7−230228号公報におい
ては、比熱容量が3×10-3以下のガラス及び/又はセ
ラミックスからなる円筒状のローラの表面に抵抗発熱体
膜を形成し、あるいは酸化亜鉛膜を形成した上に抵抗発
熱体膜を形成し、あるいは組成傾斜膜を形成することが
開示されている。
【0008】実施の形態として円筒状のローラのガラス
及び/又はセラミックスとしては、石英ガラス、ホウケ
イ酸ガラス、ソーダガラス、コージュライト、ムライ
ト、アルミナが、抵抗発熱体の材質としては、ニッケル
‐リン、ニッケル‐クロム、ニッケル‐クロム‐リン、
ニッケルなどのニッケル系金属、コバルト系金属、クロ
ム系金属、銅系金属、スズ系金属、貴金属系、珪化モリ
ブデンやチタンボライド・ジルコニアブライドなどの導
電性のホウ化物、窒化チタンなどの導電性の窒化物、I
TOなどの酸化インジューム系や酸化スズ系の導電性酸
化物が具体的に記載されており、抵抗発熱体膜の表面に
絶縁性被覆膜が形成されることも記載されている。
【0009】抵抗発熱体の形成方法としては、スパッタ
リング法などの各種物理的方法、CVD法やめっき法な
どの各種化学的方法、イオンビームを用いた成膜法が具
体的に記載されている。
【0010】これによって、昇温時間が短く、エネルギ
ー効率が高く、耐久性に優れた加熱ローラを得るという
効果をあげることができるとしている。
【0011】表面にヒータを有するローラを直接被加熱
体に接触させる方法では上述のような効果があるもの
の、ガラス系のローラはヒートショックに弱く強度の高
いセラミックス系を用いるとコストが高くなり、発熱体
の被膜はローラからの剥離が発生しやすく、剥離を防止
するための被膜の形成方法では製作コストが高くなると
いう問題がなお残っている。
【0012】本発明の目的は、発熱体の被膜のローラか
らの剥離が発生しにくく、特にローラの製作コストの低
い、昇温時間が短く、エネルギー効率が高く、耐久性に
優れた加熱ローラを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明のロールヒータ
は、中空のチューブの外面に発熱体が所定のパターンで
形成され、さらに外面が電気絶縁性を有する高熱伝導率
の保護膜で被覆されているロールヒータである。このチ
ューブは、管状に成形された特殊組成のガラスを高温熱
処理して熱膨張係数が極めて小さなベータ・スポジュメ
ン型の微結晶をガラス中に析出させた耐熱性の結晶化ガ
ラスから構成されており、発熱体は、フレーク状銀粉末
を50%以上含む金属銀粉末と特殊ガラスフリットとバ
インダとからなる銀ペーストが所定のパターンでチュー
ブ上に印刷され、高温で焼き付けられて形成された銀薄
膜であることを特徴とする。
【0014】この保護膜の外面には更にテフロンコーテ
ィングが行われていてもよい。
【0015】また、発熱体のパターンが、所定の幅を持
った銀薄膜が複数回折り返されてチューブの長手方向に
延びて加熱領域を形成し、連続するその銀薄膜の両端部
が加熱領域外にあって給電可能となっていてもよく、所
定の幅を持った銀薄膜が所定の間隔でチューブに巻きつ
けられて加熱領域を形成し、連続するその銀薄膜の両端
部が加熱領域外で給電可能となっていてもよい。
【0016】さらに、チューブの両端に、外部の軸受け
と係合してそのチューブを回転可能に保持するための軸
が設けられていてもよい。
【0017】本発明の連続式平面材料表面加熱装置は、
回転可能な加熱ローラとその加熱ローラと対向する位置
に配置されその加熱ローラを押圧しながら回転する加圧
駆動ローラと、加熱の対象である平面材料を両ローラ間
に送り込むガイドプレートとを備え、そのガイドプレー
トに沿って送られてきた平面材料を両ローラ間で挟持し
て送り出すと共にその平面材料の加熱ローラとの接触面
を所定の温度に加熱する連続式平面材料表面加熱装置で
あり、加熱ローラが上述のロールヒータであることを特
徴とする。
【0018】ここで、平面材料の加熱の目的が平面材料
の表面に配置された未定着のトナーの定着であってもよ
い。
【0019】本発明のロールヒータは、熱膨張係数が極
めて小さなベータ・スポジュメン型の微結晶をガラス中
に析出した超耐熱性の結晶化ガラスで構成されており、
この結晶化ガラスはヒートショックに強く高温における
強度も大きいので、繰り返し使用や、過酷な使用条件で
もチューブの破損のおそれが少ない。
【0020】また、ここで使用される銀ペーストを用い
