JPH10122260A - 静止シリンダ型クラッチ装置 - Google Patents

静止シリンダ型クラッチ装置

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JPH10122260A
JPH10122260A JP8289003A JP28900396A JPH10122260A JP H10122260 A JPH10122260 A JP H10122260A JP 8289003 A JP8289003 A JP 8289003A JP 28900396 A JP28900396 A JP 28900396A JP H10122260 A JPH10122260 A JP H10122260A
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Satoru Kasuya
悟 糟谷
Nobutada Sugiura
伸忠 杉浦
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    • F16D25/00Fluid-actuated clutches
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H63/00Control outputs from the control unit to change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion or to other devices than the final output mechanism
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    • F16H63/3023Constructional features of the final output mechanisms the final output mechanisms comprising elements moved by fluid pressure
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 静止シリンダ型クラッチ装置において、部品
製造誤差による係合ストローク量のばらつきを減らし、
ストローク量自体も小さくする。 【解決手段】 クラッチ装置は、ハブ53及びドラム5
4と、それらに回転動力伝達自在に連結した摩擦係合要
素50と、それを挟んで軸方向両端に配設した押圧部材
33及び反力部材56と、摩擦係合要素50を係脱操作
する油圧サーボ3とを備える。油圧サーボ3は固定部材
10に設け、サーボ力が押圧部材33を介して摩擦係合
要素50に伝達され、その係合により生じる反力が反力
部材56を介して固定部材10に支持されるものとす
る。油圧サーボ3のピストン31を押し戻すリターンス
プリング58を押圧部材33と反力部材56との間に設
けて、押圧部材33を介して押し戻すようにし、その戻
し量を所定の値に制限する規制手段59を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クラッチ装置に関
し、特にその操作のための油圧サーボを摩擦係合要素を
組み込んだクラッチドラムから分離させて固定部材に設
けた静止シリンダ型クラッチ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動変速機等のギヤトレイン中に
介装されて動力の伝達と遮断を行うべく、変速機構中の
入力側回転部材と出力側回転部材とを連結する多板クラ
ッチは、複数の摩擦材ディスクの間にセパレータプレー
トを挟み込んで軸方向に交互に積層配置してなる摩擦係
合要素のディスクかプレートの何れか一方をスプライン
係合等でハブの外周面に回り止め支持し、他方を同様に
スプライン係合等でドラムの内周面に回り止め支持した
構成とされている。こうした摩擦係合要素を押圧する油
圧サーボは、一方の上記回転部材に固定したクラッチド
ラム側に設けられ、ドラムと一体化したシリンダと、そ
れに摺動可能に配設したピストンとにより油室を画定す
る構成とされ、該油室に供給される油圧でピストンを押
し出して摩擦係合要素をドラムに反力を取って押圧し、
クラッチを係合させる構成とされている。すなわち、油
圧サーボは、クラッチドラムと共に回転する回転シリン
ダ型の構成とされている。
【0003】こうした回転シリンダ型クラッチでは、シ
リンダの回転により遠心油圧が発生するため、油圧サー
ボの制御が複雑になる。また、油圧サーボの作動のため
に、固定部材から回転シリンダ内に油圧の供給を行わな
ければならないため、供給油路の相対回転部からの油漏
れを防ぐシールリングの配設を必須とし、シールリング
