JPH10123426A - 顕微鏡用対物レンズ - Google Patents

顕微鏡用対物レンズ

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JPH10123426A
JPH10123426A JP8298015A JP29801596A JPH10123426A JP H10123426 A JPH10123426 A JP H10123426A JP 8298015 A JP8298015 A JP 8298015A JP 29801596 A JP29801596 A JP 29801596A JP H10123426 A JPH10123426 A JP H10123426A
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JP
Japan
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inner cylinder
objective lens
outer cylinder
ring
cylinder
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP8298015A
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English (en)
Inventor
Takashi Kawahito
敬 川人
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スムーズに作動するとともに、安定した防水
性能を発揮できる顕微鏡用対物レンズを提供する。 【解決手段】 複数のレンズ10を保持する内筒20
と、この内筒20を摺動可能に嵌挿する外筒30とを備
える顕微鏡用対物レンズ1において、内筒20と外筒3
0との摺動面に高吸水性樹脂からなるOリング40を配
設した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は複数のレンズを保
持する内筒と、この内筒を摺動可能に嵌挿する外筒とを
備える顕微鏡用対物レンズに関する。
【0002】
【従来の技術】図3は倒立顕微鏡の全体図である。
【0003】倒立顕微鏡100は、シャーレ等の容器1
11内の試料に光を照射する光源120と、試料110
をXY方向に相対移動させるステージ130と、試料1
10を透過した光を受け、像を作る対物レンズ140
と、この対物レンズ140によって生じた像を肉眼で観
察できるように拡大する接眼レンズ150とを備えてい
る。
【0004】図4は図1の顕微鏡用対物レンズの拡大縦
断面図である。
【0005】対物レンズ140は、レンズ141と、内
筒142と、外筒143と、Oリング144と、コイル
ばね145と、押さえ環146とからなる(例えば、実
開平6−60815号公報)。
【0006】内筒142は複数のレンズ141を所定の
間隔をおいて保持している。
【0007】外筒143は内筒142を摺動可能に嵌挿
している。
【0008】押さえ環146は外筒143の内周面に螺
着されている。
【0009】コイルばね145は内筒142と押さえ環
146との間に設けられ、内筒142を上方へ付勢して
いる。
【0010】したがって、例えばピント合わせのために
対物レンズ140を上方へ移動させた場合、対物レンズ
140の先端が容器111(図3参照)に接近し過ぎて
接触したとき、コイルばね145の付勢力に抗して内筒
142が下方へ移動するので、レンズ141に傷が付か
ない。
【0011】Oリング144は内筒142に形成された
凹溝142aに嵌合され、Oリング144の外周面が外
筒143の摺動面に密着している。内筒142の外周面
と外筒143の内周面との間にはグリースが塗布されて
いるので、内筒142と外筒143との間の摩擦抵抗は
小さい。
【0012】したがって、観察者が観察時誤って容器1
11内の培養液等をこぼしたり、対物レンズ140の先
端で容器111を破損させたりしたとき、内筒142と
外筒143との隙間から液体が侵入しない。
【0013】なお、凹溝142aにOリング144を嵌
合する代わりに、シリコングリスを充填した従来例もあ
り、このように構成することによってもOリング144
と同様に防水機構として作用を発揮できる。
【0014】また、図示はしないがレンズ141の間隔