た発熱体では金属銀粉末間に空気の抱き込みが殆どない
ので、薄膜金属銀膜の収縮がなく、発熱体が安定してク
ラックやちぢれを生ずることがないので、優れた電気的
導通性が得られる。
【0021】また、銀ペーストの転写と焼付けによって
形成された薄膜金属銀膜は接着力が強く収縮がないの
で、発熱体の被膜のローラからの剥離が発生しにくい。
【0022】さらに、表面に発熱体が形成されたローラ
を直接被加熱物に接触できるので、昇温時間が短く、エ
ネルギー効率が高くなる。
【0023】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施
の形態のロールヒータの説明図であり,(a)は模式的
斜視図であり、(b)は模式的断面図であり、(c)は
表面の模式的展開図である。チューブ1の表面に発熱体
2が転写により焼き付けられ、その表面にテフロンコー
ティング4が施されている。発熱体2上にオーバーコー
トガラス3が転写で焼き付けられている。第1の実施の
形態では、発熱体2は3回の折り返しパターンとなって
おり、両端の給電部5,6から給電される。
【0024】チューブ1は、管状に成形された特殊組成
のガラスを高温熱処理して熱膨張係数が極めて小さなベ
ータ・スポジュメン型の微結晶をガラス中に析出した超
耐熱性の結晶化ガラスから構成されている。この結晶化
ガラスはヒートショックに強く600℃からの急冷にも
耐えられ、且つ高温における曲げ強度も一般のガラスの
常温の強度の3倍以上なので、従来の石英ガラス、ホウ
ケイ酸ガラス、ソーダガラスなどのガラスやセラミック
におけるヒートショックや物理的な応力による破損の問
題が解決される。
【0025】発熱体2は、フレーク状銀粉末を50%以
上含む金属銀粉末とガラスフリットとバインダとからな
る銀ペーストを所定のパターンでチューブ上に直接スク
リーン印刷するか、あるいは転写紙上に印刷したものを
転写により貼り付け、700〜950℃で焼き付けたも
のであり、金属銀粉末間に空気の抱き込みが殆どないの
で、薄膜金属銀膜の収縮がなく、従来の不均一性や断線
の原因となっていたクラックやちぢれや剥離を生ずるこ
とがなく、安定して優れた電気的導通性が得られる。
【0026】さらに特殊オーバーコートガラス3は発熱
体2の損傷や酸化を防止して耐久性を向上させるための
ものであり、耐熱性と電気絶縁性を有し、熱伝導率が高
く表面平滑性のある材料、例えば低融点ガラスと低膨張
フィラーとよりなる原料ガラスをスクリーン印刷された
発熱体2に重ねて被覆し、発熱体と同時に焼き付けてい
る。さらに加熱対象の平面材料が通過したときの抵抗を
軽減させ貼り付きを防止するためのテフロンコーティン
グ4が重ねられている。このテフロンコーティングはな
くてもよい。
【0027】次に本発明の実施の形態のロールヒータの
製造方法の一例について図2のフローチャートを参照し
て説明する。
【0028】チューブ1の原料となる主要ガラス原料と
結晶核形成剤を混合・溶解する(S11)。主要ガラス
原料はSiO2 、Al23、Li2 等であり、結晶核
形成剤はZrO2 、TiO2 、P25等である。
【0029】次にチューブ1の形状に対応した金型を用
いて管引成形し(S12)、所定の長さに切断する(S
13)。次に結晶化熱処理を行う(S14)。約800
℃まで加熱焼成すると素材ガラスが結晶化ガラスに変化
し、約900℃で結晶核のまわりにベータ・石英型の結
晶が析出し、さらに約1200℃で高温熱処理するとベ
ータ・石英型が消えてベータ・スポジュメン型の結晶が
析出する。これを洗浄・乾燥すると白磁のような光沢を
備えた表面を有する白色不透明の所望のチューブ1が完
成する(S16)。
【0030】次に発熱体2のパターンに対応したスクリ
ーンを製版し、所定の銀ペーストをチューブ1上にスク
リーン印刷する(S17)。このとき、転写紙上に印刷
したものを転写により貼り付けてもよい。この銀ペース
トはフレーク状銀ペースト粉末を50%以上含有した金
属銀粉末とガラスフリットとバインダとから構成され
る。フレーク状銀粉末は、粒子状銀粉末を粉砕すること
により粒子状銀粉末が押しつぶされて結合しフレーク状
に大きくなったものであり、その直径は5〜30μm程
度である。これに対し残りの粒子状銀粉末は直径0.4
〜0.8μm程度の微小な球形状である。ガラスフリッ
トはPbO−B23−SiO2 系のものが、バインダと
してはアクリル系樹脂が好ましく、その比率は金属銀粉