の引きずりによる摺動抵抗の発生で、その分の伝動効率
の低下が避けられない。そこで、油圧サーボをクラッチ
ドラムから分離させてケース等の固定部材側に設け、上
記油圧サーボが回転することに付随する問題点を解消す
ることができる静止シリンダ型クラッチが提案されてい
る。こうしたクラッチの一例として、特開平7−119
761号公報に開示の技術がある。
【0004】この従来技術では、クラッチの入出力部材
を構成するハブ及びドラムの内外周に摩擦係合要素を回
転動力伝達自在に連結し、該摩擦係合要素を挟んで、そ
の軸方向両端に押圧部材及び反力部材を配設し、摩擦係
合要素を係脱操作する油圧サーボを固定部材に設け、油
圧サーボのサーボ力が押圧部材を介して摩擦係合要素に
伝達され、摩擦係合要素の係合により生じる反力が反力
部材を介して固定部材に支持されるようにしている。そ
してクラッチ解放のために油圧サーボのピストンを押し
戻すリターンスプリングを、回転シリンダ型クラッチに
おいて通常油圧サーボのシリンダとピストンとの間に設
けるのと同様の配置を踏襲して、油圧サーボのシリンダ
を形成した変速機ケースとピストンとの間に配設してい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来技
術のように、油圧サーボのリターンスプリングを変速機
ケースとピストンとの間に配設した構成では、クラッチ
解放時にピストンは、リターンスプリングの付勢力で、
強制的にシリンダの最後端位置まで後退させられること
になる。この場合、クラッチ係合方向への移動の際のピ
ストンのロスストローク量、すなわち、シリンダ内に油
を充満させることで、ピストンが摩擦係合要素のクリア
ランスをなくす実質的なクラッチの係合開始位置に至る
までストロークする量は、本来、クラッチ解放時の摩擦
係合要素の引きずりを実質的に無くすために必須のクリ
アランスのほかに、ピストン、押圧部材、摩擦係合要
素、反力部材及びケース間に熱膨張等を考慮して設定さ
れる遊び分が加わった量となり、回転シリンダ型クラッ
チよりも介在する部材が多くなる分、ロスストローク量
の製品個体間のばらつきも大きくなる。したがって、従
来技術のように、ピストンを最後端位置まで後退させた
のでは、クラッチ係合のための油圧の制御を如何に精密
かつ個体間誤差の少ないものとしても、ロスストローク
量のばらつきにより個々の製品ごとの係合特性が異なる
結果となり、制御性が低下する。しかも、ピストンを最
後端位置まで後退させることで、常に大きなピストンス
トローク量となり、係合に要する時間が長くなるという
問題点もある。
【0006】そこで本発明は、製造誤差によるストロー
ク量のばらつきを減らすとともに、ストローク量自体も
小さくすることができるようにした静止シリンダ型クラ
ッチ装置を提供することを概括的な第1の目的とする。
【0007】次に、本発明は、誤差累積の原因となる部
材の数を可及的に少なくすることで、より製品ごとのス
トローク量のばらつきを減らすことを第2の目的とす
る。
【0008】また、累積誤差を減らしてストローク量の
ばらつきを少なくしても、ピストンに作動前の浮動が生
じたのでは効果が減じられる。そこで、本発明は、摩擦
係合要素に対するピストンの浮動をなくすことを第3の
目的とする。
【0009】次に、本発明は、ストローク量のばらつき
を減らすための規制手段を、部品点数の増加を最小限に
抑えて構成することを第4の目的とする。
【0010】更に、本発明は、ピストンの浮動を防ぐ負
荷手段を、それを配設するための格別のスペースを要し
ないものとすることで、油圧サーボをコンパクトな構成
とすることを第5の目的とする。
【0011】更に、本発明は、ピストンの浮動を防ぐ負
荷手段を、新たな部材を要しないものとすることで、油
圧サーボをより一層コンパクトな構成とすることを第6
の目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の第1の目的を達成
するため、本発明は、入出力部材を構成するハブ及びド
ラムと、ハブの外周及びドラムの内周に回転動力伝達自
在に連結された摩擦係合要素と、該摩擦係合要素を挟ん
で、その軸方向両端に配設された押圧部材及び反力部材
と、摩擦係合要素を係脱操作する油圧サーボとを備え、
該油圧サーボは固定部材に設けられ、油圧サーボのサー
ボ力が押圧部材を介して摩擦係合要素に伝達され、摩擦
係合要素の係合により生じる反力が反力部材を介して固
定部材に支持される静止シリンダ型クラッチ装置におい
て、前記押圧部材と反力部材との間に配設され、押圧部
材と反力部材を離隔方向に付勢するリターンスプリング
と、押圧部材と反力部材の離隔量を所定の値に制限する
規制手段とを有することを特徴とする。
【0013】また、第2の目的を達成するため、前記規