を調整できる対物レンズ140の場合にも図4の対物レ
ンズと同様にOリング144を利用したり、シリコング
リスを利用したりして対物レンズ140内への水の侵入
を防止している。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した対物
レンズ140では、Oリング144が外筒143の内周
面と密着した状態で内筒142が外筒143に対して摺
動するので、Oリング144と外筒143の内周面との
摩擦抵抗が内筒142の移動の際の負荷として作用す
る。
【0016】また、シリコングリスを充填した場合も、
シリコングリスの有する粘性抵抗がOリング144の場
合と同様に内筒142の移動の際の負荷として作用す
る。
【0017】したがって、上述の対物レンズ140の作
動は、防水機構を備えない対物レンズに比し、スムーズ
でなくなる。
【0018】また、レンズ141の清浄に使用するアル
コール等の溶剤により摺動面のグリースの粘性が落ち、
溶け出したグリースがレンズ141に付着したり、内筒
142と外筒143との間から外部へ流出し、安定した
防水性能が発揮できなくなったりする。
【0019】この発明はこのような事情に鑑みてなされ
たもので、その課題はスムーズに作動するとともに、安
定した防水性能を発揮できる顕微鏡用対物レンズを提供
することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1に記載の発明の顕微鏡用対物レンズは、複数
のレンズを保持する内筒と、この内筒を摺動可能に嵌挿
する外筒とを備える顕微鏡用対物レンズにおいて、前記
内筒と前記外筒との摺動面に高吸水性樹脂からなる防水
部材を配設したことを特徴とする。
【0021】通常の試料観察時、すなわち液体の侵入が
ない場合には、防水部材は内筒と外筒とに触れているだ
けであるので、内筒と外筒の摺動時に負荷として作用す
ることはない。一方、液体が侵入しようとした場合、高
吸水性樹脂からなる防水部材は水を吸って膨張し、内筒
と外筒とに密着し、対物レンズ内への水の侵入が阻止さ
れる。
【0022】請求項2に記載の発明の顕微鏡用対物レン
ズは、請求項1に記載の顕微鏡用対物レンズにおいて、
前記高吸水性樹脂は高吸水性繊維であることを特徴とす
る。
【0023】高吸水性樹脂として高吸水性繊維を用いた
ので、大きな表面積をもつことができ、高い吸水性能を
得ることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。
【0025】図1はこの発明の第1実施形態に係る顕微
鏡用対物レンズの拡大縦断面図である。
【0026】顕微鏡用対物レンズ(以下、単に対物レン
ズと称する)1は、レンズ10と、内筒20と、外筒3
0と、Oリング(防水部材)40と、コイルばね50
と、押さえ環60とからなる。
【0027】内筒20は所定の倍率を得ることができる
ように複数のレンズ10を所定の間隔をおいて保持して
いる。なお、レンズ10の組合わせによって得られる倍
率は1〜100倍程度である。この内筒20は外筒30
内に摺動可能に挿入される。
【0028】外筒30は、筒状の本体部31とキャップ
部32とからなる。本体部31の下端外周面には対物レ
ンズ1を顕微鏡本体(図示せず)に固定するためのねじ
31aが形成され、上端外周面にはキャップ部32の内
周面に形成された雌ねじ32aと螺合するねじ31bが
形成されている。
【0029】キャップ部32には内筒20の小径部20
aより僅かに大きい直径の孔32bが形成されている。
【0030】本体部31の下端内周面には雌ねじ31c
が形成され、押さえ環60の外周面に形成されたねじ6
0aと螺合している。
【0031】コイルばね50は内筒20の大径部20b
の下端面21aと押さえ環60の上端面60bとの間に
設けられ、内筒20を上方へ付勢している。また、対物
レンズ1の先端が例えば容器に突き当たったとき、コイ
ルばね50の緩衝作用が働いてレンズ10の破損が防止
される。
【0032】キャップ部32を本体部31に螺合したと
き、キャップ部32と内筒20の大径部20bの上端面
21bとの間に形成される所定の空間22に、高吸水性
繊維からなるOリング40が収容される。
【0033】このとき、Oリング40を内筒20及び外
筒30に対して密着させる必要はなく、単に接触してい
ればよい。
【0034】この構成によって、例えばピント合わせの
ために対物レンズ1を上動させたとき、対物レンズ1の