末100に対してそれぞれ、15および30程度が好ま
しい。銀ペーストの乾燥(S18)後に、オーバーコー
トガラス3の原料であるガラス材料で発熱体2の印刷さ
れたチューブ1の表面を被覆し(S19)、800℃以
上の温度で20分以上加熱して発熱体2とオーバーコー
トガラス3とを焼き付ける(S20)。必要に応じてそ
の表面に周知の方法でテフロンコーティングが行われ
る。次に、発熱体2への給電端子を取り付けて(S2
1)、ロールヒータが完成する。給電端子の構造はロー
ルヒータの用途によって選択されるが、例えばロールヒ
ータが回転する場合は、チューブの両端に突出させた発
熱体2の両端部である給電部5,6のそれぞれに接続す
る金属リングを設けてもよい。
【0031】次に本発明の第2の実施の形態のロールヒ
ータについて説明する。図3は第2の実施の形態のロー
ルヒータの表面の展開図である。第1の実施の形態では
3回の折り返しパターンであった発熱体2が第2の実施
の形態では7回の折り返しパターンとなっている以外は
第1の実施の形態と同じなので説明を省略する。給電部
35,36間の発熱体22の電気抵抗値が大きくなるの
で高い電圧を付与でき温度の制御が容易となる。折返し
の回数は3回、7回に限定されるものではなく、任意に
設定することができる。
【0032】次に本発明の第3の実施の形態のロールヒ
ータについて説明する。図4は第3の実施の形態のロー
ルヒータの表面の展開図である。第1と第2の実施の形
態ではロールヒータの長手方向に延びる発熱体が折り返
されるパターンであったが、第3の実施の形態では発熱
体が間隔をおいてチューブに巻きつけらたれたパターン
となっている以外は第1の実施の形態と同じなので説明
を省略する。折り返し部分が無くなるので被加熱対象に
おける送り方向に直交する方向での温度分布が均一化さ
れる。
【0033】図5は本願発明のロールヒータを用いた平
面材料表面加熱装置の説明図であり、a)は平面材料表
面加熱装置の模式的側面図であり、b)は平面材料表面
加熱装置の模式的正面図である。
【0034】ロールヒータ50の両側端に設けた回転軸
が軸受け52と係合することによりロールヒータ50の
自由な回転が可能であり、チューブの表面両側で発熱体
の両端に接続する金属リングが外部の給電機構51と接
触して発熱体に給電可能となっているロールヒータ50
と、ロールヒータ50を下面から押圧するよう配置され
た、駆動装置54と軸受け53とで回転駆動される加圧
駆動ローラ55とが配設され、加圧駆動ローラ55はガ
イドプレート56に沿って送られてきたペーパー57を
背面からロールヒータ50に押圧するとともに進行方向
に送り出し、同時にロールヒータ50も進行方向に回転
させられ、ペーパー57の表面は中空のロールヒータ5
0の表面に焼き付けられている発熱体によって加熱され
る。ここでは巻きつけ型の発熱体が表示されているが、
折り返し型の発熱体であってもよい。
【0035】このペーパー加熱装置は電子写真方式の複
写機などのトナーの加熱定着装置として使用することも
できる。
【0036】また、ここでは平面材料をペーパーとした
が布や樹脂フイルムなどであってもかまわない。
【0037】さらに、これまで発熱体が表面に形成され
たロールヒータを直接被加熱体に接触させる例で説明し
たが、従来例で説明したような間接加熱用のヒータとし
ても当然使用することができ、その場合も実施の形態で
説明したような効果を得ることができる。
【0038】次に本実施形態のロールヒータの実施例に
ついて説明する。チューブとして外径20mmφ、肉厚
1mm、長さ336.8mmのベータ・スポジュメン型
の微結晶をガラス中に析出した結晶化ガラスの中空パイ
プを作成し、フレーク状銀粉末が100%である銀ペー
ストを所定のパターンでチューブ上にスクリーン印刷
し、透明なガラス原料で被覆し、約830℃で20分加
熱して焼き付けて試験用のロールヒータを製作した。発
熱体のパターンは図6(a)、(b)に示す2種類と
し、(a)のパターンでは幅15mmの発熱体を3回折
り返した。有効部のヒータの長さは912mmでありそ
の抵抗値は14.3Ωであった。(b)のパターンでは
幅20mmの発熱体を5mmの間隔で12回巻き付け有
効部のヒータの長さは740mmであり、その抵抗値は
12.6Ωであった。
【0039】それぞれについて図6(a)、(b)に示
す7点を温度計測点とし、*で示す位置を制御用の温度