制手段は、リターンスプリングの拡開量を規制するスト
ッパとされる。
【0014】更に、第3の目的を達成するため、前記油
圧サーボは、押圧部材にサーボ力を負荷するピストン
と、該ピストンを常時押圧部材に向けて付勢し、押圧部
材に対するピストンの浮動を防ぐ負荷手段とを有する構
成とされる。
【0015】また、第4の目的を達成するため、前記リ
ターンスプリングは、ハブの径方向内方に配設され、一
端にリテーナを備え、前記ストッパは、リテーナと係合
可能にハブの内周側に固定されたスナップリングとされ
る。
【0016】また、第5の目的を達成するため、前記負
荷手段は、油圧サーボ内に配設され、リターンスプリン
グより負荷荷重の小さな皿ばねとされる。
【0017】また、第6の目的を達成するため、前記負
荷手段は、リターンスプリングより負荷荷重の小さなサ
ーボ力を生じさせるような油圧サーボ内への油圧の供給
とされる。
【0018】
【発明の作用及び効果】上記請求項1に記載の発明で
は、クラッチ係合状態から解放状態への移行時に、リタ
ーンスプリングの付勢によるピストンの戻り量は、規制
手段により規制された一定の量に制限されるので、他の
外力が加わらない限り、ピストンは、その一定の量以上
は後退しない。したがって、係合時のストローク量のば
らつきは、ケース等の介在なしに、比較的少ない部材の
誤差で決まるので、そのばらつきを小さくすることがで
き、制御性の低下を防止することができる。また、スト
ローク量を設定するに当たって、多数の部材の累積誤差
分の余裕を見込む必要がなくなるので、一定量を摩擦係
合要素の解放時に必要とされるクリアランスに基づいて
設定することができ、ストローク量をクラッチ解放のた
めに必要な最小限の値まで小さくし、係合時間を短くす
ることができる。
【0019】次に、請求項2に記載の構成によれば、設
定されるピストンの戻り量が、それを押し戻すリターン
スプリング自体のストローク制限量により定まるので、
中間的な可動部材の介在を排して、誤差を累積する要素
となる部材数を最小に制限することができ、それにより
製品ごとのばらつきを一層少なくすることができる。
【0020】そして、上記のような構成を採る場合で
も、クラッチ解放時に、振動荷重が作用した場合、ある
いは組み合わせる機構との関係で、ピストンにスラスト
荷重が作用した場合には、シリンダ内の油が供給油路よ
り排出されることで、ピストンがストローク制限量以上
に後退する可能性がある。その場合には、ピストンの戻
りストローク量が増加し、ばらつきや、ロスストローク
量の増大の原因となる。そこで、請求項3に記載のよう
に、リターンスプリング荷重よりも十分小さな荷重の負
荷手段を、ピストンをクラッチ係合方向に押圧するよう
に、ケースとピストンとの間に配設する構成を採ると、
リターンスプリングによる押し戻し量に影響を与えず
に、所定位置からのピストンの浮動を防ぐことができ
る。この結果、クラッチ係合時のピストンストローク量
を一定に保つことができる。
【0021】また、請求項4に記載の構成では、クラッ
チに既存の構成部材であるリテーナを用い、ハブにスナ
ップリングを追加するのみで規制手段を構成することが
でき、それにより規制手段を設けることに伴う部品点数
の増加を最小限にすることができる。
【0022】更に、請求項5に記載の構成によれば、負
荷手段を皿ばねとすることで、軸方向寸法が制約された
シリンダ内への、しかも格別の設置スペースを要しない
負荷手段の配設が可能となり、それにより油圧サーボの
構成をコンパクトなものとすることができる。
【0023】更に、請求項6に記載の構成によれば、負
荷手段を油圧サーボへの油圧の供給とすることで、ピス
トンの浮動を防ぐための新たな部材の配設を要しない構
成とすることができ、それにより油圧サーボの構成を一
層コンパクトなものとすることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面に沿い、本発明の実施
形態を説明する。先ず概略構成から説明すると、図1に
断面(ただし、中心軸周りに一様な断面形状の部材につ
いては、端面のみ)を示すように、クラッチ装置は、入
出力部材を構成するハブ53及びドラム54と、ハブ5
3の外周及びドラム54の内周に回転動力伝達自在に連
結された摩擦係合要素50と、摩擦係合要素50を挟ん
で、その軸方向両端に配設された押圧部材33及び反力
部材56と、摩擦係合要素50を係脱操作する油圧サー
ボ3とを備え、油圧サーボ3は固定部材10に設けら
れ、油圧サーボ3のサーボ力が押圧部材33を介して摩
擦係合要素50に伝達され、摩擦係合要素50の係合に
より生じる反力が反力部材56を介して固定部材10に
支持される静止シリンダ型クラッチとされている。
【0025】そして、押圧部材33と反力部材56との