先端が試料の入ったシャーレ等の容器に接近し過ぎて接
触しまったときでも、対物レンズ1を後退させてレンズ
10の先端に傷が付くのを防止できるという従来と同様
の作用を発揮できる。
【0035】しかも、水の侵入がない場合には、内筒2
0と外筒30とには高吸水性繊維Oリング40が単に触
れているだけであるので、摩擦抵抗が小さく、この摩擦
抵抗は内筒20が外筒30内を移動するときの負荷とし
て作用することはほとんどなく、対物レンズ1はスムー
ズな作動を行うことができる。
【0036】また、観察者が、観察時、過って試料を入
れたシャーレ等の容器に入れた培養液等をこぼしてしま
ったり、対物レンズ1の先端で試料の入ったシャーレ等
の容器を破損してしまったりして、内筒20と外筒30
との摺動面から対物レンズ1内に水が侵入してしまった
とき、水は高吸水性繊維からなるOリング40によって
吸収される。
【0037】水を吸収したOリング40は数倍から数十
倍に膨張して内筒20と外筒30とに密着するので、対
物レンズ1内への水の侵入を確実に防止することができ
る。すなわち、Oリング40は防水機構としての作用を
従来以上に確実に発揮できる。
【0038】この吸水したOリング40はキャップ部3
2を本体部31から外し、別のOリング40に交換すれ
ばよい。また、交換しなくても乾燥によってOリング4
0は元の形状に復帰するので、その後試料の観察を再開
できる。
【0039】図2はこの発明の第1実施形態の変形例に
係る顕微鏡用対物レンズの拡大縦断面図であり、第1実
施形態と同一部分には同一符号を付してその説明を省略
する。
【0040】前述の第1実施形態では外筒30の本体部
の上端に螺着する場合について述べたが、この変形例で
は図2に示すように、キャップ部32を省略した。
【0041】この変形例によれば、キャップ部32を外
す必要がないので、Oリング40の交換を簡単に行うこ
とができるとともに、キャップ部32やキャップ部32
を装着するための加工の手間を減らすことができ、第1
実施形態よりも対物レンズ1を安価に提供することがで
きる。
【0042】
【発明の効果】以上に説明したように請求項1記載の発
明の顕微鏡用対物レンズによれば、通常の試料観察時、
すなわち水の侵入がない場合には、防水部材は内筒と外
筒とに接しているだけであるので、内筒と外筒の摺動時
に負荷として作用することはない。したがって、水の侵
入がない場合には、対物レンズはスムーズな作動を行う
ことができる。一方、水が内筒と外筒との間から侵入す
ると、高吸水性樹脂からなる防水部材は水を吸って膨張
し、内筒と外筒とを密着させるので、対物レンズ内への
水の更なる侵入が防止される。したがって、防水部材に
よって従来以上に防水機構としての作用が確実となる。
【0043】請求項2記載の発明の顕微鏡用対物レンズ
によれば、大きな表面積をもつ高吸水性繊維を用いたの
で、表面積に応じた高い吸水性能を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明の一実施形態に係る顕微鏡用対
物レンズの拡大縦断面図である。
【図2】図2はこの発明の第1実施形態の変形例に係る
顕微鏡用対物レンズの拡大縦断面図である。
【図3】図3は顕微鏡の全体図である。
【図4】図4は従来の顕微鏡用対物レンズの拡大縦断面
図である。
【符号の説明】
1 対物レンズ(顕微鏡用対物レンズ) 10 レンズ 20 内筒 30 外筒 40 Oリング(防水部材)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のレンズを保持する内筒と、この内
    筒を摺動可能に嵌挿する外筒とを備える顕微鏡用対物レ
    ンズにおいて、 前記内筒と前記外筒との摺動面に高吸水性樹脂からなる
    防水部材を配設したことを特徴とする顕微鏡用対物レン
    ズ。
  2. 【請求項2】 前記高吸水性樹脂は高吸水性繊維である
    ことを特徴とする請求項1に記載の顕微鏡用対物レン
    ズ。
JP8298015A 1996-10-22 1996-10-22 顕微鏡用対物レンズ Withdrawn JPH10123426A (ja)

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Cited By (7)

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