計測点として、発熱体の端子にAC100Vを印加し、
目標温度を210℃として昇温の試験を行った。その結
果を図7及び図8にグラフで示す。いずれの場合も約1
分で200℃に到達した。150℃前後までは15〜2
0秒で到達している。温度のばらつきも両端部分を除い
て少なかった。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように本発明のロールヒー
タには、次のような効果がある。
【0041】第1に繰り返し使用や、過酷な使用条件で
もチューブの破損のおそれが少ない。これは、熱膨張係
数が極めて小さなベータ・スポジュメン型の微結晶をガ
ラス中に析出した超耐熱性の結晶化ガラスで構成されて
おり、ヒートショックに強く高温における強度も大きい
からである。
【0042】第2に発熱体が安定してクラックやちぢれ
を生ずることがなく、優れた電気的導通性が得られるこ
とである。これは発熱体の金属銀粉末間に空気の抱き込
みが殆どないので、薄膜金属銀膜の収縮がないからであ
る。
【0043】第3に発熱体の被膜のローラからの剥離が
発生しにくいことである。これは銀ペーストの転写と焼
付けによって形成された薄膜金属銀膜の接着力が強く収
縮がなく、特殊ガラスフリットのオーバーコートにより
さらに剥離防止が強化されているからである。
【0044】第4に製作コストが低いことである。これ
はチューブに比較的コストの安い超耐熱性の結晶化ガラ
スを使用し、発熱体の形成をスパッタリング法やCVD
などを用いずにコストの低いスクリーン印刷と焼き付け
を用いたからである。
【0045】第5に昇温時間が短く、エネルギー効率が
高いことである。これは、表面に発熱体が形成されたロ
ーラを直接被加熱物に接触できるからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のロールヒータの説
明図である。(a)は模式的斜視図である。(b)は模
式的断面図である。(c)は表面の模式的展開図であ
る。
【図2】本発明の実施の形態のロールヒータの製造方法
の一例についてのフローチャートである。
【図3】本発明の第2の実施の形態のロールヒータの表
面の展開図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態のロールヒータの表
面の展開図である。
【図5】本願発明のロールヒータを用いた平面材料表面
加熱装置の説明図である。a)は平面材料表面加熱装置
の模式的側面図である。b)は平面材料表面加熱装置の
模式的正面図である。
【図6】実施例の発熱体のパターンの展開図である。
(a)は折り返し型の発熱体を示す。(b)は巻き付け
型の発熱体を示す。
【図7】図6(a)の発熱体の実施例の測定点の時間・
温度曲線を示すグラフである。
【図8】図6(b)の発熱体の実施例の測定点の時間・
温度曲線を示すグラフである。
【図9】第1の従来例の平面材料表面加熱装置の模式的
側面図である。
【図10】第2の従来例の平面材料表面加熱装置の模式
的側面図である。
【符号の説明】
1,31,41 チューブ 2,32,42 発熱体 3 オーバーコートガラス 4 テフロンコーティング 5,6,35,36,45,46 給電部 50 ロールヒータ 51 給電機構 52,53 軸受け 54 駆動装置 55,95,105 加圧駆動ローラ 56,96,106 ガイドプレート 57,97,107 ペーパー 91 板状ヒータ 92 フイルム 93,94 ローラ 101 ヒータ 102 加熱ローラ S11〜S22 ステップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原 一彦 北海道室蘭市海岸町3丁目3番2号 楢崎 産業株式会社内 (72)発明者 鳩野 哲男 愛知県名古屋市緑区鳴海町字伝治山3番地 鳴海製陶株式会社内 (72)発明者 服部 一郎 愛知県名古屋市緑区鳴海町字伝治山3番地 鳴海製陶株式会社内 Fターム(参考) 2H033 AA26 BA08 BA25 BA27 BB03 BB04 BB13 BB14 BB19 BB22 BB26 3K058 AA02 AA45 AA87 BA18 DA04 DA11 GA06 3K092 PP18 QA02 QB02 QB31 QB43 QB60 QB75 QB76 QC07 QC20 QC37 QC49 QC58 RA06 RD10 TT35 VV16 VV31 VV35