間には、それらを離隔方向に付勢するリターンスプリン
グ58が配設されている。また、リターンスプリング5
8の付勢による押圧部材33と反力部材56の離隔量を
所定の値に制限する規制手段59が設けられている。
【0026】この形態において、ハブ53は、その外周
面に摩擦係合要素50を動力伝達可能に連結する外周ス
プライン53aを形成された円筒形のフランジ部と、反
力部材56に溶接等で固定して一体化され、内径側に周
方向に等配の欠円形のスプリング嵌合孔53bを形成さ
れた径方向フランジ部とを備える。ドラム54は、その
内周面に摩擦係合要素50を動力伝達可能に連結する内
周スプライン54aを形成された円筒形のフランジ部
と、適宜の出力部材16の径方向フランジに溶接等で連
結された径方向フランジ部とを備える。
【0027】摩擦係合要素50は、両側面にフェーシン
グを貼られた複数の摩擦材ディスク52と、それらの間
に介挿された複数のセパレータプレート51とで構成さ
れている。そして、各セパレータプレート51は、それ
らの内周側に形成されたスプラインをハブ53の外周ス
プライン53aに係合させてハブ53に軸方向可動に径
方向支持され、各摩擦材ディスク52は、それらの外周
側に形成されたスプラインをドラム54の内周スプライ
ン54aに係合させてドラム54に軸方向可動に径方向
支持されている。
【0028】押圧部材33は、油圧サーボ3に面する径
方向内側が反力部材56方向へオフセットされ、摩擦係
合要素50に面する径方向外側が反力部材56方向へオ
フセットされて、全体として径方向中央部が油圧サーボ
3方向へ突出した剛性維持に有利な屈曲断面の厚板で環
状に構成されている。そして、屈曲部の内側に形成され
る凹部の外周壁面には、セパレータプレート51と同形
の内周スプラインが形成され、この内周スプラインをス
プライン53aに係合することで、ハブ53に軸方向可
動に回り止め支持されている。
【0029】反力部材56は、押圧部材33と同様の板
厚の径方向フランジ部と、押圧部材33から離れる方向
に延びる円筒形のフランジ部を備えるL字状断面の環状
板部材とされており、円筒形のフランジ部の内周には、
スプラインが形成され、適宜の入力部材に係合可能とさ
れている。
【0030】油圧サーボ3は、変速機ケースで構成され
る固定部材10に形成した環状のシリンダ30と、シリ
ンダ30の底壁とピストン31の背面との間に配設した
相対的に設定荷重の小さな負荷手段を構成する皿ばね3
4と、環状シリンダ30に嵌まる環状のピストン31と
で構成されている。なお、ピストン31は、剛性保持の
ために内径側と外径側をそれぞれ押圧部材33方向にL
字状に屈曲させた断面形状とされている。
【0031】そして、油圧サーボ3と押圧部材33との
間に配設された回転運動遮断手段として、スラストベア
リング32が設けられている。スラストベアリング32
は、ピストン31の内径側の屈曲角部に当接する側のレ
ース32bと、押圧部材33の内径側のオフセット部背
後に当接する側のレース32aとの間に、多数のローラ
32dをケージ32cで周方向間隔を保持して配設した
構成とされ、レース32bは、剛性保持のため厚肉の環
状板部材とされ、ピストン31の径方向内側の屈曲部へ
の嵌め込みで心だしされ、レース32aは、ケージ32
cの外周を押さえる径方向位置決めと、後記するリテー
ナ58aの内周を押さえる心だしとを行う屈曲した断面
形状の薄板レース32aとされ、押圧部材33のオフセ
ット部背後への嵌合により心だして、押圧部材33に支
持されている。
【0032】円筒コイルスプリングからなる周方向等配
の複数のリターンスプリング58は、その一端にかしめ
止め支持されて各リターンスプリング58の端部位置を
所定の周方向間隔に位置決めするスプリングリテーナ5
8aを介して押圧部材33に一端を当接され、他端を欠
円形のスプリング嵌合孔53bを周方向に等配に形成し
てスプリングリテーナを兼ねるものとしたハブ53の欠
円形のスプリング嵌合孔53bに嵌め込んで両端を支持
されている。そして、スプリングリテーナ58aの外周
縁部は、ハブ53の円筒形フランジ部の外周面近傍まで
径方向外側へ延長されている。
【0033】リターンスプリング58の戻りストローク
を制限する規制手段は、この形態では、ハブ53の軸方
向フランジ部内周に形成された周溝53c内に嵌まり、
スプリングリテーナ58aの押圧部材33方向への移動
量を制限する、すなわちリターンスプリング58の戻り
ストロークをスプリングリテーナ58aの外周縁部の当
接により止めるストッパとしてのスナップリング59が
設けられている。
【0034】このように構成されたクラッチ装置は、油
圧サーボ3に油圧が供給されないクラッチ解放状態で
は、押圧部材33の摩擦係合要素50への押圧面は、リ
ターンスプリング58の付勢力により、反力部材56方
向への移動ができない状態に保たれている。また、油圧
サーボ3のピストン31は、皿ばね34による極弱い弾
性負荷でベアリング32を介して押圧部材33に押し付
けられ、ピストン31、ベアリング32及び押圧部材3
3の間に遊びのない状態が保たれる。そして、こうした
相対的位置関係は、反力部材56と、それから固定部材
10に至る各部材間に遊びがあったとしても、また、ス
ラスト力の作用で、反力部材56がケース10に対して
移動していても、皿ばね34のストロークを超えない範
囲で維持される。すなわち、クラッチのクリアランス
は、反力部材56の固定部材10に対する位置に関係な
く、一定に保たれる。
【0035】なお、皿ばね34の負荷荷重は、スプリン
グリテーナ58aがストッパとしてのスナップリング5
9に当接している状態でのリターンスプリング58の負
荷荷重に対して、同様の状態で、かつ、ピストン31、
ベアリング32及び押圧部材33の間に遊びのない状態
において小さくなるように、ばね圧縮変位量が少ない状
態に設定されているので、皿ばね34の負荷荷重により
押圧部材33が反力部材56方向へ移動させられること
はない。
【0036】こうした状態で、クラッチ係合のために、
油圧サーボ3のシリンダ30内に油圧が供給されると、
ピストン31はリターンスプリング58の付勢力を上回
る油圧によるサーボ力を発揮して、リターンスプリング
58を圧縮しながら押圧部材33を摩擦係合要素50方
向へ移動させる。この移動は、上記のように遊びのない
位置関係にあることで、押圧部材33とピストン31と
の間及び反力部材56と固定部材10との間の遊びを詰
める分のロスストロークを生じることなく、反力部材5
6に対する押圧部材33の実質的な係合ストローク分の
移動となる。
【0037】図2は、クラッチ係合時の各部材の相対的
な位置関係を示しており、ハブ53に嵌めたスナップリ
ング59とリテーナ58aとの間に係合ストロークによ
り形成される間隙Sがリターンスプリング58の戻りス
トロークの制限量となる。そして、この間隙Sはまた、
クラッチの解放時のクリアランスとなる。
【0038】かくして、上記実施形態によれば、クラッ
チの係合状態から解放状態への移行時に、リターンスプ
リング58の負荷荷重によるピストン31の戻り量は、
スナップリング59により規制されたリターンスプリン
グ58自体のストローク制限量(図2に記号Sで示す)
に制限される。したがって、係合時のストローク量のば
らつきは、反力部材56の摩擦係合要素50に対する押
圧面と、スナップリング59のリテーナ58aに対する
当接面の面間距離精度と、押圧部材33の摩擦係合要素
50に対する押圧面と、リテーナ58aとの当接面の面
間距離精度と、リテーナ58a自体の形状精度とで決ま
り、ケース等の介在なしに、比較的少ない部材の精度誤
差で決まるので、特定の製品における作動ごとと異なる
製品ごととの違いを問わず、小さくすることができ、制
御性の低下を防止することができる。また、ストローク
量を設定するに当たって、こうした累積誤差分の余裕を
大きく見込む必要がなくなるので、摩擦係合要素50の
解放時に実質的に必要とされるクリアランスに基づいて
設定することができるので、ストローク量を小さくし、
クラッチ係合に要する時間を短縮する設定が可能とな
る。しかも、クラッチ解放時に、振動荷重が作用した場
合、あるいは組み合わせる機構との関係で、ピストン3
1にスラスト荷重が作用した場合でも、ピストン31
は、皿ばね34による荷重負荷で浮動することはない。
【0039】また、規制手段として本来のクラッチに既
存の構成部材に対して付加される部品は、スナップリン
グ59のみであるので、部品点数の増加は最小限に止ま
る。更に、負荷手段を皿ばね34とすることで、軸方向
寸法が制約されたシリンダ30内への配設が可能とな
り、それにより油圧サーボ3の構成をコンパクトなもの
とすることができる。
【0040】なお、上記実施形態においては、負荷手段
を油圧サーボ3内に配設された皿ばね34で構成した
が、皿ばね34に代えて、クラッチ解放状態においても
油圧サーボ3に油圧を供給することにより、皿ばね34
の負荷荷重と同等の負荷荷重を生じさせるようにしても
よい。具体的には、スプリングリテーナ58aがストッ
パとしてのスナップリング59に当接している状態での
リターンスプリング58の負荷荷重よりも小さなサーボ
力を生じさせる油圧を供給すればよい。このように構成
した場合には、負荷手段として新たに部材を設ける必要
がないので、油圧サーボ3の構成をよりコンパクトなも
のとすることができる。
【0041】上記構成よりなるクラッチは、種々のもの
に適用可能であるが、次に、こうしたクラッチを変速機
構に適用した具体例を説明する。図3は、3組のプラネ
タリギヤセットを2つの入力クラッチと4つのブレーキ