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空のチューブの外面に発熱体が所定の
    パターンで形成され、さらに外面が電気絶縁性を有する
    高熱伝導率の保護膜で被覆されているロールヒータであ
    って、 前記チューブは、管状に成形された特殊組成のガラスを
    高温熱処理して熱膨張係数が極めて小さなベータ・スポ
    ジュメン型の微結晶をガラス中に析出させた耐熱性の結
    晶化ガラスから構成され、 前記発熱体は、フレーク状銀粉末を50%以上含む金属
    銀粉末と特殊ガラスフリットとバインダとからなる銀ペ
    ーストが所定のパターンでチューブ上に印刷され、高温
    で焼き付けられて形成された銀薄膜である、ことを特徴
    とするロールヒータ。
  2. 【請求項2】 前記保護膜の外面には更にテフロン(登
    録商標)コーティングが行われている、請求項1に記載
    のロールヒータ。
  3. 【請求項3】 前記発熱体のパターンが、所定の幅を持
    った前記銀薄膜が複数回折り返されて前記チューブの長
    手方向に延びて加熱領域を形成し、連続する該銀薄膜の
    両端部が加熱領域外にあって給電可能となっている、請
    求項1または請求項2に記載のロールヒータ。
  4. 【請求項4】 前記発熱体のパターンが、所定の幅を持
    った前記銀薄膜が所定の間隔で前記チューブに巻きつけ
    られて加熱領域を形成し、連続する該銀薄膜の両端部が
    加熱領域外で給電可能となっている、請求項1または請
    求項2に記載のロールヒータ。
  5. 【請求項5】 前記チューブの両端に、外部の軸受けと
    係合して該チューブを回転可能に保持するための軸が設
    けられている、請求項1から請求項4の何れか1項に記
    載のロールヒータ。
  6. 【請求項6】 回転可能な加熱ローラと該加熱ローラと
    対向する位置に配置され該加熱ローラを押圧しながら回
    転する加圧駆動ローラと、加熱の対象である平面材料を
    両ローラ間に送り込むガイドプレートとを備え、該ガイ
    ドプレートに沿って送られてきた前記平面材料を両ロー
    ラ間で挟持して送り出すと共に該平面材料の加熱ローラ
    との接触面を所定の温度に加熱する連続式平面材料表面
    加熱装置であって、 前記加熱ローラが請求項1から請求項5の何れか1項に
    記載のロールヒータであることを特徴とする連続式平面
    材料表面加熱装置。
  7. 【請求項7】 平面材料の加熱の目的が平面材料の表面
    に配置された未定着のトナーの定着である、請求項6に
    記載の連続式平面材料表面加熱装置。
JP2002039147A 2002-02-15 2002-02-15 ロールヒータおよび該ヒータを用いた連続式平面材料表面加熱装置 Pending JP2003243129A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002039147A JP2003243129A (ja) 2002-02-15 2002-02-15 ロールヒータおよび該ヒータを用いた連続式平面材料表面加熱装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002039147A JP2003243129A (ja) 2002-02-15 2002-02-15 ロールヒータおよび該ヒータを用いた連続式平面材料表面加熱装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003243129A true JP2003243129A (ja) 2003-08-29