で制御して、前進5速後進1速を達成する自動変速機に
適用した例を示す。図にスケルトンで示すように、この
装置は、フロントエンジンフロントドライブ車用のエン
ジン横置式自動変速機と差動装置とを組み合わせたトラ
ンスアクスルとされている。このトランスアクスルは、
図示しないエンジンのクランク軸に連結されるロックア
ップクラッチ11付のトルクコンバータ12と、その出
力を変速する変速機構Mとからなる自動変速機と、変速
機構Mで変速された出力を平行軸で伝達するカウンタギ
ヤ装置20と、伝達された出力を最終的に車両の左右の
ホイールに伝達する差動装置21とから構成されてい
る。
【0042】自動変速機の変速機構Mは、変速機ケース
10内に配設された3組のプラネタリギヤセットM1
2 ,M3 と、4つのブレーキ(B−1,B−2,B−
3,B−R)と、それらをつなぐ連結部材とから構成さ
れている。この変速機構Mは、トルクコンバータ12の
タービン軸と一体化されて変速機構内を貫通して延びる
入力軸14を備え、変速機構Mを挟んで両端にそれぞれ
入力クラッチ(C−1,C−2)が配設され、中央部の
出力ギヤ19からカウンタギヤ装置20に出力する構成
とされているため、それぞれの入力クラッチ(C−1,
C−2)を係合・解放操作する各油圧サーボが変速機ケ
ース10に内蔵される静止シリンダ型クラッチ構成を採
るのに好適な機構となっている。
【0043】3組のプラネタリギヤセットM1 ,M2
3 のうち、2組のプラネタリギヤセットM1 ,M
3 は、それぞれサンギヤS1 ,S3 と、リングギヤ
1 ,R3 と、それらに噛合するピニオンギヤP1 ,P
3 と、それらのキャリアC1 ,C3 とを備える構成とさ
れ、プラネタリギヤセットM2 は、サンギヤS2 と、そ
れに噛合するピニオンギヤP2 と、そのキャリアC1
を備える構成とされている。そして、両ギヤセット
1 ,M3 のそれぞれのリングギヤR1 ,R3 とキャリ
アC3 ,C1 は、相互に連結されており、ギヤセットM
1 のサンギヤS1 とキャリアC1 は、入力要素とすべ
く、それぞれクラッチ(C−1,C−2)を介して入力
軸14に連結されている。また、相互に連結されたリン
グギヤR1 とキャリアC3 は、出力ギヤ19に連結され
ている。更に、ギヤセットM2 のピニオンギヤP2 は、
ピニオンギヤP1 に相対回転不能に連結され、共通のキ
ャリアC1 に回転自在に支承されている。
【0044】更に、ギヤセットM1 のサンギヤS1 は、
ブレーキ(B−1)により変速機ケース10に係止可能
とされ、ギヤセットM2 のサンギヤS2 は、ブレーキ
(B−2)により同じく変速機ケース10に係止可能と
され、キャリアC1 に連結されたリングギヤR3 は、ブ
レーキ(B−R)により変速機ケース10に係止可能と
されている。また、サンギヤS1 は、入力軸14の外周
に嵌まるサンギヤ軸16を介してクラッチ(C−1)に
連結され、キャリアC1 は、入力軸14の外周に嵌まる
キャリア軸17を介してクラッチ(C−2)に連結さ
れ、サンギヤS3 は、キャリア軸17の外周に嵌まるサ
ンギヤ軸18を介してブレーキ(B−3)に連結されて
いる。また、ブレーキ(B−R)を除く各ブレーキは、
バンドブレーキ構成とされ、ブレーキ(B−R)につい
ては、多板式ブレーキ構成とされている。
【0045】このように構成された自動変速機は、図示
しない油圧制御装置の制御の下に各クラッチ及びブレー
キに対応する油圧サーボに油圧を供給し、図4に作動を
図表化して示すように、各クラッチ及びブレーキを係合
(図に○印で示す)及び解放(図に無印で示す)させる
ことで各変速段を達成する。すなわち、第1速(1S
T)は、クラッチ(C−1)とブレーキ(B−3)を係
合させたときに達成される。このとき、入力軸14の回
転は、クラッチ(C−1)経由でサンギヤS1 に入り、
ブレーキ(B−3)の係合によるサンギヤS3 の係止で
最も減速されたキャリアC3 の回転として出力ギヤ19
に出力される。これに対して第2速(2ND)は、クラ
ッチ(C−2)とブレーキ(B−3)の係合で達成され
る。このとき、クラッチ(C−2)経由でキャリア軸1
7に入った入力は、キャリアC1 経由でそのままリング
ギヤR3 に入り、ブレーキ(B−3)の係合で係止され
たサンギヤS3 を反力要素とするキャリアC3 の差動回
転として出力ギヤ19に出力される。第3速(3RD)
は、両クラッチ(C−1,C−2)の係合によるプラネ
タリギヤセットM1 の直結で達成される。このとき入力
軸14の回転は、そのままキャリアC3 の回転として出
力ギヤ19に出力される。
【0046】オーバドライブによる第4速(4TH)
は、クラッチ(C−2)の係合と、サンギヤS1 を係止
するブレーキ(B−1)の係合で達成される。このと
き、入力軸14の回転はキャリアC1 の回転に対してピ
ニオンギヤP1 の自転分増速されたリングギヤR1 の回
転としてキャリアC3 から出力ギヤ19に伝達される。
これに対して、第5速は、クラッチ(C−2)の係合
と、ブレーキ(B−2)の係合で達成され、このとき、
入力軸14の回転はキャリアC1 の回転に対して、第4
速達成時より大径のサンギヤS2 に反力をとる小径のピ
ニオンギヤP2 の自転分さらに増速されたリングギヤR
1 の回転としてキャリアC3 から出力ギヤ19に伝達さ
れる。
【0047】なお、後進(REV)は、クラッチ(C−
1)とブレーキ(B−R)の係合で達成され、このと
き、サンギヤS1 の入力に対してキャリアC1 の係止で
逆転する減速されたリングギヤR1 の回転がキャリアC
3 経由で出力ギヤ19から出力される。
【0048】こうした変速機について、本発明は、その
両入力クラッチ(C−1,C−2)に適用されている。
図5に示すように、これらクラッチの各油圧サーボ3,
4は、それぞれ、固定部材を変速機ケース10の両端壁
10a,10bとして、相互に対向して設けられてい
る。それらクラッチの具体的構成については、先の実施
形態において詳述したとおりであるので、入力クラッチ
(C−1)については、前記実施形態に対応する各部材
に同じ参照符号を付し、また、入力クラッチ(C−2)
については、各数字符号に10を加えた参照符号で対応
する各部材を表して説明に代え、以下、両クラッチと各
部材の接続関係及び反力支持構造のみを説明する。
【0049】この例では、入力クラッチ(C−1)側に
ついては、ドラム54は、ブレーキ(B−1)のドラム
を兼ねたものとされ、サンギヤ軸16に固定されてお
り、反力部材56は、入力軸14に軸方向可動に連結さ
れている。これに対して入力クラッチ(C−2)側のド
ラム64は、キャリア軸17に軸方向可動に連結され、
反力部材66は、入力軸14に固定されている。ここ
に、部材相互の連結を表す○印は、スプライン係合等か
らなる軸方向可動で回転力を伝達可能な連結構造を表
し、●印は、完全な固定構造又はスプライン係合部の一
端にスナップリングを嵌める等して、少なくとも軸方向
力を伝達すべき方向については軸方向不動な連結構造を
表す。
【0050】なお、この変速機構Mでは、間隔規制用の
各スラストベアリング71〜76が反力部材56とサン
ギヤ軸16端との間、ドラム54とサンギヤS2 との
間、サンギヤS2 とキャリアC1 との間、サンギヤS1
とキャリアC1 のフランジとの間、キャリアC1 のフラ
ンジとサンギヤS3 との間及びサンギヤS3 とキャリア
3 のフランジとの間にそれぞれ配設されている。ま
た、センタサポート10cには、テーパードローラベア
リングやアンギュラボールベアリング等のスラスト力を
支持可能なベアリング24,25を介して出力ギヤ19
が支持されている。
【0051】更に、入力クラッチ(C−2)からの軸方
向力を端壁10aに伝達するために、入力クラッチ(C
−1)側の反力部材56よりも端壁側に、軸方向力を端
壁に伝達するベアリング57のレース57aが固定され
ている。
【0052】出力ギヤ19は、軸線に対して捩じれた歯
をもつヘリカルギヤで構成され、同様のヘリカルギヤで
構成されたカウンタギヤ装置21の歯車との噛み合い
で、ヘリカルギヤにより駆動時に生じるスラスト力の方
向は、入力クラッチ(C−1)係合時の軸方向力に対向
する向き(図において左向き)に設定されている。
【0053】したがって、この変速機構では、油圧サー
ボ3のピストン31からのサーボ力は、ベアリング3
2、押圧部材33及び摩擦係合要素50を介して反力部
材56に伝達され、反力部材56からベアリング71、
サンギヤ軸16、サンギヤS1、ベアリング74、キャ
リアC1 のフランジ、ベアリング75、サンギヤS3
ベアリング76、キャリアC3 のフランジ、出力ギヤ1
9及びベアリング24,25を介してセンタサポート1
0cに伝達される。また、油圧サーボ3が設けられてい
る側のケース端壁10aには、ピストン31のサーボ力
とは反対方向の油圧反力が作用する。その結果、ピスト
ン31のサーボ力とその反対方向の油圧力は、両ケース
端壁10a,10b、すなわち、変速機ケース10に伝
達されて打ち消し合う。なお、図において、各ベアリン
グを表す記号に施した黒塗りは、上記サーボ力が伝達さ
れることを表す。
【0054】一方、油圧サーボ4については、ピストン
41からのサーボ力は、ベアリング42、押圧部材43
及び摩擦係合要素60を介して反力部材66に伝達さ
れ、更に、入力軸14、ベアリングレース57aを経て
ベアリング57を介してケース端壁10aに伝達され
る。この場合も、油圧サーボ4が設けられている側のケ
ース端壁10bには、ピストン41のサーボ力とは反対