Family

ID=27780264

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002039147A Pending JP2003243129A (ja) 2002-02-15 2002-02-15 ロールヒータおよび該ヒータを用いた連続式平面材料表面加熱装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003243129A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007139328A1 (en) * 2006-05-29 2007-12-06 Sung Don Park Fan heater using plane heater
WO2015133170A1 (ja) * 2014-03-07 2015-09-11 三菱瓦斯化学株式会社 シート製造装置、及びシート製造方法
JP2018032628A (ja) * 2016-08-23 2018-03-01 ショット アクチエンゲゼルシャフトSchott AG 電子たばこ用加熱素子
JP2021004977A (ja) * 2019-06-26 2021-01-14 住友理工株式会社 電子写真機器用定着部材

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007139328A1 (en) * 2006-05-29 2007-12-06 Sung Don Park Fan heater using plane heater
WO2015133170A1 (ja) * 2014-03-07 2015-09-11 三菱瓦斯化学株式会社 シート製造装置、及びシート製造方法
CN106061710A (zh) * 2014-03-07 2016-10-26 三菱瓦斯化学株式会社 片材制造装置和片材制造方法
JPWO2015133170A1 (ja) * 2014-03-07 2017-04-06 三菱瓦斯化学株式会社 シート製造装置、及びシート製造方法
US10144166B2 (en) 2014-03-07 2018-12-04 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Sheet manufacturing apparatus and sheet manufacturing method
JP2018032628A (ja) * 2016-08-23 2018-03-01 ショット アクチエンゲゼルシャフトSchott AG 電子たばこ用加熱素子
JP2021004977A (ja) * 2019-06-26 2021-01-14 住友理工株式会社 電子写真機器用定着部材

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR20140089419A (ko) 히터 및 그것을 구비하는 정착 장치 및 건조 장치
JPH06202511A (ja) 加熱装置
TWI587731B (zh) A heater, and a fixture, an image forming device, and a heating device
JP2003243129A (ja) ロールヒータおよび該ヒータを用いた連続式平面材料表面加熱装置
JP2005071843A (ja) プレートヒータおよび該ヒータを用いた連続式平面材料表面加熱装置
WO2017090692A1 (ja) ヒータ、定着装置、画像形成装置及び加熱装置
WO2022062342A1 (zh) 发热组件及气溶胶形成装置
EP0777161A3 (en) Instant-on fuser roller structure
JP2002214951A (ja) 定着用発熱抵抗体シ−トおよび定着装置
WO2022062361A1 (zh) 加热器组件及气溶胶形成装置
JP3245337B2 (ja) 加熱用ヒータ及び定着用ヒートローラ及び定着装置
JPS63158582A (ja) 加熱定着ロ−ルの抵抗発熱体層形成方法
JP3362210B2 (ja) 定着ローラ
JPH06202503A (ja) セラミックヒータ
JP2961466B2 (ja) ヒーター
JPH06110348A (ja) ヒートローラ
JP3800347B2 (ja) 板状ヒータおよび定着装置ならびに画像形成装置
JP3537501B2 (ja) 定着用ヒータ
JP2862465B2 (ja) トナー定着用加熱ローラ
JP3072303B2 (ja) ヒーター
JPH07230228A (ja) 加熱ローラ
JPH03129694A (ja) 発熱体
JP3852977B2 (ja) 定着ヒータ,定着装置および画像形成装置
JPH10189221A (ja) 定着用ヒートローラ及びその製造方法
JPH11109775A (ja) 直接発熱型加熱ローラ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050215

A977 Report on retrieval

Effective date: 20070222

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20070307

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Effective date: 20070627

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02