方向の油圧反力が作用する。その結果、ピストン41の
サーボ力とその反対方向の油圧力は、両ケース端壁10
a,10b、すなわち、変速機ケース10に伝達されて
打ち消し合う。
【0055】なお、この例において、入力クラッチ(C
−2)側の反力部材66は、入力軸14に連結されてい
るため、各変速段を通じて変速機構Mのスラスト力を受
けないが、入力クラッチ(C−1)側の反力部材56
は、ヘリカルギヤからなる出力ギヤ19からのスラスト
力を、入力クラッチ(C−2)が係合状態となる第2、
4及び5速達成時に、上記サーボ力の伝達経路を逆に辿
って伝達されることになるが、前記の理由でクラッチ解
放時の反力部材56と押圧部材33との間隔、すなわち
摩擦係合要素50のクリアランス及びそれらに対するピ
ストン31の位置関係は、反力部材56の端壁10a方
向への移動にも拘わらず一定に保たれる。したがって、
この例では、クリアランスのばらつきによるクラッチ
(C−1,C−2)の制御性の低下を防ぐことで、変速
ショックを低減することができる利点が得られる。
【0056】以上、本発明を1つの実施形態と、その変
速機への適用例を基に説明したが、本発明は、特許請求
の範囲に記載の事項の範囲内で、種々に具体的構成を変
更して、広く種々の装置に適用することができるもので
ある。例えば、規制手段は、押圧部材と反力部材との間
隔を直接規制する手段、具体的には、ハブ又はドラムの
スプライン側に嵌めたスナップリングに押圧部材の背後
を当接させて止める構成としてもよいし、リターンスプ
リングの戻りを規制する手段とする場合でも、リテーナ
を直接反力部材に引っかけて止める構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る静止シリンダ型クラ
ッチ装置をクラッチ解放状態で示す断面図である。
【図2】上記クラッチ装置の摩擦係合要素部を取り出し
てクラッチ係合状態で示す断面図である。
【図3】上記クラッチ装置を適用した車両用自動変速機
を含むトランスアクスルの全体構成を示すスケルトン図
である。
【図4】上記自動変速機の作動図表である。
【図5】上記自動変速機の変速機構部を示す模式図であ
る。
【符号の説明】
3 油圧サーボ 10 変速機ケース(固定部材) 33 押圧部材 34 皿ばね(負荷手段) 50 摩擦係合要素 53 ハブ 54 ドラム 56 反力部材 58 リターンスプリング 58a リテーナ 59 スナップリング(規制手段)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入出力部材を構成するハブ及びドラム
    と、ハブの外周及びドラムの内周に回転動力伝達自在に
    連結された摩擦係合要素と、該摩擦係合要素を挟んで、
    その軸方向両端に配設された押圧部材及び反力部材と、
    摩擦係合要素を係脱操作する油圧サーボとを備え、該油
    圧サーボは固定部材に設けられ、油圧サーボのサーボ力
    が押圧部材を介して摩擦係合要素に伝達され、摩擦係合
    要素の係合により生じる反力が反力部材を介して固定部
    材に支持される静止シリンダ型クラッチ装置において、 前記押圧部材と反力部材との間に配設され、押圧部材と
    反力部材を離隔方向に付勢するリターンスプリングと、 押圧部材と反力部材の離隔量を所定の値に制限する規制
    手段とを有することを特徴とする静止シリンダ型クラッ
    チ装置。
  2. 【請求項2】 前記規制手段は、リターンスプリングの
    拡開量を規制するストッパとされた請求項1記載の静止
    シリンダ型クラッチ装置。
  3. 【請求項3】 前記油圧サーボは、押圧部材にサーボ力
    を負荷するピストンと、該ピストンを常時押圧部材に向
    けて付勢し、押圧部材に対するピストンの浮動を防ぐ負
    荷手段とを有する請求項1又は2記載の静止シリンダ型
    クラッチ装置。
  4. 【請求項4】 前記リターンスプリングは、ハブの径方
    向内方に配設され、一端にリテーナを備え、前記ストッ
    パは、リテーナと係合可能にハブの内周側に固定された
    スナップリングとされた請求項2又は3記載の静止シリ
    ンダ型クラッチ装置。
  5. 【請求項5】 前記負荷手段は、油圧サーボ内に配設さ
    れ、リターンスプリングより負荷荷重の小さな皿ばねと
    された請求項3又は4記載の静止シリンダ型クラッチ装
    置。
  6. 【請求項6】 前記負荷手段は、リターンスプリングよ
    り負荷荷重の小さなサーボ力を生じさせるような油圧サ
    ーボ内への油圧の供給とされた請求項3又は4記載の静
    止シリンダ型クラッチ装置。
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